JP2007284690A - 透明バリア性ポリプロピレンフィルムの製造法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 2軸延伸ポリプロピレンフィルム基材の一方の面に、後述の第2の薄膜の第1の薄膜への密着性を向上させ、かつ、第2の薄膜を形成するプラズマ処理による2軸延伸ポリプロピレンフィルムの黄変と劣化を防止する耐プラズマ保護層を構成する物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜からなる第1の薄膜を形成し、次いで、上記の第1の薄膜の上に、プラズマ化学蒸着法による無機酸化物の蒸着膜からなる第2の薄膜を形成することを特徴とする透明バリア性ポリプロピレンフィルムの製造法。
【選択図】 図1
Description
そのような包装用材料においては、包装目的、充填する内容物、包装製品の貯蔵・流通、その他等によって異なるが、包装用材料として、種々の物性が要求されるものである。 而して、それらの物性の一つとし、酸素および水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性があり、このものは、極めて重要な要件の一つとされている。
そのため、従来から、酸素および水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性材料が、種々、開発され、提案されている。
例えば、アルミニウム箔、あるいは、ポリ塩化ビニリデン系樹脂のコ−ティング膜を有するナイロンフィルムあるいはポリエチレンテレフタレ−トフィルム、、ポリビニルアルコ−ルフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物フィルム、ポリアクリロニトリル系樹脂フィルム等のガスバリア性材料が、開発され、提案されている。
更に、近年、プラスチック基材の上に、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜を設けた構成からなる透明バリア性フィルム、あるいは、アルミニウム等の金属の蒸着膜を設けたバリア性フィルム等も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、上記のポリ塩化ビニリデン系樹脂のコ−ティング膜を有するナイロンフィルムあるいはポリエチレンテレフタレ−トフィルム等においては、使用後に廃棄し、焼却すると、例えば、塩素ガス等の有害なガスが発生し、これもまた、環境上の問題点がある。
更に、上記のポリビニルアルコ−ルフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物フィルム、ポリアクリロニトリル系樹脂フィルム等においては、例えば、内容物として、食品を充填し、ボイル処理やレトルト処理等の加熱殺菌時に、充分なバリア性を保持することが困難であり、また、包装製品の保存、流通環境における温度や湿度等に影響を受けるという問題点がある。
上記のような問題点を解決するものとして、上記のように、近年、プラスチック基材の上に、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜を設けた構成からなる透明バリア性フィルム、あるいは、アルミニウム等の金属の蒸着膜をを設けた構成からなるバリア性フィルムが提案されているが、これらのものは、使用後に焼却しても残留物が少なく、また、高湿度下でのバリア性の劣化も少なく、種々の包装用材料として多用されているものである。
更に、上記のプラズマ化学蒸着法で酸化ケイ素の蒸着膜を形成する場合、該酸化ケイ素の蒸着膜と2軸延伸ポリプロピレンフィルムとの密着強度が不足し、バリア性が向上しないという問題点もある。
その原因は、プラズマ処理により、2軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面に、接着性が弱くなる層(Werk Boundary Layer WBL)が生成することによるものと推定されている。
而して、バリア性を向上させるために、例えば、アルミニウム蒸着膜等の金属蒸着膜を形成する技術分野においては、プラスチック基材の表面に、例えば、ポリエステル系、ウレタン系、エポキシ系、アミン系等の有機系アンカ−コ−ト剤(AC剤)、あるいは、プライマ−コ−ト剤等をコ−ティングし、蒸着膜との密着性を改善する技術が提案されている。
しかし、物理蒸着法で酸化ケイ素の蒸着膜を形成する方法において、例えば、基材として、2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム等の耐熱性に優れている基材を使用する場合には、上記のプラスチック基材の表面に、有機系アンカ−コ−ト剤(AC剤)、あるいは、プライマ−コ−ト剤等をコ−ティングする技術を適用することにより、蒸着膜との密着性を改善する効果が見られて有効であるが、2軸延伸ポリプロピレンフィルム等の耐熱性に劣る基材においては、その2軸延伸ポリプロピレンフィルム自身が物理蒸着法における蒸着プロセスで劣化することから、有効な手段となるには程遠い技術手段である。 また、プラズマ化学蒸着法で酸化ケイ素の蒸着膜を形成する方法においても、酸化ケイ素の蒸着膜と2軸延伸ポリプロピレンフィルムとの密着性を改善するために、上記の有機系アンカ −コ−ト剤(AC剤)、あるいは、プライマ−コ−ト剤等をコ−ティングする技術を適用することが考えられるが、プラズマ処理により、有機系アンカ−コ−ト剤(AC剤)層、あるいは、プライマ−コ−ト剤層等が劣化し、それら自身が黄変するために、2軸延伸ポリプロピレンフィルム自身の黄変を改善し、無色透明化することは極めて困難なことである。
