以下、本発明を適用したパチンコ遊技機に係る一実施形態を、図1〜図30に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機の遊技盤11には、ガイドレール12で囲まれたほぼ円形の遊技領域が形成され、遊技領域の中央部に、表示装置26(本発明の「図柄表示手段」に相当する)が備えられている。遊技領域のうち表示装置26の下方には、始動入賞口14(本発明の「所定の入賞口」に相当する)、大入賞口15及び外れ球受け入れ口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。また、遊技領域のうち表示装置26等を挟んだ左右の両側には、上から順に、ランプ風車17、始動ゲート18、風車19、一般入賞口20,21が設けられ、ガイドレール12に沿った両側端部には、サイドランプ22,22が設けられている。また、遊技領域全体に亘って、図示しない複数の障害釘が起立している。
図1に示すように、パチンコ遊技機のうち、遊技盤11より上方には、遊技盤11の前面側に張り出した装飾ランプ35が設けられている。パチンコ遊技機のうち遊技盤11より下方には、上皿27A及び下皿27Bが上下2段にして設けられている。そして、下皿27Bの右端部に設けた操作ノブ28を操作することで、上皿27Aに収容された遊技球が遊技盤11に向けて弾き出される。また、上皿27Aに設けたボタン29を押せば、上皿27Aから下皿27Bに遊技球が移動して収容される。さらに、上皿27Aを挟んだ両側には、スピーカ59Sが備えられている。
次に所要の各部位についてさらに詳説する。
始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなし、通過した遊技球は、その始動ゲート18に内蔵した普通図柄始動センサー30(図2参照)によって検出される。そして、その検出信号に基づいて、後述する普通図柄表示領域24の図柄が変動表示される。
始動入賞口14は、所謂、ポケット構造をなして上方に向かって開口しており、その開口の両側部には可動翼片14C,14Cが備えられている。これら両可動翼片14C,14Cは、常には起立状態になっており、両可動翼片14C,14Cに挟まれた始動入賞口14の開口幅は、遊技球が約1つ入る大きさになっている。そして、遊技盤11の裏に設けた始動入賞口駆動装置14S(例えば、ソレノイド)が駆動されると、可動翼片14C,14Cが横に倒され、遊技球が可動翼片14Cに案内されて始動入賞口14に入り得る状態になる。
始動入賞口14に遊技球が入賞すると、始動入賞口14内に設けた特別図柄始動センサー31(図2参照)が遊技球を検出し、その検出信号に基づいて表示装置26が後述するように特別図柄80,81,82を変動表示する。なお、始動入賞口14への遊技球の入賞が、本発明における「所定の契機の発生」に相当する。
大入賞口15は、横長に形成されて、常には、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、所定条件の成立によって、パチンコ遊技機が「大当たり状態」になると、遊技盤11の裏に設けた、例えば、ソレノイドで構成される大入賞口駆動装置15S(図2参照)が駆動され、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒れる。これにより、大入賞口15が開放され、可動扉15Tを案内にして、大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能な大当たり遊技(本発明の「特別遊技状態」に相当する)が実行される。ここで、可動扉15Tが、開放してから閉じるまでの間を「ラウンド」と称すると、1つのラウンドは、可動扉15Tの開放時間が30秒に達したか、又は、大入賞口15に遊技球が10個入賞したか、の何れかの条件が先に満たされた場合に終了する。そして、大当たり遊技は、例えば、15ラウンドまで継続して行われる。
大入賞口15の内部には、入賞球数カウントセンサー33(図2参照)が設けられ、この入賞球数カウントセンサー33によって大入賞口15への入賞球がカウントされ、前記したように計10個に達したか否かがチェックされる。
図1に示すように、表示装置26は、全体として枠形構造をなした表示枠体23の後端面に、図示しない液晶モジュール(詳細には、TFT−LCDモジュール)を組み付けてなる。液晶モジュールのうち表示枠体23によって取り囲まれた前面部分は、表示画面34となっており、遊技者は、表示枠体23を通して表示画面34に表示された画像を見ることができる。
表示画面34には、図1に示すようには、3つの左、中、右の特別図柄80,81,82が、横並びに表示されている。これら各特別図柄80,81,82は、通常は、「0」〜「11」の数字図柄を表記した複数種類のもので構成されており、各特別図柄80,81,82ごと、所定の種類のものが、表示画面34に停止表示されている。そして、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに当否判定が行われ、各特別図柄80,81,82が、上下方向にスクロールして変動表示される。
次いで、所定時間(本実施形態では最低0.5秒から最高47秒)経過後に、例えば、左特別図柄80、右特別図柄82、中特別図柄81の順で、スクロール(変動)表示が停止して所定の図柄が停止表示され、停止表示された全部の特別図柄80,81,82が、例えば、ぞろ目になった場合に大当たり遊技が実行される。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機では、停止表示された特別図柄80,81,82の組合せがぞろ目となった場合、即ち、大当たりとなった場合には、大当たり遊技の終了後に、遊技者に特典遊技が与えられる。本実施形態における特典遊技は、所謂「確率変動遊技」であって、次回の大当たり発生確率が、通常遊技状態(例えば、1/315)に比較して高い確率変動状態(例えば、5/315)に移行する。確率変動遊技は、特別図柄80,81,82の変動停止表示が4回行われるまで継続可能であり、変動停止表示が4回行われると、通常遊技状態に戻されるようになっている。また、確率変動状態中に大当たり遊技が発生した場合には、特別図柄80,81,82の変動停止表示が4回未満であっても、直ちに通常遊技状態に戻される。
また、中特別図柄81がスクロール表示されている状態で、先にスクロール表示を終了した左・右の特別図柄80,82が停止表示されると共に、これら停止表示された左・右の特別図柄80,82が、同じ図柄となった場合にリーチ状態が成立する。
なお、リーチ状態とは、上記のものに限られるものではなく、遊技の当たり外れを、複数の図柄組合せで表示する場合に、複数の図柄の一部が、停止表示されており、他の図柄が変動中において、停止表示されている図柄が当たりを意味する図柄組合せの一部を構成している状態をいう。
さらに、特別図柄80,81,82が変動表示している間、或いは、大当たり遊技中に、始動入賞口14に遊技球が入球した(「所定の契機が発生」した)場合には、その入球に起因して取得された後述する所定のカウント値に基づく処理(例えば、当否判定や図柄の決定)が保留され、カウント値が記憶されると共に、保留記憶数(RAM51Bに設けられた図示しない保留数記憶領域の数値)が1加算される。そして、表示画面34において特別図柄80,81,82の変動表示が開始されるときに、保留記憶数が1つ減らされて、保留記憶数が0になるまでこの動作が繰り返される。本実施形態では、保留記憶数の上限数は「4つ」に設定されており、例えば、表示枠体23の上辺に配設された計4つのLED25の点灯数でもって遊技者に報知される。なお、保留記憶数が上限数の4つのときに始動入賞口14に遊技球が入賞した場合にも、特別図柄始動センサー31によって入賞球が検出されるが、この入賞球に起因する所定のカウント値の取得及びその取得カウント値に基づく特別図柄80,81,82の変動停止表示は行われない。なお、RAM51Bは、始動入賞口14への遊技球の入球数、即ち、本発明における「所定の契機の発生回数」を記憶しているので、本発明の「回数記憶手段」に相当する。
表示画面34のうち、特別図柄80,81,82の表示領域の左下隅には、普通図柄表示領域24が設けられている。この普通図柄表示領域24は、始動ゲート18内に設けた普通図柄始動センサー30(図2参照)が遊技球の通過を検出したときに当否判定して、例えば、「0」〜「9」までの数字を所定期間に亘って変動表示した後、所定の数字を確定表示する。そして、確定表示された数字が、所定の数字となった場合に、前記始動入賞口14に設けた前記可動翼片14C,14Cが所定期間に亘って横に倒される。ここで、普通図柄80,81,82が変動表示している間に、始動ゲート18を遊技球が通過した場合には、その通過に起因して所定の乱数値が最大で4つまで保留記憶される。なお、普通図柄表示領域24で表示する図柄は、数字に限るものではなく、アルファベットや記号等でもよい。
次に、図2を参照しつつ本実施形態のパチンコ遊技機の電気的な構成について説明する。同図において、50は、メイン制御回路であって、CPU51AとRAM51B及びROM51Cを合わせてパッケージしてなるワンチップマイコン51を主要部として備えている。
ワンチップマイコン51は、インターフェース54を介して、前述した入賞球を検出するためのセンサー30〜33等から信号を受けると共に、ランプ制御回路55、音声制御回路59、発射制御回路56、払出制御回路58、表示制御回路57等に制御信号を出力して各部位を制御する。また、ワンチップマイコン51は、パチンコ遊技機の遊技状況に関する遊技情報を、情報出力回路70を介して、パチンコホールに備えた管理装置71へと出力する。
メイン制御回路50のうち52は、初期化リセット回路であって、パチンコ遊技機の電源投入時に、ワンチップマイコン51のリセット端子に初期化信号を出力する。53は、定期リセット回路であって、周期的(例えば、2msecごと)に割り込みパルスをワンチップマイコン51に出力する。ワンチップマイコン51は、前記割り込みパルスを受ける度に、割り込み処理(S5、図9を参照)をランする。
ランプ制御回路55は、メイン制御回路50からの制御信号(コマンド)に基づいて左右のサイドランプ22,22や、表示装置26の表示枠体23に備えたLED等の発光パターンの選択、発光データの設定を行う。具体的には、ランプ制御回路55には、前記ランプ、LEDを発光させるための制御データ等を記憶する制御データROM、メイン制御回路50から受信したコマンドを一時記憶する制御データRAM、ランプ発光データを記憶するランプデータROMを備える。そして、発光制御用CPUが、メイン制御回路50から受けたコマンドに基づいて発光制御回路に信号を出力し、発光制御回路がその信号に基づいてランプ発光データROMから必要なデータを読み出し、左右のサイドランプ22,22や、LED等を発光させる。
音声制御回路59は、メイン制御回路50からの制御信号(コマンド)に基づいてスピーカ59Sから発生させるBGMや演出時の音声の選択を行い、その音声データを設定する。具体的には、音声制御回路59には、音声を発生させるための制御データ等を記憶する制御データROMと、メイン制御回路50からのコマンドを一時記憶する制御データRAM、演出時の各種音声データ、BGMデータを記憶する音声データROMを備える。そして、音声制御用CPUが、メイン制御回路50からのコマンドに基づいて音声合成回路に信号を出力し、音声合成回路が音声制御用CPUからの信号に基づいて音声データROMから必要な音声データを読み出し、音声信号を合成してアンプに出力する。そして、合成された音声信号が、アンプにおいて増幅されてスピーカ59Sへ出力され、スピーカ59Sより音声が発生される。
表示制御回路57は、本発明の「図柄変動表示制御手段」に相当し、図3に示すように、表示装置26に遊技画像を表示するための制御データ等を記憶する制御データROM63と、特別図柄、背景画像、キャラクター画像、文字画像等の画像データを記憶する画像データROM66とを備える。そして、メイン制御回路50からの制御信号(コマンド)に基づき、表示制御用CPU61が、制御データROM63から所定の表示制御データを取り出し、制御データRAM64の記憶領域で制御用データを生成してVDP62に出力する。VDP62は、表示制御用CPU61からの指令に基づいて画像データROM66から必要なデータを読み出し、表示画像における特別図柄、背景画像、キャラクター画像、文字画像等のマップデータを作成し、VRAM67に格納する。そして、格納記憶された画像データは、図示しないD/A変換回路にてRGB信号に変換されて、表示装置26に出力される。また、VDP62からは、複合同期信号SYNCが表示装置26に出力される。そして、表示装置26は、送信されてきたRGB信号及び複合同期信号SYNCに基づいて画像を表示する。なお、65は、初期リセット回路であって、パチンコ遊技機の電源投入時に、表示制御用CPU61のリセット端子に初期化信号を出力する。
