JP2007280564A - 光ディスク原盤製造方法、光ディスク製造方法、光ディスク原盤製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無機レジスト層を形成した原盤形成基板の面内の感度分布を、低パワーのレーザ光でレジスト層の記録領域の表面をスキャンしながら反射率を測定して求める(F102)。そして検出した反射率によって判定できる感度分布に応じて、半径位置に応じた適切な記録レーザパワーを示す記録パワー制御データを生成し(F102)、実際の露光記録(マスタリング記録)の際には、その記録パワー制御データに基づいて半径位置に応じて記録パワーを可変させながらレーザ光照射を行い、上記無機レジスト層に露光パターンを形成していく(F103)。
【選択図】図3
Description
また、相変化記録方式や色素変化記録方式でユーザーデータが記録再生可能な記録可能型の光ディスク(いわゆるリライタブルディスクやライトワンスディスク)については、記録トラックを形作るグルーブ(溝)が形成されているが、このような光ディスクを製造するためには、その製造工程において、まずグルーブに相当する凹凸パターンが形成された光ディスク原盤が製造される。そして光ディスク原盤からスタンパが形成され、スタンパを用いて光ディスクが大量生産される。
PTMは、無機レジストを塗布した原盤形成基板に対して、半導体レーザからのレーザ光を照射し、熱記録による露光を行うものである。
レジスト膜が無機の熱記録材料の場合は、一般的にスパッタリングなどの方法により成膜されるが、ターゲット材料の材料特性(混合比率、構成材料のスパッタリングレート、製法)や、スパッタ装置の特性、例えばチャンバー形状、排気性能(特性)、TS距離(ターゲットと基板間の距離)、マグネット形状、磁場強度分布、真空度、Arガス流量、成膜圧力などにより、レジスト膜の膜質の内外周差が生じる。たとえ膜厚が均一であっても、膜質の面内均一性を保つことは困難である。
また、使用しているターゲット材料の使用量(積算電力量)に応じて、記録感度や、感度の面内均一性も微妙に変化する。
このような面内での記録感度のバラツキは、例えばブルーレイディスク(Blu-ray Disc:ソニー株式会社の登録商標)などの高密度ディスクについての原盤製造においては、その記録特性(ピットやグルーブの精度)に影響を与え、問題となる。
つまり無機レジスト層が形成された原盤形成基板の内外周で記録感度が均一でない状態で、内周部または外周部での試書きによる記録感度確認によって得られた一定パワーで信号エリア全体を記録してしまうと、記録した信号特性に内外周差が生じてしまう。
また上記無機レジスト層は、遷移金属の不完全酸化物を含んだレジスト層とする。
また上記反射率測定ステップでは、上記光ディスク原盤形成基板上の、上記露光パターンを形成する領域内における複数の半径位置について、それぞれ反射率の測定を行う。
また、上記反射光検出部で検出される反射光の情報に基づいて、上記光ディスク原盤形成基板に照射される上記レーザ光のフォーカス制御を行うフォーカス制御機構部を、更に備える。
また原盤形成基板間、ターゲット間、ターゲットライフなどによる感度ばらつき、面内均一性変化が起こっても、適切に記録レーザパワーの補正が行なうことができる。
これらによって製造される光ディスクとしてもピットやグルーブの精度が向上される。
また無機レジスト層が、遷移金属の不完全酸化物を含んだレジスト層である場合、反射率と記録感度の相関性は高く、上記処理に好適である。
まず図1を参照して、光ディスクの製造工程を述べる。
図1(a)はディスク原盤を構成する原盤形成基板100を示している。先ず、この原盤形成基板100の上に、スパッタリング法により無機系のレジスト材料からなるレジスト層102を均一に成膜する(レジスト層形成工程、図1(b))。後に、ディスク原盤を製造するマスタリング工程として、無機系のレジスト材料を用いたPTMマスタリングについて説明するが、この場合、レジスト層102に提供される材料としては、遷移金属の不完全酸化物が用いられ、具体的な遷移金属としては、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Nb、Cu、Ni、Co、Mo、Ta、W、Zr、Ru、Ag等が挙げられる。
なお、レジスト層102の露光感度の改善のために基板100とレジスト層102との間に所定の中間層101を形成しても良く、図1(b)ではその状態を示している。レジスト層102の膜厚は任意に設定可能であるが、10nm〜80nmの範囲内が好ましい。
続いて、上記のように生成したディスク原盤103の凹凸パターン面上に金属ニッケル膜を析出させ(図1(e))、これをディスク原盤103から剥離させた後に所定の加工を施し、ディスク原盤103の凹凸パターンが転写された成型用のスタンパ104を得る(図1(f))。