そこで本発明は、プラスチック基材として、ポリプロピレンフィルムを使用するも、透明性、酸素あるいは水蒸気等に対するガスバリア性、耐衝撃性等に優れ、更に、ラミネ−ト加工、印刷加工、製袋ないし製函加工等の後加工適性を有し、また、バリア性膜としての蒸着薄膜の剥離を防止し、かつ、その熱的クラックの発生を阻止し、その劣化を防止してバリア−性膜として優れた耐性を発揮し、飲食品、医薬品、洗剤、シャンプ−、オイル、歯磨き、接着剤、粘着剤等の化学品ないし化粧品、その他等の種々の物品の充填包装適性、保存適性等に優れた透明バリア性ポリプロピレンフィルムの製造法を提供することである。
而して、上記の製造法による透明バリア性ポリプロピレンフィルムに、ヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂層、あるいは、基材フィルム層等を積層して積層体を製造し、更に、該積層体を使用して製袋または製函して包装用容器を製造し、該包装用容器内に種々の物品を充填包装して、透明性、酸素あるいは水蒸気等に対するガスバリア性、耐衝撃性等に優れ、更に、ラミネ−ト加工、印刷加工、製袋ないし製函加工等の後加工適性を有し、また、バリア性膜としての蒸着膜の剥離を防止し、かつ、その熱的クラックの発生を阻止し、その劣化を防止してバリア−性膜として優れた耐性を発揮し、飲食品、医薬品、洗剤、シャンプ−、オイル、歯磨き、接着剤、粘着剤等の化学品ないし化粧品、その他等の種々の物品の充填包装適性、保存適性等に優れた透明バリア性ポリプロピレンフィルム、およびそれを使用した積層体および包装用容器を製造し得ることができるというものである。
まず、本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルム、それを使用した積層体および包装用容器の構成についてその二三を例示して図面を用いて説明すると、図1および図2は、本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムの層構成を示す断面図であり、図3、図4および図5は、上記の本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムを使用して製造した積層体の層構成を示す断面図であり、図6、図7、図8、図9および図10は、上記の本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムを使用した積層体を使用して製袋ないし製函した包装用容器の構成を示す平面図ないし斜視図である。
更に、具体的には、本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルム1aは、図2に示すように、2軸延伸ポリプロピレンフィルム2の一方の面に、第1の薄膜3として、物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜3aを設け、更に、第2の薄膜4として、プラズマ化学蒸着法による無機酸化物の蒸着膜4aを設けた構成からなるものである。
而して、上記の例示は、本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムの一例を例示したものであり、これに限定されるものではなく、例えば、図示しないが、第1の薄膜、第2の薄膜等は、2軸延伸ポリプロピレンフィルムの一方の面のみならずその両方の面に設けたものでもよいものである。
更には、本発明にかかる積層体としては、図4に示すように、上記の図3に示す積層体Aの2軸延伸ポリプロピレンフィルム2の他方の面に、少なくとも、基材フィルム層6を積層してなる積層体Bを挙げることができる。
あるいは、本発明にかかる積層体としては、図5に示すように、上記の図4に示す積層体Bの基材フィルム層6の面に、更に、少なくとも、ヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂層5aを積層した積層体Cを挙げることができる。
而して、上記に挙げた例は、本発明にかかる積層体を構成する二三の例示であり、これによって限定されるものではなく、例えば、本発明においては、図示しないが、基材フィルム層、ヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂層等の他に、更に、その使用目的、充填包装する内容物、流通経路、販売形態、用途等によって、他の基材を任意に積層して、種々の形態の積層体を設計して製造することができるものである。
また、本発明において、基材フィルム層、ヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂層、その他の層の積層位置としては、その使用目的、用途等によって、任意に積層することができ、種々の形態の積層体を設計して製造することができるものである。
