JP2007284703A - 金属複合体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚膜化が図れるとともに、密着性と耐食性に優れた金属酸化物被膜を金属からなる基体上に備えてなる金属複合体、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の金属複合体1は、金属からなる基体2の上に、金属酸化物からなる被膜4を配した金属複合体であって、前記基体2と前記被膜4との間に、不飽和に酸化された膜からなる中間層3を備えていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属基体の表面を金属酸化物で被覆した耐食性の高い金属複合体及びその製造方法に関する。
一般的に、遷移金属は、空気中で徐々に酸化されて表面にいわゆる錆を生ずる性質を有する。その際、例えばアルミニウム、ニッケル等の純金属や、ステンレス等の合金では、無色透明で緻密な酸化物薄膜が生じ、酸化物の生成が金属内部まで進行せず、防食性を示す傾向がある。
一方、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ等の金属酸化物半導体は、光触媒活性等を示し、防汚、脱臭、殺菌効果のある表面被膜や、センサ材料等としても応用されている。また、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛等は、異種金属や窒素、フッ素等を微量添加することで導電性を示し、これらをガラス基板上に成膜したものは透明導電性基板として広く使われている。
上述した技術動向からも明らかなように、金属基体の表面を金属酸化物被膜により被覆して耐食性を改善した金属複合体の提供が求められており、金属酸化物被膜を形成する方法としては各種の用途に合わせて種々提案されている。
例えば、濃度や温度、攪拌条件を適切に調整した電解液中でアルミニウムを陽極酸化することにより表面に多孔性酸化皮膜を形成する方法や、過酸化水素水とリン酸からなる電解浴中でチタンを陽極酸化することにより表面に酸化皮膜を形成する方法等が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、硫酸および過酸化水素を含む電解浴に、弱酸又はその塩の添加剤を添加し、これに酸化チタンの粉末を添加した浴中でチタンを陽極酸化することにより表面に陽極酸化皮膜を形成させ、さらに、皮膜表面に酸化チタンの粒子を固着させる方法等が開示されている(例えば、特許文献3、4参照)。
さらに、金属酸化物被膜の原料となる金属化合物の加水分解反応と重合反応または脱水縮合反応によって得られるゾル液等の金属酸化物前駆体を基体上に塗布してゾルゲル法により金属酸化物被膜を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献5、6参照)。
またさらに、加水分解性金属化合物の蒸気と水蒸気を基体に接触させる蒸着により金属酸化物被膜を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献7参照)。
しかしながら、特許文献1又は2に記載の陽極酸化による方法は、金属からなる基板の表面を直接酸化して金属酸化物被膜を得る手段であり、表面が他の方法と比べて比較的緻密な金属酸化物で覆われるため、高い密着性と耐食性が期待されるが、不動態化が進むと数μm以上の厚膜化が困難である。
また、上記特許文献3又は4に記載の粒子を固着させる方法や、上記特許文献5又は6に記載の金属酸化物前駆体を塗布するゾルゲル法による方法、上記特許文献7に記載の蒸着法を用いて金属酸化物被膜を得る方法によると、金属からなる基体と金属酸化物被膜との界面に不連続が発生するため、強固に密着された耐食性のある被膜を形成することが期待できない。
特開2004−285404号公報 特開平6−136599号公報 特開2003−129290号公報 特開2002−38298号公報 特開2002−220675号公報 特開2000−273647号公報 特開2005−29866号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、厚膜化が図れるとともに、密着性と耐食性にも優れた金属酸化物被膜を金属からなる基体上に備えてなる金属複合体、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る金属複合体は、金属からなる基体の上に、金属酸化物からなる被膜を配した金属複合体であって、前記基体と前記被膜との間に、不飽和に酸化された膜からなる中間層を備えていることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る金属複合体は、請求項1において、前記被膜は、多孔質構造を有することを特徴とする。
