JP2007279892A - 衝突予知システムの制御装置、衝突予知方法および乗員保護システム - Google Patents

衝突予知システムの制御装置、衝突予知方法および乗員保護システム Download PDF

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Abstract

【課題】カメラとレーダを用いて自車両と種々の位置関係にある対象車両との衝突可能性を高精度に予測することを可能とする。
【解決手段】本衝突予知システムは、カメラ30とレーダ20を所定の相対タイミングで動作させる手段12を備え、対象車両と自車両100との相対位置(相対距離、方位角)と相対速度を求めて記憶し(S4〜S10)、所定の予測時間経過後の対象車両の推定移動方向に平行で自車両を通る平行領域を設定し(S32またはS44)、対象車両の幅方向のエッジと相対距離に基づいて対象車両の推定存在域を求める(S30またはS40)。所定の予測時間後の対象車両の予測位置が自車両から所定の閾距離の範囲内にあるか否かを判断し(S12,S14=危険レンジによる衝突予知)、予測位置が閾距離の範囲内にある場合、平行領域と推定存在域との相対的な位置関係に基づいて、対象車両との衝突可能性を判断する(S22=ラップ可能性による衝突予知)。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両とその進行方向にある他の車両などの物体との衝突の可能性を予測する技術に関する。
自動車などの車両の発達に伴い、種々の衝突予知技術を用いた車両の制御方法が提案されている。
例えば、オートクルーズ(ACC)制御,プリクラッシュセーフティ(PC)制御を、前方存在物の幅W,自車両に対する幅方向位置等の幅関連情報に基づいて行う衝突対応車両制御システムがある(特許文献1参照)。このシステムでは、自車両と前方存在物が衝突すると仮定した場合のラップ率に応じて、シートベルト等の乗員保護装置の作動形態を変更している。
また、衝突の予知に使用される代表的なセンサとして、カメラ、レーダなどがある。カメラの画像情報からは、対象物の輪郭またはエッジ(特に水平方向のエッジは対象物の幅に関係するので重要である)の方向を知ることができる。また、レーダ反射波からのは、レーダ反射距離と方位で決まるレーダ反射位置(自車両と対象物との相対位置)および相対速度の情報が得られる。単一のセンサを用いて衝突予知を行うシステムにおいては、現実の状況と予知判断結果との時間的誤差だけを考慮すれば十分であり、この誤差を小さくするには高速で計測処理を行えば十分である。また、衝突予知の精度を高めるために複数のセンサを用いるシステムも考えられる。
特開2005−28992号公報(段落0077、図15)
しかし、特許文献1におけるラップ率の計算は、自車両の進行方向と直交する方向の幅に対して行うので、自車両の進行方向に対して斜め方向から出現する車両に対する衝突可能性の予測には不向きである。
また、複数のセンサを用いて衝突予知判断を行う場合、複数のセンサがそれぞれ感知するタイミングにずれがある場合、正しい予知判断を行うことはできない。したがって、高精度の衝突予知を行うには、複数のセンサの計測時点に同期性を持たせる必要がある。
本発明は、前記問題点に鑑みて為されたものであり、複数のセンサ情報を用いて自車と種々の相対位置関係にある対象車両との衝突可能性を高精度に予測する乗員保護システム、衝突予知システム、その制御装置およびこれらを備えた車両を提供することを課題とする。
本発明は、一面において、車両(図1に関連して後記する100であり、以降、「自車両」と称する)に設置されたカメラ(30)とレーダ(20)とを備えて、前記カメラおよびレーダからの情報に基づいて衝突予知を行う衝突予知システムの制御装置(例えば、後記の乗員保護システム制御部10)を提供する。本制御装置は、レーダにより、過去の複数のレーダ反射点を用いて、衝突予知を行うべき対象車両に関して前記自車両を基準とした移動方向ベクトルを求める手段(例えば、ステップS32(厳密には、このステップの動作を実行するためのコードシーケンスおよびその動作に関与するハードウェア資源が相当するが、このことはストアードプログラム方式のコンピュータに関して常識的なことであるから、以降、単にステップのみを記す))と、前記移動方向ベクトルに平行で、所定の幅を有する平行領域を設定する手段(例えば、ステップS44)と、前記カメラによる前記対象車両の画像エッジおよび前記レーダ反射距離に基づいて前記対象車両が存在すると推定される推定存在域を求める手段(例えば、ステップS20に含まれ、ステップS30またはS40を含む)と、前記対象車両の過去のレーダ反射点のデータを用いて所定の予測時間が経過した後の前記自車両と前記対象車両との相対位置(以降、「予測位置」ち称する)が前記自車両から所定の閾距離の範囲内にあるか否かを判断する手段(例えば、ステップS12,S14を含む)と、前記平行領域と前記推定存在域との相対的な位置関係に基づいて、前記対象車両との衝突可能性を判断する手段(例えば、ステップS22を含む)とを備えたことを特徴とする。
なお、レーダ反射距離は、本発明の衝突予知システムが搭載された車両(自車両と称する)と対象車両との相対距離であり、レーダ反射点は、自車両から見た対象車両の相対位置であるとする。
本発明による衝突予知システムの制御装置は、対象車両の予測位置が前記自車両から所定の閾距離の範囲内にあるか否かを判断し、予測位置が閾距離の範囲内にあると判断した場合に限り、平行領域と推定存在域との相対的な位置関係に基づいて、対象車両との衝突可能性を判断するので、高精度の衝突可能性の判断が効率的に行われる。
請求項2記載の衝突予知システムの制御装置は、前記の移動方向ベクトルを求める手段が、所定の他の予測時間が経過した時点の、前記自車両に対する前記対象車両の相対的な移動方向を表す前記移動方向ベクトルを求め、前記の平行領域を設定する手段が、前記自車両を通り、前記自車両の縦軸と直交する方向(横方向)に前記所定の幅を有する前記平行領域を設定することを特徴とする。
この制御装置によれば、予測した移動方向ベクトルを用いるので、予知の精度が向上する。また、平行領域の幅が自車両の横方向を基準に設定されるので、対象車両の相対的移動方向に応じて衝突可能性を一層現実的に反映するように変化する。この点でも、予知精度の向上に寄与する。
請求項3記載の衝突予知システムの制御装置は、前記の移動方向ベクトルを求める手段が、前記所定の他の予測時間の少なくとも2倍は遡った時点までのレーダ反射点を用いて前記移動方向ベクトルを求めることを特徴とする。
この制御装置によれば、所定の他の予測時間の2倍以上遡った時点までのレーダ反射点を用いて移動方向ベクトルを求めるので、移動方向ベクトルの精度を高めることができる。
請求項4記載の衝突予知システムの制御装置は、前記の判断する手段が、前記所定の予測時間の少なくとも2倍は遡った時点までのレーダ反射点を用いて前記対象車両の予測位置を求める手段を含むことを特徴とする。
この制御装置によれば、所定の予測時間の2倍以上遡った時点までのレーダ反射点を用いて対象車両の予測位置を求めるので、予測位置を正確に求めることができる。
請求項5記載の衝突予知システムの制御装置は、レーダに対する動作指令であるレーダトリガ信号とカメラに対する動作指令であるカメラトリガ信号とを所定の相対タイミングで発する手段をさらに備えたことを特徴とする。
この制御装置によれば、カメラとレーダを所定の相対的タイミングで起動することにより、両者の情報収集タイミングを一致させることができる。
請求項6記載の衝突予知システムの制御装置は、前記レーダトリガ信号と前記カメラトリガ信号とを発する手段は、前記レーダトリガ信号と前記カメラトリガ信号とを、同時に又は同一の信号として、発することを特徴とする。
この制御装置によれば、カメラとレーダを同時に起動することにより、両者の情報収集タイミングを一致させることができる。
請求項7記載の衝突予知システムの制御装置は、前記の推定存在域を求める手段が、前記対象車両の(2つの)前記画像エッジと前記自車両とを結ぶ2本の線と前記自車両を中心に前記レーダ反射距離を半径とする円との交点を結ぶ線分を前記推定存在域とすることを特徴とする。
この制御装置によれば、推定存在域を容易に求めることができる。
請求項8記載の衝突予知システムの制御装置は、前記の衝突可能性を判断する手段が、前記平行領域と前記推定存在域との重なりの程度に応じて衝突可能性を判断することを特徴とする。
この制御装置によれば、平行領域と推定存在域との重なりの程度に応じて衝突可能性を定量的に決定することができる。
請求項9記載の衝突予知システムの制御装置は、前記の衝突可能性を判断する手段が、
前記推定存在域が前記平行領域に侵入している部分の前記横方向の直線への投影の長さを求める手段と、前記投影の長さの前記平行領域の前記所定の幅に対する百分率を前記衝突可能性として算出する手段を含むことを特徴とする。