なお、本発明においては、上記に図示した例示の包装用容器に限定されるものでないことは言うまでもないことであり、その目的、用途等により、種々の形態の包装用容器を製造することができることは言うまでもないことである。
まず、本発明において、本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムを構成する材料について説明すると、まず、2軸延伸ポリプロピレンフィルムとしては、第1の薄膜、同じく第2の薄膜を保持し得るポリプロピレンフィルムであればいずれのものでも使用することができ、例えば、プロピレンの単独重合体、または、他のモノマ−との共重合体からなるポリプロピレン系樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
この樹脂のフィルムないしシ−トは、単層、あるいは、2層以上の共押し出し法で製膜し、また、二軸方向に延伸されているものが好ましく、更に、その厚さとしては、バリア性フィルムの製造時の安定性等から、約10〜100μm位、好ましくは、20〜50μm位が望ましい。
また、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、必要ならば、その表面に、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、フレ−ム処理、その他等の表面活性処理を任意に施すことができる。
また、本発明においては、第1の薄膜との強固を密着強度を達成するために、例えば、ポリエステル系、ウレタン系、エポキシ系、アミン系、その他等のアンカ−コ−ト剤を第1の薄膜を形成する蒸着工程で、インライン、あるいは、オフラインで形成することもできる。
更に、本発明においては、用途に応じて、例えば、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、充填剤、その他等の所望の添加剤を、その透明性に影響しない範囲内で任意に添加し、それらを含有するポリプロピレンフィルム等も使用することができる。
本発明において、上記の第1の薄膜としては、具体的には、例えば、上記のような金属酸化物からなる無機酸化物、あるいは、金属等を使用し、必要ならば、酸素ガス等を供給しながら、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理気相成長法(物理蒸着法、Physical Vapor Deposition法、PVD法)によって、無機酸化物の蒸着膜を形成し、これを第1の薄膜として使用することができる。 上記において、蒸着原料の加熱方式としては、例えば、エレクトロンビ−ム(EB)方式、高周波誘導加熱方式、抵抗加熱方式等を用いられる。
上記の物理蒸着法について、その一例として、巻き取り式蒸着機の例を挙げて更に具体的に説明すると、図11の概略的構成図に示すように、巻き取り式真空蒸着装置111の真空チャンバ−112の中で、巻き出しロ−ル113から繰り出す2軸延伸ポリプロピレンフィルム114は、コ−ティングドラム115を経て蒸着チャンバ−116の中に入り、ここで、るつぼ117で蒸着源として熱せられた金属、あるいは、金属酸化物を蒸発させ、その際に、酸素吹き出し口118より酸素ガス等を噴出させながら、冷却したコ−ティングドラム115の2軸延伸ポリプロピレンフィルム114の上に、マスク119、119を介して無機酸化物の蒸着膜を成膜化し、次いで蒸着膜を形成した2軸延伸ポリプロピレンフィルム114を真空チャンバ−112内に送り出して巻き取りロ−ル120に巻き取ることによって、第1の薄膜としての物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜を製造することができる。
更に、本発明においては、第1の薄膜としての物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜は、第2の薄膜の第1の薄膜への密着性を改善するものである。
すなわち、第1の薄膜を無機酸化物の蒸着膜で構成することにより、第2の薄膜としてのプラズマ化学蒸着法による無機酸化物の蒸着膜との親和性を向上させ、その密着強度を上げるものである。
本発明において、上記の密着強度を更に向上させるために、第1の薄膜としての無機酸化物の蒸着膜を有する2軸延伸ポリプロピレンフィルムを、大気中に長時間保持することにより、あるいは、インラインまたはオフラインで酸素プラズマ処理により、第1の薄膜としての無機酸化物の蒸着膜面に、水酸基を導入することも可能である。
例えば、第1の薄膜としての無機酸化物の蒸着膜が、酸化アルミニウムの蒸着膜である場合、アルミニウムに直結した酸素(酸化アルミニウム)と水酸基(水酸化アルミニウム)の比率を重量比で40:60〜70:30位にすることが好ましいものである。
而して、本発明において、上記の耐プラズマ保護層、更には、第2の薄膜の密着性を向上させるものとしての第1の薄膜は、透明性に優れ、非結晶性の無機酸化物の蒸着膜が好ましく、具体的には、式AlOX (ただし、式中、Xは、1〜1.5の数を表す。)で表される酸化アルミニウムの蒸着膜が好ましいものである。
