JP2007290522A - 踏み脚付きスタンド - Google Patents

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Abstract

【課題】 重量物の積載時にも軽い力で車体を持ち上げてスタンドを起立でき、起立時の衝撃も小さく前車輪等が浮き上がる虞れのない踏み脚付きスタンドを提供する。
【解決手段】 スタンド主脚部1下端の接地部15に後方に向かう踏み脚部2を形成した踏み脚付きスタンドにおいて、スタンド主脚部1の地面との接地角度αが15°≦α≦25°、スタンド主脚部1の降下作動角度すなわち起立時のスタンド主脚部1の前方傾斜角度Tが7°≦T≦15°、踏み脚部2の長さkが80mm≦kに構成したことにより、起立時およびはね上げ時のスタンドと車輪外周との間に適度のクリアランスが確保でき、車体の上昇作動角度も適度で過大に車体を持ち上げることがなく、所定の初期の操作力を得て小さな力で軽快にスタンドを起立させることを可能にするとともに、最大持上げ量からの落下量が小さいので、衝撃により前車輪等が浮き上がることがない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、二輪車用スタンドのスタンド主脚部下端の接地部に後方に向かう踏み脚部を形成した踏み脚付きスタンドに関する。
従来、自転車等の二輪車では、後部キャリヤに荷物を積載したり幼児用座席を取り付けて幼児を同乗させたりしている。このような二輪車を停止して駐輪させるには、後部キャリヤに重量物が積載された状態で後部車輪軸近傍に支軸を有するスタンドを起立させる必要があった。そのため、搭乗者は重量物が積載された後部キャリヤの一部を把持して持ち上げつつスタンドを起立させねばならず、婦女子にてはかなり困難な作業を伴った。そこで、後部キャリヤに重量物が積載された状態にても、スタンドの起立を容易にする様々な二輪車用スタンドが提案され使用されている(例えば下記特許文献1および2参照)。
登録実用新案第3036164号公報(公報請求項1参照) 実開昭58−157877号公報(実用新案登録請求の範囲参照)
前記特許文献1に開示されたものを図11に示して簡単に説明する。従来のスタンドより支柱部Aを短く構成し、起立初めの接地支点をより垂直に近づけ、起立の不足分を円弧部Bを形成することによって補うように構成したもので、スタンドの起立初めの最初の接地支点P4をスタンドの揺動中心であるシャフト穴Eの鉛直下部の垂直下点に近づけて、初動の必要エネルギーを小さくできるとともに、梃子の原理により、接地支点Pが円弧部Bに沿って移動しながら、時間をかけて少しずつ上昇させ、スタンドの力点P6部に足をかけて力を入れると、体重をかけることなく小さな力にてスタンドの起立が可能となる。
また、前記特許文献2に開示されたものを図12に示して簡単に説明する。開脚状に対向する左右一対の主脚21、22下部を連結部材23にて連結した自転車用スタンドにおいて、左主脚21には後方に傾斜する補助脚29を取り付け、該補助脚29と左主脚21の下端より伸長し、後端を中心側に屈折したキック31を取り付け、補助脚側と右主脚側の任意箇所を補強部材32によって連結して構成したもので、左右の主脚21、22と補助脚29の3点接地により路面の状態に対応し得て、スタンドの安定した接地が可能となる。また、車体の中心側に折曲した後端部を有するキック31は、スタンドの幅内にあり安全でありながら、充分な長さの梃子の作用により、車体を容易に軽くスタンド上に承止することができる。
