このような特許文献1に示す従来のサウナ装置では、噴出湯管105の湯噴出口104から噴出された温水が熱交換促進部材108の上に垂らされ蒸発するため、水分中通常含まれているカルシウム、マグネシウム、シリカ等のミネラル分は熱交換促進部材108表面あるいはファンユニット109からスチーム吹出し口103の間の風路に付着し、スケールとなって表面に固着するため、製品性能の低下および製品寿命の短縮につながるといった課題があり、製品内部に多量のスケールが付着しないことが要求されている。
一方、特許文献2に示されるサウナ装置は、ミスト噴出部121により水圧のみで噴出されているため、水滴が直接使用者に当たったり、浴室の壁面および天井面に多く付着する等の課題があり、サウナ室内でも読書等行動が制約されないまたはサウナ使用後の浴室内の乾燥が容易にできる空間を提供することが要求されている。また、浴室内を温める吹出口116とミスト噴出部121が異なる場所にあり、かつミスト噴出部121から浴室内に供給される水滴径が大きいために、加湿空気とミストが混合されず温度と湿度による温湿度むらが発生するという課題があり、温風と湿度を混合して均一な温湿度を得ることが要求されている。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、サウナ装置内部のスケールの析出量を低減し、粒径の細かい水滴を生成し均一の温湿度を得ることができ、またサウナ室内で読書ができるサウナ装置を提供することを目的としている。
本発明のサウナ装置は上記目的を達成するために、空気を加熱する加熱手段と、加熱手段により加温された空気を浴室内に送風する送風手段と、空気を加湿する加湿手段と空気を吸込む吸込口と浴室に空気を吹き出す吹出口を備え、加熱手段は送風手段と吹出口との間に配置され、一方吸込口から送風手段を介して吹出口に導く循環流通路は途中に加湿手段より発生した加湿空気を吸込む合流部を備え、加湿手段は1℃〜50℃の範囲の水を加湿するとしたものであり、加湿に使用する水の水温がミネラル成分の析出が多くなる60度以下のため、従来の温水を使用して加湿する方式と比較してスケールの析出量を少なくすることができるサウナ装置が得られる。
また、他の手段は、加湿手段から発生する水滴粒子平均径が10μm以下としたものであり、加熱手段により加熱された空気と交わる際に水滴径が細かいため気流に乗り吹出口より加湿空気として浴室内に供給するため、大粒水滴を加熱空気流で加熱した結果大粒水滴が自重で落下し浴室内空気の加熱・加湿にほとんど関与することなく排水されるようなロスが少なくなり、有効に熱量を浴室内に供給することができるサウナ装置が得られる。
また、他の手段は、加湿手段が高圧スプレー加湿方式あるいは遠心加湿方式あるいは超音波加湿方式により水を微細化する水噴霧方式を用いたものであり、他の加湿手段である気化式のように透湿膜にスケールが溜まることなく、蒸気式のように加熱部にスケールが溜まることのないサウナ装置が得られる。
また、他の手段は、加湿手段に超音波発振子を用いたものであり、他の水噴霧方式であるスプレー方式や回転円盤式と比較して静音化を図ることができるサウナ装置が得られる。
また、他の手段は、加湿空気中の大粒水滴と微細水滴を分離する気液分離手段を加湿手段の風下側に設け、微細な水滴のみを吹出口より吹き出すとしたものであり、吹出口から吹き出す加湿空気内のスケール含有を低減することができるサウナ装置が得られる。
また、他の手段は、吸込口と浴室内に送風する送風手段の間に加湿手段により加湿された空気が合流する合流部を備え、送風手段は回転する羽根であり、羽根に加湿空気が衝突することにより送風手段が大粒水滴と微細水滴を分離する気液分離手段としたものであり、気液分離手段と送風手段を同一の手段で行うため、装置のコンパクト化を図ることのできるサウナ装置が得られる。
また、他の手段は、吹出口と浴室内に送風する送風手段の間に加湿手段により加湿された空気が合流する合流部を備えたものであり、加湿した空気は気液分離手段を通過しないため加湿性能を向上することができるサウナ装置が得られる。
また、他の手段は、超音波発振子と超音波発振子の上側には水を貯水するタンクを備え、タンクの温度を一定温度以下に保つ構成としたものであり、タンク内でのスケールの析出および菌の抑制をすることができるサウナ装置が得られる。
また、他の手段は、水を貯水するタンクにはタンク内の水温を検知する水温検知手段を設けたものであり、タンクの温度を一定温度に保つため、タンク内でのスケールの析出および菌の抑制をすることができ、またタンク内温度を変化させることにより加湿量を変化することができるサウナ装置が得られる。
また、他の手段は、水を貯水するタンクはタンクを反転させる回転支持手段を備え、回転指示手段は回転指示手段を駆動する回転駆動手段に連結され、回転駆動手段は制御手段と電気的に接続され、一方タンクの該下側には水を受けるパンを備え、パンは配水管と接続された構造であり、タンクに貯水してから一定時間経過、あるいはサウナ装置運転停止後にタンクが反転して、タンク内に貯水された水をパンに落とし込む構成としたものであり、タンク内の残水による菌の増殖および残水からのスケールの析出を抑制し、超音波発振子の表面を汚れた水から保護することができるサウナ装置が得られる。
