JPH09207846A - 自転車用スタンド - Google Patents

自転車用スタンド

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Publication number
JPH09207846A
JPH09207846A JP4034696A JP4034696A JPH09207846A JP H09207846 A JPH09207846 A JP H09207846A JP 4034696 A JP4034696 A JP 4034696A JP 4034696 A JP4034696 A JP 4034696A JP H09207846 A JPH09207846 A JP H09207846A
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JP
Japan
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stand
bicycle
legs
shaft
ratchet mechanism
Prior art date
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Application number
JP4034696A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Saruta
隆一 猿田
Nozomi Takada
望 高田
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09207846A publication Critical patent/JPH09207846A/ja
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  • Vehicle Cleaning, Maintenance, Repair, Refitting, And Outriggers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自転車用スタンドを、外観的にスマートで、
しかも、スタンドの使用時には、両足の接地間隔を広く
して安定した状態で車体を支えさせることができる一
方、スタンドの不使用時には、邪魔にならないように両
足を車体の両側に近接させておくことができて、走行中
にズボンの裾を引っかけるようなことを防止できるよう
なものとする。 【解決手段】 クランクの先端に設けられたペダルが描
く円軌跡の範囲内に配置された回動軸22a,22bに
より、クランク軸と後輪を結ぶ車体フレームに対して、
車体の両側に設けられた左右の足20a,20bが、後
上方の不使用位置から前下方の使用位置までの一定範囲
で、同時的に回動可能に設置されている自転車用スタン
ド20において、回動軸22a,22bを中心とする左
右両足20a,20bの回動に伴って、後上方の不使用
位置では両足端部の間隔が狭まり、前下方の使用位置で
は両足端部の間隔が広がるように、各足20a,20b
の基部を、車体フレーム側の傾斜面21a,21bに摺
接させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車を停車状態
で立てておくために自転車の車体に対して設置されるス
タンドに関する。
【0002】
【従来の技術】人力でペダルを踏んで走行する自転車で
は、停車時に車体を立てておくためのスタンドとして、
後輪の片側に設けられるサイドスタンド(片足スタン
ド)や、後輪を取り囲んだ形で設けられるセンタースタ
ンド(両足スタンド)のように、後輪の車軸付近に起倒
バネと回動軸を配置したスタンドが従来から一般的に使
用されている一方、クランク軸と後輪の間に回動軸を配
置したセンタースタンド(両足スタンド)も、車輪径の
小さいコンパクトタイプの自転車のような一部の車種で
使用されている。
【0003】すなわち、図6および図7に示すように、
クランク軸16と後輪13の間に、左右の足20cを一
体的に形成したセンタースタンドを、チェーンステー9
に固定した取付部材21を介して、クランク17やペダ
ル18と干渉しないように、ペダル18の回転軌跡の範
