JP2007279464A - 電子写真用転写シート及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写部材と転写シート間に生じる放電の抑制が可能な電子写真用転写シートを提供すること。
【解決手段】厚さ100μm以上で、先端部の側面と裏面との成す角度(θ)が90度を超える鈍角である転写シートP(電子写真用転写シート)を用いると、転写シートPの先端部と中間転写ベルトとの間に隙間が生じないため放電が抑制される。また、通常は画像を形成しない余白部分(先端非画像)にトナー像(トナーバンド)を形成することによっても放電が抑制され、放電生成物が原因と考えられる中間転写ベルトの経時劣化を大幅に抑制できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真用転写シート等に関し、より詳しくは、カラー画像形成に好適な電子写真用転写シート等に関する。
従来、電子写真方式によるカラー複写機やカラープリンター等のカラー画像形成装置としては、例えば、感光体上に色別に静電潜像を形成し、これらの静電潜像を、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)および必要によりBK(ブラック)等のカラートナーで逐次現像して色別にカラートナー像を形成し、各色のトナー像を形成するたびごとに転写体上に重ね合わせて転写し、加熱し、定着してカラー画像を形成する方式が知られている。また他の方式として、色別のカラートナー像を感光体上に重ね合わせて形成し、重ね合わされたカラートナー像を転写体上に一括転写し、これを加熱し、定着してカラー画像を形成する方式が挙げられる。
このようなカラー画像形成装置では、粒径が数μmから数十μm程度のカラートナーを、転写シート表面上に複数層重ね合わせるため、カラー画像の光沢性が低下する傾向がある。これを改善する方法としては、透明樹脂層を有する転写シート表面に粒径が小さいカラートナーを用いてカラー画像を形成する方法が報告されている(特許文献1参照)。
また、本出願人も、熱可塑性樹脂を含む受像層を設けた転写シートの端縁部を、転写シートの裏面との成す角度が75°以下となるように裁断した電子写真用転写シートを用いることにより、カラー画像の光沢性を向上させるとともに画質欠陥を防止するカラー画像形成装置について報告している(特許文献2参照)。
特開平05−216322号公報 特開2002−091051号公報
ところで、前述した特許文献1または特許文献2において報告されているようなカラー画像を形成する転写シートを用いると、経時的に転写部材が著しく劣化する場合があるという問題が生じている。
このような問題について、本発明者がさらに検討を進めたところ、特許文献1等で報告されている転写シートは、基材上に透明樹脂層を積層するため、比較的厚い構造を有することが原因の一つであることが判明した。
即ち、このような比較的厚い転写シートに、転写部材上に多重転写したトナー像を一括して接触転写する場合、転写領域及び近傍において、転写部材と転写シートの間に生じるギャップにより放電が起きやすくなる。そのために、転写ベルト等の転写部材に放電生成物が付着して転写部材がダメージを受け、その結果、カラー画像を連続して印字すると、転写部材が著しく経時劣化することが考えられる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものである。即ち、本発明の目的は、カラー画像を連続して印字する際に転写部材の劣化を防止できる電子写真用転写シートを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、転写部材が経時劣化することなく連続してカラー画像の印字が可能な画像形成装置を提供することにある。
かくして本発明によれば、表面にトナー像が転写される電子写真用転写シートであって、表面から表面とは反対側の裏面までの厚さが100μm以上であり、先端部の側面と裏面との成す角度(θ)が90度を超える形状を有することを特徴とする電子写真用転写シートが提供される。
ここで、さらに、電子写真用転写シートは、先端部を含む全ての端縁部の形状が、それぞれの端縁部の側面と裏面との成す角度(θ)が90度を超えるものであることが好ましい。
また、さらに、電子写真用転写シートは、ぬれ張力30mN/m〜40mN/m、坪量150gms以上、体積抵抗12logΩ・cm以上であることが好ましい。
また、電子写真用転写シートは、トナー像が転写される表面に、熱可塑性樹脂からなる受像層を有する構造であることが好ましい。
次に、本発明によれば、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像形成手段によって形成されたトナー像をシート上に転写する転写手段と、転写手段におけるトナー像の転写位置にシートを搬送するシート搬送手段と、を備え、シート搬送手段は、厚さ100μm以上、且つ、先端部の側面と裏面との成す角度(θ)が90度を超える形状を有するシートを転写位置に搬送することを特徴とする画像形成装置が提供される。
