JP2007284601A - 易カット性フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルムの巾方向に特に引き裂き性の高いフィルムを提供する。さらに詳しくは、フィルムの巾方向に、手で容易に引き裂くことが出来、かつ直線的に引き裂くことができるフィルムを提供する。
【解決手段】ポリスチレン系樹脂からなり、フィルムの巾方向に対する流れ方向の加熱収縮応力の比が3〜20、巾方向の熱収縮応力が1000〜8000KPaである、2軸延伸フィルムを得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、巾方向に切り裂き易いフィルム及びその積層フィルムに関するものである。さらに詳しくは、食品包装材、医薬品包装材、雑貨等の包装材を作る袋、テープ状物、シート状物を構成するフィルムに関し、特にフィルムの巾方向に、手で容易に引き裂け、かつ直線状に引き裂くことができるフィルムに関するものである。
食品、医薬品、雑貨等の包装に各種フィルムが使用されている。フィルムから作られている包装材料は、容易に開封する目的では、従来からセロファンが多く用いられている。セロファンとポリエチレンをラミネートした積層フィルムを、セロファンを袋の外側に、ポリエチレンフィルムを袋の内側になるように位置させて、2枚の積層フィルムをヒートシールして包装用袋としており、他のフィルムを表面素材として使用した袋に比べて端部からカットでき、易開封の袋として使用されている。
しかしながら、その袋の開封性は不十分であり、開封した方向とは別方向にカット面がずれることがあり、内容物がこぼれて取り出しにくい。また、セロファンは一般的にフィルムの流れ方向に引き裂き易いが、巾方向には引き裂きにくい。包装材料として流れ方向に長い袋:例えばスティック包装や、ピロー包装などの開封では、袋を巾方向に開封しようとすると、流れ方向に切り裂けて、内容物がこぼれる。
セロファンの代わりにポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等のフィルムを使用する試みも実施されたが、これらのフィルムでは、もともとのフィルムの剛性が低いこと等から、袋とした場合に必ずしも容易に開封できなかった。そのため、袋に切り欠き部やノッチをいれたりしていたが、袋のどこからでも容易に開封できるものではなく、加工段階で内容物に傷をつける恐れがあった。さらにこれらのフィルムの中にも、流れ方向に切り裂き易いフィルムは存在したが、巾方向に切り裂き易いフィルムはなかった。一般に、フィルムを製造するには溶融した樹脂を押し出す為、樹脂を押し出す方向、即ちフィルムが巻かれる流れ方向に樹脂が配向することにより、流れ方向には引き裂き易いが、巾方向には引き裂きにくい。
カット性や腰の良さを改良するために、易カット性のフィルムの発明もなされている。例えばポリエステフィルムの改良品(特許文献1〜3)、その他の樹脂フィルム(特許文献4)、これらの組み合わせによる改良積層フィルムの発明(特許文献5)等がなされている。また、易カット性を持った粘着テープの発明(特許文献6、7)もなされている。
しかしながら、これらの発明も引き裂き性が不十分であり、引き裂きの伝播性が悪く、易カット分野のフィルム材料としては、セロファンがその特性上の悪さを持っているにもかかわらず使用されている。また、これらも巾方向に切り裂き易いフィルムを発明するには至らなかった。
セロファンの代替素材として、フィルムの腰がセロファンと同程度のポリスチレン系樹脂フィルムでも発明がなされている(特許文献8)。この発明では、一般のポリスチレン樹脂を使用した2軸延伸ポリスチレンフィルムと、ヒートシール性のあるポリオレフィンフィルムとの積層により積層フィルムを作り、2枚の積層フィルムをヒートシールして易開封の袋とした技術の開示がある。
しかしながら、やはり引き裂き性は不十分であり、これらの積層フィルムを使用した場合、使用する樹脂のポリスチレンと一般のポリオレフィンとの間に融点差が少なく、ヒートシールがしにくいという問題点があった。即ち、上述したセロファンとポリエチレンからなる積層フィルムは、医薬品包装用袋として一般的に普及しているが、これらを製袋する機械は、基本的に溶融しないセロファンを念頭に設計された機械である為、ヒートシール温度が合わず、ヒートシールしてもヒートシールした部分が収縮して良好な袋にならず、袋にできたものでもポリスチレンの樹脂の溶融により、フィルムを製造する樹脂が固化し、易開封できない袋であった。袋を得るためにヒートシール温度を下げて製袋すると、製袋速度が遅くなり効率が低下する。この為せっかくの発明も、実際にこれらの目的で使用されるには至っていない。
特公昭56−50692号公報 特開昭51−124163号公報 特開2002−53675号公報 特開2000−202956号公報 特開2002−264237号公報 特公昭55−8551号公報 特公昭55−20514号公報 特開昭63−79号公報
本発明は、巾方向に特に引き裂き易いフィルムおよびその積層フィルムの提供を目的とする。さらに詳しくは、巾方向に容易に開封でき、かつ開封した方向と同じ方向に直線的に開封できるフィルムの提供を目的とする。
本発明者等は、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、本発明をなすに至った。
本発明は下記の通りである。
1.2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムであって、巾方向に対する流れ方向の加熱収縮応力比が3〜20、巾方向の加熱収縮応力が1000〜8000KPa、JIS P−8116で示されるフィルムの巾方向の引き裂き強力が5〜40mNであることを特徴とするフィルム。
2.ビカット軟化温度が100〜155℃であることを特徴とする1.に記載のフィルム。
3.ポリスチレン系樹脂が、スチレン−アクリル酸共重合樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合樹脂、及びスチレン−αメチルスチレン共重合樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする1.又は2.に記載のフィルム。
4.2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムが、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−共役ジエン系共重合物、及びスチレン−脂肪族カルボン酸系共重合物から選ばれる少なくとも一種の共重合エラストマーを0.5wt%〜35.0wt%含むことを特徴とする1.〜3.のいずれか1つに記載のフィルム。
