JP2001225424A - 透明バリア性フィルムおよびそれを使用した積層体 - Google Patents

透明バリア性フィルムおよびそれを使用した積層体

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JP2001225424A
JP2001225424A JP2000037399A JP2000037399A JP2001225424A JP 2001225424 A JP2001225424 A JP 2001225424A JP 2000037399 A JP2000037399 A JP 2000037399A JP 2000037399 A JP2000037399 A JP 2000037399A JP 2001225424 A JP2001225424 A JP 2001225424A
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vapor deposition
vapor
inorganic oxide
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Takanori Oboshi
隆則 大星
Koichi Mikami
浩一 三上
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材フィルムとして、2軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムを使用し、その一方の面に、酸化ケイ素、酸
化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜を形成し、優れ
た透明性を有すると共に酸素ガス、水蒸気等に対するガ
スバリア性に優れ、更に、ラミネ−ト強度等にも優れ、
種々の物品の充填包装する包装用容器等の製造に有用な
透明バリア性フィルムおよびそれを使用した積層体を提
供することである。 【解決手段】 2軸延伸ポリプロピレンフィルムの一方
の面に、耐蒸着保護膜層を設け、更に、該耐蒸着保護膜
層の上に、物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜を設け
たことを特徴とする透明バリア性フィルムおよびそれを
使用した積層体に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明バリア性フィ
ルムおよびそれを使用した積層体に関し、更に詳しく
は、優れた透明性を有すると共に酸素ガス、水蒸気等に
対するガスバリア性に優れ、更に、ラミネ−ト強度に優
れ、包装用容器等の製造に有用な透明バリア性フィルム
およびそれを使用した積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、酸素ガスバリア性、水蒸気バリア
性等に優れた包装用材料として、種々のものが開発さ
れ、提案されているが、それらの一つとして、近年、プ
ラスチックフィルム等の基材フィルムの一方の面に、物
理気相成長法、あるいは、化学気相成長法等を用いて、
例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無機酸化物
の蒸着膜を設けた蒸着フィルムが提案されている。この
ものは、酸素ガスバリア性、水蒸気バリア性等に優れ、
かつ、透明性を有し、更に、環境対応に適う包装用材料
として注目され、近年、他のプラスチックフィルム、あ
るいは、紙基材等の包装用材料と積層し、例えば、飲食
品、医薬品、化粧品、洗剤、その他等の種々の物品の充
填包装に適する包装用容器を製造することかでき、その
需要の拡大が期待されているものである。
【0003】
【発明が解決しよとする課題】しかしながら、上記の蒸
着フィルムにおいては、確かに、酸素ガスバリア性、水
蒸気バリア性等は向上するが、このことは、プラスチッ
クフィルム等の全ての種類の基材フィルムに適合すると
いうものではないものである。例えば、プラスチックフ
ィルム等の基材フィルムとして、2軸延伸ポリエチレン
テレフタレ−トフィルムを使用し、物理気相生長法を利
用して、その一方の面に、酸化ケイ素、酸化アルミニウ
ム等の無機酸化物の蒸着膜を設けた蒸着フィルムにおい
ては、酸素ガスバリア性、水蒸気バリア性等に優れ、ま
た、ラミネ−ト強度等にも優れ、それなりの物性を充足
し、種々の物品を充填包装するに有用なバリア素材とし
て使用し得るものである。しかし、同様に、プラスチッ
クフィルム等の基材フィルムとして、2軸延伸ポリプロ
ピレンフィルムを使用し、物理気相生長法を利用して、
その一方の面に、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無
機酸化物の蒸着膜を設けた蒸着フィルムにおいては、酸
素ガスバリア性、水蒸気バリア性、更には、ラミネ−ト
強度等の所望の諸物性を充足するに到らないものであ
る。これは、該基材フィルムとしての2軸延伸ポリプロ
ピレンフィルム自身が、2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レ−トフィルムと比較して、酸素ガスバリア性におい
て、前者は、1500cc/m2 /day位であるのに
対し、後者は、100cc/m2 /day位であり、そ
の差は歴然としているものであることから、その蒸着フ
ィルムにおいても、その影響を受けて、酸素ガスバリア
性等の物性を充足し得ないものであると推定されてい
る。更に、基材フィルムとしての2軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムは、耐熱性に劣ることから、蒸着時の加熱等
の影響を受け、基材フィルムとしての2軸延伸ポリプロ
ピレンフィルム自身が、劣化あるいは収縮等の物理的伸
長、加熱変形等を起こし、そのフィルム面に望ましい蒸
着膜を形成することは極めて困難になり、結果的に、酸
素ガスバリア性等を諸物性を向上させることは期待し得
ないものであるとも言われている。更に、基材フィルム
としての2軸延伸ポリプロピレンフィルムは、その表面
の平滑性において著しく劣るものであること、また、そ
のフィルム中に含まれている添加剤等が、蒸着中にフィ
ルム表面に滲出すること等から、その表面に蒸着膜を製
膜化しても、その製膜化した蒸着膜の密着性に著しく劣
るものであるとも言われている。
【0004】このため、基材フィルムとして、2軸延伸