ところで、メイン制御回路50に備えられたRAM51Bは、所定の容量の格納領域R0を有し、その格納領域R0は、図4に示すように、複数のアドレス空間に区分されてアドレス(番地)が付されている。そして、格納領域R0における所定のアドレス空間に、各種乱数として利用するためのカウント値(表1を参照)やその他のデータ、フラグが格納されている。また、RAM51Bは、CPU51Aの作業領域も備えている
特別図柄乱数更新領域R1,R2,R3には、左、中、右の特別図柄用カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3、以下、「外れ図柄カウント値」という)が格納されている。外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)は、パチンコ遊技機の電源投入時には「0」となっており、後述する特別図柄主要乱数更新処理(S3)が実行される毎に、1インクリメントされて更新される。本実施形態において、外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)は何れも「0〜11」の数値範囲で更新される。
外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)は、例えば、1バイトのデータとしてRAM51Bに格納されている。ここで、外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の各値(0〜11)に対応するデータの最下位ビットは、以下のようになっている。即ち、外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)が偶数値(0,2,4,6,8,10)の場合には、最下位ビットは「0」であり、奇数値(1,3,5,7,9,11)の場合には最下位ビットは「1」である。従って、各外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の初期値「0」に対応するデータの最下位ビットは「0」である。
リーチ乱数更新領域R4には、リーチ有無決定用カウント値(ラベル−TRND−RC、以下「リーチカウント値」という)が格納され、特別図柄主要乱数更新処理(S3、図5及び図11を参照)が実行される毎に、1ディクリメントされて更新される。本実施形態において、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)は「0〜126」の数値範囲で更新される。
変動態様乱数更新領域R5には、変動態様決定用カウント値(ラベル−TRND−T1、以下「変動態様カウント値」という)が格納され、特別図柄主要乱数更新処理(S3)が実行される毎に、1ディクリメントされて更新される。本実施形態において、変動態様カウント値は「0〜198」の数値範囲で更新される。
大当たり図柄乱数更新領域R6には、大当たり図柄決定用カウント値(ラベル−TRND−AZ1、以下「大当たり図柄カウント値」という)が格納されている。大当たり図柄カウント値(ラベル−TRND−AZ1)は、パチンコ遊技機の電源投入時には「0」となっており、後述する特別図柄大当たり関連乱数更新処理(S6、図11を参照)が実行される毎に、1インクリメントされて更新される。本実施形態において、大当たり図柄カウント値(ラベル−TRND−AZ1)は「0〜11」の数値範囲で更新される。
大当たり乱数更新領域R7には、大当たり判定用カウント値(ラベル−TRND−A、以下「大当たりカウント値」という)が格納される。この大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)は、パチンコ遊技機の電源投入時には「0」となっており、大当たり図柄カウント値(ラベル−TRND−AZ1)と同様に、特別図柄大当たり関連乱数更新処理(S6)が実行される毎に、1インクリメントされて更新される。大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)は、1周する毎に次述する開始値カウント値(ラベル−TRND−S)に基づいて更新開始値が変更される。本実施形態において、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)は「0〜629」の数値範囲で更新される。
開始値乱数更新領域R8には、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が1周りする毎に、次の周回の大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の更新開始値を決定するための開始値決定用カウント値(ラベル−TRND−S、以下「開始値カウント値」という)が格納されている。開始値カウント値(ラベル−TRND−S)は、パチンコ遊技機の電源投入時には「0」となっており、上述した、外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)と同様に、特別図柄主要乱数更新処理(S3)が行われる毎に1インクリメントされて更新される。そして、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が1周したときに開始値乱数更新領域R8に格納されている開始値カウント値(ラベル−TRND−S)が、新たな大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の更新開始値として取得され、RAM51Bの開始値記憶領域R10に格納される。本実施形態では、開始値カウント値(ラベル−TRND−S)は、「0〜629」の数値範囲で更新されるようになっており、開始値カウント値(ラベル−TRND−S)が最終値「629」を超えたとき、即ち「630」となった時点で、初期値「0」にセットされ、再び「0」から更新される。
乱数値記憶領域R9には、例えば、始動入賞口14への遊技球の入賞(「所定の契機の発生」)によって各カウント値更新領域R1〜R7に格納されているカウント値が取り出されて、乱数値として記憶(取得)される。そして、この乱数値記憶領域R9に格納された各種カウント値に基づいて大当たり判定や特別図柄80,81,82、変動態様の設定等の遊技制御が行われる。なお、図4に示すように、乱数記憶領域R9は保留記憶数の上限数分、即ち、4つ備えられている。そして、各カウント値更新領域R1〜R7から取り出されたカウント値は、保留記憶数に応じて、これら4つの乱数記憶領域R9のうちの下位側(図4におけるアドレス「0000」側)の乱数記憶領域R9から順番に記憶される。
ここで、外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)、大当たり図柄カウント値(ラベル−TRND−AZ1)及び開始値カウント値(ラベル−TRND−S)は、それぞれの数値範囲(表1を参照)の最終値に達すると初期値「0」にリセットされ、初期値「0」から再び更新が開始される。これに対し、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)及び変動態様カウント値(ラベル−TRND−T1)は、数値範囲(表1を参照)の下限値「0」に達すると、上限値がセットされ、上限値から下限値に向かって再び更新が開始される。また、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)は、パチンコ遊技機の電源投入によって「0」から更新開始され、一周する度(「0」〜「629」の数値が1回ずつ発生する毎)に、そのときの開始値カウント値(ラベル−TRND−S)から再度更新が開始される。
なお、本実施形態では、上記した各種カウント値の他に、普通図柄判定用カウント値が備えられており、RAM51Bには、普通図柄判定用カウント値の更新領域及び取得領域が備えられている。
次に、上記構成からなるパチンコ遊技機の動作を、図5〜図27に示したフローチャートを参照しつつ説明する。パチンコ遊技機の電源をオンすると、ワンチップマイコン51(図3を参照)が、図5に示したメインプログラムMをROM51Cから取り出してランする。
メインプログラムMがランされると、まず初期設定が行われる(S1)。初期設定(S1)では、例えば、スタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、後述する各種フラグ及びカウンタのリセット等を行う。なお、初期設定(S1)は、メインプログラムMが、電源投入後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S1)に次いで、割り込み禁止処理(S2)が行われ、後に詳説する割り込み処理(S5)が実行不可能な状態になる。そして、割り込み禁止状態とした後で、特別図柄主要乱数更新処理(S3)が実行される。
特別図柄主要乱数更新処理(S3)は、図6に示されている。この処理(S3)では、外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)、変動態様カウント値(ラベル−TRND−T1)及び開始値カウント値(ラベル−TRND−S)の更新処理が行われる。
外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の更新処理(S30〜S38)では、まず、RAM51Bの左特別図柄乱数更新領域R1(図4を参照)のアドレスがセットされる(S30)。次いで、上限値として「11」がセットされ(S31)、カウンタ更新処理(S32)が実行される。
カウンタ更新処理(S32)は、図7に示されており、まず、ステップS30でセットされたアドレスの内容、即ち、左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)を読み出す(S130)。次いで、読み出した左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)に1を加算して更新し(S131)、その更新値が「11」以下か否かがチェックされる(S132)。更新値が「11」以下である場合(S132でYes)、即ち「1」〜「11」である場合には、その左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)の更新値をそのまま、RAM51Bの左特別図柄乱数更新領域R1に格納する(S134)。一方、左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)の更新値が「11」を超えた場合(S132でNo)には、更新値を初期値「0」にセットし(S133)、これをRAM51Bの左特別図柄乱数更新領域R1に格納する(S134)。
カウンタ更新処理(S32)を抜けると、左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)の更新値が初期値である「0」又は、左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)の更新値データの最下位ビットが「1」(更新値が奇数値)か否かがチェックされる(S33)。左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)が上記した何れの値でもない場合(S33でNo)、即ち、左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)の更新値が初期値(「0」)以外の偶数値(「2」、「4」、「6」、「8」、「10」)の何れかである場合には、中外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B2)及び、右外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B3)を更新せずに、ステップS39にジャンプする。
一方、左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)の更新値が初期値(「0」)又は奇数値(「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」)の何れかであった場合(S33でYes)には、RAM51Bの中特別図柄乱数更新領域R2のアドレスがセットされ(S34)、上記したカウンタ更新処理(S32、図7を参照)と同じ処理内容のカウンタ更新処理(S35)が実行される。つまり、中外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B2)がRAM51Bの中特別図柄乱数更新領域R2から取り出され、更新された後で再度、中特別図柄乱数更新領域R2に格納される。
中外れ図柄カウント値の更新処理(S35)を抜けると、中外れ図柄カウント値の更新値が初期値、即ち、「0」か否かがチェックされる(S36)。中外れ図柄カウント値の更新値が「0」であった場合(S36でNo)には、右外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B3)を更新せずに、ステップS39にジャンプする。一方、中外れ図柄カウント値の更新値が「0」ではない場合(S36でYes)には、RAM51Bの右特別図柄乱数更新領域R3のアドレスがセットされ(S37)、上記したステップS32,S35と同じ処理内容のカウンタ更新処理(S38、図7を参照)が実行される。つまり、右外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B3)が右特別図柄乱数更新領域R3から取り出され、更新された後で再度、右特別図柄乱数更新領域R3に格納される。