また、他の手段は、空気を加熱する加熱手段と空気を浴室内に送風する送風手段と空気を加湿する加湿手段と大粒水滴と微細水滴を分離する気液分離手段を備え、送風手段の吹出側の空気流通路は加湿手段を介す第1の通風路と加湿手段を介さない第2の通風路に分離され、第1の通風路の加湿手段風下側に第2の通風路と合流する通風路と浴室に吹き出す通風路を切り換える風路切替ダンパーを備え、第2の通風路は風路切替ダンパーの風下側に気液分離手段を設けたものであり、風路切替ダンパーを切り替えることにより微細で目に見えない加湿モードと靄状の加湿モードを切り替えることができるサウナ装置が得られる。
また、他の手段は空気を加湿する手段に超音波発振子を用いた加湿手段で、加湿手段は超音波発振子と超音波発振子を固定する発振子固定手段と水を貯水するタンクとタンクに水を供給する給水口配管とタンクの水を排水する排水口配管を備え、タンクは底面に反射板を備え、超音波発振子が反射板に向き合う方向に取り付けたものであり、排水口配管より排水したときに超音波発振子表面に水が残らないサウナ装置が得られる。
また、他の手段は、超音波発振子と超音波発振子を固定する発振子固定手段と水を貯水するタンクとタンクに水を供給する給水口配管とタンクの水を排水する排水口配管を備え、水を貯水するタンク底面に対し反射板を斜めに備え、反射板と平行になる角度で超音波発振子を取り付けたものであり、タンクに給水したときに超音波発振子表面に空気が残らないサウナ装置が得られる。
本発明によれば、空気を加熱する加熱手段と、加熱手段により加温された空気を浴室内に送風する送風手段と、空気を加湿する加湿手段と空気を吸込む吸込口と浴室に空気を吹き出す吹出口を備え、加熱手段は送風手段と吹出口との間に配置され、一方吸込口から送風手段を介して吹出口に導く循環流通路は途中に加湿手段より発生した加湿空気を吸込む合流部を備え、加湿手段は1℃〜50℃の範囲の水を加湿するとしたものであり、加湿に使用する水の水温がミネラル成分の析出が多くなる60℃以下にすることにより、スケールの析出量を低減することが可能で、製品の掃除・メンテナンス、寿命の長期化、あるいは吹出口から白粉(スケール)が吹き出す現象を低減することができるという効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、加湿手段から発生する水滴粒子平均径が10μm以下としたものであり、加熱手段により加熱された空気と交わる際に水滴径が細かいため気流に乗り吹出口より加湿空気として浴室内に供給することにより、浴室内の空気を暖める熱量に対して投入熱量のロスが少なくなり、有効に熱量を浴室内に供給することができるという効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、加湿高圧スプレー加湿方式あるいは遠心加湿方式あるいは超音波加湿方式により水を微細化する水噴霧方式を用いることにより、装置内へのスケールの付着を低減するという効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、加湿手段に超音波発振子を用いたものにすることにより、他の水噴霧方式と比較して静音化が図れるという効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、加湿空気中の大粒水滴と微細水滴を分離する気液分離手段を加湿手段の風下側に設けることにより、吹出口から吹き出す加湿空気内のスケール含有を低減し、また使用者に水滴が当たるというわずらわしさがないという効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、吸込口と浴室内に送風する送風手段の間に加湿手段により加湿された空気が合流する合流部を備え、送風手段は回転する羽根であり、羽根に加湿空気が衝突することにより送風手段が大粒水滴と微細水滴を分離する気液分離手段とすることにより、装置のコンパクト化を図ることができ、羽根の回転速度を可変させることにより気液分離性能が変化し加湿量を変化することが容易に可能となるという効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、吹出口と浴室内に送風する送風手段の間に加湿手段により加湿された空気が合流する合流部を備えることにより、加湿空気が気液分離により減湿されないため加湿性能の向上という効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、超音波発振子と超音波発振子の上側には水を貯水するタンクを備え、タンクの温度を一定温度以下に保つことにより、タンク内でのスケールの析出および菌の抑制をするという効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、水を貯水するタンクにはタンク内の水温を検知する水温検知手段を設けることにより、タンクの温度を一定温度に保つたことができ、スケール析出の抑制および菌の繁殖抑制ができ、さらに水温変化により水の粘度が変わり加湿量を変化することができるという効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、水を貯水するタンクはタンクを反転させる回転支持手段を備え、回転指示手段は回転指示手段を駆動する回転駆動手段に連結され、回転駆動手段は制御手段と電気的に接続され、