5.2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムは、ASTM−D1003で測定されるHAZEが50%以下であることを特徴とする1.〜4.のいずれか1つに記載のフィルム。
6.巾方向の引き裂き直進値が10mm以下であることを特徴とする1.〜5.のいずれか1つに記載のフィルム。
7.1.〜6.のいずれか1つに記載の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムとポリエチレン系樹脂フィルムとが接合されることを特徴とする積層フィルム。
8.1.〜6.のいずれか1つに記載の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂フィルム、及びアルミ箔が接合されることを特徴とする積層フィルム。
本発明は巾方向に引き裂き性の良好なフィルムを提供できる。更に詳しくは、巾方向に手で容易に引き裂くことができ、かつ巾方向に直線的に引き裂くことができるフィルムを提供できる。
本発明について、特に好ましい態様を中心に、以下詳細に説明する。
本発明は、巾方向に対する流れ方向の加熱収縮応力比が3〜20、巾方向の加熱収縮応力が1000〜8000KPa、JIS P−8116で示されるフィルムの巾方向の引き裂き強力が5〜40mNであることを特徴とする2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムである。
本発明の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムのビカッット軟化温度は、特に限定されないが、100℃〜155℃が好ましく、110〜155℃がより好ましく、120〜150℃がさらに好ましい。
フィルムのビカット軟化温度は、ASTM−D−1525に準じて測定される。ビカット軟化温度が100℃以上の場合、フィルムの剛性が適度に高くなり、引き裂き直進性、及び引き裂き性(フィルムにノッチを入れないでも、手で容易に引き裂くことができる引き裂き性)が特に良好となる。また、このフィルムを用いて包装用の袋を作る際は、一般にヒートシール層となるポリエチレンフィルムとのポリラミ加工を行うが、その加工の際に、ポリスチレン系樹脂フィルムに熱収縮が起こりにくく、袋等を加工するヒートシールの際には、ヒートシールされた部分にも熱収縮が起こりにくく、袋の形状のゆがみや、ヒートシール部分にピンホールが起きにくい。
フィルムのビカット軟化温度が155℃以下の場合、適度なフィルムの強靭性が得られ、フィルムに衝撃が加わったときに簡単に破れず、ピンホールが起きにくい。また、フィルムの引き裂き直進性、引き裂き性が向上する。
本発明の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムに使用するポリスチレン系樹脂は、スチレン樹脂単独でもよく、スチレン樹脂に、後述するような各種樹脂や添加剤を加えてもよい。好ましくは、スチレン共重合樹脂である。
スチレン共重合樹脂とは、スチレンモノマーと任意のモノマーを共重合したものであり、任意のモノマーとしては、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ジフェニルエチレン等のスチレン系誘導体、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等のアルキル置換メタクリレート化合物、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート等のアルキル置換アクリレート化合物、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸、N−置換無水マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロロスチレン、ブロモスチレン等のビニルモノマー等が挙げられ、これらの単量体を単独または2種以上混合して用いることができる。本発明では、これらのスチレン系共重合樹脂を単独または2種類以上混合してもよい。
耐熱性を与え、かつ得られたフィルムの引き裂き性をさらに良好にする為には、スチレン−アクリル酸共重合樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合樹脂、及びスチレン−α−メチルスチレン共重合樹脂から選ばれる少なくとも1種の共重合樹脂がより好ましい。
ポリスチレン系樹脂におけるスチレンの重合割合は、特に限定されないが、50wt%以上が好ましい。
本発明に用いるポリスチレンと共重合させるモノマー単位含量は適宜選定すればよい。ポリスチレンと共重合させる好ましい樹脂として、例えばアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸を用いる場合には、3〜30wt%の範囲が好ましい。同様に、例えばα−メチルスチレンを用いる場合には、9〜50wt%の範囲が好ましい。これらの共重合比率は、好ましい範囲内の場合、樹脂の剛性が高く、引き裂き性が向上する。また、これらの樹脂から得られたフィルムをポリエチレン系樹脂と接合し、ヒートシールする場合には、耐熱性が向上し、ヒートシール時に皺等の発生がなく好ましい。
本発明に用いられるポリスチレン系樹脂は非晶性であることが好ましい。樹脂の構造は特に限定されない。構造としては、アタクチック構造、アイソタクチック構造、シンジオタクチック構造等が挙げられる。フィルムの透明性やフィルムの袋や包装体への加工適性の向上の観点から、非晶性のアタクチック構造ポリスチレンがより好ましい。
本発明中で、非晶性とは、結晶化度が10%以下であることをいう。結晶化度は、好ましくは5%以下であり、完全非晶性に近いほどよい。結晶化度は、結晶融解発熱量から一般的に算出できる示差走査熱量測定法(DSC法)により測定できる。ポリスチレン系樹脂の結晶性が低いとフィルムを製造する際に白化がなく、ポリエチレン系樹脂とポリラミ加工する場合や、製袋する際に、熱による結晶化が起きず、透明性が高く、強靭性が増すことから好ましい。さらには、非晶性であると、袋に加工する際に、再結晶化による白化等の問題を解決でき、熱収縮性や引き裂き性が向上するため、手で容易に引き裂くことができる。
