JP2005258280A - ディスク原盤製造方法、製造装置およびディスク原盤 - Google Patents

ディスク原盤製造方法、製造装置およびディスク原盤 Download PDF

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Abstract

【課題】 ピットまたはグルーブ、視認情報などの微細加工が可能な、ディスク原盤製造方法、ディスク原盤および簡略化されたカッティング装置を提供する。
【解決手段】 原盤に塗布された熱変化型の無機レジストをレーザ光によって露光すると共に、上記レーザ光の戻り光によって上記レーザ光のフォーカスを制御することを特徴とする、いわゆる自己フォーカス系の露光装置を用いることで、ディスクの微細加工を可能とする。また、この装置では、レーザパワーを変化させることによりスポット径が変化し、これに伴ってピットの大きさ、グルーブの太さを変化させることができる。これにより、視認情報のカッティング時には、ミラー部とピット、グルーブの各階調を組み合わせることで、多階調のコントラストをもつ視認情報を容易に形成することが可能となる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、熱記録型の無機レジストを用いたディスク原盤製造方法、製造装置およびディスク原盤に関する。
従来、光ディスクのカッティングにはノボラック系有機レジストを用いて、フォトンモードと呼ばれる露光部分の光反応による作用でピットあるいはグルーブを形成する方法が広く行われてきた。しかしながら、上述したノボラック系有機レジストを用いた場合、照射したレーザ光がごく少量でもレジストにあたるとレジストが露光反応を起こしてしまい、不必要な部分をも露光させてしまう可能性がある。このため、フォーカス用光源はレジストの吸収波長帯から外れた波長を用いる必要があり、カッティング装置内に露光用とフォーカス用それぞれの光源が配されていた。
光ディスクを量産する場合には、原盤(シリコン原盤またはガラス原盤など)にレジストを塗布したものをレーザでカッティングすることによりピットまたはグルーブの形状を形成し、ニッケルメッキなどによりディスク原盤(スタンパ)を作製する。次に、ディスク原盤からプラスチック樹脂にピットまたはグルーブの形状を射出成形などにより転写し、その上に反射膜または記録膜、カバー層などを形成してなされる。
ここで、露光用光源とフォーカス用光源が独立したカッティングシステムにおいて、ピットまたはグルーブを形成する場合には、フォーカス用光源により常にレーザビームが原盤のレジスト上にフォーカシングされているので、所定のピットまたはグルーブに応じて露光用光源をON/OFFすればよい。
しかしながら、上述したように、カッティング時にはフォーカスサーボをかけることが必要であるが、露光用光源はON/OFFされるので、フォーカス用光源として用いることができない。その結果、別々に露光用光源とフォーカス用光源が必要となり、光学系が複雑化するという問題があった。
したがって、この発明の目的は、ピットまたはグルーブ、ディスク原盤を識別するための視認情報などの微細加工が可能な、ディスク原盤製造方法、ディスク原盤および簡略化されたカッティング装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明の第1の態様は、レーザ光源を使用してピットまたはグルーブに対応する凹凸パターンを形成するディスク原盤の製造方法において、原盤に塗布された無機レジストをレーザ光によって露光すると共に、上記レーザ光の戻り光によって上記レーザ光のフォーカスを制御することを特徴とするディスク原盤の製造方法である。
また、この発明の第2の態様は、レーザ光源を使用してピットまたはグルーブに対応する凹凸パターンを形成するディスク原盤の製造装置において、原盤に塗布された無機レジストをレーザ光によって露光する手段と、上記レーザ光の戻り光によって上記レーザ光のフォーカスを制御する手段とを有するディスク原盤の製造装置である。
また、この発明の第3の態様は、レーザ光源を使用して形成されたピットまたはグルーブに対応する凹凸パターンを有するディスク原盤において、原盤に対して塗布された無機レジストをレーザ光によって露光すると共に、上記レーザ光の戻り光によって上記レーザ光のフォーカスを制御することを特徴とするディスク原盤の製造方法を用いて作製されたディスク原盤である。
