JP2007287812A - サーミスタ薄膜及び赤外線検出用センサ並びにこれらの製造方法 - Google Patents

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【課題】 サーミスタ薄膜及び赤外線検出用センサ並びにこれらの製造方法において、1種類の組成のサーミスタ材料で異なる抵抗値を有する複数のサーミスタ薄膜を同時に得ることができ、製造コスト及び製造工程数の削減を図ること。
【解決手段】 Mn−Co若しくはMn−Co−Fe系の複合金属酸化物からなるサーミスタ薄膜1Bであって、SiO/Si基板4上に成膜されたAl膜5の上に形成されている。また、赤外線検出用センサが、SiO/Si基板4のSiO層3上にパターン形成された第1のサーミスタ薄膜1Aと、Al膜5上にパターン形成され第1のサーミスタ薄膜1Aと同一のサーミスタ材料の第2のサーミスタ薄膜1Bと、第1のサーミスタ薄膜1A上に形成された一対の第1の電極6と、第2のサーミスタ薄膜1B上に形成された一対の第2の電極7とを備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば温度センサに用いられるサーミスタ薄膜及び赤外線検出用センサ並びにこれらの製造方法に関する。
近年、非接触で温度を測定できる赤外線検出素子の開発が盛んになってきている。この赤外線検出素子は、物体や人体から放出される微弱な赤外線を検出するのに用いられることが多く、高感度であることが要求される。この赤外線検出素子には、熱電対を直列に接続したサーモパイル型、特定材料の焦電効果を利用した焦電型、特定金属酸化物の抵抗率温度依存性を利用したサーミスタ型の三種類がある。
これらのうち、製品の微細化や高性能化、低価格化の潮流に乗った製品として、サーミスタ薄膜を半導体基板等の上に形成し、各種配線等を施して赤外線検出センサを作製したものが注目され始めた。このサーミスタ薄膜を用いた赤外線検出センサの一般的な構造は、絶縁基板又は基板の上面に形成された絶縁膜と、絶縁基板又は絶縁膜の上面に形成されたサーミスタ薄膜と、サーミスタ薄膜の上面に形成された一対の電極とから構成されている。
そして、この赤外線検出センサでは、照射された赤外線を受光してサーミスタ薄膜の温度が変化すると、サーミスタ薄膜の抵抗が変化するので、この抵抗変化を一対の電極で検出して赤外線を検知できるようになっている。
この場合に用いられるサーミスタ薄膜は、表面にSiO層が形成されたSi基板(Si/SiO基板)、アルミナ(Al)基板又は石英基板等の絶縁基板上に形成されている(特許文献1、2参照)。
特開昭55−151303号公報 特開2000−348901号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
上記従来の技術では、サーミスタ薄膜の抵抗値は、スパッタ成膜する際のサーミスタ・ターゲットのサーミスタ材料に依って決定され、同一センサチップ内に抵抗値の異なる複数のサーミスタ薄膜を形成する場合、1種類のサーミスタ組成の材料からなるターゲット1枚を用いて1度に成膜することが困難であった。即ち、抵抗値の異なる複数個のサーミスタ・ターゲットを用いた複数回のスパッタ、及び複数のフォトマスクを用いて複数回のフォトリソを実施する必要があった。このため、製造コスト及び製造工程数が増大してしまう不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、1種類の組成のサーミスタ材料で異なる抵抗値を有する複数のサーミスタ薄膜を同時に得ることができ、製造コスト及び製造工程数の削減を図ることが可能なサーミスタ薄膜及び赤外線検出用センサ並びにこれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、Mn−Co若しくはMn−Co−Fe系の複合金属酸化物からなるサーミスタ薄膜を作製する種々の技術について研究を進めたところ、下地膜の影響によりスパッタ成膜された薄膜の電気抵抗値が異なる場合があることを見出した。