ポリプロピレンフィルムを使用する場合には、比較的に
低温で蒸着処理できるプラズマ化学蒸着法(CVD法)
を利用することにより、酸化ケイ素等の無機酸化物の蒸
着膜を設けた蒸着フィルムを製造することが提案され、
これにより酸素ガスバリア性等を向上させた蒸着フィル
ムを製造可能とするものである。しかしながら、上記の
プラズマ化学蒸着法(CVD法)で製造した蒸着フィル
ムと言えども、しばしば、黄変した蒸着フィルム等を製
造し勝ちであり、その原因は、2軸延伸ポリプロピレン
フィルム自身が、プラズマの作用により黄変化するこ
と、あるいは、蒸着膜の着色により黄変化すること等に
よるものであると推定されるものである。更に、基材フ
ィルムとしての2軸延伸ポリプロピレンフィルム自身
が、蒸着時のプラズマ照射により、相当の衝撃を受け、
例えば、2軸延伸ポリプロピレンフィルム自身の表層な
いし層内において凝集破壊等を起こし、その部分におい
て層間剥離等の現象を示し、その蒸着フィルムを使用し
て包装用容器等を製造したとしても、ラミネ−ト強度の
急激な低下を引き起こし、もはや、酸素ガスバリア性、
水蒸気バリア性等に優れた極めて有用な包装用容器等を
製造することは困難であるという問題点がある。この場
合、プラズマパワ−を更に弱めてプラズマ化学蒸着を行
うことにより、2軸延伸ポリプロピレンフィルム自身の
表層あるいは層内における凝集破壊等による剥離現象を
抑制して、ラミネ−ト強度の急激な低下等を防止するこ
とも可能であるが、逆に、かかる場合には、所望の膜厚
を有する蒸着膜を製膜化することが困難になり、結果的
に、酸素ガスバリア性等に劣ると言うことになり兼ねな
いものである。更に、2軸延伸ポリプロピレンフィルム
は、その表面が極めて不活性であって、その表面濡れ性
に劣り、比較的に低温で処理できるプラズマ化学蒸着法
(CVD法)を利用して、酸化ケイ素等の無機酸化物の
蒸着膜を形成しても、その蒸着膜との密着性が悪く、そ
の結果、十分に満足し得る酸素ガスバリア性等を得られ
ないという問題点もある。そこで本発明は、基材フィル
ムとして、2軸延伸ポリプロピレンフィルムを使用し、
その一方の面に、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無
機酸化物の蒸着膜を形成し、優れた透明性を有すると共
に酸素ガス、水蒸気等に対するガスバリア性に優れ、更
に、ラミネ−ト強度等にも優れ、種々の物品の充填包装
する包装用容器等の製造に有用な透明バリア性フィルム
およびそれを使用した積層体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点を解決すべく種々研究した結果、基材フィルム
として、2軸延伸ポリプロピレンフィルムを使用し、該
2軸延伸ポリプロピレンフィルムの一方の面に、プラズ
マ化学蒸着法を利用して酸化ケイ素等の無機酸化物の蒸
着薄膜からなる耐蒸着保護膜層を設け、更に、該耐蒸着
保護膜層の上に、物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜
を設けて透明バリア性フィルムを製造し、更に、該透明
バリア性フィルムを構成する無機酸化物の蒸着膜面に、
少なくとも、ヒ−トシ−ル性樹脂層を設けて積層体を製
造し、而して、該積層体を使用して製袋して包装用容器
を製造し、該包装用容器内に内容物を充填包装したとこ
ろ、2軸延伸ポリプロピレンフィルムの黄変、劣化等が
認められず、また、ラミネ−ト強度の劣化等も認められ
ず、その強度に優れ、更に、透明性、耐屈曲性等に富
み、また、酸素ガスバリア性、水蒸気バリア性等に優
れ、例えば、飲食品、医薬品、化粧品、洗剤、その他等
の種々の物品の充填包装に適する包装用容器等を製造す
るに有用な透明バリア性フィルムおよびそれを使用した
包装用容器を製造し得ることを見出して本発明を完成し
たものである。
【0006】すなわち、本発明は、2軸延伸ポリプロピ
レンフィルムの一方の面に、耐蒸着保護膜層を設け、更
に、該耐蒸着保護膜層の上に、物理蒸着法による無機酸
化物の蒸着膜を設けたことを特徴とする透明バリア性フ
ィルムおよびそれを使用した積層体に関するものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】上記の本発明について図面等を用
いて以下に更に詳しく説明する。まず、本発明にかかる
透明バリア性フィルムおよびそれを使用した積層体につ
いてその一二例を例示しその層構成を示すと、図1およ
び図2は、本発明にかかる透明バリア性フィルムについ
てその一二例の層構成を示す概略的断面図であり、図3
は、本発明にかかる透明バリア性フィルムを使用した積
層体についてその一例の層構成を示す概略的断面図であ
る。
【0008】まず、本発明にかかる透明バリア性フィル
ム1は、図1に示すように、2軸延伸ポリプロピレンフ
ィルム2の一方の面に、耐蒸着保護層3を設け、更に、
該蒸着保護層3の上に、物理蒸着法による無機酸化物の
蒸着膜4を設けた構成からなるものである。更に具体的
には、本発明にかかる透明バリア性フィルム1aは、図
2に示すように、2軸延伸ポリプロピレンフィルム2の
一方の面に、プラズマ化学蒸着法による無機酸化物の蒸
着薄膜からなる耐蒸着保護層3aを設け、更に、該蒸着
保護層3aの上に、物理蒸着法による無機酸化物の蒸着
膜4を設けた構成からなるものである。
【0009】次に、本発明にかかる透明バリア性フィル
ムを使用した積層体11としては、図3に示すように、
例えば、上記の図1に示す透明バリア性フィルム1を使
用した例で例示すると、まず、2軸延伸ポリプロピレン
フィルム2の一方の面に、耐蒸着保護層3を設け、更
に、該蒸着保護層3の上に、物理蒸着法による無機酸化
物の蒸着膜4を設けて透明バリア性フィルム1を構成
し、更に、該透明バリア性フィルム1を構成する物理蒸
着法による無機酸化物の蒸着膜4の面に、少なくとも、
ヒ−トシ−ル性樹脂層5を設けた構成からなるものであ
る。上記の例示は、本発明にかかる透明バリア性フィル
ムおよびそれを使用した積層体についてその一二例を例
示するものであり、これによって本発明は限定されるも
のではないことは言うまでもないことである。
【0010】次に、上記の本発明にかかる透明バリア性
フィルムおよびそれを使用した積層体を構成する材料、
その製造法等について説明すると、まず、本発明にかか
る透明バリア性フィルムおよび積層体を構成する2軸延
伸ポリプロピレンフィルムとしては、例えば、プロピレ
