JP2006024299A - 光ディスク原盤、光記録媒体および光記録媒体の再生方法 - Google Patents

光ディスク原盤、光記録媒体および光記録媒体の再生方法 Download PDF

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惣銘 遠藤
Yasuhiro Shiyuuda
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Abstract

【課題】 光ディスクのデータを多値記録した際、多値数を増やして記録密度を向上させ、また、多値数を増やしてもノイズの影響を受けにくく、多値データを正しく再生できるようにする。
【解決手段】 グルーブまたはピットの深さとウォブルの径方向への変位をそれぞれ複数段階に設定し、深さ多値記録とウォブル多値記録とを併用することにより、多値データの多値数を増すことができ、高密度化が可能となる。また、再生RF信号レベルと、再生プッシュプル信号レベルとを用いて再生することから、データの多値数を増加してもノイズの影響を受けにくく、確実にデータを再生することができる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、光ディスク原盤、光記録媒体および光記録媒体の再生方法に関するもので、特に、多値のディジタルデータを記録した光ディスク原盤、光記録媒体および光記録媒体の再生方法に関する。
従来の光ディスクは、2値のデータをピットやマークの有無に対応させる2値記録である。CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)、CD−R(Recordable)は、トラックピッチを小さくすることにより74分の記録再生時間から80分の記録再生時間を達成し、8%程度の高密度化を実現した。また、線速度を1.2m/sから1.1m/sにし、線密度を上げることによっても8%程度の高密度化を図ることが可能であった。しかしながら、このような2値記録では記録密度の向上に限界がある。
そこで、光ディスクの高容量化を可能とする方法として、特許文献1に示されるように、ウォブルグルーブのウォブル極性を複数段階に設定して、多値データを記録再生するようにした光ディスクが提案されている。また、特許文献2に示されるとおり、ピット深さの異なる3値以上のデータが記録された光ディスクにおいて、光ディスクからのRF信号レベルとプッシュプル信号レベルとを検出し、RF信号レベルと上記プッシュプル信号レベルとから光ディスクの記録データを再生するようにした光ディスクの再生方法が提案されている。
上述した特許文献1、特許文献2の方法を用いることにより、それぞれ2倍程度の高密度化を実現している。
特許2720494号公報 特開平5−205276号公報
ところが、上述したウォブル量の多値記録再生や深さの多値記録再生など、単独の記録再生では、2倍程度の高密度化にとどまっていた。
したがって、この発明の目的は、さらに記録密度の向上が図れると共に、多値数を増やしてもノイズの影響を受けにくく、多値データを正しく再生できる光ディスク原盤、光記録媒体および光記録媒体の再生方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明の第1の態様は、多値化信号が記録される光記録媒体の光ディスク原盤において、グルーブまたはピット深さの異なる3値以上のデータと、グルーブまたはピットがディスクの径方向に変位することにより得られる3値以上のデータとに対応する凹凸パターンが形成された光ディスク原盤である。
また、この発明の第2の態様は、多値化信号が記録される光記録媒体において、グルーブまたはピット深さの異なる3値以上のデータと、グルーブまたはピットがディスクの径方向に変位することにより得られる3値以上のデータとに対応する凹凸パターンが形成された光記録媒体である。