本発明では、ポリスチレン系樹脂の製法は特に限定されず、公知の製法を用いることができる。一般的なスチレン系ポリマーの重合法としては、例えば、熱や開始剤を用いたラジカル溶液重合、ラジカル懸濁重合、ラジカル乳化重合、有機金属化合物を用いたアニオン重合、遷移金属錯体による配位アニオン重合、ルイス酸を用いたカチオン重合等による方法がある。また、市販の樹脂を使用することができ、例えば、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂としては、PSジャパン社製の商品名:G9001や大日本インキ化学工業社製、リューレックス(登録商標)A―14、スチレン−無水マレイン酸共重合樹脂としては、NOVA社製、DYLARK(登録商標)232、332等が挙げられる。しかしながら、これらの樹脂に限られるものではない。
ポリスチレン系樹脂の分子量は特に限定されず、フィルム化する際に十分な溶融粘性が得られるものであればよい。また、得られる2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム中に残存するモノマー、ダイマー、トリマー等のスチレン系低分子量成分は限定されないが、フィルムを袋状物に加工した場合、内容物が医薬品や食品であることを考慮すると低い方が好ましく、10000ppm以下が好ましい。
ポリスチレン系樹脂中に、フィルムに加工する際、製膜性や耐衝撃性を与える目的で、各種樹脂を加えてもよい。各種樹脂としては、ポリスチレン系樹脂と相溶する樹脂であればよく、例えば、ABS樹脂、PPE樹脂、ポリスチレン系の耐衝撃性を有するスチレン系樹脂、ポリスチレン系のエラスマー等が挙げられる。相溶性の観点から、ポリスチレン系の耐衝撃性を有するスチレン系樹脂やポリスチレン系のエラスマーが好ましい。
ポリスチレン系のエラスマーとは、ポリスチレン系樹脂に製膜性や耐衝撃性を与える物質で、一般的に室温でゴム弾性を有する部分を持つ物質をいい、分子中に弾性をもつゴム成分(ソフトセグメント)を持つものをいう。本発明のポリスチレン系の耐衝撃性を有するスチレン系樹脂やポリスチレン系のエラスマーのビカット軟化温度は、ポリスチレンのビカット軟化温度(105℃)より低く、一般的には90℃より低い。
ポリスチレン系の耐衝撃性を有するスチレン系樹脂やポリスチレン系のエラスマーとしては、例えば、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−共役ジエン系共重合物、スチレン−脂肪族カルボン酸系共重合物等が挙げられ、ポリスチレン以外に、ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリブタジエン、水素添加ポリイソプレン、水素添加ブタジエンラバー等のソフトセグメントを持っていてもよく、これらから選ばれる少なくとも一種のポリスチレン系エラストマーや樹脂を添加することはより好ましい。
ポリスチレン系エラストマーの添加は、フィルムを製造する際に種類や量を選定すればよく、本発明の目的を達成する範囲で、当事者が適宜選択することが好ましい。フィルムを製造する際の製膜性、得られたフィルムの耐衝撃性、耐熱性、腰とのバランス、透明性への影響度から、ポリスチレン系エラストマーやポリスチレン系の耐衝撃性を有するスチレン系樹脂は、2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム中、0.5〜35.0wt%添加されていることが好ましく、より好ましくは1.0〜30.0wt%である。添加量が0.5wt%以上の場合、フィルム化する際に製膜性が安定し、得られたフィルムの耐衝撃性が向上する。添加量が35.0wt%以下の場合、フィルムの引き裂き性、耐熱性、腰が良好であり、透明性が高い。
ポリスチレン系樹脂へ、熱安定性、機械的安定性、耐候性、耐光性を上げる為に、熱安定剤、酸化防止剤、耐光剤、静電気防止剤等の安定剤を添加することも効果的である。熱安定剤、酸化防止剤、耐光剤の例としては、フェノール系、アミン系、リン系、イオウ系、ヒンダードアミン系安定剤等があり、本発明の目的と特性を損なわない範囲であれば、これらの安定剤を配合することは好ましい。
上記の安定剤以外に、無機系微粒子や有機系微粒子等の微粒子状アンチブロッキング剤、可塑剤、滑剤、着色剤、帯電防止剤等、公知の添加剤を、本発明の要件と特性を損なわない範囲で配合してもよい。
本発明の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの、JIS P−8116で示される巾方向の引き裂き強力は、5〜40mNである。引き裂き強力が5mNより小さいと、加工時にフィルムが破れやすくなり、最終製品での保存安定性が悪くなる。引き裂き強力が40mN以上では、切り裂きにくくなり、手での引き裂け性が劣る。好ましくは10〜30mNである。巾方向の引き裂き強力は特に限定されないが、50mN以上であることが好ましい。50mN以上であれば、フィルムを製造するときや、これらのフィルムを用い最終製品を作る際に、フィルムが破れたり、ピンホールの発生がなく好ましい。
引き裂き性を表す指標として、樹脂分子の配向を複屈折率を用いて表す方法が知られており(特許文献2:特開昭51−124163号公報)、一般的に引き裂き性に異方性をもつフィルムの場合、この値で表すことが試みられている。しかしながら、ポリスチレン系樹脂の場合、延伸方向とは垂直方向に樹脂の光学的な配列がおこり、この指標で表すことは難しく、ポリスチレンの樹脂分子が持つ剛性により、ポリスチレン系樹脂フィルムの引き裂き性は良好となる。また、異方性を持たさなければ、易カットフィルムが作りにくいポリエステルフィルムやポリエチレン樹脂系フィルムとは大きく異なり、ポリスチレン系樹脂フィルムは、樹脂分子の配向に異方性を持たせなくとも、本発明の加熱収縮応力の範囲であれば、手で容易に引き裂くことができる。また、引き裂き性も、直線状にフィルムのカット面を伝播させることができ、本発明のポリスチレン系樹脂フィルムの最大の利点である。
本発明の重要な目的である巾方向の引き裂き性を良好とする為に、本発明の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの加熱収縮応力は、巾方向に対する流れ方向の熱収縮応力比が3〜20であり、巾方向の熱収縮応力が1000〜8000KPaである。
本発明の2軸延伸ポリスチレンフィルムの引き裂き性を発現する為に、得られたフィルムの加熱収縮応力は重要な点である(加熱収縮応力は、後述する方法により測定する)。
