JP2007278362A - 防水ワッシャおよびその製造方法 - Google Patents

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亮一 広重
Kazuhiro Watanabe
一弘 渡邊
Hirobumi Murakami
博文 村上
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Abstract

【課題】簡単な施工で、作業者の熟練度に左右されずに高い防水機能を得ることができる防水ワッシャおよび防水ワッシャの製造方法を提供する。
【解決手段】止水材20を充填するための充填部31を有するワッシャ本体30と、充填部31に充填される止水材20とを備えており、前記止水材20は、ゴムやエラストマーなどの材料によって構成される弾性体にて構成されており、かつワッシャ本体30に形成されている締付部材用貫通孔33を塞ぐように充填されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物の外部などで用いられる防水機能を備えた防水ワッシャおよびその製造方法に関する。
図6に示すように、従来、建物の外部などで、外部固定部品61をビス62によって取り付けて固定する場合は、ドリル63などによって外部固定部品61および下地64への先穴加工を行った(図6(a)参照)後に、加工した穴65にシーリング材66を充填した(図6(b)参照)上で、ワッシャ68を設けた上からビス62により固定を行い(図6(c)参照)、ビス頭部62aやワッシャ68の周囲にシーリング材67を塗布する(図6(d)参照)ことで、防水機能を確保するようになっていた(従来技術1)。
一方、近年では、外部固定部品の他の固定構造として、特許文献1に示すような防水ワッシャを取り付けるような構造もあった。図7に示すように、前記防水ワッシャ71は、短円筒形周壁72を有したワッシャ本体73に、貫通孔74を有するブッシュ75を挿入して構成されている。このような構成によれば、ワッシャ本体73の貫通孔76とブッシュ75の貫通孔74にボルト77を挿通して、所定トルクまで締め付けることによって、ブッシュ75が変形して固定対象物78(外部固定部品)のボルト嵌挿穴79を密封して防水性が高まる(従来技術2)。
特開平8−200345号公報
しかしながら、従来技術1の固定構造では、シーリング材66,67の充填や塗布などの現場施工工程が多いために、施工手間および施工時間が多くかかるとともに、防水機能が作業者の熟練度に左右されるといった問題があった。
一方、従来技術2の固定構造では、ブッシュ75がボルト77の締付けトルクによって固定対象物78のボルト嵌挿孔79を塞ぐことはできるものの、固定対象物78の面積が小さい場合などは、固定対象物78と被固定対象物80との間に水が浸入してボルト嵌挿孔79を通って被固定対象物80の裏側まで水が浸入してしまうことがあり、防水機能を確保できないといった問題があった。
そこで、本発明は、前記の問題を解決するためになされたものであり、簡単な施工で、作業者の熟練度に左右されずに高い防水機能を得ることができる防水ワッシャおよびその製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための請求項1に係る発明は、止水材を充填する充填部を有するワッシャ本体と、前記充填部に充填される止水材とを備え、前記止水材は、弾性体にて構成されかつ前記ワッシャ本体に形成された締付部材用貫通孔を塞ぐように充填されていることを特徴とする防水ワッシャである。
