JP4544078B2 - 給紙装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電子写真方式等を採用したプリンタや複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置に用いられる給紙装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
特開2000−7175号公報 特開平7−215510公報 特開平11−314780公報 特開平3−171181公報 特開平10−279112公報
従来、この種の電子写真方式等を採用したプリンタや複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置に用いられる給紙装置では、給紙トレイに複数枚の束として積層された用紙を、1枚ずつ捌いた状態で分離して給紙し、用紙搬送経路へと搬送するように構成されている。その際、上記給紙トレイに複数枚の束として積層された用紙には、搬送される最上位の用紙とその下の用紙、及び搬送される最上位の用紙と給紙動作を行なうリタードローラとの間で、強い圧力が作用しながら、引き剥がされるため、搬送される用紙の裏面には、用紙同士もしくはリタードローラと擦れ合うことで、軸方向に沿ったリタードローラに対応した位置に紙粉が発生する。
上記の如く給紙装置によって給紙された用紙は、上述したように、その表面にリタードローラに対応した位置に紙粉が付着しているため、当該用紙が搬送されて感光体ドラムや中間転写ベルト等の像担持体の転写位置まで搬送されると、用紙の表面に付着した紙粉が転写位置に配設された転写ローラの表面に転移して付着することになる。
上記電子写真方式等を採用したプリンタや複写機等の画像形成装置で使用される用紙は、広葉樹や針葉樹のパルプに、カオリン・タルク・炭酸カルシウムなどの填量が加えられて製造されている。従って、上記用紙の裏面に発生する紙粉は、用紙の繊維やカオリン・タルク・炭酸カルシウムなどの填量から構成されており、転写ローラの表面には、これらの紙粉が付着する。
ところで、上記転写ローラは、用紙へのトナー像の転写工程を繰り返すにしたがって、当該転写ローラの表面には、上記のメカニズムによって付着する紙粉が徐々に堆積していることになる。その結果、上記転写ローラの表面に堆積した紙粉によって、当該転写ローラの体積抵抗率が上昇してしまい、転写ローラからの転写電圧が十分に像担持体と用紙の間に印加することができなくなり、図10に示すような、リタードローラの位置に対応した転写不良が発生するという問題点を有していた。
そこで、かかる問題点を解決し得る技術としては、特開2000−7175号公報や特開平7−215510公報、特開平11−314780公報、特開平3−171181公報、特開平10−279112公報等に開示された技術が、既に種々提案されている。
上記特開2000−7175号公報に係る画像形成装置は、シート積載手段に積載されたシートを給送する給紙装置を備えた画像形成装置において、前記シートに発生した静電気を除去して該シートに静電気により付着した紙粉を除去するようにしたものである。
また、上記特開平7−215510公報に係るシート給送装置は、シート保持部に積載された多数のシート体をシート搬送路に給送するフィードローラを回転自在に軸支し、このフィードローラで給送される前記シート体を一枚に分離するセパレートローラを前記フィードローラと当接する位置で回転自在に軸支し、これらフィードローラとセパレートローラとを同一方向に回転駆動するローラ駆動機構を設けたシート給送装置において、前記セパレートローラを前記フィードローラと接離する方向で移動自在に支持して位置保持するローラ支持機構を設け、このローラ支持機構で前記フィードローラから離反した位置に保持された前記セパレートローラと当接する位置にクリーニング部材を配置し、前記セパレートローラを前記ローラ支持機構で前記クリーニング部材に当接させて前記ローラ駆動機構で予め設定された所定量だけ回転駆動する駆動制御手段を設けるように構成したものである。
さらに、上記特開平11−314780公報に係る給紙装置は、シート積載手段に積載されたシートを給送する給送手段と、前記給送手段により給送されたシートを1枚ずつ分離して搬送する分離搬送手段と、を備えた給紙装置において、前記分離搬送手段に当接して清掃する清掃手段と、前記分離搬送手段と前記清掃手段とを接離可能に支持する移動手段と、を備え、前記移動手段により所定のタイミングで前記分離搬送手段と前記清掃手段とを当接させるように構成したものである。
又、上記特開平3−314780公報に係る紙粉除去装置は、挿抜自在に設けられた転写チャージャのシールドケースに、当該転写チャージャの上流側に設けられたレジストローラの下ローラに当接する紙粉取り部材を配設するように構成したものである。
更に、上記特開平10−279112公報に係る画像形成装置は、表面にトナー像を形成される像担持体と、該像担持体上に形成されたトナー像を転写紙に転写する転写装置と、像担持体と転写装置との間の転写位置に転写紙を搬送する搬送ローラ対と、を備え、搬送ローラ対により転写位置に搬送された転写紙上に像担持体上のトナー像を転写させる構成を備えた画像形成装置において、前記搬送ローラ対の一方の表面に先端を接触させて前記搬送ローラ対に付着した異物を取り除く異物除去部材と、入口側端部に前記異物除去部材を備えると共に、出口側端部を前記転写装置に固定されかつ取り除かれた異物を収納する異物収納部と、を備えるように構成したものである。
