JP2007277331A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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【課題】初期接着性に優れ、また過酷な環境ストレスを受け後でもビードワイヤーと被覆ゴムとの接着性、即ち、接着耐久性に優れた空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】本発明の空気入りタイヤは、ビードワイヤーを被覆ゴム部材で被覆してなるタイヤであり、被覆ゴム部材に、ゴム成分100質量部に対してm−位のジオール系芳香族化合物、例えばレゾルシンと有機酸とのエステル化物0.1〜5.0質量部、及び硫黄1.0〜10.0質量部を配合してなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ビードワイヤー等を被覆ゴム部材で被覆してなる空気入りタイヤに関するものであり、特に、初期接着性、及び耐老化・接着性を示すゴム部材でビードワイヤーを被覆してなる空気入りタイヤに関するものである。
一般に、空気入りタイヤのビード部は図1のビード部断面が示すように、ビードコア4とカーカス6とが配せられている。カーカス6はビードコア4の周囲をタイヤの内側から外側に巻き返されている。
ところで、上記ビード部2の耐久性を向上させる手法として、またタイヤ性能を向上させる手法として、ビードコア4に隣接して、高弾性率を有する被覆ゴム部材8を配することが有効であることが知られている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
従来、このようなゴム部材8に高弾性率を持たせるには、そのゴム組成物にカーボンブラックなどの充填剤を増量したり、特定のカーボンブラック及び樹脂等を配合したりしている(例えば、特許文献3を参照)。
また構造的に強度を高める手法としては、ゴム部材8の軟質材と硬質材との間に特定の構造関係を持たせ、ビードコア4とカーカス6との折返し構造に条件を加えて、かかるビード部2の耐久性を向上させることなどが提案されている(例えば、特許文献4を参照)。
近年、自動車用タイヤに要求される性能は益々厳しくなってきており、タイヤの耐久性の更なる改良が望まれている。このため、上述のように空気入りタイヤにあっては、ビードワイヤーを被覆するためのゴム組成物においても、上記の特性だけでなくビードワイヤーとの接着性を確保することも重要となっている。かかる部分の接着性の低下はタイヤの耐久性に問題を生じさせる。例えば、図1で示すモノストランド構造で示されるビード4にあっては、そのビードワイヤー4aと被覆ゴム4bの接着性が問題となる。このため、接着性を改良する様々な検討を必要とする。
ゴム組成物の接着性の検討としては、従来から硫黄や有機コバルト塩を配合する接着ゴム組成物が提案されており、このようなゴム組成物は初期接着性に優れている。
またレゾルシン、又はレゾルシンとホルムアルデヒドとを縮合して得られるレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂(RF樹脂)を配合する接着ゴム組成物が提案されている(例えば、特許文献5を参照。)。レゾルシン及びRF樹脂を配合することでゴム組成物との耐湿熱接着性及び接着耐久性を向上させるとしている。また、ゴム組成物に、所定量の硫黄とともに、加硫促進剤としてN,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドを特定の範囲内で使用することなどが注目されている。
特開平1−12207号公報 特開平2−133208号公報 特開平9−272307号公報 特開平6−64412号公報 特開平2001−234140号公報
しかしながら、硫黄及び有機コバルトを多量にゴム組成物に配合した場合には、接着耐久性を低下させるおそれがある。また、レゾルシン、RFなどの添加することで耐湿劣化性が確保されるが、これらの直接使用は加工時にブルームを生じ易くし、初期接着性や耐熱接着性を低下させる。
本発明は、初期接着性に優れ、また過酷な環境ストレスを受け後でもビードワイヤーと被覆ゴムとの接着性、及びその耐劣化性に優れた空気入りタイヤを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、m位−ジオール系芳香族化合物、例えば、レゾルシン、ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、1,3−ナフタレンジオール等の還元性を有する芳香族化合物と有機酸とのエステル化物をビードワイヤーの被覆ゴムとなるゴム組成物に配合することにより、優れた加工性を維持しながらビードワイヤーに対する初期接着性、及び環境ストレス後の接着耐久性を向上させることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に空気入りタイヤは、以下の(1)乃至(5)に記載される構成或いは手段を特徴とするものである。