したがって、本発明は、上記知見から得られたものであり、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のサーミスタ薄膜は、Mn−Co若しくはMn−Co−Fe系の複合金属酸化物からなるサーミスタ薄膜であって、基板上に成膜されたAl膜の上に形成されていることを特徴とする。
また、本発明のサーミスタ薄膜の製造方法は、基板上にAl膜を成膜する工程と、前記Al膜上にMn−Co若しくはMn−Co−Fe系の複合金属酸化物からなるサーミスタ薄膜を形成する工程とを有することを特徴とする。
これらのサーミスタ薄膜及びその製造方法では、基板上のAl膜上にサーミスタ薄膜を形成した場合、SiO層が形成されたSi基板(Si/SiO基板)等の上に直接形成された同一組成のサーミスタ材料による薄膜に比較して、高い抵抗値を得ることができる。すなわち、Al膜の上に形成されたサーミスタ薄膜は、後述するように、基板上に形成された薄膜よりも1.5〜2.0倍の高い抵抗値を有する。なお、これは、スパッタ成膜した際に生じるサーミスタ薄膜の歪みが、下地であるAl膜とSi/SiO基板やAl基板等とで異なる、或いは下地膜のAlがサーミスタ中に拡散して特性を変化させる等が原因として考えられる。
また、本発明のサーミスタ薄膜及びその製造方法は、前記Al膜がスパッタ成膜により形成されることを特徴とする。
すなわち、これらのサーミスタ薄膜及びその製造方法では、Al膜がスパッタ成膜されているので、スピンコート成膜されたAl膜に比べて、高品質な膜質が得られると共に、サーミスタ薄膜の焼成工程時にサーミスタ薄膜にクラック等が生じることを防ぐことができる。
さらに、本発明のサーミスタ薄膜の製造方法は、前記サーミスタ薄膜をスパッタ成膜により膜厚0.05〜0.3μmの範囲内で形成した後、550℃〜650℃の温度で大気雰囲気中若しくは窒素と酸素との混合雰囲気中で熱処理することを特徴とする。すなわち、このサーミスタ薄膜の製造方法に依れば、スパッタリングにより成膜した上記膜厚範囲内のサーミスタ薄膜を上記条件で熱処理しているので、良質な結晶構造を有しバルク・サーミスタと同等の電気特性(抵抗率やB定数等)を得ることができると共に高精度にパターニング可能で、赤外線検出センサとして好適なパターニング薄膜を得ることができる。
本発明の赤外線検出センサは、Si基板と、前記Si基板上に形成されたSiO層と、前記SiO層上にパターン成膜されたAl膜と、前記SiO層上にパターン形成された第1のサーミスタ薄膜と、前記Al膜上にパターン形成され前記第1のサーミスタ薄膜と同一のサーミスタ材料の第2のサーミスタ薄膜と、前記第1のサーミスタ薄膜上に形成された一対の第1の電極と、前記第2のサーミスタ薄膜上に形成された一対の第2の電極とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の赤外線検出センサの製造方法は、Si基板上に形成されたSiO層にAl膜をパターン成膜する工程と、Mn−Co若しくはMn−Co−Fe系の複合金属酸化物からなるサーミスタ薄膜を前記Al膜上と前記SiO層上とに同一のサーミスタ材料で第1のサーミスタ薄膜と第2のサーミスタ薄膜とをそれぞれパターン形成する工程と、前記第1のサーミスタ薄膜上に一対の第1の電極を形成する工程と、前記第2のサーミスタ薄膜上に一対の第2の電極を形成する工程とを有していることを特徴とする。
すなわち、これらの赤外線検出センサ及びその製造方法では、Si/SiO基板上に、SiO層上に直接形成された第1のサーミスタ薄膜と、Al膜の上に形成された上記本発明の第2のサーミスタ薄膜とが形成されるので、一つのSi/SiO基板に異なる抵抗値を有する一対のサーミスタ構造を得ることができる。したがって、一方を赤外線検知用のサーミスタ薄膜とすると共に、他方をノイズ除去等を行うための補償用のサーミスタ薄膜とすることで、より高精度な赤外線検出センサを得ることができる。