しかしながら、これらの従来のものにあって、前記特許文献1に開示されたものでは、オートバイ等の二輪車のためのスタンドに施された技術であり、この種のスタンドは、通常は前車輪と後車輪との間の車体下部に軸支されている。したがって、スタンドと車輪(タイヤ)外周との干渉等については考慮する必要がないので、車輪径より支柱部Aを短く構成し、起立初めの接地支点をより垂直に近づけて、起立の不足分を円弧部Bを形成することによって補うように構成することも可能であるが、自転車のような、通常、車輪軸に取り付けられた取付ブラケットの支軸にスタンド主脚部が起立およびはね上げ位置間で揺動自在に軸支されて、起立時に後車輪を浮上させるところの二輪車用スタンドには適用が不可能であった。しかも、接地部の一部を円弧状に形成する必要があって、製作がやや面倒であった。
また、前記特許文献2に開示されたものは、起立時に後車輪を浮上させるところの自転車用スタンドに関するものではあるが、スタンドの起立時に、主脚21、22下部を接地させてキック31を踏み下げていくと、軽い力にて積載重量物の荷重が掛かる車体後部(後車輪軸)を持ち上げることができるものの、単純には梃子比を上げれば軽い力で上げることは可能になるが、必要以上にスタンドが大きくなったり、また、後述する最大持上げ量からの落下量の関係で、スタンド起立動作が終了した瞬間に前輪が浮き上がって転倒する虞れがあった。
そこで本発明は、前記従来の踏み脚付きスタンドの諸課題を解決して、重量物の積載時にも軽い力で車体を持ち上げてスタンドを起立させることが可能で、起立時の最大持上げ量からの落下を小さくして前車輪等が浮き上がる虞れのない踏み脚付きスタンドを提供することを目的とする。
このため本発明は、二輪車用スタンドのスタンド主脚部下端の接地部に後方に向かう踏み脚部を形成した踏み脚付きスタンドにおいて、スタンド主脚部の地面との接地角度αが15°≦α≦25°、 スタンド主脚部の降下作動角度すなわち起立時のスタンド主脚部の前方傾斜角度Tが7°≦T≦15°、踏み脚部の長さkが80mm≦kに構成したことを特徴とする。また本発明は、両足スタンドの、一方のスタンド主脚部にはスタンド主脚部の作動範囲に依存して主脚部に対するばね力の作用方向が起立側とはね上げ側に切り替わるようにばね部材を配設し、他方のスタンド主脚部にはスタンド主脚部に対するばね力の作用方向が起立側とはね上げ側の中立点を含んではね上げ側に作用するようにばね部材を配設したことを特徴とするもので、これらを課題解決のための手段とする。
本発明によれば、二輪車用スタンドのスタンド主脚部下端の接地部に後方に向かう踏み脚部を形成した踏み脚付きスタンドにおいて、スタンド主脚部の地面との接地角度αが15°≦α≦25°、 スタンド主脚部の降下作動角度すなわち起立時のスタンド主脚部の前方傾斜角度Tが7°≦T≦15°、踏み脚部の長さkが80mm≦kに構成したことにより、起立時およびはね上げ時のスタンドと車輪外周との間に適度のクリアランスが確保でき、車体の上昇作動角度も適度で過大に車体を持ち上げることがなく、所定の初期の操作力を得て小さな力で軽快にスタンドを起立させることを可能にするとともに、最大持上げ量からの落下量が小さいので、衝撃により前車輪等が浮き上がることがない。
また、両足スタンドの、一方のスタンド主脚部にはスタンド主脚部の作動範囲に依存して主脚部に対するばね力の作用方向が起立側とはね上げ側に切り替わるようにばね部材を配設し、他方のスタンド主脚部にはスタンド主脚部に対するばね力の作用方向が起立側とはね上げ側の中立点を含んではね上げ側に作用するようにばね部材を配設した場合は、スタンドのはね上げ時に、スタンドと後車輪外周面とが両方とも接地している状態にて、一方側のスタンド主脚部に対するはね上げ力が不足していても、他方側の中立点を含んではね上げ方向に付勢するばね部材の介在により確実にスタンドをはね上げることが可能となった。