(1)ビードワイヤーを被覆ゴム部材で被覆してなる空気入りタイヤにおいて、上記被覆ゴム部材に、ゴム成分100質量部に対してm−位のジオール系芳香族化合物と有機酸とのエステル化物0.1〜5.0質量部、及び硫黄1.0〜10.0質量部を配合してなることを特徴とする空気入りタイヤ。
(2)上記のm−位のジオール芳香族化合物がレゾルシンである上記(1)記載の空気入りタイヤ。
(3)上記の有機酸が炭素数2〜18の範囲にある脂肪族ジカルボン酸化合物又は芳香族ジカルボン酸化合物である上記(1)記載の空気入りタイヤ。
(4)上記のゴム成分100質量部に対してアルカリ性水酸化物を0.5〜15質量部を配合してなることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れかの項に記載の空気入りタイヤ。
(5)上記のゴム成分100質量部に対して、有機酸コバルト塩を0.1〜1.5質量部を配合してなる上記(1)〜(4)の何れかの項に記載の空気入りタイヤ。
本発明の空気入りタイヤは、ビードワイヤーを被覆するゴム部材に使用するゴム組成物にm位−ジオール系芳香族化合物と有機酸とのエステル化物及び硫黄を所定量配合することにより、ビードワイヤーとの初期接着性、及び環境ストレス後の接着耐久性を向上させ、その結果、タイヤに耐久性を持たせることができる。
以下、本発明に係る好ましい実施の形態を添付図面を参照して詳述する。尚、本発明は以下の実施形態及び実施例に限るものではない。
図1は、一般的な空気入りタイヤの半部分断面概略図である。本発明の空気入りタイヤも従来と同様な部分にゴム部材が使用されている。本発明の空気入りタイヤは、ビード4と該ビードの周囲をタイヤの内側から外側に折返してなる折返し部を有するトロイド状のカーカス6とからなるビード部2を具備する。
上記ビードコアとカーカスの折返し部と間に設けられる被覆ゴム部材は、天然ゴム及び合成ゴムの中から選ばれる少なくとも1種以上のゴム成分100質量部に対して、m−位のジオール系芳香族化合物と有機酸とのエステル化物0.1〜5.0質量部、及び硫黄1.0〜10.0質量部を配合してなるものである。
上記ゴム成分は、天然ゴム及び合成ゴムから選ばれた少なくとも1種以上からなるゴム成分である。上記ゴム成分は、天然ゴムのみを含んでいてもよいし、合成ゴムのみを含んでいてもよいし、両者を含んだブレンド物であってもよい。
上記合成ゴムとしては特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、ジェン系合成ゴムが好ましく、例えば、シス−1,4−ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、低シス−1,4−ポリブタジエン、高シス−1,4−ポリブタジエン、などが挙げられる。これらの中でも、本発明に係るゴム成分としては、天然ゴム、シス−1,4−ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエン等が好ましい。特に、天然ゴム、シス−1,4−ポリイソプレンゴムを主体とすることが好ましく、ポリブタジエン等の他のジェン系ゴムを適宜ブレンドすることができる。
上記のゴム成分にはm位−ジオール系芳香族化合物と有機酸とのエステル化物が配合される。m位−ジオール系芳香族化合物は、具体的にレゾルシン、ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、1,3−ナフタレンジオール等がある。特に、汎用性のあるレゾルシンが好ましい。
有機酸は、脂肪酸或いは芳香族酸であり、ゴム組成物に配合する有機酸としては脂肪酸が好ましい。また、有機酸は2個のジオール系芳香族化合物と結合するジカルボン酸類であることが好ましく、例えば、有機酸が炭素数2〜18の範囲にある脂肪族ジカルボン酸化合物又は芳香族ジカルボン酸化合物である。
脂肪族ジカルボン酸の炭素数0〜16の脂肪族基(ここでは、炭素数が0も脂肪族ジカルボン酸とする。)は、直鎖、分岐鎖、シクロ環でも良く、また、二重結合を含んでも良い。具体的には、例えばアジピン酸などが好ましい。脂肪族ジカルボン酸とm−位ジオール系芳香族化合物とのエステル化物は、ゴム組成物の混練時において安定する。一方、加硫時には還元性の高いm−位ジオール芳香族が遊離してくる。また芳香族ジカルボン酸の芳香族基は、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環類等を挙げることができる。
このようなエステル化物を含むゴム組成物は混練される。この場合、エステル化物はその混練時の分解が少なく、レゾルシンなどの還元性ジオール系芳香族化合物は安定した状態でゴム組成物内に存在する。一方、被覆した後のゴム組成物を加硫する際にはエステル化物は分解し、レゾルシンなどが加硫中に作用する。この場合、タイヤなどのカーカス内に埋め込まれた状態で加硫されているため、分解してきたレゾルシンなどは内部保持され、ビードとゴムとの耐湿熱劣化性、接着耐久性を向上させる。また、このような事から、大量の硫黄や有機酸コバルト塩の使用を抑えて、耐老化性を向上させる。