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特開2000−7175号公報に係る画像形成装置の場合には、給送されるシートの裏面に接触する導電性コロを設けたり、当該導電性コロに高電圧を印加する高圧電源を配置し、更に導電性コロで捕獲した紙粉を除去するクリーニングブレードを設けたりする必要があるため、構成が複雑となるとともに、部品点数が増加するばかりか、給紙装置の大型化やコストアップを招くという問題点を有していた。
また、上述した清掃部材のリトラクト型の特開平7−215510公報や特開平11−314780公報のうち、特開平7−215510公報に係る給紙装置の場合には、シート積載手段に積載されたシートを給送する給送手段と、前記給送手段により給送されたシートを1枚ずつ分離して搬送する分離搬送手段と、を備えた給紙装置において、前記分離搬送手段に当接して清掃する清掃手段と、前記分離搬送手段と前記清掃手段とを接離可能に支持する移動手段と、を備え、前記移動手段により所定のタイミングで前記分離搬送手段と前記清掃手段とを当接させるように構成したものであるが、清掃手段が作用しないタイミングでは、紙粉を清掃することができず、やはり転写ローラに紙粉が徐々に堆積して、転写不良が発生してしまうという問題点を有していた。
一方、上記特開平11−314780公報に係る給紙装置の場合には、分離搬送手段に当接して清掃する清掃手段と、前記分離搬送手段と前記清掃手段とを接離可能に支持する移動手段と、を備え、前記移動手段により所定のタイミングで前記分離搬送手段と前記清掃手段とを当接させるように構成したものであるが、分離搬送手段に清掃手段が常時接触するものではないため、清掃前に蓄積された紙粉が用紙搬送時に用紙に再付着してしまい、転写ローラまで運ばれて、当該転写ローラに付着するという問題点を有していた。
また、上記清掃手段を分離搬送手段に常時接触させるように構成した場合には、分離搬送手段の摩擦抵抗が増加し、当該分離搬送手段の駆動トルクが大きくなるとともに、用紙の分離搬送が安定して行なわれ難くなり、用紙の位置ずれ等の原因となるという問題点が新たに生じる。
更に上述した転写ローラの上流に位置するレジストローラに紙粉除去部材を配置する技術である特開平3−314780公報及び特開平10−279112公報の場合には、挿抜自在に設けられた転写チャージャのシールドケースに、当該転写チャージャの上流側に設けられたレジストローラの下ローラに当接する紙粉取り部材を配設するように構成したり、搬送ローラ対に付着した異物を取り除く異物除去部材を設けるように構成したものであるが、このように、レジストローラに紙粉取り部材や異物除去部材を配設すると、当該紙粉取り部材や異物除去部材は、紙粉を確実に掻き取るために、レジストローラに紙粉取り部材や異物除去部材を強く圧接する必要がある。そのため、上記レジストローラには、大きな負荷トルクが掛かり、トナー像を転写するにあたって用紙のタイミングをとる際に、レジストローラの負荷トルクの上昇に伴って、用紙の制御機能が悪化するという問題点を有していた。
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、装置の構成が複雑となり、装置の大型化やコストアップを招くことなく。しかも分離搬送手段やレジストローラ等の負荷を増大させて、用紙搬送性や用紙の制御機能を悪化させることなく、用紙の裏面に発生した新粉等を確実に除去することができ、転写不良の発生を防止可能な給紙装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
すなわち、請求項1に記載された発明は、積層された状態で収容された複数枚の用紙のうち、最上位の用紙を送出ローラによって送り出すとともに、互いに当接する給送ローラと分離ローラによって1枚ずつ分離した状態で用紙を給送する給紙装置において、
前記分離ローラの表面層を導電性を有する多孔質弾性体によって形成するとともに、
用紙の給送時に、前記給送ローラが回転し、前記分離ローラが回転停止した状態で当該分離ローラに負極性のバイアス電圧を印加する電圧印加手段を備えた
ことを特徴とする給紙装置である。
また、請求項2に記載された発明は、上記分離ローラに印加される電圧は、負極性の直流電圧、又は負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置である。
さらに、請求項3に記載された発明は、上記給送ローラ及び分離ローラと、当該給送ローラ及び分離ローラよりも用紙給送方向の下流側に配置されたレジストローラとは、その軸方向に沿った位置が異なるように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の給紙装置である。
又、請求項4に記載された発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の給紙装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