本発明のフィルムの加熱収縮応力は、巾方向に1000〜8000KPaであり、1500〜6000KPaが好ましく、2000〜4000KPaがより好ましい。引き裂きの直進性や引き裂き性は、樹脂の分子配向に起因するが、本発明ではその分子配向を定量的に表すことができる指標として、加熱収縮応力を用いる。即ち、本発明のポリスチレン系樹脂フィルムの加熱収縮応力が、1000KPa以上の場合は、樹脂のポリマーの配向が十分得られていることから、フィルムの引き裂き直進性や引き裂き性が良好であり、容易に手で引き裂くことができるフィルムが得られる。また、フィルムの衝撃強さや耐屈曲曲げ強さも良好で、外力に対して簡単に折り曲げられたり、割れたりしない為、フィルムの取り扱い性や加工性が良い。8000KPa以下の場合は、引き裂き性が良好で、フィルムを取り扱う際や加工する際に、フィルムが破れることがない。
本発明のフィルムの加熱収縮応力の巾方向に対する流れ方向の比は3〜20であり、好ましくは4〜10である。加熱収縮応力の比が3以上の場合、ポリマーの配向が巾方向に並ぶため、巾方向に引き裂きやすくなり、手で容易に切り裂くことができ、かつ直進的に引き裂くことができる。加熱収縮応力の比が20以下の場合、引き裂き性が適度に良好で、フィルムを取り扱う際や二次加工する際に、フィルムが破れることがない。
フィルムの流れ方向の加熱収縮応力は特に限定はないが、フィルムの腰や強靭性を高めるときや、これらのフィルムを用いて最終製品を作る際に、フィルムの破れ、ピンホールの発生がなく、加工速度を上げる為に、流れ方向の加熱収縮応力は100〜1000KPaが好ましい。流れ方向の加熱収縮応力が100KPa以上の場合、フィルムの製膜時や二次加工する際に、フィルムが流れ方向に裂けにくい。1000KPa以下の場合、巾方向の引き裂き性や、引き裂き直進性がさらに良好になる。
本発明のフィルムの引き裂き直進値は、10mm以下が好ましい。引き裂き直進値が10mm以下であれば、本発明のフィルムを用いた製品(例えば袋)を引き裂いた際に直進的に開封することができ、内容物をこぼしたり、傷めたりすることがない。また、袋を開封したときも引き裂き面がまっすぐとなり使い易い。
本発明で用いる2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの熱収縮率は特に限定されないが、0〜10%が好ましく、0〜7%がより好ましい。熱収縮率が10%以下であれば、フィルムを加工する際に、皺等の発生がなく好ましい。また、熱収縮率の巾方向に対する流れ方向の比は特に限定されないが、本発明のフィルムは巾方向への樹脂の配向が高い為に熱収縮も巾方向に高くなることから、巾方向の熱収縮率は、0〜7%が好ましい。
本発明の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの厚みは5〜60μmが好ましい。引き裂き性と、フィルムの腰や衝撃性のバランスから、より好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは15〜40μmである。フィルムの厚みが5μm以上の場合、フィルムが破れにくく、更には腰が強く、加工適性や作業性が良い。フィルムの厚みが60μm以下の場合、フィルムの引き裂き性が良好になり、容易に手で引き裂くことができる。
本発明のフィルムのHAZEは50%以下であることが好ましく、より好ましくは30%以下である。HAZEが50%以下であればフィルムを袋等の商品に加工した場合、袋に入れた医薬品や食品等の種類、色、形状等の情報を容易に読み取れる為好ましい。特に本フィルムを使用した医薬品等の袋であれば、内包した医薬品の確認が容易である。医薬品の識別番号や色を確認する為には、透明性は重要な因子であるため、フィルムは無色に近いほうがより好ましい。ただし、アルミをラミネートした場合には、透明性は要求されない。
2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの製造方法は限定されず、テンター法、インフレ法等で作成できる。しかしながら、本発明中の巾方向に引き裂き性(手裂き性)を良好にし、直進カット性を発現する為には、当該樹脂を溶融してT−ダイ等から押出し、原反を延伸ロールで流れ方向に延伸した後に、テンターで巾方向に延伸するテンター法が好ましく、逐次2軸延伸の流れ方向へのテンター法がより好ましい。
本発明の重要な目的である易引き裂き性を達成させる為には、2軸延伸する必要がある。即ち、本発明はポリスチレン系樹脂を用い、さらにこれらの樹脂の分子の配向を制御することにより、巾方向に手で容易に引き裂くことができ、かつ巾方向に引き裂き直進性が良好になる。樹脂の分子の配向が高いと、手で容易に引き裂くことができ、かつ、引き裂いた方向に分子の配向が起こっている為に、引き裂き直進性が良好になる。また、用いたポリスチレン系樹脂の高次構造により、フィルムに微細な弱い部分が作成され、それが起点となり、手で容易に引き裂くことができる。樹脂の配向とフィルムに微細な弱い部分が存在することにより、引き裂き部分が直線的に伝播し、フィルムをまっすぐに引き裂くことができる。
本発明で、フィルムを製膜する延伸倍率は特に限定されない。例えば、逐次2軸テンター延伸法を用いて延伸する場合、延伸倍率は流れ方向に5倍以上が好ましく、6倍以上がより好ましい。一方、巾方向には1.3〜4倍が好ましく、1.5〜3倍がより好ましい。巾方向に対する流れ方向の延伸倍率の比は、2.5〜8が好ましく、3〜5がより好ましい。延伸倍率の比が2.5以上の場合は、巾方向の引き裂き性が良好になると共に、延伸配向度が適度でフィルムの耐衝撃性が高くなるので好ましい。延伸倍率の比が8以下の場合も、配向度が適度であり、ポリラミ加工時や製袋加工時にフィルムの収縮が起きずに好ましい。
本発明で、フィルムを製膜する延伸温度は特に限定されない。一般に延伸倍率が低ければ加熱収縮応力は小さくなり、延伸倍率が大きければ加熱収縮応力も大きくなる。同じ延伸倍率の場合でも、延伸温度が高ければ加熱収縮応力は小さくなり、延伸温度が低ければ加熱収縮応力は大きくなる。延伸温度や延伸倍率を制御することが、フィルムを製造する際の重要な点である。延伸温度が低い場合は、樹脂の溶融粘度が高くなり、延伸倍率が低くても、樹脂の分子の配向が高くなる。一方、延伸温度が高い場合には、樹脂の溶融粘度は低くなり、延伸倍率が高くても、樹脂の分子の配向は低くなる。そのため、延伸温度は限定されない。本発明では2軸延伸ポリスチレンフィルムの加熱収縮応力に直接関係する、樹脂の分子の配向の制御が重要である。また、加熱収縮応力を制御する方法として、フィルムを得た後に、熱セットすることも好ましい方法である。これらの熱セットは、定長やフリーでもよく、セット温度は適宜選定すればよい。