この制御装置によれば、推定存在域と平行領域との重なり具合(いわゆるラップ率に相当する本発明のラップ率)を求めることができる。
請求項10記載の衝突予知システムの制御装置は、前記平行領域を設定する前記手段が、前記対象車両の過去のレーダ反射点のデータを用いて所定の第1の予測時間が経過した後の前記対象車両の推定移動方向に平行で、前記自車両を通り、前記所定の幅より狭い危険領域を設定する手段からなり、前記の衝突可能性を判断する手段が、前記推定存在域と前記危険領域が重複する部分が存在する場合、衝突可能性が100%であると判断することを特徴とする。
この制御装置によれば、前記の平行領域より幅が狭い危険領域と推定存在域とが重複する部分が存在する場合、衝突可能性が100%であると判断するので、衝突可能性の判定が容易である。
請求項11記載の衝突予知システムの制御装置は、前記の危険領域の前記横方向の幅が、前記平行領域の前記横方向の幅のほぼ40%であることを特徴とする。
この制御装置によれば、危険領域の横方向の幅を平行領域の横方向の幅のほぼ40%としたので、適切な衝突予知が可能となる。
請求項12記載の衝突予知システムの制御装置は、前記の推定存在域を求める手段が、前記レーダにより求めた前記対象車両の前記レーダ反射点を中心に前記対象車両が存在する確率の確率分布を前記推定存在域として設定する手段からなることを特徴とする。
この制御装置によれば、対象車両の相対位置を、レーダにより求めた対象車両のレーダ反射点を中心に対象車両が存在する確率の確率分布として把握する。
請求項13記載の衝突予知システムの制御装置は、前記自車両に所定の加速度が加わるように前記自車両が旋回した場合に前記自車両の旋回外側の先端が描く旋回曲線を左右の旋回に対して求める手段と、前記左右の旋回曲線の内側領域と前記確率分布との重複部分から衝突可能性を算出する手段をさらに備えたことを特徴とする。
この制御装置によれば、所定の加速度が加わるように自車両が旋回した場合に自車両の旋回外側の先端が描く旋回曲線を左右の旋回に対して求め、これらの旋回曲線の内側領域と前記確率分布との重複部分から衝突可能性を算出する。左右の旋回曲線の重複部分(危険領域と考えられる)の前方方向の範囲は自車両の速度にほぼ比例するので、衝突可能性の判断基準の1つとして用いられる危険領域が自車両の速度に応じて自動的に調節されることになる。
請求項14記載の衝突予知システムの制御装置は、前記重複部分から衝突可能性を算出する手段が、左旋回曲線の内側領域、右旋回曲線の内側領域、および前記確率分布の重複部分の確率、前記左旋回曲線の内側領域と前記確率分布との重複部分の確率の1/2、ならびに前記右旋回曲線の内側領域と前記確率分布との重複部分の確率の1/2の総和を算出することを特徴とする。
この制御装置によれば、所定のアルゴリズムにより衝突可能性を確率として求めることができる。
請求項15記載の衝突予知システムの制御装置は、前記カメラから得た情報の利用可能性を周囲の視覚的状況により判断する手段と、前記カメラから得た前記情報を利用しないと判断した場合、前記レーダにより求めた前記対象車両の前記レーダ反射点を中心に前記対象車両が存在する確率の確率分布を前記推定存在域として設定する手段とをさらに備えたことを特徴とする。この制御装置によれば、前記カメラから得た情報の利用を使用することなく、前記推定存在域として設定することができるので、カメラの撮像画像を用いることなく衝突予知を行うことが可能となる。
請求項16記載の衝突予知システムの制御装置は、前記の衝突可能性を判断する手段が、前記平行領域と前記推定存在域とが重なる領域の確率の総和に応じて衝突可能性を判断することを特徴とする。この制御装置は、請求項15記載の制御装置と同様の効果を有する。
請求項17記載の衝突予知システムの制御装置は、前記平行領域を設定する前記手段が、前記対象車両の過去のレーダ反射点のデータを用いて所定の第1の予測時間が経過した後の前記対象車両の推定移動方向に平行で、前記自車両を通り、前記所定の幅より狭い危険領域を設定する手段からなり、前記の衝突可能性を判断する手段が、前記推定存在域と前記危険領域が重複する部分が存在する場合、衝突可能性が100%であると判断することを特徴とする。この制御装置は、請求項15記載の制御装置と同様の効果を有する。
本発明は、別の面では、車両に設置されたカメラとレーダを備えた衝突予知システムにおいて前記カメラと前記レーダからの情報に基づいて衝突予知を行う方法を提供する。本発明の衝突予知方法は、前記レーダに対する動作指令であるレーダトリガ信号と前記カメラに対する動作指令であるカメラトリガ信号とを所定の相対的タイミングで発するステップと、レーダからの受信データに基づいて、衝突予知を行うべき対象車両に関するレーダ反射距離および方位角で定義されるレーダ反射点を求めて記憶するステップと、前記対象車両の過去の前記レーダ反射点のデータを用いて所定の第1の予測時間が経過した後の前記対象車両の推定移動方向に平行で、前記自車両を通り、前記自車両の縦軸と直交する方向(幅方向)に所定の幅を有する平行領域を設定するステップと、前記カメラによる撮像画像から求めた前記対象車両の幅方向の2つのエッジおよび前記レーダ反射距離に基づいて前記対象車両が存在すると推定される推定存在域を求めるステップと、前記対象車両の過去の前記レーダ反射点のデータを用いて所定の第2の予測時間が経過した後の前記自車両と前記対象車両との相対位置(これを「予測位置」と称する)が前記自車両から所定の閾距離の範囲内にあるか否かを判断するステップと、前記平行領域と前記推定存在域との相対的な位置関係に基づいて、前記対象車両との衝突可能性を判断するステップとを含むことを特徴とする。
本発明の衝突予知方法は、前記の衝突予知システムの制御装置と同じ作用効果をもたらす。
本発明は、さらに別の面では、乗員保護システムを提供する。本発明の乗員保護システムは、車両の第1の所定位置に設置されたカメラと、前記自車両の第2の所定位置に設置されたレーダと、前記レーダに対する動作指令であるレーダトリガ信号と前記カメラに対する動作指令であるカメラトリガ信号とを所定の相対タイミングで発する手段と、レーダからの受信データに基づいて、衝突予知を行うべき対象車両に関するレーダ反射距離および方位角で定義されるレーダ反射点を求めて記憶する手段と、前記対象車両の過去のレーダ反射点のデータを用いて所定の第1の予測時間が経過した後の前記対象車両の推定移動方向に平行で、前記自車両を通り、前記自車両の縦軸と直交する方向(横方向)に所定の幅を有する平行領域を設定する手段と、前記カメラによる撮像画像から求めた前記対象車両の幅方向の2つのエッジおよび前記レーダ反射距離に基づいて前記対象車両が存在すると推定される推定存在域を求める手段と、前記対象車両の過去のレーダ反射点のデータを用いて所定の第2の予測時間が経過した後の前記自車両と前記対象車両との相対位置(これを「予測位置」と称する)が前記自車両から所定の閾距離の範囲内にあるか否かを判断する手段と、前記予測位置が前記閾距離の範囲内にあると判断した場合、前記平行領域と前記推定存在域との相対的な位置関係に基づいて、前記対象車両との衝突可能性を判断する手段と、前記衝突可能性が所定の基準より高いと判断した場合、所定の乗員保護動作を実行する指令を発する手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、複数のセンサ情報を用いて自車と種々の相対位置関係にある対象車両との衝突可能性を高精度に予測することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態と添付図面を用いて、本発明を詳細に説明する。
なお、複数の図面に同じ要素を示す場合には同一の参照符号を付ける。
図1は、本発明の原理による乗員保護システムの構成を概念的に示す略ブロック図1(b)およびこの乗員保護システムを搭載した車両の要部を概念的に示す構成図1(a)からなる。図1において、本発明の原理による乗員保護システム1は、車両100の前端部に搭載されたレーダ20およびカメラ30、これらレーダ20およびカメラ30を制御しながら検出されたデータを収集して利用する(乗員保護システム)制御部10、制御部10からの制御信号に応じて動作する種々の保護装置40,41,42から構成される。制御部10は、図1(b)に示したように車両100が備えるECU(電子制御ユニット)110の一部として実現してもよいし、ECU110とは別の独立した装置として実現してもよい。保護装置としては、例えば、車両100のフロントバンパ106と車体102との間に配置され、制御部10が衝突の可能性があると判定した場合に、フロントバンパ106を前方に移動させ、衝突前にフロントバンパ106と車体102との間に空間を設けることにより、衝突時の衝撃吸収性能を向上させるバンパ部保護装置40、エアバッグ装置41、衝突の可能性があると判定した場合に、シートベルト装置のプリテンショナ機構を作動させてシートベルトを巻き上げることにより、乗員をシートに固定するシートベルト装置42などがある。