さらに、この発明の第3の態様は、グルーブまたはピット深さの異なる3値以上のデータと、グルーブまたはピットがディスクの径方向に変位することによって得られる3値以上のデータとを用いて記録された光記録媒体の再生方法であって、上記光記録媒体を再生し、RF信号とプッシュプル信号とを出力するステップと、上記RF信号と上記プッシュプル信号とから上記光記録媒体の記録データを判別するステップからなる光記録媒体の再生方法である。
この発明によれば、ウォブル多値記録と深さ多値記録との併用により、多値データの多値数を増すことができ、高密度化が可能となる。また、再生RF信号レベルと、再生プッシュプル信号レベルとを用いて再生することから、データの多値数を増加してもノイズの影響を受けにくく、確実にデータを再生することができる。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示した光学記録装置は、レジスト基板1の上に成膜されたレジスト層2を露光して、レジスト層2にグルーブの潜像を形成するためのものである。
この光学記録装置は、参照符号5で示されるレーザ(露光光源)と、参照符号20で示される変調光学系(OM:Optical Modulator)と、参照符号22で示される光学移動テーブルと、参照符号3で示されるターンテーブルと、参照符号4で示されるスピンドルサーボとからなる。
レーザ4としては任意のものが使用可能であるが、短波長のレーザ光を出射するものが好ましい。具体的には、例えば、波長λが413nmのレーザ光を出射するKrレーザなどが好適である。
変調光学系20は、音響光学変調器(AOM:Acousto Optical Modulator)7と、集光レンズL1と、レンズL2とで構成されている。音響光学変調器9はレーザによって出射された強度の異なった露光ビームをさらに強度変調するものであり、これによって8段階に深さが異なるグルーブを露光することが可能となる。
光学移動テーブル22は、主に偏向光学系(OD:Optical Deflector)21と偏光ビームスプリッタPBSと対物レンズL4から構成されている。
偏向光学系21は、ウォブルグルーブのウォブルに対応するように、露光ビームに対して光学偏向を施すためのものである。偏向光学系21は音響光学偏向器(AOD:Acousto Optical Deflector)12と、ウェッジプリズム11とからなる。
音響光学偏向器12は、入射したレーザビームを所望する露光パターンに対応するように光学偏向を施すものである。ここで、音響光学偏向器12に使用される音響光学素子としては、例えば、酸化テルル(TeO)が好適である。
音響光学偏向器12には、この音響光学偏向器12を駆動するための駆動用ドライバ13が取り付けられている。この駆動用ドライバ13には、電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)14からの高周波信号が、複数段階矩形ウォブルさせた制御信号により変調され、供給される。そして、レジスト層2の露光時には、所望の露光パターンに応じた信号が、電圧制御発振器14から駆動用ドライバ13に入力され、当該信号に応じて駆動用ドライバ13によって音響光学偏向器12が駆動される。これにより、露光ビームに対して光学偏向が施される。
ウェッジプリズム11は、音響光学偏向器12の音響光学素子の格子面に対してブラッグ条件を満たすように露光ビームが入射するようにするとともに、音響光学偏向器12によって露光ビームに対して光学偏向を施しても、ビーム水平高さが変わらないようにするためのものである。換言すれば、ウェッジプリズム11、音響光学偏向器12およびウェッジプリズム11は、音響光学偏向器12の音響光学素子の格子面が第2の露光ビームに対してブラッグ条件を満たし、且つ、偏向光学系21から出射される露光ビームのビーム水平高さが変わらないように配置される。
ターンテーブル3は、レジスト層2に露光する際、レジスト基板1をターンテーブル3上に取り付け、レジスト層2の全面にわたって所望のパターンでの露光がなされるようにレジスト基板1を回転させると共に、径方向に移動させるものである。
上述した光学記録装置を用いて、レジスト基板の表面にピットまたはグルーブに対応した凹凸パターンを露光し、光ディスクを作製する。
