JP2007278977A - 測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定対象体の電気的特性を正確に算出し得る測定装置を提供する。
【解決手段】交流電圧S1を生成して測定対象体21に印加する信号生成部2と、交流電圧S1の印加時における測定対象体21の両端間電圧V1を検出する電圧検出部3と、交流電圧S1の印加時において測定対象体21に流れる交流電流I1を検出する電流検出部4と、両端間電圧V1と交流電流I1とに基づいて測定対象体21の電気的特性(インピーダンスデータD7)を算出して出力する演算制御部9とを備えている測定装置1であって、演算制御部9は、両端間電圧V1の波形についてn/2周期(nは自然数)における電気的パラメータ(実効値)を複数回算出して電気的パラメータの変化率データD6を算出すると共に、変化率データD6が予め設定された基準条件を満たしたときに複数のn/2周期における電気的特性を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象体に交流電圧を印加して測定対象体の電気的特性を算出する測定装置に関するものである。
この種の測定装置として、本願出願人は、特開平6−109783号公報に開示された測定装置(LCRテスタ)を提案している。この測定装置は、測定用の正弦波交流電圧を1周期分発生して測定対象体(試料)に印加する正弦波発生回路と、測定対象体の両端間における1周期分の電圧を検出する電圧検出器と、この電圧検出器で検出された両端間における1周期分の電圧をディジタル変換する第1のA/Dコンバータと、測定対象体に流れる1周期分の電流を検出すると共に電圧に変換して出力する電流検出器と、この電流検出器から出力される電圧をディジタル変換する第2のA/Dコンバータと、第1および第2のA/Dコンバータからのデータに基づいて測定対象体の電気的特性(諸特性)を算出する演算処理手段とを備えている。
この測定装置では、各A/Dコンバータが、測定対象体に加えた0から2πまでの一周期分の測定用の正弦波交流電圧と測定対象体に流れる一周期分の交流電流とをそれぞれ同一時刻にn点サンプリングして各n個のディジタル変換データ(電圧データおよび電流データ)を得る。演算処理手段は、電圧データと電流データのうちの、0からπまでの間における各n/2個のデータにおのおの乗算定数1を乗じて積算し、この積算値の平均値をそれぞれ算出して正弦波交流電圧および交流電流の各0゜成分を取得する。また、演算処理手段は、上記の電圧データと電流データのうちの、π/2から3π/2までの間(もしくは0からπ/2までの間と3π/2から2πまでの間)における各n/2個のデータにおのおの乗算定数1を乗じて積算し、該積算値の平均値をそれぞれ算出して正弦波交流電圧と交流電流の各90゜成分を取得する。
最後に、演算処理手段は、取得した正弦波交流電圧の0゜成分および交流電流の0゜成分と、正弦波交流電圧の90゜成分および交流電流の90゜成分とを基礎データとして、電圧、電流、測定対象体のインピーダンス等の絶対値や電圧と電流との位相差を算出する。さらに、測定対象体の抵抗値や、インダクタンスまたは静電容量の値、インダクタンスの良さ、静電容量の損失等の測定対象体についての電気的特性を算出する。したがって、この測定装置によれば、同期検波回路の機能はソフトウェアにて処理され、A/Dコンバータなども2つで足りるため、構成を簡素化でき、装置のコストダウンに大きく貢献することができる。
特開平6−109783号公報(第4−10頁、第1図)
ところで、上記の測定装置を使用して測定対象体の電気的特性を測定する際に、例えば、電流検出用および電圧検出用の各プローブを測定対象体に取り付けた直後や、外部ノイズが混入したときには、各プローブを介して検出される電圧や電流の波形に一時的な乱れ(チャタリング)が発生することがある。