ンの単独重合体、または、該プロピレンとエチレン、ブ
テン−1等のα−オレフィン等の他のモノマ−との共重
合体等からなるポリプロピレン系樹脂のフィルムないし
シ−トであって、テンタ−方式あるいはチュ−ブ方式等
を使用し、縦横等の2方向に2軸延伸してなるフィルム
ないしシ−トを使用することができる。而して、上記の
2軸延伸ポリプロピレンフィルムとしては、単層、ある
いは、例えば、ポリエチレン系樹脂等を使用し、その2
層以上の共押し出し法等で製膜し、ついで、2軸延伸し
てなるポリプロピレンフィルム等も使用することができ
る。また、上記の2軸延伸ポリプロピレンフィルムの厚
さとしては、フィルムないしシ−トの製造時の安定性等
から適宜に設定することが可能であるが、約10〜10
0μm位、好ましくは、15〜50μm位が望ましい。
なお、本発明において、上記の2軸延伸ポリプロピレン
フィルムは、その耐蒸着保護層、あるいは、蒸着膜等と
の密着性を高めるために、必要に応じて、その表面に、
予め、公知のプライマ−コ−ト剤によるプライマ−コ−
ト剤層等を設けることもできる。また、上記の2軸延伸
ポリプロピレンフィルムは、その表面に、必要ならば、
例えば、コロナ処理、プラズマ処理、フレ−ム処理、そ
の他等の表面活性処理を任意に施すことができる。更
に、本発明においては、用途に応じて、例えば、帯電防
止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、充填剤、その他等
の所望の添加剤を、その透明性に影響しない範囲内で任
意に添加し、それらを含有する2軸延伸ポリプロピレン
フィルム等も使用することができる。
【0011】次にまた、上記の本発明にかかる透明バリ
ア性フィルムおよびそれを使用した積層体を構成する耐
蒸着保護層について説明すると、かかる耐蒸着保護層と
しては、上記の2軸延伸ポリプロピレンフィルムの一方
の面に、物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜を製膜化
する際の蒸着条件に対し2軸延伸ポリプロピレンフィル
ムを保護し、例えば、その黄変、劣化ないし収縮、ある
いは、フィルム表層ないし内層等における凝集破壊等を
抑制し、更に、その無機酸化物の蒸着膜が良好に製膜化
され、かつ、2軸延伸ポリプロピレンフィルム表面との
密接着性に優れた蒸着膜を製膜化すべく、2軸延伸ポリ
プロピレンフィルムの表面の平滑性を付与する機能を有
するものを形成することが望ましいものである。本発明
において、耐蒸着保護層としては、具体的には、2軸延
伸ポリプロピレンフィルムの一方の面に、少なくとも、
蒸着用モノマ−ガス、酸素ガス、および、不活性ガスを
含む蒸着用混合ガス組成物をを使用し、プラズマ化学蒸
着法により形成する無機酸化物の蒸着薄膜等を使用する
ことができる。
【0012】而して、上記のプラズマ化学蒸着法により
形成する無機酸化物の蒸着薄膜について具体的に説明す
ると、本発明においては、2軸延伸ポリプロピレフィル
ムの一方の面に、有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−ガ
スを原料とし、低温プラズマ発生装置等を利用するプラ
ズマ化学蒸着法(CVD法)を用いて酸化ケイ素の蒸着
薄膜を形成することができる。上記において、低温プラ
ズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズマ、パル
ス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用
することがてき、而して、本発明においては、高活性の
安定したプラズマを得るためには、高周波プラズマ方式
による発生装置を使用することが望ましい。具体的に、
上記のプラズマ化学蒸着法についてその一例を例示して
説明すると、図4は、プラズマ化学蒸着法の概要を示す
プラズマ化学蒸着装置の概略的構成図である。上記の図
4に示すように、本発明においては、プラズマ化学蒸着
装置31の真空チャンバ−32内に配置された巻き出し
ロ−ル33から2軸延伸ポリプロピレンフィルム2を繰
り出し、更に、該2軸延伸ポリプロピレンフィルム2
を、補助ロ−ル34を介して所定の速度で冷却・電極ド
ラム35周面上に搬送する。而して、本発明において
は、ガス供給装置36、37、および、原料揮発供給装
置38等から酸素ガス、不活性ガス、有機珪素化合物等
の蒸着用モノマ−ガス、その他等を供給し、それらから
なる蒸着用混合ガス組成物を調整しなから原料供給ノズ
ル39を通して真空チャンバ−32内に導入し、そし
て、上記の冷却・電極ドラム35周面上に搬送された2
軸延伸ポリプロピレンフィルム2の上に、グロ−放電プ
ラズマ40によってプラズマを発生させて、これを照射
して、酸化ケイ素等の無機酸化物の蒸着薄膜を製膜化す
ることにより、耐蒸着保護層を形成するものである。本
発明においては、その際に、冷却・電極ドラム35は、
真空チャンバ−32外に配置されている電源41から所
定の電力が印加されており、また、冷却・電極ドラム3
5の近傍には、マグネット42を配置してプラズマの発
生が促進されており、次いで、上記で酸化ケイ素等の無
機酸化物の蒸着薄膜を形成した2軸延伸ポリプロピレン
フィルム2は、補助ロ−ル43を介して巻き取りロ−ル
44に巻き取って、酸化ケイ素等の無機酸化物の蒸着薄
膜からなる耐蒸着保護層を形成することができるもので
ある。なお、図中、45は、真空ポンプを表す。上記の
例示は、本発明にかかる耐蒸着保護層を形成するプラズ
マ化学蒸着法の一例を例示するものであり、これによっ
て本発明は限定されるものではないことは言うまでもな
いことである。
【0013】本発明においては、2軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムが、耐熱性に劣ることから、低温で蒸着薄膜
の形成が可能なプラズマ化学蒸着法(CVD法)を利用
して酸化ケイ素等の無機酸化物の蒸着薄膜を形成するも
のである。而して、本発明においては、上記のプラズマ
化学蒸着法(CVD法)において、有機珪素化合物等の
蒸着用モノマ−ガス、酸素ガス、不活性ガス、その他等
からなる蒸着用混合ガス組成物を原料供給ノズルを通し
て真空チャンバ−内に導入する際に、その蒸着用混合ガ
ス組成物の組成において、酸素ガスの含有量を上げ、他
方、蒸着用モノマ−ガスの含有量を低くすることによ
り、更に、プラズマパワ−の電流値を低くして、その電
圧値を減少させ、温和な条件でプラズマ照射し、これに