以上説明したように、この発明によれば、熱記録型無機レジストを用いたことにより、熱の強さがあるしきい値以上にならない限り露光しなくなった。つまり、ピットまたはグルーブ形成時は高いパワーでレーザを照射し、フォーカス時は常にしきい値以下でレーザを照射することで対応が可能となるため、1つの光源でフォーカス、露光ができ、カッティング装置の光源を大幅に簡略化することが可能となった。
それと共に、レーザパワー一定で照射したり、段階的もしくは連続的に変化させて照射することが可能となったことから、いわゆる自己フォーカス系という簡易的なシステムにおいて、視認情報の記録も容易となった。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、シリコン原盤1にスパッタリングによってレジスト層3を形成する。まず、レジスト層3を作製する前の処理として、アモルファスシリコンを焼結して作ったターゲットを用いてアモルファスシリコン層2を厚さ80nmで成膜する。
単結晶シリコンからなるシリコンウェハーのように熱伝導率が大きい原盤を用いる場合、無機レジスト層の露光時に収束されたレーザを照射しても無機レジスト層に与えられた熱量の拡散が大きくなるため、露光ができない。そこで、シリコン原盤−無機レジスト層間にアモルファスシリコン層を挿入することにより熱の拡散が抑制され、無機レジスト層に露光パターンが形成できるようにする。
次に、表面が十分に平滑化されたシリコン原盤1上に、スパッタリングにより遷移金属の不完全酸化物を焼結して作ったターゲットを用いて無機レジスト層3を成膜した。レジスト層3の厚さは55nmとする。スパッタ装置は図2に概略を示すような2元のスパッタ装置とし、一方のカソードには例えばタングステンターゲットを装着し、もう一方のカソードには例えばモリブデンターゲットを装着する。シリコン原盤は、ホルダー10に取り付けられホルダー10上で自転運動する。またホルダー10はスパッタ装置内で回転(公転)する構造となっており、タングステンWならびにモリブデンMoのカソードを放電させた状態でシリコン原盤11を自公転させることにより、合金膜を被着させることができる。また、混合割合はそれぞれの投入電力を変えることにより制御することが可能である。
このとき成膜ガスにアルゴンならびに酸素を導入することで、タングステンWならびにモリブデンMoの酸化物からなる無機レジスト材料を得る。また、成膜ガス中の酸素濃度を変えることにより、遷移金属の不完全酸化物の酸化度合いを制御することが可能である。
次に、図3に示すようなレーザ露光装置を用いてカッティングを行う。この露光装置は、参照符号22で示されるスピンドルテーブルと、参照符号25で示されるスライダと、参照符号26で示されるピックアップユニットとから構成されている。
スピンドルテーブル22は、露光時にレジスト基板21をチャッキングし、回転させるためのものである。スライダ25は、スピンドルテーブルと回転モータ全体を水平な一方向に精度良く位置制御するためのものである。
ピックアップユニット26は、対物レンズより出射させたレーザ光をレジスト基板にフォーカシングしながらレーザパワーの切り替えができるものである。このピックアップユニット26は、内部にレーザ光源とフォトディテクタ、フォーカス機能を含むものであり、従来の複雑な機構を簡略化することが可能となった。
露光時に用いる対物レンズの開口数NAは0.85とし、レーザの波長は405nmとした。フォーカス方式は非点スポットサイズ検出法を用いた。
レジスト層の成膜が終了したレジスト基板21を、図3に示されるカッティング装置のスピンドルテーブル22に、レジスト層が上側になるようセットする。
次に、レジスト層に所望のパターンでの露光がなされるように、スピンドルテーブル22を回転させながらレジスト基板21の径方向に動かし、ピックアップユニット26を用いて露光する。
なお、画像やデータを記録するデータエリアはディスク上のR=21mm〜R=58mm(Rは半径を表す)に設けた。また、データエリアには、所定の変調によるピットを線速度一定4.92mm/S、トラックピッチ0.32μmにて書き込む。変調信号は1−7PP、チャンネルクロック66MHzとした。1−7PP変調は、チャンネルクロック周期をTとするとき、2T〜8Tのピットと2T〜8Tのランドの組み合わせによりなる変調方式である。