前記構成によれば、弾性体にて構成された止水材が、締付部材用貫通孔を塞ぐようにワッシャ本体に充填されているので、ビスなどの締付部材を固定対象物側へ螺合させたときに、締付部材がその場所に位置する止水材を他の部分に押しのけることとなり、押しのけられた止水材が、固定対象物および被固定対象物のビス孔の周囲に押し付けられる。また、締付部材でワッシャ本体を締め付けることによって、止水材は、ワッシャ本体、締付部材および固定対象物に適度な圧力で押し付けられる。これによって、止水材と各部材(ワッシャ本体、締付部材および固定対象物)との間に隙間が発生せず、さらにビス孔の周囲が止水されているので、十分な防水機能を確保できる。よって、固定対象物が小さく固定対象物と被固定対象物との間に水が浸入した場合であっても、被固定対象物の内部に水が浸入することはない。また、止水材がビス孔などを止水するので、固定対象物や締付部材の周囲にシーリング材を塗布する必要はなく、締付部材を締め付けるといった簡単な作業を行えばよく、従来と比較して大幅に簡単な施工となるため、作業者の熟練度に左右されることはない。さらに、止水材には、ビス孔が形成されていないので、ビスが誤って斜めに挿入されたとしても、ビス周りに隙間が発生せず、防水性能を確保することができる。
請求項2に係る発明は、前記止水材が、前記ワッシャ本体の充填部よりも固定対象物側へはみ出すように充填されていることを特徴とする請求項1に記載の防水ワッシャである。
前記構成によれば、締付部材の締付時により多くの止水材を固定対象物および被固定対象物のビス孔の周囲に押し付けることができ、防水機能を高められる。さらに、止水材をワッシャ本体の周囲にはみ出させて、固定対象物と防水ワッシャ間の防水性能も高めることができる。
請求項3に係る発明は、前記ワッシャ本体が、大径側が開口した円錐台状に形成され、小径側に締付部材用貫通孔が形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の防水ワッシャである。
前記構成によれば、ワッシャ本体の充填部に止水材を均一に充填できるとともに、締付部材の締付によるワッシャ本体の押圧力を均一に止水材へ伝達することができる。
請求項4に係る発明は、前記止水材が、天然、石油系を原材料とした樹脂、ゴム、プラスチック、シリコン材料によって構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の防水ワッシャである。
前記構成によれば、止水材の柔軟性が高く、変形しやすいので、締付部材を固定対象物へ螺合させたときに、締付部材が止水材を他の部分に押しのけやすく、隙間が発生し難い。したがって、防水性能をさらに高めることができる。
請求項5に係る発明は、止水材を充填する充填部を備えたワッシャ本体を、前記充填部が上向きになるように配置し、前記充填部に、弾性体にて構成される止水材を溶融した状態で、前記ワッシャ本体に形成された締付部材用貫通孔を塞ぐように流入した後に、前記止水材を固化させたことを特徴とする防水ワッシャの製造方法である。
前記製造方法によれば、容易な工程で、ワッシャ本体の締付部材用貫通孔を塞いだ防水ワッシャを製造することができる。
請求項6に係る発明は、前記充填部に、当該充填部の体積よりも多い量の止水材を流入して、前記充填部よりはみ出す余盛部を形成した後に、前記止水材を固化させたことを特徴とする請求項5に記載の防水ワッシャの製造方法である。
前記製造方法によれば、容易な工程で余盛部を形成することができ、より防水性能の高い防水ワッシャを製造することができる。
請求項7に係る発明は、弾性体にて構成される止水材を、ワッシャ本体の止水材を充填する充填部の形状に沿うように成型しておき、前記成型された止水材を、前記ワッシャ本体の充填部に装着したことを特徴とする防水ワッシャの製造方法である。
前記製造方法によれば、請求項5の発明と同様に、容易な工程で、ワッシャ本体の締付部材用貫通孔を塞いだ防水ワッシャを製造することができる。
請求項8に係る発明は、前記止水材には、前記ワッシャ本体の充填部よりはみ出す余盛部が一体的に成型されていることを特徴とする請求項7に記載の防水ワッシャの製造方法である。
前記製造方法によれば、容易な工程で余盛部を形成することができ、より防水性能の高い防水ワッシャを製造することができる。
本発明によれば、簡単な施工で、作業者の熟練度に左右されずに高い防水機能を得ることができるといった優れた効果を発揮する。