上述した外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の更新条件を纏めると、以下のようである。
(1)左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)は、特別図柄乱数更新処理(S3)が実行される毎に更新される。
(2)中外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B2)は、更新された左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)が「0」又は奇数値であるときに更新される。
(3)右外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B3)は、更新された左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)が「0」又は奇数値でかつ、更新された中外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B2)が「0」ではないときに更新される。
外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の更新処理(S30〜S38)に次いで、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)の更新処理(S39〜S41)が行われる。具体的には、まず、RAM51Bのリーチ乱数更新領域R4のアドレスがセットされ(S39)、最大値として「126」がセットされる(S40)。その後、カウンタ減算更新処理が(S41)が実行される。
カウンタ減算更新処理(S41)は、図8に示されており、ステップS39でセットされたRAM51Bのリーチ乱数更新領域R4に格納されている内容、即ち、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)を読み出す(S140)。そして、この読み出したリーチカウント値(ラベル−TRND−RC)から1を減算して更新し(S141)、そのリーチカウント値(ラベル−TRND−RC)の更新値が「0」未満となったか否かがチェックされる(S142)。リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)の更新値が「0」未満ではない場合(S142でNo)、即ち、「0」〜「125」であった場合には、そのリーチカウント値(ラベル−TRND−RC)の更新値をRAM51Bのリーチ乱数更新領域R4に格納する(S144)。一方、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)の更新値が、「0」未満であった場合(S142でYes)には、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)を最大値である「126」にセットして(S143)、これをRAM51Bのリーチ乱数更新領域R4に格納する(S144)。
リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)の更新処理(S39〜S41)に次いで、変動態様カウント値(ラベル−TRND−T1)の更新処理(S42〜S44)が行われる。具体的には、RAM51Bの変動態様乱数更新領域R5のアドレスがセットされ(S42)、最大値として「198」がセットされる(S43)。その後、上記したカウンタ減算更新処理(S41)と同じ処理内容のカウンタ減算更新処理(S44)が実行され、更新された変動態様カウント値が、RAM51Bの変動態様乱数更新領域R5に格納される。
変動態様カウント値の更新処理(S42〜S44)に次いで、開始値カウント値(ラベル−TRND−S)の更新処理(S45〜S51)が行われる。具体的には、まずRAM51Bの開始値乱数更新領域R8(図4を参照)から開始値カウント値(ラベル−TRND−S)を読み出し(S45)、読み出した開始値カウント値(ラベル−TRND−S)に1を加算して更新する(S46)。
次に、比較値として「630」をセットし(S47)、この比較値「630」から開始値カウント値(ラベル−TRND−S)の更新値を減算する(S48)。減算した結果が「0」ではない場合(S49でYes)、即ち、開始値カウント値(ラベル−TRND−S)の更新値が「1」〜「629」の場合には、その開始値カウント値(ラベル−TRND−S)の更新値をRAM51Bの開始値乱数更新領域R8に格納する(S51)。一方、減算した結果が「0」である場合(S49でNo)、即ち、開始値カウント値(ラベル−TRND−S)の更新値が「630」となった場合には、開始値カウント値(ラベル−TRND−S)の更新値として「0」をセットして(S50)、これをRAM51Bの開始値乱数更新領域R8に格納する(S51)。以上が、特別図柄主要乱数更新処理(S3)の説明である。
さて、図5に示すように、特別図柄主要乱数更新処理(S3)を抜けると、割り込み許可処理(S4)が行われて割り込み処理(S5)が実行可能となる。ここで、割り込み処理(S5)は、定期リセット回路53から所定の周期毎(例えば、2msec毎)に出力される割り込みパルスがワンチップマイコン51入力したことを起因にして開始される。そして、割り込み処理(S5)が終了して、次に割り込みパルスが入力するまでの間は、ステップS2〜S4の処理が、繰り返し実行される。つまり、割り込み処理(S5)が終了してから、次に割り込み処理(S5)が開始されるまでの残余処理期間中に、特別図柄主要乱数更新処理(S3)による各種カウント値の更新処理が複数回に亘って繰り返し実行される。
また、割り込み禁止状態のとき、即ち、特別図柄主要乱数更新処理(S3)を実行している最中に所定の周期となり、ワンチップマイコン51に割り込みパルスが入力した場合は、割り込み処理(S5)はすぐには開始されず、割り込み許可処理(S4)が実行された後で開始される。つまり、割り込み処理(S5)は、特別図柄主要乱数更新処理(S3)の途中に割り込んで実行されることは無く、特別図柄主要乱数更新処理(S3)が終了してから開始される。
さて、図9〜図23に基づいて割り込み処理(S5)についてより詳細に説明する。割り込み処理(S5)は、上記したように、ワンチップマイコン51への割り込みパルスの入力に起因して実行され、始動入賞口14や始動ゲート18への遊技球の入賞に起因した処理を行う。
図9に示すように、割り込み処理(S5)では、まず、出力処理(S10)が実行される。この処理(S10)は、後述する特別動作処理(S17)において決定された各種コマンドが、RAM51Bの出力バッファに格納されているか否かをチェックして、コマンドが格納されていた場合には、そのコマンドを、ランプ制御回路55や表示制御回路57及び音声制御回路59等の各種制御回路に出力する。
出力処理(S10)に次いで行われる入力処理(S11)では、各入賞口14,15及び始動ゲート18に備えた各種センサー30〜33による遊技球の検出信号を受信する。
入力処理(S11)に次いで行われる賞球制御処理(S12)では、遊技球の払い出しに関する処理を行い、払出制御回路58に出力する信号を設定する。
賞球制御処理(S12)に次いで行われる動作タイマ減算処理(S13)では、始動入賞口14への遊技球の入賞時にセットされる後述の特別図柄タイマカウンタの値を減算処理する。具体的には、RAM51Bに設けられた4つのタイマバッファRt0〜Rt3(図4を参照)のうちの1つのタイマバッファRt0〜Rt3から特別図柄タイマカウンタ値をロードし(S20)、その特別図柄タイマカウンタ値が「0」であるか否かがチェックされる(S21)。特別図柄タイマカウンタ値が「0」であった場合(S21でYes)には、ステップS23へジャンプする一方、特別図柄タイマカウンタ値が「0」ではなかった場合(S21でNo)には、その特別図柄タイマカウンタ値を1減算する(S22)。そして、RAM51BのタイマバッファRt0〜Rt3に記憶されている全ての特別図柄タイマカウンタ値の減算処理が一通り終了したか否かがチェックされ(S23)。全ての特別図柄タイマカウンタの減算が一通り終了した場合(S23でYes)には、この処理(S13)を抜ける一方、減算処理されていない特別図柄タイマカウンタが残っている場合には、その特別図柄タイマカウンタを減算するために、再度この処理(ステップS20〜S23)が繰り返される。
なお、本実施形態では、始動入賞口14への入賞時に設定される特別図柄タイマカウンタの他に、始動ゲート18への遊技球の通過時に設定される普通図柄タイマカウンタが備えられており、普通図柄タイマカウンタも、特別図柄タイマカウンタと同様に、動作タイマ減算処理(S13)において減算処理される。そして、この動作タイマ減算処理(S13)は、特別図柄タイマカウンタを減算処理することで、始動入賞口14への遊技球の入賞からの経過時間を計時しているので、本発明の「カウント手段」に相当する。
次いで、特別図柄乱数更新処理(S14)が実行される。図11に示すように、特別図柄乱数更新処理(S14)では、特別図柄大当たり関連乱数更新処理(S6)と、特別図柄主要乱数更新処理(S3)とが行われる。ここで、特別図柄主要乱数更新処理(S3)は、前述した残余処理期間(割り込み処理(S5)が終了後、次の割り込み処理(S5)が開始されるまでの期間)中にも行われている。つまり、外れ図柄カウント値、リーチカウント値、変動態様カウント値、開始値カウント値は、特別図柄乱数更新処理(S14)内で、再度、更新処理される。
特別図柄大当たり関連乱数更新処理(S6)は、図12に示されている。この処理(S6)では、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)及び大当たり図柄カウント値(ラベル−TRND−AZ1)の更新処理が行われる。
具体的には、まず、RAM51Bの大当たり乱数更新領域R7から、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が読み出され(S60)、その大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)に1を加算して更新する(S61)。次に、比較値として「630」をセットし(S62)、この比較値「630」から更新された大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)を減算する(S63)。
減算した結果が「0」ではない場合(S64でNo)、即ち、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の更新値が「1」〜「629」であった場合には、ステップS66にジャンプする一方、減算した結果が「0」であった場合(S64でYes)、即ち、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の更新値が最終値である「629」を超えて「630」となった場合には、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の更新値として「0」をセットする(S65)。
さて、以下に説明するステップS66〜S72の処理では、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が1周する毎に、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の更新開始値を設定する処理が行われる。具体的には、開始値カウント値(ラベル−TRND−S)に基づいて設定された開始値判定データを、RAM51Bの開始値記憶領域R10から読み出して比較値に設定し(S66)、この比較値(開始値判定データ)から大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の更新値を減算する(S67)。
次いで、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の更新値を設定値としてセットし(S68)、ステップS67における減算の結果が「0」ではない場合(S69でYes)、即ち、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が一周していないときには、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の更新開始値を変更せずに、設定値(大当たりカウント値の更新値)をそのまま大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)として大当たり乱数更新領域R7に格納する(S72)。