さらに、この発明を適用した露光装置を用いて、生産工程においてディスクやディスク原盤の管理を容易にするための視認情報をカッティングすることも可能である。視認情報としては、バーコード情報や文字や数字などを配列して品番としたものなどが挙げられる。視認情報は、カバー層が透明であるため、信号面と共にカバー層越しに目視で確認可能である。バーコード情報の場合はバーコードを読み取るための機器を用いて判別するが、文字や数字などを用いた場合は読み取り機器を使用しなくても判別できる点でより好適である。また、成形基板が透明であれば、成形基板側からも視認情報を読み取ることができる。
視認情報は内側から外側へのスパイラル状トラックにより、半径位置R=19mm〜R=21mm間の幅2mmのドーナツ状エリアにカッティングを行う。
また、視認情報はピット部、グルーブ部、ミラー部の階調の組み合わせにより、種々のパターンが可能である。
視認情報エリアをピット部とミラー部の2階調コントラストとする場合について説明する。所定の視認情報を得るような、2色に相当する2階調(2値)ピクセル位置データをR−θ座標に変換したデータを計算により求める。θ方向データは、スピンドル1回転に同期したパルスを2100分の1に分周したスピンドルインデックスパルスに同期させ、R方向データはトラックピッチ0.32μmに同期させて、カッティングの進行に応じて順次データを送出する。
信号送出機は外部からの2値信号に応じてパワーを切り替える。所定のカッティング線速度においてレジストが露光するしきい値パワーBよりも十分高いパワーAによるピットエリアと、パワーBよりも十分に低いパワーCによるミラーエリアの2階調で視認情報エリアを構成する。パワーAは図4のようないわゆるライトストラテジ変調にて青色半導体レーザを直接変調したときのピーク値である。
対物レンズより出射してレジスト基板上に照射される光パワーにおいて、ピークパワー10.0mW、ボトムパワー0.5mW、中間パワー1.0mWとした。パワーCは0.5mW、詳しくいうと、青色半導体レーザをいわゆる高周波重畳変調した時、対物レンズより出射したビームのパワーをパワーメータで測定した値として、フォトディテクタの周波数帯域制限により高周波重畳変調されたパルスが時間的に平滑化されたパワー測定値を0.5mWとした。高周波重畳をかけるのは、低パワーで安定したレーザ発光を得て安定したフォーカス動作を得る為である。
ここで、フォーカス方法としては非点収差法やフーコー法、ナイフエッジ法、非点スポットサイズ検出法など知られた方式を用いればよい。フォーカスサーボをかける際のフォーカスエラー信号は、パワーを切り替えても安定したフォーカス動作を得る為に、自己フォーカス系で検出するフォーカスエラー信号量を原盤からの戻り光総量で除して規格化した量をもとにフォーカスサーボをかける。具体的には、フォーカスエラー信号Rを次のように得る。
各フォーカス方式に応じたフォーカス検出用分割フォトディテクタの各分割区分の戻り光に応じた電圧成分に所定の加減算を施して、第一のいわゆるフォーカスエラー信号Pを得る。これら各分割区分の戻り光に応じた電圧成分全てを加算することで、原盤からの戻り光総量Qを算出する。規格化したフォーカスエラー信号をP/Q=Rとして、フォーカスサーボに用いるフォーカスエラー信号Rを得る。これらフォーカスエラー信号は、1−7PP変調の周波数成分や、ライトストラテジ変調の周波数成分を除去するため、フォトディテクタからの戻り光検出電圧信号を、30kHzのローパスフィルタを通過させて処理している。
図5、図6に、フォーカスエラー信号Pと、規格化後のフォーカスエラー信号Rを示す。図5はフォーカスエラー信号Pが高パワーであった場合であり、図6はフォーカスエラー信号Pが低パワーであった場合である。
また、図7は視認情報をピット部とミラー部によって形成したときの、ディスクの断面の一例を示す模式図である。文字や数字を表す部分をミラー部とし、その他の部分をピット部とすることにより、視認情報を形成する。また、図7で示したものとは逆に、文字や数字を表す部分をピット部とし、その他の部分をミラー部として視認情報を形成してもよい。
非点スポットサイズ検出法によりフォーカスサーボをかけて、カッティングしたときのフォーカスエラー信号Rつまりフォーカス取れ残りに相当する量は、ピット形成時に5nmp-p(p−p:peak to peak)、ミラー形成時に5nmp-p、ピット/ミラー切り替え境界エリアに15nmp-pと十分に小さい。ピットからミラーあるいはミラーからピットにパワーを切り替えたときに、フォーカスエラー信号Rが安定するまでの時間は20μsec程度であったが、フォーカスエラー量は15nmp-pと十分小さく、視認情報のコントラストには影響しなかった。