本発明に係る防水ワッシャおよびその製造方法を実施するための最良の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る防水ワッシャを実施するための最良の実施の形態を示した(a)は断面図、(b)は一部破断斜視図である。図2は、本発明に係る防水ワッシャを実施するための最良の実施の形態の締付部材を締め付けた状態を示した断面図である。図3は、本発明に係る防水ワッシャを実施するための最良の実施の形態の締付部材を締め付けた状態を示した平面図である。図4は、本発明に係る防水ワッシャの製造方法を実施するための最良の実施の形態を示した(a)は第一工程説明図、(b)は第二工程説明図、(c)は第三工程説明図である。図5は、本発明に係る防水ワッシャを実施するための最良の実施の形態の締付部材を斜めに締め付けた状態を示した断面図である。
まず、本実施の形態に係る防水ワッシャの構成を説明する。
図1に示すように、かかる防水ワッシャ1は、止水材20を充填する充填部31を有するワッシャ本体30と、充填部31に充填される止水材20とを備えている。
ワッシャ本体30は、スチールやステンレスあるいはアルミニウムなどの金属プレートをプレス加工することで形成されている。ワッシャ本体30は、大径側が開口した円錐台状に形成されており、小径側のプレート部32にビス40(図2参照)などを挿通させるための締付部材用貫通孔33が形成されている。締付部材用貫通孔33は、打抜き加工によって形成されており、ビス40の胴部41aの径よりも大きく、頭部41bの最大外径よりも小さい径となる円形を呈している。ここで、ビス40は、胴部41aが締付部材用貫通孔33を通過し、頭部41bが締付部材用貫通孔33に係止されるサイズであれば、種々のサイズで利用可能である。
止水材20は、天然、石油系を原材料とした樹脂、ゴム、プラスチック、シリコン材料あるいはエラストマーなどの弾性体にて構成されている。ここでいう弾性体は、締付部材によって押しのけられる程度の弾性を有する。本実施の形態では、具体的には、止水材20は、ブチルゴムまたはスチレンイソプレンブロック共重合体などのゴム材料によって構成されており、柔軟性が高く変形しやすい性質を有している。
ブチルゴム(IIR)は、イソブチレンと少量のイソプレンを−100度くらいの超低温で共重合させた極めて不飽和度の低いゴムである。ブチルゴムは、気体透過性が非常に小さいので、気体や水分が透過しにくく高い止水性を有する。また、ブチルゴムは、不飽和度が低いため、耐候性、耐熱性および耐オゾン性が優れており、さらに、低反発弾性であるため、衝撃吸収性、エネルギー吸収性に優れている。
一方、スチレンイソプレンブロック共重合体はスチレンドメイン層とイソプレン層に分かれる共重合体であって、ポリマー単体で粘着性能を有する。また、スチレンイソプレンブロック共重合体は、物理強度に優れており、塑性変形を起こしにくいので、元の形状を維持することができる。
止水材20は、ワッシャ本体30の充填部31に、締付部材用貫通孔33を塞ぐように充填されている。本実施の形態では、止水材20は、締付部材用貫通孔33の内周面側まで充填され、ワッシャ本体30のプレート部32の外側表面と面一になるように構成されている。なお、止水材20は、ワッシャ本体30のプレート部32の内側表面と面一になるように構成してもよい。
また、止水材20は、ワッシャ本体30の充填部31よりも固定対象物50(図2参照)側へはみ出すように充填されている。詳しくは、止水材20は、ワッシャ本体30の大径側の開口部から離反する方向に突出しており、余盛部21を構成している。余盛部21は、その先端部分(図1中、下側)が平面状に形成されている。
次に、前記構成の防水ワッシャ1の製造方法を説明する。
まず、通常の平板状のワッシャをプレス加工して、充填部31を有する円錐台状のワッシャ本体30を形成する。なお、ワッシャ本体30は、市販のものがあれば、それを用いてもよい。
そして、図4(a)に示すように、充填部31を備えたワッシャ本体30を、前記充填部が上向きになるように配置する。本実施の形態では、プレス加工で用いた下型10を利用して、ワッシャ本体30の外側面全体が型に当接するように保持されているが、ワッシャ本体30は、締付部材用貫通孔33が塞がれるように保持されていれば足りる。