そのスタンパ104を用いて射出成型法によって熱可塑性樹脂であるポリカーボネートからなる樹脂製ディスク基板105を成形する(図1(g))。
その後、スタンパ104を剥離し(図1(h))、その樹脂製ディスク基板の凹凸面にAg合金などの反射膜106(図1(i))と、膜厚0.1mm程度の保護膜107とを成膜することにより光ディスクを得る(図1(j))。即ちピット列が形成された再生専用ディスクや、グルーブが形成された記録可能型のディスクが製造される。
例えば、遷移金属の酸化物として化学式MoO3を例に挙げて説明する。化学式MoO3の酸化状態を組成状態を組成割合Mo1-xOxに換算すると、x=0.75の場合が完全酸化物であるのに対して、0<x<0.75で表される場合に化学量論組成より酸素含有量が不足した不完全酸化物であるといえる。
また、遷移金属では1つの元素が価数の異なる酸化物を形成可能なものがあるが、この場合には、遷移金属のとりうる価数に応じた化学量論組成より実際の酸素含有量が不足している場合とする。例えばMoは、先に述べた3価の酸化物(MoO3)が最も安定であるが、その他に1価の酸化物(MoO)も存在する。この場合には組成割合Mo1-xOxに換算すると、0<x<0.5の範囲内であるとき化学量論組成より酸素含有量が不足した不完全酸化物であるといえる。なお、遷移金属酸化物の価数は、市販の分析装置で分析可能である。
このような遷移金属の不完全酸化物は、紫外線又は可視光に対して吸収を示し、紫外線又は可視光を照射されることでその化学的性質が変化する。この結果、無機レジストでありながら現像工程において露光部と未露光部とでエッチング速度に差が生じる、いわゆる選択比が得られる。また、遷移金属の不完全酸化物からなるレジスト材料は、膜材料の微粒子サイズが小さいために未露光部と露光部との境界部のパターンが明瞭なものとなり、分解能を高めることができる。
上述のようにレジスト材料を構成する具体的な遷移金属としては、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Nb、Cu、Ni、Co、Mo、Ta、W、Zr、Ru、Ag等が挙げられる。この中でも、Mo、W、Cr、Fe、Nbを用いることが好ましく、紫外線又は可視光により大きな化学的変化を得られるといった見地から特にMo、Wを用いることが好ましい。
なお本例のマスタリング工程は、後述する原盤製造装置によりPTM方式が用いられる。PTM方式について簡単に説明しておく。
例えば図7(b)には1つのピット形状を示しているが、AOMで変調されたレーザ発光強度は図7(c)のようになる。原盤上のフォトレジストの露光はいわゆる光記録であるため、図7のようなレーザにより露光された部分が、そのままピットとなる。
この場合、レーザ照射による熱の蓄積を抑圧してピット幅の均一化を計るために、通常図7(a)に示すようなパルス光で露光する。即ちこの場合には、一般にクロックに同期したNRZ変調信号が、そのHレベルの長さに応じてクロック周期より短い時間幅のパルス信号へ変換され、変換されたパルス変調信号に同期して直接変調可能な半導体レーザーへ電力供給される。これによって図7(a)のような与熱用のパルス発光Ppと、ピット長に応じた加熱用のパルス発光P1〜Pnとしてのレーザ出力が行われる。
なお、以下ではピット列としての凹凸パターンを形成する例で説明する。
レーザ光源11から出射したレーザ光は、コリメータレンズ12で平行光とされた後、アナモルフィックプリズム13でスポット形状が例えば円形に変形され、偏光ビームスプリッタ14に導かれる。
そして偏光ビームスプリッタ14を透過した偏光成分は、λ/4波長板14,ビームエキスパンダ16を介して対物レンズ26に導かれ、この対物レンズ26で集光されてディスク原盤103(無機レジスト層102が形成された原盤形成基板100)上に照射される。
このとき、上記のように対物レンズ26を介してディスク原盤103に照射される波長405nmのレーザ光源11からのレーザ光は、ディスク原盤103上で焦点を結ぶことになる。ディスク原盤103はシリコンウェハ上に金属酸化物からなる無機レジストを成膜したもので、405nmのレーザービームを吸収することで、照射部の特に中心付近の高温に加熱された部分が多結晶化する。
即ち、対物レンズ26で集光されたレーザ光スポットによる熱記録で、ピット列としての露光パターンがディスク原盤103上に形成されていく。
なお、図1(d)で述べたように、露光されたディスク原盤103をNMD3等のアルカリ現像液で現像することにより、露光した部分のみが溶出し、所望のピット形状としての凹凸パターンが形成されるものである。