以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1〜図8は本発明の踏み脚付きスタンドの第1実施例を示すもので、図1は本発明の踏み脚付きスタンドの脚の接地位置状態の模式図、図2は脚の接地位置から起立位置への起立操作状態図、図3は本発明の踏み脚付きスタンドの必要条件である脚接地角度と最大持上げ量の関係図、図4は同、降下作動角と最大高さからの落下量との関係図、図5は同、降下作動角と踏み効率との関係図、図6は同、踏み脚長さと動き出し力との関係図、図7は脚支軸位置の適正位置の解析図、図8は本発明の踏み脚付きスタンドと各比較例との性能を比較した表図、図9は本発明の踏み脚付きスタンドの第2実施例を示す全体斜視図、図10は同、はね上げ勝手側のばねの配設形態を示す要部拡大側面図である。
以下に詳述する。本発明の踏み脚付きスタンドの基本的な構成は、図1に示すように、車輪軸Oに取り付けられた取付ブラケットの支軸Pにスタンド主脚部1が起立およびはね上げ位置間で揺動自在に軸支された二輪車用スタンドであって、前記スタンド主脚部1の下端の接地部15に後方に向かう踏み脚部2を形成した踏み脚付きスタンドにおいて、スタンド主脚部1の地面との接地角度αが15°≦α≦25°、 スタンド主脚部の降下作動角度すなわち起立時のスタンド主脚部の前方傾斜角度Tが7°≦T≦15°、踏み脚部の長さkが80mm≦kに構成したことを特徴とする。
本実施例の踏み脚付きスタンドを模式的に示す図1では各部の構成が明確ではないが、後述する本発明の第2実施例の説明図である図9を参照することで明確に理解される。図9に示すように、好適には、本発明のスタンドは、スタンド主脚部1を車輪(図示省略)の両側面を取り囲むように構成し、一方(図示の例では車体左側、自転車に乗車した状態で左手側を車体左側とする)のスタンド主脚部1の支軸Pを跨いで取付ブラケット3Lとスタンド主脚部1に軸支されたロックプレート5との間にばね部材6Lを張設したものである。しかしながら、本実施例では、場合によっては、踏み脚部2の形成は必要とされるが、車体右側の他方のスタンド主脚部1を欠いた構成も本発明の範疇である。
左取付ブラケット(フレーム)3Lの前部上端位置に形成された長孔状の車輪軸挿入孔部11Lを後車輪軸O(図1)に挿入して、左取付ブラケット3Lを図示省略の車体のフレームに前後位置調整自在に取り付ける。左取付ブラケット3Lの後部下方位置の支軸Pにはスタンド主脚部1の上端部が軸支される。該支軸Pのやや下方にはロックプレート5の上端部が支軸4によりロック位置および開放位置間で揺動自在に軸支される。符号10はロックプレート5の左取付ブラケット3Lとのロック時の係止部を示している。これらの左取付ブラケット3Lとロックプレート5との間には、ロックプレート5の支軸4とスタンド主脚部1の支軸Pとを跨ぐ形態にてばね部材6Lが張設される。ばね部材6Lの上端部が左取付ブラケット3Lの係止片8Lに、下端部がロックプレート5の係止片7にそれぞれ係止される。
スタンド主脚部1は、スタンド主脚部1の下端の接地部15に後方に向かう踏み脚部2が形成される。踏み脚部2の後端部の左右の上面隅部には滑止め凹凸2L、2Rが刻設され、これら左右を連結する接続部は上方に湾曲形成され、路面の凹凸の影響を受けにくく形成される。スタンド主脚部1と踏み脚部2との間には補助主脚部12L、12Rと補助服脚部13L、13Rとが介設されて踏み脚部2の補強がなされる。本実施例では、スタンド主脚部1における他方側である右側の取付ブラケット3Rの構成は、一方側である左側の取付ブラケット3Lと同様の構成であるが、ロックプレートのないばね部材6Rの配設構成は適宜に選定される。
前記一方側である、車体左側のスタンド主脚部1において、図9のロック位置からロックプレート5を蹴り出すと、ロックプレート5が係止部10から離脱して、ばね部材6Lはロックプレート5の支軸4上すなわち死点を乗り超えてロックが開放される。この状態から自転車を前進させると、スタンド主脚部1は接地部15が接地したまま支軸Pを揺動中心としてはね上げ動作を開始する。後車輪の外周面が接地する前までに車体左側のばね部材6Lと車体右側のばね部材6Rのはね上げ方向への主脚部1に対する合力が、スタンド自体の重量および揺動部等の抵抗に勝るように設定しているので、車輪が接地した後は、スタンド主脚部1は自動的にはね上げ位置にはね上がる。