本発明の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムに、ヒートシール層として、ポリエチレン系樹脂フィルムを接合し積層フィルムとしてもよい。積層する方法は特に限定されない。あらかじめ作製された2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムとポリエチレン系樹脂フィルムとを張り合わせて積層してもよく、2軸延伸ポリスチレンフィルムの上に、溶融したポリエチレンを押し出してコート(ポリラミ)してもよい。加工のし易さの観点からポリラミのほうがより簡便で、より積層フィルムの接着性を高めることができて好ましい。ポリラミ時には、あらかじめ2軸延伸ポリスチレンフィルムの接着性を高めたフィルムを用いることは好ましい。オゾン処理や放射線処理等によりポリエチレン系樹脂の活性を上げる(接着する樹脂層を酸化させて接着性を上げる)方法や、積層されたフィルムを、積層加工後にエージング(熱処理炉にしばらく入れる)する方法も好ましい。ポリラミ時のポリエチレン系樹脂を溶融押し出しする温度は高いほうが接着性はより高くなり、一般的に280〜300℃が好ましい。
本発明のフィルムは、製品や成形品の帯電防止性、防曇性、耐油性等の機能を付与する目的で、帯電防止剤や防曇剤を片面もしくは両面に付着させてもよい。また、得られたポリスチレン系樹脂による2軸延伸フィルムの接着性を高める目的で、表面張力を高める為にコロナ処理やプラズマ処理等の放電加工を実施し、接着性を高めることはより好ましい態様である。また、同じように、接着性を高める目的でアンカーコート剤をあらかじめ、積層する前に塗布しておくことはより好ましい態様である。アンカーコート剤は、ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂の接着を高めるものであれば、特に限定しないが、例えばウレタン系、イミン系、ブタジエン系、天然ゴム系、カゼイン、ポリビニルアルコール系、ポリアクリルアミド系、エーテル−無水マレイン酸系共重合体、スチレン系重合体、ポリフェニレンエーテル系共重合体等のアンカーコート剤を使用できる。
アンカーコート剤を溶かす溶剤や希釈液は、ポリスチレン系樹脂に塗布する場合は、フィルムが溶剤で犯されないようにする為に、アルコール系や水系の溶剤を使用することはより好ましい態様である。いずれにしろ、接着性を高める為の方策は、物理的にしろ、化学的にしろ、実施者が適宜選定すべきものである。また、その最終製品を作る目的で、フィルムの加工は一面もしくは両面であってもよい。
本発明のポリスチレン系樹脂フィルムの接着性は、表面張力として35mN/m以上が好ましく、40mN/m以上がより好ましい。これらの表面張力値は、上記の物理的な方法及び/又は化学的な方法によって達成されるが、接着性が高いと上記で述べたポリスチレン系樹脂フィルムの引き裂き性の高さが生かされ、ポリエチレン系樹脂フィルムと積層されたフィルムの引き裂き性が向上する。一方、接着性が悪いとせっかくのポリスチレン系樹脂フィルムの引き裂き性が生かされず、ポリスチレン系樹脂フィルムとポリエチレン系樹脂フィルムの積層フィルムの界面で剥がれ(デラミが起こり)、積層フィルムの引き裂き性が低下する。最終的に使用する袋等の製品には表面に印刷をする場合があるが、この印刷性を高める為にも、放電加工等の物理加工やコーティング等の処理をすることも好ましい態様である。
ヒートシール層となるポリエチレン系樹脂の種類は限定されない。ポリエチレン系樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等が使用でき、それらの混合物でもよい。これらの樹脂は、接着性を上げたり、樹脂の軟化点やヒートシール温度を制御する目的で、ヒートシール性を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン―アクリルエステル共重合体、酸コポリマーのイオン架橋体(アイオノマー)、シングルサイト触媒(メタロセン系触媒)を用いて作られたエチレンとα−オレフィンとの共重合体が好ましく、単独もしくは他のオレフィン樹脂と混合した組成物であってもよい。
ポリエチレン系樹脂フィルムの厚みは、ヒートシール層として機能すれば、適宜その厚みを選ぶことができるが、好ましくは5〜70μm、より好ましくは10〜50μm、更に好ましくは15〜30μmである。5μm以上の場合、十分な接着強度が得られ、袋を作成する際に接着不良やピンホールが発生しにくくなる。また、70μm以下の場合、コストが低くなる上、積層フィルムの引き裂き性が向上する。
ヒートシール層となるポリエチレン系樹脂の融点は特に限定されないが、ポリスチレン系樹脂のビカッット軟化温度より5℃以上低いことが好ましく、10℃以上低い方がより好ましく、20℃以上低い方が更に好ましい。5℃以上低いと、ヒートシールできる温度範囲が広く得られ、良好な積層フィルムを得ることができる。
ヒートシール層となるポリエチレン系樹脂フィルムの引っ張り伸度は、低いほうが好ましい。ポリエチレン系樹脂フィルムの引っ張り伸度が低いと、積層フィルムやこれらから作られる袋を引き裂き易くなる。即ち、ポリエチレン系樹脂フィルムの伸度が大きくなり、積層フィルムを引き裂いた際に、ポリエチレン系樹脂からなるフィルムだけが伸びて、層間で剥離が起こり、2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムが有する引き裂き性の高さを阻害し、引き裂にくくなる。この為、ポリエチレン系樹脂フィルムの引っ張り伸度は、900%以下が好ましく、700%以下がより好ましい。一方、ポリエチレン系樹脂フィルムの弾性率は高い方がよく、得られた積層フィルムが引き裂き易くなるため、ポリエチレン系樹脂の曲げ弾性率は50MPa以上が好ましく、100MPa以上がより好ましい。これらの引っ張り物性はJIS K7113で測定され、曲げ弾性率はJIS K7203で測定される。