レーダ20は、例えば、ミリ波の連続波(CW)に周波数変調(FM)を施した送信信号を用いるFM−CWレーダ装置などであるが、これに限らず、前方の車両や道路標識等の前方存在物を検出し、その前方存在物と自車両(他の車両を含む前方存在物と車両100を区別するために車両100を自車両100とも言う)の相対位置および相対速度を同時に取得可能なものであれば、いかなるレーダ装置でもよい。なお、レーダ20は、探知可能距離を設定し、設定された距離以遠の前方存在物の探知を行わないようにする機能を備えることが好ましい。また、レーダ20は、ミリ波を用いたものであれば、回折および路面との反射により、直前の前方存在物だけでなく、その陰に隠れたさらに前方の存在物を検知し、それらの相対距離および相対位置を得ることも可能である。
カメラ30の画像出力は図示しない画像処理装置により処理し、制御部10からの要求に応じて必要な情報を制御部10に渡すように構成することが好ましい。この場合、図示しない画像処理装置は、画像内を一体として移動する部分を処理対象として認識し、認識した処理対象の幅方向の縁(エッジ)を検出する。画像処理装置は、この処理をカメラの撮像動作ごとに自動的に行い、処理対象を連続的に監視し、制御部10の要求に基づいて、処理結果を制御部10に送る。これにより、制御部10の処理量を低減することができるので、制御部10の処理サイクルを高めることができるので、それだけ頻繁に衝突検知を行うことが可能となる。
制御部10は、周知のように図示しないCPU,ROM,RAMなどを備えたコンピュータであり、CPUからの指令によりレーダ20およびカメラ30へのトリガ信号を出力するトリガ信号出力部12を備える。制御部10の例えばROMなどの不揮発性メモリには、衝突検知に基づいて乗員保護を行うためのプログラムが格納され、このプログラムをCPUが実行することにより、詳細に後記する本発明の原理による衝突検知方法および乗員保護方法が実行される。
図2は、図1(b)の制御部10(すなわち、その図示しないCPU)の動作の流れを示すフローチャートである。制御部10は、図示しないイグニッションスイッチによりエンジンが起動されると、図2の処理を開始する。本発明の原理によれば、図2のステップS2において、トリガ信号をカメラ30およびレーダ20に送り、カメラ30およびレーダ20を同時に動作させる。このように、カメラ30とレーダ20を同時に動作させる場合は、1つのトリガ信号をカメラ30とレーダ20に送ればよい(勿論、2つの信号を同時に送ってもよい)。しかし、カメラ30はトリガ信号を受信後、直ちに画像を取り込むのに対し、レーダ20はそれが発した電磁波が観測対象物に到達して初めてその観測対象物の情報が獲得される。したがって、レーダ20とカメラ30を同時に起動させた場合、レーダ20の反射波から得られる情報はカメラ30が撮像した時点より後に獲得されたものとなる。したがって、この時間差を考慮してレーダ20へのトリガ信号とカメラ30へのトリガ信号とに所定の時間差を設けて個別にトリガ信号を与えるようにしてもよい。ようするに、レーダ20とカメラ30が可能な限り同時に情報を獲得するようにトリガ信号を与えればよい。
次に、ステップS4において、レーダ20およびカメラ30からデータ信号を取り込む。一般に、レーダ反射波のデータ処理に比べカメラ30からの撮像画像のデータ処理には時間がかかる。したがって、まず、レーダ反射波のデータを用いて処理すべき対象(対象車両)を特定し、対象車両に対して可能な限りレーダ反射波のデータ処理を行ってから、撮像画像のうち特定した対象車両に相当する部分の付近に限定して画像処理を行うことが好ましい。図3は、レーダ20の反射波から、自車両100に対する対象車両の相対位置(反射位置)および相対速度を求める様子を説明する図である。図3において、車両100のレーダ20およびカメラ30は、Psで示した位置に取り付けられているものとし、位置Psを観測点と称する。TVはレーダ反射波により認識された対象車両の1つである(図3には、説明を簡単にするために1つのみ示した)。
図6A図6A図6A図6A
ステップS8において、レーダ20により存在が確認されたレーダ反射点すなわち車両のうち衝突予知の対象とすべきものを決定し、番号またはIDを付けて一意に識別できるようにする。この判断は、例えば、認識された車両の数をNとした場合、自車両100と認識された各車両との相対距離Ri(i=1,2,...,N)から相対速度Viと所定時間Tとの積を引いた値、すなわち時間T経過後の予測距離(Ri−T・Vi)が所定の値以下信号である場合、その車両は自車両に接近しつつあると判断し、衝突予知の対象(以降、単に処理対象と称する)とする。また、単純に、相対距離で判断してもよい。具体的な処理としては、すでに前回の処理において衝突予知の対象とされていた車両で、今回も処理対象となったものは、そのまま現在のIDとそれまでのデータを引き継ぎ、今回処理対象とならなかったもの(レーダ20やカメラ30で認識されなかった車両も含む)は、そのIDおよびそれまでのデータは破棄する。今回新たに認識された車両のうち処理対象と判断した車両には番号またはIDを付ける。なお、この場合、前記の予測距離(Ri−T・Vi)の昇順に(小さい方から順に)番号を振り処理に優先順位を設けてもよい。このように処理対象と選定された車両を対象車両TVと称する。対象車両の数をM(≦N)とすれば、本来、各対象車両は、TVj(j=1,2,...,M)と表記すべきであるが、以降の処理はすべての対象車両の各々に対して全く同様に行い、対象車両を区別する必要がないので、1つの対象車両のみを考え、単に対象車両TVと記すこととする。また、対象車両TVへの相対距離および相対速度をそれぞれ単にRおよびVと記す。
次に、ステップS10において、レーダ20からのデータを用いて、図3に示すように対象車両TVの相対位置および相対速度Vを決定し、対象車両TVのIDに関係付けて記録する。相対位置は、対象車両TVの相対距離Rおよび自車両100の縦方向の中心線(以降、自車両の縦軸と称する)から測った角度(方位角)θを用いて(R,θ)と表すこととする。図3において、黒丸は、対象車両TVのこれまでの処理により求めた相対位置の軌跡を表し、白丸は同様の周期で処理を継続して行った場合に観測される相対位置の軌跡の一例を示す。
図4は、ステップS12,S14において所定の予測時間Te(ms)経過後の自車両100と対象車両TVとの相対位置(以降、予測位置P0と称する)が危険レンジにあるか否かを判断する様子を示す図である。ステップS12において、対象車両TVの過去の相対位置(例えば、P1〜P6)を用いて対象車両TVが所定の予測時間Te経過後にあると予測される位置(予測位置)P0を求める。この場合、本発明の原理によれば、予測すべき将来の時間Teの少なくとも2〜2.5倍の過去の期間(計測期間)に計測された相対位置のデータを用いることが好ましい。例えば、予測時間100ms(=0.1s)後の相対位置を予測する場合、計測期間200〜250ms前から現在までに計測されたデータを少なくとも使用する。例えば、1回の計測に50msを要するとすると、計測期間200ms前から現在までに得られるデータ数は5(=(200/50)+1)であり、過去250ms前から現在までに得られるデータ数は6(=(250/50)+1)である。このような過去の相対位置データを用いて得た予測時間Te(ms)経過後の予測位置P0の座標を(Re,θe)とする。Reは、対象車両TVの予測時間Te後の相対距離であり、θeは、対象車両TVの予測時間Te後の方位角である。なお、予測位置P0は種々の周知の外挿法の中から適切な方法を用いて求めることができる。そして、判断ステップS14において、予測位置P0が自車両から所定の距離(閾距離Rth)の範囲(仮に、「危険レンジ」と称する)にあるか否か、すなわちRe<Rthであるか否かを判断する。これを仮に「危険レンジによる衝突予知」と称する。
予測位置P0が危険レンジにない、すなわちRth≦Reである場合(ステップS14においてNoの場合)、衝突可能性はないと判断して、さらなる判断ステップS16に進む。判断ステップ16において、すべての対象車両の処理を終えたか否かを判断する。ステップS16において、対象車両を尽くしていない場合(Noの場合)、ステップS18において、次に処理すべき対象車両を決定して、ステップS10に戻る。判断ステップS16において、対象車両を尽くした場合(Yesの場合)、最初のステップS2に戻る。