この発明によれば、装置の構成が複雑となり、装置の大型化やコストアップを招くことなく。しかも分離搬送手段やレジストローラ等の負荷を増大させて、用紙搬送性や用紙の制御機能を悪化させることなく、用紙の裏面に発生した新粉等を確実に除去することができ、転写不良の発生を防止可能な給紙装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのフルカラー複合機を示す構成図である。なお、このカラー複合機は、複写機やプリンタ、あるいはファクシミリとしての機能を兼ね備えている。また、上記画像形成装置としては、個別に、複写機やプリンタ、あるいはファクシミリなどを構成するものであっても勿論良い。
このカラー複合機1は、図2に示すように、その上部に画像読取装置としてのスキャナー2を備えているとともに、図示しないネットワークを介して図示しないパーソナルコンピュータ等に接続されている。
そして、上記カラー複合機は、スキャナーで読み取った文書の画像を複写したり、パーソナルコンピュータから送られてきた画像データに基づいてプリントしたり、電話回線を介して画像データを送受信するファックスとして機能するようになっている。
図2において、1はカラー複合機の本体を示すものであり、このカラー複合機本体1の上部には、図示しない原稿を一枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)2と、当該自動原稿搬送装置2によって搬送される原稿の画像を読み取る画像入力装置(IIT)3が配設されている。上記画像入力装置3は、プラテンガラス4上に載置された原稿を光源5によって照明し、原稿からの反射光像を、フルレートミラー6及びハーフレートミラー7、8及び結像レンズ9からなる縮小光学系11を介してCCD等からなる画像読取素子10上に走査露光して、この画像読取素子10によって原稿の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るようになっている。
上記画像入力装置3によって読み取られた原稿の反射光像は、例えば、赤(R)、緑 (G)、青(B)(各8bit)の3色の反射率データとして画像処理装置12(IPS)に送られ、この画像処理装置12では、原稿の画像データに対して、必要に応じて、シェーデイング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の処理を含め、後述するように所定の画像処理が施される。また、この画像処理装置12は、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくる画像データに対しても、所定の画像処理を行なうようになっている。
そして、上記画像処理装置12で所定の画像処理が施された画像データは、同じく画像処理装置12によって、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック (K)(各8ビット)の4色の階調データに変換され、次に述べるように、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに共通するROS(RaserOutputScanner)14に送られ、この画像露光装置としてのROS14では、所定の色の階調データに応じてレーザ光LBによる画像露光が行われる。なお、カラー画像に限らず、白黒の画像のみを形成しても勿論良い。
ところで、上記カラー複合機本体1の内部には、図2に示すように、画像形成手段Aが配設されており、この画像形成手段Aには、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kが、水平方向に一定の間隔をおいて並列的に配置されている。
これらの4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、すべて同様に構成されており、大別して、所定の速度で回転駆動される像担持体としての感光体ドラム15と、この感光体ドラム15の表面を一様に帯電する一次帯電用の帯電ロール16と、当該感光体ドラム15の表面に所定の色に対応した画像を露光して静電潜像を形成する画像露光装置としてのROS14と、感光体ドラム15上に形成された静電潜像を所定の色のトナーで現像する現像器17と、感光体ドラム15の表面を清掃するクリーニング装置18とから構成されている。これらの感光体ドラム15と周辺に配置される画像形成部材は、一体的にユニット化されており、カラ―複合機本体1から個別に交換可能に構成されている。
上記ROS14は、図2に示すように、4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに共通に構成されており、図示しない4つの半導体レーザを各色の階調データに応じて変調して、これらの半導体レーザからレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kを階調データに応じて出射するように構成されている。なお、上記ROS14は、複数の画像形成ユニット毎に個別に構成しても勿論よい。上記半導体レーザから出射されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、図示しないf−θレンズを介してポリゴンミラー19に照射され、このポリゴンミラー19によって偏向走査される。上記ポリゴンミラー19によって偏向走査されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、図示しない結像レンズ及び複数枚のミラーを介して、感光体ドラム15上の露光ポイントに、斜め下方から走査露光される。