ところが、上記の測定装置では、各プローブを介して検出される電圧や電流の波形に一時的な乱れが発生しているしていないに拘わらず、このときの各波形から取得した電圧データおよび電流データに基づいて、測定対象体の電気的特性を算出している。このため、この測定装置には、電圧や電流の波形に一時的な乱れが発生しているときには、測定対象体の本来の電気的特性を示す値とは異なった値を算出する可能性があるという解決すべき課題が存在している。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、測定対象体の電気的特性を正確に算出し得る測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、交流電圧を生成して測定対象体に印加する信号生成部と、前記交流電圧の印加時における前記測定対象体の両端間電圧を検出する電圧検出部と、前記交流電圧の印加時において前記測定対象体に流れる交流電流を検出する電流検出部と、前記両端間電圧と前記交流電流とに基づいて前記測定対象体の電気的特性を算出して出力する演算部とを備えている測定装置であって、前記演算部は、前記両端間電圧および前記交流電流のうちのいずれか一方の波形についてn/2周期(nは自然数)における電気的パラメータを複数回算出して当該電気的パラメータの変化の度合いを算出すると共に、当該変化の度合いが予め設定された基準条件を満たしたときに当該複数のn/2周期における前記電気的特性を算出する。
請求項2記載の測定装置は、請求項1記載の測定装置において、前記演算部は、前記電気的パラメータとして実効値を算出する。
請求項3記載の測定装置は、請求項1記載の測定装置において、前記演算部は、前記電気的パラメータとしてピーク値を算出する。
請求項4記載の測定装置は、請求項1から3のいずれかに記載の測定装置において、前記変化の度合いが前記基準条件を満たしていないときにエラー処理を実行する制御部を備えている。
請求項1記載の測定装置によれば、演算部が、両端間電圧および交流電流のうちのいずれか一方の波形についてn/2周期(nは自然数)における電気的パラメータを複数回算出して電気的パラメータの変化率を算出すると共に変化率が予め設定された基準条件を満たしたときに複数のn/2周期における電気的特性を算出することにより、変化率が基準条件を満たさないいずれか一方の波形に基づいて電気的特性を算出する事態を確実に回避することができる。その結果、測定対象体の電気的特性を正確に算出(測定)することができる。この場合、いずれか一方の波形についての変化率が基準条件を満たすか否かに基づいて、いずれか一方の波形に乱れが発生しているか否かを判別することにより、例えば各電気的パラメータの大きさを基準値(閾値)と比較するなどの方式と比べて、各電気的パラメータの大きさを相対的に比較することで、電圧検出部(または電流検出部)などの利得が変化したとしても、いずれか一方の波形に乱れが発生しているか否かを正確に判別することができる。したがって、測定対象体の電気的特性を一層正確に算出(測定)することができる結果、測定した電気的特性の値の信頼性、ひいては測定装置の信頼性を十分に高めることができる。
請求項2記載の測定装置では、演算部が電気的パラメータとして実効値を算出する。この場合、例えば、演算部は、両端間電圧および交流電流をそれぞれ所定のサンプリング周期でサンプリングして得られたディジタルデータに基づいて測定対象体の電気的特性を算出する。このため、演算部は、両端間電圧および交流電流のうちのいずれか一方の波形のディジタルデータを用いて実効値を算出する際に、このディジタルデータを積算して算出する。このため、乱れというレベルには達しないようなノイズが一方の波形に重畳していたときに、ディジタルデータの積算によってノイズの重畳による影響が低減される。したがって、この測定装置によれば、いずれか一方の波形にノイズが重畳しているときであっても、その一方の波形に生じた乱れを正確に検出することができる。
請求項3記載の測定装置によれば、演算部が電気的パラメータとしてピーク値を算出することにより、いずれか一方の波形に生じた乱れを一層簡易で、しかも短時間で検出することができる。
請求項4記載の測定装置によれば、変化率が前記基準条件を満たしていないときに、制御部が例えば測定のリトライなどのエラー処理を実行することにより、測定対象体の電気的特性を一層正確に算出(測定)することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る測定装置の最良の形態について説明する。
最初に、測定装置1の構成について、図面を参照して説明する。なお、測定装置1の一例として、測定対象体21の電気的特性(本例ではインピーダンス)を測定するLCRメータを例に挙げて説明する。