一方、比較値(開始値判定データ)から大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の更新値を減算した結果が「0」である場合(S69でNo)、即ち、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が1周りしたときには、RAM51Bの開始値乱数更新領域R8に格納されている開始値カウント値(ラベル−TRND−S)を読み出して(S70)、この開始値カウント値(ラベル−TRND−S)を開始値判定データとしてRAM51Bの開始値記憶領域R10に格納する(S71)と共に、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の更新値(更新開始値)として大当たり乱数更新領域R7に格納する(S72)。つまり、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が1周りしたときには、開始値乱数更新領域R8から開始値カウント値(ラベル−TRND−S)を取得し、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の新たな更新開始値として設定する。
図12において、大当たり乱数更新領域R7に大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が格納されると(S72)、次に大当たり図柄カウント値(ラベル−TRND−AZ1)の更新処理(S73〜S75)が行われる。
具体的には、まずRAM51Bの大当たり図柄乱数更新領域R6のアドレスがセットされ(S73)、上限値として「11」がセットされる(S74)。そして、上述したステップS32,S35,S38と同じ処理内容のカウンタ更新処理(S75)が行われる。即ち、大当たり図柄カウント値(ラベル−TRND−AZ1)が大当たり図柄乱数更新領域R6から読み出され、更新された後で再度、大当たり図柄乱数更新領域R6に格納される。以上が、特別図柄大当たり関連乱数更新処理(S6)の説明である。
図11に示すように、特別図柄乱数更新処理(S14)では、特別図柄大当たり関連乱数更新処理(S6)に次いで、特別図柄主要乱数更新処理(S3)が実行されるが、この処理(S3)は、前述した通り(図6を参照)なので説明は省略する。
図9に示すように、割り込み処理(S5)では、特別図柄乱数更新処理(S14)に次いで、始動スイッチ検出処理(S15)が行われる。この処理(S15)では、RAM51Bの乱数更新領域R1〜R7に格納されている各種カウント値が取り出されて、保留記憶数に対応する乱数記憶領域R9に格納される。具体的には、図13に示すように、まず、始動入賞口14へ遊技球が入賞したか否か、即ち、始動入賞口14に備えた特別図柄始動センサー31によって遊技球が検出されたか否かがチェックされる(S150)。
特別図柄始動センサー31が遊技球を検出していない場合(S150でNo)には、直ちにこの処理(S15)を抜ける。特別図柄始動センサー31が遊技球を検出した場合(S150でYes)には、始動入賞口14への入賞に起因して取得した各種カウント値(乱数)の保留記憶数が4つ(上限数)以上か否かがチェックされる(S151)。保留記憶数が4つ以上である場合(S151でYes)には、保留記憶数が上限数に達しているので、新たなカウント値の記憶を行わずに、直ちにこの処理(S15)を抜ける。一方、保留記憶数が4つ未満であった場合(S151でNo)には、保留記憶数(RAM51Bの保留数記憶領域の数値)を1加算し(S152)、各種カウント値を取得する。
詳細には、RAM51Bの大当たり乱数更新領域R7に記憶されている大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)を読み出し、その大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)を、RAM51Bに備えられた4つの乱数記憶領域R9のうち、保留記憶数に対応した乱数記憶領域R9の大当たり乱数記憶領域R17に格納する(S153)。次に、RAM51Bの大当たり図柄乱数更新領域R6に記憶されている大当たり図柄カウント値(ラベル−TRND−AZ1)を読み出し、これを保留記憶数に対応した乱数記憶領域R9の大当たり図柄乱数記憶領域R16に格納する(S154)。
次いで、RAM51BのタイマバッファRt0〜Rt3のうち、保留記憶数に対応するタイマバッファに、特別図柄タイマカウンタの初期値として、例えば「65000」をセットする(S155)。具体的には、保留記憶数が「0」の場合には、タイマバッファRt0に初期値「65000」がセットされ、保留記憶数が「1」の場合には、タイマバッファRt1に初期値「65000」がセットされ、保留記憶数が「2」の場合には、タイマバッファRt2に初期値「65000」がセットされ、保留記憶数が「3」の場合には、タイマバッファRt3に初期値「65000」がセットされる(図4を参照)。
なお、特別図柄タイマカウンタは、前述した動作タイマ減算処理(S13、図10を参照)が実行される毎、即ち、2msec毎に1ディクリメントされるので、初期値を「65000」に設定した場合には、始動入賞口14に遊技球が入賞し、特別図柄始動センサー31がその遊技球を検出してから「130秒」後に特別図柄タイマカウンタは「0」となる。
始動スイッチ検出処理(S15)では、図示されていないが、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)、変動態様カウント値(ラベル−TRND−T1)もそれぞれの記憶領域(図4におけるR4,R5)から取り出されて、保留記憶数に対応する乱数記憶領域R9のリーチ乱数記憶領域R14及び演出乱数記憶領域R15に格納される。即ち、始動入賞口14への遊技球の入賞を契機として、各種カウント値(大当たりカウント値、大当たり図柄カウント値、リーチカウント値、変動態様カウント値)が取得される。以上が始動スイッチ検出処理(S15)の説明である。
図9に示すように、始動スイッチ検出処理(S15)に次いで、普通図柄処理(S16)が行われる。この処理では、始動ゲート18内に設けた普通図柄始動センサー30(図2参照)が遊技球の通過を検出したときに、RAM51Bの普通図柄判定用カウント値の更新領域から、カウント値(乱数)を取得し、RAM51Bに別途設けられた取得領域に格納する。
普通図柄処理(S16)に次いで行われる特別動作処理(S17)では、図14に示すように、外れ特別図柄作成処理(S170)を行うと共に、特別動作ステータスに応じた処理を行う(S171〜S177)。
外れ特別図柄作成処理(S170)は、図15に示されており、まず、RAM51Bの左特別図柄乱数更新領域R1のアドレスをセットして、左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)を読み出す(S100)。次に、判定値として、右特別図柄乱数更新領域R3から右外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B3)を読み出す(S101)。そして、読み出した左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)と右外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B3)とを比較し(S102)、一致していた場合(S102でYes)には、直ちにこの処理(S170)を抜ける。
一方、一致しなかった場合(S102でNo)には、外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の格納先のアドレスとして、RAM51Bの保留記憶数に対応する乱数記憶領域R9の外れ図柄乱数記憶領域R11〜R13(図4を参照)のアドレスをセットし(S103)、特別図柄乱数更新領域R1〜R3に格納されている外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)を、それぞれの外れ図柄乱数記憶領域R11〜R13に転送して格納する(S104)。
図14に示すように、特別動作処理(S17)では、外れ特別図柄作成処理(S170)に次いで、特別動作ステータスがチェック(S171)され、この特別動作ステータスに基づいて特別図柄待機処理(S172)、特別図柄変動処理(S174)、特別図柄確定処理(S176)、特別電動役物処理(S177)の何れかが実行される。
特別動作ステータスが「1」であった場合(S171でYes)、即ち、特別図柄80,81,82が変動表示中、停止表示中又は大当たり遊技中の何れでもない場合(本発明に係る「開始条件が成立したとき」に相当する)には、特別図柄待機処理(S172)が実行される。特別図柄待機処理(S172)は、4つの乱数記憶領域R9のうち、最も下位(図4におけるアドレス「0000」側)の乱数記憶領域R9に記憶されたカウント値に基づいて、種々の処理を行う。
特別図柄待機処理(S172)は、図16に示されており、まず、保留記憶数が「0」か否かがチェックされる(S200)。保留記憶数が「0」である場合(S200でYes)、即ち、始動入賞口14への入賞に起因して取得された各種カウント値の記憶が無い場合には、表示装置26の表示が待機画面であるか否かがチェックされる(S206)。表示が待機画面である場合(S206でYes)には直ちにこの処理(S172)を抜ける一方、表示が待機画面でない場合(S206でNo)には、待機画面を設定する処理(S207)を行ってから、この処理(S172)を抜ける。
一方、保留記憶数が「0」ではない場合(S200でNo)、即ち、始動入賞口14への入賞に起因して取得された各種カウント値の記憶がある場合には、特別図柄大当たり判定処理(S201)、特別図柄選択処理(S202)、特別図柄変動パターン作成処理(S203)、特別図柄乱数シフト処理(S204)、特別図柄変動開始設定(S205)が行われる。
特別図柄大当たり判定処理(S201)では、遊技の当否判定が行われ、「大当たり遊技」の実行の可否が判定される。詳細には、図17に示すように、まず、判定値として、RAM51Bの大当たり乱数記憶領域R17に格納されている大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S250)。次に、確率変動フラグによって特典遊技中(確率変動遊技中)か否かがチェックされる(S251)。確率変動遊技中ではない場合(S251でNo)、即ち、通常遊技状態のときは、読み出された大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が「3」又は「397」の2つの当たり数値の何れかと一致したか否かがチェックされる(S252)。確率変動遊技中(確変フラグがON)である場合(S251でYes)は、読み出された大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が、「3」、「59」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」の10個の当たり数値の何れかと一致したか否かがチェックされる(S253)。
そして、各ステップS252,S253において、取得した大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が当たり数値の何れとも一致しなかった場合(S252,S253でNo)、即ち当否判定結果が「外れ」であった場合には、直ちにこの処理(S201)を抜ける。一方、取得した大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が当たり数値の何れかと一致した場合(S252又はS253でYes)、即ち当否判定結果が「当たり」であった場合には、大当たりフラグをセットして(S254)、この処理(S201)を抜ける。この特別図柄大当たり判定処理(S201)は、本発明の「当否決定手段」に相当し、大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)は、本発明の「当否決定用データ」に相当する。また、取得した大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)を記憶しているRAM51Bは、本発明の「当否用データ記憶手段」に相当する。
特別図柄大当たり判定処理(S201)に次いで実行される特別図柄選択処理(S202)では、停止表示する特別図柄80,81,82が決定される。この処理(S202)は図18に示されており、まず、RAM51Bの大当たり図柄乱数記憶領域R16のアドレスをセットし(S211)、このアドレスから選択値として、大当たり図柄カウント値(ラベル−TRND−AZ1)を読み出す(S211)。そして、大当たり図柄乱数記憶領域R16の記憶内容をクリア(S212)して、大当たりフラグの有無をチェックする(S213)。