本発明の請求項3に係る金属複合体は、請求項1において、前記中間層は、前記基体を構成する金属を含み、次の何れかの組成式で表されることを特徴とする。
組成式(1):MO1−α (Mは2価の原子価を有する金属元素、0<α<0.5)
組成式(2):M3−β(Mは3価の原子価を有する金属元素、0<β<1)
組成式(3):MO2−γ (Mは4価の原子価を有する金属元素、0<γ<1)
組成式(4):M5−δ(Mは5価の原子価を有する金属元素、0<δ<2)
本発明の請求項4に係る金属複合体の製造方法は、金属からなる基体の上に、金属酸化物からなる被膜を配した金属複合体であって、前記基体と前記被膜との間に、不飽和に酸化された膜からなる中間層を備える金属複合体の製造方法であって、前記金属基体の表層部を酸化して前記中間層を形成する工程Aと、前記中間層上に金属酸化物粒子を塗布して前記被膜を形成する工程Bと、を少なくとも備えることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る金属複合体の製造方法は、請求項4において、大気中あるいは酸素雰囲気中において、前記金属基体を熱処理することを特徴とする。
本発明の金属複合体は、金属からなる基体の上に、金属酸化物からなる被膜を配し、さらに、前記基体と前記被膜との間に、不飽和に酸化された膜からなる中間層を備えて構成されている。ゆえに、前記中間層の表面は水酸基等に覆われ、表面の水酸基同士が脱水縮合反応を起こして、新たに金属−酸素−金属結合を形成する反応が進行するため、完全な酸化物表面に比べて反応性が高くなると考えられる。したがって、不飽和に酸化された膜からなる中間層を介した接合では、後から形成される金属酸化物からなる被膜との強固な結合を形成するので、金属酸化物の厚膜化が図れるとともに、優れた密着性と耐食性とを兼ね備えた金属複合体を提供することができる。
また、本発明の金属複合体の製造方法は、金属基体の表層部を酸化して不飽和に酸化された膜からなる中間層を形成する工程Aと、前記中間層上に金属酸化物粒子を塗布し、前記被膜を形成する工程Bと、を少なくとも備える。ゆえに、上述した特性、すなわち前記中間層と前記金属酸化物粒子との密着性が向上し、優れた密着性と耐食性とを兼ね備えた金属複合体を容易に製造することができる。
以下、最良の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明に係る金属複合体の一例を示す断面図である。
まず、図1に示すとおり、本実施形態における金属複合体1は、基体2と、該基体2の表層部に形成された中間層3と、該中間層3の上に形成された被膜4と、を備えている。
基体2は、金属からなり、特に制約されないが、加工性が良好で、比較的価格の安い、例えば4価の原子価を有する金属イオンとなるチタンやスズといった金属の板等が望ましい。
中間層3は、基体2を構成する金属を含んだ、不飽和に酸化された膜からなり、例えば基体2が2価、3価、4価または5価の原子価を有する金属の場合、酸化後の組成がそれぞれ、次の何れかの組成式で表されるように調整したものである。
組成式(1):MO1−α (Mは2価の原子価を有する金属元素、0<α<0.5)
組成式(2):M3−β(Mは3価の原子価を有する金属元素、0<β<1)
組成式(3):MO2−γ (Mは4価の原子価を有する金属元素、0<γ<1)
組成式(4):M5−δ(Mは5価の原子価を有する金属元素、0<δ<2)
その際、中間層3の厚さは、基体2の厚さの10%を越えない範囲で、例えば0.05〜10μm程度とするのが好ましい。
被膜4は、前記中間層3を介して前記基体2の上に配される金属酸化物からなり、例えば金属酸化物の粒子を含む多孔質な構造を有するものが挙げられる。
また、本実施形態の金属複合体1は、例えば次のようにして製造することができる。
図2及び図3は、本発明の金属複合体を製造する工程を順に示す断面図である。
まず初めに、図2に示すように、基体2の表層部をあらかじめ酸化して中間層3を形成する。このとき、基体2を完全に酸化するのではなく、多くの酸素欠陥が生じ、不飽和に酸化された酸化被膜を形成するように酸化する。
この中間層3を形成する方法としては、例えば金属基体を大気中あるいは酸素濃度を制御した雰囲気中で加熱する熱処理により行うことが挙げられる。このように金属基体を大気中あるいは酸素雰囲気中において熱処理すると、金属基体の表面より酸化反応が進行し、適当な酸素濃度、反応温度では、不完全な酸化が起こり、酸素欠陥を多く生成する場合がある。そして、このような酸素欠陥が生じた不飽和金属酸化物表面は水酸基等に覆われており、完全な酸化物表面に比べて反応性が高いことが期待される。なお、適当な条件を選べば、陽極酸化法も適用可能である。
したがって、この熱処理により、酸化被膜の界面において酸素欠陥を多くすることができ、容易に密着性を向上させることができる。
そして、不飽和な酸化としては、具体的には、以下の元素例が挙げられる。