一方タンクの該下側には水を受けるパンを備え、パンは配水管と接続された構造であり、タンクに貯水してから一定時間経過、あるいはサウナ装置運転停止後にタンクが反転して、タンク内に貯水された水をパンに落とし込む構成とすることにより、タンク内の残水がなくなり、残水による菌の増殖および残水からのスケールの析出を抑制し、超音波発振子の表面を汚れた水から保護するという効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、空気を加熱する加熱手段と空気を浴室内に送風する送風手段と空気を加湿する加湿手段と大粒水滴と微細水滴を分離する気液分離手段を備え、送風手段の吹出側の空気流通路は加湿手段を介す第1の通風路と加湿手段を介さない第2の通風路に分離され、第1の通風路の加湿手段風下側に第2の通風路と合流する通風路と浴室に吹き出す通風路を切り換える風路切替ダンパーを備え、第2の通風路は風路切替ダンパーの風下側に気液分離手段を設けることにより、風路切替ダンパーを切り替えることができ、微細で目に見えない加湿モードと靄状の加湿モードを切り替えられるという効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、空気を加湿する手段に超音波発振子を用いた加湿手段で、加湿手段は超音波発振子と超音波発振子を固定する発振子固定手段と水を貯水するタンクとタンクに水を供給する給水口配管とタンクの水を排水する排水口配管を備え、タンクは底面に反射板を備え、超音波発振子が反射板に向き合う方向に取り付けたことにより、排水口配管より排水したときに超音波発振子表面に水が残らないため、発振子表面への水成分内のスケールの析出、および残水内の菌の増殖を抑制する効果のあるサウナ装置を提供できる。
また、他の手段は、超音波発振子と超音波発振子を固定する発振子固定手段と水を貯水するタンクとタンクに水を供給する給水口配管とタンクの水を排水する排水口配管を備え、水を貯水するタンク底面に対し反射板を斜めに備え、反射板と平行になる角度で超音波発振子を取り付けたものであり、タンクに給水したときに超音波発振子表面の空気ダマが斜め方向に抜けるため、超音波発振子表面の空気ダマがなくなり、空気を振動させることがなくなるため空気ダマによる超音波発振子の故障を低減するという効果のあるサウナ装置を提供できる。
本発明の請求項1記載のサウナ装置は、空気を加熱する加熱手段と、加熱手段により加温された空気を浴室内に送風する送風手段と、空気を加湿する加湿手段と空気を吸込む吸込口と浴室に空気を吹き出す吹出口を備え、加熱手段は送風手段と吹出口との間に配置され、一方吸込口から送風手段を介して吹出口に導く循環流通路は途中に加湿手段より発生した加湿空気を吸込む合流部を備え、加湿手段は1℃〜50℃の範囲の水を加湿するものであり、浴室内を加温するために必要以上の熱量を入力することなく、つまり消費電力を低減、および水中内のスケール析出が低減できるとともに白粉吹き出しの現象を低減するという作用を有する。一方水の温度が上がらないことにより周囲部品の耐久性が向上するという作用を有する。
また、請求項2記載のサウナ装置は、加湿手段から発生する水滴粒子平均径が10μm以下としたものであり、加熱手段により加熱された空気と交わる際に水滴径が細かいため気流に乗り吹出口より加湿空気として浴室内に供給としたものであり、浴室内を加温・加熱するために最低限必要な熱量のみの浴室内投入となるため、非常に加熱加湿効率を良くすることができる。
また、請求項3記載のサウナ装置は、加湿手段が高圧スプレー加湿方式あるいは遠心加湿方式あるいは超音波加湿方式により水を微細化する水噴霧方式を用いたものであり、装置内へのスケール堆積を低減できるため製品の寿命を延命でき、メンテナンスの頻度を少なくすることができる。
また、請求項4記載のサウナ装置は、加湿手段に超音波発振子を用いたものものであり、静音化が図れるとともに、給水圧など外乱に対しての加湿量変動がなく安定した加湿量を供給することができる。
また、請求項5記載のサウナ装置は、加湿空気中の大粒水滴と微細水滴を分離する気液分離手段を加湿手段の風下側に設けた構成としたものであり、吹出口からは微細水滴が吹き出すため、天井等が水滴でびしょびしょになることもなく、サウナ使用後の清掃(浴室乾燥)を容易に行うことができる。
また、請求項6記載のサウナ装置は、吸込口と浴室内に送風する送風手段の間に加湿手段により加湿された空気が合流する合流部を備え、送風手段は回転する羽根であり、羽根に加湿空気が衝突することにより送風手段が大粒水滴と微細水滴を分離する気液分離手段としたものであり、衝突と遠心分離による気液分離を行うことができ、また送風機能も兼ねるため、装置を小型化することができる。
また、請求項7記載のサウナ装置は、吹出口と浴室内に送風する送風手段の間に加湿手段により加湿された空気が合流する合流部を備えたものであり、加湿空気が送風手段より風下側にあるため高湿による送風手段の信頼性・耐久性の確保が容易とすることができる。
また、請求項8記載のサウナ装置は、超音波発振子と超音波発振子の上側には水を貯水するタンクを備え、タンクの温度を一定温度以下に保つ構成としたものであり、スケール・菌の繁殖を抑制するとともに超音波発振子を用いた場合製品寿命を確保することが容易となる。