大当たりフラグがセットされている場合(S213でYes)、即ち、取得した大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が当たり数値の何れかに一致していた場合には(図17を参照)、特別図柄80,81,82をぞろ目となる組合せに決定する。具体的には、始動スイッチ検出処理(S15)で取得した大当たり図柄カウント値(ラベル−TRND−AZ1)に対応するコマンドを左・中・右の特別図柄用出力バッファに記憶して(S214〜S216)、この処理(S202)を抜ける。
一方、大当たりフラグがセットされていない場合(S213でNo)、即ち、取得した大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が当たり数値の何れとも一致しなかった場合には、RAM51Bのリーチ乱数記憶領域R14のアドレスをセットし(S217)、リーチ乱数記憶領域R14から、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)を読み出す(S218)。即ち、始動スイッチ検出処理(S15)で取得したリーチカウント値(ラベル−TRND−RC)を読み出す。次に、読み出したリーチカウント値(ラベル−TRND−RC)が予め設定された11個のリーチ発生数値(例えば、5,17,28,40,51,63,74,86,97,109,120)の何れかと一致したか否かをチェックする(S219)。
取得したリーチカウント値(ラベル−TRND−RC)がリーチ発生数値の何れかと一致した場合(S219でYes)には、リーチ外れとなる特別図柄80,81,82の組合せに決定する。
詳細には、RAM51Bの左外れ図柄乱数記憶領域R11のアドレスをセットして、左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)を読み出し(S220)、この左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)に、ステップS211において先に読み出してある大当たり図柄カウント値(ラベル−TRND−AZ1)を加算して、その値を設定値とする(S221)。この設定値が「12」未満か否かをチェックし(S222)、「12」未満であった場合(S222でYes)にはステップS224にジャンプする一方、「12」未満でなかった場合(S222でNo)には、設定値から12を減算する(S223)。そして、ステップS221又はステップS223で設定された値に対応するコマンドを、中特別図柄用の出力バッファに格納する(S224)。更に、RAM51Bの左外れ図柄乱数記憶領域R11から左外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1)を読み出して設定値とし(S225)、この設定値に対応するコマンドを、左右の特別図柄用の出力バッファに格納して(S226,S227)、この処理(S202)を抜ける。つまり、左・右特別図柄80,82を同一の図柄とし、中特別図柄81だけを左・右特別図柄80,82に対して異なる図柄とする。
取得したリーチカウント値(ラベル−TRND−RC)が上記したリーチ発生数値の何れとも一致しなかった場合(S219でNo)、即ち、リーチ無し外れの場合には、以下のようである。即ち、外れ図柄カウント値(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の格納元である外れ図柄乱数記憶領域R11〜R13のアドレスをセット(S228)してから、格納先としてRAM51Bの左・中・右の特別図柄用の出力バッファのアドレスをセットする(S229)。そして、外れ図柄乱数記憶領域R11〜R13から、左・中・右の特別図柄用の出力バッファへ対応するコマンドを転送する(S230)。以上が特別図柄選択処理(S202)の説明である。
図15に示すように、特別図柄選択処理(S202)に次いで、特別図柄変動パターン作成処理(S203)が実行される。この処理(S203)では、メイン制御回路50のROM51Cに記憶されている第1〜第4パターンテーブルの中から、変動パターンのデータ(本発明の「変動態様データ」に相当する)を1つ選択する。なお、特別図柄変動パターン作成処理(S203)は、本発明の「変動態様データ選択手段」に相当し、ROM51Cは、本発明の「記憶手段」に相当する。
特別図柄変動パターン作成処理(S203)は、図19に示されており、まず、最下位の乱数記憶領域R9に対応したタイマバッファRt0に格納されている特別図柄タイマカウンタの値が「0」か否か、即ち、始動入賞口14へ遊技球が入賞し、特別図柄始動センサー31がその遊技球を検出したときからの経過時間が、本発明の「基準時間」に相当する「130秒」に達したか否かがチェックされ(S240)、「基準時間」(「130秒」)に達していた場合(S240でYes)には、第4パターンテーブルの中から大当たりの変動パターンが選択される(S246)。
一方、基準時間(「130秒」)に達していない場合(S240でNo)には、第1〜第3パターンテーブルの何れかが選択される。詳細には、大当たりフラグがセットされているか否かがチェックされ(S241)、大当たりフラグがセットされている場合(S241でYes)には、第1パターンテーブルの中から、取得した変動態様カウント値(ラベル−TRND−T1)に基づいて「大当たり」の変動パターンが選択される(S243)。大当たりフラグがセットされておらず(S241でNo)、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)がリーチ発生数値と一致した場合(S242でYes)、即ち、リーチ外れの場合には、第2パターンテーブルの中から、取得した変動態様カウント値(ラベル−TRND−T1)に基づいて、「リーチ外れ」の変動パターンが選択される(S244)。さらに、取得したリーチカウント値(ラベル−TRND−RC)が、何れのリーチ発生数値とも一致しなかった場合(S242でNo)には、第3パターンテーブルの中から、取得した変動態様カウント値(ラベル−TRND−T1)に基づいて「リーチ無し外れ」の変動パターンが選択される(S245)。そして、第1〜第4パターンテーブルの中から変動パターンを選択した後で、その他の処理(S247)を行い、この処理(S203)を抜ける。なお、その他の処理(S247)では、ステップS243〜S246で選択された変動パターン毎に設定されている特別図柄80,81,82の変動表示時間を計時するための特別動作タイマがセットされる。
ここで、第1〜第4パターンテーブルに含まれる変動パターンとその変動パターンの変動表示時間、及び変動パターンと変動態様カウント値(ラベル−TRND−T1)との対応関係は、図29に示されている。
図29に示すように、第1パターンテーブルには、変動パターン2〜11が含まれ、第2パターンテーブルには、変動パターン12〜21が含まれる。また、第3パターンテーブルには、変動パターン22のみが含まれ、第4パターンテーブルには、変動パターン1のみが含まれている。ここで、図19に示すように、第4パターンテーブルは、始動入賞口14への遊技球の入賞からの経過時間が基準時間「130秒」に達している場合(S240でYes)に選択されるので、本発明の「第2の変動態様データ群」に相当し、第1〜第3パターンテーブルは、始動入賞口14への遊技球の入賞からの経過時間が基準時間「130秒」に達していない場合(S240でNo)に選択されるので、本発明の「第1の変動態様データ群」に相当する。
図29に示すように、第1パターンテーブルに含まれる変動パターンの中で、変動表示時間が最も長いのは変動パターン11で、「47秒」となっている。これに対し、変動表示時間が最も短いのは変動パターン2で、「18秒」となっている。また、第1パターンテーブルの中で、最も選択され易いのは、変動パターン11(選択率38/199)であり、逆に最も選択され難いのは変動パターン2(選択率2/199)となっている。
第2パターンテーブルに含まれる変動パターンの中で、変動表示時間が最も長いのは変動パターン21で、「42秒」となっている。これに対し、変動表示時間が最も短いのは変動パターン12で、「13秒」となっている。また、第2パターンテーブルの中で、最も選択され易いのは、変動パターン12(選択率38/199)であり、逆に最も選択され難いのは変動パターン21(選択率2/199)となっている。
第3パターンテーブル及び第4パターンテーブルには、それぞれ変動パターンが1つしか含まれていないので、第3パターンテーブルが選択されると、必ず変動パターン22となり、第4パターンテーブルが選択されると、必ず変動パターン1となる。また、変動パターン22の変動表示時間は「9秒」であり、変動パターン1の変動表示時間は「0.5秒」となっている。
ところで、本発明の「第1の変動態様データ群」である第1〜第3パターンテーブルの中で、最も選択され易いパターンテーブルは、第3パターンテーブルであるということができる。その理由は以下の通りである。まず、当否判定結果が「当たり」となる確率は、上記したように確率変動遊技中であっても5/315(通常確率時には1/315)であるので、当否結果が「当たり」の場合に選択される第1パターンテーブルよりも、「外れ」の場合に選択される第2及び第3パターンテーブルの方が選択され易い。更に、第2パターンテーブルは、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)が上記した11個のリーチ発生数値の何れかと一致した場合に選択され、第3パターンテーブルは、リーチカウント値(ラベル−TRND−RC)がリーチ発生数値と一致しなかった場合に選択されるが、リーチカウント値がリーチ発生数値と一致する確率は、11/127なので、「リーチ無し外れ」である第3パターンテーブルの方が、「リーチ外れ」である第2パターンテーブルよりも選択され易いということができる。即ち、第1〜第3パターンテーブルの中で最も選択され易いパターンテーブルは第3パターンテーブルであるということができる。そして、第3パターンテーブルには、変動パターン22しか含まれていないので、第1〜第3パターンテーブルに含まれる変動パターン2〜22の中で、最も選択され易い(選択率が高い)のは、変動パターン22であると言える。従って、変動パターン22のデータは、本発明における「第1の変動態様データ群の中で最も選択率が高い変動態様データ」に相当する。そして、本発明の「基準時間」としての「130秒」という時間は、この最も選択率が高い変動パターン22の変動表示時間「9秒」よりも長くなっている。
つまり、変動パターン22による変動表示中に始動入賞口14へ遊技球が入賞した場合には、その入賞による当否判定が保留されるが、変動パターン22による変動表示が終了した時点での、保留発生の起因となった入賞からの経過時間は、「9秒」未満、即ち基準時間である「130秒」に達しないので、その保留に対する変動パターンの選択先として、第1〜第3パターンテーブルが選択され、変動表示は、変動パターン2〜22の何れかで行われる。
また、基準時間としての「130秒」は、この最も選択率が高い変動パターン22を保留記憶数の上限数(4つ)から1減算した回数、即ち、3回連続して行った場合の所要時間「27秒」(=9秒×3)よりも長くなっている。これにより、以下のことがいえる。
図30の(A)に示すように、始動入賞口14への遊技球の入賞に起因した各種カウント値の保留記憶数が上限数の4つである場合には、4つ目の保留記憶に基づいて特別図柄80,81,82の変動表示が開始されるまでの間に、1〜3つ目の保留記憶に基づいて特別図柄80,81,82の変動表示が行われる。ここで、4つ目の保留記憶が発生(始動入賞口14へ入賞)したときに実行中の変動表示が、外れの変動パターン12〜21の中で変動表示時間が最長である変動パターン21(変動表示時間42秒)であった場合には、その変動表示が開始してから1つ目の保留記憶に基づく変動表示が開始されるまでに、「42秒」が経過する。また、1〜3つ目の保留記憶に基づく図柄の変動表示が、全て変動パターン22で行われた場合、即ち、最も選択率が高い変動パターン22による変動表示が3回連続して行われた場合には、1つ目の保留記憶に基づく変動表示開始から、3つ目の保留記憶に基づく変動表示の終了までに、「27秒」が経過する。従って、4つ目の保留記憶の起因となった入賞から、その4つ目の保留記憶に基づく変動表示が開始されるまでの経過時間T1は、最大でも「69秒」(=42秒+27秒)となる。つまり、4つ目の保留記憶に基づく変動表示の開始時において、経過時間T1は基準時間である「130秒」に達しないので、4つ目の保留記憶に基づく変動表示は、本発明の「第1の変動態様データ群」である第1〜第3パターンテーブル(変動パターン2〜22)の中から選択されることになる。換言すれば、4つ目の保留記憶に対する変動パターンとして、「第2の変動態様データ群」に相当する第4パターンテーブルから変動パターン1が選択されることはない。
ところで、一般的なパチンコ遊技機では、遊技店の1日の営業時間内における平均の特別図柄80,81,82の変動表示回数は、約3000回である。ここで、連続した3回の外れの変動表示を1つの変動表示組合せとした場合、発生確率が1/3000を超える(1日に1回以上発生する)変動表示組合せの中で、その変動表示組合せに含まれる3つの外れの変動パターン(変動パターン12〜22)の変動表示時間の合計が最大となる変動パターン組合せは、変動パターン22が2回と変動パターン21が1回という組合せとなる。この変動パターン組合せでは、3つの外れの変動パターンの変動表示時間の合計が「60秒」(=9秒×2+42秒)である。