フォトディテクタ20の受光面は、例えば4分割受光面を備え、非点収差によるフォーカスエラー信号を得ることができるようにされている。
フォトディテクタ20の各受光面では、受光光量に応じた電流信号を出力して反射光演算回路21に供給する。
反射光演算回路21は、4分割の各受光面からの電流信号を電圧信号に変換すると共に、非点収差法としての演算処理を行ってフォーカスエラー信号FEを生成し、そのフォーカスエラー信号FEをフォーカス制御回路22に供給する。
フォーカス制御回路22は、フォーカスエラー信号FEに基づいて、対物レンズ26をフォーカス方向に移動可能に保持しているアクチュエータ29のサーボ駆動信号FSを生成する。そしてアクチュエータ29がサーボ駆動信号FSに基づいて、対物レンズ26を原盤103に対して接離する方向に駆動することで、フォーカスサーボが実行される。
記録データ生成部43は、ディスク原盤103にピット露光パターンとして記録するデータDTを出力する。例えば主データとして映像信号や音声信号、さらには物理情報、管理情報等のデータを出力する。
データDTは、レーザ駆動パルス発生部42に供給される。レーザ駆動パルス発生部42は、データDTに基づいて、実際にレーザ光源11をパルス発光駆動するためのレーザ駆動パルスを生成する。即ち図7(a)に示したように、形成するピット長に応じて、予熱用パルスPpとパルスP1〜Pnとしてのタイミング及び光強度でレーザ発光が行われるようにするためのパルス波形を生成する。
このレーザ駆動パルスはレーザドライバ41に供給される。レーザドライバ41は、レーザ駆動パルスに基づいてレーザ光源11としての半導体レーザに対して駆動電流を印加する。これによって、レーザ駆動パルスに応じた発光強度でのレーザのパルス発光が行われることになる。
またモニタディテクタ17から得られた光強度モニタ信号SMは、レーザドライバ41に供給される。レーザドライバ41は、光強度モニタ信号SMを基準値と比較することでレーザ発光強度を所定レベルに保つ制御を行う。
なお、レーザドライバ41は、例えば0.01mW間隔で、レーザーパワーを可変できるものとされている。
スライダ45は、スライドドライバ48によって駆動され、ディスク原盤103が積載された、スピンドル機構を含む基台全体を移動させる。即ち、スピンドルモータ44で回転されている状態のディスク原盤103は、スライダ45で半径方向に移動されながら上記光学系によって露光されていくことで、露光されるピット列によるトラックがスパイラル状に形成されていくことになる。
スライダ45による移動位置、即ちディスク原盤103の露光位置(ディスク半径位置)はセンサ46によって検出される。センサ46による位置検出情報SSはコントローラ40に供給される。
メモリ49は、コントローラ40において実行されるプログラムコードを格納したり、実行中の作業データを一時保管するために使用される。この図の場合、メモリ49は、例えばプログラムを格納するROM(Read Only Memory)、演算ワーク領域や各種一時記憶のためのRAM(Random Access Memory)、EEP−ROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の不揮発性メモリを含むものとして示している。
マスタリング記録として、ディスク原盤103にピットパターンの露光を行う際の処理を説明する。
即ち原盤製造装置に搭載されたディスク原盤103に対して、複数の半径位置でレーザ光の戻り光としての反射光量を検出し、反射率を測定する。例えば複数の半径位置として、半径15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm、45mm、50mm、55mm、60mmの各半径位置で反射率を測定する。
この場合コントローラ40は、レーザドライバ41に対して、レジスト層102の記録感度に満たないレベルのレーザーパワーで、半導体レーザ11からレーザ光を連続発光させるように制御する。例えばレジスト層102は、8mW以上のレーザパワーの場合に熱記録としての露光が行われるとする。レジスト層102の記録感度に満たないレベルのレーザーパワーとは、8mWに満たないレーザパワーである。但し、通常、記録レベルのレーザパワーとして9〜10mW、再生レベルのレーザパワーとして0.5mW程度が用いられる。この場合、コントローラ40は、再生レベルのレーザパワーとして例えば0.5mWでのレーザ出力が行われるように制御すればよい。
レーザ光源11から出力される再生レベルのレーザ光については、上述したフォーカス制御により、合焦状態でディスク原盤103上に照射される。