また、請求項9記載のサウナ装置は、水を貯水するタンクにはタンク内の水温を検知する水温検知手段を設けたものであり、タンク内の水温管理ができるため加湿手段寿命の予想が容易となり、スケール・雑菌の繁殖を抑制でき、加湿量も一定にすることができる。
また、請求項10記載のサウナ装置は、水を貯水するタンクはタンクを反転させる回転支持手段を備え、回転指示手段は回転指示手段を駆動する回転駆動手段に連結され、回転駆動手段は制御手段と電気的に接続され、一方タンクの該下側には水を受けるパンを備え、パンは配水管と接続された構造であり、タンクに貯水してから一定時間経過、あるいはサウナ装置運転停止後にタンクが反転して、タンク内に貯水された水をパンに落とし込む構成としたものであり、タンク内に残水が残らないため、スケールの析出、雑菌の繁殖がなく、超音波発振子を保護するため、製品のメンテナンス頻度の低減および製品寿命を容易に確保することができる。
また、請求項11記載のサウナ装置は、空気を加熱する加熱手段と空気を浴室内に送風する送風手段と空気を加湿する加湿手段と大粒水滴と微細水滴を分離する気液分離手段を備え、送風手段の吹出側の空気流通路は加湿手段を介す第1の通風路と加湿手段を介さない第2の通風路に分離され、第1の通風路の加湿手段風下側に第2の通風路と合流する通風路と浴室に吹き出す通風路を切り換える風路切替ダンパーを備え、第2の通風路は風路切替ダンパーの風下側に気液分離手段を設けたものであり、微細な水滴加湿と視覚に訴える靄加湿とに切り換えることができ、サウナ浴を様々なバリエーションで楽しむことができる。
また、請求項12記載のサウナ装置は、空気を加湿する手段に超音波発振子を用いた加湿手段で、加湿手段は超音波発振子と超音波発振子を固定する発振子固定手段と水を貯水するタンクとタンクに水を供給する給水口配管とタンクの水を排水する排水口配管を備え、タンクは底面に反射板を備え、超音波発振子が反射板に向き合う方向に取り付けたことにより、排水口配管より排水したときに超音波発振子表面に水が残らないため、発振子表面への水成分内のスケールの析出、および残水内の菌の増殖を抑制でき、安全かつ製品のメンテナンス頻度の低減および製品寿命を容易に確保することができるとともに、部品点数を増やすことなく完全排水が出来るため製品のサイズおよびコスト低減ができる。
また、請求項13記載のサウナ装置は、超音波発振子と超音波発振子を固定する発振子固定手段と水を貯水するタンクとタンクに水を供給する給水口配管とタンクの水を排水する排水口配管を備え、水を貯水するタンク底面に対し反射板を斜めに備え、反射板と平行になる角度で超音波発振子を取り付けたものであり、タンクに給水したときに超音波発振子表面の空気ダマが斜め方向に抜けるため、超音波発振子表面の空気ダマがなくなり、空気を振動させることがなくなるため空気ダマによる超音波発振子の故障を低減し、安全かつ製品のメンテナンス頻度の低減および製品寿命を容易に確保することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、浴室等よりなるサウナ対象室1の天井裏空間2にサウナ装置を形成する装置本体3を設け、装置本体3の下面に形成された開口部4は天井開口5を介してサウナ対象室1に連通している。また、装置本体3には水を装置本体3に供給する給水管6および装置本体3から排出される水を排水する排水管7が接続されている。装置本体3はサウナ対象室1の天井開口5を介して天井裏空間2に装置本体3を備え、サウナ対象室1側にパネル8を有し、天井9を装置本体3とパネル8で挟み込む構成である。
装置本体3は天井開口5に向け開口を有する箱形状のフレーム10により囲われ、内部に水回路を形成する給水弁11と給水口配管12と、給水された水を貯水するタンク13とタンク13の下部にはタンク13内部と連通する排水口配管14と排水弁15を備え、タンク13には加湿手段16として底部に超音波発振子17が一つあるいは複数個有し、一方、空気回路としてパネル8は空気を吸込む吸込口18と空気を吹き出す吹出口19を備え、サウナ対象室1から吸込口18より加湿手段16上部の加湿空気が漂う合流部22を介して送風手段20に導く循環流通路21を有し、送風手段20に導かれる風路構成で、送風手段20を通過した空気流は加熱手段であるヒーター23を通過し吹出口19よりサウナ対象室1に送風される。
また、装置本体3は給水弁11、排水弁15、超音波発振子17、送風手段20、加熱手段であるヒーター23と電気的に接続した(図示せず)制御手段24を備え、制御手段24は給水弁11、排水弁15、超音波発振子17、送風手段20、加熱手段であるヒーター23の動作指示を司る構成としたものである。
加湿手段16のタンク13内部には水温を冷却するクーラー25と水温を検知する水温検知手段26とタンク13内水位を検知する水位検知手段27が備えられており、サウナ運転の指示を制御手段24が認識すると、給水弁11が開となり、給水管6より水道水が給水口配管12を通過してタンク13内に導かれ、タンク13内に水が溜まることとなる。タンク13内の水がある一定水位以上となると水位検知手段27が動作し電気的に接続された制御手段24に信号を送り、制御手段24より給水弁11に「閉」の信号が送信され給水弁11は閉まりタンク13への給水は止まることとなる。さらに制御手段24より超音波発振子17へ信号が送られ超音波発振子17が動作し、加湿手段16が加湿することとなる。一方、超音波発振子17が動作すると同時に制御手段24より送風手段20へ動作信号が送られ送風手段20が動作しサウナ対象室1から吸込口18を通過して装置本体3に流入した空気は加湿空気となって吹出口19よりサウナ対象室1へ送風されることとなる。