更に、互いに異なる抵抗値を有する第1及び第2のサーミスタ薄膜を一度のスパッタ成膜により形成することができ、製造コスト及び製造工程数を削減することができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るサーミスタ薄膜及びその製造方法によれば、サーミスタ薄膜がSi基板上のSiO層に成膜されたAl膜の上に形成されるので、同一のサーミスタ材料を用いてもSi基板上のSiO層に直接形成された場合に比べて高い抵抗値を有する薄膜を得ることができる。したがって、このサーミスタ薄膜と従来のSiO層に直接形成されたサーミスタ薄膜とを備えた本発明の赤外線検出センサによれば、これら異なる抵抗値のサーミスタ薄膜を検出用と補償用とに分けることで、検出精度が高く高性能なセンサを得ることができる。さらに、本発明の赤外線検出センサの製造方法によれば、異なる抵抗値を有する2種類のサーミスタ薄膜を一度のスパッタ成膜により形成することができ、製造コスト及び製造工程数を削減することができる。
以下、本発明に係るサーミスタ薄膜及びその製造方法の一実施形態を、図1を参照しながら説明する。
本実施形態のサーミスタ薄膜1は、図1に示すように、Mn−Co若しくはMn−Co−Fe系のスピネル構造の複合金属酸化物膜であって、Si基板2とその上面に形成されたSiO層3とで構成されたSiO/Si基板(基板)4上のAl膜5上にパターン形成されている。
上記Al膜5は、スパッタ成膜により0.05〜0.1μmの膜厚で形成されている。
また、サーミスタ薄膜1は、スパッタ成膜により膜厚0.05〜0.3μmの膜厚で形成され、後述する条件で焼成されている。
サーミスタ薄膜1における上記MnとCoとのモル比は、4:6程度が適当であり、Feを含む場合、Mn:Co:Feのモル比は、(20〜60):(2〜65):(9〜40)程度が適当である。このサーミスタ薄膜1は、半導体の性状を呈し、温度が上昇すると抵抗が低くなる負特性、いわゆるNTCサーミスタ(Negative Temperature Coefficient Thermistor)の性質を有する。
本実施形態のサーミスタ薄膜1は、SiO/Si基板4上のAl膜5上に形成されるので、SiO/Si基板4上に直接形成された同一サーミスタ材料による薄膜に対して、後述するように1.5〜2.0倍の高い抵抗値を得ることができる。
次に、本実施形態のサーミスタ薄膜1を用いた赤外線検出用センサについて、図2及び図3を参照して説明する。
本実施形態の赤外線検出用センサは、図2及び図3に示すように、Si基板2と、Si基板2上に形成されたSiO層3と、SiO層3上にパターン成膜されたAl膜5と、SiO層3上に直接パターン形成された第1のサーミスタ薄膜1Aと、Al膜5上にパターン形成され第1のサーミスタ薄膜1Aと同一のサーミスタ材料の第2のサーミスタ薄膜1Bと、第1のサーミスタ薄膜1A上に形成された一対の第1の電極6と、第2のサーミスタ薄膜1B上に形成された一対の第2の電極7とを備えている。すなわち、上記第2のサーミスタ薄膜1Bは、上記本実施形態のサーミスタ薄膜1と同様の膜構成を有しており、第1のサーミスタ薄膜1Aよりも高い抵抗値を有している。
上記第1の電極6及び上記第2の電極7は、いずれも櫛歯状に形成された電気抵抗測定用の金属電極(Cr/Au二層構造)であって、互いに所定間隔を空けて対向状態に配されている。また、第1の電極6及び第2の電極7は、それぞれ第1のサーミスタ薄膜1A及び第2のサーミスタ薄膜1Bの外部まで延在した電極端子部8を有している。
本実施形態の赤外線検出用センサでは、SiO/Si基板4上に、SiO層3上に直接形成された第1のサーミスタ薄膜1Aと、Al膜5上に形成され第1のサーミスタ薄膜1Aよりも高抵抗値を有する第2のサーミスタ薄膜1Bとが形成されるので、一つのSiO/Si基板4に異なる抵抗値を有する一対のサーミスタ構造を得ることができる。したがって、例えば高抵抗、即ち高B定数(高感度)を有する第2のサーミスタ薄膜1Bを赤外線検知用のサーミスタ薄膜とすると共に、第1のサーミスタ薄膜1Aをノイズ除去等を行うための補償用のサーミスタ薄膜とすることで、より高精度な赤外線検出センサを得ることができる。
次に、本実施形態のサーミスタ薄膜1Bの製造方法及びこれを用いた赤外線検出用センサの製造方法について説明する。