さらに、本発明によれば、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像形成手段によって形成されたトナー像をシート上に転写する転写手段と、を備え、トナー像形成手段は、トナー像が転写されるシートの先端非画像部及び/または先端部に所定の長さを有するトナーバンドを形成することを特徴とする画像形成装置が提供される。
ここで、トナー像形成手段は、シートの幅より大きいバンド幅を有するトナーバンドを形成することが好ましい。
また、トナー像形成手段は、イエロー(Y)のトナー像からなるトナーバンドを形成することが好ましい。
本発明が適用される電子写真用転写シートによれば、転写部材の経時劣化が抑制される。
以下、本発明を実施するための最良の形態(実施の形態)について説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。また、使用する図面は、本実施の形態を説明するために使用するものであり、実際の大きさを現すものではない。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成装置は、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタを示す。図1に示すように、画像形成装置は、本体1に、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10、電子写真用転写シート(以下、単に「転写シート」と記すことがある。)Pを搬送するシート搬送系40、例えば、パーソナルコンピュータや画像読み取り装置等に接続され、受信した画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理系であるIPS(Image Processing System)50とを備える。
画像プロセス系10は、水平方向に一定の間隔を置いて並列的に配置される、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kと、この画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に形成した各色のトナー像を中間転写ベルト21上に多重転写する転写ユニット20と、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対してレーザ光を照射する光学系ユニットであるROS(Raster Output Scanner)30とを備える。また、本体1には、転写ユニット20によって二次転写された転写シートP上の画像を、熱および圧力を用いて転写シートPに定着する定着器29を備える。更に、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対して各色のトナーを供給するためのトナーカートリッジ19Y,19M,19C,19Kを有する。
転写ユニット20は、中間転写体である中間転写ベルト21を駆動するドライブロール22、中間転写ベルト21に一定のテンションを付与するテンションロール23、重畳された各色のトナー像を転写シートPに二次転写するためのバックアップロール24、中間転写ベルト21上に存在する残留トナー等を除去するクリーニング装置25を備える。中間転写ベルト21は、このドライブロール22とテンションロール23およびバックアップロール24との間に一定のテンションで掛け回され、定速性に優れた専用の駆動モータ(図示せず)によって回転駆動するドライブロール22により、矢印方向に所定の速度で循環駆動する。この中間転写ベルト21は、例えば、チャージアップを起こさないベルト素材(ゴムまたは樹脂)にて抵抗調整したものが使用される。クリーニング装置25は、クリーニングブラシ25a及びクリーニングブレード25bを備え、トナー像の転写工程が終了した後の中間転写ベルト21の表面から残留トナーや紙粉等を除去して、次の画像形成プロセスに備える。
ROS30は、図示しない半導体レーザ、変調器の他、半導体レーザから出射されたレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)を偏向走査するポリゴンミラー31を備える。尚、図1では、ROS30は、各構成部材を密閉する直方体状のフレーム32を設け、また、レーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)が通過するガラス製のウィンドウ33をこのフレーム32の上方に設けて、走査露光と共にシールド効果を高めている。
シート搬送系40は、画像が記録される転写シートPを積載して供給する給紙装置41、給紙装置41から転写シートPを取り上げて供給するナジャーロール42、ナジャーロール42から供給された転写シートPを1枚ずつ分離して搬送するフィードロール43、フィードロール43により1枚ずつに分離された転写シートPを画像転写部に向けて搬送する搬送路44を備える。また、搬送路44を介して搬送された転写シートPに対し、二次転写位置に向けてタイミングを合わせて搬送するレジストロール45、二次転写位置に設けられバックアップロール24に圧接して転写シートP上に画像を二次転写する二次転写ロール46を備える。更に、定着器29によってトナー画像が定着された転写シートPを本体1の機外に排出する排出ロール47、排出ロール47によって排出された転写シートPを積載する排出トレイ48を有する。また、定着器29によって定着された転写シートPを反転させて両面記録を可能とする両面用搬送ユニット49を備えている。