最初に、表面が十分に平滑化されたガラス原盤1上に、スパッタリングによりレジスト層を成膜する。
ここで、グルーブ深さを複数段階変える方法として、7層のフォトレジストを用い、レーザ光をAOMにより8値の強度に変調し、8段階に深さが異なる断面形状が台形なグルーブを露光する。
グルーブ深さは露光ビームのパワーと、7層のフォトレジストの各層の膜厚を変えることにより可能である。各層の膜厚は位相深さであり、レーザ光源の波長をλ、レジスト層材料の屈折率をnとすると、第1層から第7層はそれぞれ以下のように表すことができる。また、λは後に使用する光ピックアップの波長λ=785nm、nはディスク基板の材料として用いるポリカーボネートの屈折率n=1.58を用いた。
7層のレジストの各層の膜厚は、最上層を第1層、最下層を第7層とし、第1層32nm、第2層33nm、第3層34nm、第4層35nm、第5層36nm、第6層37nm、第7層38nmである。第1層目までの深さ32nm(λ/16n)、第2層目までの深さ65nm(λ/8n)、第3層目までの深さ99nm(3λ/16n)、第4層目までの深さ134nm(λ/4n)、第5層目までの深さ170nm(5λ/16n)、第6層目までの深さ207nm(3λ/8n)、第7層目までの深さ245nm(7λ/8n)とした。
なお、グルーブがテーパー状となっており、実際の深さよりも浅く検出してしまうため、各層は実際にλ=785、n=1.58として求めた値よりも大きくし、所定の信号が得られるようにしてある。また、グルーブが深くなるほどテーパー部の影響が大きくなるため、レジストの下層になるほど膜厚を大きくしてある。
また、グルーブを複数段階にウォブルさせる、ウォブル振幅量を変化させるには、複数段階矩形ウォブル制御信号の振幅量を変化させる。
まず、レジスト層の成膜が終了したレジスト基板を、図1に示される光学記録装置のターンテーブル3にレジスト層2が上側になるようセットする。
Krレーザ光源5より出射された露光ビームは、平行ビームのまま直進して、電気光学変調器(EOM:Electro Optical Modulator)6により強度変調され、検光子を通過したあと、一部が光路分離用ビームスプリッタBS1を通過し、他の一部がビームスプリッタBS1によって反射される。
ビームスプリッタBS1の透過光は、光検出器(PD:Photo Detector)7により電気信号に変換されて光出力制御部(APC:Auto Power Controller)8に供給される。光出力制御部8は、光検出器より供給される信号に基づいて制御信号を生成し、この制御信号を電気光学変調器6に供給する。電気光学変調器6は、光出力制御部8から供給される制御信号の信号電界に応じて、光源から出射されるレーザ光の強度変調を行う。
このように、レーザ光の一部を光検出器により検出し、これに基づいて光出力制御部8により電気光学変調器6に対してフィードバック制御を行うことにより、電気光学変調器6を透過するレーザ光の光出力を安定させるようになされている。さらに、回転数一定(CAV:Constant Angular Velocity)の記録の場合、半径により線速度が異なるため、線速度が変化しても単位面積あたりの露光量を一定にする必要がある。光出力制御部8により電気光学変調器6に対してフィードバック制御を行う際、半径方向の線速度の変化に対応して線形に電気光学変調器6を透過するレーザ光の光出力を変化させ、単位面積あたりの露光量が一定とされる。このため、光出力制御部8に対して線速度の変化を補正するための制御信号が端子から供給される。このように、半径による線速度の変化に対応してレーザ光の強度を変化するので、単位面積あたりの露光量を一定にしながら記録できる。
ビームスプリッタBS1を透過した露光ビームは、変調光学系20に導かれる。変調光学系20では、集光レンズL1を用いてレーザ光をAOM9に集光し、このAOM9により強度変調される。その後発散したレーザ光は、レンズL2によって平行ビームになる。そして、変調光学系20から出射された露光ビームは、ミラーM1によって反射され、移動光学テーブル22上に水平且つ平行に導かれる。