本発明の踏み脚付きスタンドの基本的な目的とするところは、
(1)踏み脚部を小さな力で踏むことにより、軽快にスタンドを起立させることを可能にすること。
(2)スタンドを起立させる動作の過程で最大持上げ量から落下した際の衝撃により、前車輪が浮き上がることを抑制する。(スタンドの起立時に、特に後部荷台上に重量物を積載した車体の最大持上げ位置からの落下量が大きいと、衝撃で前車輪が浮き上がって転倒する虞れがあった。)
図2を参照しつつ、前記目的(1)を達成するために、重量物を積載した車体の「最大持上げ量W」を少なくする寸法配置とする。また、スタンド主脚部における踏み脚部の踏込みの「操作初期の動き出し力F」が大となる寸法配置とする。
さらに、前記目的(2)を達成するために、「脚支軸の最大持上げ高さからの落下量D」を小とする寸法配置とする。これらの寸法配置を選定することによって、本発明において、前記目的(1)(2)の全てを達成する明らかな改善効果が認められるような指標を設定した。
<目的(1)に対しての指標>
(a)最大持上げ量 W W≦25mm
(b)操作初期の動き出し力 F F≧25N
(c)踏み効率 F’ F’=F/k≧0.27
ただし、F、F’ともに、f=100N(踏み脚の鉛直方向踏力)の実効値。
F’は踏み脚の長さに影響されない指標として踏み脚長さkで除したものを設定。
<目的(2)に対しての指標>
(a)脚支軸の最大持上げ高さからの落下量 D D≦10mm
(b)起立時の脚の前方傾斜角度 T T≧7°
踏み脚は起立時には地面と略平行になるような角度に設定する。
<その他の好適な制約値>
(a)起立時の地面と車輪のクリアランス ≧10mm
(b)はね上げ時のスタンドと車輪のクリアランス ≧10mm
(c)はね上げ時のスタンドの最低高さ ≧150mm
各量は次式で表される。
W=L−L・cos(α)、F=f・cos(α+T)・k/L、D=L−L・cos(T)、L=〔r−{Y・cos(θ)−X・sin(θ)}〕/ cos(α)
本発明を構成するために、前述した各目的の全てを達成するために設定した指標を満足するための必要条件を求めたところ、下記のような寸法配置を選定すればよいことが判明した。これらの寸法配置は全て実用車の範囲である車輪径20〜27インチの範囲内にて適用が可能であった。
<必要条件>
(A)スタンド主脚部1の地面との接地角度 α 15°≦α≦25°
(B)スタンド主脚部の降下作動角度 T 7°≦T≦15°
(C)踏み脚部の長さ k 80mm≦k
よって、図9の取付ブラケット3における車輪軸挿入孔部11に対するスタンド主脚部1の支軸Pの位置すなわち図1および図2に示すようにXおよびYの値を選定し、脚の接地角度α、脚の降下作動角T、踏み脚長さkも適宜選定する。また、タイヤ半径r、スタンドのフレーム取付角度θはスタンドを取り付ける対象の自転車によって決定される値である。これらの値から脚長さLが導き出される。そして、LとαからWが、αとTとkとLからFが、FとkからF’が、LとTからDが導き出される。これらの必要条件は、このようにして各指標を求め、前記指標と比較して検討を行った結果求められた。
図2は、点線で示す状態はスタンド主脚部1を起立させようとして、スタンド主脚部1の下端部と踏み脚部2との境界の接地部15がまさに接地を始めた状態である。この状態から、踏み脚部2の後端部に位置する滑止め凹凸2Lの部位を人力による踏み力fを鉛直方向に加える。それによって、前記接地部15を中心としてスタンド主脚部1が実線の位置に回動する。これによってスタンドは起立を完了し、踏み脚部2’は地面と平行になる。スタンド主脚部1の上端部である支軸Pは、最大持上げ量Wの位置を経て落下量Dだけ降下した位置P’に到達する。後車輪軸OはO’位置に到達する。Fは踏み力fにより発生する支軸Pの動き出し力を示す。