囲内に設置した回動軸22を中心として、後上方の不使
用位置から前下方の使用位置までの一定範囲で回動可能
なように設置したタイプのセンタースタンドである。
【0004】そのようなセンタースタンドでは、図示し
たように、スタンドの足20cの一方と取付部材21と
に渡って変位バネ23を取り付けることにより、足20
cの回動に伴う変位バネ23の回動軸22に対する変位
によって、後上方の不使用位置か前下方の使用位置の何
れかに、変位バネ23の付勢力でスタンドの足20cを
停止させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の自転車用スタンドにおいて、後輪の片側に設け
られるサイドスタンドは、安定性が悪く使用中に転倒し
やすいため、最近多く見られるようになった補助動力付
き自転車のようにそれ自体の重量がある車種や、重い荷
物を乗せるような車種には使用することができない。
【0006】一方、後輪を取り囲んだ形で設けられるセ
ンタースタンドは、安定性は良いものの、自転車を立て
るときに後輪を持ち上げなければならないため、荷物が
重かったり、車体自体が重かったりした場合には、スタ
ンドにより自転車を立てる操作が困難になる。
【0007】そこで、後輪を取り囲んだ形で設けられる
タイプのセンタースタンドについてのそのような問題を
解決するために、本発明者は、図10および図11に示
すような改良構造を考えている。
【0008】すなわち、図10に示すものは、スタンド
本体50に対してタイヤ押圧用のアーム51を回動可能
に取り付け、スタンド操作時に、遠隔操作によりワイヤ
ー52を介してアーム51を後輪13のタイヤ13aに
押圧させることにより、車体を後方に引くときの後輪1
3の回転に連動させてスタンド本体50を立てるもので
ある。
【0009】また、図11に示すものは、スタンド本体
50に対してスポーク係合用のロック爪53を回動可能
に取り付け、スタンド操作時に、遠隔操作によりワイヤ
ー52を介してロック爪53を後輪13のスポーク13
bに係合させることにより、車体を後方に引くときの後
輪13の回転に連動させてスタンド本体50を立てるも
のである。
【0010】なお、その場合のロック爪53は、走行中
に誤って操作しても急停止したりスポーク13bを損傷
したりすることがないように、スポーク13bとの係合
位置において、車輪13の回転が前進方向の時にはスポ
ーク13bの動きをスタンド本体50に伝えず、車輪1
3の回転が後進方向の時にのみスポーク13bの動きを
スタンド本体50に伝えるようなワンウェイロック爪を
使用する。
【0011】しかしながら、何れにしても、後輪を取り
囲んだ形で設けられるタイプのセンタースタンドについ
ては、外観上スマートな感じを与えるものではなく、こ
れを装着することにより自転車全体に野暮ったいイメー
ジを与えるというような商品上の問題がある。
【0012】これに対して、図6および図7に示すよう
な、クランク軸と後輪の間に回動軸を配置したタイプの
センタースタンドでは、後輪を取り囲んだ形で設けられ
るタイプのセンタースタンドと比べて、外観上スマート
な感じを与えることはできるものの、そのようなセンタ
ースタンドも、変位バネの付勢力でスタンドを停止させ
るため、回動範囲の中間位置でスタンドを停止させるこ
とはできず、したがって、自転車を立てるときに後輪を
持ち上げなければならず、荷物が重かったり、車体自体
が重かったりした場合には、スタンドにより自転車を立
てる操作が困難になる。
【0013】そこで、クランク軸と後輪の間に回動軸を
配置したタイプのセンタースタンドについてのそのよう
な問題を解決するために、本発明者は、図8および図9
に示すような改良構造を考えている。
【0014】すなわち、この改良構造では、左右の足2
0cを一体的に形成したセンタースタンドを、一つの回
動軸22を介して、足20cが取付部材21の後端下部
に当接する位置から、足20cの基部に設けたストッパ
ー20dが取付部材21の前端下部に当接する位置ま
で、取付部材21に対して一定範囲で回動可能に取り付
けると共に、図9に示すように、取付部材21と回動軸
22に渡って戻しバネ24を設けることにより、スタン
ドの足20cは、常に後上方の不使用位置に戻るように