次に、レジスト基板を現像する。レジスト基板に現像液を滴下し、レジストを選択的に溶解させることで、ピットまたはグルーブがパターニングされたレジスト基板を得ることができる。現像液としては、酸またはアルカリ等の液体を用いる。現像に用いられるアルカリ溶液としてはテトラメチルアンモニウム水酸化溶液、KOH、NaOH、Na2CO3等があり、酸性溶液としては塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等が挙げられる。これの中から任意のものを選べばよい。
レジスト基板の現像後、無電界メッキ法等により導電化膜層を形成し、導電化膜層が形成されたレジスト基板を電鋳装置に取り付け、電気メッキ法により導電化膜層上に金属メッキ層を形成し、ディスク原盤を作製する。
このディスク原盤を用いてポリカーボネート樹脂を射出成形することにより、ピットまたはグルーブが形成された直径12cm、厚さ1.1mmのディスク基板を作製する。次に、ピットまたはグルーブが形成された信号面側に反射膜または記録膜を形成し、その上に厚さ0.1mmの透明カバー層を形成してディスクを作成する。
図8は、視認情報の形成されたディスクの一例を示す模式図である。参照符号31で示す領域は、クランピングエリアである。参照符号32で示す領域は、視認情報エリアである。参照符号33で示す領域は、データ領域である。ディスクのカバー層は透明なので、信号面とともに視認情報をカバー層越しに目視で確認することができる。ディスクの量産において信号面の欠陥を検査すると同時に、ディスクの視認情報に込められた品番などの情報を読み取り生産管理に応用することができる。
上述したような、ピット部とミラー部の2階調コントラストとすることによって視認情報を形成する以外に、ピット部の階調を増す方法や、ピット部とミラー部の他グルーブ部を用いる方法によっても視認情報を形成することが可能である。
視認情報エリアをピット部2階調とミラー部の3階調コントラストとする場合について説明する。所定の視認情報を得るような、3色に相当する3階調(3値)ピクセル位置データをR−θ座標に変換したデータを計算により求める。θ方向データは、スピンドル1回転に同期したパルスを2100分の1に分周したスピンドルインデックスパルスに同期させ、R方向データはトラックピッチ0.32μmに同期させて、カッティングの進行に応じて順次データを送出する。
信号送出機は外部からの3値信号に応じてパワーを切り替える。所定のカッティング線速度においてレジストが露光するしきい値パワーBよりも十分高いパワーA1、A2によるピットエリアと、パワーBよりも十分に低いパワーCによるミラーエリアの3階調で視認情報エリアを構成する。パワーA1は図4のようないわゆるライトストラテジ変調にて青色半導体レーザを直接変調したときのピーク値である。
対物レンズより出射してレジスト基板上に照射される光パワーにおいてピークパワー12.0mW、ボトムパワー0.5mW、中間パワー1.0mWとした。パワーA2は同様にピークパワー9.0mW、ボトムパワー0.5mW、中間パワー1.0mWとした。パワーCは0.5mW、詳しくいうと、青色半導体レーザをいわゆる高周波重畳変調(変調周波数300MHz)した時、対物レンズより出射したビームのパワーをパワーメータで測定した値として、フォトディテクタの周波数帯域制限により高周波重畳変調されたパルスが時間的に平滑化されたパワー測定値を0.5mWとすればよい。その後、それぞれのパワーにおいて規格化したフォーカスエラー信号によりフォーカスサーボをかける。
視認情報エリアをピット部とグルーブ部とミラー部の階調との合計3階調コントラストとする場合について説明する。所定の視認情報を得るような、3色に相当する3階調(3値)ピクセル位置データをR−θ座標に変換したデータを計算により求める。θ方向データは、スピンドル1回転に同期したパルスを2100分の1に分周したスピンドルインデックスパルスに同期させ、R方向データはトラックピッチ0.32μmに同期させて、カッティングの進行に応じて順次データを送出する。