次に、画像プロセス系10における画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kについて詳述する。
図2は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの構成を説明するための図である。ここでは、イエロー(Y)の画像形成ユニット11Yとマゼンタ(M)の画像形成ユニット11Mとが示されている。他の画像形成ユニット11C,11Kもほぼ同様に構成されている。
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、トナー像を担持する像担持体としての感光体ドラム12、帯電ロール13aを用いて感光体ドラム12を帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電され、ROS30からのレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)によって感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像ロール14aによって現像する現像器14、中間転写ベルト21を挟んで感光体ドラム12に対向して設けられ、感光体ドラム12上に現像されたトナー像を中間転写ベルト21上に転写する一次転写ロール15、転写後に感光体ドラム12上に残った残留トナーを除去するクリーニング装置16を備えている。
尚、本実施の形態では、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12、帯電器13、及びクリーニング装置16を一体化し、カートリッジ化することで、画像形成装置の本体1からこのカートリッジだけを取り外し、また、カートリッジだけを本体1に対して取り付け可能に構成されている。そして、この各々のカートリッジには、不揮発性メモリ(図示せず)が搭載されている。この不揮発性メモリには、例えば、感光体ドラム12の回転数、高圧電圧印加時間、プリント枚数など、所定の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにて、そのカートリッジが装着された際の、各々のカートリッジ使用履歴情報が格納されている。これらのカートリッジは、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの間で差し替えて用いることもできる。各々のカートリッジに夫々不揮発性メモリが搭載されていることにより、カートリッジが異なるユニットで用いられた場合であっても、トータルとしての自らの使用履歴情報を、カートリッジ自らが保存することができる。その結果、カートリッジ毎に、例えば、正しい寿命を判断することができる。
次に、図1に示す画像形成装置の動作について説明する。図示しない原稿読み取り装置によって読み取られた原稿の色材反射光像や、図示しないパーソナルコンピュータ等にて形成された色材画像データは、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の各8ビットの反射率データとしてIPS50に入力される。IPS50では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の色材階調データに変換され、ROS30に出力される。
ROS30では、入力された色材階調データに応じて、半導体レーザ(図示せず)から出射されたレーザ光(LB−Y,LB−M,LB−C,LB−K)を、f−θレンズ(図示せず)を介してポリゴンミラー31に出射している。ポリゴンミラー31では、入射されたレーザ光を各色の階調データに応じて変調し、偏向走査して、図示しない結像レンズおよび複数枚のミラーを介して画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に照射している。画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12では、帯電された表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12上に形成されたトナー像は、中間転写体である中間転写ベルト21上に多重転写される。このとき、黒色のトナー像を形成する黒の画像形成ユニット11Kは、中間転写ベルト21の移動方向の最下流側に設けられ、黒色のトナー像は、中間転写ベルト21に対して最後に一次転写される。