より、薄膜であり、かつ、透明性を有し、更に、屈曲性
に富む耐蒸着保護膜を形成するものである。
【0014】また、本発明においては、上記のプラズマ
化学蒸着法(CVD法)において、有機珪素化合物等の
蒸着用モノマ−ガス、酸素ガス、不活性ガス、その他等
からなる蒸着用混合ガス組成物を原料供給ノズルを通し
て真空チャンバ−内に導入する際に、その蒸着用混合ガ
ス組成物の組成において、酸素ガスの含有量を上げ、他
方、蒸着用モノマ−ガスの含有量を低くすると、形成さ
れる蒸着薄膜の極性部分の割合が増加し、その結果、基
材フィルムと蒸着薄膜、すなわち、2軸延伸ポリプロピ
レンフィルムと酸化ケイ素等の無機酸化物の蒸着薄膜と
の密着性が向上するものである。更に、本発明におい
て、上記のように酸素ガスの含有量を上げ、他方、蒸着
用モノマ−ガスの含有量を低くしてプラズマ化学蒸着を
行うと、酸化ケイ素等の無機酸化物の蒸着薄膜の場合に
は、該酸化ケイ素の蒸着薄膜が、式SiOX で表される
酸化ケイ素の蒸着連続薄膜からなり、更に、Xの値を増
加させることができ、極めて透明性に優れた蒸着薄膜を
形成することができるものである。更にまた、本発明に
おいて、上記のように酸素ガスの含有量を上げ、他方、
蒸着用モノマ−ガスの含有量を低くしてプラズマ化学蒸
着を行う、蒸着薄膜を形成する際に、酸素プラズマガス
が多くなることから、基材フィルムとしての2軸延伸プ
ラスチックフィルムの黄変が抑制される傾向にあるもの
である。
【0015】上記の本発明において、プラズマ化学蒸着
を行う際に、少なくとも、蒸着用モノマ−ガス、酸素ガ
ス、および、不活性ガスを含む蒸着用混合ガス組成物に
おいて、酸素ガスの含有量としては、具体的には、該蒸
着用混合ガス組成物の組成において、約75%以上の範
囲内で含有していることが好ましいものである。上記に
おいて、75%未満であると、耐蒸着保護膜としての性
能を有する蒸着薄膜質を得ることが困難になり、更に、
酸素ガス量が減少すると、2軸延伸プラスチックフィル
ムを黄変させる傾向にあり、特に、酸素ガス量が減少す
るにつれて、逆に、蒸着用モノマ−ガス、あるいは、不
活性ガス等の含有割合が増加することになり、これによ
り、2軸延伸ポリプロピレンフィルムの黄変等が著しく
増加する傾向にあることから好ましくないものである。
【0016】また、上記の本発明において、プラズマ化
学蒸着を行う際に、少なくとも、蒸着用モノマ−ガス、
酸素ガス、および、不活性ガスを含む蒸着用混合ガス組
成物において、蒸着用モノマ−ガスの含有量としては、
具体的には、該蒸着用混合ガス組成物の組成において、
約5%以下の範囲内で含有していることが好ましいもの
である。上記において、蒸着用モノマ−ガスの含有量が
5%を越えると、蒸着用混合ガス組成物において、蒸着
用モノマ−ガスの濃度が高くなり、形成される蒸着薄膜
の膜厚が高くなり、その屈曲性が低下することから好ま
しくないものである。
【0017】なお、本発明において、蒸着用混合ガス組
成物としては、その組成として、少なくとも、蒸着用モ
ノマ−ガスを3〜5%の範囲、酸素ガスを75〜90%
の範囲、および、不活性ガスを8〜20%の範囲で含有
し、更に、必要ならば、その他の成分を含有している蒸
着用混合ガス組成物を使用することができるものであ
る。上記において、蒸着用モノマ−ガスが、3%未満で
あると、十分な膜厚が得られない傾向にあることから好
ましくなく、また、酸素ガスが、90%を越えると、好
ましい膜を形成することが困難になることから好ましく
ないものである。なお、本発明において、不活性ガス
が、8%未満であると、プラズマが不安定になることか
ら好ましくなく、また、20%を越えると、全プロセス
中の反応ガスであるモノマ−ガスおよび酸素ガスの割合
が減少するので十分な膜厚がえられなくなることから好
ましくないものである。上記の%の単位は、体積比に基
づくものである。
【0018】更に、本発明において、上記の蒸着用混合
ガス組成物としては、酸素ガス/蒸着用モノマ−ガスの
含有比が10以上ある蒸着用混合ガス組成物を使用する
ことが望ましいものである。而して、本発明において
は、酸素ガス/蒸着用モノマ−ガスの含有比が10以上
〜30以下位が好ましいものである。上記にといて、酸
素ガス/蒸着用モノマ−ガスの含有比が10未満である
と、優れた特性を有する膜を形成することが困難になる
ことから好ましくなく、また、酸素ガス/蒸着用モノマ
−ガスの含有比が30成膜時圧力が非常に高くなるため
にプラズマが不安定になり、ポンプを傷める原因となる
ことから好ましくないものである。
【0019】次に、本発明において、上記のような蒸着
用混合ガス組成物を原料供給ノズルを通して真空チャン
バ−内に導入し、グロ−放電プラズマによって、酸化ケ
イ素等の無機酸化物の蒸着薄膜を、2軸延伸ポリプロピ
レンフィルムの上に形成し製膜化することが好ましいも
のであるが、その際に、冷却・電極ドラムに、チャンバ
−外に配置されている電源から、電流値10kW未満の
範囲で電流を流し、温和な条件でプラズマ化学蒸着を行
い、無機酸化物の蒸着連続薄膜を有する透明バリア性フ
ィルムを製造することが望ましいものである。上記にお
いて、電流値が10kWを越えると、プラズマ化学蒸着
の条件が過酷になり、例えば、2軸延伸ポリプロピレン
フィルムが、その衝撃を受け、黄変あるいは劣化現象等
を起こし、その発生を抑制することが困難になり、ま
た、プラズマが不安定となり、更に、2軸延伸ポリプロ
ピレンフィルムの表層ないし内層において凝集破壊等の
現象を発生する傾向があるものである。
【0020】次に、上記のにおいて、酸化ケイ素等の無
機酸化物の蒸着薄膜を形成する有機珪素化合物等の蒸着
用モノマ−ガスとしては、例えば、1.1.3.3−テ
トラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、
ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘ
キサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、
トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、
フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサ
ン、その他等を使用することができる。本発明におい
て、上記のような有機珪素化合物の中でも、1.1.