移動光学テーブル22内の偏向光学系21に入射した露光ビームは、ウェッジプリズム11を介して音響光学偏向器(AOD:Acousto Optical Deflector)12に入射し、この音響光学偏向器12によって、所望する露光パターンに対応するように光学偏向が施される。
具体的には、例えば、線速度v=1.20m/s、周波数(3T;720kHz,4T;540kHzまたは5T;432kHz)にてグルーブを複数段階、例えば2段階の矩形ウォブルさせる。グルーブにクロック情報を付加するような場合には、例えば中心周波数が224MHzの高周波信号を周波数(3T;720kHz,4T;540kHzまたは5T;432kHz)の制御信号を、電圧制御発振器12から駆動用ドライバ13に供給する。そして、この信号に応じて、駆動用ドライバ13によって音響光学偏向器12を駆動し、当該音響光学偏向器12の音響光学素子のブラッグ角を変化させ、これにより、周波数(3T;720kHz,4T;540kHzまたは5T;432kHz)のウォブルに対応するように、露光ビームに対して光学偏向を施す。
ここで、(3T;720kHz)は、径方向に720kHzの周波数でウォブリングさせることを意味し、その場合に半周期分の長さが3Tをなることを意味する。
そして、音響光学偏向器12によって光学偏向が施された露光ビームは、ウェッジプリズム11を介して偏向光学系21から出射される。
そして、音響光学変調器9により8値の強度変調が施され、偏向光学系21によってグルーブを複数段階にウォブルさせた露光ビームは、ミラーM2によって反射されて進行方向が90°曲げられた上で、偏光ビームスプリッタPBS15に入射する。露光ビームはPBS15によって反射される。ここで、偏光ビームスプリッタPBSは、S偏光を反射し、P偏光を透過するようになされている。
そして、偏光ビームスプリッタPBS15から出射した露光ビームは、拡大レンズL3によって所定のビーム径とされた上でミラーM5によって反射される。その後露光ビームは対物レンズL4へと導かれ、当該対物レンズL4によって7層のフォトレジスト2上に集光される。これにより、7層のレジスト2が露光され、潜像が形成される。このとき、7層のレジスト2が塗布されているガラス原盤1は、上述したように、7層のレジスト2の全面にわたって所望のパターンでの露光がなされるように、ターンテーブル3によって回転駆動されるとともに、移動光学テーブル22によって平行移動される。この結果、露光ビームの照射軌跡に応じた潜像が、7層のレジスト2の全面にわたって形成される。
一例として、対物レンズの開口数NAを0.9とする。AOMおよびAODの音響光学素子は酸化テルル(TeO)が用いられる。
次に、レジスト基板の現像を行う。図示しない現像機を用い、レジスト基板をレジスト層が上部になるように現像機のターンテーブルに載置して、当該レジスト基板を水平面に対して回転させる。この後、レジスト層上に現像液を滴下して、当該レジストを現像処理する。これにより、レジスト基板の信号形成面に記録信号に基づく凹凸パターンが形成される。
ここで、現像液としては酸またはアルカリ等の液体を用い、現像に用いられるアルカリ溶液としてはテトラメチルアンモニウム水酸化溶液、KOH、NaOH、Na2CO3等があり、酸性溶液としては塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等が挙げられる。これらの中から任意のものを使用すればよい。
次に、レジスト基板の凹凸パターン上に無電界メッキ法等により、ニッケル皮膜でなる導電化膜層を形成する。導電化膜層が形成されたレジスト基板を電鋳装置に取り付け、電気メッキ法により導電化膜層上に300±5〔μm〕程度の厚さになるようにニッケルメッキ層を形成する。
続いて、ニッケルメッキ層が形成されたレジスト基板からニッケルメッキ層をカッター等で剥離し、そのニッケルメッキ層信号形成面に付着したレジストを、アセトン等を用いて洗浄し、3種類のスタンパA、スタンパB、スタンパCを作製する。