ここで、4つ目の保留記憶が発生したときに実行中の変動表示が、外れの変動パターンの中で最も変動表示時間が長い変動パターン21(変動表示時間「42秒」)であってかつ、1〜3つ目の保留記憶に対する変動表示が、上記した変動パターン組合せ(変動パターン22が2回と変動パターン21が1回)であった場合には、図30の(B)に示すように、4つ目の保留記憶の起因となった入賞から、その4つ目の保留記憶に基づく変動表示が開始されるまでの経過時間T2は、最大でも「102秒」(=60秒+42秒)である。つまり、4つ目の保留記憶に基づく変動表示の開始時には、基準時間である「130秒」に達していないので、4つ目の保留記憶に基づく変動表示は、第1〜第3パターンテーブル(変動パターン2〜22)の中から選択されることになる。換言すれば、4つ目の保留記憶に対する変動パターンとして、「第2の変動態様データ群」に相当する第4パターンテーブルから変動パターン1が選択されることはない。
図16に示すように、特別図柄変動パターン作成処理(S203)に次いで、特別図柄乱数シフト処理(S204)が行われる。この処理(S204)は、図20に示されており、まず保留記憶数が1ディクリメントされる(S350)。次いで、4つの乱数記憶領域R9に記憶されている各種カウント値(乱数値)を、1つ下位側アドレス(図4におけるアドレス「0000」側)の乱数記憶領域R9にシフトする(S351)。そして、最上位の乱数記憶領域R9の各記憶領域R11〜R17に「0」をセットして(S352)、この処理(S204)を抜ける。なお、乱数値がシフトされると、タイマバッファRt1〜Rt3に格納されている特別図柄タイマカウンタも1つずつ下位側アドレス(図4におけるアドレス「0000」側)のタイマバッファRt0〜Rt2にシフトされる。
特別図柄乱数シフト処理(S204)に次いで行われる特別図柄変動開始設定(S205)では、特別動作ステータスを「2」に設定する。以上が、特別動作処理(S17)における特別図柄待機処理(S172)の説明である。
図14に示す特別動作処理(S17)において、特別動作ステータスが「2」であった場合(S171でNo、S173でYes)、即ち、特別図柄80,81,82が変動表示中の場合には、特別図柄変動処理(S174)が実行される。この処理(S174)は、図21に示されており、まず特別動作タイマ判定処理(S260)で、特別動作タイマの値を確認し、特別動作タイマが「0」ではない場合(S261でNo)、即ち、特別図柄変動パターン作成処理(S203)で設定された変動パターンに応じた特別図柄80,81,82の変動表示時間が経過していない場合には、直ちにこの処理(S174)を抜けて、特別図柄80,81,82の変動表示を続行する。
一方、動特別作タイマが「0」の場合(S261でYes)、即ち、変動パターンに応じて設定された変動表示時間に亘って特別図柄80,81,82の変動表示が行われた場合には、変動停止テーブルのアドレスをセット(S262)してから、データ格納処理(S263)が行われる。これらの処理(S262,S263)では、変動表示中の特別図柄80,81,82を停止表示させる変動停止コマンドを設定する。次いで、特別動作ステータスを「3」に設定し(S264)、その他の処理(S265)を行ってから、この処理(S174)を抜ける。
図14に示す特別動作処理(S17)において、特別動作ステータスが「3」の場合(S173でNo、S175でYes)には、特別図柄確定処理(S176)が実行される。特別図柄確定処理(S176)は、図22に示されており、まず大当たりフラグが「1」か否か(大当たりか否か)がチェックされる(S270)。大当たりフラグが「1」(大当たり)であった場合(S270でYes)には、大当たり動作カウンタ及びラウンドカウンタをセットし(S271)、特別動作ステータスを4に設定(S272)してから、この処理(S176)を抜ける。
ここで、ラウンドカウンタとは、大当たり遊技における「ラウンド」数をカウントするものであり、本実施形態では、ラウンドカウンタの初期値は「15」に設定される。また、大当たり動作カウンタとは、1つのラウンドが終了して次のラウンドが開始されるまでの時間(インターバル時間)を計測するものであり、本実施形態では、大当たり動作カウンタの初期値は、「1000」に設定される。つまり、1つのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの間に、2秒間(2msec×1000)のインターバル期間が設けられている。
さて、図22に示すように、大当たりフラグが「1」ではなかった(外れであった)場合(S270でNo)には、確変フラグがONか否か(確率変動状態か否か)がチェックされ(S273)、確率変動状態ではない場合(S273でNo)には、ステップS277にジャンプする一方、確率変動状態である場合には、確率変動状態における変動表示回数をカウントする確変カウンタを1ディクリメントする(S274)。次いで、確変カウンタが「0」となったか否かがチェックされ(S275)、確変カウンタが「0」となった場合(S275でYes)、即ち、確率変動状態となってから特別図柄80,81,82の変動表示が4回行われた場合には、確変フラグをOFFする(S276)。一方、確変カウンタが「0」ではない場合(S275でNo)には、確変フラグをONのままとする。そして、特別動作ステータスを1にセット(S277)して、この処理(S176)を抜ける。
図14に示す特別動作処理(S17)において、特別動作ステータスが「4」の場合(S175でNo)、即ち、遊技が「大当たり状態」である場合には、特別電動役物処理(S177)が行われる。この処理(S177)は、本発明の「特別遊技実行手段」に相当する。特別動作処理(S17)は、図23に示されており、まず、確率変動フラグをOFFする(S280)。つまり、大当たり遊技が開始されると、強制的に確率変動状態が終了する。
次いで、大当たり終了フラグが「1」か否かがチェックされる(S281)。大当たり終了フラグが「1」ではない場合(S281でNo)、即ち、大当たり遊技中である場合には、大入賞口15が開放中か否かがチェックされる(S282)。
大入賞口15が開放中である場合(S282でYes)には、ラウンド終了条件が成立したか否かがチェックされる。具体的には、大入賞口15に遊技球が10個入賞したか否か(S286)及び、ラウンド終了時間(大入賞口15の開放時間が30秒)となったか否か(S287)がチェックされる。
ラウンド終了条件が不成立であった場合(S286及びS287の何れもNo)には、直ちにこの処理(S177)を抜ける一方、ラウンド終了条件が成立した場合(S286及びS287の何れかでYes)には、以下のラウンド終了時の処理(S288〜S293)が行われる。
即ち、大入賞口閉鎖処理(S288)によって、可動扉15が大入賞口15を閉鎖すると共に、表示制御回路57に大入賞口閉鎖コマンドが送信される。そして、ラウンドカウンタが1ディクリメントされ(S289)、ラウンドカウンタが「0」となったか否かがチェックされる(S290)。
ラウンドカウンタが「0」ではない場合(S290でNo)、即ち、大当たり遊技が15ラウンド目まで行われていない場合には、大当たり動作カウンタを、例えば「1000」(2秒)にセットし(S294)、この処理(S177)を抜ける。
一方、ラウンドカウンタが「0」となった場合、即ち、大当たり遊技の15ラウンド目が終了した場合には、大当たり終了処理(S291)が行われる。大当たり終了処理(S291)では、RAM51Bの4つの乱数記憶領域R9に記憶されている(保留記憶されている)全ての大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)を、大当たり終了コマンドと共に、表示制御回路57に送信する。次いで、大当たり終了カウンタ(本実施形態では「500」)をセットし(S242)、大当たり終了フラグをセット(S293)してから、この処理(S177)を抜ける。
ステップS282において、大入賞口15が開放中ではない場合(S282でNo)には、大入賞口開放時間か否か、即ち、インターバル期間(2秒)が終了した(大当たり動作カウンタが「0」)か否かがチェックされる(S283)。大当たり動作カウンタが「0」となった場合(S283でYes)には、大入賞口開放処理(S285)を実行して、この処理(S177)を抜ける。つまり、1つのラウンドが終了してから2秒が経過すると、可動扉15が倒れて大入賞口15が再度開放され、次のラウンドが開始される。
一方、大当たり動作カウンタが「0」ではない場合(S283でNo)、即ち、インターバル期間が終了していない場合には、大当たり動作カウンタを1ディクリメントして、この処理(S177)を抜ける。
さて、上記ステップS281において、大当たり終了フラグが「1」であった場合(S281でYes)、即ち、15ラウンド目が終了した場合には、前述の大当たり終了カウンタが1ディクリメントされる(S295)。大当たり終了カウンタが「0」ではない場合(S296でNo)、即ち、15ラウンド目の終了から1秒(2msec×500)が経過していない場合には、直ちにこの処理(S177)を抜ける。
一方、大当たり終了カウンタが「0」であった場合(S296でYes)には、大当たり終了フラグ及び大当たりフラグをOFFする(S297、S298)。次いで、確変フラグをONし(S299)、確変カウンタを「4」に設定(S300)する。そして、特別動作ステータスを1にセット(S301)してからこの処理(S177)を抜ける。
つまり、本実施形態では、大当たり遊技が終了すると、必ず確率変動状態へ移行し、特別図柄80,81,82の変動表示及び停止表示が4回行われるまで継続可能となっている。更に、前述したように、確率変動状態中に大当たり遊技が実行された場合には、特別図柄80,81,82の変動表示及び停止表示が4回未満であっても確率変動状態が終了することになる。また、15ラウンド目が終了してから1秒間は、特別図柄80,81,82の変動表示が開始されない。なお、この15ラウンド目終了後の1秒間には、後述するように、表示画面34において大当たり遊技の終了表示が行われる。
ここで、大当たり遊技の「最大継続時間」は以下のようになる。即ち、大当たり遊技が15ラウンドまで行われると、その間にインターバル期間は14回発生することになる。1つのラウンドは、最大で「30秒」であり、15ラウンド目の終了後には、終了表示が1秒間行われるので、本実施形態の大当たり遊技の最大継続時間は、「479秒」(=30秒×15+2秒×14+1秒)となる。以上が、特別動作処理(S17)における特別電動役物処理(S177)の説明である。
図9に示すように、割り込み処理(S5)では、上述した特別動作処理(S17)に次いで、本発明に深く関連しないその他の処理(S18)を実行して、割り込み処理(S5)から抜ける。そして、次にワンチップマイコン51に割り込みパルスが入力するまで、特別図柄主要乱数更新処理(S3)が繰り返し実行され、割り込みパルスの入力を起因(約2msec後)に、再度割り込み処理(S5)が実行される。以上が、メインプログラムMの説明である。
ところで、表示制御回路57では、表示制御用CPU61が所定の周期(例えば、2msec毎)で、図24に示した表示制御プログラムNをランする。表示制御プログラムNでは、初期設定(S501)、コマンド受信処理(S502)、画像データ作成処理(S503)、VDP出力処理(S504)等が行われる。
図24に示すように、表示制御プログラムNでは、まず、最初の電源投入時か否かがチェックされる(S500)。電源投入時であった場合(S500でYes)には、初期設定(S501)を行う。初期設定(S501)では、例えばスタックの設定、定数設定、表示制御用CPU61の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定等が行われる。なお、初期設定は電源投入後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S501)に次いで、乱数更新処理(図示せず)が行われる。乱数更新処理では、表示制御用CPU61がリセット割り込み信号を受信する毎に、所定の乱数を1インクリメントする。乱数値が最大値になったら、次の乱数更新処理時には、乱数が「0」に戻され、再び「0」から1ずつインクリメントされる。
次に、コマンド受信処理(S502)が行われる。コマンド受信処理(S502)では、メイン制御回路50からの各種コマンドを受信して、コマンドに対応したデータをセットする。具体的には、図25に示すように、まずコマンドを受信したか否かがチェックされる(S510)。コマンドを受信していない場合(S510でNo)には、直ちにこの処理(S502)を抜ける。
コマンドを受信し(S510でYes)、そのコマンドが変動パターンのコマンド及び停止表示する特別図柄80,81,82のコマンドであった場合(S511でYes)には、変動パターンのコマンドに基づいて、変動パターンデータセット処理(S514、図26を参照)を行い、変動中フラグをセット(S518)してから、この処理(S502)を抜ける。