次に、図4(b)に示すように、充填部31に、止水材を溶融した状態で流入させて充填する。このとき、ワッシャ本体30に形成された締付部材用貫通孔33の全体を塞ぐように止水材20を流入する。ここで、流入される止水材20の量は、充填部31の体積よりも多い量となっており、ワッシャ本体30の上部に止水材20が突出するように構成されている。これによって、ワッシャ本体30の充填部31からはみ出す余盛部21が形成されることとなる。このとき、止水材20は溶融温度によって粘度が変化する性質を有しているので、止水材20の溶融温度を適宜変化させることで、余盛部21の高さを調整する。
そして、止水材20が固化する前に、図4(c)に示すように、上方から型11を押し当て、余盛部21の先端を平面状に形成する。その後、止水材20が固化したならば、型11を取り外して、防水ワッシャ1を下型10から取り出して、余盛部21の表面に磨きなどの仕上げを施して、防水ワッシャ1が完成する。なお、止水材20の溶融温度が高く、止水材20の粘度が低くて、その上面が平面状になる場合は、上方の型11は使用する必要はない。
なお、本発明に係る防水ワッシャ1を製造するに際しては、以下のような工程を行ってもよい。まず、弾性体にて構成される止水材20を、ワッシャ本体30の充填部31の形状に沿うように別途成型しておき、この成型された止水材20を、ワッシャ本体30の充填部31に隙間がないように装着する。このとき止水財20は粘着性を有しているので、充填部31に嵌め込むだけで、固定される。止水材20には、ワッシャ本体30の充填部31よりはみ出す余盛部21を一体的に成型しておくとよい。
次に、前記構成に係る防水ワッシャ1の使用状態を説明しながら、防水ワッシャ1の作用を説明する。
図2および図3に示すように、ビス孔53が形成された被固定対象物51に固定対象物50をセットした後、防水ワッシャ1をセットして、ビス40を締付部材用貫通孔33から止水材20へと捩じ込む。ビス40は、止水材20を貫通して、固定対象物50のビス孔53を通過して被固定対象物51のビス孔54および被固定対象物51の下地材55へと螺合されていく。その工程において、ビス40の頭部41はワッシャ本体30の締付部材用貫通孔33の周縁部に当接する。そして、さらにビス40を締め付けることでワッシャ本体30は、固定対象物50側へと押し付けられる。
このとき、止水材20は、弾性体にて構成されており、締付部材用貫通孔33を塞ぐようにワッシャ本体30に充填されているので、ビス40などの締付部材を被固定対象物51などの固定対象物50側へ螺合させたときに、ビス40がその場所に位置する止水材20を他の部分に押しのけることとなる。また、ビス40でワッシャ本体30を締め付けることによって、止水材20は、ワッシャ本体30、ビス40および固定対象物50に適度な圧力で押し付けられる。これによって、止水材20と各部材(ワッシャ本体30、ビス40および固定対象物50)との間に隙間が発生せず、さらに止水材20と各部材の密着性が高まるので、十分な防水機能を確保できる。また、ワッシャ本体30がビス40の頭部41で固定対象物50側へ押し付けられるので、ビス40によって押しのけられた止水材20が、固定対象物50のビス孔53および被固定対象物51のビス孔54の周囲に押し付けられて、その一部は、各ビス孔53,54内に入り込む。これによって、固定対象物50が小さく固定対象物50と被固定対象物51との間に水が浸入した場合であっても、ビス孔53,54の周囲が止水材20で押圧されて止水されているので、十分な防水機能を確保できる。また、止水材20がビス孔53,54内に入り込んで止水するので、固定対象物50やビス40の周囲にシーリング材を塗布する必要はなく、ビス40を締め付けるといった簡単な作業を行えばよく、従来と比較して大幅に簡単な施工となるため、作業者の熟練度に左右されることはない。