一方、判断ステップS14において、予測位置P0が危険レンジにある、すなわちRe<Rthと判断した場合(Yesの場合)、ステップS100において、対象車両および自車両(両車両と言う)の進路の重複度に基づいて衝突予知を行う。ここで、進路の重複度とは、いわゆるラップ率を包含する概念であるが、ラップ率と区別するために、仮にラップ可能性と言うことにする。また、ステップS100による衝突予知を仮に「ラップ可能性による衝突予知」と称する。具体的には、ステップS20において、対象車両および自車両の進路の重複度(ラップ可能性)を予測し、判断ステップS22において、予測したラップ可能性に基づいて、乗員保護のために何らかの措置を講ずる必要があるほど危険である(衝突可能性が高い)か否かを判断する。
判断ステップS22において危険でないと判断した場合(Noの場合)、前記の判断ステップS16に進む。逆に、危険であると判断した場合(Yesの場合)、ステップS24において、バンパ部保護装置40、シートベルト装置42などの所定の保護装置を作動させ、処理を終了する。なお、図面には、エアバッグ装置41を含めたが、これは衝突時の衝撃をいち早く検知して動作させるのが一般的であるから、ステップS24の動作には、使用しない。
このように、本発明の原理によれば、動作タイミングを整合させた複数の検出装置からの情報に基づいて危険レンジによる衝突予知とラップ可能性による衝突予知を組み合わせて衝突可能性の判断を行う。
<実施形態1>
図5は、図2のステップS100の第1の実施形態による処理S100aの流れを示す部分フローチャートである。本実施形態によれば、図2のフローチャートにおいて、ステップS20,ステップS22の代わりに図5のステップS20a,ステップS22aをそれぞれ実行する。まず、図6Aは、本発明の原理により撮像画像から対象車両の幅方向のエッジE−Eを求める様子を示す図である。図6Bは、本発明の原理により対象車両の相対位置P1および後記の推定存在域(点A,Bを結ぶ線分領域)を求める様子を示す図である。すなわち、図2の判断ステップS14において、Yesと判断した場合、ステップS30において、図6Aに示すように、カメラ30の撮像画像においてレーダ反射波で特定した対象車両TVの相対位置(R,θ)を中心とする範囲を探査することにより対象車両TVの輪郭を求める。対象車両TVの幅方向の端点(Eで示した2点)は、車両TVのエッジと称し、例えば、自車両100の縦方向の中心軸から測った角度(方位角)θ1およびθ2により、その方向を表すことができる。このように、レーダ反射波から求めた対象車両TVの相対位置(R,θ)を利用して画像処置を行うことにより、処理時間を短縮することが可能となる。
次に、ステップS31において、自車両100と対象車両TVとの相対距離R、および対象車両TVの方位角θ1,θ2から対象車両TVの存在域を推定する。具体的には、図6Bに示すように自車両100の観測点Psを中心に半径が対象車両TVとの相対距離Rに等しい円を描き、この円と方位角θ1、θ2(図6A)の線との交点A,Bを求める。これらの交点A,Bで結ばれた範囲(以下、ABで表す)は、対象車両TVを自車両100からみた場合に対象車両TVが存在すると見なすことができる範囲であるから、対象車両TVの推定存在域ABを称する。
図7は、自車両100と対象車両TVとの相対的な移動方向を自車両100を基準にして(すなわち、自車両100が静止しているものとして)表した移動方向ベクトルMDV(これを、便宜上、対象車両TVの移動方向ベクトルMDVと称する)と、これに対して設定されたラップ可能領域PLAの例を示す図である。図5のステップS31に続いて、ステップS32において、図7に示すように、所定の計測期間だけ前の時点から現在までに測定済みの対象車両TVの相対位置(黒丸)のデータ(軌跡データと言う)から、所定の予測時間Te(例えば、100ms)経過した時点の自車両に対する対象車両TVの相対的移動方向を表す移動方向ベクトルMDVを求める。なお、この場合も、本発明の原理によれば、予測すべき将来の時間Teの少なくとも2〜2.5倍の過去の期間(計測期間)に計測された相対位置のデータを用いることが好ましい。ステップS34において、移動方向ベクトルMDVに平行で自車両の観測点Psを中心が通り、自車両の幅方向に所定の間隔Wを有する平行領域(ラップ可能領域)PLAを設定する。ラップ可能領域PLAを自車両の幅方向に沿った間隔または幅Wをラップ可能領域PLAの横方向幅と称する。図7において、ラップ可能領域PLAを定義する2つの直線L1,L2は、移動方向ベクトルMDVに平行で、ラップ可能領域PLAの中心線(図示せず)は自車両の観測点Psを通る。なお、直線L1と直線L2との幅方向の間隔Wは、例えば自車両100の車幅と同じに設定してもよいし、自車両100の幅から導き出される値に設定してもよい。勿論、横方向幅Wは、自車両100の幅と無関係に設定することも可能である。
ステップS36において、ラップ可能領域PLAと対象車両TVの推定存在域ABとのラップ率LRを算出する。本発明の原理によるラップ率LRは、図8(b)に示すように定義される。図8は、ラップ可能領域PLAと対象車両TVの推定存在域ABとの相対的な位置関係の典型例を示す図である。すなわち、図8(b)において、推定存在域ABのラップ可能領域PLAへの侵入部分を自車両100の幅方向の直線上に移動方向ベクトルMDVの方向に投影した部分の長さをxとすると、ラップ率LRは、
LR=(x/W)×100(%) ・・・・・(1)
と定義される。したがって、図8(a)の場合は、ラップ可能領域PLAと推定存在域ABは完全に離れているので、ラップ率LRは0%である。図8(b)の場合は、推定存在域ABの点Aの側がラップ可能領域PLAへ侵入していて、その侵入部分を自車両100の幅方向の直線上に移動方向ベクトルMDVの方向に投影した部分が長さxであるから、式(1)により、ラップ率が与えられる。図8(c)の場合は、推定存在域ABがラップ可能領域PLAの両側の線L1,L2を横切っているので、推定存在域ABの侵入部分の自車両幅方向の直線上への投影の長さxはラップ可能領域PLAの横方向幅Wに等しく、ラップ率LRは100%となる。
このようにして、ラップ率LRを求めた後、図5の判断ステップS22aにおいて、ラップ率LRが所定の閾値(%)以上か否かを判断する。ラップ率LRが所定の閾値未満である場合(Noの場合)、現在処理の対象としている対象車両TVには衝突の危険性はないものと考えられるので、別の対象車両の処理に移るべくステップS16に進む。判断ステップS22aにおいて、ラップ率LRが所定の閾値(%)以上の場合、対象車両TVは危険レンジ内にあり、かつラップ率LRも閾値以上なので、ほぼ確実に衝突すると考えられるので、ステップS24に進んで、保護装置を作動させる。
以上述べたように、本発明の実施形態1によれば、動作タイミングを整合させた複数の検出装置からの情報に基づいて、危険レンジによる衝突予知と対象車両の予測時間経過後の移動方向ベクトルを考慮して求めたラップ率による衝突予知とを組み合わせて衝突可能性の判断を行うことで、判断の精度を高めることができる。
<車両の大きさ−求めた相対位置>
ところで、図2のステップS10における対象車両TVの相対位置の決定については、次の点を留意する必要がある。ステップS10の説明では、相対位置は、対象車両TVの相対距離Rおよび自車両100の縦軸から測った方位角θで表すとした。しかし、方位角θは、あくまで対象車両TVのある部分で反射した反射から得られた情報にすぎない。しかし、実際には、対象車両TVは一定の大きさを持つが、レーダ反射波からの情報だけでは、受信したレーダ反射波が対象車両TVのどの部分で反射したものなのかを知ることはできない。そこで、対象車両TVの位置を決定するに際して、ステップS10のように受信したレーダ反射波の到来方向θを用いて、対象車両TVの相対位置を(R,θ)とした場合を考える。図9Aは、受信したレーダ反射波が対象車両の左端(自車両から見て)で反射されたものである場合と、右端(自車両から見て)で反射されたものである場合とにおける、求めた相対位置と実際の車両との相対的位置関係を示した図である。以下において、対象車両に関して「左」または「右」というときは、すべて自車両から見た場合を基準にしたものである。例えば、受信したレーダ反射波が対象車両の左端で反射されたものである場合、図9Aの実線で示した対象車両のように、実際の対象車両TVは、求めた相対位置の軌跡の右側に位置することになる。逆に、受信したレーダ反射波が対象車両の右端で反射されたものである場合、破線で示した対象車両のように、実際の対象車両TVは、求めた相対位置の軌跡の左側に位置することになる。
このように、レーダ反射波からの情報だけでは対象車両TVにおけるレーダ反射位置は不定である。そこで、自車両から見た対象車両TVの中心にレーダ反射点があるものとして考えてもよい。この場合、図9Aにおいて、対象車両TVは実線と破線の中間の姿勢にあることになる。