測定装置1は、図1に示すように、信号生成部2、電圧検出部3、電流検出部4、A/D変換部5,6、操作部7、記憶部8、演算制御部9、出力部10、出力プローブ11、一対の電圧検出プローブ12,13、および入力プローブ14を備え、測定対象体21のインピーダンスを測定可能に構成されている。この場合、信号生成部2は、測定対象体21に印加する交流電圧S1(周期Trが既知の信号。図2参照)を連続して生成する。本例では、信号生成部2は、正弦波交流電圧を交流電圧S1として生成して出力する。また、信号生成部2は、出力プローブ11を介して測定対象体21の一端21aに接続可能に構成されて、生成した交流電圧S1を測定対象体21の一端21aに印加する。
電圧検出部3は、一例として、演算増幅器(図示せず)を備えて構成されている。また、電圧検出部3は、一対の電圧検出プローブ12,13を介して測定対象体21の一端21aおよび他端21bにそれぞれ接続可能に構成されている。また、電圧検出部3は、交流電圧S1の印加時において測定対象体21の両端間に発生する電圧(以下、「両端間電圧」)V1を各電圧検出プローブ12,13を介して検出すると共に、A/D変換部5の入力定格電圧を考慮して予め規定された増幅率で両端間電圧V1を増幅して電圧信号Vvとして出力する。A/D変換部5は、この電圧信号Vvを既知のサンプリング周期(交流電圧S1の周期Trに対して十分に短い周期)でサンプリングして、両端間電圧V1の電圧値(振幅値)を示す電圧データDvに変換して出力する。
電流検出部4は、一例として、演算増幅器(図示せず)を備え、入力プローブ14を介して測定対象体21の他端に接続可能に構成されている。また、電流検出部4は、交流電圧S1の印加時において測定対象体21に流れる交流電流I1を入力プローブ14を介して入力(検出)して、A/D変換部6の入力定格電圧を考慮して予め規定された増幅率で電圧信号Viに変換して出力する。A/D変換部6は、電圧信号ViをA/D変換部5と同一タイミングでサンプリングして、交流電流I1の電流値(振幅値)を示す電流データDiに変換して出力する。
操作部7は、複数のスイッチ(いずれも図示せず)を備え、各スイッチに対する操作内容に応じて、両端間電圧V1および交流電流I1のうちのいずれをチャタリング(交流電圧S1の波形の乱れ)有無検出用の対象信号とするかを選択するための選択データD1、対象信号についての電気的パラメータ(本例では実効値)を算出する基本周期Tsを規定するための基本周期データD2、電気的パラメータを連続して算出する回数m(mは2以上の自然数)を規定する回数データD3、および算出された電気的パラメータの変化の度合い(本例では一例として変化率)と比較する基準データ(本発明における基準条件を示すデータ)D4を出力する。なお、本例では、基本周期データD2として自然数nが出力され、基本周期Tsは、その最小単位である交流電圧S1の1/2周期(両端間電圧V1および交流電流I1の1/2周期でもある)に数値nを乗じた期間(n/2周期)に規定される。
記憶部8は、ROMおよびRAM(いずれも図示せず)を備えて内部メモリとして構成されている。この場合、ROMには、演算制御部9の動作プログラムが予め記憶されている。一方、RAMは、演算制御部9によってワークメモリとして使用される。また、RAMは、操作部7から入力された最新の選択データD1、基本周期データD2、回数データD3および基準データD4を演算制御部9の制御に従って更新記憶する。一例として、RAMには、初期値として、両端間電圧V1を対象信号とするデータが選択データD1として記憶され、基本周期データD2として数値2(=n)が記憶され、回数データD3として数値4(=m)が記憶され、基準データD4として例えば「−0.1以上+0.1以下」とする範囲データが記憶されている。また、記憶部8には、既知である交流電圧S1の周期Trおよび既知であるA/D変換部5,6のサンプリング周期から算出される回数であって、基本周期Tsの最小単位(交流電圧S1の1/2周期)中における各A/D変換部5,6のサンプリング回数を特定可能なサンプリング回数データDsも予め記憶されている。