一方、サウナ運転の指示を制御手段24が認識したとき加熱手段であるヒーター23に動作信号が送信され、ヒーター23が加熱され送風機20が動作することにより、吸込口18よりサウナ対象室1から吸込まれた空気は加湿手段16を通過した後ヒーター23を通過するためサウナ対象室1に加熱加湿空気を送風することとなる。
吹出口19より加熱加湿空気がサウナ対象室1に送風されるため、サウナ対象室1内の温度湿度は時間の経過とともに高くなっていく。高温高湿になったサウナ対象室1内の空気を吸込口18より吸込み装置本体3内で再び加熱加湿するため循環流通路21に位置する加湿手段16のタンク13内の水温は次第に上昇していくこととなる。水温が上昇すると特に60℃を越えると水中に溶け込んでいるカルシウム、マグネシウム、シリカ等のミネラル分の水中析出が著しくなり、水中のスケール比率が高くなり、結果タンク13の内壁に付着、あるいは超音波発振子17表面に付着することとなる。またサウナ運転終了後にタンク13内の水を排水した場合、析出したスケールが超音波発振子17の表面に残る、あるいは排水管7内面に付着し排水不良となる可能性がある。このためタンク13内には水温検出手段26が設けられ、タンク13内の水温を常時検知し、ある一定温度以上、(一例として)30℃以上を検知すると電気的に接続した制御手段24に信号を送信し、制御手段24よりタンク13内に備えたクーラー25に信号を送りクーラー25により20〜30℃にタンク13内水温を保つ動作を行う。超音波発振子17はタンク13内水温が高いと寿命が短くなるため、水温を管理することは加湿手段16つまりは装置本体3のメンテナンス頻度あるいは寿命に対して有効である。また、加湿手段16運転時は加湿を行うめタンク13内水位は減少する。タンク13内水位がある一定値以下となった場合、水位検知手段27が作動し、電気的に接続した制御手段24に信号を送り、制御手段24より給水弁11に信号を送ることにより、給水弁11は開となり給水口配管14よりタンク13へ水道水を給水する。
また、サウナ運転停止の信号を制御手段24が認識すると、電気的に接続した送風手段20、超音波発振子17、ヒーター23に信号を送り停止する。また、クーラー25、給水弁11が動作していた場合、クーラー23、給水弁11も停止あるいは閉とする。給水弁11が閉となった後、排水弁15が開きタンク13内の残水を排水口配管14を介し排水管7より装置本体3外に放出することにより、タンク3内には残水が残らないこととなり、サウナ停止時における残水内の雑菌の増殖および残水乾燥における残水以内に元々含まれていたミネラル分つまりはスケール成分の付着を抑制することができる。超音波発振子17の表面へのスケールあるいはゴミの付着は超音波発振子17の寿命低減または破壊につながるため、本発明実施例のような天井裏空間2に装置本体3を隠蔽するような設置の場合はメンテナンス頻度の低減、製品寿命の長期化を図ることができ非常に有効である。
また吸込口18から吸込まれたサウナ対象室1の空気は超音波発振子17により加湿された平均粒径10μm以下の加湿空気と加湿手段16の上部に位置する合流部22で合流し、羽根にシロッコファン28を有する送風手段20を介し加熱手段としてのヒーター23に導かれる。加湿空気は気液分離手段29としてのシロッコファン28に吸込まれ、シロッコファン28の一枚一枚の羽根に衝突することによりさらに細かい水粒子に破砕され、シロッコファン28を通過した加湿空気は、循環流通路21を構成するシロッコファン28周囲の壁面に衝突し、大粒水滴は付着する。付着した大粒水滴は自重によりシロッコファン28の下部に備えた大粒水滴回収皿30に回収され、大粒水滴回収皿30は水路的に加湿手段16のタンク13に接続されており、またタンク13側に下り勾配をとった配置としているため、大粒水滴回収皿30に回収された水はタンク13に戻されることとなる。
一方、シロッコファン28を通過した加湿空気は平均粒径が1μm以下の微細な水滴のみとなりヒーター23を介して加熱され、微細な加熱加湿空気となって吹出口19よりサウナ対象室1へ吹き出されることとなる。湿度は拡散性を持っており一方微細な水滴は気流と交わるため、サウナ対象室1に吹き出される加熱加湿空気は温度湿度が均一となり、むらのない均一サウナ対象室1が得られるサウナ装置となる。