一方、シート搬送系40では、画像形成のタイミングに合わせてナジャーロール42が回転し、給紙装置41から所定サイズの転写シートPが供給される。フィードロール43により1枚ずつ分離された転写シートPは、搬送路44を経てレジストロール45に搬送され、一旦、停止される。その後、トナー像が形成された中間転写ベルト21の移動タイミングに合わせてレジストロール45が回転し、転写シートPは、バックアップロール24および二次転写ロール46によって形成される二次転写位置に搬送される。二次転写位置にて下方から上方に向けて搬送される転写シートPには、圧接力および所定の電界を用いて、4色が多重されているトナー像が副走査方向に順次、転写される。そして、各色のトナー像が転写された転写シートPは、定着器29によって熱および圧力で定着処理を受けた後、排出ロール47によって本体1の上部に設けられた排出トレイ48に排出される。尚、排出トレイ48にそのまま排出せずに、図示しない切り替えゲートによって搬送方向を切り替え、定着器29によって定着された転写シートPを両面用搬送ユニット49によって反転させることもできる。この反転された転写シートPをレジストロール45に搬送した後、前述と同様な流れによって、印刷されていない他の面について画像を形成することで、転写シートPの両面に画像を形成することが可能となる。
次に、本実施の形態が適用される画像形成装置において使用する電子写真用転写シート(転写シートP)について説明する。
図3は、転写シートPを説明するための図である。図3(a)に示すように、転写シートPは、厚さが、通常、100μm以上、好ましくは、150μm以上であることが必要である。但し、通常、厚さは280μm以下である。ここで、転写シートPの厚さは、中間転写ベルト21(図1)に形成されたトナー像を転写し、その後定着器29によってトナー像を定着する表面と、この表面とは反対側の面である裏面までの長さである。
そして、転写シートPが有する4個の端縁部の形状は、端縁部の側面と転写シートPの裏面との成す角度(θ)が90度を超える形状であることに特徴を有している。但し、通常、角度(θ)は150度以下である。
このように、転写シートPは、4個の端縁部の形状がすべて角度(θ)が90度を超えるように構成することにより、その給紙方向が限定されない。
尚、ここでは、4個の端縁部の形状がすべて、端縁部の側面と裏面との成す角度(θ)が90度を超える記録用紙について説明するが、本実施の形態が適用される画像形成装置において使用する電子写真用転写シートの形状としては、必ずしも、図3に示すような形状の転写シートPに限定されない。
即ち、二次転写位置(バックアップロール24及び二次転写ロール46(図1))に搬送される記録用紙は、厚さが100μm以上であって、少なくとも、トナー像を転写する転写位置に向けた先端部の形状が、端縁部の側面と裏面との成す角度(θ)が90度を超えるように形成されたものであれば使用することができる。
次に、図3(b)は、図3(a)におけるA−A’断面図である。図3(b)に示すように、転写シートPは、基材61と、基材61の片面(表面)に設けた受像層62とから構成されている。受像層62には、中間転写ベルト21(図1)に転写されたトナー像が転写される。また、前述したように、転写シートPの端縁部は、端縁部の側面と転写シートPの裏面との成す角度(θ)が90度を超える形状を有している。
さらに、図3(c)に示すように、転写シートPの基材61は、例えば、上質紙等からなる支持体611と、支持体611の表裏両面に設けたポリエチレン(PE)製の被覆層612,613と、必要に応じて転写シートPの裏面に設けるバック層614とから構成されている。
基材61を構成する支持体611の材料は、特に限定されないが、例えば、酸性抄紙、中性抄紙等の紙基体があげられる。また、用途に応じて合成紙、不織布、合成樹脂フィルム等も使用できる。
被覆層612,613の材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン等が挙げられる。尚、被覆層612,613は、支持体611の表裏両面に被覆された後、表面処理工程等で平滑化処理される。
バック層614としては、通常、無機顔料、有機顔料等を含む接着剤が用いられる。尚、接着剤としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。また、バック層614には、必要に応じて離型剤、滑剤等が配合される。
受像層62の材料としては、例えば、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。受像層62(透明樹脂層)は、短時間の加熱でトナーが十分に溶融し、かつ受像層62を構成する透明樹脂も軟化してトナーと相溶することが必要である。このため、受像層62を構成する材料としては、数平均分子量(Mn)5000〜20000、ガラス転移温度30℃〜85℃であるポリエステル樹脂を主成分とすることが好ましい。
また、転写シートPを構成する各層については、基材61の厚さは、120μm〜250μmであることが好ましい。受像層62の厚さは、通常、5μm〜20μmであることが好ましい。
また、基材61を構成する支持体611の厚さは、通常、100μm〜230μmであることが好ましく、被覆層612,613の厚さは、通常、10μm〜30μmであることが好ましい。
さらに、本実施の形態が適用される転写シートPは、ぬれ張力が30mN/m〜40mN/mの範囲であることが好ましい。ぬれ張力が過度に小さいと転写シートP上にトナー像が転写されにくい傾向がある。また、全体の坪量が150gms以上、好ましくは190g/m〜230g/mのものが用いられる。さらに、転写シートPは、体積抵抗が10logΩ・cm以上、好ましくは、12logΩ・cm以上のものが用いられる。