上記ROS14は、図2に示すように、下方から感光体ドラム15上に画像を走査露光するものであるため、このROS14には、上方に位置する4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像器17などからトナー等が落下して、汚損される虞れを有している。そのため、ROS14は、その周囲が直方体状のフレーム20によって密閉されているとともに、当該フレーム20の上部には、4本のレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kを、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15上に露光するため、シールド部材としての透明なガラス製のウインドウ21Y、21M、21C、21Kが設けられている。
上記画像データ処理装置12からは、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに共通して設けられたROS14に、各色の画像データが順次出力され、このROS14から画像データに応じて出射されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、対応する感光体ドラム15の表面に走査露光され、静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15上に形成された静電潜像は、現像器17Y、17M、17C、17Kによって、それぞれイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像として現像される。
上記各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15上に、順次形成されたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの上方にわたって配置された転写ユニット22の無端状ベルト部材としての中間転写ベルト(像担持体)25上に、4つの一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kによって多重に転写される。これらの一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kは、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15に対応した中間転写ベルト25の裏面側に配設されている。この実施の形態における一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kの体積抵抗値は、105 〜108 Ωcmに抵抗調整されたものを使用している。そして、一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kには、転写バイアス電源(図示しない)が接続されており、所定のトナー極性とは逆極性(本実施の形態では正極性)の転写バイアスが所定のタイミングで印加されるようになっている。
また、上記中間転写ベルト25は、図2に示すように、ドライブロール27と、テンションロール24と、バックアップロール28との間に一定のテンションで掛け回されており、図示しない定速性に優れた専用の駆動モーターによって回転駆動されるドライブロール27により、矢印方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。上記中間転写ベルト25は、例えば、チャージアップを起こさないべルト素材(ゴムまたは樹脂)にて構成されている。
上記中間転写ベルト25上に多重に転写されたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、図2に示すように、バックアップロール28に圧接する転写部材としての二次転写ロール29によって、シート材としての用紙30上に二次転写され、これらの各色のトナー像が転写された用紙30は、上方に位置する定着器40へと搬送される。上記二次転写ロール29は、バックアップロール28の側方に圧接しており、下方から上方に搬送される用紙30上に、各色のトナー像を二次転写するようになっている。
上記用紙30は、カラー複合機本体1の下部に複数段配設された給紙トレイ31、32、33、34のいずれかから所定サイズのものが、後述するように、本実施の形態に係る給紙装置51のナジャーローラ53及び、フィードローラ54並びにリタードローラ55によって一枚ずつ分離された状態で、搬送ローラ37を備えた用紙搬送路38を介して給紙される。そして、上記給紙トレイ31、32、33、34のいずれかから給紙された用紙30は、レジストレーションローラ対39で一旦停止され、中間転写ベルト25上の画像と同期して、当該レジストレーションローラ対39によって中間転写ベルト25の二次転写位置へと再度給紙される。
そして、上記各色のトナー像が転写された用紙30は、図2に示すように、定着器40によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、搬送ローラ41によって、画像形成面を下にして第1の排出トレイとしてのフェイスダウントレイ42に排出するための第1の用紙搬送路43を介して、当該第1の用紙搬送路43の出口に設けられた排出ローラ44によって、装置本体1の上部に設けられたフェイスダウントレイ42上に排出される。