3.3−テトラメチルジシロキサン、または、ヘキサメ
チルジシロキサンを原料として使用することが、その取
り扱い性、形成された蒸着膜の特性等から、特に、好ま
しい原料である。
【0021】次に、本発明において、上記のプラズマ化
学蒸着法による酸化ケイ素の蒸着薄膜としては、式Si
X (ただし、Xは、0〜2の数を表す)で表される酸
化ケイ素を主体とする連続状の蒸着薄膜であり、更に、
透明性、耐蒸着保護層等の点から、式SiOX (ただ
し、Xは、1.3〜1.9の数を表す。)で表される酸
化ケイ素の蒸着膜を主体とする薄膜であることが好まし
いものである。また、上記の酸化ケイ素の蒸着薄膜は、
珪素および酸素を構成元素とする酸化珪素化合物からな
り、かつ、炭素、水素、珪素、または、酸素からなる微
量構成元素の1種ないし2種以上からなる化合物の少な
くとも1種以上を含有する酸化ケイ素の蒸着連続薄膜か
らなるものである。更に、上記の酸化ケイ素の蒸着薄膜
は、炭素からなる化合物を含有する場合には、その膜厚
の深さ方向において炭素の含有量が減少していることを
特徴とするものである。なお、本発明において、酸化ケ
イ素の蒸着薄膜の膜厚としては、膜厚200Å以下であ
ることが望ましく、具体的には、その膜厚としては、2
0〜200Å位、好ましくは、50〜150Å位、更
に、より好ましくは、50〜100Å位が望ましい。而
して、上記において、200Å、更に、150Å、更に
は、100Åより厚くなると、プラズマが強く、フィル
ムが黄変ないし劣化し、更には、凝集破壊等を起こし、
ラミネ−ト後、剥離等を起こして、そのラミネ−ト強度
に劣ることになり、また、その膜にクラック等が発生し
易くなるので好ましくなく、また、20Å、更に、50
Å未満であると、耐蒸着保護層としての機能を喪失し、
その効果を奏することが困難になることから好ましくな
いものである。
【0022】ところで、上記のような本発明にかかる耐
蒸着保護層としては、前述のように、2軸延伸ポリプロ
ピレンフィルムを、物理蒸着法による無機酸化物の蒸着
膜を製膜化する蒸着条件等から保護する機能を有するも
のであり、本発明においては、該耐蒸着保護層により、
酸素ガスバリア性、水蒸気バリア性等の作用効果を奏す
ることを機能させるものではないものである。なお、本
発明において、本発明にかかる耐蒸着保護層は、物理蒸
着法による無機酸化物の蒸着膜との2層からなることに
より、相乗的に、酸素ガスバリア性、水蒸気バリア性等
の作用効果を奏することはあり得るものである。
【0023】次にまた、本発明において、透明バリア性
フィルムを構成する物理蒸着法による無機酸化物の蒸着
膜について説明すると、かかる物理蒸着法による無機酸
化物の蒸着膜としては、基本的に金属の酸化物をアモル
ファス(非晶質)化した蒸着膜であれば使用可能であ
り、例えば、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム
(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(C
a)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(N
a)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジ
ルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸
化物をアモルファス(非晶質)化した蒸着膜を使用する
ことができる。而して、包装用材料等に適するものとし
ては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)等の金属
の酸化物をアモルファス(非晶質)化した蒸着膜を挙げ
ることができる。而して、上記の金属の酸化物をアモル
ファス(非晶質)化した蒸着膜は、ケイ素酸化物、アル
ミニウム酸化物、マグネシウム酸化物等のように金属酸
化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、Si
X 、AlOX 、MgOX 等のようにMOX (ただし、
式中、Mは、金属元素を表し、Xの値は、金属元素によ
ってそれぞれ範囲がことなる。)で表される。また、上
記のXの値の範囲としては、ケイ素(Si)は、0〜
2、アルミニウム(Al)は、0〜1.5、マグネシウ
ム(Mg)は、0〜1、カルシウム(Ca)は、0〜
1、カリウム(K)は、0〜0.5、スズ(Sn)は、
0〜2、ナトリウム(Na)は、0〜0.5、ホウ素
(B)は、0〜1、5、チタン(Ti)は、0〜2、鉛
(Pb)は、0〜1、ジルコニウム(Zr)は0〜2、
イットリウム(Y)は、0〜1.5の範囲の値をとるこ
とができる。上記において、X=0の場合、完全な金属
であり、透明ではなく全く使用することができない、ま
た、Xの範囲の上限は、完全に酸化した値である。本発
明において、包装用材料としては、一般的に、ケイ素
(Si)、アルミニウム(Al)以外は、使用される例
に乏しく、ケイ素(Si)は、1.0〜2.0、アルミ
ニウム(Al)は、0.5〜1.5の範囲の値のものを
使用することができる。本発明において、上記のような
無機酸化物の蒸着膜の膜厚としては、使用する金属、ま
たは金属の酸化物の種類等によって異なるが、例えば、
50〜2000Å位、好ましくは、100〜1000Å
位、更には、より好ましくは、150〜200Å位の範
囲内で任意に選択して形成することが望ましい。また、
本発明においては、無機酸化物の蒸着膜としては、無機
酸化物の蒸着膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ
以上を積層した積層体の状態でもよく、また、使用する
金属、または金属の酸化物としては、1種または2種以
上の混合物で使用し、異種の材質で混合した無機酸化物
の蒸着膜を構成することもできるものである。
【0024】次に、本発明において、上記の無機酸化物
の蒸着膜を形成する方法について説明すると、かかる方
法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、
イオンプレ−ティング法等の物理蒸着法(Physic
al Vapor Deposition法、PVD
法)により形成することができる。本発明において、上
記の物理蒸着法について具体的に説明すると、上記のよ
うな金属の酸化物を原料とし、これを加熱して可撓性プ
ラスチック基材の上に蒸着する真空蒸着法、または原料
に金属または金属の酸化物を使用し、酸素を導入して酸
化させて可撓性プラスチック基材の上に蒸着する酸化反
応蒸着法、更に酸化反応をプラズマで助成するプラズマ
助成式の酸化反応蒸着法等を用いて蒸着膜を形成するこ
とができる。
【0025】本発明において、物理蒸着法による無機酸
化物の蒸着膜の形成法について、その具体例を挙げる
と、図5は、巻き取り式蒸着機の一例を示す概略的構成
図である。図5に示すように、巻き取り式蒸着機111
の真空チャンバ−112の中で、巻き出しロ−ル113
から前述の耐蒸着保護膜を設けた2軸延伸ポリプロピレ
ンフィルム2を繰り出し、更に、コ−ティングドラム1
14を通り、蒸着チャンバ−115の中に入り、ここ
で、るつぼ116で熱せられた蒸着源を蒸発させ、更
に、必要ならば、酸素吹き出し口117より酸素等を噴
出させながら、上記の冷却したコ−ティングドラム11
4上の2軸延伸ポリプロピレンフィルム2の上の耐蒸着
保護膜面上に、マスク118、118を介して無機酸化
物の蒸着膜を成膜化し、次いで無機酸化物の蒸着膜を形
成した2軸延伸ポリプロピレンフィルム2を真空チャン
バ−112内に送り出して巻き取りロ−ル119に巻き
取ることによって、本発明にかかる物理蒸着法による無
機酸化物の蒸着膜を製膜化した2軸延伸ポリプロピレン
フィルム2を製造することができる。而して、上記で製
膜化した物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜は、表面
濡れ性を改善し、その表面に他の樹脂のフィルム等を、
後処理等を不要で、そのままラミネ−トすることに適
し、これにより、ラミネ−ト強度に富む種々の形態から