演算制御部9は、CPU(図示せず)を備えて構成されて、本発明における演算部および制御部として機能する。また、演算制御部9は、記憶部8に記憶されている動作プログラムに従って動作して、図3に示すインピーダンス測定処理100を実行する。このインピーダンス測定処理100では、演算制御部9は、選択データD1で指定された対象信号についての1基本周期Ts分の電気的パラメータ(本例では一例として実効値)を実効値データD5として算出するパラメータ算出処理、算出した実効値の変化率を変化率データD6として算出する変化率算出処理、基準データD4に基づく変化率データD6に対する判別処理、測定対象体21の電気的特性(本例では一例としてインピーダンス)をインピーダンスデータD7として算出する測定処理、および算出したインピーダンスデータD7の出力処理を実行する。また、演算制御部9は、選択データD1、基本周期データD2、回数データD3および基準データD4を操作部7から入力したときに、入力したこれらのデータD1〜D4を記憶部8に更新記憶させる記憶処理も実行する。
出力部10は、本例では、一例としてLCD(Liquid Crystal Display)を備えた表示装置で構成されている。また、出力部10は、演算制御部9によって算出された測定対象体21のインピーダンスデータD7を入力して表示する。なお、出力部10は、表示装置に限定されず、印刷装置で構成してインピーダンスデータD7の示す値を印刷したり、外部記憶装置で構成してインピーダンスデータD7を記憶させたり、外部インターフェース装置で構成してインピーダンスデータD7を外部装置に伝送させたりするように構成してもよい。
次に、測定装置1の動作について図1,2を参照して説明する。なお、出力プローブ11および電圧検出プローブ12が測定対象体21の一端21aに接続され、電圧検出プローブ13および入力プローブ14が他端21bに接続されているものとする。
測定装置1の測定実行状態においては、信号生成部2が、交流電圧S1を連続して生成し、生成した交流電圧S1を出力プローブ11を介して測定対象体21の一端21aに出力(印加)する。この交流電圧S1の印加に起因して、信号生成部2、出力プローブ11、測定対象体21、入力プローブ14および電流検出部4からなる経路に交流電流I1が流れる。電流検出部4は、この交流電流I1を検出すると共に、電圧信号Viに変換して出力する。A/D変換部6は、この電圧信号Viをサンプリングして電流データDiに変換し、変換した電流データDiを演算制御部9に出力する。一方、電圧検出部3は、交流電流I1の印加に起因して測定対象体21の両端間に発生する両端間電圧V1を電圧検出プローブ12,13を介して検出すると共に、電圧信号Vvに増幅して出力する。A/D変換部5は、この電圧信号Vvをサンプリングし、変換した電圧データDvを演算制御部9に出力する。
一方、演算制御部9は、図3に示すインピーダンス測定処理100を実行して測定対象体21のインピーダンスをインピーダンスデータD7として算出して出力部10に表示させる。
具体的には、演算制御部9は、まず、パラメータ算出処理を実行する(ステップ101)。このパラメータ算出処理では、演算制御部9は、まず、1基本周期Ts分の電流データDiおよび電圧データDvを記憶部8に記憶させる。本例では、演算制御部9は、入力した電流データDiおよび電圧データDvのうちの少なくとも一方の個数をカウントしつつ電流データDiおよび電圧データDvを記憶部8に記憶させる記憶動作を、カウントした個数が、記憶部8から読み出したサンプリング回数データDsに基本周期データD2の数値「2」を乗算した数値(2・Ds)に達するまで繰り返すことにより、1基本周期Ts分の電流データDiおよび電圧データDvを記憶部8に記憶させる。本例では、基本周期Tsの最小単位が交流電圧S1の1/2周期であり、基本周期データD2が数値2であるため、演算制御部9は、交流電圧S1の1周期分についての電流データDiおよび電圧データDvを記憶部8に記憶させる。次いで、演算制御部9は、記憶部8に記憶されている基本周期Ts分の電圧データDvに基づいて、選択データD1で対象信号に指定された両端間電圧V1についての基本周期Tsの実効値を実効値データD5として算出して、記憶部8に記憶させる。この場合、演算制御部9は、基本周期Ts分の電圧データDvを積算して実効値を算出する。このため、乱れというレベルには達しないようなノイズが両端間電圧V1の波形に重畳していたときに、電圧データDvの積算によってノイズの重畳による影響が低減される。以上により、1つの基本周期Tsについてのパラメータ算出処理が完了する。演算制御部9は、このパラメータ算出処理を、記憶部8に記憶されている回数データD3で示される回数m(=4)だけ実行する。これにより、4つの連続した基本周期Tsで構成される最初の期間T1(図2参照)における電流データDiおよび電圧データDvが記憶部8に記憶され、また、両端間電圧V1についての4つの基本周期Ts毎の実効値が実効値データD5a,D5b,D5c,D5d(図2参照)としてそれぞれ算出されて、記憶部8に記憶される。