図9Bは、相対位置の軌跡が同じでも、レーダ反射波の対象車両における反射位置により、衝突可能性が異なることを示す図である。自車両と対象車両TVが図9Bに示すような位置関係にあるとすると、例えば、レーダ反射波が対象車両の左端で反射される場合、対象車両TV(実線で示した)はラップ可能領域PLAには侵入せず、ラップ率LRはゼロである。しかし、レーダ反射波が対象車両の右端で反射される場合、対象車両TV(破線で示した)はラップ可能領域PLAの9割程度まで侵入しているので、恐らく、ステップS22aにおいてラップ率LRが所定の閾値以上であると判断されるはずである。
このように、算出される相対位置は以上述べたように対象車両TVの大きさに起因する誤差を伴う。しかし、本発明の原理によりラップ率LRの計算に用いるラップ可能領域PLAは、対象車両TVの相対位置のデータそのものを用いるわけではなく、複数の相対位置から予測した移動方向ベクトルMDVを用いて決定される。移動方向ベクトルMDVは相対位置の変化率に依存するものであるから、移動方向ベクトルMDVの誤差は、相対位置の誤差に比較すれば遙かに小さい。したがって、本発明の原理によって算出されるラップ率は、相対位置の誤差の影響を殆ど受けないと考えられる。
さらに、本発明においては、ラップ率LRの計算に、レーダからの情報のみに基づいて対象車両TVの相対位置を使用する代わりに、レーダによる情報から得た相対距離Rと撮像画像とを用いて求めた推定存在域ABを使用するこことにより、ラップ率の精度を高めるようにした。
また、レーダにより識別された対象車両TVが、撮像画像に識別可能な映像として含まれ、かつ対象車両TVと同一のものであると特定できる場合、その対象車両TVの相対位置は、レーダの情報から得た方位角θをレーダの情報から得た相対距離Rと撮像画像から得た対象車両TVの推定存在域ABとを用いて補正することにより、精度よく求めることが可能となる。
<実施形態2>
図10は、図2のステップS100の第2の実施形態による処理100bの流れを示す部分フローチャートである。図11は、実施形態2によりα%ラップ危険領域と対象車両の推定存在域ABから衝突可能性を判定する様子を示す図である。図11(a)は、ラップ可能領域PLAの横方向幅Wのα%ラップ要件幅WOLの決定方法を示す。本発明の実施形態2によれば、ラップ可能領域PLAの横方向幅Wのα%、すなわちW×(α/100)をα%ラップ幅WOL(α<50)と称し、横方向幅WLからα%ラップ幅WOLの2倍を引いた長さ(または幅)をα%ラップ要件幅Wdと称する。すなわち、
Wd=W×(1−2α/100) ・・・・・(2)
そして、ラップ可能領域PLAの中央にα%ラップ要件幅Wd(すなわち、PLAの横方向幅Wの所定の割合の幅)の平行領域をα%ラップ危険領域DAとして設定する。例えば、ラップ可能領域PLAの横方向幅WLが1.8mである場合、αを30(%)とすると、30%ラップ幅WOLは0.54mとなり、30%ラップ危険領域DAの横方向幅である30%ラップ要件幅Wdは、0.72m(=1.8m−2×0.54m)となる。
なお、以上の説明から分かるように、ラップ可能領域PLAとα%ラップ危険領域DAとは、横方向幅が異なるだけで、本質的な相違はなく、以下に述べるように使用方法が異なるだけである。したがって、本実施形態により本発明を実施する場合、ラップ可能領域PLAを設定するまでもなく、横方向幅WLから算出したα%ラップ要件幅Wdを横方向幅とする移動方向ベクトルMDVに平行な領域をα%ラップ危険領域DAとして設定すればよい。
図11(b)は、このようにして設定されたα%ラップ危険領域DAと前記の推定存在域ABから衝突可能性を判定する様子を示す図である。以下、この方法を具体的に説明する。
本実施形態によれば、図2のフローチャートにおいて、ステップS20,ステップS22の代わりに図10のステップS20b,ステップS22bを実行すればよい。すなわち、図2の判断ステップS14において、Yesと判断した場合、ステップS40において、図5のステップS30と同様にして、カメラ30の撮像画像において対象車両TVの幅方向のエッジ(Eで示した2点)をθ1,θ2として求める。そして、ステップS41において、前記の要領で対象車両TVの相対距離Rおよび方位角θ1,θ2から対象車両TVの推定存在域ABを求める。ステップS42において、前記のステップS32と同様に対象車両TVの相対位置の軌跡データから移動方向ベクトルMDVを求める。次に、ステップS44において、移動方向ベクトルMDVに平行で自車両を通るα%ラップ危険領域DAを設定する。そして、判断ステップS22bにおいて、推定存在域ABがα%ラップ危険領域DAに侵入しているか否かを判断する。侵入していない場合、図2のステップS16に進む。判断ステップS22bにおいて、推定存在域ABがα%ラップ危険領域DAに侵入している場合(Yesの場合)、図2のステップS24に進む。図11(b)の例では、推定存在域ABの端点Aがα%ラップ危険領域DAに侵入している。
このように、本実施形態によれば、ラップ率LRを計算することなく、衝突可能性を判定することができる。
ここで、図12を参照して、本実施形態における両車両の直進すれ違いの場合を考察する。図12Aは、直線すれ違い時において対象車両のエッジE−Eおよび自車両との相対位置P1求めた図である。図12Bは、対象車両のエッジE−Eおよび自車両との相対距離Rから推定存在域ABを求めた図である。図12Cは、直線すれ違いの場合においてα%ラップ危険領域DAと対象車両の推定存在域ABから衝突可能性がないと判定される例を示す図である。図12Cにおいて、横方向幅Wのラップ可能領域PLA(図12には図示せず)のα%ラップ危険領域DAのα%ラップ要件幅を前記のようにWdとする。ラップ可能領域PLAの右側の境界線をL2(図8参照)で表した場合、境界線L2が自車両100の車体の右端より僅かな余裕の距離Dxだけ外側になるように、ラップ可能領域PLAの横方向幅Wが設定されているものとする。そして、図12Cの例では、対象車両TVの長さが例えば5mであり、自車両と対象車両TVとの縦軸方向の距離が例えば2.1であり、対象車両TVの左エッジ(自車両100から見て)がラップ可能領域PLAの右側の境界線L2と一致している。しかし、対象車両TVの推定存在域ABの左端点Aは、僅かな距離Dyを置いてα%ラップ危険領域DAから離れている。したがって、この場合、ステップS22b(図10)において、推定存在域ABはα%ラップ危険領域DAに侵入していないので、危険ではないと判断される。また、図12Cのような位置関係となるようにラップ可能領域PLAの横方向幅Wおよびα%ラップ危険領域DAのα%ラップ要件幅Wdを設定することができる。
<実施形態3>
以上の実施形態においては、対象車両TVの相対位置を(R,θ)という具合に1点として扱った。しかし、算出される相対位置は、前記のように対象車両TVの大きさなど種々の要因による誤差を伴うので、相対位置を2次元の確率分布として表し、この確率分布をも用いて、衝突予知を行うことも可能である。以下、図13から図15を参照して、本発明の第3の実施形態により相対位置の確率分布を用いた衝突予知を説明する。
図13は、図2のステップS100の実施形態3による処理S100cの流れを示す部分フローチャートである。図14は、対象車両の現在位置の確率分布および自車両から左右に設定した所定横Gの旋回曲線(所定横G旋回曲線)の例を示す図である。所定横G旋回曲線とは、その時点の走行速度を保ちながら自車両100の横方向に所定の加速度(仮に、「横G」と略記する)が加わるような旋回半径で旋回した場合に自車両100が描く軌跡のことを言う。図14において、左右の所定横G旋回曲線LC,RCの内側領域が重なり合った部分DAaを危険領域とする。図15は、図14の確率分布と左右の所定横G旋回曲線の内側領域との重複部分から衝突発生確率を算出する方法を説明する図である。
本実施形態によれば、図2のフローチャートにおいて、ステップS20,ステップS22の代わりに図13のステップS20c,ステップS22cを実行すればよい。すなわち、図2の判断ステップS14においてYesと判断した場合、ステップS50において、まず、対象車両TVの現在位置を表す確率分布P1aを設定する。この場合、図14に示すように、確率分布は所定の確率分布パタンを既に説明した相対位置に配置してもよいし、対象車両TVの方位角θ、相対速度Vまたはこれらの両方と関係付けた複数の確率分布パタンから現在の対象車両TVに該当するものを選択して、前記の相対位置に配置するようにしてもよい。一般に、この確率分布P1aは、中心ほど確率の高い正規分布となる。