なる積層体を製造することができるものである。
【0026】次に、本発明において、本発明にかかる透
明バリア製フィルムを使用した積層体を構成するヒ−ト
シ−ル性樹脂層を形成するヒ−トシ−ル性樹脂として
は、熱によって溶融し相互に融着し得る樹脂のフィルム
ないしシ−トを使用することができ、具体的には、例え
ば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオ
ノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸
共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エ
チレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ
−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イ
タコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオ
レフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)ア
クリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂
のフィルムないしシ−トを使用することができる。而し
て、上記のフィルムないしシ−トは、その樹脂を含む組
成物によるコ−ティング膜の状態でも使用することがで
きる。その膜もしくはフィルムないしシ−トの厚さとし
ては、5μmないし300μm位が好ましくは、更に
は、10μmないし100μm位が望ましい。
【0027】ところで、本発明において、本発明にかか
る積層体としては、上記のようなヒ−トシ−ル性樹脂層
の他に、例えば、各種の樹脂のフィルム、紙基材、金属
素材、合成紙、セロハン、その他等の包装用容器を構成
する包装用素材等と任意に組み合わせて、種々の積層体
を製造し、種々の物品を充填包装するに適した包装材料
を製造可能とするものである。上記の樹脂のフィルムと
しては、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−
樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン
−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、酸変性ポリ
オレフィン系樹脂、メチルペンテンポリマ−、ポリブテ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹
脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリア
クリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロ
ニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS系樹
脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ
−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、
ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂のフィ
ルムないしシ−トから任意に選択して使用することがで
きる。本発明において、上記のフィルムないしシ−ト
は、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等の
いずれのものでも使用することができる。また、その厚
さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲か
ら選択して使用することができる。更に、本発明におい
ては、フィルムないしシ−トとしては、押し出し成膜、
インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性
状の膜でもよい。また、上記において、紙基材として
は、例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、ある
いは純白ロ−ル紙、クラフト紙、板紙、加工紙等の紙基
材、その他等を使用することができる。上記において、
紙層を構成する紙基材としては、坪量約80〜600g
/m2位のもの、好ましくは、坪量約100〜450g
/m2 位のものを使用することが望ましい。また、上記
にといて、金属素材としては、例えば、アルミニウム
箔、あるいは、アルミニウム蒸着膜を有する樹脂のフィ
ルム等を使用することができる。
【0028】次に、上記の本発明において、上記のよう
な材料を使用して積層体を製造する方法について説明す
ると、かかる方法としては、通常の包装材料をラミネ−
トする方法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドラ
イラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−ション
法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ押し出し成形
法、共押し出しラミネ−ション法、インフレ−ション
法、共押し出しインフレ−ション法、その他等で行うこ
とができる。而して、本発明においては、上記の積層を
行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処
理、フレ−ム処理、その他等の前処理をフィルムに施す
ことができ、また、例えば、ポリエステル系、イソシア
ネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリ
ブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング
剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエ
ステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス
系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知のアンカ−
コ−ト剤、接着剤等を使用することができる。
【0029】次に、本発明において、上記のような積層
体を使用して製袋ないし製函する方法について説明する
と、例えば、包装用容器がプラスチックフィルム等から
なる軟包装袋の場合、上記のような方法で製造した積層
体を使用し、その内層のヒ−トシ−ル性樹脂層の面を対
向させて、それを折り重ねるか、或いはその二枚を重ね
合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部
を設けて袋体を構成することができる。而して、その製
袋方法としては、上記の積層体を、その内層の面を対向
させて折り曲げるか、あるいはその二枚を重ね合わせ、
更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二
方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ
−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付
シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ
−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかか
る種々の形態の包装用容器を製造することができる。そ
の他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)
等も製造することが可能であり、更に、本発明において
は、上記の複合フィルムを使用してチュ−ブ容器等も製
造することができる。上記において、ヒ−トシ−ルの方