矢印X方向に付勢されている。
【0015】そして、足20cの回動軸22には、図8
に示すように、係止面(起立面)と傾斜面からなるラチ
ェット爪25aを適当数設けたカム25が固定されてお
り、このカム25に対して、そのラチェット爪25aの
係止面と係合して回動軸22の戻り方向(矢印X方向)
への回動を阻止するための係止部材26が、軸27によ
り取付部材21に回動可能に取り付けられていて、係止
部材26は、バネ28,29によって常にカム25のラ
チェット爪25aに押し付けられるように付勢されてい
る。
【0016】そのため、カム25と係止部材26からな
るラチェット機構により、係止部材26がバネ28,2
9によりカム25に押し付けられているときには、戻し
バネ24の付勢力に抗して足20cを後上方から前下方
(矢印Y方向)に回動させるときの回動軸22の動き
は、係止部材26がラチェット爪25aの傾斜面を乗り
上げることにより許容され、戻しバネ24の付勢力によ
り足20cが前下方から後上方(矢印X方向)に戻ると
きの回動軸22の動きは、係止部材26がラチェット爪
25aの係止面と係合することにより阻止される。
【0017】さらに、この改良構造では、ラチェット機
構の係止部材26に対して、ワイヤー30を介して、遠
隔操作レバー31が連結されており、この遠隔操作レバ
ー31に対して、軸32を回動軸としてレバー31を引
き上げることによりワイヤー30を引くという操作、す
なわち、該レバー31の引き上げ操作を阻止した状態に
ロックするためのロック装置33が付設されている。
【0018】上記のような改良構造を有するスタンドの
作動については、スタンドの足20cが後上方の不使用
位置にあって、遠隔操作レバー31が操作されていない
状態で、戻しバネ24の付勢力に抗して足20cを前下
方(矢印Y方向)に押すと、そのときのスタンド20の
回動軸22の回動方向では、係止部材26がカム25の
ラチェット爪25aの傾斜面を乗り上げるようにカム2
5が回動するため、スタンドの足20cは前下方(矢印
Y方向)に回動される。
【0019】そして、回動させた状態から足20cを押
すのを止めると、それが回動範囲の途中であっても、そ
の時点で、バネ28,29により常にカム25に押し付
けられている係止部材26が、カム25のラチェット爪
25aの係止面と係合することにより、戻しバネ24の
付勢力で足20cが後上方(矢印X方向)に戻ろうとす
る回動軸20が動きが阻止されて、スタンドの足20c
はその位置で停止される。
【0020】さらに、そのようなスタンドの停止状態に
おいて、遠隔操作レバー31を引き上げるように操作す
ると、ワイヤー30を介し、バネ28,29に抗して、
係止部材26がカム25のラチェット爪25aから引き
離され、カム25と係止部材26の係合が解除されるた
め、足20cの回動軸22は戻しバネ24の付勢力によ
り戻り方向(矢印X方向)に回動して、スタンドの足2
0cは後上方の不使用位置にまで戻る。
【0021】なお、図8には、便宜上、ラチェット機構
については、カム25と係止部材26の係合を解除した
状態が示され、ロック装置33については、遠隔操作レ
バー31をロックした状態が示されているが、実際上
は、図8に示すように、ロック装置33の突起33aが
遠隔操作レバー31の突起31aの下に入って、レバー
31の引き上げ操作が阻止されているロック状態のとき
には、係止部材26は、バネ28,29の付勢力により
カム25のラチェット爪25aに押し付けられて、その
係止面と係合した状態となっているものである。
【0022】上記のような改良構造を有するセンタース
タンドによれば、図1に実線で示すように、後輪13を
持ち上げた状態で自転車1を立てることができると共
に、図1に一点鎖線で示すように、後輪13を接地させ
た状態でスタンドを停止させて自転車1を立てることも
できるため、一時的に自転車を停止させておく場合や、
あるいは、荷物が重かったり、車体自体が重かったりし
て車体を持ち上げるのが困難な場合等には、後輪を持ち
上げる操作をすることなく自転車を立てておくことがで
きる。
【0023】さらに、遠隔操作レバー31を持ち上げる
だけで、カム25と係止部材26からなるラチェット機
構の係合状態を解除して、戻しバネ24の付勢力で自動