また、本発明において、第1の薄膜の膜厚としては、50〜300Å位、より好ましくは、100〜250Å位が望ましく、而して、上記において、300Å、更には、250Åより厚くなると、その膜にクラック等が発生し易くなるので好ましくなく、また、50Å未満、更には、100Å未満であると、その効果を奏することが困難になることから好ましくないものである。
本発明において、上記の第2の薄膜としては、具体的には、例えば、上記のような金属酸化物からなる無機酸化物、あるいは、金属、有機珪素化合物等を原料として使用し、必要ならば、酸素ガス等を供給しながら、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(プラズマ化学蒸着法、Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等によって、無機酸化物の蒸着膜を形成し、これを第2の薄膜として使用することができる。
本発明において、上記のような第2の薄膜の膜厚としては、50〜300Å位、より好ましくは、100〜250Å位が望ましく、而して、上記において、300Å、更には、250Åより厚くなると、その膜にクラック等が発生し易くなるので好ましくなく、また、100Å、更には、50Å未満であると、バリア性の効果を奏することが困難になることから好ましくないものである。
更に、上記の第2の薄膜としての酸化ケイ素の蒸着膜を主体とする薄膜は、少なくとも珪素と酸素とを構成元素として有する珪素化合物からなり、更に、微量構成元素として、炭素または水素の一種以上の元素を含み、また、その膜厚が、100〜300Åの範囲内であることが好ましいものである。
而して、本発明において、上記のような第2の薄膜としての酸化ケイ素の薄膜としては、有機珪素化合物を原料とし、低温プラズマ発生装置等を利用するプラズマ化学気相成長法を用いて形成した蒸着膜を使用することができる。
上記において、有機珪素化合物としては、例えば、1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、その他等を使用することができる。
本発明において、上記のような有機珪素化合物の中でも、1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、または、ヘキサメチルジシロキサンを原料として使用することが、その取り扱い性、形成された蒸着膜の特性等から、特に、好ましい原料である。
また、上記において、低温プラズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用することがてき、而して、本発明においては、高活性の安定したプラズマを得るためには、高周波プラズマ方式による発生装置を使用することが望ましい。上記のプラズマ化学蒸着法について、その一例を挙げて更に具体的に説明すると、図12の概略的構成図に示すように、プラズマ化学蒸着装置211の真空チャンバ−212内に配置された巻き出しロ−ル213から繰り出す第1の薄膜を形成した2軸延伸ポリプロピレンフィルム214は、補助ロ−ル215を介して一定の速度で搬送されるとともに、冷却・電極ドラム216周面上において、原料揮発供給装置217、218、219から供給される有機珪素化合物、酸素ガス、不活性ガス等からなる混合ガスを原料供給ノズル220を通して導入し、グロ−放電プラズマ221によって、酸化ケイ素の蒸着膜を、上記の2軸延伸ポリプロピレンフィルム214の第1の薄膜上に形成し製膜化し、而して、冷却・電極ドラム216は、真空チャンバ−212外に配置されている電源222から所定の電圧が印加されており、また、冷却・電極ドラム216の近傍には、マグネット223を配置してプラズマの発生を促進し、次に、上記で酸化ケイ素の蒸着膜を形成した2軸延伸ポリプロピレンフィルム214は、補助ロ−ル215を介して巻き取りロ−ル224に巻き取って、本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムを製造することができる。
なお、図中、225は、真空ポンプを表す。
すなわち、本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムは、第1の薄膜としての物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜が、非結晶性であることから、基材としてのポリプロピレンフィルムの熱収縮や吸水等による変化に対してもクラック等が発生せず、バリア層としての第2の薄膜としてのプラズマ化学蒸着法による無機酸化物の蒸着膜の保護機能を果たし、これにより、第2の薄膜としてのプラズマ化学蒸着法による無機酸化物の蒸着膜が有するバリア性等の機能を損なうことなく、かつ、透明性に優れ、更に、極めてハイバリア性を有する透明バリア性ポリプロピレンフィルムを製造することができるものである。
而して、本発明において、上記の第1の薄膜と第2の薄膜との総膜厚は、600Å以下であることが好ましく、更に、その第2の薄膜の膜厚は、100〜300Å位であることが望ましい。
ちなみに、本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムは、酸素透過度が、10cc/m2 /day(23℃/90%RH)以下である。