まず、Si基板2上面に熱酸化によりSiO層3を形成したSiO/Si基板4を用意し、このSiO/Si基板4上にAl膜5をスパッタ、及びリフトオフ成膜により上記所定膜厚範囲内でパターン形成する。なお、Al膜5をスピンコート成膜により形成する方法もあるが、この場合、後述するサーミスタ薄膜1A、及び1Bの焼成工程でサーミスタ薄膜1Bにクラックが発生するため、高品質な膜質が得られるスパッタ成膜によることが好ましい。
次に、上記Al膜5がパターン形成されたSiO/Si基板4上の全面に、所定のスパッタ条件で上記複合金属酸化物膜を上記膜厚範囲内で成膜した後に、後述する熱処理を行ってサーミスタ薄膜を形成する。
一般に、複合金属酸化物であるサーミスタ薄膜は、成膜後所定の熱処理を施すことにより、赤外線検出センサ用に適した電気特性を発揮するようになる。本実施形態では、SiO/Si基板4上にMn−Co(40mol%:60mol%)の複合金属酸化物膜をスパッタにより上記膜厚範囲内で成膜し、1時間の熱処理を施して形成している。なお、スパッタ成膜条件として、例えば本実施形態では、雰囲気圧力1330mPa、アルゴン流量50SCCM及び高周波電力150Wの印加で成膜を行う。
また、上記熱処理は、大気雰囲気中若しくは窒素と酸素との混合雰囲気中で、かつ600℃±50℃(550℃〜650℃)の温度範囲で熱処理を行っている。この熱処理の際には、昇温速度を8〜12℃/minとし、降温速度を2〜6℃/minとしている。上記熱処理の温度を上記範囲に設定しているのは、バルク・サーミスタと同レベルの電気特性を得ることができる良好な膜質を得るためである。
なお、上記熱処理の昇温及び降温温度を上記範囲に設定しているのは、上記設定範囲を外れると、熱処理効率が悪くなるほか、熱応力が発生して良質なサーミスタ薄膜を得ることができないためである。
サーミスタ薄膜の膜厚を0.3μm以下に抑えたのは、バルクサーミスタと同等な電気特性を得るために実施する600℃の熱処理温度下でも割れ・欠け等を生じず、機械的強度の良好な膜質を得るためである。また、サーミスタ薄膜の膜厚を0.05μm以上にしたのは、(Mn,Co)若しくは(Mn,Co,Fe)のスピネル構造の複合金属酸化物膜で、均一で良好な膜質を得るためである。なお、サーミスタ薄膜の膜厚を0.05μm未満の極めて薄い設定にすると、抵抗測定時の微量電流に因る薄膜の自己発熱が顕著になり、検出精度に大きく影響するため、0.05μm以上の膜厚とすることが好ましい。
次に、サーミスタ薄膜上にフォトレジスト膜を全面形成した後、サーミスタとして供される第1のサーミスタ薄膜1A及び第2のサーミスタ薄膜1Bのパターン領域だけを残してフォトリソグラフィ技術によってフォトレジスト膜をパターニングする。
さらに、フォトレジスト膜の覆われていない領域のサーミスタ薄膜を、HCl(塩酸)液等をエッチング液としてエッチング除去する。なお、この際、Si基板2上のSiO層3及びAl膜5は、エッチングストッパとして機能する。次に、フォトレジスト膜を除去することにより、パターニングされた第1のサーミスタ薄膜1A及び第2のサーミスタ薄膜1Bを得ることができる。
最後に、第1のサーミスタ薄膜1A及び第2のサーミスタ薄膜1B上に電気抵抗測定用の第1の電極6及び第2の電極7を汎用的なスパッタ、フォトリソ、エッチングを用いてパターン形成して配線し、必要に応じて保護膜や赤外線吸収膜等を順次積層することで、赤外線検出センサが作製される。
このように本実施形態の赤外線検出用センサの製造方法では、一度のスパッタ成膜で互いに異なる抵抗値を有する第1のサーミスタ薄膜1A及び第2のサーミスタ薄膜1Bを同時形成することができ、製造コスト及び製造工程を削減することができる。
次に、本発明に係るサーミスタ薄膜1の特性を、実際に作製した実施例により図4及び図5を参照して具体的に説明する。
MC(Mn−Co)系のサーミスタ薄膜1をSiO/Si基板4上のAl膜5に実際に成膜した後、上記条件で焼成した実施例について、その電気抵抗値特性を測定した。なお、本実施例では、スパッタ成膜ではなく、スピンコート成膜によりAl膜5を形成している。また、比較のため、従来例としてSiO/Si基板4のSiO層3上に直接サーミスタ薄膜を成膜したものも同様に測定した。