積層フィルムを用いて袋状物を作る場合、袋の中に入れる医薬品や食品等が、粉状の場合は、充填包装する際に、粉末が帯電して入りにくいのを防いだり、袋から充填された粉体を取り出し易くする為に、ポリエチレン系樹脂やポリスチレン系樹脂に帯電防止剤を練り込んだり、コーティングする方法は、より好ましい態様である。特に、帯電防止剤は、内容物が直接接触する内層にあることが好ましい。更に内容物が医薬品であれば、表面に塗布する方法より樹脂への練り込みによる方法がより好ましく、使用する場合に内容物が中に残ったりすることがない。特に、内容物が医薬品の場合は、その摂取量は限定されるべきである為、内層に帯電防止加工することは、より好ましい。
本発明で、2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂フィルム、及びアルミ箔を接合し、積層フィルムとすることも好ましい。2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムとポリエチレン系樹脂フィルムとの間にアルミ箔を配することにより、本発明の積層フィルムからなる袋の防湿効果を向上させ、内容物の保存安定性を上げることができる。
本発明で用いるアルミ箔は、JIS 4160によるアルミニウム及びアルミニウム合金箔の示される部類の中の1N30が好ましい。アルミ箔は、硬質箔と軟質箔に大別されるが、軟質箔を使用する場合には、積層フィルムの接着性を左右するので、表面に残る圧延油に配慮する必要がある。アルミ箔の厚みは、ガスバリヤー性と引き裂き性を考慮し、3〜70μmが好ましく、より好ましくは5〜50μmである。厚みが3μm以上のものはガスバリヤ−性が十分であり、ピンホールがない。また、70μm以下のものは引き裂き性が良く、手で引き裂くことがより容易になる。
アルミ箔は、2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム、及びポリエチレン系樹脂フィルムとの接着力を上げる為、これらのフィルムとの積層に際してウレタン系、イミン系、ブタジエン系等のアンカーコート剤を塗布することが好ましい。
アルミ箔と2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムの接着方法は、ウェットラミネート法、ドライラミネート法、無溶剤ラミネート法、押し出しラミネート法等により行うことができる。2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムとアルミ箔を接着剤により張り合わせる場合は、接着剤をアルミ箔側に塗布し、乾燥したものを2軸ポリスチレン系樹脂フィルムと張り合わせることが好ましい。
本発明のフィルムの用途は、手裂き性や直進カット性等の引き裂き性が良好な用途であれば、どの分野や用途の製品にも使用でき、特に用途は限定されない。例を挙げるならば、粘着テープ、医薬品や食品などを入れる袋等である。袋として、特にピロー包装やスティック包装等の流れ方向に長い袋として用いることは好適である。これらの袋は、流れ方向に長く、内容物は粉黛、顆粒、液体等である。内容物は、袋の成型加工の際に、流れ方向に封入することが一般的であり、より低コストで、内容物を封入できる。この為、流れ方向に長い袋の場合、開封は一般的に巾方向にされる。これまでの一般的なフィルムやセロファンでは、巾方向に裂いても、流れ方向にその裂け目が伝播し、内容物がこぼれていた。これを解消する為に、物理的に巾方向にノッチを入れたり、小さな切れ目や物理的な欠陥をフィルムに作り、袋に加工されたりしていた。しかしながら、ノッチを入れたり、小さな傷を入れるなどの物理加工の途中で、内容物にまで影響がおよび、製品を作る効率を著しく落としていた。また、特に体内に摂取する量が規定されている薬類の袋では、開封部分を巾方向のみに直進的に引き裂くことが出来る為、内容物のこぼれ等がなく、好適である。
本発明のフィルムを粘着テープとする際には、例えば本発明のフィルムの片側もしくは両側に、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等を積層し、これに粘着剤を塗布することによって得られる。粘着剤は、常温においても粘弾性的性質を有する感圧接着剤であって、例えば天然ゴム、合成ゴムのエラストマーベースにロジン、水添ロジンエステル、石油樹脂等からなる粘着性付与剤を含むものが一般的に使用できる。
上記の目的や用途に使用する場合に、必要ならば、フィルムの表面へのコーティング加工、他のフィルムとの複合等により、水蒸気や酸素等のガスバリヤー性を高めることができる。そのために、塩化ビニリデンやエチレンビニルアルコール(EVOH)等のコーティングを施したり、アルミ、酸化アルミナ、酸化ケイ素等の蒸着を施してもよい。さらに、ナイロンフィルム、COC等の環状オレフィンフィルム等のバリヤー性が高いフィルムと積層してもよい。
次に、実施例および比較例によって本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、フィルムの流れ方向は、MD、とし、巾方向は、TD、と記載した。
まず、実施例および比較例で用いた、フィルムの作成方法、及び得られたフィルムを用い、最終製品の性能を評価するための加工方法を記載する。
<ポリスチレン系樹脂フィルムの作成方法>
ポリスチレン系樹脂をL/D=32の65mmφのスクリューを有する押出機で、Tダイから押出したパリソンをロール加熱式MD延伸機で延伸した後、テンターによりTD延伸して冷却し、シートを巻取って所望のフィルムを得る。フィルムの厚みはダイスリット巾と延伸倍率により適宜調整する。樹脂組成、ダイス温度および延伸温度については表1に記載する。
<積層フィルムの作成方法>
フィルムの片面を放電加工し、表面の濡れ指数として接触角33度とし、このフィルムの放電加工した側にイミン系アンカーコ−ト剤(東洋モートン社製、EL−420(商品名))を乾燥塗布量で約4mg/mとなるように塗布し、乾燥した後、ポリエチレン系樹脂として旭化成ケミカルズ社製、サンテックL2340(商品名)をダイ温度320℃で、厚み20μmとなるように上記ポリスチレンフィルム上に押し出し、積層フィルムとする。
<包装用袋の作成>
試作した積層フィルムのポリエチレン系樹脂フィルム同士を内側にして、包装用の袋を作成した。袋は、フィルムのMD方向に長く、MD方向に10cm、TD方向に5cmで、TD方向に折り曲げて3方をヒートシールし、内部に3gの食塩を内包して作成した。シール幅7mm、シール時間0.2秒、シール強力1kg/cm、シール温度を115℃でヒートシールする。
次に、実施例および比較例で用いた、評価方法と判定基準について以下に説明する。
(1)加熱収縮応力(ORS)