信号送出機は外部からの3値信号に応じてパワーを切り替える。所定のカッティング線速度においてレジストが露光するしきい値パワーBよりも十分高いパワーAによるピットエリアと、パワーBよりも十分に高いパワーDによるグルーブエリアと、パワーBよりも十分に低いパワーCによるミラーエリアの3階調で視認情報エリアを構成する。パワーA1は図4のようないわゆるライトストラテジ変調にて青色半導体レーザを直接変調したときのピーク値である。
対物レンズより出射してレジスト基板上に照射される光パワーにおいてピークパワー10.0mW、ボトムパワー0.5mW、中間パワー1.0mWとした。パワーDは直流発光により8.0mWとした。パワーCは0.5mW、詳しくいうと、青色半導体レーザをいわゆる高周波重畳変調した時、対物レンズより出射したビームのパワーをパワーメータで測定した値として、フォトディテクタの周波数帯域制限により高周波重畳変調されたパルスが時間的に平滑化されたパワー測定値を0.5mWとすればよい。それぞれのパワーにおいて規格化したフォーカスエラー信号によりフォーカスサーボをかける。ピット部とグルーブ部は可視光による回折と散乱による見え方が異なるため異なる階調の視認性を得ることができる。
視認情報エリアを多階調のピット部とミラー部による多階調コントラストとする場合について説明する。コントラストを32階調として、視認情報に相当する32階調(5Bit)のピクセル位置データをR−θ座標に変換したデータを計算により求める。θ方向データは、スピンドル1回転に同期したパルスを2100分の1に分周したスピンドルインデックスパルスに同期させ、R方向データはトラックピッチ0.32μmに同期させて、カッティングの進行に応じて順次データを送出する。
信号送出機は外部からの5Bit信号に応じてパワーを切り替える。所定のカッティング線速度においてレジストが露光するしきい値パワーBとこれよりも十分高いパワーAによって挟まれるパワー値区間を32分割して、5Bitコントラスト値に応じたパワー値を割り当てる。しきい値パワーBでは露光が行われずミラー部と同等となる。これよりパワーを32分割値に応じて段階的に上げていくと、徐々に大きなピットが形成されてゆき、最大パワーAでは最も大きいピットが形成されてミラー部と比べて最もコントラスト差のある見え方が得られる。これにより32階調コントラストの視認情報エリアを構成する。パワーAは図4のようないわゆるライトストラテジ変調にて青色半導体レーザを直接変調したときのピーク値である。
対物レンズより出射してレジスト基板上に照射される光パワーにおいてピークパワー11.0mW、ボトムパワー0.5mW、中間パワー1.0mWとした。パワーBは同様にピーク値8.0mWとした。途中段階のピークパワーはA=11.0mWとB=8.0mWを32分割、つまり0.2mW刻みに分割してそれぞれ割り当てたパワーとする。それぞれの32段階パワーにおいて規格化したフォーカスエラー信号によりフォーカスサーボをかける。ピットの大きさに応じて可視光による回折と散乱による見え方が異なるため、多階調の視認性を得ることができる。
以上のように、ピットまたはグルーブと共に、ピット部の階調、グルーブ部の階調、ミラー部のそれぞれを組み合わせることで、さまざまな階調の視認情報をディスク上に形成することが可能である。
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、視認情報に限らず、記録データに対応するピットを形成したり、書き込み用のアドレスを含むウォブルグルーブを形成するのにもこの発明を適用することができる。
また、アモルファスシリコン層やレジスト層の厚さはレジスト膜の露光ビームに対する感度やディスクピット、グルーブなどの変調度等を考慮して、各層の最適な厚みを選べばよい。
また、無機レジスト層は不完全酸化物よりなるものでなくても良く、熱記録型の無機レジストであれば任意のものを用いることが可能である。
また、カッティング時に用いる露光装置において、レジスト基板を固定し、ピックアップユニットを動かしてカッティングするような構成としてもよい。
また、視認情報は信号エリアの内側のみでなく、外側に形成してもよい。
また、円形のディスクのみでなく、角型のカード型の記録媒体についてもこの発明を適用することが可能である。
また、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