本発明で求められた必要条件の各パラメータについて得られたデータを以下に詳述する。図3は本発明の踏み脚付きスタンドの必要条件である脚接地角度αと最大持上げ量Wとの関係図である。αとWの関係は下に凸の曲線となり、図3の曲線は実設計でW=25となる限界線を表している。例えばα=30°の場合では実設計で使用できるような配置による各パラメータを適宜代入したとしてもα=30°上でWは25以下になることはない。例えば、α=20°の場合では実設計で使用できるパラメータを代入してやればα=20°上でWを25以下にすることが可能となる。図3の表している意味は、図1において、スタンド主脚部1の地面との接地角度αについては、15°≦α≦25°を最適とする。α<15°と角度が小さくなると最大持上げ量Wは減少するものの、接地点15が車輪の接地点に近接するため、スタンド主脚部1の長さLが確保できず、起立時およびはね上げ時の車輪外周面と踏み脚部等のスタンド接地面とクリアランスが確保できなくなる。α>25°を超えると、スタンド主脚部1の長さLが必要以上に大きくなって、最大持上げ量Wが指標値を超えてしまう。
図4は本発明の踏み脚付きスタンドの必要条件である降下作動角Tと最大高さからの落下量Dとの関係図である。TとDの関係は下に凸の曲線となり、図4の曲線は実設計でD=10となる限界線を表している。例えばT=20°の場合では実設計できるような配置による各パラメータを適宜代入したとしてもT=20°上でDは10以下になることはない。例えばT=15°の場合では実設計で使用できるパラメータを適宜代入してやればT=15°上でDを10以下にすることが可能になる。図1および図2に示すように、スタンド主脚部1に対する踏み脚部2の取付角度(スタンド主脚部1と直交する位置からT°の仰角に構成される)で起立時の脚の前方傾斜角度であり、降下作動角でもあるTは、7°≦T≦15°を最適とする。T<7°と角度が小さくなると、すなわち、スタンド主脚部が地面に対して鉛直に近くなると、スタンドが起立状態で、もしロックが外れた場合に何等かの外力(路面の傾斜、風、振動、同乗器に乗せている子供の動き)にて転倒する虞れがある。
図5は本発明の踏み脚付きスタンドの必要条件である降下作動角Tと踏み効率F’との関係図である。TとF’の関係は上に凸の曲線となり、図5の曲線は実設計でF’=0.27となる限界線を表している。例えばT=20°の場合では実設計で使用できるような配置による各パラメータを適宜代入したとしてもT=20°上ではF’は0.27以上になることはない。例えばT=15°の場合では実設計で使用できるパラメータを適宜代入してやればT=15°上でF’を0.27以上にすることが可能になる。踏み効率F’は踏み脚2の長さkに影響されない指標(支軸Pの動き出し力Fを踏み脚2の長さkで除したもの)として設定したもので、T>15°を超えると踏み効率F’も所定値0.27(T=15°の時の設定値)から低下してしまう。つまり、適度の踏み力f以上の踏み力を要してしまい、軽快なスタンド起立が行えないことになる。
図6は本発明の踏み脚付きスタンドの必要条件である踏み脚長さkと動き出し力Fとの関係図である。踏み脚長さk<80mmであると、踏み効率F’=F/kを上げても、すなわちkが短いので動き出し力Fが小さく、支軸Pの操作初期の動き出し力F≧25Nの指標が得られない。したがって、踏み脚部の長さk≧80mmに設定することで、前述した支軸Pの操作初期の動き出し力F≧25Nの指標が得られる。kは取回し性からk≦200mm程度が実際の設計上の好適な長さである。