次いで、演算制御部9は変化率算出処理を実行する(ステップ102)。この変化率算出処理では、演算制御部9は、記憶部8に記憶されている4つの基本周期Tsの各実効値データD5に基づいて、一例として、1番目の実効値データD5aの値を基準とした2番目の実効値データD5bの値についての変化率を示す変化率データD6a(=(D5b−D5a)/D5a)、2番目の実効値データD5bの値を基準とした3番目の実効値データD5cの値についての変化率を示す変化率データD6b、3番目の実効値データD5cの値を基準とした4番目の実効値データD5dの値についての変化率を示す変化率データD6cというように、1つの実効値データD5の値について、その直前の実効値データD5の値を基準とした変化率を、2番目、3番目および4番目の各実効値データD5b,D5c,D5dについてそれぞれ算出して、これらの変化率を変化率データD6a,D6b,D6c(図2参照)として記憶部8にそれぞれ記憶させる。なお、本例では、変化率を上記のように定義して1つの期間T1において(m−1)個の変化率を変化率データD6として算出しているが、期間T1に含まれる各基本周期Tsの実効値データD5a,D5b,D5c,D5dの中の最大の実効値と最小の実効値とを求め、例えば、最小の実効値を基準とした最大の実効値についての1つの変化率を変化率データD6として算出して、これをこの期間T1における両端間電圧V1の変化率データD6として記憶部8に記憶させる構成を採用することもできる。
続いて、演算制御部9は、判別処理を実行する(ステップ103)。この判別処理では、演算制御部9は、算出した3つの変化率データD6a〜D6cの値と、記憶部8に記憶されている基準データD4の示す範囲(−0.1以上+0.1以下)とを比較し、各変化率データD6a〜D6cの値が基準データD4の範囲内のときは基準条件を満たすと判別し、範囲外のときは基準条件を満たさないと判別する。この際に、図2に示す期間T1のように、各基本周期Ts(交流電圧S1の1周期Trでもある)における両端間電圧V1の波形がほぼ均一で、両端間電圧V1に波形の乱れが発生していないときには、各基本周期Tsにおいて算出した4つの実効値データD5a〜D5dの値がほぼ同じになるため、3つの変化率データD6a〜D6cはすべてほぼ値「0」となる。両端間電圧V1の波形がこのような状態のときには、演算制御部9は、判別処理において、各変化率データD6a〜D6cについては、基準条件を「満たす」と判別して、ステップ104に移行する。
一方、図2に示す期間T3のように、各基本周期Tsにおける両端間電圧V1の波形がほぼ均一ではなく、少なくとも1つの基本周期Tsの波形が、他の少なくとも1つの基本周期Tsの波形と相違しているとき(本例では、2番目の基本周期Tsの波形が他の基本周期Tsの波形と相違している)、つまり両端間電圧V1の波形の一部に乱れが発生しているときには、各基本周期Tsの波形についての4つの実効値データD5a〜D5dの値が揃わない(ほぼ等しくならない)。このため、3つの変化率データD6a〜D6cのうちの少なくとも1つは、値「0」にはならず、両端間電圧V1の波形に生じた乱れの程度によっては、基準データD4の範囲内とはならない状態、つまり基準条件を満たさない状態となる。両端間電圧V1の波形がこのような状態のときには、演算制御部9は、判別処理において、3つの変化率データD6a〜D6cについては、基準条件を「満たさない」と判別する。このときには、この期間T3において記憶部8に記憶された電流データDiおよび電圧データDvは、許容範囲を超える乱れに相当する不要成分が含まれたデータとなっている。このため、この電流データDiおよび電圧データDvに基づいて交流電圧S1のインピーダンスを算出したとしても、データの信頼性に欠けることとなる。したがって、演算制御部9は、エラー処理として、期間T3において記憶部8に記憶させた電流データDiおよび電圧データDvを消去した後に、ステップ101に移行して、期間T3の次の期間T4において、ステップ101〜102を再度実行(リトライ)する。