法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、
ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音
波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。なお、本
発明においては、上記のような包装用容器には、例え
ば、ワンピ−スタイプ、ツウ−ピ−スタイプ、その他等
の注出口、あるいは開閉用ジッパ−等を任意に取り付け
ることができる。
【0030】次にまた、包装用容器として、紙基材を含
む液体充填用紙容器の場合、例えば、積層体として、紙
基材を積層した積層体を製造し、これから所望の紙容器
を製造するブランク板を製造し、しかる後該ブランク板
を使用して胴部、底部、頭部等を製函して、例えば、ブ
リックタイプ、フラットタイプあるいはゲ−ベルトップ
タイプの液体用紙容器等を製造することができる。ま
た、その形状は、角形容器、丸形等の円筒状の紙缶等の
いずれのものでも製造することができる。
【0031】本発明において、上記のようにして製造し
た包装用容器は、透明性、酸素、水蒸気等に対するガス
バリア性、耐衝撃性等に優れ、更に、ラミネ−ト加工、
印刷加工、製袋ないし製函加工等の後加工適性を有し、
また、バリア性膜としての蒸着膜の剥離を防止し、か
つ、その熱的クラックの発生を阻止し、また、その劣化
を防止して、バリア性膜として優れた耐性を発揮し、例
えば、飲食品、医薬品、洗剤、シャンプ−、オイル、歯
磨き、接着剤、粘着剤等の化学品ないし化粧品、その他
等の種々の物品の充填包装適性、保存適性等に優れてい
るものである。
【0032】
【実施例】上記の本発明について以下に実施例を挙げて
更に具体的に説明する。 実施例1〜3 (1).厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィル
ムを使用し、これをプラズマ化学蒸着装置の送り出しロ
−ルに装着し、下記の条件で酸化ケイ素の蒸着薄膜を上
記の2軸延伸ポリプロピレンフィルムの上に形成して、
耐蒸着保護層を形成した。 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:20:4(単位:slm) 真空チャンバ−内の真空度:7.0×10-6mbar 蒸着チャンバ−内の真空度:3.8×10-2mbar フィルムの搬送速度:100m/分 (2).次に、上記で耐蒸着保護層を設けた厚さ20μ
mの2軸延伸ポリプロピレンフィルムを使用し、これを
物理真空蒸着装置の送り出しロ−ルに装着し、下記の条
件で酸化アルミニウムの蒸着膜を形成して、本発明にか
かる透明バリア性フィルムを製造した。 加熱方式:電子線加熱方式 蒸着原料:アルミニウム 真空チャンバ−内の真空度:2.5×10-3mbar 酸素導入前の蒸着チャンバ−内の真空度:2.2×10
-4mbar 酸素導入前の蒸着チャンバ−内の真空度:3.1×10
-4mbar フィルムの搬送速度:480m/分 (3).上記の(1)、および、(2)に示す条件で下
記の表1に示すよう膜厚から構成される本発明にかかる
透明バリア性フィルムを製造した。
【0033】
【0034】(4).次に、上記の実施例1〜3の各透
明バリア性フィルムを使用し、これをドライラミネ−ト
コ−タ−機の一方の送り出しロ−ルに装着し、その酸化
ケイ素の蒸着薄膜面に接着剤層を形成し、他方、シ−ラ
ントフィルムである厚さ40μmの無延伸ポリプロピレ
ンフィルムを使用し、これを他方の送り出しロ−ルに装
着し、しかる後その両者を下記の条件でドライラミネ−
トして、積層体を製造した。 接着剤層:ウレタン系接着剤を使用 (主剤)ウレタン系(武田薬品工業株式会社製、商品
名、タケネ−トA−515) (硬化剤)イソシアネ−ト系(武田薬品工業株式会社
製、商品名、A−50) (混合比)主剤:硬化剤=10:1 (溶剤)酢酸エチル (塗布量)4.0g/m2 (ドライ)
【0035】比較例1 (1).厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィル
ムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の送り出
しロ−ルに装着し、下記の条件で厚さ250Åの酸化ケ
イ素の蒸着薄膜を上記の2軸延伸ポリプロピレンフィル
ムの上に形成して、透明バリア性フィルムを製造した。 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:20:4(単位:slm) 真空チャンバ−内の真空度:7.0×10-6mbar 蒸着チャンバ−内の真空度:3.8×10-2mbar フィルムの搬送速度:100m/分 (2).次に、上記で製造した透明バリア性フィルムの
酸化ケイ素の蒸着薄膜の面を、下記の条件でプラズマ処
理した。その結果、酸化ケイ素の蒸着薄膜表面の表面張
力は、35dynから54dynに向上した。 出力:3kw プラズマガス:ヘリウム(He)と酸素(O2 )との混
合ガス (3).次に、上記の透明バリア性フィルムを使用し、
これをドライラミネ−トコ−タ−機の一方の送り出しロ
−ルに装着し、その酸化ケイ素の蒸着薄膜面に接着剤層
を形成し、他方、シ−ラントフィルムである厚さ40μ
mの無延伸ポリプロピレンフィルムを使用し、これを他
方の送り出しロ−ルに装着し、しかる後その両者を下記
の条件でドライラミネ−トして、複合フィルムを製造し
た。 接着剤層:ウレタン系接着剤を使用 (主剤)ウレタン系(武田薬品工業株式会社製、商品
名、タケネ−トA−515) (硬化剤)イソシアネ−ト系(武田薬品工業株式会社
製、商品名、A−50) (混合比)主剤:硬化剤=10:1 (溶剤)酢酸エチル (塗布量)4.0g/m2 (ドライ)
【0036】比較例2 (1).厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィル
ムを使用し、これを物理真空蒸着装置の送り出しロ−ル
に装着し、下記の条件で厚さ250Åの酸化アルミニウ
ムの蒸着膜を上記の2軸延伸ポリプロピレンフィルムの
上に形成して、透明バリア性フィルムを製造した。 加熱方式:電子線加熱方式 蒸着原料:アルミニウム 真空チャンバ−内の真空度:2.5×10-3mbar 酸素導入前の蒸着チャンバ−内の真空度:2.2×10
-4mbar 酸素導入前の蒸着チャンバ−内の真空度:3.1×10
-4mbar フィルムの搬送速度:480m/分 (2).次に、上記の透明バリア性フィルムを使用し、
これをドライラミネ−トコ−タ−機の一方の送り出しロ
−ルに装着し、その酸化アルミニウムの蒸着膜面に接着
剤層を形成し、他方、シ−ラントフィルムである厚さ4
0μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを使用し、これ
を他方の送り出しロ−ルに装着し、しかる後その両者を
下記の条件でドライラミネ−トして、複合フィルムを製
造した。 接着剤層:ウレタン系接着剤を使用 (主剤)ウレタン系(武田薬品工業株式会社製、商品
名、タケネ−トA−515) (硬化剤)イソシアネ−ト系(武田薬品工業株式会社
製、商品名、A−50) (混合比)主剤:硬化剤=10:1 (溶剤)酢酸エチル (塗布量)4.0g/m2 (ドライ)
【0037】実験例1 上記の実施例1〜3、および、比較例1〜2で製造した
各透明バリア性フィルムおよび積層体について、下記の
デ−タを測定した。 (1).酸素透過度の測定 これは、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、
モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、オクスト
ラン(OXTRAN)〕にて測定した。 (2).水蒸気透過度の測定 これは、温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、
モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パ−マト