図7は脚支軸位置の適正位置の解析図である。前記図1および図2に示すように、本発明の指標を満足するところの、スタンド主脚部1における支軸Pの車輪軸Oに対する最適位置の変位X、Yは、ほぼ中央の最適位置Pからのずれによって生じる指標値について表したものである。支軸PのY方向上方へのずれはスタンド主脚部1の脚長が長くなり、踏み脚部2とのレバー比が小さくなり、Y方向下方へのずれは乗車位置でのスタンドとタイヤのクリアランスが小さくなる。支軸PのX方向後方へのずれはスタンドが乗員の立ち位置から遠くなり、スタンド操作時に小柄な婦女子には操作が困難になる。つまり、どんなに軽く操作できるスタンドであったとしても、乗員から遠い位置にあっては操作性が悪くなる。X方向前方へのずれは乗車位置でのスタンドとタイヤのクリアランスが小さくなる。したがって、解析図の○印群が指標を満足する支軸Pの位置の許容範囲を示すことになる。これらの○印は、前記各指標をも満足するものであるが、もし前記α、T、kの必要条件を満たしていない場合は、X、Yの値を調整しても前記指標を満たすことができない。
図8は本発明の踏み脚付きスタンドと各比較例との性能を比較した表図である。各種指標値および得られた必要条件ならびに動き出力や踏み効率等を比較した。本発明の踏み脚付きスタンドを最上段に、各比較例をそれ以下に示した。表図から判るように、比較例Aで脚接地角度αが、比較例Fで踏み脚長さkが、比較例Gで降下作動角Tが、比較例HおよびIで降下作動角Tと踏み脚長さkがそれぞれ本願発明のものの必要条件と同じ範囲内にある。しかしながら、本願発明のものの必要条件を全て満たすことがないので、支軸Pの持ち上げ量Wがかなり大きかったり、充分な動き出力Fが得られていない。比較例Fの場合は比較的大きな動き出力Fが得られるものの、これは単に踏み脚長さkを大きくした結果に過ぎず、踏み脚長さkの影響を受けない踏み効率F’についてはかなり低いものになっており、踏み脚の負担が大きく軽快にスタンドを起立させることはできない。これらの解析結果から、必要条件の全てを備える本願発明によれば、体感的な実験においても、重量物を積載した車体を、今までにない程何らのストレスを感じることなく、きわめて小さな力で軽快にスタンドを起立させるこができた。
図9は本発明の踏み脚付きスタンドの第2実施例を示す全体斜視図である。本実施例のものは、両足スタンドの、一方のスタンド主脚部1(車体左側)にはスタンド主脚部1の作動範囲に依存して主脚部に対するばね力の作用方向が起立側とはね上げ側に切り替わるようにばね部材6Lを配設し、他方のスタンド主脚部1にはスタンド主脚部1に対するばね力の作用方向が起立側とはね上げ側の中立点を含んではね上げ側に作用するようにばね部材6Rを配設したものである。一方のスタンド主脚部側については既に詳述したので説明を省略する。
他方のスタンド主脚部1(車体右側)については、図10の要部拡大図のように、ばね部材6Rは、上端を上部ばね係止片8Rに、下端をスタンド主柱材脚部1の支軸Pの下方の下部ばね係止片9に係止される。スタンド主脚部1の起立状態では、ばね部材6Rのばね力作用線は支軸P上(中立点)か、または支軸Pの後側すなわち図10では左側(はね上げ側)の配置となる。したがって、他方のスタンド主脚部1は常時起立側への付勢力は発生せず、ばね部材6Rの作用力が中立点を含みはね上げ側に作用するように構成されている。したがって、他方のスタンド主脚部1は少しでも主脚部が動作すれば即座にはね上げ勝手になるように構成されている。
かくして、本実施例では、前述した第1実施例にて説明した必要条件を備えたスタンドを、衝撃が小さく軽快に起立させてロックプレート5により起立状態を確実に維持させたスタンドのはね上げ時には、ロックプレート5を蹴り出してばね部材6Lをロックプレート5の支軸4上を乗り超え開放位置とした後、自転車を前方に移動させ、スタンドと後車輪外周面とが両方とも接地している状態にて、前記一方側のはね上げ力が不足していても、他方側のはね上げ勝手に付勢するばね部材6Rの介在により、両方のばね部材6R、6Lの付勢合力によって確実にスタンドがはね上げられるので、搭乗者が自転車を前進させる不安定な状態で片足によってスタンド主脚部1を蹴り上げる必要がなく、安全である。