次に、3種類のスタンパを用いて、ポリカーボネート(PC)の透明樹脂を射出成型し、信号に相当するピットやグルーブパタ−ンに対応する微小な凹凸が転写された3種類のディスク基板A,B,Cを作製する。
次に、図2に示すように、光ディスク原盤の表面形状が転写されてなるディスク基板31上に記録層32および保護層33を形成する。まず、ディスク基板31の凹凸パターンが形成された面上に、Al等からなる光反射膜、第1の誘電体膜、相変化記録膜、第2の誘電体膜からなる記録層32を形成する。その後、上記記録層32上に紫外線硬化樹脂をスピンコート法により塗布し、当該紫外線硬化樹脂に対して紫外線を照射し硬化させることにより、保護層33を形成する。
以上の工程により、ウォブル多値深さ多値記録の光ディスクA、光ディスクB、光ディスクCが完成する。光ディスクA,B,Cは、それぞれグルーブのウォブル状態が異なっているものとする。
[評価用ディスクの評価結果]
作製した光ディスクA、光ディスクB、光ディスクCについて、CDの評価機(レーザ波長λ:785nm、対物レンズの開口数NA:0.45)の光ピックアップを用いて、ウォブル多値深さ多値記録の再生を行った。
この発明が適用された光ディスク再生装置における光ディスクA、B、Cには、図3に示すように、トラック中心に対して交互にウォブルすることで+または−の変位を持ち、8種類の異なる深さに対応して8値のデータが記録される。8値のデータは、D0、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7で表される。D0の深さは例えば0であり、D1の深さは例えばλ/16nであり、D2の深さは例えばλ/8nであり、D3の深さは例えば3λ/16nであり、D4の深さは例えばλ/4nであり、D5の部分の深さは5λ/16nであり、D6の部分の深さは3λ/8nであり、D7の部分の深さは7λ/16nである。
このように多値記録されたデータは、RF信号とプッシュプル信号とを用いて再生される。従来の多値記録の光ディスクは、再生RF信号レベルだけを用いて再生を行っていたが、この発明の一実施例では、再生RF信号と再生プッシュプル信号とを用いて多値データを再生している。このため、多値数を増やしてもデータを誤りなく再生できる。
図4は、+側にウォブルした場合のグルーブの深さと再生RF信号レベルの関係、およびグルーブの深さと再生プッシュプル信号レベルとの関係を示すものである。ここでいう深さとは、位相深さのことである。再生RF信号レベルは、図4中のRFで示すように、グルーブの深さが0およびλ/2の時に略0となり、グルーブの深さがλ/4の時にピーク値R4を有する。また、再生RF信号レベルの極性は一定である。
これに対して、再生プッシュプル信号レベルは、グルーブの深さがλ/4以下の時極性は正となり、グルーブの深さがλ/8で正のピーク値P+2となる。そして、グルーブの深さがλ/4からλ/2の時には、極性は負となり、グルーブの深さが3λ/8の時に負のピーク値P−2となる。
例えば、グルーブの深さがλ/8の時と、3λ/8の時とでは、再生RF信号レベルは同じである。したがって、再生RF信号レベルだけでは、グルーブの深さがλ/8の信号と、深さが3λ/8の信号とが区別できない。ところが、グルーブの深さがλ/8の時には再生プッシュプル信号レベルが正であり、グルーブの深さが3λ/8の時には再生プッシュプル信号レベルが負となるので、再生RF信号レベルと共に再生プッシュプル信号レベルの符号を検出すれば、グルーブの深さがλ/8の時の信号であるか、グルーブの深さが3λ/8の時の信号であるかが判断できる。
図5は、−側にウォブルした場合のグルーブの深さと再生RF信号レベルの関係、およびグルーブの深さと再生プッシュプル信号レベルとの関係を示すものである。再生RF信号レベルは、図5中のRFで示すように、グルーブの深さが0およびλ/2の時に略0となり、グルーブの深さがλ/4の時にピーク値R4となる。そして、再生RF信号レベルの極性は一定である。
+側にウォブルした場合の再生プッシュプル信号レベルとは逆に、−側にウォブルした場合の再生プッシュプル信号レベルは、グルーブの深さがλ/4以下なら極性は負となり、グルーブの深さがλ/8で負のピーク値P−2となる。そして、グルーブの深さがλ/4からλ/2の時には、極性は正となり、グルーブの深さが3λ/8の時にピーク値P+2となる。