一方、変動パターンのコマンド及び停止表示する特別図柄80,81,82のコマンドの何れでもない場合(S511でNo)には、受信したコマンドが変動停止コマンドであるか否かがチェック(S512)される。変動停止コマンドである場合には(S512)、すでに受信している、停止表示する特別図柄80,81,82のコマンドに基づいて、表示装置26に停止表示させる特別図柄80,81,82のデータをセット(S515)し、確定フラグをセット(S519)してから、この処理(S502)を抜ける。
受信したコマンドが、変動パターンのコマンド、特別図柄のコマンド及び変動停止コマンドの何れでもない場合(S512でNo)には、大当たり終了コマンドか否かがチェックされる(S513)。そして、大当たり終了コマンドであった場合(S513でYes)には、大当たり終了データセット処理(S516)を行い、大当たり終了フラグをセット(S520)してからこの処理(S502)を抜ける。更に、上記何れのコマンドでもない場合(S513でNo)、それらのコマンドに対応したデータをセット(S517)してから、この処理(S502)を抜ける。
さて、コマンド受信処理(S502)における変動パターンデータセット処理(S514)は、図26に示されている。この処理(S514)が実行されると、後述する大当たり終了データセット処理(S516)において、連続大当たり用フラグがONされたか否かがチェックされる(S530)。連続大当たり用フラグがONされていない場合(S530でNo)には、受信した変動パターンに応じた変動表示を行うための制御用データを設定する(S533)。
一方、連続大当たり用フラグがONされている場合には、受信したコマンドが変動パターン1(第4パターンテーブル)のコマンドか否かがチェックされ(S531)、変動パターン1ではない場合(S531でNo)には、前記ステップS533の処理を行う。これに対し、変動パターン1であった場合(S531でYes)には、大当たり遊技が継続していることを報知しつつ、特別図柄80,81,82の変動表示を行うための制御用データを設定する(S532)。具体的には、図28に示すように、表示画面34において、特別図柄80,81,82を変動(スクロール)表示させつつ、「続いてます」という文字図柄85を表示させる。これにより、実際には、大当たり遊技が終了して、特別図柄80,81,82が変動表示されていても、あたかも大当たり遊技中であるかのように見せることができる。以上が変動パターンデータセット処理(S514)の説明である。
コマンド受信処理(S502)における大当たり終了データセット処理(S516)では、大当たり遊技終了時の終了表示の設定を行う。なお、終了表示は、前記したように、15ラウンド目が終了後、1秒間に亘って(大当たり終了カウンタが「0」となるまで)行われる。
大当たり終了データセット処理(S516)は、図27に示されており、まず、ステップS291(図23を参照)においてメイン制御回路50から送信された保留記憶中の大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の中に、確率変動状態時の当たり数値と一致するものがあるか否かがチェックされる(S540)。一致するものが1つもない場合(S540でNo)には、連続大当たり用フラグをOFF(S543)し、通常の大当たり遊技の終了表示に対応する制御用データをセットする(S544)。具体的には、図28に示すように、表示画面34において笑顔のキャラクター図柄87と共に、「終わりです」という文字図柄84を表示させるようにする。
一方、当たり数値と一致するものがある場合(S540でYes)には、連続大当たり用フラグをON(S541)し、継続演出用の大当たり遊技の終了表示に対応する制御用データをセットする(S542)。具体的には、表示画面34において真顔のキャラクター図柄86と共に、「続いてます」という文字図柄85を表示させるようにする。これにより、実際には、大当たり遊技が終了しているにもかかわらず、あたかも大当たり遊技が継続しているように見せることができる。なお、ステップS540は、保留記憶の中に、当否判定結果が「当たり」となるものが含まれているか否かをチェックしているので、本発明における「判断手段」に相当する。
図24に示すように、表示制御処理Nでは、コマンド受信処理(S502)に次いで、画像データ作成処理(S503)が実行される。画像データ作成処理(S503)では、コマンド受信処理(S502)でセットされた制御用データに基づいて、VDP62(図3を参照)が、表示装置26に表示する画像データを作成し、その画像データをバッファ(例えば、VRAM67)に格納する。
画像データ作成処理(S503)に次いで、VDP出力処理(S504)が実行され、画像データ作成処理(S503)で作成された画像データがRGB信号に変換されてVDP62より表示装置26に出力される。以上が表示制御プログラムNの説明である。
パチンコ遊技機の構成に関する説明は以上であり、以下、本実施形態の作用及び効果について説明する。本実施形態のパチンコ遊技機の操作ノブ28を操作すると、複数の遊技球が遊技領域に弾き出され、遊技球は、ランプ風車17、風車19、表示枠体23及び障害釘等に当接しながら下方に向かって流下する。そして、遊技領域を流下する途中で、いくつかの遊技球が、始動入賞口14に入賞する。始動入賞口14に遊技球が入賞すると、表示画面34において特別図柄80,81,82が、所定の変動パターンで変動表示(スクロール表示)した後で、当否判定(ステップS201、図17を参照)の結果に応じた組合せで停止表示する。
特別図柄80,81,82が変動表示している最中に、始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、その入賞に起因して取得された大当たりカウント値が4つまで記憶され、特別動作ステータスが「1」となる(「開始条件が成立」する)まで、当否判定が一時的に保留される。また、保留記憶ごとに、「130秒」分の特別図柄タイマカウンタ(「65000」)がセットされ(ステップS15、図13を参照)、カウントが開始される。
さて、当否判定結果が「外れ」であった場合には、表示画面34において特別図柄80,81,82がぞろ目ではない組合せ(例えば、「1 7 8」)で、停止表示される。そして、保留記憶がある場合には直ちに、保留記憶が無い場合には次に始動入賞口14へ遊技球が入賞したときに特別図柄80,81,82の変動表示が再開される。
一方、当否判定結果が「当たり」であった場合には、表示画面34において特別図柄80,81,82がぞろ目(例えば、「7 7 7」)で停止表示され、大当たり遊技が開始される。大当たり遊技中は、保留記憶に基づく特別図柄80,81,82の変動表示は行われず、大当たり遊技終了後に再開される。
大当たり遊技は15ラウンドまで行われる。表示画面34では、ラウンド毎に大当たり遊技用の画像(例えば、大当たり遊技中であることを報知する文字画像)が表示され、1つのラウンドが終了すると、次のラウンドが開始されるまで(2秒間)、インターバル期間用の画像が表示される。インターバル用画像は、図28に示すように、大当たり遊技が継続される(次のラウンドに移行する)ことを遊技者に報知する「続いてます」という文字図柄85と共に、真顔のキャラクター図柄86が表示される。これにより、遊技者は、大当たり遊技が継続して、次のラウンドが行われることを認識する。
ところで、一般にパチンコ遊技機では、始動入賞口14への入賞に起因して行われる当否判定結果は、ほとんどが「外れ」となる。本実施形態では、通常確率状態時において、当否判定結果が「当たり」となる割合(1/315)は、「外れ」となる割合(314/315)に比べて極めて低いので、上記した大当たり遊技は、極めて発生し難くなっている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機では、第4パターンテーブル(本発明の「第二の変動態様データ群)に含まれる変動パターン1による特別図柄80,81,82の変動表示は、主に、大当たり遊技の終了後に行われるようになっており、常には行われ難くなっている。その理由を以下に説明する。
例えば、特別図柄80,81,82が外れの変動パターン12〜21の何れかで変動表示している最中に始動入賞口14へ遊技球が4つ入賞すると、保留記憶数が4つとなる。そして、実行中の外れの変動パターン12〜21の何れかによる変動表示が終了し、特別図柄80,81,82が「ぞろ目」ではない外れ組合せで停止表示されると、次に、1つ目の保留記憶に基づいて、図柄の変動表示が開始される。ここで、1〜3つ目の保留記憶に対する当否判定結果が、全て「外れ」であった場合には1つ目の保留記憶に基づく変動表示の終了後に、2つ目の保留記憶に基づいて変動表示が開始され、以下同様に、3つ目、4つ目の保留記憶の順に、特別図柄80,81,82の変動表示が行われる。
上記した条件(外れの変動パターンによる変動表示中に発生した1〜3つ目の保留記憶の当否判定結果が全て「外れ」)において、保留記憶が発生したときに実行中の外れの変動パターンが、外れの変動パターン11〜22の中で変動表示時間が最長である変動パターン21(変動表示時間42秒)であって、1〜3つ目の保留記憶(当否判定結果が何れも「外れ」)に対する変動表示が、外れの変動パターン11〜22の中の何で最も選択率が高い変動パターン22で行われた場合には、4つ目の保留記憶に対する変動表示は、以下のようになる。
即ち、図30の(A)に示すように、4つ目の保留記憶の起因となった始動入賞口14への遊技球の入賞から、その4つ目の保留記憶に基づく変動表示が開始されるまでの経過時間T1は、最長でも「69秒」(=42秒+27秒)となる。つまり、経過時間T1は、基準時間「130秒」に達していない(特別図柄タイマカウンタが、「0」となっていない)ので、4つ目の保留記憶に基づく変動表示は、第4パターンテーブル(本発明の「第2の変動態様データ群」)に含まれる変動パターン1によって行われることはない。なお、この場合、1〜3つ目の保留記憶についても、それらの保留記憶の起因となった始動入賞口14への遊技球の入賞から変動表示が開始されるまでの経過時間が、基準時間「130秒」に達することは無いので、1〜3つ目の保留記憶に対する変動表示も、第4パターンテーブルに含まれる変動パターン1で行われることはない。
また、例えば、保留記憶が発生したときに実行中の外れの変動表示が変動パターン21(変動表示時間42秒)であって、1〜3つ目の保留記憶に対する変動表示が、変動パターン22(変動表示時間9秒)を2回と変動パターン21(変動表示時間42秒)を1回という組合せ(パチンコ遊技店の1日の営業時間内で1回以上発生する組合せのうちで、3回の変動表示時間の合計が最大となる組合せ)で行われた場合には、4つ目の保留記憶に対する変動表示は、以下のようになる。
即ち、図30の(B)に示すように、4つ目の保留記憶の起因となった始動入賞口14への遊技球の入賞から、その4つ目の保留記憶に基づく変動表示が開始されるまでの経過時間T2は、最長でも「102秒」(42秒+60秒)となる。つまり、始動入賞口14への遊技球の入賞から経過時間T2が、基準時間「130秒」に達しないので、4つ目の保留記憶に基づく変動表示は、第4パターンテーブル(本発明の「第2の変動態様データ群」)に含まれる変動パターン1で行われることはない。なお、この場合、1〜3つ目の保留記憶についても、それらの保留記憶の起因となった始動入賞口14への遊技球の入賞から変動表示が開始されるまでの経過時間が、基準時間「130秒」に達することは無いので、1〜3つ目の保留記憶に対する変動表示も、第4パターンテーブルに含まれる変動パターン1で行われることはない。
つまり、図30の(A)及び(B)に示すように、始動入賞口14へ入賞してから、その入賞に基づいて変動表示が開始するまでの間に、外れの変動表示が3回行われた場合でも、特別図柄80,81,82の変動表示は、変動パターン1で行われることはほとんど無い。
ところで、特別図柄80,81,82が「当たり」の変動パターン2〜11の何れかで変動表示している最中に始動入賞口14へ遊技球が入賞した場合には以下のようである。即ち、実行中の「当たり」の変動パターン2〜11の何れかによる変動表示が終了し、特別図柄80,81,82が「ぞろ目」で停止表示された後で大当たり遊技が開始され、大当たり遊技が終了した後で、保留記憶に基づいて特別図柄80,81,82の変動表示が再開される。
例えば、図30の(C)に示すように、大当たり遊技が、最大継続時間まで実行された(全てのラウンドが「30秒」間行われた)場合には、大当たり遊技の開始から終了までに、「479秒」かかる。つまり、大当たり遊技が終了して、保留記憶に基づく変動表示が再開される時点において、その保留記憶の起因となった遊技球の入賞からの経過時間T3が、基準時間である「130秒」に達しているので、保留記憶に基づく変動表示、即ち、大当たり遊技終了後に行われる変動表示は、第4パターンテーブルに含まれる変動パターン1で行われることになる。