本実施の形態が適用される転写シートPの製造方法は、特に限定されないが、例えば、所定の裁断用の刃を取り付けたスリッターや太鼓巻きシートカッターを用いて、転写シートPの端縁部の側面と転写シートPの裏面との成す角度(θ)が90度以上になるように、転写シートPの裏面側から斜め外側に向かって刃を入れる方法が挙げられる。
この場合、カッターの走査方向を同方向にすることが必要である。即ち、転写シートPの先端と後端とを裁断する際に、カッターの走査方向を往復運動とすると、裁断面が鋭角と鈍角になるため、転写シートPの4個の端縁部の形状を、端縁部の側面と転写シートPの裏面との成す角度(θ)が90度を超えるように裁断することが困難である。
また、記録用紙としてロール紙を使用する場合は、シート搬送系40(図1)に、所定の裁断用の刃を備えるスリッターまたはシートカッターを取り付け、記録用紙の給紙方向の先端部を、端縁部の側面と裏面との成す角度(θ)が90度を超える形状に形成することができる。
尚、前述したように、本実施の形態が適用される転写シートPは、基材61の表面に透明樹脂層からなる受像層62を設けているので、定着器29によりフルカラーのトナー画像が定着された後、再度、ベルト式定着装置(図示せず)によって、二次定着を行うことにより、光沢性に優れたカラー画像を得ることが可能である。
ここで、ベルト式定着装置は、例えば、加熱ロールを含む複数のロールにより定着ベルトを回動可能に支持するとともに、加熱ロールに定着ベルトを介して加圧ロールを圧接し、定着ベルトと加圧ロールの圧接部を、定着ベルト側にトナー画像が位置するように電子写真用転写シートを通過させ、トナー画像を加熱加圧することにより二次定着し、さらに、定着ベルトがある程度冷却された状態で、定着ベルトから電子写真用転写シートを剥離するように構成されている。
次に、本実施の形態が適用される転写シートPを用いて、転写部材の経時劣化を抑制することについて説明する。
図4は、二次転写位置における転写シートPと中間転写ベルト21とを説明する図である。図4(a)に示すように、バックアップロール24および二次転写ロール46によって形成される二次転写位置に搬送される転写シートPの表面に、圧接力および所定の電界を用いて、中間転写ベルト21に形成された4色多重のトナー像が副走査方向に順次、転写される。
ここで、図4(b)に示すように、転写シートPの端縁部の側面と転写シートPの裏面との成す角度(θ)を90度を超える形状にすることにより、転写シートPと転写部材である中間転写ベルト21とが接触したときに、転写シートPの端縁部と中間転写ベルト21との間に隙間が生じないため、放電が抑制される。その結果、図4(c)に示すような、中間転写ベルト21と記録用紙Pとの間のギャップに生じる放電によって付着した放電生成物が原因と考えられる中間転写ベルト21の経時劣化を、大幅に抑制することができる。
次に、本実施の形態が適用される画像形成装置において、転写部材である中間転写ベルト21の経時劣化を抑制する第2の実施形態について説明する。
図5は、トナーバンドを説明する図である。図5(a)に示すように、中間転写ベルト21上に形成されたトナー像を、二次転写位置にて転写シートPに一括転写する場合に、転写シートPの先端が中間転写ベルト21に接触する際に、通常、余白部分(先端非画像部)にあたる領域にもトナー像(トナーバンド)を形成する。
トナーバンドのバンド幅(H)は、使用する記録用紙である転写シートPの用紙幅以上であり、通常、転写シートPの両側端からそれぞれ5mm程度大きいことが好ましい。トナーバンドの長さ(L)は、通常、5mm以下、好ましくは、3mm以下である。また、トナーバンドは、人の目の認識能力が低いイエロー(Y)を用いたトナー像が好ましい。
ここで、図5(b)に示すように、転写シートPの余白部分にあたる領域にトナー像(トナーバンド)を形成することにより、二次転写位置に搬送された転写シートPの先端が中間転写ベルト21上に形成したトナーバンドと接触する。このため、転写シートPの端縁部の側面と裏面との成す角度(α)が鋭角である場合も、中間転写ベルト21と転写シートPとの放電が抑制される。その結果、図5(c)に示すような、中間転写ベルト21と転写シートPとの間のギャップに生じる放電によって付着した放電生成物が原因と考えられる中間転写ベルト21の経時劣化が抑制される。
以下に、実施例に基づき本実施の形態をさらに詳細に説明する。なお、本実施の形態は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
転写シートとして、ポリエステル樹脂及びワックスを含む受像層を塗布したセルロースを基体とする記録用紙の4個の端縁部の形状を、端縁部側面と裏面との成す角度(θ)が100度であるように裁断したものを使用した。用いた記録用紙は、ぬれ張力35mN/m、厚さ200μm、坪量220gsm、体積抵抗12logΩ・cmである。
このように調製した転写シートに、印字装置としてDCC f450(DocuCenterColour f450)を使用して連続してプリントを実施した結果、転写部材に放電生成物の付着はなく、安定して良好な画像が得られることを確認できた。
(比較例1)