ASTM−D−1504に準拠し、試料(2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム)のTD方向とMD方向のそれぞれについて、各樹脂のビカット軟化点温度より15℃高い温度のシリコーンオイル浴中で、配向緩和応力のピーク値を測定し、正数値に四捨五入して求める。
(2)ビカット軟化温度(以下:Vspと称する)
ASTM−D−1525に準拠して測定する(荷重9.8N、昇温速度5℃/min)。
(3)HAZE
ASTM−D1003に準拠して測定し、小数点以下一桁の値に四捨五入して求める。
(4)フィルムの引き裂き強力
JIS P8116に準拠し試験片を作成し、フィルムのTD方向とMD方向の測定を行う。但し、測定はフィルム一枚毎とし、この測定を5回繰り返し、その平均値を整数値(小数点第一位を四捨五入)で求める。
(5)フィルムの手裂き性
サンプルサイズを100mm×100mmとし、これをフィルムのMD方向に半分に折り、その折り目からフィルムのTD方向に垂直に手で引き裂く。手で引き裂いた感触を以下の基準で判定する。
○:手で容易に引き裂ける。
△:力を加えてようやく引き裂ける。
×:引き裂けない。
(6)フィルムの引き裂き直進値
サンプルサイズを50mm×100mmとし、引き裂き性評価試験(JIS P8116)に準拠しサンプルを作成し、フィルムのMD方向の測定を行う。試験片のTD方向(50mm)の中央部(端部より25mmの位置)にMD方向に垂直にノッチを入れ、MD方向(100mm)に引き裂く。測定は1枚毎とし、計5回試験を繰り返す。評価は引き裂きの開始点と終点の幅を測定し、その差(中央部からのずれを測定)を算出し、以下の基準で判定する。
○:0〜5mm
△:5〜10mm
×:10mm以上、又は試験片の終点まで到達せずに途中で切れた。
(7)フィルムから作られた包装用袋のカット性(易開封性)
製袋加工した袋5サンプルを袋のTD方向(フィルムのTD方向)を手でカットし、最も良い易開封性を示したものを標準とし、以下の評価基準で判定する。また、引き裂く部分は、ヒートシールされた部分とフィルムを折り曲げただけの部分から実施する。
○:簡易に引き裂ける。
△:少し、引き裂くことに抵抗を感じる。
×:なかなか引き裂けない。
(8)フィルムから作られた包装用袋のカット性(直線開封性)
製袋加工した袋10サンプルを、手で袋の縁側に垂直方向に引き裂き、その開封方向に直線的に引き裂き面が伝播したかどうかを以下の評価基準で判定する。
○:10枚ともに、直線的に引き裂ける。
△:1枚〜2枚、引き裂き面がずれる。
×:3枚以上で引き裂き面がずれる。
(9)加熱収縮率
ASTM−D−1504に準拠し試料を作成し、温度120℃のシリコーンオイル浴中に10秒間浸漬し、初めの試料の長さと浸漬後の試料の長さから収縮率(%)を求める。
実施例および比較例の評価結果は表2に示す。
[実施例1]
ポリスチレン系樹脂として、大日本インキ化学工業社製のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂、リューレックス(登録商標)A−14(結晶化度:0%)を用い、これにPSジャパン社製のメチルメタクリレート/ブタジエン/スチレン共重合エラストマー、SX100(商品名)と、PSジャパン社製のHIPS、HT478(商品名)を順に80:10:10のwt割合でチップブレンドし、押し出し、テンター法により製膜した。製膜条件は表1に示した。得られたフィルムのビカット軟化温度は128℃で、得られたフィルム厚みは平均22μmであった。得られたフィルムの物性(厚み、Vsp、ORS、HAZE、引き裂き強力、手裂き性、引き裂き直進性)を表2に示した。
このフィルムを用いて積層フィルムを作成し、所定の条件で袋とし、引き裂き性、引き裂き直進性を評価し、表2に示した。
[実施例2]
ポリスチレン系樹脂として、大日本インキ化学工業社製のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂、リューレックス(登録商標)A−14(結晶化度:0%)を用い、テンター法により製膜した。製膜条件は表1に示した。また、実施例1と同様な評価を実施し、これらの結果を表2にまとめた。
[実施例3]
ポリスチレン系樹脂として、PSジャパン社製のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂、G9001(商品名)(結晶化度:0%)を用い、これにPSジャパン社製のブチルアクリレート/スチレン共重合エラストマー、SC004(商品名)を、PSジャパン社製のハイインパクトポリスチレン(HIPS)、HT478(商品名)を順に75:10:15のwt割合でチップブレンドし、押し出し、テンター法により製膜した。製膜条件は表1に示した。また、実施例1と同様な評価を実施し、これらの結果を表2にまとめた。
[実施例4]
ポリスチレン系樹脂として、PSジャパン社製のポリスチレン樹脂:685(結晶化度:0%)を用い、PSジャパン社製のハイインパクトポリスチレン(HIPS)、HT478(商品名)を順に98:2のwt割合でチップブレンドし、押し出し、テンター法により製膜した。製膜条件は表1に示した。また、実施例1と同様な評価を実施し、これらの結果を表2にまとめた。
[実施例5〜7]
実施例1と同じ樹脂を用い、フィルムの製膜条件を変えてテンター法により製膜した。製膜条件は表1に示した。また、実施例1と同様な評価を実施し、これらの結果を表2にまとめた。
[実施例8]
実施例1で得られたフィルムを用いて、片面を放電加工し、表面の濡れ指数として接触角33度とし、ポリスチレン系樹脂フィルムを作成した。次に、得られたポリスチレン系樹脂フィルムの放電加工した側に、イミン系アンカーコ−ト剤(東洋モートン社製、EL−420(商品名))を乾燥塗布量で約4mg/mとなるように塗布し乾燥し、ポリスチレン系樹脂フィルム(PS−8)を得た。次に、9μmのアルミ箔(住友軽金属社製、SA30(商品名))に前記の同じアンカーコート剤を乾燥塗布量で約40mg/mとなるように塗布し乾燥した(AL−1)。次いで、得られたPS−8とAL−1の間に、ポリエチレン系樹脂として旭化成ケミカルズ社製、L2340(商品名)(PE−1)をダイ直下温度320℃、厚み15μmとなるように、ポリエチレン系樹脂にオゾン処理をしながら、フィルム状に押し出し、PS−1とAL−1をサンドラミネートした。次いで、得られた積層フィルム(PS−8/PE−1/AL−1)のアルミ箔上に、前記と同じポリエチレン樹脂を同じ条件で、厚み30μmとなるように押し出し、ヒートシール層(PE−1‘)を形成した。得られた積層フィルム(PS−8/PE−1/AL−1/PE−1‘)は、フィルムのTD方向とほぼ垂直の方向に手で容易に、且つ引き裂き面も直進的に引き裂くことができた。