的にスタンドの足20cを不使用時の位置に戻すことが
できると共に、ロック装置33により遠隔操作レバー3
1をロックしておくだけで、スタンドを使用状態でロッ
クしておくことができるため、別途に施錠装置を設ける
ことなく、簡単な構造で車両の盗難を防止することがで
きる。
【0024】しかしながら、何れにしても、上記のよう
に、左右の足をその基部で固定的に一体化して形成した
センタースタンドを、ペダルの回転軌跡の範囲内に設置
した回動軸を中心として回動させるようにしたもので
は、使用時に安定した状態で車体を立てるために、左右
の足の端部(接地部)の間隔をある程度広くすることが
必要であるが、そうすると、不使用時にはスタンドの足
が邪魔になって、走行時にズボンの裾をスタンドの足に
引っかけたりする危険性があり、一方、不使用時にスタ
ンドの足が邪魔にならないように左右の足の端部(接地
部)の間隔を狭くすると、使用時には不安定な状態にな
るという問題がある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
課題を解決するために、上記の請求項1に記載したよう
に、クランクの先端に設けられたペダルが描く円軌跡の
範囲内に配置された回動軸により、クランク軸と後輪を
結ぶ車体フレームに対して、車体の両側に設けられた左
右の足が、後上方の不使用位置から前下方の使用位置ま
での一定範囲で、同時的に回動可能に設置されている自
転車用スタンドにおいて、回動軸を中心とする左右両足
の回動に伴って、後上方の不使用位置では両足端部の間
隔が狭まり、前下方の使用位置では両足端部の間隔が広
がるように、各足の基部が、車体フレーム側の傾斜面に
摺接されていることを特徴とするものである。
【0026】また、上記の請求項1に記載された自転車
用スタンドにおいて、上記の請求項2に記載したよう
に、左右の足が、戻しバネにより常に後上方の不使用位
置に戻るように付勢されていると共に、該回動軸に対し
て、遠隔操作手段によりその係合状態の解除が可能なラ
チェット機構が付設され、該ラチェット機構の係合状態
により、戻しバネの付勢力に抗して、スタンドがその回
動範囲内で停止可能なように構成されていることを特徴
とするものである。
【0027】また、上記の請求項1又は2に記載された
自転車用スタンドにおいて、上記の請求項3に記載した
ように、スタンドの左右の足のそれぞれの回動軸に対し
て、両回動軸を連動させるための連動軸が設置され、該
連動軸にラチェット機構が付設されることにより、該回
動軸に対してラチェット機構が間接的に付設されている
ことを特徴とするものである。
【0028】また、上記の請求項1又は2に記載された
自転車用スタンドにおいて、上記の請求項4に記載した
ように、スタンドの左右の足が、一つの回動軸に対し
て、その軸方向で揺動可能に取り付けられ、該回動軸に
対してラチェット機構が直接的に付設されていることを
特徴とするものである。
【0029】さらに、上記の請求項2乃至4に記載され
た自転車用スタンドにおいて、上記の請求項5に記載し
たように、ラチェット機構の係合状態を解除するための
遠隔操作手段に対して、その操作をロックするためのロ
ック装置が設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自転車用スタンド
の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0031】図1は、本発明の自転車用スタンドが適用
される自転車の一例についての概略を示すもので、図示
した自転車1は、人力による駆動に対して電動モーター
による駆動力が補助的に働く、所謂ハイブリッド動力自
転車と言われる補助動力付き自転車である。
【0032】自転車1のメインフレームとして車体前部
から斜め下方に延びるダウンチューブ2には、その前部
にヘッドチューブ3が一体的に固着されており、ヘッド
チューブ3には、その下方からフロントフォーク4が挿
着され、その上方からステム5が挿着されていて、フロ
ントフォーク4と連動するステム5の上部には、左右に
延びるハンドルバー6が固定され、左右一対に分かれた
フロントフォーク4の下端には、前輪7の車軸が固定さ
れている。
【0033】ダウンチューブ2の後端には、ラグに相当