レジスト基板の断面図を示す模式図である。 レジスト基板の作製工程において、レジスト層を形成するスパッタ装置の一例を示す模式図である。 この発明を適用できるカッティング装置の構造の一例を示す模式図である。 この発明を適用できるカッティング方法におけるレーザ出力のマルチパルス変調を示す模式図である。 フォーカスエラー信号が高パワーである場合の、規格化したフォーカスエラー信号Rを示す模式図である。 フォーカスエラー信号が低パワーである場合の、規格化したフォーカスエラー信号Rを示す模式図である。 視認情報をピット部とミラー部によって形成したときの、ディスクの断面の一例を示す模式図である。 視認情報の形成されたディスクの一例を示す模式図である。
符号の説明
1・・・レジスト層
2・・・アモルファス層
3・・・シリコン原盤
10・・・ホルダー
11・・・シリコン原盤
12・・・タングステンターゲット
13・・・モリブデンターゲット
21・・・レジスト基板
22・・・スピンドルテーブル
23・・・モータ
24・・・軸受け
25・・・スライダ
26・・・ピックアップユニット

Claims (12)

  1. レーザ光源を使用してピットまたはグルーブに対応する凹凸パターンを形成するディスク原盤の製造方法において、
    原盤に塗布された無機レジストをレーザ光によって露光すると共に、上記レーザ光の戻り光によって上記レーザ光のフォーカスを制御することを特徴とするディスク原盤の製造方法。
  2. 請求項1に記載のディスク原盤の製造方法において、
    上記無機レジストは、遷移金属の不完全酸化物を含む材料を用いることを特徴とするディスク原盤の製造方法。
  3. 請求項1に記載のディスク原盤の製造方法において、
    上記露光方法は、所定のカッティング速度において、レジストに対して記録可能なレーザビームの所定のパワーよりも大きい第1のパワーでピットまたはグルーブに対応する凹凸パターンを形成し、
    上記所定のパワーよりも小さい第2のパワーでミラー部を形成することを特徴とするディスク原盤の製造方法。
  4. 請求項1に記載のディスク原盤の製造方法において、
    上記戻り光によって検出されたフォーカスエラー信号量を上記戻り光の総量で除すことにより規格化した値をもとに、フォーカスサーボをかけることを特徴とするディスク原盤の製造方法。
  5. レーザ光源を使用してピットまたはグルーブに対応する凹凸パターンを形成するディスク原盤の製造装置において、
    原盤に塗布された無機レジストをレーザ光によって露光する手段と、
    上記レーザ光の戻り光によって上記レーザ光のフォーカスを制御する手段とを有するディスク原盤の製造装置。
  6. レーザ光源を使用して形成されたピットまたはグルーブに対応する凹凸パターンを有するディスク原盤において、
    原盤に塗布された無機レジストをレーザ光によって露光すると共に、上記レーザ光の戻り光によって上記レーザ光のフォーカスを制御することを特徴とするディスク原盤の製造方法を用いて作製されたディスク原盤。
  7. 請求項6に記載のディスク原盤であって、
    ピットあるいはグルーブに対応する凹凸パターンとミラー部によって視認情報を形成することを特徴とするディスク原盤。
  8. 請求項7に記載のディスク原盤であって、
    上記視認情報は、光ディスクドライブで読み出される信号エリアとは異なる領域に設けられたものであるディスク原盤。
  9. 請求項7に記載のディスク原盤であって、
    上記視認情報は、上記信号エリアの内側もしくは外側に形成されるものであるディスク原盤。
  10. 請求項7に記載のディスク原盤であって、
    上記視認情報は、ピットとグルーブに対応する凹凸パターンとミラー部よりなる、2階調以上のコントラストを有するディスク原盤。
  11. 請求項10に記載のディスク原盤であって、
    上記2階調以上のコントラストは、露光時のレーザパワーを段階的に変えたピットエリアに対応する凹凸パターンと、露光時のレーザパワーを段階的に変えたグルーブエリアに対応する凹凸パターンと、ミラー部の組合せよりなるディスク原盤。
  12. 請求項10に記載のディスク原盤であって、
    多階調のコントラストは、露光時のレーザパワーを連続的に変えたピットエリアに対応する凹凸パターンと、露光時のレーザパワーを連続的に変えたグルーブエリアに対応する凹凸パターンとミラー部の組合せよりなるディスク原盤。
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