而して、上記のフィルムないしシ−トは、その樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状態で使用することができる。
その膜もしくはフィルムないしシ−トの厚さとしては、5μmないし300μm位が好ましくは、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
そのフィルムの厚さとしては、5μmないし100μm位、好ましくは、10μmないし50μm位が望ましい。
なお、本発明においては、上記のような基材フィルムには、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。
上記において、紙層を構成する紙基材としては、坪量約80〜600g/m2 位のもの、好ましくは、坪量約100〜450g/m2 位のものを使用することが望ましい。
勿論、本発明においては、紙層を構成する紙基材と、上記に挙げた基材フィルムとしての各種の樹脂のフィルムないしシ−ト等を併用して使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μmないし300μm位、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
その他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙等も使用することができる。
本発明において、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。
また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、フィルムないしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
而して、本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理、フレ−ム処理、その他等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、ポリエステル系、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができる。
而して、その製袋方法としては、上記の積層体を、その内層の面を対向させて折り曲げるか、あるいはその二枚を重ね合わせ、更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかかる種々の形態の包装用容器を製造することができる。
その他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)等も製造することが可能であり、更に、本発明においては、上記の積層材を使用してチュ−ブ容器等も製造することができる。
上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。
なお、本発明においては、上記のような包装用容器には、例えば、ワンピ−スタイプ、ツウ−ピ−スタイプ、その他等の注出口、あるいは開閉用ジッパ−等を任意に取り付けることができる。
また、その形状は、角形容器、丸形等の円筒状の紙缶等のいずれのものでも製造することができる。
次に、本発明について実施例を挙げて更に具体的に説明する。
(蒸着条件)
蒸着原料:アルミニウム
真空チャンバ−内の真空度:2.5×10-3mbar
酸素導入前の蒸着チャンバ−内の真空度:2.2×10-4mbar
酸素導入後の蒸着チャンバ−内の真空度:3.1×10-4mbar
フィルムの搬送速度:480m/分
蒸着面:コロナ処理面
蒸着膜の厚さ:250Å(蛍光X線分析法)
(2).上記で製造した酸化アルミニウムの蒸着膜を有する2軸延伸ポリプロピレンフィルムを高周波プラズマ方式CVD蒸着装置の送り出しロ−ルに装着し、下記の条件で酸化ケイ素の蒸着膜からなるバリア層を、2軸延伸ポリプロピレンフィルムの酸化アルミニウムの蒸着膜の上に形成して、本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムを製造した。
(蒸着条件)
反応ガス混合比:1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1:10:8
真空チャンバ−内の真空度:7.0×10-6mbar
蒸着チャンバ−内の真空度:3.8×10-2mbar
冷却・電極ドラム供給電力:10kW
フィルムの搬送速度:100m/分
蒸着膜の厚さ:200Å(蛍光X線分析法)
(3).上記で製造した本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜の面に、厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネ−ト法で積層して、下記の層構成からなる本発明にかかる積層体を製造した。
上記において、接着剤としては、2液硬化型のウレタン系接着剤を用いて、その接着剤量は、4.5g/m2 (固形分量)であった。