具体的にはコントローラ40は、再生レベルのレーザパワー出力を連続的に実行させるとともに、例えばスライダ45を内周側の半径位置から外周側に移動させるながらセンサ46の位置検出情報SSを監視し、所定の半径位置に達したときの反射光量検出信号SDを取り込んで、反射率を求めるようにしていけばよい。
図5は、上記各半径位置での反射率の測定結果の例を示している。コントローラ40は、このように各半径位置について測定した反射率の情報をメモリ49に記憶する。
また、この反射率測定の際、スピンドルモータ44は回転させても良いし、回転させなくても良い。回転させる場合の回転数も任意である。
これは、反射率と、予め準備している反射率と熱記録感度の相関データにより、ディスク原盤103(無機レジスト層102が形成された原盤形成基板100)上の記録エリア全体の半径毎の熱記録感度プロファイルを把握し、露光記録する際の半径毎の記録パワーを示す記録パワー制御データを作成するものである。
この相関データは、反射率に対して反射率変化比88.4%を得る記録パワーの関係を示すものである。
反射率変化比とは、マスタリング記録によってどの程度反射率が変化するかの値であり、(記録後の反射率)/(記録前の反射率)である。この反射率変化比として、88.4%とは最適とされる値の例である。
例えば反射率=27.6%の場合、記録レーザパワーを9.6mWとすれば、反射率変化比88.4%となる記録ができることを表している。またこの相関データからは、反射率が低いほど、記録層(無機レジスト層102)の感度がよく、低いレーザパワーで適正な記録できることがわかる。
そして、この相関データからわかるように、無機レジスト層102が形成されたディスク原盤103の場合、反射率と熱記録感度はほぼ比例している。特に無機レジスト層102が、遷移金属の不完全酸化物を含んだレジスト層であると、この反射率と熱記録感度の比例関係が確かであることが確認されている。
このような計算を、各半径位置について行い、全領域で反射率変化比88.4%を得るための記録レーザーパワーを算出すると、図6のようになる。つまり半径位置に対してのそれぞれ適切な記録レーザパワーが求められる。
この図6の関係に相当するデータが、コントローラ40が求める記録パワー制御データであり、コントローラ40はステップF102でこの記録パワー制御データを算出してメモリ49に記憶する。
これによってディスク原盤103上には、内周側からスパイラル状にピット列パターンが露光されていくことになる。
このとき、コントローラ40は、センサ46の位置検出情報を監視しながらレーザドライバ41に対してレーザパワーを可変制御することになる。即ち、図6の記録パワー制御データに沿って、半径位置に応じて記録レーザパワーを変化させる。
このようなマスタリング記録動作を行うことで、ディスク原盤103の内周側から外周側にかけて、反射率変化比88.4%の状態での露光記録が実行されることになる。
次に、複数の半径位置において測定された反射率を用いて、原盤形成基板100の半径位置に応じた記録レーザパワーを示す記録パワー制御データを生成する。
そして原盤形成基板100に対して、記録パワー制御データに基づいて半径位置に応じて記録パワーを可変させながらレーザ光照射を行い、無機レジスト層102に露光パターンを形成していく。
このようなマスタリング記録を行った後に、露光パターンが形成された無機レジスト層102の現像処理を行うことで、ピット列としての凹凸パターンが形成されたディスク原盤103が完成される。
また原盤形成基板間、ターゲット間、ターゲットライフなどによる感度ばらつき、面内均一性変化が起こっても、適切に記録レーザパワーの補正が行なうことができる。
これらによって製造される光ディスクとしてもピットの精度が向上される。
また、反射率測定は、記録感度に満たない非記録レーザパワーでのレーザ光照射により行うもので、試し書きなどの記録を行うものではなく、原盤形成基板100(無機レジスト層102)の状態を変化させない。これは、実際の記録領域の記録感度を直接的に検知できることを意味し、面内記録感度の均一性を的確に検知でき、適切な記録レーザパワー制御ができる。
例えば半径位置毎の反射率を測定するのは、記録時に同時に行うことも可能である。即ち、記録レーザパワーで露光記録を行いながら、その反射光レベルを検出し、反射光に応じて適切な記録レーザパワーを算出し、記録レーザパワーを変化させるという動作である。ところがこの場合、レーザパワーの可変はいわゆるフィードバック制御となり、反射光検出、適正レーザパワー算出、レーザパワー可変としての一連の動作のためのタイムラグによりレーザパワー補正の遅延が生ずる。本例のように予め半径位置毎の適切なレーザーパワーを求めておけば、そのような遅延もない。