−側にウォブルした場合のグルーブの深さがλ/8の時と、3λ/8の時とでは、同様に再生RF信号レベルは同じである。したがって、再生RF信号レベルだけでは、グルーブの深さがλ/8の信号と、深さが3λ/8の信号とが区別できない。逆に、グルーブの深さがλ/8の時には再生プッシュプル信号レベルが負であり、グルーブの深さが3λ/8の時には再生プッシュプル信号レベルが正となるので、再生RF信号レベルと共に再生プッシュプル信号レベルの符号を検出すれば、グルーブの深さがλ/8の時の信号であるか、グルーブの深さが3λ/8の時の信号であるかが判断できる。
以下、光ディスクA、B、Cのそれぞれについて説明する。
図6に示す光ディスクAでは、グルーブの深さがD7,D4,D2,D5,D3,D1,・・・D0,D3に変化し、ウォブルの極性が+側と−側に交互に繰り返している場合を考える。再生プッシュプル信号レベルは、図4、図5から、P−1,P0,P+2,P+1,P+1,P−1,・・・P0,P−1、再生RF信号レベルは、R1,R4,R2,R3,R3,R1,・・・R0,R3のレベルとなる。
このとき、プッシュプル信号レベルP−1、RF信号レベルR1は、+側ウォブルの場合、図4に示すように、グルーブの深さがD7なる。また、プッシュプル信号レベルP0、RF信号レベルR4は、−側ウォブルの場合、図5に示すように、グルーブの深さがD4となる。
つまり、再生RF信号レベルがR1なら、深さλ/16のD1か、または深さ7λ/16のD7が再生されており、ウォブルの極性が+側の時には、再生プッシュプル信号レベルが正(P+1)ならλ/16のD1が再生されていると判断でき、再生プッシュプル信号レベルが負(P−1)なら7λ/16のD7が再生されていると判断できる。逆に、ウォブルの極性が−側の時には、再生プッシュプル信号レベルが負(P−1)ならλ/16のD1が再生されていると判断でき、再生プッシュプル信号レベルが正(P+1)なら7λ/16のD7が再生されていると判断できる。
再生RF信号レベルがR2なら、深さがλ/8のD2が再生されているか、または深さが3λ/8のD6が再生されていると判断できる。ウォブルの極性が+側の時には、再生プッシュプル信号レベルが正(P+2)ならλ/8のD2が再生されていると判断でき、再生プッシュプル信号レベルが負(P−2)なら3λ/8のD6が再生されていると判断できる。逆に、ウォブルの極性が−側の時には、再生プッシュプル信号レベルが負(P−2)ならλ/8のD2が再生されていると判断でき、再生プッシュプル信号レベルが正(P+2)なら3λ/8のD6が再生されていると判断できる。
再生RF信号レベルがR3なら、深さが3λ/16のD3が再生されているか、または深さが5λ/16のD5が再生されていると判断できる。ウォブルの極性が+側の時には、再生プッシュプル信号レベルが正(P+1)なら3λ/16のD3が再生されていると判断でき、再生プッシュプル信号レベルが負(P−1)なら5λ/16のD5が再生されていると判断できる。逆に、ウォブルの極性が−側の時には、再生プッシュプル信号レベルが負(P−1)なら3λ/16のD3が再生されていると判断でき、再生プッシュプル信号レベルが正(P+1)なら5λ/16のD5が再生されていると判断できる。
再生RF信号レベルがR4で、再生プッシュプル信号レベルが0なら、深さがλ/4のD4が再生されていると判断でき、再生RF信号レベルがR0で、再生プッシュプル信号レベルが0なら、深さが0のD0が再生されていると判断できる。
このように光ディスクAでは、再生RF信号レベル&再生プッシュプル信号レベル、ウォブルの極性から、グルーブの深さ多値(D0,D1,・・・D7)の再生が可能である。
多値記録での密度増加率は、改善前の2値記録と比較して使用するクロックと線速度の比が変わらず、また、現在の状態とその他の状態で制約がない時には、N値記録のとき、従来の2値記録に比べて容量は以下のように示される。
密度増加率=LogN/Log2