また、上記の如く画像が形成された用紙30を、画像形成面を上にして排出する場合には、図2に示すように、画像形成面を上にして第2の排出トレイとしてのファイスアップトレイ45に排出するための第2の用紙搬送路46を介して、当該第2の用紙搬送路46の出口に設けられた排出ローラ47によって、装置本体1の側部(図中、左側面)に設けられるフェイスアップトレイ45上に排出されるようになっている。
なお、上記カラー複合機において、フルカラー等の両面コピーをとる場合には、図2に示すように、片面に画像が定着された用紙30を、排出ローラ44によってフェイスダウントレイ42上にそのまま排出せずに、図示しない切替ゲートによって搬送方向を切り替えるとともに、排出ロール44を一旦停止させた後に逆転して、当該排出ロール44によって両面用の用紙搬送路48へと搬送する。そして、この両面用の用紙搬送路48には、当該搬送路48に沿って設けられた搬送ローラ49により、用紙30の表裏が反転された状態で、再度レジストレーションローラ対39へと搬送され、今度は、当該用紙30の裏面に画像が転写・定着された後、第1の用紙搬送路43又は第2の用紙搬送路46を介して、フェイスダウントレイ42又はフェイスアップトレイ45のいずれかに排出される。
図2中、50Y、50M、50C、50Kは、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の現像器17に、所定の色のトナーを供給するトナーカートリッジを、51は中間転写ベルト25上の転写残トナー等を除去するクリーニング装置をそれぞれ示している。
図3は上記カラー複合機の各画像形成ユニットを示すものである。
上記イエロー色、マジェンタ色、シアン色及び黒色の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、図3に示すように、すべて同様に構成されており、これらの4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kでは、上述したように、それぞれイエロー色、マジェンタ色、シアン色及び黒色のトナー像が所定のタイミングで順次形成されるように構成されている。上記各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、上述したように、それぞれ感光体ドラム15を備えており、この感光体ドラム15の表面は、一次帯電用の帯電ロール16によって一様に帯電される。その後、上記感光体ドラム15の表面は、ROS14から画像データに応じて出射される画像形成用のレーザ光LBが走査露光されて、各色に対応した静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15上に走査露光されるレーザ光LBは、当該感光体ドラム15の直下よりやや右側寄りの斜め下方から露光されるように設定されている。上記感光体ドラム15上に形成された静電潜像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像器17の現像ロール17aによってそれぞれイエロー色、マジェンタ色、シアン色、黒色の各色のトナーにより現像されて可視トナー像となり、これらの可視トナー像は、一次転写ロール26の帯電によって中間転写ベルト25上に順次多重に転写される。
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム15の表面は、クリーニング装置18によって残留トナーや紙粉等が除去されて、次の画像形成プロセスに備える。上記クリーニング装置18は、クリーニングブレード18aを備えており、このクリーニングブレード18aによって、感光体ドラム15上の残留トナーや紙粉等を除去するようになっている。
ところで、この実施の形態では、積層された状態で収容された複数枚の用紙のうち、最上位の用紙を送出ローラによって送り出すとともに、互いに当接する給送ローラと分離ローラによって1枚ずつ分離した状態で用紙を給送する給紙装置において、前記分離ローラの表面層を導電性を有する多孔質弾性体によって形成するとともに、用紙の給送時に、当該分離ローラに電圧を印加する電圧印加手段を備えるように構成されている。
また、この実施の形態では、上記分離ローラに印加される電圧は、負極性の直流電圧、又は負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であるように構成されている。
さらに、この実施の形態では、用紙を給送しない所定のタイミングで、前記給送ローラと分離ローラを連れ回らせながら、前記分離ローラに電圧印加手段によって電圧を印加するように構成されている。
すなわち、この実施の形態に係る給紙装置51は、図2に示すように、上端面が全面開口した箱体状に形成された給紙トレイ31、32、33、34としての給紙トレイ52を備えており、この給紙トレイ52の内部には、所定サイズの用紙30が複数枚積層されたた状態で収容されている。上記給紙トレイ52の給紙方向に沿った先端近傍の上部には、図4に示すように、当該給紙トレイ52の内部に収容された用紙30のうち、最上位の用紙30を給送する送出用回転部材としてのナジャーローラ53が、所定のタイミングで間欠的に回転駆動されるように配設されている。