図2は超音波発振子17の吹出粒径分布を表し、図3は吹出口19の吹き出し粒径分布を表している。本試験は位相ドップラー式レーザー粒子分析計で行っているが、図2からも判るように超音波発振子17で加湿をした場合平均粒子径2〜5μmとなるが、超音波発振子17の振動周波数により粒径は変化することと、測定装置として0.75μm以下の粒径が測定できないため実際に粒径ピーク値が0.75μm以下にある可能性があるため加湿手段16から発生する平均粒子径を10μm以下の粒径とした。粒子径が大きい場合その後ヒーターで加熱される際、蒸発潜熱で必要以上に空気流の温度の低減を招き、一方大粒水滴が蒸発しないで加熱のみされて吹出口19より吹き出される場合、サウナ対象空間1に吹き出された直後、自重で床面に落ち排水されてしまうためサウナ対象室1の加熱加湿寄与度が著しく低くなる。またサウナ対象室1に送風される加湿空気は体感的にも水冷感がないことが望ましく、このためにもヒーター23の吸込側の時点で粒子径を細かくし、水滴はヒーター23による加熱またはヒーター23によって加熱した空気流による加熱により水冷感のない加湿空気をサウナ対象室1に吹き出す必要がある。また気液分離手段29を介することで通過粒子径は小さくなるためサウナ対象室1へは粒子径の細かい(図3)加湿空気が吹き出され有効的にサウナ対象室1内を加温・加湿することとなる。なお、図3において0.75μmで粒径ピークとなっているが、先にも述べたように測定器では0.75μm以下の粒径が測定できないため、粒径ピークがさらに細かい粒径にあることが容易に予想できる。
このことにより、使用者に水滴によるわずらわしさを与えることのない空間となるサウナ対象室1を提供できるので、サウナ対象室1内での読書が可能となり、サウナ対象室1の利用範囲を広げることができ、また温水を使用しないため装置本体3自体の寿命を長期化できる。
なお、本発明の実施例では送風手段20のシロッコファン28を気液分離手段29として用いたが、加湿手段16と送風手段20の間に別途気液分離手段29を設けてもよく、気液分離手段29を送風手段20の吸込み側に設けることにより、送風手段20に導かれる加湿空気の内部に存在する水滴は既に微細な状態となっているため、シロッコファン28の各々の羽根に大粒水滴が衝突することもなくなり、またシロッコファン28を駆動する電動機(図示せず)も大粒水滴浸入による劣化を防止することができるため、送風手段20の耐久性が向上するという効果がある。
また、加湿手段16に超音波発振子17を用いたが、高圧スプレー加湿方式または遠心加湿方式の風下側に気液分離手段29を用いてもよく、気液分離手段29以降の粒径は気液分離手段29と送風手段20と加湿手段16つまりは高圧スプレー加湿方式または遠心加湿方式の性能を変化させることにより、同じ径にすることが可能であるため何ら作用・効果に差異はない。
なお、高圧スプレー加湿方式とは給水を加圧して噴射口から水または水と圧縮空気を吹き出し噴霧し加湿する方式を示し、遠心加湿方式とは高速に回転する回転盤に水を供給することにより、水は円盤上を薄膜となり円盤端部から流出し、流出した水が円盤周囲のエリミネーターに衝突することにより噴霧し加湿する方式を示し、超音波加湿方式とは超音波振動子水面下面に設置し、超音波振動により水の表面に噴水状の水中を形成し、形成された水中先端部より水が霧化し加湿する方式を示す。
(実施の形態2)
実施の形態2について説明する。なお、実施の形態1と同一個所は同一記号とし説明は省略する。
図4に示すように、装置本体3は天井開口5に向け開口を有する箱形状のフレーム10により囲われ、空気回路としてパネル8は空気を吸込む吸込口18と空気を吹き出す吹出口19を備え、サウナ対象室1から吸込口18を通過し送風手段20により合流部22に送風される第一の循環流通路21aと、吸込口18を通過し加湿手段用送風手段31により風下側に配置した加湿手段16を介し加湿空気となり合流部22に導く第二の循環流通路21bを有し、合流部22より加熱手段であるヒーター23を通過し、加熱加湿空気となって吹出口19からサウナ対象室1へ吹き出される。
上記構成によると送風手段20および加湿手段用送風手段31が加湿手段16あるいは合流部22より風上側に配列されるため、直接加湿手段16からの加湿空気の高湿度や大粒水滴にさらされることがなくなるため、大粒水滴の羽根への衝突による経時劣化を抑制することができるとともに、各々の送風手段に使用される電動機の選定が容易となる。
また、送風のみを行う第一の循環流通路21aと加湿空気を送風する第二の循環流通路21bを有するため、送風手段20と加湿手段用送風手段31の運転/停止の組み合わせにより吹き出し吹出口19から吹出される吹き出し空気の相対湿度を容易に操作することができ、高温高湿を好む使用者から中温低湿好む使用者まで幅広い使用者のニーズに応えることができる。
なお、本実施例では気液分離手段29を装備しない構成で説明したが、第二の循環流通路21bの加湿手段16風下側に大粒水滴と微細水滴を分離し大粒水滴を回収するとともに微細水滴のみ通過させる気液分離手段29を備えてもよく、合流部22には微細な水滴のみが供給されるため、ヒーター23表面に水滴内に含まれるスケールの析出が減少しヒーター23の寿命を確保することが容易となるといった効果がある。
(実施の形態3)
実施の形態3について説明する。なお、実施の形態1、2と同一個所は同一符号とし説明は省略する。