本例の期間T4では、図2に示すように、両端間電圧V1の波形に乱れが発生していない。このため、演算制御部9は、この期間T4では、上記した期間T1と同様にして、すべての値がほぼ「0」となる3つの変化率を変化率データD6a〜D6cとして算出する。したがって、演算制御部9は、判別処理において、各変化率データD6a〜D6cが基準条件を「満たす」と判別して、ステップ104に移行する。この場合、記憶部8には、乱れの発生していない電流データDiおよび電圧データDvが記憶される。
次いで、演算制御部9は、測定処理を実行する(ステップ104)。この測定処理では、演算制御部9は、記憶部8に記憶されている電流データDiおよび電圧データDvに基づいて、測定対象体21についてのインピーダンスをインピーダンスデータD7として算出して、記憶部8に記憶させる。
続いて、演算制御部9は、出力処理を実行する(ステップ105)。この出力処理では、演算制御部9は、記憶部8に記憶されている測定対象体21のインピーダンスデータD7を出力部10に出力して表示させる。これにより、測定対象体21についてのインピーダンス測定処理100が完了する。
また、演算制御部9は、操作部7からの選択データD1、基本周期データD2、回数データD3および基準データD4の入力を常時検出しており、これらのデータを入力したときには、記憶処理を実行して、随時、記憶部8に更新記憶させる。したがって、演算制御部9は、選択データD1が更新されて対象信号が交流電流I1となったときには、上記した各処理を両端間電圧V1の電圧データDvに代えて交流電流I1の電流データDiを用いて実行し、また基本周期データD2(nの値)が更新されたときには、更新された期間(n/2周期)を基本周期Tsとして上記した各処理を実行する。また、演算制御部9は、回数データD3(mの値)が更新されたときには、更新された回数mだけ上記の測定処理とパラメータ算出処理とを繰り返し実行し、基準データD4が更新されたときには、更新された基準データD4を用いて上記判別処理を実行する。
このように、この測定装置1では、演算制御部9が、両端間電圧V1および交流電流I1のうちのいずれか一方の波形について基本周期Ts(n/2周期)における実効値(電気的パラメータ)を実効値データD5として複数回算出してこの実効値データD5の値の変化率を変化率データD6として算出すると共に、変化率データD6が予め設定された基準条件を満たしたとき(基準データD4の範囲内のとき)に、複数のn/2周期における交流電圧S1についてのインピーダンス(電気的特性)を算出する。したがって、この測定装置1によれば、両端間電圧V1および交流電流I1のうちのいずれか一方の波形が基準条件を満たさない(変化率データD6の値が基準データD4の範囲外となる)ときの、つまりこの一方の波形に乱れが発生しているときの両端間電圧V1および交流電流I1の各波形から検出された電圧データDvおよび電流データDiに基づいてインピーダンスを算出する事態を確実に回避することができ、その結果、算出した測定対象体21のインピーダンスを正確に算出(測定)することができる。
この場合、両端間電圧V1および交流電流I1のうちのいずれか一方の波形についての変化率を変化率データD6として算出し、この変化率データD6が基準条件を満たすか否かに基づいて、両端間電圧V1および交流電流I1の各波形に乱れが発生しているか否かを判別することにより、例えば各実効値データD5の値を基準値(閾値)と比較するなどの方式と比べて、各実効値データD5の値を相対的に比較することで、電圧検出部3(または電流検出部4)などの利得が変化したとしても、両端間電圧V1および交流電流I1の波形に乱れが発生しているか否かを正確に判別することができる。したがって、測定対象体21のインピーダンスを一層正確に算出(測定)することができる結果、測定したインピーダンスの値の信頼性、ひいては測定装置1の信頼性を十分に高めることができる。