また、上記ナジャーローラ53の給紙方向に沿った先端部には、当該ナジャーローラ53によって送出される用紙30を1枚ずつ分離した状態で給送する給送用回転部材としてのフィードローラ54と、用紙30を1枚ずつ分離する分離用回転部材としてのリタードローラ55が、互いに当接した状態で配設されている。上記フィードローラ54は、給紙時に、所定のタイミングで矢印方向に沿って回転駆動される。また、上記リタードローラ55は、図1に示すように、フレーム56に回転軸57によって回転自在に軸支されているとともに、且つ回転が停止した状態で配設されており、当該回転軸57に取り付けられたギア58を介してトルクリミッター59に作動連結されている。そして、上記リタードローラ55は、トルクリミッター59によって回転トルクが一定値を越えた場合にのみ、フィードローラ54に連れ回りするように構成されている。なお、上記リタードローラ55には、フィードローラ54と逆方向に回転トルクが作用するように配設しても良い。また、上記リタードローラ55は、コイルスプリング60によってフィードローラ54に所定(例えば、3N程度)の押圧力で圧接するように配設されている。
さらに、上記リタードローラ55としては、図4に示すように、導電性芯材としてのステレンス等の金属からなる芯金61の表面に、発泡性ポリウレタン等からなる発泡材料製のスポンジ状の多孔質弾性体62を被覆してローラ状に構成された部材が用いられている。このように、上記リタードローラ55は、その表面が発泡性ポリウレタン等からなる発泡材料製のスポンジ状の多孔質弾性体62によって形成されているため、当該リタードローラ55の表面には、図5に示すように、単発泡の小さな発泡セル63が略一様に開口した状態となっている。なお、上記リタードローラ55としては、例えば、アスカーC硬度が30〜40度、発泡体密度が0.15〜0.5g/cm3 、発泡セル63の平均したセル径が50〜200μm程度のものが用いられるが、これに限定されるものではない。
また、上記リタードローラ55には、図1に示すように、用紙30の給送時に、電圧印加手段としての直流電源65によって、例えば、−300〜−2000V程度の電圧が印加されるように構成されている。なお、上記リタードローラ55に印加される電圧は、負極性の直流電圧以外に、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を用いるように構成しても良い。
また、この実施の形態では、用紙30を給送しない所定のタイミングで、例えば、フィードローラ54の回転方向を逆転させる等により、フィードローラ54とリタードローラ55を連れ回らせながら、リタードローラ55に電圧印加手段としての直流電源65によって、上記と同様の電圧が印加され、フィードローラ54に付着した紙粉をリタードローラ55によって除去可能となるように構成されている。
さらに、上記フィードローラ54及びリタードローラ55は、図6に示すように、装置のフロント側の位置に、給紙される用紙30の給紙方向と直交する方向に沿って2つのローラが、回転軸66、67に固定した状態で設けられている。また、上記ナジャーローラ53も、フィードローラ54及びリタードローラ55に対応した装置のフロント側の位置に、例えば、1つのローラとして設けられているが、当該ナジャーローラ53を複数個配設するように構成しても勿論よい。
そして、上記フィードローラ54及びリタードローラ55によって1枚ずつ分離されて給紙された用紙30は、図7に示すように、用紙搬送路38に沿ってレジストレーションローラ対39まで搬送され、当該レジストレーションローラ対39で一旦停止される。そして、上記用紙30は、中間転写ベルト25上に形成されたトナー像と同期して回転駆動されるレジストレーションローラ対39によって、ガイド部材68を通って、二次転写ローラ29が中間転写ベルト25を介して二次転写対向ローラ28と圧接する転写ニップ部69へと到達する。その後、上述したような電子写真プロセスによって中間転写ベルト25上に形成されたトナー像は、用紙30の突入タイミングに合わせて、二次転写ローラ29から転写電圧が印加されることで、トナー像が用紙30に転写されるように構成されている。
以上の構成において、この実施の形態に係るカラー複合機では、次のようにして、装置の構成が複雑となり、装置の大型化やコストアップを招くことなく。しかも分離搬送手段やレジストローラ等の負荷を増大させて、用紙搬送性や用紙の制御機能を悪化させることなく、用紙の裏面に発生した新粉等を確実に除去することができ、転写不良の発生を防止可能となっている。
すなわち、上記カラー複合機では、図2に示すように、カラーやモノクロの画像形成時に、給紙トレイ31、32、33、34を構成する給紙装置51によって、所定サイズの用紙30が給紙されて、画像の形成が行なわれる。
その際、上記給紙装置51では、図7に示すように、給紙トレイ52内に束として積層された用紙30が、1枚ずつ分離された状態で給紙されて、用紙搬送経路38へと給送される。このように、給紙装置51から用紙30が給送されるときには、用紙30とリタードローラ55の間に圧力が作用しながら、積層された用紙30が1枚ずつ引き剥がされるため、搬送される用紙30の裏面には、リタードローラ55によって擦られて紙粉が発生する。
そして、上記の如くフィードローラ54とリタードローラ55のニップ部で発生した紙粉は、図8に示すように、用紙30の裏面に付着したまま二次転写ローラ29へと搬送される。上記用紙30の裏面に付着した紙粉は、二次転写ローラ29まで搬送されると、当該二次転写ローラ29と二次転写対向ローラ28との転写ニップ部69で加圧され、用紙30の裏面に付着した紙粉70が、二次転写ローラ29の表面に付着してしまうことになる。