2価の原子価を有する亜鉛(Zn)や鉛(Pb)の場合、酸化後の組成が前述した組成式(1):MO1−α (0<α<0.5)を満たすように調整して酸化する。
3価の原子価を有するアルミニウム(Al)の場合、酸化後の組成が前述した組成式(2):M3−β(0<β<1)を満たすように調整して酸化する。
4価の原子価を有するチタン(Ti)や錫(Sn)の場合、酸化後の組成が前述した組成式(3):MO2−γ (0<γ<1)を満たすように調整して酸化する。
5価の原子価を有するニオブ(Nb)やインジウム(In)の場合、酸化後の組成が前述した組成式(4):M5−δ(0<δ<2)を満たすように調整して酸化する。
次いで、図3に示すように、前記中間層3上に、金属酸化物粒子を塗布し、多孔質な構造を有する厚膜化した金属酸化物の被膜4を形成する。この金属酸化物粒子の塗布手段は特に限定されることなく、例えばドクターブレード法、スクリーン印刷法、ディップ法等により行うことができる。
そして、金属酸化物粒子の塗布後、室温付近で乾燥し、450〜550℃の温度で、30分間焼成することで、図1に示すような金属複合体1が形成される。
以上のように構成された本実施形態の金属複合体1は、基体2の表層部に形成された中間層3が反応性に富んだものとなり、後から形成する多孔質な構造を有する金属酸化物からなる被膜との強固な結合を形成することが期待される。
したがって、密着性に優れる金属−金属酸化物複合体を得ることができる。
次に、本発明によって、厚膜化が図れるとともに、密着性と耐食性に優れた金属酸化物被膜が形成された金属複合体が提供できることを確認するため、チタン板を基体として用いた金属複合体を作製し、以下のように各種の試験を行った。なお、本発明はここで開示する実施例に限定されるものではない。
初めに、熱処理によってチタン板の表面が酸化されることを確認するために、縦50mm×横10mm×厚さ0.1mmのチタン板を空気雰囲気の電気炉で、種々の温度、時間の条件にて熱処理を行い、その色を目視にて確認した。なお、熱処理は、450℃、500℃、550℃、600℃の各温度を処理温度とした。色の確認は、未処理(熱処理する前)と、15分、30分、60分経過後にそれぞれ行った。その結果を表1に示す。
Figure 2007284703
表1に示すとおり、チタン板を、空気雰囲気の電気炉で熱処理すると、チタン板表面が酸化されて酸化物の被膜が形成されるため、温度、時間等の条件により、種々の色を発色した。
これにより、熱処理によって金属からなる基体表面が種々酸化されることが確認できた。
次に、熱処理によって金属基体の表面が完全に酸化されず、不飽和に酸化されたものとなることを確認するために、厚さ0.1mmのチタン板を熱処理したときのシート抵抗を測定した。なお、熱処理の温度、時間といった条件は、上記色の確認と同様にした。その結果を、表2に示す。
Figure 2007284703
表2から明らかなように、600℃以上の高温で30分間熱処理を施すと、チタン板表面は完全に酸化チタンで覆われほとんど絶縁性となるが、450〜550℃の熱処理温度では、60分間熱処理を施しても、元の伝導度をほとんど保っている。
これにより、少なくとも450〜550℃の温度によって60分間以内の熱処理を施すことにより、チタン板の表面は完全に酸化されず、不飽和に酸化された状態となることが確認できた。
次に、熱処理が施されたチタン板の表面にフッ酸処理を施しても、伝導性が失われないことを確認するために、30分間の熱処理した厚さ0.1mmのチタン板の表面をフッ酸で処理したときのシート抵抗を測定した。なお、熱処理の温度条件は、上記色の確認と同様にした。その結果を、表3に示す。
Figure 2007284703
表3から、熱処理を施したチタン板表面をフッ酸で処理すると、450〜550℃で熱処理したものの場合は、直ちに(およそ10秒後)表面の酸化物が除去されることが分かる。これに対して、600℃で熱処理したものの場合は、3分程度では全く変化は無く、およそ15分後に、表面の酸化物が溶解するのではなく、薄片状の剥がれが生じた。これは、熱処理によってチタン板表面に形成された酸化チタンが多孔質構造を持ち、その細孔内にフッ酸が浸透した後、チタン/酸化チタン界面でチタンの溶解が発生したためと推定される。
これにより、熱処理が施されたチタン板の表面にフッ酸処理を施しても、不飽和に酸化された金属基体の表面の伝導性が失われないことが確認できた。
次に、不飽和な酸化が金属基体の表層部にだけ形成されたものであることを確認するために、上記熱処理した厚さ0.1mmのチタン板の表面をフッ酸処理する前、及びフッ酸処理した後のチタン板の膜厚を測定した。なお、熱処理の温度条件は、上記色の確認と同様にした。その結果を、表4に示す。
Figure 2007284703
表4に示すとおり、550℃以下で熱処理したものの膜厚変化は、フッ酸処理の前後でおおむね3%以下の膜厚低下だったが、600℃で熱処理したもの膜厚変化は、フッ酸処理の前後で10%以上の膜厚低下が起こった。すなわち、450乃至550℃での熱処理では、ごく表層のみが酸化されており、600℃の熱処理では、ある程度の深さにまで酸化が進行していることを示している。また、この膜厚変化は、フッ酸処理で見られた現象をよく示している。