する連結部材(図示せず)を介して、シートチューブ8
と一対のチェーンステー9が連結されており、シートチ
ューブ8には、サドル10を固定したシートピラー11
が上下調節自在に挿着されていて、チェーンステー9と
シートチューブ8は、左右一対のバックフォーク12に
より、全体で略三角形をなすように連結され、バックフ
ォーク12とチェーンステー9の連結部には後輪13の
車軸が固定されている。
【0034】そして、ダウンチューブ2とシートチュー
ブ8とチェーンステー9の連結部付近には、人力による
駆動系,電動モーターによる駆動系,および両者の合力
機構をユニットとしたパワーユニット15が、カバーで
覆われた状態で設置されており、パワーユニット15に
クランク軸16が回転自在に保持されていて、クランク
軸16の左右両端にそれぞれクランク17が固定され、
各クランク17にそれぞれペダル18が取り付けられて
いる。
【0035】パワーユニット15には、図示していない
が、人力によりペダル18を漕ぐときの踏力を検出する
トルクセンサーやクランク軸16の回転速度を検出する
車速センサーやコントローラー等が付設されており、そ
のようなパワーユニット15の上方には、パワーユニッ
ト15の電源となるバッテリーを内蔵したバッテリーボ
ックス19が、シートチューブ8に沿った状態で、車体
に対して取り外し可能に固定されている。
【0036】なお、上記のようなパワーユニット15で
は、ペダル18,クランク17,クランク軸16を通し
て加えられる人力が大きく、車速が小さいときには、各
センサーからの検出信号によりコントローラーが電動モ
ーターに流れる電流を大きくし、人力により加えられる
力が小さく、車速が大きいときには、コントローラーが
電動モーターに流れる電流を小さくすることにより、推
進駆動のための人力の負担が大きいときに、電動モータ
ーによる補助駆動力が大きくなって、人力の負担が低減
されることとなる。
【0037】図2〜図4は、上記のような補助動力付き
自転車1に対して設置される本発明の自転車用スタンド
の一実施形態を示すもので、スタンド20は、図1に示
すように、クランク軸16と後輪13の間に、チェーン
ステー9に固定した取付部材21を介して、クランク1
7やペダル18と干渉しないように、ペダル18の回転
軌跡の範囲内に設置した回動軸22を中心として、後上
方の不使用位置から前下方の使用位置までの一定範囲で
回動可能なように設置したタイプのセンタースタンドで
ある。
【0038】スタンド20は、その左右の足20a,2
0bを別体として、図3に示すように、別個の回動軸2
2a,22bにより取付部材21に対してそれぞれ回動
可能に保持させたものであって、各足20a,20bの
回動軸22a,22bに対してそれぞれ戻しバネ24
a,24bが設けられ、それらの戻しバネ24a,24
bにより、スタンド20の各足20a,20bは、図2
に示すように、常に後上方の不使用位置に戻るように矢
印X方向に付勢されている。
【0039】そして、各足20a,20bの回動軸22
a,22bには、それぞれにギア35a,35bが固定
されていると共に、各回動軸22a,22bのギア35
a,35bに噛合するギア37,38を両端部にそれぞ
れ固定した一つの連動軸36が、取付部材21に対して
回動可能に保持されていて、それにより、スタンド20
の左右の足20a,20bは、各回動軸22a,22b
と連動軸36と各ギア35a,35b,37,38を介
して、常に一体的に回動するように連結されている。
【0040】また、そのような連動軸36の一方のギア
37については、図2に示すように、その円周部分の一
部分に回動軸22aのギア35aと噛合する歯37bが
適当数形成されていると共に、その円周部分の他の部分
に、係止面(起立面)と傾斜面からなるラチェット爪3
7aが適当数形成されていて、該ラチェット爪37aに
対して、その係止面と係合して連動軸36の一方向への
回動を阻止するための係止部材26が、バネ28,29
の付勢により常にギア37のラチェット爪37aに押し
付けられる状態で、軸27により取付部材21に回動可
能に取り付けられている。
【0041】そのため、連動軸36のギア37のラチェ
ット爪37aと係止部材26からなるラチェット機構に
より、係止部材26がバネ28,29によりギア37の