なお、上記図2の原盤製造装置は、ピット列の凹凸パターンを有するディスク原盤103、つまり再生専用ディスクの製造に用いるディスク原盤103の原盤製造装置として説明したが、ライトワンスディスクやリライタブルディスクの製造のためのディスク原盤103を作成する原盤製造装置についても、図3の動作は全く同様に適用できる。
Claims (6)
- 光ディスク原盤の製造方法として、
無機レジスト層が形成された光ディスク原盤形成基板に対して、複数の半径位置においてそれぞれ、上記無機レジスト層の記録感度に満たない非記録レーザパワーでのレーザ光照射を行い、レーザ光の反射率を測定する反射率測定ステップと、
上記複数の半径位置において測定された反射率を用いて、上記光ディスク原盤形成基板の半径位置に応じた記録レーザパワーを示す記録パワー制御データを生成する制御データ生成ステップと、
上記光ディスク原盤形成基板に対して、上記記録パワー制御データに基づいて半径位置に応じて記録パワーを可変させながらレーザ光照射を行い、上記無機レジスト層に露光パターンを形成していく記録ステップと、
上記記録ステップで露光パターンが形成された上記無機レジスト層の現像処理を行い、凹凸パターンを得る現像ステップと、
を備えたことを特徴とする光ディスク原盤製造方法。 - 上記無機レジスト層は、遷移金属の不完全酸化物を含んだレジスト層であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク原盤製造方法。
- 上記反射率測定ステップでは、上記光ディスク原盤形成基板上の、上記露光パターンを形成する領域内における複数の半径位置について、それぞれ反射率の測定を行うことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク原盤製造方法。
- 光ディスク原盤形成基板に無機レジスト層を形成する工程と、
上記無機レジスト層が形成された光ディスク原盤形成基板に凹凸パターンを形成して光ディスク原盤を製造する工程と、
上記光ディスク原盤の凹凸パターンが転写されたスタンパを製造する工程と、
上記スタンパの凹凸パターンが転写された光ディスクを製造する工程と、
を備え、
上記光ディスク原盤を製造する工程では、
無機レジスト層が形成された光ディスク原盤形成基板に対して、複数の半径位置においてそれぞれ、上記無機レジスト層の記録感度に満たない非記録レーザパワーでのレーザ光照射を行い、レーザ光の反射率を測定する反射率測定ステップと、
上記複数の半径位置において測定された反射率を用いて、上記光ディスク原盤形成基板の半径位置に応じた記録レーザパワーを示す記録パワー制御データを生成する制御データ生成ステップと、
上記光ディスク原盤形成基板に対して、上記記録パワー制御データに基づいて半径位置に応じて記録パワーを可変させながらレーザ光照射を行い、上記無機レジスト層に露光パターンを形成していく記録ステップと、
上記記録ステップで露光パターンが形成された上記無機レジスト層の現像処理を行い、凹凸パターンを得る現像ステップと、
が行われて上記光ディスク原盤が製造されることを特徴とする光ディスク製造方法。 - 出力するレーザ光のレーザパワーが可変のレーザ出力部と、
無機レジスト層が形成された光ディスク原盤形成基板を回転させる回転機構部と、
上記光ディスク原盤形成基板に対してのレーザ光の照射位置としての、上記光ディスク原盤形成基板の半径位置を移送する移送機構部と、
上記光ディスク原盤形成基板に反射した上記レーザ光の反射光を検出する反射光検出部と、
上記レーザ出力部に上記無機レジスト層の記録感度に満たない非記録レーザパワーでのレーザ光照射を行わせ、上記反射光検出部で得られる反射光量から反射率を検出する処理を、上記移送機構部で上記半径位置を変化させて複数の半径位置で行う第1の処理と、上記複数の半径位置において測定された反射率を用いて、上記光ディスク原盤形成基板の半径位置に応じた記録レーザパワーを示す記録パワー制御データを生成する第2の処理と、上記回転機構部により上記光ディスク原盤形成基板を回転させ、また上記移送機構部により上記半径位置を移送させながら、上記レーザ出力部により記録レーザパワーのレーザ出力を実行させるとともに、上記記録パワー制御データに基づいて半径位置に応じてレーザパワーを可変させて、上記無機レジスト層に露光パターンを形成させていく第3の処理とを行う制御部と、
を備えたことを特徴とする光ディスク原盤製造装置。 - 上記反射光検出部で検出される反射光の情報に基づいて、上記光ディスク原盤形成基板に照射される上記レーザ光のフォーカス制御を行うフォーカス制御機構部を、更に備えることを特徴とする請求項5に記載の光ディスク原盤製造装置。
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