ステップS52において、やはり図14に示すように加速度が例えば重力加速度Gの20%になるように自車両が旋回した場合に自車両の旋回外側の先端が描く左右の0.2G旋回曲線LC,RCを求める。旋回曲線LC,RCの旋回半径は、現在の自車両の走行速度および自車両に加わっている横方向の加速度(横G)により決定される。横Gは、自車両の適切な部位に取り付けた加速度センサ(図示せず)により求めることができる。なお、加速度センサは、例えば、本田技研工業株式会社のCMBS(登録商標)(Collision Mitigation Braking System:ミリ波レーダを用いて前方車両との相対距離および接近速度を監視することにより衝突回避および衝突時被害軽減を行うシステム)、ACC(Adaptive Cruise Control:通常のクルーズ制御システムのように設定された一定速度を維持するだけでなく、直前の車両との車間距離を一定に維持する機能も備えている)、VSA(登録商標)(Vehicle Stability Assist:車両挙動安定化制御システム)などの技術を採用した車両には装備されているので、共用することも可能である。しかし、加速度センサは必須ではなく、横Gを所定の値、例えば重力加速度の20%などのように設定してもよい。例えば、軽自動車などのように加速度センサを備えていない場合は、レーダ反射波から得られる対象車両TVとの相対速度と方向角を用いて自車両100の進行方向(y方向)の相対速度を用いて左右の旋回曲線LC,RCを描くようにしてもよい。ここでは、説明を簡単にするために旋回半径の一例として重力加速度の20%を使用するが、旋回半径は、これに限らず種々の適切な方法で決めることができる。加速度で旋回半径を決定した場合、旋回曲線LC,RCの半径は自車両100の速度に比例する。したがって、左右の0.2G旋回曲線LC,RCが重なり合う危険領域DAaは、車両100の速度に応じて、速ければ前方に伸びて長くなり、遅ければ短くなる。このように、本実施形態の危険領域DAaは、自車両100の速度に応じて自動的に危険レンジを調節する機能を有する。
次に、ステップS54において、図15に示すように、確率分布P1aおよび左右の0.2G旋回曲線LC,RCから衝突発生確率Pcを求める。図15(a)は、確率分布P1aが丁度、左右の0.2G旋回曲線LC,RCの交点付近にある場合を示す。図15(b)は、確率分布P1aの部分の拡大図である。確率分布P1aが0.2G旋回曲線LCの内側部分のみと重なり合う部分の確率の総和をAaとし、0.2G旋回曲線RCの内側部分のみと重なり合う部分の確率の総和をAbとし、左右の0.2G旋回曲線LC,RCの内側部分の両方と重なり合う部分の確率の総和をAcとする。このときの衝突発生確率Pcは、例えば、次のように求める。
Pc=0.5Aa+0.5Ab+Ac ・・・・・・(3)
そして、判断ステップS22cにおいて、このようにして求めた衝突発生確率Pcが所定の閾値以上か否かを判断する。大きくなければ、安全であると考えられるので、前記のステップA16に進む。衝突発生確率Pcが所定の閾値以上の場合(Yesの場合)、ほぼ確実に衝突するものと考えられるので、前記のステップS24に進む。
以上述べたように、本実施形態により算出される衝突発生確率Pcは、ラップ可能性のみならず危険レンジも考慮したものであるから、本発明を本実施形態により実施する場合、危険レンジ(Rth)チェックを行う判断ステップS14は省略可能である。
なお、本実施形態で用いる対象車両TVの存在確率分布P1aは、前記の実施形態1,2で用いた推定存在域ABの代わりに使用することも可能である。すなわち、実施形態1においては、ステップS36において、確率分布P1aがラップ可能領域PLAと重なり合う部分の確率の総和をラップ率として求め、判断ステップS22aにおいて、このラップ率をこの場合に相応しい所定の閾値以上か否かを判断すればよい。
また、実施形態2においては、判断ステップS22bにおいて、対象車両TVの確率分布P1aがα%ラップ危険領域DAに少しでも侵入しているか否かを判断すればよい。あるいは、確率分布P1aから所定の確率以下の部分を取り除いて新たな確率分布P1bを設定し、この確率分布P1bがα%ラップ危険領域DAに少しでも侵入しているか否かを判断するようにしてもよい。
<第1および第2の実施形態の変形例>
以上述べた実施形態においては、レーダ20およびカメラ30の両方の情報を用いて衝突の予知を行った。しかし、濃霧や豪雨などの悪天候時にはカメラ画像による認識率は低下し、夜間にはカメラ画像が利用できなくなる。そこで、前記の第1および第2の実施形態の変形例として、カメラ画像を使用せず、専らレーダ20からの情報のみを用いて衝突予知を行う方法を説明する。
図16は、図5または図10と組み合わせることにより、第1または第2の実施形態の変形例による処理のフローチャートを構成する部分フローチャートである。図16の部分フローチャートは、図5または図10の点Paの位置にステップS200を挿入し、ステップS3141から図5または図10の点Pb(すなわち、ステップS32またはS42)へと進むように、図5または図10と組み合わせればよい。このように組み合わせた場合、図2の判断ステップS14においてYesと判断すると、判断ステップS200において、天候、周囲の明るさなどからカメラ30の画像が利用可能かどうか判断する。カメラ画像が利用可能ならば、ステップS30またはS40に進んで、既に述べた処理を行えばよい。
なお、判断ステップS200におけるカメラ画像が利用可能か否かの判断は、例えば、本出願人の先願である特願2005−313817の段落0053に記載した方法により、行うことが可能であるが、これに限らず、適切な任意の方法で行っても良い。
しかし、判断ステップS200において、カメラ画像が利用できない場合(Noの場合)、ステップS3040において、ステップS10でレーダ20により求めた対象車両TVの相対位置(R,θ)に図14に関連して説明した対象車両TVの存在確率分布P1aを設定する。図17は、レーダで求めた対象車両TVの相対位置(R,θ)に確率分布P1aを設定した様子を示す図である。そして、ステップS3141において、確率分布P1aに基づいて、対象車両TVの(推定)存在域を求める。この場合、存在域は、確率分布P1a全体としても良いし、確率分布P1aの所定の確率より大きい部分に設定してもよい。ステップS3141の終了後は、ステップS32(図5)またはS42(図10)に進む。なお、図17においては、レーダ20からのデータにより求めた反射点をP1a、P2a、・・・、P6aで示したが、そのうち存在域を求める必要のある点にのみ確率分布を設定すればよい。
なお、ステップ30,31ではなくステップS3040,S3141の方を実行した場合、ステップS36におけるラップ率LRの算出では、例えば、ステップS3141で求めた対象車両TVの存在域にあたる確率分布とステップS34で設定したラップ可能領域PLAとが重複する部分の確率の総和をラップ率LRとしてもよいし、この総和に所定の演算を施した値をラップ率LRとしてもよい。
また、ステップ40,41ではなくステップS3040,S3141の方を実行した場合、判断ステップS22bにおいて、ステップS3141で求めた対象車両TVの存在域にあたる確率分布がステップS44で設定した危険領域DAに侵入しているか否かを判断することになる。
以上述べたように、実施形態1および2の変形例ならびに実施形態3によれば、カメラ30の撮像画像を用いることなく衝突予知を行うことが可能となるので、天候や周囲の明るさなどに影響されることなく衝突予知を行うことで衝突の防止および衝突時ダメージの軽減が常に可能となる。
<好ましい実施形態>
以上の実施形態においては、説明を簡単にするために、図2に示すようにトリガ信号を契機にレーダ20およびカメラ30から受信したデータを逐一処理するかのように説明した。しかし、この方法では、処理サイクルごとに、データの収集からデータ処理までのすべてを行うので、処理サイクルの周期が長くなる。安全性を増すには、処理サイクルは短い方が好ましい。そこで、処理に必要なデータの収集とデータ処理を個別の要素で分散処理を行うことが好ましい。図18は、本発明の好ましい実施形態による乗員保護システムの構成を概念的に示す略ブロック図である。図18の乗員保護システム1aは、乗員保護システム制御部が10から10aに置き換わったことを除けば、図1(b)の乗員保護システム1と同じである。図18において、乗員保護システム1aは、レーダ20の出力に接続されてレーダ反射波から特定した検出対象の方位θおよび相対距離Rを出力するレーダデータ処理部22,カメラ30の出力に接続されて撮像画像から特定した検出対象の左右のエッジの方位角θ1,θ2を出力する画像処理部32、トリガ信号出力部12を介してレーダ20およびカメラ30にトリガ信号を送り、レーダデータ処理部22および画像処理部32から渡されるデータθ,R,θ1,θ2を受け取り、過去の所定の保存期間または保存個数のデータを時系列の順に保存する検出データ収集記録部14、および検出データ収集記録部14からデータを受け取って図2のステップS8およびステップS12以降の処理を行うデータ処理部16からなる。