以上、本発明の実施例について説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、取付ブラケットの形状、形式およびその車輪軸への取付け形態、スタンド主脚部の形状(好適には車輪の両側面を取り囲むようにされるが、一方側に対する他方側については踏み脚部より上部のない構成も本発明の範疇である。側面視形状、円形、角形等の断面形状、中実、管状体等)、形式、踏み脚部の形状(平面視コ字形、平面視半円弧等、補助脚部の本数、介設形態)、形式、スタンド主脚部の取付ブラケットへの軸支形態(軸受の介設等)、ロックプレートの形状、形式、およびそのスタンド主脚部への軸支形態(軸受の介設等)、ロックプレートの取付ブラケットへのロック係止形態、ばね部材の形状、形式およびその取付ブラケットおよびロックプレートへの張設形態、ばね部材がスタンド主脚部の支軸を超える中立点の設定位置、第2実施例の場合の両足スタンド主脚部における、他方のスタンド主脚部のはね上げ勝手のばね部材の張設形態(ばね部材がその死点である支軸上を起立側に超えない範囲での支軸との重複度合い等)等については適宜選定できる。
本発明の踏み脚付きスタンドの第1実施例を示すもので、踏み脚付きスタンドの脚の接地位置状態の模式図である。 同、脚の接地位置から起立位置への起立操作状態図である。 同、本発明の踏み脚付きスタンドの必要条件である脚接地角度と最大持上げ量の関係図である。 同、降下作動角と最大高さからの落下量との関係図である。 同、降下作動角と踏み効率との関係図である。 同、踏み脚長さと動き出し力との関係図である。 同、脚支軸位置の適正位置の解析図である。 本発明の踏み脚付きスタンドと各比較例との性能を比較した表図である。 本発明の踏み脚付きスタンドの第2実施例を示す全体斜視図である。 同、はね上げ勝手側のばねの配設形態を示す要部拡大側面図である。 第1従来例の二輪車のスタンド側面略図である。 第2従来例の自転車用スタンドの斜視図である。
符号の説明
1 スタンド主脚部
2 踏み脚部
2L 滑止め凹凸(左)
2R 滑止め凹凸(右)
3 取付ブラケット(フレーム)
3L 左取付ブラケット
3R 右取付ブラケット
4 ロックプレート支軸
5 ロックプレート
6 ばね部材
6L ロック兼用(一方側)
6R はね上げ勝手(他方側)
7 下部ばね係止片
8 上部ばね係止片
8L 左上部ばね係止片
8R 右上部ばね係止片
9 下部ばね係止片
10 ロック係止部
11 車輪軸挿入孔部
12 補助主脚部
13 補助副脚部
15 接地部
O 車輪軸
P スタンド主脚部支軸

Claims (2)

  1. 二輪車用スタンドのスタンド主脚部下端の接地部に後方に向かう踏み脚部を形成した踏み脚付きスタンドにおいて、スタンド主脚部の地面との接地角度αが15°≦α≦25°、 スタンド主脚部の降下作動角度すなわち起立時のスタンド主脚部の前方傾斜角度Tが7°≦T≦15°、踏み脚部の長さkが80mm≦kに構成したことを特徴とする踏み脚付きスタンド。
  2. 両足スタンドの、一方のスタンド主脚部にはスタンド主脚部の作動範囲に依存して主脚部に対するばね力の作用方向が起立側とはね上げ側に切り替わるようにばね部材を配設し、他方のスタンド主脚部にはスタンド主脚部に対するばね力の作用方向が起立側とはね上げ側の中立点を含んではね上げ側に作用するようにばね部材を配設したことを特徴とする請求項1に記載の踏み脚付きスタンド。
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