ラチェット爪37aに押し付けられているときには、各
戻しバネ24a,24bの付勢力に抗して各足20a,
20bを後上方から前下方(矢印Y方向)に回動させる
ときの連動軸36の動きは、係止部材26がラチェット
爪37aの傾斜面を乗り上げることにより許容され、各
戻しバネ24a,24bの付勢力により各足20a,2
0bが前下方から後上方(矢印X方向)に戻るときの連
動軸36の動きは、係止部材26がラチェット爪37a
の係止面と係合することにより阻止される。
【0042】一方、スタンド20の左右の足20a,2
0bは、下方に向かって互いに外開き状態に傾斜した取
付部材21のそれぞれの傾斜面21a,21bにより、
それぞれの回転軸線が下方で交差するように取付部材2
1に対して取り付けられていて、それにより、図4に示
すように、スタンド20の両足20a,20bを前下方
の使用位置に移動させたときには、両足20a,20b
の端部の間隔が広がり、スタンド20の両足20a,2
0bを後上方の不使用位置に戻したときには、両足20
a,20bの端部の間隔が狭まるように構成されてい
る。
【0043】さらに、上記のラチェット機構の係止部材
26に対して、ワイヤー30を介して、遠隔操作レバー
31が連結されており、この遠隔操作レバー31に対し
て、軸32を回動軸としてレバー31を引き上げること
によりワイヤー30を引くという操作、すなわち、該レ
バー31の引き上げ操作を阻止した状態にロックするた
めのロック装置33が付設されている。
【0044】なお、図2には、便宜上、ラチェット機構
については、ギア37のラチェット爪37aと係止部材
26の係合を解除した状態が示され、ロック装置33に
ついては、遠隔操作レバー31をロックした状態が示さ
れているが、実際上は、図2に示すように、ロック装置
33の突起33aが遠隔操作レバー31の突起31aの
下に入って、レバー31の引き上げ操作が阻止されてい
るロック状態のときには、係止部材26は、バネ28,
29の付勢力によりギア37のラチェット爪37aに押
し付けられて、その係止面と係合した状態となっている
ものである。
【0045】係止部材26を遠隔操作するための手段と
しては、図示したようなレバー31に限らず、ボタンや
スイッチなど適宜の手段が可能であり、そのようなロッ
ク装置33を付設した遠隔操作手段は、例えば、サドル
10の後側などの操作し易い適当な位置で、車体に対し
て固定される。
【0046】上記のような構成を有する本実施形態のス
タンド20の作動については、スタンド20の両足20
a,20bが後上方の不使用位置にあって、遠隔操作レ
バー31が操作されていない状態で、戻しバネ24aの
付勢力に抗してスタンド20の一方の足20aを前下方
(矢印Y方向)に押すと、そのときの連動軸36の回動
方向では、係止部材26がギア37のラチェット爪37
aの傾斜面を乗り上げるようにギア37が回動するた
め、各ギア35a,35b,37,38と連動軸36を
介し、各戻しバネ24a,24bの付勢力に抗して、ス
タンド20の両足20a,20bは同時に前下方(矢印
Y方向)に回動される。
【0047】すなわち、スタンド20の一方の足20a
が何れの方向に回動しても、それに連動して連動軸37
が回動される限り、その回動軸22aの回動が、各35
a,35b,37,38と連動軸36を介して他方の足
20bの回動軸22bに伝達されるため、スタンド20
の両方の足20a,20bは、常に一体的に回動するこ
ととなる。
【0048】そして、回動させた状態からスタンド20
の足20aを押すのを止めると、それが回動範囲の途中
であっても、その時点で、バネ28,29により常にギ
ア37のラチェット爪37aに押し付けられている係止
部材26が、該ラチェット爪37aの係合面と係合する
ことにより、各戻しバネ24a,24bの付勢力でスタ
ンド20の両足20a,20bが後上方(矢印X方向)
に戻ろうとするときの連動軸37の動きが阻止されて、
スタンド20の両足20a,20bはその位置で停止さ
れる。
【0049】さらに、そのようなスタンド20の停止状
態において、遠隔操作レバー31を引き上げるように操
作すると、ワイヤー30を介し、バネ28,29に抗し
て、係止部材26がギア37のラチェット爪37aから