m位−ジオール系芳香族化合物と有機酸とのエステル化物は、ゴム成分100質量部に対して0.1〜5.0質量部の範囲で含む。特に好ましくは、0.5〜2.5質量部の範囲である。上記範囲未満の配合では、上記効果が生じない。上記の範囲を超える過剰な配合量では耐熱接着性を低下させる。
本発明は、硫黄をゴム成分100質量部に対して1.0〜10.0質量部の範囲で配合する。特に、3.0〜7.0質量部の範囲、更に好ましくは4.0〜6.0質量部の範囲である。硫黄を10.0質量部超えて配合すると、耐老化性が低下する。硫黄を1.0質量部未満の範囲で配合すると、初期接着性が不十分になる。
本発明は、ゴム成分100質量部に対して有機酸コバルト塩を0.1〜1.5質量の範囲で配合することが好ましい。特に、0.5〜1.0質量部の範囲、更に好ましくは0.3〜0.8質量部の範囲である。有機酸コバルト塩を1.5質量部を超えて配合すると、耐老化性が低下し接着性が低下する。有機酸コバルト塩を0.1質量部未満の配合では、初期接着性が不十分になる。
上記コバルト有機酸塩としては、ナフテン酸コバルト、ロジン酸コバルト、或いは炭素数が5乃至20程度の直鎖状或いは分岐鎖のモノカルボン酸コバルト塩等を挙げることができる。
また、本発明は、アルカリ性水酸化物をゴム成分100質量部に対して0.5〜15質量部、特に、3.0〜10.0質量部の範囲で配合することが好ましい。
アルカリ性水酸化物としてはメッキ時の接着助剤として使用するものであり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属の水酸化物等を挙げることができ、特に水酸化カルシウムが好ましい。
本発明は、カーボンブラックをゴム成分100質量部に対して40質量部以上、更には40〜150質量部、特に、50〜120質量部の範囲で配合させることが好ましい。カーボンブラックの量が少なくなると、弾性率が低下する。また、カーボンブラックの量が多くなると加硫ゴム組成物の低発熱性が低下する。
上記カーボンブラックは、通常ゴム業界で用いられるものから適宜選択することができ、例えば、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF等を挙げることができるが、中でもGPF、FEFが物性とコストのバランスの面から好ましい。
本発明は、更に上記以外に加硫剤、アロマオイル等のプロセスオイル、ステアリン酸、亜鉛華等の加硫活性剤、加硫促進剤、老化防止剤、カーボンブラック以外のシリカ、水酸化アルミニウム、タルク等の充填剤を添加することができる。
本発明に係る空気入りタイヤは上記ゴム組成物でビードワイヤーを被覆する。即ち、空気入りタイヤはビードコアとそのビードコアの周囲をタイヤの内側から外側に折返してなるカーカスとから構成されるビード部を具備しており、上記ゴム組成物は上記ビードコアとカーカスの折返し部と間に配せられる被覆ゴム部材として使用され、例えば、図1に示すモノストランド構造(インシューレション)におけるビードワイヤー4aに被覆する被覆ゴム4bとして使用される。
また、図2に示すようなビードコア12のまわりに複数本のシース16を巻いた所謂ケーブル・ビード10を使用しても良い。ケーブル・ビード10には上記組成物からなるカバーゴム14が巻き付けられ、カバーゴム14は全体を被覆している。
このように構成される本発明の空気入りラジアルタイヤにあっては、ビード部2での接着力が向上し、環境ストレスを与えた後も、例えば、被覆ゴムを高酸素化状態に置いた後でもビードとの間の接着性が十分に維持されるものである。
尚、接着性を高めるため、メッキ処理等の表面処理を施すことが好ましい。表面処理としては例えば、メッキ処理法、各種CVD法、PVD法などを挙げることができる。また、本発明の空気入りタイヤの内部には空気のほかに、窒素等の不活性ガスを充填することができる。
次に、実施例、比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに制約されるものではない。
実施例1〜5、比較例1〜2
ゴム成分{天然ゴム(NR):スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)}、カーボンブラック(N550)、ステアリン酸、オイル、水酸化カルシウム、硫黄、3HPAD(レゾルシンとアジピン酸とのエステル化物)、アロマオイル、加硫促進剤(CZ:N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)、及びコバルト脂肪酸塩(商品名、マノボンドC22.5:コバルト含有量=22.5質量%、ローディア社製)とからなる各組成の質量部(表1に示す。)をバンバリーミキサーを使用して混練し、ビードワイヤー(黄銅(ブロンズ)のブラス鍍金(Cu:63wt%、Zn:37wt%)したビードワイヤー)に被覆ゴム部材として使用し、加硫タイヤを得た(215/45R17)。かかるタイヤのビードワイヤーの構造(モノストランド構造)に以下の方法でビード部性能の特性を評価した。尚、3HPADは以下の方法にて製造した。