光ディスクAは、ウォブルの極性が+側と−側に交互に繰り返している。ある+側に変位したウォブルを基準にすると、次のウォブルは−側に変位すると決まっている。最初の状態で可能な状態数は14通り(深さ7段階×ウォブル2段階)となるが、それ以降はウォブルの極性が決まっていることからとり得る状態数は7通り(深さ7段階)となる。このため、基本的には7値記録と考えることができる。
光ディスクAのような7値記録の場合、密度増加率はLog7/Log2=2.807・・・より、2値記録と比較して最大で2.8倍程度の高密度化が可能である。
図7に示すような光ディスクBは、ウォブルは3段階(+側、0、−側)、深さは、7段階(8段階)である。
ここで、通常の光ディスク再生装置では、ジャストトラック(ウォブル0)では、プッシュプル信号レベルが0となるため、再生RF信号レベルと再生プッシュプル信号レベルとを用いて多値データを再生するのは困難である。そこで、RF信号を得るためのスポットとプッシュプル信号を得るためのスポットの、2つの読み取りスポットをディスクに照射し、プッシュプル信号を得るためのスポットをトラックセンタからずらすようにして、RF信号とプッシュプル信号とが得られるようにしている。
光ディスクBでは、深さ方向の7値記録については同じ深さが続くことに特に制約を課していないが、ウォブル方向の3値記録については同じ状態を繰り返すことができないように制約を課している。
7値記録と3値記録を併用した場合、最初の状態で可能な状態数は21通り(深さ7段階×ウォブル3段階)となるが、それ以降はウォブルが同じ状態を繰り返すことができないため、14通り(深さ7段階×ウォブル2段階)となる。このため、基本的には、14値記録と考えることができる。
光ディスクBのような14値記録の場合の密度増加率を、上述した式を用いて計算すると、Log14/Log2=3.807・・・より、2値記録と比較して最大で3.8倍程度の高密度化が可能である。
図8に示すような光ディスクCは、ウォブルは3段階(+側、0、−側)、深さは、7段階(8段階)である。
光ディスクCでは7値記録と3値記録にそれぞれ制約を課さず、同じ状態を繰り返すことができるようにしている。このため、7値記録と3値記録を併用することにより、常に21通り(深さ7段階×ウォブル3段階)の状態をとることができ、21値記録となる。
このため、光ディスクCのような21値記録の場合の密度増加率を、上述した式を用いて計算すると、Log21/Log2=4.392・・・より、2値記録と比較して最大で4.4倍程度の密度を得ることができる。
ここで、コンピューター上のデータは、2のべき乗を単位に扱われるため、上記の倍率と比較して若干マイナスとなる。また、ウォブルの極性の総和が0(ウォブルの極性のDuty Free)となること、ウォブルの極性の連続使用制限(3回まで)を考慮すると、さらにマイナスとなる。したがって、図8に示すような光ディスクCは、ウォブルは3段階、深さは、7段階(8段階)であり、4.3倍程度の高密度化が可能である。
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、この発明を適用できる光ディスクは特に限定されるものでなく、ディスク基板側から読み取るCDのようなタイプや基板を張り合わせたDVDのようなタイプ、カバー層側から読み取るBlu−ray Discのようなタイプなど、種々のディスクに適用可能である。
また、図9に示すように、ウォブルグルーブに限らずウォブルピットを用いた深さ多値記録再生でも良い。
また、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
また、図9に示すように、ウォブルグルーブに限らずウォブルピットの深さ多値記録再生でも良い。