また、この場合、当たりの変動表示中に発生した全ての保留記憶について、保留記憶の起因となった遊技球の入賞から、変動表示が開始されるまでの経過時間が「130秒」に達する。つまり、当たりの変動表示中に発生した全ての保留記憶に基づく変動表示が変動パターン1で行われることになる。
なお、大当たり遊技は、常に「130秒」以上行われるわけではない。例えば、全てのラウンドが「6.7秒」以内に終了した場合には、大当たり遊技の実行時間は、「128.5秒」(=6.7秒×15+2秒×14)となり、基準時間である「130秒」よりも短い時間となる。従って、大当たり遊技の終了後に保留記憶に基づいて変動表示が行われた場合に、その保留記憶に対する経過時間が基準時間である「130秒」に達せず、変動表示が変動パターン1で行われない(変動パターン2〜22で行われる)事態が生じ得る。
しかしながら、通常、1つのラウンドが「6.7秒」で終了すること、即ち、「6.7秒」の間に大入賞口15に遊技球が「10個」入賞することはほとんど無い。その理由は、以下の通りである。即ち、本実施形態では、通常の遊技機と同様に遊技球は、1分間に最大で100球まで発射されるように設定されているので、10球発射するのに最短でも「6秒」かかる。また、遊技盤11に立設された、遊技球の流下速度を調節する釘等によって、遊技球が発射されてから大入賞口15へ入賞するまでには0.7秒以上かかるようになっている。つまり、釘等の流下速度を調節する部材と、遊技球を発射する発射装置とによって、大入賞口15に10個の遊技球が入賞するまでの時間が「6.7秒」以上となるように調節されているからである。従って、大当たり遊技の開始前に発生した保留記憶に基づいて大当たり遊技終了後に変動表示が行われた場合には、その変動表示が、変動パターン2〜22によって行われることは稀となり、ほとんどの場合は、変動パターン1で行われることになる。
以上を纏めると、本実施形態のパチンコ遊技機では、連続した4回分の外れの変動表示時間の合計が、「130秒」に達することは、ほとんど無いので、外れの変動表示が繰り返されている間は、変動パターン1による変動表示は発生し難くなっている。
これに対し、大当たり遊技は、ほとんどの場合「130秒」以上継続されるので、大当たり遊技の前に発生した保留記憶に基づく特別図柄80,81,82の変動表示は、ほとんど変動パターン1で行われることになる。
さて、大当たり遊技が行われた場合には、上述したように、1〜4つ目の保留記憶に基づく変動表示が全て変動パターン1で行われる。そして、大当たり遊技が終了した時点における全ての保留記憶(1〜4つ目の保留記憶)の中に、当否結果が「当たり」となる保留記憶があるか否かがチェックされる(S516、図27を参照)。
「当たり」となる保留記憶が含まれていなかった場合(1〜4つ目の保留記憶が全て「外れ」であった場合)には、図28に示すように、大当たり遊技の終了を報知する終了表示が行われる。終了表示では、例えば「終わりです」という文字図柄84と、笑顔のキャラクター図柄87が表示される。終了表示が行われた後で、通常の変動停止表示、すなわち、表示画面34の中央部分で特別図柄80,81,82のスクロール表示と停止表示が行われる。このときのスクロール表示時間は、変動パターン1に対応した0.5秒であり、他の変動パターン2〜22の変動表示時間(13秒〜47秒)に比べて極端に短くなっている。そして2〜4つ目の保留記憶に対しても同様に0.5秒間の変動表示が行われる。つまり、4回分の特別図柄80,81,82の変動表示が約2.0秒間で終了する。
一方、大当たり遊技が終了した時点で、「当たり」となる保留記憶がある場合には、大当たりが終了した後で、大当たり遊技が継続する旨を報知する終了表示が行われる。具体的には、図28に示すように、「続いています」という文字図柄85と真顔のキャラクター図柄86が表示される。終了表示が行われた後で、1つ目の保留記憶に基づいて特別図柄80,81,82スクロール表示が開始される。このときのスクロール表示は、変動パターン1に対応した0.5秒である。また、特別図柄80,81,82は、通常の変動停止表示時よりも小さく表示され、表示画面34の左下隅においてスクロールされる。更に、表示画面34では、特別図柄80,81,82のスクロール表示中に、大当たり遊技中に行われるインターバル表示と同じ「続いています」という文字図柄85と真顔のキャラクター図柄86とが表示される。これにより、実際には特別図柄80,81,82の変動表示中であっても、あたかも大当たり遊技中のインターバル期間であるかのように見せることができる。なお、ここで使用される文字図柄85、並びにキャラクター図柄86等の背景画像は、インターバル表示中に使用される画像データと同一の画像データを使用している。
1つ目の保留記憶が「外れ」であった場合には、特別図柄80,81,82がぞろ目ではない組合せで停止表示され、すぐに2つ目の保留記憶に基づいて変動表示が開始される。2つ目の保留記憶に基づく変動表示も、1つ目の保留記憶に基づく変動表示と同様であり、表示画面34に「続いています」という文字図柄85とキャラクター図柄86とが表示された状態で、特別図柄80,81,82が0.5秒間、変動表示される。
ここで、3つ目の保留記憶が当たりであった場合には、0.5秒の変動表示を行った後で、特別図柄80,81,82が「ぞろ目」で停止表示され、大当たり遊技が開始される。つまり、前の大当たり遊技が終了してから約1.5秒後に、3つ目の保留記憶に基づいて大当たり遊技が開始される。また、前の大当たり遊技が終了してから3つ目の保留記憶によって再度、大当たり遊技が開始されるまでの間(約1.5秒間)、表示画面34には、常にインターバル用画像と同様な画像が表示されているので、実際には、大当たり遊技が終了して1〜3つ目の保留記憶に基づく特別図柄80,81,82変動表示が行われていたのに、あたかも大当たり遊技中のインターバル表示であるかのように見える。
更に、4つ目の保留記憶が当たりであった場合には、4つの保留記憶が全て変動パターン1によって行われるが、これら4つの保留記憶に基づく変動表示の合計の変動表示時間は、インターバル期間と同じ時間(2秒)なので、遊技者に特別図柄80,81,82が変動表示されていることを、より気付かせ難くすることができる。即ち、大当たり遊技の15ラウンド(最終ラウンド)目が終了した後で、インターバル表示を経て、実際には発生することがない「16ラウンド目」が開始されたかのように見せることができる。これにより、実際には、大当たり遊技と大当たり遊技との間に、特別図柄80,81,82の変動表示が行われているにも係わらず、これら2回の大当たり遊技を、あたかも1回の大当たり遊技であるかのように見せることができる。
また、本実施形態では、大当たり遊技中に、現在実行中のラウンド数が表示されない。つまり、15ラウンド目が終了した後で、新たな大当たり遊技が行われた場合に、表示画面34において、ラウンド数表示が、例えば「15ラウンド」から「1ラウンド」に切り替わることが無い。これにより、画像データ量を抑えると共に、遊技者に、大当たり遊技の最終ラウンド(15ラウンド)の後に、更に次のラウンドが継続したかのように見せることができる。
このように本実施形態によれば、大当たり遊技が行われた場合に第4パターンテーブルから変動パターン1が選択され、変動パターン1による変動表示が行われる一方、外れの変動表示が繰り返されている間は、変動パターン1による変動表示が行われることはほとんど無い。換言すれば、変動パターン1による変動表示が遊技中に頻繁に行われることが無い。これにより、変動パターン1による変動表示が行われた場合には、遊技者は新鮮味を感じることができ、特別図柄80,81,82の変動表示の趣向性を向上させることができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態では、パチンコ遊技機に本発明を適用していたが、遊技機であれば、コイン遊技機やスロットマシン等に適用してもよい。
(2)前記実施形態においては、基準時間を「130秒」に設定していたが、変動パターン2〜22の中で最も選択率の高い変動パターン22の変動表示時間(9秒)より長く、大当たり遊技の最大継続時間(479秒)よりも短い時間であれば、他の時間に設定してもよい。
(3)前記実施形態では、変動パターン1のときには、変動表示時間が他の変動パターン2〜22の変動表示時間(13秒〜47秒)に比較して短くなる(0.5秒)ように構成されていたが、例えば、特別図柄80,81,82の変動表示中に、他の変動パターン2〜22とは異なる図柄が表示されるようにしてもよい。
(4)前記実施形態では、特別図柄タイマカウンタによる始動入賞口14への入賞からの経過時間が「130秒」となった場合に、大当たり遊技に係る特別図柄80,81,82の変動表示が変動パターン1に設定されるように構成されていたが、普通図柄タイマカウンタによって同様な遊技を行うようにしてもよい。即ち、普通図柄タイマカウンタによる始動ゲート18への遊技球の通過からの経過時間が所定時間となった場合に、普通図柄80,81,82の変動表示時間が変更されるようにしてもよい。
(5)前記実施形態では、大当たり遊技中に、現在のラウンド数が表示されていなかったが、ラウンド数を表示するようにしてもよい。具体的には、表示制御回路57において、ラウンド数を計数するためのカウンタ手段を設け、そのカウンタ手段のカウンタ値に基づいて、新たなラウンドが開始される毎にラウンド数を1ずつ加算していくようにしてもよい。
即ち、最初の大当たり遊技における15ラウンド目を実行中には、表示画面34において「ラウンド15」という表示を行う(図31(A)の状態)。大当たり遊技が終了後、変動パターン1(変動表示時間0.5秒)による変動表示(図31(B)の状態)が行われた後で、次の大当たり遊技が開始されたときには、その大当たり遊技の1ラウンド目を実行中に、表示画面34において「ラウンド16」という表示を行い(図31(C)の状態)、2ラウンド目を実行中には、表示画面34において「ラウンド17」という表示を行う。以下同様にして15ラウンド目を実行中には、表示画面34において「ラウンド30」という表示を行うようにする。このようにすれば、遊技者は、大当たり遊技が2回行われたとは感じ難くなり、大当たり遊技が、あたかも、「30ラウンド」まで継続されているかのように見せることができる。
(6)前記実施形態では、大当たり遊技終了時に、大当たり終了データセット処理(S516)によって、保留記憶中の大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の中に、当たり数値と一致するものがあるか否かが判断されていたが、大当たり遊技の実行中に、この判断を行うようにしてもよい。そして、当たり数値と一致するものがある場合には、将来実行される予定のラウンド数を表示し、ラウンドが終了するごとに、そのラウンド数表示を1つずつ減らすようにしてもよい。
具体的には、大当たり遊技の1ラウンド目を実行中に、保留記憶中の大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の中に、当たり数値と一致するものがあるか否かが判断され、当たり数値と一致した大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が、例えば、1つある場合には、表示装置26とは別に設けたラウンド数表示手段200に、「30」と表示する(図32の(A)の状態)。即ち、現在実行中の大当たり遊技における残りのラウンド数(15ラウンド)と、将来発生する大当たり遊技の全ラウンド数(15ラウンド)とを加算したラウンド数が表示される。なお、保留記憶中の大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)の中で当たり数値と一致した大当たりカウント値(ラベル−TRND−A)が、例えば、2つであった場合には、将来発生する大当たり遊技の全ラウンド数は30ラウンド(15ラウンド+15ラウンド)となるので、ラウンド数表示手段200に、「45」と表示する。
1ラウンド目が終了するとインターバル表示が行われるが、このときには、ラウンド数表示手段200の表示は「30」のままである(図32の(B)の状態)。そして、2ラウンド目が開始されたときに、ラウンド数表示手段200の表示を1減らして「29」とし(図32の(C)の状態)、3ラウンド目が開始されたときには、ラウンド数表示手段200の表示を1減らして「28」とする。以下同様に、15ラウンド目が開始されたときには、ラウンド数表示手段200の表示を「16」とする(図32の(D)の状態)。
15ラウンド目が終了したら、終了表示を行い、保留記憶に基づく大当たり遊技が開始されるまで変動パターン1による0.5秒の変動表示を繰り返す。なお、この間、ラウンド数表示手段200の表示は「16」のままである(図32の(E)の状態)。
保留記憶に基づいた大当たり遊技の1ラウンド目が開始されたときに、ラウンド数表示手段200の表示を「15」とし(図32の(F)の状態)、2ラウンド目が開始されたときに、ラウンド数表示手段200の表示を「14」とし、以下同様に、15ラウンド目が開始されたときに、ラウンド数表示手段200の表示を「1」とする。
このようにすれば、大当たり遊技の残りのラウンド数が、通常時(最大で「15」)よりも多くなったように見せることが可能となる。