厚さ15μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム/酸化アルミニウムの蒸着膜/酸化ケイ素の蒸着膜/接着剤層/厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルム
(蒸着条件)
蒸着原料:アルミニウム
真空チャンバ−内の真空度:3.0×10-3mbar
酸素導入前の蒸着チャンバ−内の真空度:2.5×10-4mbar
酸素導入後の蒸着チャンバ−内の真空度:3.0×10-4mbar
フィルムの搬送速度:550m/分
蒸着面:見処理面
蒸着膜の厚さ:220Å(蛍光X線分析法)
(2).上記で製造した酸化アルミニウムの蒸着膜を有する2軸延伸ポリプロピレンフィルムを高周波プラズマ方式CVD蒸着装置の送り出しロ−ルに装着し、下記の条件で酸化ケイ素の蒸着膜からなるバリア層を、2軸延伸ポリプロピレンフィルムの酸化アルミニウムの蒸着膜の上に形成して、本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムを製造した。
(蒸着条件)
反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1:10:8
真空チャンバ−内の真空度:5.0×10-6mbar
蒸着チャンバ−内の真空度:4.0×10-2mbar
冷却・電極ドラム供給電力:10kW
フィルムの搬送速度:140m/分
蒸着膜の厚さ:180Å(蛍光X線分析法)
(3).上記で製造した本発明にかかる透明バリア性ポリプロピレンフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜の面に、厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネ−ト法で積層して、下記の層構成からなる本発明にかかる積層体を製造した。
上記において、接着剤としては、2液硬化型のウレタン系接着剤を用いて、その接着剤量は、4.5g/m2 (固形分量)であった。
厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム/酸化アルミニウムの蒸着膜/酸化ケイ素の蒸着膜/接着剤層/厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルム
厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム(TD方向の引張強度:12Kgf/mm2 )を使用し、このフィルムのコロナ処理面に、上記の実施例1に記載した高周波プラズマ方式CVD蒸着装置を使用し、実施例1と同じ条件で同様にして、酸化ケイ素の蒸着膜からなるバリア層を形成して、透明バリア性ポリプロピレンフィルムを製造した。
上記で製造した透明バリア性ポリプロピレンフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜の面に、厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネ−ト法で積層して、下記の層構成からなる積層体を製造した。
上記において、接着剤としては、2液硬化型のウレタン系接着剤を用いて、その接着剤量は、4.5g/m2 (固形分量)であった。
厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム/酸化ケイ素の蒸着膜/接着剤層/厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルム
厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム(TD方向の引張強度:12Kgf/mm2 )を使用し、このフィルムのコロナ処理面に、下記の条件で蒸着用アンカ−コ−ト剤をグラビアコ−ト法でコ−ティングした。
主剤:硝化綿/アクリルポリオ−ル系(固形分:25%)
硬化剤:イソシアネ−ト系(固形分:75%)
混合比:主剤:硬化剤=100:5
溶剤:酢酸エチル
コ−ト量:0.3g/m2 (ドライ)
次に、上記で形成したアンカ−コ−ト剤層面に、上記の実施例1に記載した高周波プラズマ方式CVD蒸着装置を使用し、実施例1と同じ条件で同様にして、酸化ケイ素の蒸着膜からなるバリア層を形成して、透明バリア性ポリプロピレンフィルムを製造した。
上記で製造した透明バリア性ポリプロピレンフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜の面に、厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネ−ト法で積層して、下記の層構成からなる積層体を製造した。
上記において、接着剤としては、2液硬化型のウレタン系接着剤を用いて、その接着剤量は、4.5g/m2 (固形分量)であった。
厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム/アンカ−コ−ト剤層/酸化ケイ素の蒸着膜/接着剤層/厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルム
上記の実施例1〜2、および、比較例1〜2で製造した各透明バリア性ポリプロピレンフィルムについて、下記のデ−タを測定した。
(1).プラズマ化学蒸着法による無機酸化物の蒸着膜中の構成元素比の測定
これは、米国、VGサイエンティフィック社製のX線光電子分光分析測定機〔エスカ(ESCA)〕にて測定した。
(2).酸素透過度の測定
これは、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、オクストラン(OXTRAN)〕にて測定した。
(3).水蒸気透過度の測定
これは、温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パ−マトラン(PERMATRAN)〕にて測定した。
(4).色の測定
これは、目視により着色観察し、更に、400nm固定波長での全光線透過率を分光光度計(島津製作所株式会社製、機種名、UV2200)にて測定した。
(5).第1の薄膜、および、第2の薄膜の膜厚測定
これは、蛍光X線分析法で測定した。
上記の(1)と(5)の測定結果については、下記の表1に示し、また、上記の(4)の測定結果については、下記の表2に示し、更に、上記の(2)と(3)の測定結果については、下記の表3に示す。
┌────┬─────────────────┐ │ │ 第1の薄膜 │ │ ├────┬────┬───────┤ │ │ 材料 │ X値 │ 厚さ(Å) │ ├────┼────┼────┼───────┤ │実施例1│Al0X │1.5 │ 250 │ ├────┼────┼────┼───────┤ │実施例2│Al0X │1.4 │ 220 │ ├────┼────┼────┼───────┤ │比較例1│ なし │─── │ ─── │ ├────┼────┼────┼───────┤ │比較例2│AC剤 │─── │0.3g/m2 │ └────┴────┴────┴───────┘
┌────┬───────────────────────────┐ │ │ 第2の薄膜 │ │ ├────┬────┬───────┬─────────┤ │ │ 材料 │ X値 │ 厚さ(Å) │ C/Si元素比 │ ├────┼────┼────┼───────┼─────────┤ │実施例1│Si0X │1.8 │ 200 │ 52/100 │ ├────┼────┼────┼───────┼─────────┤ │実施例2│Si0X │1.8 │ 180 │ 57/100 │ ├────┼────┼────┼───────┼─────────┤ │比較例1│Si0X │1.9 │ 200 │ 55/100 │ ├────┼────┼────┼───────┼─────────┤ │比較例2│Si0X │1.8 │ 200 │ 57/100 │ └────┴────┴────┴───────┴─────────┘ 上記の表1において、C/Si元素比は、ケイ素(Si)を100とした炭素(C)の割合である。
┌────┬──────┬─────────────┐ │ │ │ 全光線透過率(%) │ │ │ ├──────┬──────┤ │ │ 目視観察 │ 1枚 │ 5枚 │ ├────┼──────┼──────┼──────┤ │実施例1│ 無色透明 │ 90.2 │ 67.6 │ ├────┼──────┼──────┼──────┤ │実施例2│ 無色透明 │ 90.5 │ 68.9 │ ├────┼──────┼──────┼──────┤ │比較例1│ 黄変 │ 88.9 │ 59.3 │ ├────┼──────┼──────┼──────┤ │比較例2│ 黄変 │ 87.1 │ 58.0 │ └────┴──────┴──────┴──────┘
┌────┬──────────────────┐ │ │ 酸素透過度 │ │ ├─────────┬────────┤ │ │ CVD蒸着前 │ CVD蒸着後 │ ├────┼─────────┼────────┤ │実施例1│ 185±25 │ 3.4±0.5│ ├────┼─────────┼────────┤ │実施例2│ 210±14 │ 7.2±0.3│ ├────┼─────────┼────────┤ │比較例1│2450±120 │34.6±2.7│ ├────┼─────────┼────────┤ │比較例2│2420±105 │41.2±4.5│ └────┴─────────┴────────┘
┌────┬──────────────────┐ │ │ 水蒸気透過度 │ │ ├─────────┬────────┤ │ │ CVD蒸着前 │ CVD蒸着後 │ ├────┼─────────┼────────┤ │実施例1│ 8.5±2.1 │ 1.2±0.2│ ├────┼─────────┼────────┤ │実施例2│10.2±1.9 │ 1.7±0.4│ ├────┼─────────┼────────┤ │比較例1│21.2±2.3 │ 3.6±1.1│ ├────┼─────────┼────────┤ │比較例2│20.9±1.2 │ 4.1±1.2│ └────┴─────────┴────────┘ 上記の表3において、酸素透過度は、cc/m2 /day・23℃・90%RHの単位であり、また、水蒸気透過度は、g/m2 /day・40℃・90%RHの単位である。