ラン(PERMATRAN)〕にて測定した。 (3).色評価 これは、目視による着色観察、マクベス濃度計による測
定、および、スガ試験機株式会社製のカラ−コンピュ−
タ−による測定で評価した。 ・目視による着色観察は、透明バリア性フィルムを10
枚重ねて目視により、直接観察した。 ・マクベス濃度計による測定は、透明バリア性フィルム
1枚について、波長が500nmの全光線透過率で測定
した。 ・カラ−コンピュ−タ−による測定は、透明バリア性フ
ィルム10枚で測定した。 測定条件:(光源)C2度 (測定モ−ド)透過モ−ド (評価値)黄色度(Yi:値が大きい程黄色い) (4).ラミネ−ト強度の測定 これは、積層体について、エ−ジング後、15mm巾で
テンシロンにて測定した。上記の測定結果について、下
記の表2、表3、および、表4に示す。
【0038】 上記の表2において、酸素透過度は、cc/m2 /da
y・23℃・90%RHの単位であり、また、水蒸気透
過度は、g/m2 /day・40℃・100%RHの単
位である。
【0039】
【0040】 上記の表3において、OPP凝集破壊とは、剥離界面
が、2軸延伸ポリプロピレンフィルムの層内破壊である
ことを意味するものであり、また、OPP/蒸着膜剥離
とは、2軸延伸ポリプロピレンフィルムと物理蒸着法に
よる酸化アルミニウムの蒸着膜との層間で剥離すること
を意味するものである。
【0041】(1).上記の測定結果から明らかなよう
に、実施例1〜3のものは、透明バリア性フィルムにお
いて、酸素ガスバリア性が、10cc以下であり、ま
た、水蒸気バリア性が、3g以下で良好であり、比較例
1〜2のそれよりもはるかに優れていた。また、積層体
においても、実施例1〜3のものは、酸素ガスバリア
性、水蒸気バリア性に優れていた。 (2).これに対し、比較例1のものは、透明バリア性
フィルムにおいて、酸素ガスバリア性が、10cc以上
であるとともにドライラミネ−ト後のラミネ−ト強度が
極端に低下した。 (3).また、比較例2のものは、特に、透明バリア性
フィルムにおいて、酸素ガスバリア性が、90ccであ
り、また、ラミネ−ト強度も不十分であった。
【0042】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、基材フィルムとして、2軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムを使用し、該2軸延伸ポリプロピレンフィルムの一
方の面に、プラズマ化学蒸着法を利用して酸化ケイ素等
の無機酸化物の蒸着薄膜からなる耐蒸着保護膜層を設
け、更に、該耐蒸着保護膜層の上に、物理蒸着法による
無機酸化物の蒸着膜を設けて透明バリア性フィルムを製
造し、更に、該透明バリア性フィルムを構成する無機酸
化物の蒸着膜面に、少なくとも、ヒ−トシ−ル性樹脂層
を設けて積層体を製造し、而して、該積層体を使用して
製袋して包装用容器を製造し、該包装用容器内に内容物
を充填包装して、2軸延伸ポリプロピレンフィルムの黄
変、劣化等が認められず、また、ラミネ−ト強度の劣化
等も認められず、その強度に優れ、更に、透明性、耐屈
曲性等に富み、また、酸素ガスバリア性、水蒸気バリア
性等に優れ、例えば、飲食品、医薬品、化粧品、洗剤、
その他等の種々の物品の充填包装に適する包装用容器等
を製造するに有用な透明バリア性フィルムおよびそれを
使用した包装用容器を製造し得ることができるというも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる透明バリア性フィルムについて
その一例の層構成の概略を示す概略的断面図である。
【図2】本発明にかかる透明バリア性フィルムについて
その別の例の層構成の概略を示す概略的断面図である。
【図3】本発明にかかる透明バリア性フィルムを使用し
た積層体についてその一例の層構成の概略を示す概略的
断面図である。
【図4】本発明にかかる透明バリア性フィルムの製造法
についてそのプラズマ化学蒸着装置の概要を示す概略的
構成図である。
【図5】本発明にかかる透明バリア性フィルムの製造法
についてその巻き取り式蒸着機の概要を示す概略的構成
図である。
【符号の説明】
1 透明バリア性フィルム 1a 透明バリア性フィルム 2 2軸延伸ポリプロピレンフィルム 3 耐蒸着保護層 3a 耐蒸着保護層 4 無機酸化物の蒸着膜 5 ヒ−トシ−ル性樹脂層 11 積層体 31 プラズマ化学蒸着装置 32 真空チャンバ− 33 巻き出しロ−ル 34 補助ロ−ル 35 冷却・電極ドラム 36 ガス供給装置 37 ガス供給装置 38 原料揮発供給装置 39 原料供給ノズル 40 グロ−放電プラズマ 41 電源 42 マグネット 43 補助ロ−ル 44 巻き取りロ−ル 45 真空ポンプ 111 巻き取り式蒸着機 112 真空チャンバ− 113 巻き出しロ−ル 114 コ−ティングドラム 115 蒸着チャンバ− 116 るつぼ 117 酸素吹き出し口 118 マスク 119 巻き取りロ−ル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 14/08 C23C 14/08 A // C08J 7/00 306 C08J 7/00 306 Fターム(参考) 3E086 BA15 BA33 BA40 BB02 BB05 BB22 CA01 CA11 CA28 CA35 4F073 AA17 BA08 BB01 CA02 CA62 CA65 CA72 EA65 GA09 HA10 4F100 AA19C AA20B AK01D AK07A BA04 BA07 BA10A BA10D EH66B EH66C EJ38A GB15 JD03 JD04 JL12D JN01 YY00B YY00D 4K029 AA11 AA25 BA44 BC00 BC08 BD00 FA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2軸延伸ポリプロピレンフィルムの一方
    の面に、耐蒸着保護膜層を設け、更に、該耐蒸着保護膜
    層の上に、物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜を設け
    たことを特徴とする透明バリア性フィルム。
  2. 【請求項2】 耐蒸着保護薄膜層が、プラズマ化学蒸着
    法による無機酸化物の蒸着薄膜からなることを特徴とす
    る上記の請求項1に記載する透明バリア性フィルム。
  3. 【請求項3】 耐蒸着保護薄膜層が、プラズマ化学蒸着
    法による酸化ケイ素の蒸着薄膜からなることを特徴とす
    る上記の請求項1に記載する透明バリア性フィルム。
  4. 【請求項4】 耐蒸着保護薄膜層が、珪素と酸素とを構
    成元素として有する酸化ケイ素化合物からなり、かつ、
    該酸化ケイ素化合物中には、更に、微量構成元素とし
    て、炭素または水素の1種以上の元素を含有することを
    特徴とする上記の請求項1、2または3に記載する透明
    バリア性フィルム。
  5. 【請求項5】 耐蒸着保護薄膜層が、膜厚20Å〜20
    0Åからなることを特徴とする上記の請求項1、2、3
    または4に記載する透明バリア性フィルム。
  6. 【請求項6】 無機酸化物の蒸着膜が、酸化アルミニウ
    ムの蒸着膜からなることを特徴とする上記の請求項1、
    2、3、4または5に記載する透明バリア性フィルム。
  7. 【請求項7】 2軸延伸ポリプロピレンフィルムの一方
    の面に、耐蒸着保護膜層を設け、更に、該耐蒸着保護膜
    層の上に、物理蒸着法による無機酸化物の蒸着膜を設け
    た透明バリア性フィルムの無機酸化物の蒸着膜面に、少
    なくとも、ヒ−トシ−ル性樹脂層を設けたことを特徴と
    する積層体。
  8. 【請求項8】 無機酸化物の蒸着膜面とヒ−トシ−ル性
    樹脂層面とのラミネ−ト強度が、300g/15mm巾
    以上であることを特徴とする上記の請求項7に記載する
    積層体。
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