検出データ収集記録部14がトリガ信号を発して検出データを収集する動作を検出動作と称し、1回の検出動作で得られるデータを検出データと言うことにする。検出データ収集記録部14とデータ処理部16は、全く異なる周期で動作し、データ処理部16は、すべての検出動作に対する検出データを処理する必要はない。検出データ収集記録部14は、常に所定の周期で検出動作を行う。データ処理部16は、1つの検出動作に対する処理を終了すると当時に、検出データ収集記録部14にデータ要求を送る。検出データ収集記録部14は、このデータ要求に応じて最新の検出データを含む所定回数分の検出動作で収集した検出データをデータ処理部16に送る。データ処理部16は、受信した検出データの最新の検出データに対して図2のステップS8およびステップS12以降の処理を行う。
このようにすることにより、データ処理部16の処理周期を短縮できるので、衝突を未然に防ぐ確率を高めることになり、乗員の安全性が向上する。
また、本実施形態のように分散処理を行う場合、要素22,32,14,16の各々に機能を振り分ける方法は、図18の例に限らず、全体として図2の処理が効率的に行われるように振り分ける方法であれば、いかなる形態でもよい。
以上は、本発明の説明のために実施の形態の例を掲げたに過ぎない。したがって、本発明の技術思想または原理に沿って前記の実施の形態に種々の変更、修正または追加を行うことは、当業者には容易である。
例えば、ステップS12において予測位置を求める場合の所定時間と、ステップS32において移動方向ベクトルを求める場合の予測時間Teは、同じでもよいし、異なっていてもよい。
以上述べた実施形態において説明した図2の処理の順序は変更が可能である。例えば、図2では、ステップS12,S14の処理(危険レンジによる衝突予知)を先に行い、ステップS100のラップ可能性による衝突予知を後で行っているが、この逆順に行ってもよい。要するに、ステップS12,S14の処理(危険レンジによる衝突予知)とステップS100のラップ可能性による衝突予知の両方を行い、両方の結果が共に危険であることを示す場合、衝突発生の可能性が高いと判断する。一般に、ステップS12,S14の両方に要する処理時間とステップS100の処理時間とを比較して、短い方を先に行う方が効率的である。
また、図2のフローチャートにおいては、ステップS100において危険度または衝突可能性の判断を単一の閾値または判定方法を用いて1回判断するのみである。しかし、複数の閾値または異なる判定方向を用いて危険性または衝突可能性を多段階に判断するとともに、その段階における種々の判断因子または判断材料を考慮して、バンパ部保護装置40やシートベルト装置42の作動のほか、例えば、音声で警告する、ブレーキを効かせるなど状況に相応しい保護動作を行うように構成することも可能である。
段落0034において、ラップ可能領域PLAの横方向幅Wは、自車両の幅またはこれに関する値に設定するとした。しかし、被側面衝突時の乗員保護装置(図示せず)を備えて被側面衝突に対しても対処する乗員保護システム1または車両100の場合、図19に示すように、ラップ可能領域PLAを移動方向ベクトルMDVに平行で自車両100を丁度含むような幅に設定してもよい。
また、ラップ可能領域PLAの横方向幅を移動方向ベクトルMDVの方向(γ)に応じて変えるようにすることも可能である。例えば、移動方向ベクトルMDVの方向γが所定の角度より小さい場合は、正面衝突の可能性を考慮して、横方向幅を自車両100の幅にほぼ等しく設定し、移動方向ベクトルMDVの方向γが所定の角度より大きい場合は、対象車両TVが自車両の側面に衝突する可能性が高いと考えられるので、ラップ可能領域PLAの境界線が自車両100のエッジを通るように、ラップ可能領域PLAを設定する。 このときの、横方向幅をW’で示した。また、移動方向ベクトルMDVの方向γが所定の角度より大きい場合に、ラップ可能領域PLAの境界線が自車両100の対象車両TV側の側面エッジを通るように、ラップ可能領域PLAを設定してもよい。
実施形態3において、左右の旋回曲線LC,RCを用いたが、ステアリングホイールの操作状態を検出し、ステアリングホイールが何れかの方向に増強的に操作されている場合、その方向の旋回曲線のみを用いるようにすることも可能である。
ステップS14において、不等号を用いたが、等号付きの不等号を用いてもよい。
また、図16に関連して説明した実施形態1、2の変形例においては、説明の便宜上、カメラ画像が利用可能か否かの判断(ステップS200)を図2に示した判断ステップS14のYes分岐で行った。しかし、この判断ステップS200は、図2の処理とは別に、例えば図2の処理より遙かに低い頻度で行い、カメラ30の画像を利用しないと判断した場合は、ステップS2のようなカメラ30に関連する処理を省略するようにプログラムを構成することも可能である。
本発明の原理による乗員保護システムの構成を概念的に示す略ブロック図(b)およびこの乗員保護システムを搭載した車両の要部を概念的に示す構成図(a)からなる。 図1(b)の乗員保護システム制御部10の動作の流れを示すフローチャートである。 レーダ20の反射波から、自車両100に対する対象車両の相対位置(反射位置)および相対速度を求める様子を説明する図である。 対象車両の100ms後の予測位置P0が危険レンジにあるか否かを判断する様子を示す図である。 図2のステップS100の第1の実施形態による処理の流れを示す部分フローチャートである。 本発明の原理により撮像画像から対象車両のエッジE−Eを求める様子を示す図である。 本発明の原理により対象車両の相対位置および推定存在域を求める様子を示す図である。 対象車両の移動方向ベクトルMDVと、この移動方向ベクトルに平行で自車両を通るように設定され自車両の幅方向に所定の間隔Wを有する平行な領域(ラップ可能領域)PLAを示す図である。 図6Aのラップ可能領域PLAと対象車両の推定存在域ABとの相対位置とラップ率LRとの関係の一例を示す図である。 受信したレーダ反射波が対象車両(実線で示した)の左端(自車両から見て)で反射されたものである場合と、右端(自車両から見て)で反射されたものである場合とにおける、求めた相対位置と実際の車両との相対的位置関係を示した図である。 相対位置の軌跡が同じでも、レーダ反射波の対象車両における反射位置により、衝突可能性が異なることを示す図である。 図2のステップS100の第2の実施形態による処理の流れを示す部分フローチャートである。 実施形態2によりα%ラップ危険領域と対象車両の推定存在域ABから衝突可能性を判定する様子を示す図である。 直線すれ違い時において対象車両のエッジE−Eおよび自車両との相対位置P1求めた図である。 対象車両のエッジE−Eおよび自車両との相対位置P1から推定存在域ABを求めた図である。 直線すれ違いの場合において30%ラップ要件幅と対象車両の推定存在域ABから衝突可能性がないと判定される例を示す図である。 図2のステップS100の第3の実施形態による処理の流れを示す部分フローチャートである。 対象車両の現在位置の確率分布および自車両から左右に設定した0.2G旋回曲線の例を示す図である。 図14の確率分布と左右の0.2G旋回曲線の内側領域との重複部分から衝突発生確率を算出する方法を説明する図である。 図5または図10と組み合わせることにより、第1または第2の実施形態の変形例による処理のフローチャートを構成する部分フローチャートである。 第1または第2の実施形態の変形例において、レーダで求めた対象車両TVの相対位置(R,θ)に確率分布を設定した様子を示す図である。 本発明の好ましい実施形態による乗員保護システムの構成を概念的に示す略ブロック図である。 図7および図8において、ラップ可能領域PLAを移動方向ベクトルMDVに平行で自車両100を丁度含むような幅に設定する例を示す図である。
符号の説明
1、1a 乗員保護システム
10、10a 制御部
12 トリガ信号出力部
14 検出データ収集記録部
16 データ処理部
20 レーダ
22 データ処理部
30 カメラ
32 画像処理部
40 バンパ部保護装置
41 エアバッグ装置
42 シートベルト装置
100 車両
102 車体

Claims (19)

  1. 車両(以降、「自車両」と称する)に設置されたカメラとレーダからの情報に基づいて衝突予知を行う衝突予知システムにおいて、
    前記レーダにより、過去の複数のレーダ反射点を用いて、衝突予知を行うべき対象車両に関して前記自車両を基準とした移動方向ベクトルを求める手段と、
    前記移動方向ベクトルに平行で、所定の幅を有する平行領域を設定する手段と、
    前記カメラによる前記対象車両の画像エッジおよび前記レーダ反射距離に基づいて前記対象車両が存在すると推定される推定存在域を求める手段と、