特に、近年の上記カラー複合機のように、フルカラーの画像形成装置では、像担持体としての中間転写ベルト25上に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等のトナーが何層にも重なった状態でトナー像が形成されているため、当該トナー像の用紙30への良好な転写性を実現するために、二次転写ローラ29と二次転写対向ローラ28は、転写ニップ部69において、20〜50Nという非常に高い圧力で互いに圧接されている。
そのため、裏面に紙粉が付着した用紙30が転写ニップ部69に突入すると、図8に示すように、当該転写ニップ部69における高圧力下で、用紙30の裏面に付着した紙粉70が、二次転写ローラ29の表面に転移して付着することになる。その結果、二次転写ローラ29の表面には、図9に示すように、リタードローラ55に対応した位置で紙粉70が付着する。
ところで、一般に電子写真方式の画像形成装置で用いられている用紙30は、広葉樹や針葉樹のパルプに、カオリン・タルク・炭酸カルシウムなどの填量を加えて製造されている。上述した紙粉は、用紙30の繊維やカオリン・タルク・炭酸カルシウムなどの填量から構成されるが、二次転写ローラ29には、主に、カオリン・タルク・炭酸カルシウムなどの填量が付着する。これらの填量の中でも、添加剤として炭酸カルシウムが使用されることが多い。炭酸カルシウムの抵抗率は、1010Ωcm程度であって、非常に高抵抗であるため、紙粉が付着した部分の二次転写ローラ29表面は、抵抗値が局所的に上昇してしまい、その部分だけ十分な転写電圧が得られなくなる。そのため、例えば、A3サイズの用紙30に全面ハーフトーンで画像を出力した場合など、図10に示すように、プロセス方向に沿って、フィードローラ54及びリタードローラ55に対応した位置に、転写不良が発生して濃度が薄い筋状のディフェクトが発生してしまう。
そこで、この実施の形態では、図1に示すように、用紙搬送時に、搬送される用紙30とリタードローラ55との摩擦によって、用紙30の裏面に発生する紙粉を、当該リタードローラ55にバイアス電圧を印加することによって、静電的にリタードローラ55へと引き寄せ、リタードローラ55を構成する発泡材料のセル中へ埋め込むようになっている。
なお、上記用紙30の填量として主に使用される炭酸カルシウムの粉末は、用紙30と擦れることによって正極性に帯電する傾向にあるので、リタードローラ55に印加する電圧は、負極性の電圧であることが効果的である。また、上記リタードローラ55に印加する電圧は、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳したものであっても良い。この場合には、交流電圧を重畳することによって、紙粉を構成する炭酸カルシウム等の微粉末を飛翔させる効果が得られ、炭酸カルシウム等の微粉末をリタードローラ55のセル中に効果的に捕捉することができる。
また、上記構成において、用紙搬送時に搬送される用紙30がフィードローラ54の搬送力によって前進しており、リタードローラ55は回転が停止していることから、用紙30とリタードローラ55の間で速度差が生じており、電界による除去効果に加えて速度差によるクリーニング効果が得られ、より一層効果的である。
このように、上記の如く構成される給紙装置51を適用したカラー複合機では、用紙搬送時に、リタードローラ55に負極性のバイアス電圧を印加することで、用紙30の裏面に付着した紙粉をリタードローラ55側へ転移させることにより、転写ローラ29への紙粉の付着を防止することができ、ハーフトーン画像等の転写不良が発生することなく、良好な転写性能を達成することができる。
さらに、上記リタードローラ55として発泡材料からなる多孔質弾性体を表面層として有するものを用い、用紙搬送時に、負極性のバイアス電圧を印加することで、発泡セルの中に捕捉された紙粉が、再度用紙に付着することを防止することが可能となる。
実験例
次に、本発明者は、上記実施の形態に係るカラー複合機を試作し、実際に給紙動作を行なって紙粉の発生に伴うハーフトーン画像の転写不良が発生するか否かを確認する実験を行なった。なお、カラー複合機としては、富士ゼロックス社製のDCC450を用いた。
また、実験例及び比較例とも、次のような共通する条件下で行なった。実験の環境は、温度20℃、湿度55%の下で行なった。中間転写ベルトとしてはポリイミド製ベルト、二次転写ローラ29としては、直径18mmのエピクロルヒドリンゴムで、直径9mmの金属製の芯材を被覆したものを用い、転写ニップ圧力を35Nとして、1500Vの転写電圧を印加した。なお、用紙30は、富士ゼロックス社製のP紙でA4サイズ縦で100000枚走行させた。
また、この実験例では、ナジャーローラ53及びフィードローラ54にエチレンプロピレンゴムを使用し、リタードローラ55はイオン性の導電材料を分散させた発泡ウレタンゴムで、温度20度、湿度50%における抵抗値が107 〜108 Ωcmのものを用いた。
さらに、リタードローラ55として、外径が18mmで、直径8mmの金属製芯材の外周に発泡性のウレタンゴムを被覆して、アスカーC硬度が35度のものを用いた。
また、比較例として、ナジャーローラ53、フィードローラ54、リタードローラ55すべてエチレンプロピレンゴムとし、リタードローラ55には、電圧を印加しない構成とした。