実施例1において用いた記録用紙の端縁部側面と裏面との成す角度(θ)が80度であるように裁断したものを使用して、実施例1と同様な操作を行って印字装置により連続してプリントを実施したが、転写部材上に放電生成物が付着して、画像が筋状に抜ける現象が発生した。
(実施例2)
記録用紙として、ポリエステル樹脂及びワックスを含む受像層を塗布したセルロースを基体とする記録用紙の4個の端縁部の形状を、端縁部側面と裏面との成す角度(θ)が80度であるように裁断したものを使用した。用いた記録用紙は、ぬれ張力35mN/m、厚さ200μm、坪量220gsm、体積抵抗12logΩ・cmである。
このように調製した記録用紙に、印字装置としてDCC f450を使用し、画像先端の非画像部にトナーバンドを設ける画像処理を行い、連続プリントを行い画質の変動を確認した。
ここで、トナーバンドは、イエロー(Y)(Cin60%)のトナーにより形成し、バンド長さは500μmであり、バンド幅は転写シートの両側端からそれぞれ+5mm大きくした。
その結果、転写部材に放電生成物の付着はなく、安定して良好な画像が得られることを確認できた。
(比較例2)
実施例2で使用した記録用紙に、印字装置としてDCC f450を使用し、従来通り、非画像部のトナーバンドを設ける画像処理を行わずに連続してプリントを実施したが、転写部材は約2kPVで画像面に画像が抜ける現象が発生し、安定した画像が得られなかった。
以上、詳述したように、本実施例で使用した転写シートにおいて、用紙の4個の端縁部の形状を、端縁部側面と裏面との成す角度(θ)が90度を超えるように裁断することによって、転写シートと転写部材との間に隙間に生じる放電が抑制される。
また、画像先端の非画像部にトナーバンドを設ける画像処理を行うことにより、転写部材と記録用紙との隙間に生じる放電が抑制され、転写部材に付着する放電生成物が原因と考えられる転写部材の経時劣化を、大幅に抑制することができる。
本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示した図である。 画像形成ユニットの構成を説明するための図である。 転写シートを説明するための図である。 二次転写位置における転写シートと中間転写ベルトとを説明する図である。 トナーバンドを説明する図である。
符号の説明
1…本体、10…画像プロセス系、11Y,11M,11C,11K…画像形成ユニット、12…感光体ドラム、13…帯電器、13a…帯電ロール、14…現像器、15…一次転写ロール、16…クリーニング装置、20…転写ユニット、21…中間転写ベルト、40…シート搬送系、50…IPS(Image Processing System)、61…基材、62…受像層

Claims (8)

  1. 表面にトナー像が転写される電子写真用転写シートであって、
    前記表面から当該表面とは反対側の裏面までの厚さが100μm以上であり、
    先端部の側面と前記裏面との成す角度(θ)が90度を超える形状を有する
    ことを特徴とする電子写真用転写シート。
  2. さらに、前記先端部を含む全ての端縁部の形状は、それぞれの端縁部の側面と前記裏面との成す角度(θ)が90度を超えることを特徴とする請求項1記載の電子写真用転写シート。
  3. さらに、ぬれ張力30mN/m〜40mN/m、坪量150gms以上、体積抵抗12logΩ・cm以上であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用転写シート。
  4. 前記トナー像が転写される表面に、熱可塑性樹脂からなる受像層を有することを特徴とする請求項1記載の電子写真用転写シート。
  5. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像をシート上に転写する転写手段と、
    前記転写手段におけるトナー像の転写位置に前記シートを搬送するシート搬送手段と、を備え、
    前記シート搬送手段は、
    厚さ100μm以上、且つ、先端部の側面と裏面との成す角度(θ)が90度を超える形状を有するシートを前記転写位置に搬送する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  6. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像をシート上に転写する転写手段と、を備え、
    前記トナー像形成手段は、
    トナー像が転写される前記シートの先端非画像部及び/または先端部に所定の長さを有するトナーバンドを形成する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記トナー像形成手段は、前記シートのシート幅より大きいバンド幅を有する前記トナーバンドを形成することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記トナー像形成手段は、イエロー(Y)のトナー像からなる前記トナーバンドを形成することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
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