また、止水材20が、充填部31の体積より多く流し込まれ、ワッシャ本体30からはみ出した余盛部21が形成されているので、ビス40の締付時に、より多くの止水材20を固定対象物50のビス孔53および被固定対象物51のビス孔54の周囲に押し付けるとともに、ビス孔53,54内にも挿入させることができ、防水機能を高められる。さらに、止水材20をワッシャ本体30の周囲にはみ出させて、ワッシャ本体30と固定対象物50との隙間を完全に塞ぐことができるので、固定対象物50と防水ワッシャ1間の防水性能も高めることができる。特に、ワッシャ本体30の周縁部では、ワッシャ本体30が止水材20を集中的に押し付けるので、止水性が高い。また、弾性を有する止水材20がワッシャ本体30の周囲にはみ出ていることによって、固定対象物50の表面に凹凸が有る場合でも、その形状に追従させることができる。ここで、固定対象物50の表面の凹凸が大きい場合には、余盛部21の体積を大きくすれば、止水材20を凹凸形状に十分に追従させることができる。
さらに、ワッシャ本体30が、大径側が開口した円錐台状に形成されているので、ワッシャ本体30の充填部31に止水材20を隙間なく均一に充填できるとともに、ビス40の締付によるワッシャ本体30の押圧力を均一に止水材20へ伝達することができ、防水性能を高めることができる。また、ワッシャ本体30の固定対象物50側が大径側となっているので、ワッシャ本体30の周縁部からビス孔53までの止水距離を長く確保することができる。さらに、ワッシャ本体30は、円錐台状であるので所定の高さを有しており、高さ方向におけるビス40周囲の止水距離も長く確保できる。したがって、防水性能を大幅に高めることができる。
また、止水材20は、ブチルゴムまたはスチレンイソプレンブロック共重合体などのゴム材料によって構成されているので、止水材20の柔軟性が高く、変形しやすいので、ビス40を固定対象物50側へ螺合させたときに、ビス40が止水材20を他の部分に押しのけやすく、隙間が発生し難い。また、固定対象物50のビス孔53および被固定対象物51のビス孔54の周囲の形状に沿って止水材20が密着する。したがって、防水性能をさらに高めることができる。
特に、ブチルゴムを適用した場合は、気体や水分が透過しにくくさらに高い防水性能を得ることができる。また、ブチルゴムは、耐候性、耐熱性および耐オゾン性が優れており、外部で用いられる防水ワッシャ1に適している。さらに、ブチルゴムは、低反発弾性であるため、衝撃吸収性、エネルギー吸収性に優れており、風や地震によって発生する振動を熱エネルギーに変換することで吸収でき、振動を抑制することができるので、固定対象物50や被固定対象物51に発生する振動の影響を低減できる。また、スチレンゴムは粘着性を有することによって、止水材20と各部材(ワッシャ本体30、ビス40および固定対象物50)とが密着し、これら部材間の防水性能を高めることができる。さらに、防水ワッシャ1を固定対象物50に押し付けて仮固定することができるので、施工を行いやすくなる。
一方、スチレンイソプレンブロック共重合体を適用した場合は、粘着性能を有するとともに物理強度に優れているので、接合強度が高く、重量の大きい固定対象物50でも固定することが可能である。また、スチレンイソプレンブロック共重合体も粘着性を有することによって、スチレンゴムと同様に、止水材20と各部材(ワッシャ本体30、ビス40および固定対象物50)とが密着し、これら部材間の防水性能を高めることができる。さらに、防水ワッシャ1を固定対象物50に押し付けて仮固定することができるので、施工を行いやすくなる。
なお、本実施の形態に係る防水ワッシャ1によれば、図5に示すように、被固定対象物51にビス孔を形成せずに、ビス40を直接、螺合させる場合、ビス40の締付方向の傾斜(振れ)を許容することができる。すなわち、ビス40が傾斜して締め付けられても、止水材20がビス40の周囲に位置するとともに、固定対象物50のビス孔53および被固定対象物51のビス孔54の周囲に押し付けられるので、図2の場合と同様に十分な防水性能を確保することができる。さらに、ワッシャ本体30の周囲に止水材20がはみ出しているので、ワッシャ本体30による押付け力に偏りが発生しても、ワッシャ本体30の周縁部全周において必要かつ十分な防水性能を得ることができる。なお、ビス40の傾斜は45度程度までなら許容することができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。例えば、本実施の形態では、ワッシャ本体30は、円錐台状に形成されているが、円柱状や直方体状に形成してもよい。但し、円錐台状では、充填部31の屈曲部の内面の屈曲角度が鈍角となるので、止水材20を充填しやすく、ワッシャ本体30と止水材20との間に隙間が発生することがないので最良である。