図5および図6に示すように、加湿手段16のタンク13内部には水温を冷却するクーラー25と水温を検知する水温検知手段26とタンク13内水位を検知する水位検知手段27が備えられており、サウナ運転の指示を制御手段24が認識すると、給水弁11が開となり、給水管6より水道水が給水口配管12と通過してタンク13内に導かれ、タンク13内に水が溜まることとなる。タンク13内の水がある一定水位以上となると水位検知手段27が動作し電気的に接続された制御手段24に信号を送り、制御手段24より給水弁11に「閉」の信号が送信され給水弁11は閉まりタンク13への給水は止まることとなる。さらに制御手段24より超音波発振子17へ信号が送られ超音波発振子17が動作し、加湿手段16が加湿することとなる。一方、超音波発振子17が動作すると同時に制御手段24より送風手段20へ動作信号が送られ送風手段20が動作しサウナ対象室1から吸込口18を通過して装置本体3に流入した空気は加湿空気となって吹出口19よりサウナ対象室1へ送風されることとなる。タンク13の下部に取り付けた超音波発振子17は水のない状態での空運転を行うと故障する虞があることと、一般的に超音波発振子17はリング状のパッキン材17aをタンク13底面に当てる構造でシールする方式が一般的なため超音波発振子17の発振子自体はタンク13の最下部に位置することとなる。一方タンク13は両端面に回転支持手段32と回転駆動手段33を備え、回転支持手段32はタンク13の端面の中心に位置した棒状のものであり、一方対向する端面は中心の位置に備えた棒状の回転支持手段32と回転支持手段32の棒を回転する回転駆動手段33を有する。回転駆動手段33は電気的に制御手段24と接続している。
また、サウナ運転停止の信号を制御手段24が認識すると、電気的に接続した送風手段20、超音波発振子17、ヒーター23に信号を送り停止する。また、クーラー25、給水弁11が動作していた場合、クーラー25、給水弁11も停止あるいは閉とする。ヒーター23と超音波発振子17とクーラー25と水温検知手段26と水位検知手段27は伸縮自在、あるいは弛みを持たせて制御手段24と接続されている。給水弁11が閉となった後、制御手段24より回転駆動手段33に信号を送り回転駆動手段33が駆動し、タンク13対面に位置する回転支持手段32を中心にタンク13が回転する。タンク13は初期の位置から180°回転することによりタンク13内部の残水は全て下部に落としこむこととなる。タンク13の下部には、タンク13が180°回転するために十分な距離を置いた位置にパン34を備えている。パン34は上面が開口した箱型の形状であり、底面には排水口配管14と連通する穴を備えており、容量は回転駆動手段33の回転速度による。つまり回転駆動手段33の回転速度が速ければ、タンク13とほぼ同等の容量が必要となり、一方回転駆動手段33の回転速度が遅く、タンク13から落下する水の量とパン34の底面に設けた穴より排水口配管14に排水する量が等しければパン34の容量は少なくて済むこととなる。また、回転駆動手段33が駆動を開始するとともに制御手段24から排水弁15へ信号が送信され、排水弁15が開きタンク13内から落下しパン34に回収された残水をパン34下部に設けた穴を通過し排水口配管14を介し排水管7より装置本体3外に放出することにより、タンク3内およびパン34には残水が残らないこととなり、特にタンク13は逆さまになることによる残水落下のためパッキン材17aの下部に位置した発振子自体の残水も完全になくなり、サウナ停止時における残水内の雑菌の増殖および残水乾燥における残水以内に元々含まれていたミネラル分つまりはスケール成分の付着を抑制することができる。超音波発振子17の表面へのスケールあるいはゴミの付着は超音波発振子17の寿命低減または破壊につながるため、本発明実施例のような天井裏空間2に装置本体3を隠蔽するような設置の場合はメンテナンス頻度の低減、製品寿命の長期化を図ることができ非常に有効である。回転駆動手段33が180°回転した一定時間後に再び駆動時とは逆回転方向に回転駆動手段33は駆動し元の位置にタンクが戻った時に停止する。その後送風手段20が動作し、タンク13表面を空気流が流れることによりタンク13内面は完全に乾燥することとなる。
(実施の形態4)
実施の形態4について説明する。なお、実施の形態1〜3と同一個所は同一符号とし説明は省略する。
図7に示すように、装置本体3は天井開口5に向け開口を有する箱形状のフレーム10により囲われ、空気回路としてパネル8は空気を吸込む吸込口18と空気を吹き出す第一の吹出口19aを備え、サウナ対象室1から吸込口18を通過し送風手段20により合流部22に送風される第一の循環流通路21aと、吸込口18を通過し加湿手段16を介した第二の循環流通路21bを有している。第二の循環流通路21bは加湿手段16の風下側に第一の循環流通路21aの合流部22に導く風路と、第二の吹出口19bに導く風路を切り替える風路切替ダンパー36を備えている。風路切替ダンパー36が第一の循環流通路21aの合流部22側に切り替わると第二の循環流通路21bを流れる空気は、加湿手段16により加湿された後、合流部22でサウナ対象室1から吸込んだ空気と合流し気液分離手段29で微細な水滴のみを含む空気となった後、ヒーター23を通過し、微細な水滴のみを含む加熱加湿空気となって第一の吹出口19aからサウナ対象室1へ吹き出される。一方、風路切替ダンパー36が第二の循環流通路21に空気流が流れるように切り替わると第二の循環流通路21bを通過する空気流は合流部22に導かれずに吹出口19bよりサウナ対象室1に吹き出す風路と、サウナ対象室1から吸込んだ空気をヒーター23により加温して吹出口19aより吹き出す風路に区分される。このため、第二の循環流通路21bを通過する空気流は加湿手段16により加湿された状態で第二の吹出口19bから吹き出されることとなり、また加湿手段16はタンク13の下部に超音波発振子17を備えた方式のため加湿手段16から加湿される空気は微細なものから目に見える靄レベルの水滴まで含んだものであり、第二の吹出口19bから吹き出される加湿空気は目視できる靄レベルの水滴粒子を含んだものとなる。