これにより、不飽和に酸化した膜は、チタン板の表層部にだけ形成されたものであることが確認できた。
このように、熱処理によってチタン板の表面が完全に酸化されず、不飽和に酸化されたものとなることは、例えば、熱処理したチタン板のX線回折を測定することにより確認できる。
次に、厚さが0.1mmと1.0mmからなる2種類のチタン板を用い、熱処理を施さない場合と熱処理を施した場合の各チタン板の表面に、ナノサイズの酸化チタン粒子を含む水懸濁ペーストをディップコート法を用いて塗布し、室温で30分間乾燥した後、450℃の温度で30分間焼成して、多孔質酸化チタン膜で被覆された複合体を作製し、反り発生の有無を確認した。なお、チタン板の熱処理の温度条件は、上述した「色の確認」と同様に行った。その結果を、表5に示す。
Figure 2007284703
表5に示すとおり、熱処理を施さないチタン板の場合、厚さが1mmでは問題ないが、厚さが薄く0.1mmであると反りが生じた。一方、熱処理を施したチタン板の場合、熱処理温度及び基体の厚さに関わらず反りは発生しなかった。
したがって本発明によれば、表面の平坦性が確保され、使い勝手が良い複合体とすることができるものとなる。
さらに、チタン板と、その上に形成される金属酸化物からなる被膜との密着性を確認するために、上述した0.1mmの板厚を有する基体を用いて作製した各複合体に対して、テープ剥離試験を行った。テープ剥離試験は、碁盤目テープ剥離法(JIS D0202−1988に準処)により行った。その結果を、表6に示す。
Figure 2007284703
表6に示すとおり、あらかじめ熱処理を施さなかった複合体のおよそ10%、及び600℃で熱処理を施した複合体のおよそ5%で剥離が起こった。しかし、450乃至550℃で熱処理した複合体での剥離の頻度は3%以下であった。これは、不飽和に酸化された膜からなる中間層が緩衝層となり、チタン/酸化チタン界面の接合をより強固にしたためと考えられる。
これにより、チタン板の表面が酸化されても、金属酸化物からなる被膜を厚膜化して形成することが可能となり、耐食性の高いものとすることができた。
以上の各種試験により、熱処理したチタン板の表層部にだけ不飽和に酸化された膜が形成され、耐食性を有することが分かった。また、この表層部に形成された膜は、その上にさらに形成された金属酸化物からなる被膜を強固に結合する中間層となり、この中間層がチタン板と金属酸化物被膜との間に高い密着性をもたらす緩衝層として機能することが確認された。
このような本発明に係る構成を適用すれば、チタン板等の金属基体の表面に、不飽和に酸化された膜を介して異種金属の酸化物を構築することもできるので、本発明は例えばセンサ材料等の用途へ応用が期待される。
本発明は、防汚、脱臭、殺菌効果といった光触媒活性等を示す表面被膜を有する金属板、センサ材料、多孔質電極等として応用される金属複合体に適用できる。
本発明に係る金属複合体の構造を示す断面図である。 本発明に係る金属複合体を製造する第一工程を示す断面図である。 本発明に係る金属複合体を製造する第二工程を示す断面図である。
符号の説明
1 金属複合体、2 基体、3 中間層、4 被膜。

Claims (5)

  1. 金属からなる基体の上に、金属酸化物からなる被膜を配した金属複合体であって、
    前記基体と前記被膜との間に、不飽和に酸化された膜からなる中間層を備えていることを特徴とする金属複合体。
  2. 前記被膜は、多孔質な構造を有することを特徴とする請求項1に記載の金属複合体。
  3. 前記中間層は、前記基体を構成する金属を含み、次の何れかの組成式で表されることを特徴とする請求項1に記載の金属複合体。
    組成式(1):MO1−α (Mは2価の原子価を有する金属元素、0<α<0.5)
    組成式(2):M3−β(Mは3価の原子価を有する金属元素、0<β<1)
    組成式(3):MO2−γ (Mは4価の原子価を有する金属元素、0<γ<1)
    組成式(4):M5−δ(Mは5価の原子価を有する金属元素、0<δ<2)
  4. 金属からなる基体の上に、金属酸化物からなる被膜を配した金属複合体であって、前記基体と前記被膜との間に、不飽和に酸化された膜からなる中間層を備える金属複合体の製造方法であって、
    前記金属基体の表層部を酸化して前記中間層を形成する工程Aと、
    前記中間層上に金属酸化物粒子を塗布して前記被膜を形成する工程Bと、
    を少なくとも備えることを特徴とする金属複合体の製造方法。
  5. 前記工程Aは、大気中あるいは酸素雰囲気中において、前記金属基体を熱処理することを特徴とする請求項4に記載の金属複合体の製造方法。
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