また、この測定装置1によれば、演算制御部9が、基本周期Ts分の電圧データDvを積算して電気的パラメータとしての実効値を算出することにより、乱れというレベルには達しないようなノイズが両端間電圧V1の波形に重畳していたときに、電圧データDvの積算によってノイズの重畳による影響が低減される。したがって、この測定装置1によれば、両端間電圧V1の波形(いずれか一方の波形)にノイズが重畳しているときであっても、両端間電圧V1の波形に生じた乱れを正確に検出することができる。
また、この測定装置1によれば、変化率データD6が基準条件を満たしていないときに、演算制御部9がエラー処理として、ステップ101〜102をリトライすることにより、乱れの発生していない両端間電圧V1および交流電流I1の各波形から検出された電圧データDvおよび電流データDiを常に記憶部8に記憶させることができる。したがって、測定対象体21のインピーダンスを一層正確に算出(測定)することができる。
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されない。例えば、対象信号についての電気的パラメータとして各基本周期Tsにおける実効値を算出する構成について上記したが、各基本周期Tsの波形の絶対値のピーク値を算出する構成を採用することもできる。この構成によれば、実効値を算出する構成と比較して、正確さでは若干劣るものの、交流電圧S1の波形に生じた乱れを一層簡易で、しかも短時間で検出することができる。また、電気的パラメータの変化の度合いとして、連続した2つの電気的パラメータ同士の差分を一方の電気的パラメータで除算して得られた変化率を用いた例について上記したが、より簡易に、連続した2つの電気的パラメータ同士の差分、つまり変化量を用いる構成を採用することもできる。また、電気的パラメータの変化の度合いとして変化率と変化量を用いた例について上記したが、例えば、連続した2つの電気的パラメータ同士の比率(例えば、前の電気的パラメータで後の電気的パラメータを除算した値)を用いる構成を採用することもできる。この構成では、基準データD4として「0.9以上1.1以下」を用いることができる。
また、交流電圧S1の波形に乱れが発生しているとき、つまり、基準条件を満たしていないときのエラー処理として、演算制御部9がリトライを行う構成について上記したが、演算制御部9が「測定不可」などエラー表示を出力部10に表示させる構成を採用することもできる。また、一例としてLCRメータを例に挙げて上記したが、本発明はこれに限定されず、波形記録装置などの各種測定装置にも適用できるのは勿論である。
測定装置1のブロック図である。 測定装置1の動作を説明するための交流電圧S1および両端間電圧V1の波形図である。 インピーダンス測定処理100のフローチャートである。
符号の説明
1 測定装置
2 信号生成部
3 電圧検出部
4 電流検出部
9 演算制御部
21 測定対象体
D5 実効値データ
D6 変化率データ
D7 インピーダンスデータ
I1 交流電流
S1 交流電圧
V1 両端間電圧

Claims (4)

  1. 交流電圧を生成して測定対象体に印加する信号生成部と、
    前記交流電圧の印加時における前記測定対象体の両端間電圧を検出する電圧検出部と、
    前記交流電圧の印加時において前記測定対象体に流れる交流電流を検出する電流検出部と、
    前記両端間電圧と前記交流電流とに基づいて前記測定対象体の電気的特性を算出して出力する演算部とを備えている測定装置であって、
    前記演算部は、前記両端間電圧および前記交流電流のうちのいずれか一方の波形についてn/2周期(nは自然数)における電気的パラメータを複数回算出して当該電気的パラメータの変化の度合いを算出すると共に、当該変化の度合いが予め設定された基準条件を満たしたときに当該複数のn/2周期における前記電気的特性を算出する測定装置。
  2. 前記演算部は、前記電気的パラメータとして実効値を算出する請求項1記載の測定装置。
  3. 前記演算部は、前記電気的パラメータとしてピーク値を算出する請求項1記載の測定装置。
  4. 前記変化の度合いが前記基準条件を満たしていないときにエラー処理を実行する制御部を備えている請求項1から3のいずれかに記載の測定装置。
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