    前記対象車両の過去のレーダ反射点のデータを用いて所定の予測時間が経過した後の前記自車両と前記対象車両との相対位置(以降、「予測位置」と称する)が前記自車両から所定の閾距離の範囲内にあるか否かを判断する手段と、
    前記平行領域と前記推定存在域との相対的な位置関係に基づいて、前記対象車両との衝突可能性を判断する手段とを備えたことを特徴とする衝突予知システムの制御装置。
  2. 前記の移動方向ベクトルを求める手段は、所定の他の予測時間が経過した時点の、前記自車両に対する前記対象車両の相対的な移動方向を表す前記移動方向ベクトルを求め、
    前記の平行領域を設定する手段は、前記自車両を通り、前記自車両の縦軸と直交する方向(横方向)に前記所定の幅を有する前記平行領域を設定することを特徴とする請求項1記載の衝突予知システムの制御装置。
  3. 前記の移動方向ベクトルを求める手段は、前記所定の他の予測時間の少なくとも2倍は遡った時点までのレーダ反射点を用いて前記移動方向ベクトルを求めることを特徴とする請求項2記載の衝突予知システムの制御装置。
  4. 前記の判断する手段は、前記所定の予測時間の少なくとも2倍は遡った時点までのレーダ反射点を用いて前記対象車両の予測位置を求める手段を含むことを特徴とする請求項1記載の衝突予知システムの制御装置。
  5. レーダに対する動作指令であるレーダトリガ信号とカメラに対する動作指令であるカメラトリガ信号とを所定の相対的タイミングで発する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の衝突予知システムの制御装置。
  6. 前記レーダトリガ信号と前記カメラトリガ信号とを発する手段は、前記レーダトリガ信号と前記カメラトリガ信号とを、同時に又は同一の信号として、発することを特徴とする請求項2記載の衝突予知システムの制御装置。
  7. 前記の推定存在域を求める手段は、前記対象車両の前記2つのエッジと前記自車両とを結ぶ2本の線と前記自車両を中心に前記レーダ反射距離を半径とする円との交点を結ぶ線分を前記推定存在域とすることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の衝突予知システムの制御装置。
  8. 前記の衝突可能性を判断する手段は、前記平行領域と前記推定存在域との重なりの程度に応じて衝突可能性を判断することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の衝突予知システムの制御装置。
  9. 前記の衝突可能性を判断する手段は、
    前記推定存在域が前記平行領域に侵入している部分の前記横方向の直線への投影の長さを求める手段と、
    前記投影の長さの前記平行領域の前記所定の幅に対する百分率を前記衝突可能性として算出する手段を含むことを特徴とする請求項8記載の衝突予知システムの制御装置。
  10. 前記平行領域を設定する前記手段は、前記対象車両の過去のレーダ反射点のデータを用いて所定の第1の予測時間が経過した後の前記対象車両の推定移動方向に平行で、前記自車両を通り、前記所定の幅より狭い危険領域を設定する手段からなり、
    前記の衝突可能性を判断する手段は、前記推定存在域と前記危険領域が重複する部分が存在する場合、衝突可能性が100%であると判断することを特徴とする請求項2記載の衝突予知システムの制御装置。
  11. 前記の危険領域の前記横方向の幅は、前記平行領域の前記横方向の幅の所定の割合であることを特徴とする請求項10記載の衝突予知システムの制御装置。
  12. 前記の推定存在域を求める手段は、前記レーダにより求めた前記対象車両の前記レーダ反射点を中心に前記対象車両が存在する確率の確率分布を前記推定存在域として設定する手段からなることを特徴とする請求項1記載の衝突予知システムの制御装置。
  13. 前記自車両に所定の加速度が加わるように前記自車両が旋回した場合に前記自車両の旋回外側の先端が描く旋回曲線を左右の旋回に対して求める手段と、
    前記左右の旋回曲線の内側領域と前記確率分布との重複部分から衝突可能性を算出する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項12記載の衝突予知システムの制御装置。
  14. 前記重複部分から衝突可能性を算出する手段は、左旋回曲線の内側領域、右旋回曲線の内側領域、および前記確率分布の重複部分の確率、前記左旋回曲線の内側領域と前記確率分布との重複部分の確率の1/2、ならびに前記右旋回曲線の内側領域と前記確率分布との重複部分の確率の1/2の総和を算出することを特徴とする請求項13記載の衝突予知システムの制御装置。
  15. 前記カメラから得た情報の利用可能性を周囲の視覚的状況により判断する手段と、
    前記カメラから得た前記情報を利用しないと判断した場合、前記レーダにより求めた前記対象車両の前記レーダ反射点を中心に前記対象車両が存在する確率の確率分布を前記推定存在域として設定する手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の衝突予知システムの制御装置。
  16. 前記の衝突可能性を判断する手段は、前記平行領域と前記推定存在域とが重なる領域の確率の総和に応じて衝突可能性を判断することを特徴とする請求項15記載の衝突予知システムの制御装置。
  17. 前記平行領域を設定する前記手段は、前記対象車両の過去のレーダ反射点のデータを用いて所定の第1の予測時間が経過した後の前記対象車両の推定移動方向に平行で、前記自車両を通り、前記所定の幅より狭い危険領域を設定する手段からなり、
    前記の衝突可能性を判断する手段は、前記推定存在域と前記危険領域が重複する部分が存在する場合、衝突可能性が100%であると判断することを特徴とする請求項15記載の衝突予知システムの制御装置。
  18. 車両に設置されたカメラとレーダを備えた衝突予知システムにおいて前記カメラと前記レーダからの情報に基づいて衝突予知を行う方法であり、
    前記レーダに対する動作指令であるレーダトリガ信号と前記カメラに対する動作指令であるカメラトリガ信号とを所定の相対的タイミングで発するステップと、
    レーダからの受信データに基づいて、衝突予知を行うべき対象車両に関するレーダ反射距離および方位角で定義されるレーダ反射点を求めて記憶するステップと、
    前記対象車両の過去の前記レーダ反射点のデータを用いて所定の第1の予測時間が経過した後の前記対象車両の推定移動方向に平行で、前記自車両を通り、前記自車両の縦軸と直交する方向(幅方向)に所定の幅を有する平行領域を設定するステップと、
    前記カメラによる撮像画像から求めた前記対象車両の幅方向の2つのエッジおよび前記レーダ反射距離に基づいて前記対象車両が存在すると推定される推定存在域を求めるステップと、
    前記対象車両の過去の前記レーダ反射点のデータを用いて所定の第2の予測時間が経過した後の前記自車両と前記対象車両との相対位置(これを「予測位置」と称する)が前記自車両から所定の閾距離の範囲内にあるか否かを判断するステップと、
    前記平行領域と前記推定存在域との相対的な位置関係に基づいて、前記対象車両との衝突可能性を判断するステップとを含むことを特徴とする衝突予知方法。
  19. 車両の第1の所定位置に設置されたカメラと、
    前記自車両の第2の所定位置に設置されたレーダと、
    前記レーダに対する動作指令であるレーダトリガ信号と前記カメラに対する動作指令であるカメラトリガ信号とを所定の相対タイミングで発する手段と、
    レーダからの受信データに基づいて、衝突予知を行うべき対象車両に関するレーダ反射距離および方位角で定義されるレーダ反射点を求めて記憶する手段と、
    前記対象車両の過去のレーダ反射点のデータを用いて所定の第1の予測時間が経過した後の前記対象車両の推定移動方向に平行で、前記自車両を通り、前記自車両の縦軸と直交する方向(横方向)に所定の幅を有する平行領域を設定する手段と、
    前記カメラによる撮像画像から求めた前記対象車両の幅方向の2つのエッジおよび前記レーダ反射距離に基づいて前記対象車両が存在すると推定される推定存在域を求める手段と、
    前記対象車両の過去のレーダ反射点のデータを用いて所定の第2の予測時間が経過した後の前記自車両と前記対象車両との相対位置(これを「予測位置」と称する)が前記自車両から所定の閾距離の範囲内にあるか否かを判断する手段と、
    前記予測位置が前記閾距離の範囲内にあると判断した場合、前記平行領域と前記推定存在域との相対的な位置関係に基づいて、前記対象車両との衝突可能性を判断する手段と、
    前記衝突可能性が所定の基準より高いと判断した場合、所定の乗員保護動作を実行する指令を発する手段を備えたことを特徴とする乗員保護システム。
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