これに対し、比較例1〜2のものは、いずれもプラズマ化学蒸着法の蒸着プロセスにおけるプラズマ処理による黄変が、目視観察、および、全光線透過率から確認された。
また、バリア性に関し、実施例1〜2のものは、酸素透過度、および、水蒸気透過度ともに良好であったが、比較例1〜2のものは、実施例1〜2のものに比べると、劣っていることが判明した。
特に、酸素透過度においては、実施例のものと、比較例のものとは、有意な差が観察された。
次に、上記で製造したプラスチック製袋にハム、ソ−セ−ジを充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ルして充填包装製品を製造したところ、高度なバリア性を有し、そのバリア性の劣化も認められず、極めて良好な結果を得た。
厚さ100μmの低密度ポリエチレン層/厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム/酸化アルミニウムの蒸着膜/酸化ケイ素の蒸着膜/接着剤層/厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルム
上記で製造した積層材を使用し、まず、該積層材を丸めてその重合縁部を熱溶着してチュ−ブ形成用の筒状胴部を製造し、次に、該筒状胴部の一方の端部に、ポリプロピレン樹脂を使用してインジェクション成形により首部を成形し、更に、該首部にキャップを螺合させてチュ−ブ容器を製造した。
次いで、上記のチュ−ブ容器の他方の開口部から、内容物を充填し、しかる後開口部をヒ−トシ−ルしてチュ−ブ状包装製品を製造した。
上記の製品は、高度のバリア性を有し、内容物の充填包装適性を有していた。
厚さ30μmの低密度ポリエチレン層/坪量200g/m2 の紙層/厚さ30μmの低密度ポリエチレン層/厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム/酸化アルミニウムの蒸着膜/酸化ケイ素の蒸着膜/接着剤層/厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルム
上記で製造した積層材を使用し、まず、該積層材から紙容器形成用のブランク板を製造し、これを使用してその重合縁部を熱溶着して紙容器形成用の角形胴部を製造し、次に、該角形胴部の一方の底部を折り込みしシ−ルして底部を形成して紙容器を製造した。
次いで、上記の紙容器の上方の開口部から、内容物を充填し、しかる後開口部を屋根型にヒ−トシ−ルして屋根型の上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
上記の製品は、高度のバリア性を有し、内容物の充填包装適性を有していた。
1a 透明バリア性ポリプロピレンフィルム
2 2軸延伸ポリプロピレンフィルム
3 第1の薄膜
3a 無機酸化物の蒸着膜
4 第2の薄膜
4a 無機酸化物の蒸着膜
5 ヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂層
5a ヒ−トシ−ル性を有するポリオレフィン系樹脂層
6 基材フィルム層
7 シ−ル部
8 貼着部
9 紙容器形成用のブランク板
10 側端部
11 側端シ−ル部
12 胴部
13 底部
14 屋根型シ−ル部
8a 貼着部
9a 紙容器形成用のブランク板
10a 側端部
11a 側端シ−ル部
12a 筒状胴部
15 円筒状の底板
15a 底部
16 底シ−ル部
17 引き剥がし片
18 飲み口
19 円筒状の蓋板
19a 蓋部
20 上部シ−ル部
A 積層体
B 積層体
C 積層体
D 三方シ−ル型の軟包装用容器
E 屋根型の紙製包装用容器
F 円筒状の紙缶状包装用容器
l 折罫
Claims (3)
- 2軸延伸ポリプロピレンフィルム基材の一方の面に、後述の第2の薄膜の第1の薄膜への密着性を向上させ、かつ、第2の薄膜を形成するプラズマ処理による2軸延伸ポリプロピレンフィルムの黄変と劣化を防止する耐プラズマ保護層を構成する物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜からなる第1の薄膜を形成し、次いで、上記の第1の薄膜の上に、プラズマ化学蒸着法による無機酸化物の蒸着膜からなる第2の薄膜を形成することを特徴とする透明バリア性ポリプロピレンフィルムの製造法。
- 物理蒸着法により、非結晶性の酸化アルミニウムまたは酸化マグネシウムの薄膜からなる第1の薄膜を形成することを特徴とする上記の請求項1に記載する透明バリア性ポリプロピレンフィルムの製造法。
- 第1の薄膜のプラズマ処理面の上に、プラズマ化学蒸着法により、少なくとも珪素と酸素とを構成元素として有する珪素化合物からなり、更に、微量構成元素として、炭素または水素の一種以上の元素を含む酸化珪素の薄膜からなる第2の薄膜を形成することを特徴とする上記の請求項1〜2のいずれか1項に記載する透明バリア性ポリプロピレンフィルムの製造法。
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