図4に示すように、従来例のサーミスタ薄膜(Al膜無し;1A相当)が1.1〜1.3MΩ程度の範囲の抵抗値となるのに対し、本実施例のサーミスタ薄膜1B(Al膜有り)が2.5〜3.0MΩ程度の範囲の抵抗値となり、従来例のサーミスタ薄膜の約1.5〜2.0倍の値を示していることがわかる。また、本実施例のサーミスタ薄膜1(Al膜有り)のB定数は、図5に示すように、B25/50値でバルク・サーミスタと同レベルの3500〜3700K程度となり、3500K未満のものも一部存在する従来例のサーミスタ薄膜(Al膜無し)よりもB定数が若干向上し高感度になっていることを示している。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記エッチングによるサーミスタ薄膜1のパターニングは、熱処理の後に行っているが、熱処理の前に行っても構わない。
本発明に係る一実施形態のサーミスタ薄膜及びその製造方法において、SiO/Si基板のAl膜上にパターン形成されたサーミスタ薄膜を示す断面図である。 本発明に係る一実施形態の赤外線検出センサ及びその製造方法において、赤外線検出センサを示す平面図である。 図2のA−A線矢視断面図である。 本発明に係る実施例のサーミスタ薄膜と従来例のサーミスタ薄膜の抵抗値を示すグラフである。 本発明に係る実施例のサーミスタ薄膜と従来例のサーミスタ薄膜のB定数を示すグラフである。
符号の説明
1…サーミスタ薄膜、1A…第1のサーミスタ薄膜、1B…第2のサーミスタ薄膜、2…Si基板、3…SiO層、4…SiO/Si基板(基板)、5…Al膜、6…第1の電極、7…第2の電極、8…電極端子部

Claims (7)

  1. Mn−Co若しくはMn−Co−Fe系の複合金属酸化物からなるサーミスタ薄膜であって、
    基板上に成膜されたAl膜の上に形成されていることを特徴とするサーミスタ薄膜。
  2. 請求項1に記載のサーミスタ薄膜において、
    前記Al膜が、スパッタ成膜により形成されていることを特徴とするサーミスタ薄膜。
  3. Si基板と、
    前記Si基板上に形成されたSiO層と、
    前記SiO層上にパターン成膜されたAl膜と、
    前記SiO層上にパターン形成された第1のサーミスタ薄膜と、
    前記Al膜上にパターン形成され前記第1のサーミスタ薄膜と同一のサーミスタ材料の第2のサーミスタ薄膜と、
    前記第1のサーミスタ薄膜上に形成された一対の第1の電極と、
    前記第2のサーミスタ薄膜上に形成された一対の第2の電極とを備えていることを特徴とする赤外線検出センサ。
  4. 基板上にAl膜を成膜する工程と、
    前記Al膜上にMn−Co若しくはMn−Co−Fe系の複合金属酸化物からなるサーミスタ薄膜を形成する工程とを有することを特徴とするサーミスタ薄膜の製造方法。
  5. 請求項4に記載のサーミスタ薄膜の製造方法において、
    前記Al膜を、スパッタ成膜で形成することを特徴とするサーミスタ薄膜の製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載のサーミスタ薄膜の製造方法において、
    前記サーミスタ薄膜をスパッタ成膜により膜厚0.05〜0.3μmの範囲内で形成した後、550℃〜650℃の温度で大気雰囲気中若しくは窒素と酸素との混合雰囲気中で熱処理することを特徴とするサーミスタ薄膜の製造方法。
  7. Si基板上に形成されたSiO層にAl膜をパターン成膜する工程と、
    Mn−Co若しくはMn−Co−Fe系の複合金属酸化物からなるサーミスタ薄膜を前記Al膜上と前記SiO層上とに同一のサーミスタ材料で第1のサーミスタ薄膜と第2のサーミスタ薄膜とをそれぞれパターン形成する工程と、
    前記第1のサーミスタ薄膜上に一対の第1の電極を形成する工程と、
    前記第2のサーミスタ薄膜上に一対の第2の電極を形成する工程とを有していることを特徴とする赤外線検出センサの製造方法。
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