さらに、用紙搬送時にはリタードローラ55からフィードローラ54に加える垂直抗力を3Nとし、リタードローラ55に−2000Vのバイアス電圧を印加し、用紙30の擦れから発生する紙粉をリタードローラ55へ付着させるように構成した。
また、用紙200枚を搬送するごとに、給紙をしない状態で、リタードローラ55に−2000Vの電圧を与えながら、フィードローラ54とリタードローラ55を3.5秒間連れ回りさせた。
なお、二次転写ローラ29への紙粉付着を確認するため、5000枚おきに用紙30の全面に濃度30%の単色のハーフトーン画像を出力し、画像のディフェクトの確認を行なった。なお、上記画像のディフェクトの確認は、転写ローラ29の抵抗値上昇の影響が最も大きく出る低温低湿環境(温度10度、湿度15%)で行なった。
実験結果
上記実験例では、100000枚通紙しても用紙30に搬送方向に沿った白筋は観察されなかった。
これに対して、比較例では、65000枚通紙した以降、ハーフトーンの画像の中で濃度30%を出力し、画像のディフェクトの確認を行なったところ、フィードローラ54とリタードローラ55に対応する位置で用紙搬送方向に薄い白筋が発生した。
なお、テスト後の転写ローラ29の抵抗値を低温低湿環境(温度10度、湿度15%)で測定した。抵抗値の測定方法は、図11及び図12に示した方法を用いた。つまり、上記二次転写ローラ29を回転自在に軸支し、当該二次転写ローラ29の軸方向における任意の位置で、長さ5mmの金属ローラ80を接触させて、当該金属ローラ80に100Vの電圧を印加する。その際、上記二次転写ローラ29を少しずつ回転させながら、回転角度毎に流れる電流値を電流計81によって測定し、その回転角度における抵抗値を算出する。上記の操作を二次転写ローラ29が360度回転するまで継続し、角度毎の抵抗値を平均した値が、軸方向の位置での抵抗値として測定されるようになっている。
図13は上記測定の結果を示すグラフである。
図13から明らかなように、比較例における転写ローラでは、抵抗値が100.7 Ω (0.7logΩ)程度局所的に上昇しているのに対し、実験例では、100.1 Ω(0.1logΩ)程度の局所的な抵抗上昇まで抑えられた。
さらに、実験後の実施例におけるリタードローラ55を観察したところ、スポンジのセルの中に白色の粉末が埋まり込んでいるのが観察された。このリタードローラ55の元素分析を行なったところ、初期状態と比較してCa元素の量が突出して多いことがわかった。このことから、リタードローラ55のセル内に炭酸カルシウムを主体とする紙粉が捕捉されていることが確認できた。
図1はこの発明の実施の形態1に係る給紙装置を適用した画像形成装置としてのカラー複合機の要部を示す構成図である。 図2はこの発明の実施の形態1に係る給紙装置を適用した画像形成装置としてのカラー複合機を示す構成図である。 図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのカラー複合機の画像形成部を示す構成図である。 図4はリタードローラを示す断面図である。 図5はリタードローラの断面を示す拡大模式図である。 図6はこの発明の実施の形態1に係る給紙装置の展開した状態を示す構成図である。 図7はこの発明の実施の形態1に係る給紙装置を示す構成図である。 図8はこの発明の実施の形態1に係る給紙装置を適用した画像形成装置のローラの汚れを示す構成図である。 図9はこの発明の実施の形態1に係る給紙装置を適用した画像形成装置の転写ローラの汚れを示す構成図である。 図10は転写画像を示す説明図である。 図11は転写ローラの抵抗値の測定方法を示す構成図である。 図12は転写ローラの抵抗値の測定方法を示す構成図である。 図13は転写ローラの抵抗値の測定結果を示すグラフである。
符号の説明
30:用紙、51:給紙装置、52:給紙トレイ、53:ナジャーローラ(送出用回転部材)、54:フィードローラ(給送用回転部材)、55:リタードローラ(分離用回転部材)。

Claims (4)

  1. 積層された状態で収容された複数枚の用紙のうち、最上位の用紙を送出ローラによって送り出すとともに、互いに当接する給送ローラと分離ローラによって1枚ずつ分離した状態で用紙を給送する給紙装置において、
    前記分離ローラの表面層を導電性を有する多孔質弾性体によって形成するとともに、
    用紙の給送時に、前記給送ローラが回転し、前記分離ローラが回転停止した状態で当該分離ローラに負極性のバイアス電圧を印加する電圧印加手段を備えた
    ことを特徴とする給紙装置。
  2. 上記分離ローラに印加される電圧は、負極性の直流電圧、又は負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  3. 上記給送ローラ及び分離ローラと、当該給送ローラ及び分離ローラよりも用紙給送方向の下流側に配置されたレジストローラとは、その軸方向に沿った位置が異なるように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の給紙装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の給紙装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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