3HPADの製造(レゾルシンとアジピン酸とのエステル化物)
レゾルシン330.6g(3.0mol)をピリジン600.0gに溶解した溶液を氷浴上で15℃以下に保ちながら、これに塩化アジポイル54.9g(0.30mol)を徐々に滴下した。滴下終了後、得られた反応混合物を室温まで昇温し、一昼夜放置して反応を完結させた。反応混合物から、ピリジンを減圧下に留去し、残留物に水1200gを加えて氷冷すると沈殿が析出した。析出した沈殿をろ過、水洗し、得られた湿体を減圧乾燥して、白色〜淡黄色の粉体84gを得た。この粉体を分取用装置を備えた液体クロマトグラフィーで下記の条件で処理し、主たる成分を含む溶離液を分取した。この溶離液を濃縮し、析出した結晶をろ過して回収し、減圧乾燥して融点140〜143℃の結晶を得た。分析の結果、この結晶はアジピン酸ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステルであった。
分取用のHPLC条件は下記の通りである。
カラム :Shim−pack PREP−ODS(島津製作所製)
カラム温度 :25℃
溶離液 :メタノール/水混合溶剤(85/15(w/w%))
溶離液の流速:流量3ml/分
検出器 :UV検出器(254nm)
尚、アジピン酸ビス(3−ヒドロキシフェニル)エステルの同定データは下記の通りである。
MSスペクトルデータ
EI(Pos.) m/z=330
IRスペクトルデータ
3436cm-1 : 水酸基
2936cm-1 : アルキル
1739cm-1 : エステル
NMRスペクトルデータを表2−1および表2−2に示した。
Figure 2007277331
Figure 2007277331
試験評価の方法は以下のとおりである。
<接着性評価>
上記被覆ゴムをそのまま、又はタイヤを酸素/窒素=50/50(内圧:380KPa)で、温度60℃の雰囲気中に4週間置いた過酷試験をした後に、ビードワイヤーの引き抜き試験をそれぞれ実施した。比較例1にかかった引き抜き力を100とした。これをインデックス表示として他の例に適用して、数値が大きい程、接着力が大きく、良好であることを示す。
表1の比較例1及び実施例1の結果が示すように、上述したエステル化物を添加することにより、初期接着性が向上する。また、比較例2と実施例2との関係を比較すると、接着耐久性もエステル化合物の添加により向上する。更に、実施例1、2、及び3の結果を比較すると、ゴム成分に水酸化カルシウム及び有機酸コバルト塩を添加することは接着性及び接着耐久性において好ましいことが分かる。但し、実施例3と実施例5を比較する限りでは、水酸化カルシウムとコバルト塩との大量の添加は初期接着性を悪くすることが判る。
本発明の空気入りタイヤは、m位−ジオール系芳香族化合物、例えば、レゾルシン、ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、1,3−ナフタレンジオール等の還元性を有する芳香族化合物と有機酸とのエステル化物をビードワイヤーの被覆ゴムのゴム組成物に配合することにより、ビード部材との接着性、及び環境ストレス後の接着耐久性を向上させることができる産業上の利用可能性の高いものである。
図1は一般的な空気入りタイヤのビード部の拡大断面図である。 図2は、一般的なケーブルビード構造の別の断面図である。
符号の説明
2 ビード部
4 ビードコア
4b 被覆ゴム
4b’ 被覆ゴム
6 カーカス
6a カーカスの巻き返し部

Claims (5)

  1. ビードワイヤーを被覆ゴム部材で被覆してなる空気入りタイヤにおいて、上記被覆ゴム部材に、ゴム成分100質量部に対してm−位のジオール系芳香族化合物と有機酸とのエステル化物0.1〜5.0質量部、及び硫黄1.0〜10.0質量部を配合してなることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 上記のm−位のジオール芳香族化合物がレゾルシンである請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記の有機酸が炭素数2〜18の範囲にある脂肪族ジカルボン酸化合物又は芳香族ジカルボン酸化合物である請求項1記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記のゴム成分100質量部に対してアルカリ性水酸化物を0.5〜15質量部を配合してなることを特徴とする請求項1〜3の何れかの項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 上記のゴム成分100質量部に対して、有機酸コバルト塩を0.1〜1.5質量部を配合してなる請求項1〜4の何れかの項に記載の空気入りタイヤ。
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