また、本実施の形態では、止水材20がワッシャ本体30の充填部31よりも固定対象物50側へはみ出すように充填されているが、これに限られるものではなく、止水材がワッシャ本体の下端部と揃うように充填してもよい。この場合でも、締付部材が止水材を押しのけるので、押しのけられた止水材が、固定対象物および被固定対象物のビス孔の周囲に押し付けられ、防水性能を高めることができる。
また、締付部材はビス40に限られるものではなく、釘やボルトなどの他の部材であっても構わない。
本発明に係る防水ワッシャを実施するための最良の実施の形態を示した(a)は断面図、(b)は一部破断斜視図である。 本発明に係る防水ワッシャを実施するための最良の実施の形態の締付部材を締め付けた状態を示した断面図である。 本発明に係る防水ワッシャを実施するための最良の実施の形態の締付部材を締め付けた状態を示した平面図である。 本発明に係る防水ワッシャの製造方法を実施するための最良の実施の形態を示した(a)は第一工程説明図、(b)は第二工程説明図、(c)は第三工程説明図である。 本発明に係る防水ワッシャを実施するための最良の実施の形態の締付部材を斜めに締め付けた状態を示した断面図である。 (a)(b)(c)(d)は、通常のワッシャを用いた防水構造の施工工程を示した断面図である。 従来の防水ワッシャを示した断面図である。
符号の説明
1 防水ワッシャ
20 止水材
21 余盛部
30 ワッシャ本体
31 充填部
33 締付部材用貫通孔
40 ビス(締付部材)
50 固定対象物

Claims (8)

  1. 止水材を充填する充填部を有するワッシャ本体と、前記充填部に充填される止水材とを備え、
    前記止水材は、弾性体にて構成されかつ前記ワッシャ本体に形成された締付部材用貫通孔を塞ぐように充填されている
    ことを特徴とする防水ワッシャ。
  2. 前記止水材は、前記ワッシャ本体の充填部よりも固定対象物側へはみ出すように充填されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の防水ワッシャ。
  3. 前記ワッシャ本体は、大径側が開口した円錐台状に形成され、小径側に締付部材用貫通孔が形成された
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の防水ワッシャ。
  4. 前記止水材は、天然、石油系を原材料とした樹脂、ゴム、プラスチック、シリコン材料によって構成された
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の防水ワッシャ。
  5. 止水材を充填する充填部を備えたワッシャ本体を、前記充填部が上向きになるように配置し、
    前記充填部に、弾性体にて構成される止水材を溶融した状態で、前記ワッシャ本体に形成された締付部材用貫通孔を塞ぐように流入した後に、前記止水材を固化させた
    ことを特徴とする防水ワッシャの製造方法。
  6. 前記充填部に、当該充填部の体積よりも多い量の止水材を流入して、前記充填部よりはみ出す余盛部を形成した後に、前記止水材を固化させた
    ことを特徴とする請求項5に記載の防水ワッシャの製造方法。
  7. 弾性体にて構成される止水材を、ワッシャ本体の止水材を充填する充填部の形状に沿うように成型しておき、
    前記成型された止水材を、前記ワッシャ本体の充填部に装着した
    ことを特徴とする防水ワッシャの製造方法。
  8. 前記止水材には、前記ワッシャ本体の充填部よりはみ出す余盛部が一体的に成型されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の防水ワッシャの製造方法。
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