引き離され、ギア37と係止部材26の係合が解除され
て、連動軸37が両方向に回動可能となるため、スタン
ド20の両足20a,20bは、各回動軸22a,22
bの戻しバネ24a,24bの付勢力により、各ギア3
5a,35b,37,38と連動軸36を介して、一体
的に戻り方向(矢印X方向)に回動し、スタンド20の
両足20a,20bは後上方の不使用位置にまで戻る。
【0050】上記のような本実施形態の自転車用スタン
ド20によれば、左右両側の足20a,20bによって
車体を支えるため、補助動力付き自転車1のような車体
の重量が比較的大きい車種に使用しても、安定性良く車
体を支えることができ、しかも、後輪を取り囲んだ形で
設けられるタイプのセンタースタンドと比べて、外観的
にスマートな感じを与えることができる。
【0051】そして、図4に示すように、スタンド20
を前下方の使用位置に移動させると両足20a,20b
の端部の間隔が広がり、後上方の不使用位置に戻すと両
足20a,20bの端部の間隔が狭まるため、スタンド
20の使用時には両足20a,20bの接地間隔を広く
して、安定した状態で車体を支えさせることができる一
方、スタンド20の不使用時には、両足20a,20b
を車体に接近させて目立たず邪魔にならない状態として
おくことができるため、走行中にズボンの裾を引っかけ
たりするようなことを防止できる。
【0052】また、図1に実線で示すように、後輪13
を持ち上げた状態で自転車1を立てることができると共
に、図1に一点鎖線で示すように、後輪13を接地させ
た状態でスタンド20を停止させて自転車1を立てるこ
ともできるため、一時的に自転車を停止させておく場合
や、あるいは、荷物が重かったり、車体自体が重かった
りして車体を持ち上げるのが困難な場合等には、後輪を
持ち上げる操作をすることなく自転車を立てておくこと
ができる。
【0053】さらに、遠隔操作レバー31を持ち上げる
だけで、カム25と係止部材26からなるラチェット機
構の係合状態を解除して、戻しバネ24の付勢力で自動
的にスタンド20を不使用時の位置に戻すことができる
と共に、ロック装置33により遠隔操作レバー31をロ
ックしておくだけで、スタンド20を使用状態でロック
しておくことができるため、別途に施錠装置を設けるこ
となく、簡単な構造で車両の盗難を防止することができ
る。
【0054】以上、本発明の自転車用スタンドの各実施
形態について説明したが、本発明は、上記のような実施
形態にのみ限定されるものではなく、その具体的な構造
については適宜設計変更可能なものであり、その用途に
ついても、上記の実施形態に示したような補助動力付き
の自転車1に限らず、他の自転車に対しても適用可能な
ものであることはいうまでもない。
【0055】すなわち、その具体的な構造に関して、例
えば、一つの回動軸に対してスタンドの左右の足を取り
付ける場合にも、図5に示すように、回動軸22に対し
てそれぞれの足20a,20b(但し、図面では足20
bの側については省略されている)を、軸40により車
体の幅方向で揺動自在に取り付けると共に、各足20
a,20bを車体側に位置決めされた傾斜面(図示した
ものでは、回動軸22を回動自在に保持しているパイプ
部材41の端部を斜めにカットしてその切り口を傾斜面
としている)に対して摺接させておくことにより、スタ
ンドの使用時に両足の端部20a,20bの間隔を広
げ、不使用時に両足20a,20bの端部の間隔を狭め
るようにすることが可能である。
【0056】また、本発明のスタンドの使用時に両足端
部の間隔を広げ、不使用時に両足端部の間隔を狭めると
いう構成については、上記の実施形態のように戻しバネ
とラチェット機構によりスタンドの停止を行うタイプの
センタースタンドに限らず、図6および図7に示すよう
な、変位バネによりスタンドの停止を行うタイプのセン
タースタンドに対して適用することも可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したような本発明の自転車用ス
タンドによれば、外観的にスマートで、しかも、スタン
ドの使用時には、両足の接地間隔を広くして安定した状
態で車体を支えさせることができる一方、スタンドの不
使用時には、邪魔にならないように両足を車体の両側に
近接させておくことができて、走行中にズボンの裾を引
っかけるようなことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自転車用スタンドが使用される自転車
の一例である補助動力付き自転車全体の概略を示す側面
図。
【図2】本発明の自転車用スタンドの一実施形態を示す
側面図。
【図3】図2に示した自転車用スタンドの使用位置にお
ける正面図。
【図4】図2に示した自転車用スタンドにおけるスタン
ドの位置変化に伴う両足の間隔の変化の状態を示す上面
説明図。
【図5】本発明の自転車用スタンドの他の実施形態を示
す部分説明図。
【図6】本発明の自転車用スタンドと同じタイプのセン
タースタンドについての従来例を示す側面図。
【図7】図6に示したセンタースタンドの不使用位置に
おける上面図。
【図8】本発明の自転車用スタンドと同じタイプのセン
タースタンドについての改良比較例を示す側面図。
【図9】図8に示した自転車用スタンドの不使用位置に
おける上面図。
【図10】本発明のセンタースタンドとは異なるタイプ
のセンタースタンドについての一改良例を示す上面図。
【図11】本発明のセンタースタンドとは異なるタイプ
のセンタースタンドについての他の改良例を示す上面
図。
【符号の説明】
1 自転車 9 チェーンステー(車体フレーム) 13 後輪 16 クランク軸 17 クランク 18 ペダル 20 スタンド 20a (スタンドの)足 20b (スタンドの)足 21 取付部材 21a (取付部材の)傾斜面 21b (取付部材の)傾斜面 22 (スタンドの)回動軸 24 戻しバネ 25 カム(ラチェット機構) 26 係止部材(ラチェット機構) 31 遠隔操作レバー(遠隔操作手段) 33 ロック装置 36 連動軸 37 ギア(ラチェット機構)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクの先端に設けられたペダルが描
    く円軌跡の範囲内に配置された回動軸により、クランク
    軸と後輪を結ぶ車体フレームに対して、車体の両側に設
    けられた左右の足が、後上方の不使用位置から前下方の
    使用位置までの一定範囲で、同時的に回動可能に設置さ
    れている自転車用スタンドにおいて、回動軸を中心とす
    る左右両足の回動に伴って、後上方の不使用位置では両
    足端部の間隔が狭まり、前下方の使用位置では両足端部
    の間隔が広がるように、各足の基部が、車体フレーム側
    の傾斜面に摺接されていることを特徴とする自転車用ス
    タンド。
  2. 【請求項2】 左右の足が、戻しバネにより常に後上方
    の不使用位置に戻るように付勢されていると共に、該回
    動軸に対して、遠隔操作手段によりその係合状態の解除
    が可能なラチェット機構が付設され、該ラチェット機構
    の係合状態により、戻しバネの付勢力に抗して、スタン
    ドがその回動範囲内で停止可能なように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の自転車用スタンド。
  3. 【請求項3】 スタンドの左右の足のそれぞれの回動軸
    に対して、両回動軸を連動させるための連動軸が設置さ
    れ、該連動軸にラチェット機構が付設されることによ
    り、該回動軸に対してラチェット機構が間接的に付設さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自転
    車用スタンド。
  4. 【請求項4】 スタンドの左右の足が、一つの回動軸に
    対して、その軸方向で揺動可能に取り付けられ、該回動
    軸に対してラチェット機構が直接的に付設されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2にに記載の自転車用スタ
    ンド。
  5. 【請求項5】 ラチェット機構の係合状態を解除するた
    めの遠隔操作手段に対して、その操作をロックするため
    のロック装置が設けられていることを特徴とする請求項
    2乃至4に記載の自転車用スタンド。
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