得られた積層フィルム(PS−8/PE−1/AL−1/PE−1‘)のポリエチレン側を合わせ、ヒートシール温度が150℃、0.2秒でヒートシールし、4方シール袋を作った。この袋は外観も良好で、袋をヒートシール線にフィルムのTD方向とほぼ垂直の方向に手で容易に、且つ引き裂き面も直進的に引き裂くことができた。
[実施例9]
実施例3で得られたフィルム(PS−9)を用い、実施例8と同様にアルミ箔を介在させた積層フィルム(PS−9/PE−1/AL−1/PE−1‘)を作成した。得られた積層フィルム(PS−9/PE−1/AL−1/PE−1‘)は、フィルムの巾方向とほぼ垂直の方向に手で容易に、且つ引き裂き面も直進的に引き裂くことができた。
又、この積層フィルムを実施例8と同様に4方シール袋を作った。この袋は外観も良好で、袋をヒートシール線にフィルムの巾方向とほぼ垂直の方向に容易に手で用意に、且つ引き裂き面も直進的に引き裂くことができた。
[比較例1]
ポリスチレン系樹脂フィルムの代わりに、セロファン(二村化学社製、太閤(登録商標)PF−3、厚み21μm)を用い、これを実施例1と同様の方法でポリエチレン系樹脂フィルムとポリラミ加工により積層フィルム化した。また、このフィルムを用いて、所定の条件で袋とし、引き裂き性、引き裂き直進性を評価し、表2に示した。
製袋品の品位は良好であったが、引き裂き性がよくなかった。特に、フィルムのTD方向からは手での引き裂きは力を相当加えなければ、引き裂くことができなかった。また、フィルムのTD方向から開封した場合、その殆どはまっすぐに切れず、引き裂き面が曲がり、時には内容物がこぼれた。
[比較例2]
ポリスチレン系樹脂フィルムの代わりに、ポリプロピレン製フィルム(東京セロファン社製、トーセロOP(登録商標)、厚み20μm)を用い、これを実施例1と同様の方法でポリエチレン系樹脂フィルムとポリラミ加工により積層フィルム化した。このフィルムを用い、所定の条件で袋とし、引き裂き性、引き裂き直進性を評価し、表2に示した。
製袋品は袋のヒートシール面に皺がより、外観が損なわれていた。フィルムのTD方向から手での引き裂きはほとんどできず、ノッチを鋏で入れた場合にようやく引き裂くことができるレベルで、その殆どはまっすぐに切れず、引き裂き面が曲がったり、伸びたりし、時には内容物がこぼれた。
[比較例3]
ポリスチレン系樹脂フィルムとして、大石産業社製、セロマー(登録商標)30(結晶化度:0%)、厚さ30μmを用い、これを実施例1と同様の方法でポリラミ加工により積層フィルム化した。この積層フィルムを、所定の条件で袋とし、引き裂き性、引き裂き直進性を評価し、表2に示した。ポリラミはフィルムが収縮し、品位が良いものは得られなかった。また、得られた積層フィルムで製袋を実施したが、それぞれ良好な袋は得られなかった。
製袋品はフィルムのTD方向から手での引き裂きはほとんどできず、ノッチを鋏で入れた場合にようやく引き裂くことができるレベルで、その引き裂き面もその殆どはまっすぐに切れず、引き裂き面が極端にMD方向に曲がり、殆ど内容物がこぼれた。
[比較例4]
実施例1と同じ樹脂を用い、フィルムの製膜条件を変えてテンター法により製膜した。製膜条件は表1に示した。又、実施例1と同様の評価を実施し、これらの結果を表2にまとめた。
[比較例5]
実施例1と同じ樹脂を用い、フィルムの製膜条件を変えてテンター法により製膜した。製膜条件は表1に示した。又、実施例1と同様な評価を実施し、これらの結果を表2にまとめた。
Figure 2007284601
Figure 2007284601
本発明によれば、フィルムの巾方向に引き裂き性の高いフィルムを得られる(手で容易に引き裂け、且つ引き裂いた部分から直線状に引き裂くことができる)為、特に巾方向のみに引き裂き性が要求される食品包装材、医薬品包装材、雑貨包装材、粘着テープ等への利用性が高い。

Claims (8)

  1. 2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムであって、巾方向に対する流れ方向の加熱収縮応力比が3〜20、巾方向の加熱収縮応力が1000〜8000KPa、JIS P−8116で示されるフィルムの巾方向の引き裂き強力が5〜40mNであることを特徴とするフィルム。
  2. ビカット軟化温度が100〜155℃であることを特徴とする請求項1に記載のフィルム。
  3. ポリスチレン系樹脂が、スチレン−アクリル酸共重合樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合樹脂、及びスチレン−αメチルスチレン共重合樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルム。
  4. 2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムが、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−共役ジエン系共重合物、及びスチレン−脂肪族カルボン酸系共重合物から選ばれる少なくとも一種の共重合エラストマーを0.5wt%〜35.0wt%含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム。
  5. 2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムは、ASTM−D1003で測定されるHAZEが50%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルム。
  6. 巾方向の引き裂き直進値が10mm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムとポリエチレン系樹脂フィルムとが接合されることを特徴とする積層フィルム。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の2軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂フィルム、及びアルミ箔が接合されることを特徴とする積層フィルム。
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