この発明を適用できる光学記録装置を示す模式図である。 この発明で用いた光ディスクの構造を示す模式図である。 この発明を適用できるウォブルと深さの多値記録フォーマットの構造を示す模式図である。 グルーブが+側にウォブルしている際に得られる、グルーブ深さと再生RF信号、再生Push−Pull信号の関係を表す略線図である。 グルーブが−側にウォブルしている際に得られる、グルーブ深さと再生RF信号、再生Push−Pull信号の関係を表す略線図である。 この発明を適用できる多値記録フォーマットの構造と、得られる再生RF信号、再生Push−Pull信号を表す略線図である。 この発明を適用できる多値記録フォーマットの構造と、得られる再生RF信号、再生Push−Pull信号を表す略線図である。 この発明を適用できる多値記録フォーマットの構造と、得られる再生RF信号、再生Push−Pull信号を表す略線図である。 この発明を適用できる多値記録フォーマットの構造と、得られる再生RF信号、再生Push−Pull信号を表す略線図である。
符号の説明
1・・・ガラス原盤
2・・・レジスト層
3・・・ターンテーブル
5・・・レーザ光源
9・・・音響光学変調器(AOM)
11・・・ウェッジプリズム
12・・・音響光学偏向器(AOD)
10、13・・・ドライバ
14・・・電圧周波数制御器(VCO)
15・・・偏光ビームスプリッタ(PBS)
20・・・変調光学系(OM)
21・・・偏向光学系(OD)
22・・・移動光学テーブル
M1,M2,M3・・・ミラー
L1,L2,L3,L4・・・レンズ
31・・・ディスク基板
32・・・記録層
33・・・保護層

Claims (7)

  1. 多値化信号が記録される光記録媒体の光ディスク原盤において、
    グルーブまたはピット深さの異なる3値以上のデータと、
    グルーブまたはピットがディスクの径方向に変位することにより得られる3値以上のデータとに対応する凹凸パターンが形成された光ディスク原盤。
  2. 請求項1に記載の光ディスク原盤において、
    上記深さの異なる3値以上のデータは、各データに対応した深さに設定されると共に、グルーブまたはピットが深いほど設定値より深くなるようになされた光ディスク原盤。
  3. 請求項1に記載の光ディスク原盤において、
    上記ディスクの径方向に変位することによって得られる3値以上のデータは、トラックセンタ上に位置するグルーブまたはピットと、トラックセンタより半径方向に対して外側に位置するグルーブまたはピットと、トラックセンタより半径方向に対して内側に位置するグルーブまたはピットからなる光ディスク原盤。
  4. 多値化信号が記録される光記録媒体において、
    グルーブまたはピット深さの異なる3値以上のデータと、
    グルーブまたはピットがディスクの径方向に変位することにより得られる3値以上のデータとに対応する凹凸パターンが形成された光記録媒体。
  5. 請求項4に記載の光記録媒体において、
    上記深さの異なる3値以上のデータは、各データに対応した深さに設定されると共に、グルーブまたはピットが深いほど設定値より深くなるようになされた光記録媒体。
  6. 請求項4に記載の光記録媒体において、
    上記ディスクの径方向に変位することによって得られる3値以上のデータは、トラックセンタ上に位置するグルーブまたはピットと、トラックセンタより半径方向に対して外側に位置するグルーブまたはピットと、トラックセンタより半径方向に対して内側に位置するグルーブまたはピットからなる光記録媒体。
  7. グルーブまたはピット深さの異なる3値以上のデータと、
    グルーブまたはピットがディスクの径方向に変位することによって得られる3値以上のデータとを用いて記録された光記録媒体の再生方法であって、
    上記光記録媒体を再生し、RF信号とプッシュプル信号とを出力するステップと、
    上記RF信号と上記プッシュプル信号とから上記光記録媒体の記録データを判別するステップからなる光記録媒体の再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009146515A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Sony Corp 記憶媒体製造方法、情報記憶原盤製造装置

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