上記構成において、風路切替ダンパー36を切り替えることにより吹出口19からは微細な水滴のみを含んだ加熱加湿空気と、目視できる靄レベルの水滴を含んだ加湿空気を吹き出すモードに切り替えることが可能となり使用者のニーズに合せてモードを選択することができる。また微細な水滴のみを含んだ加熱加湿空気の吹き出しでは加湿していることが計器等使用しない限り使用者に伝わりづらく、一方靄を吹き出した場合は目視で使用者が加湿していることを判断することができるという効果があり、実際機器購入前の使用予定者に微細な水滴でのサウナ浴を体感していただくのは困難なため、靄吹き出し加湿はチラシ等視覚のみに訴える宣伝等には非常に大きな効果が期待できる。
なお本発明の実施例では靄を発生するときに第一の循環流通路21aからサウナ対象室1に加熱空気が送風されるが、第一の循環流通路21a内に新たにダンパーを設けて靄を発生するモードの時には第一の循環流通路21aに空気を流さない構成としてもよく、前記構成の場合ヒーター23を空気流が通過することなく第二の吹出口19bからのみふきだされるため、加熱による水滴の蒸発等がなくなりより多くの靄をサウナ対象室1内に吹き出すことができるという効果がある。
(実施の形態5)
実施の形態5について説明する。なお、実施の形態1〜4と同一個所は同一符号とし説明は省略する。
図8および図9に示すように、加湿手段16は底面に超音波を反射する反射板38を備え、タンク13の上部に反射板38と向き合う方向に振動が伝わる向きに超音波発振子17を取り付けた発振子固定手段37を備えている。タンク13内部にはタンク13内水位を検知する水位検知手段27が備えられており、水位検知手段27は発振子固定手段37に備えた超音波発振子17の表面が完全に水に浸かる位置で信号を制御手段24に送信する位置に備えられている。サウナ運転の指示を制御手段24が認識すると、給水弁11が開となり、給水管6より水道水が給水口配管12を通過してタンク13内に導かれ、タンク13内に水が溜まることとなる。タンク13内の水がある一定水位以上となると水位検知手段27が動作し電気的に接続された制御手段24に信号を送り、制御手段24より給水弁11に「閉」の信号が送信され給水弁11は閉まりタンク13への給水は止まることとなる。さらに制御手段24より超音波発振子17へ信号が送られ超音波発振子17が動作する。超音波発振子17から発した波動はタンク13底面に備えた反射板38に反射しタンク13に貯水した水面を振動させ加湿することとなる。
また、サウナ運転停止の信号を制御手段24が認識すると、電気的に接続した超音波発振子17に信号を送り停止する。また、給水弁11が動作していた場合、給水弁11も停止あるいは閉とする。給水弁11が閉となった後、排水弁15が開きタンク13内の残水を排水口配管14を介し排水管7より装置本体3外に放出することにより、タンク3内には残水が残らないこととなり、特に超音波発振子17の表面へのスケールあるいはゴミの付着は超音波発振子17の寿命低減または破壊につながるため、本発明実施例のような天井裏空間2に装置本体3を隠蔽するような設置の場合はメンテナンス頻度の低減、製品寿命の長期化を図ることができ非常に有効である。
(実施の形態6)
実施の形態6について説明する。なお、実施の形態1〜5と同一個所は同一符号とし説明は省略する。
図10および図11に示すように、加湿手段16は水を貯水するタンク13底面に対し反射板38を斜めに備え、反射板38と平行になる角度で発振子固定手段37の超音波発振子17表面を取り付けたものであり、超音波発振子17の角度は超音波発振子17の表面に給水した時に残る空気ダマを抜くために十分な角度である。またタンク13内部にはタンク13内水位を検知する水位検知手段27が備えられており、水位検知手段27は発振子固定手段37に備えた超音波発振子17の表面が完全に水に浸かる位置で信号を制御手段24に送信する位置に備えられている。サウナ運転の指示を制御手段24が認識すると、給水弁11が開となり、給水管6より水道水が給水口配管12を通過してタンク13内に導かれ、タンク13内に水が溜まることとなる。タンク13内の水が溜まるにつれ発振子固定手段37に備えた超音波発振子17が浸かることとなるが、超音波発振子17は結果斜めに取り付いているため超音波発振子17の表面つまりは発振子固定手段37のタンク13底面側に溜まる行き場をなくした空気ダマはタンク13に貯水された水の水面に向かうこととなるため、超音波発振子17が完全に水に浸かった状態のときに超音波発振子17表面に空気ダマが残ることはない。その後ある一定水位以上となると水位検知手段27が動作し電気的に接続された制御手段24に信号を送り、制御手段24より給水弁11に「閉」の信号が送信され給水弁11は閉まりタンク13への給水は止まることとなる。さらに制御手段24より超音波発振子17へ信号が送られ超音波発振子17が動作する。超音波発振子17から発した波動はタンク13底面に備えた反射板38に反射しタンク13に貯水した水面を振動させ加湿することとなる。超音波発振子17の表面には空気ダマがないため空気を振動させることがなくなり空気ダマによる超音波発振子17の故障を低減、また加湿性能の維持をすることができる。