JP5220307B2 - スチールコード被覆用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ - Google Patents

スチールコード被覆用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ Download PDF

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本発明は、スチールコード被覆用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関する。
一般に、自動車用タイヤには大きな荷重がかかるため、補強材としてスチールコードが用いられている。とくに走行中に、タイヤが発熱することによって、ゴムとスチールコードとが剥離すると、致命的なタイヤ故障の原因となる。
従来、スチールコード被覆用ゴム組成物には、補強用充填剤として、主としてカーボンブラックが使用されている。しかし、近年、地球環境保全に対する関心が高まり、自動車においても例外ではなく、タイヤの低燃費性向上への要求が厳しくなっており、さらに、石油資源は有限であることから、石油資源由来のカーボンブラックなどの使用には限界がみられ、シリカなどを配合したゴム組成物が検討されている。しかし、シリカを配合した場合、加工性および接着性が悪化する。
加工性を改善させる手法としては、所定のシリカを用いる手法が知られている。しかし、補強性に劣るという問題がある。
接着性を向上させる手法としては、硫黄を多量に配合する手法が知られている。しかし、加硫後のゴム組成物中において、ゴムやスチールコードと結合していないフリーな硫黄が多くなり、該硫黄がタイヤ使用中の熱および酸素によって劣化し、ゴム強度(破断応力および破断時伸び)を低下させ、耐久試験においてゴム組成物内の凝集破断が発生するという問題がある。
また、一般に、スチールコードは真鍮メッキ層で被覆されており、真鍮メッキ層中の銅イオンや亜鉛イオンが、ゴム中の硫黄と反応し、接着層を形成する。この際、反応が速すぎると、充分に強固な接着層が形成されず、ゴムとスチールコードとの間の接着状態が悪化する。一方、反応が遅すぎると、接着層が形成されにくくなり、この場合もゴムとスチールコードとの間の接着状態が悪化する。そのため、接着性を充分に向上させるためには、硫黄を高配合するだけでなく、この反応速度を調節する必要もある。
特許文献1には、NR、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛および硫黄を含有するブレーカートッピングを有することで、耐久性に優れるエコタイヤが開示されているが、加工性および接着状態を改善するものではなかった。
特開2003−64222号公報
本発明は、加工性、耐久性および接着状態をバランスよく向上させることができるスチールコード被覆用ゴム組成物、ならびにそれを用いたタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分100重量部に対して、窒素吸着比表面積が100〜200m2/gであるシリカを40〜70重量部、シランカップリング剤を1〜15重量部、酸化亜鉛を12〜20重量部、硫黄を3.5〜5重量部、および有機コバルトをコバルト金属に換算して、0.05〜0.3重量部含有するスチールコード被覆用ゴム組成物。
前記有機コバルトは、有機酸コバルトであることが好ましい。
前記硫黄は、不溶性硫黄であることが好ましい。
また、本発明は、前記スチールコード被覆用ゴム組成物で被覆したスチールコードを有するタイヤに関する。
本発明によれば、ゴム成分、所定のシリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛および硫黄を所定量含有し、さらに、有機コバルトを含有することで、加工性、耐久性および接着状態をバランスよく向上させることができるスチールコード被覆用ゴム組成物、ならびにそれを用いたタイヤを提供することができる。
本発明のスチールコード被覆用ゴム組成物は、ゴム成分、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、硫黄および有機コバルトを含有する。
ゴム成分としてはとくに制限はなく、従来ゴム工業において使用されるゴムを使用することができ、たとえば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)などがあげられ、これらのゴムは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、低発熱性およびスチールコードとの接着性が向上するという理由から、NR、ENRおよびIRからなる群から選ばれる少なくとも1種のゴムが好ましく、NRがより好ましい。
シリカとしては、湿式法または乾式法により製造されたシリカがあげられるが、製造方法にはとくに制限はない。
シリカの窒素吸着比表面積(BET)は100m2/g以上、好ましくは120m2/g以上である。シリカのBETが100m2/g未満では、シリカの配合による耐久性の補強効果が充分ではない。また、シリカのBETは200m2/g以下、好ましくは180m2/g以下である。シリカのBETが200m2/gをこえると、加工性が悪化する。
シリカの含有量は、ゴム成分100重量部に対して40重量部以上、好ましくは45重量部以上である。シリカの含有量が40重量部未満では、シリカの配合による耐久性の補強効果が充分ではなく、ベルト層のエッジ部(ベルトエッジ)におけるセパレーションが発生しやすく、耐久性が不充分となる。また、シリカの含有量は70重量部以下、好ましくは65重量部以下である。シリカの含有量が70重量部をこえると、加工性が悪化し、ゴムを混練りする際に発熱を起こしたり、スチールコードにゴムを接着させる際のトッピング工程で発熱を起こしたりすることでゴムがスコーチを起こし、ゴムとスチールコードとの接着反応効率が低下し、ベルトエッジにおけるセパレーションが発生しやすくなる。
本発明で使用されるシランカップリング剤としては、下記一般式で表されるシランカップリング剤があげられる。
(RO)3−Si−(CH2x−Sn−(CH2x−Si−(OR)3
(式中、Rは直鎖状または分岐鎖状の炭素数が1〜8のアルキル基、xは1〜8の整数、nはポリスルフィド部の硫黄原子の数であり、その平均値は2〜3である。)
前記一般式を満たすシランカップリング剤としては、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ポリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ポリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ポリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ポリスルフィドなどがあげられ、これらのシランカップリング剤は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。このようなシランカップリング剤を含有することで、加工性の悪化を抑制することができる。
シランカップリング剤の含有量は、ゴム成分100重量部に対して1重量部以上、好ましくは2重量部以上である。シランカップリング剤の含有量が1重量部未満では、混練り時にシリカを充分に分散させることができず、未加硫ゴム組成物の粘度が増大し、加工性が悪化する。また、シランカップリング剤の含有量は15重量部以下、好ましくは10重量部以下である。シランカップリング剤の含有量が15重量部をこえると、シランカップリング剤の含有量を増加させることによるシリカの分散性の改善効果が小さく、さらに、過剰に配合することになるため、経済性に劣る。
酸化亜鉛としては、従来ゴム工業において使用されるものでよく、たとえば、三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号、2号などがあげられる。
酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100重量部に対して12重量部以上、好ましくは13重量部以上である。酸化亜鉛の含有量が12重量部未満では、スチールコードとの接着強度が低下し、ベルト層の耐久性が悪化する。また、酸化亜鉛の含有量は20重量部以下、好ましくは18重量部以下である。酸化亜鉛の含有量が20重量部をこえると、酸化亜鉛の分散性が悪化し、ベルト層の耐久性が悪化する。
本発明で使用される硫黄としては、硫黄がゴム表面にブルーミングするのを抑制し、ゴム組成物の接着性を向上させ、タイヤ製造時にベルトエッジ部の接着不良を抑制できることから、不溶性硫黄が好ましく、具体的には、フレキシス製のクリステックスHSOT20、三新化学工業(株)製のサンフェルEXなどがあげられる。
硫黄の含有量は、ゴム成分100重量部に対して3.5重量部以上、好ましくは4.0重量部以上である。硫黄の含有量が3.5重量部未満では、スチールベルトとの接着強度が低下し、耐久性に劣る。また、硫黄の含有量は5重量部以下である。硫黄の含有量が5重量部をこえると、耐熱劣化性が悪化し、さらに、硫黄を多量に配合しているため、ゴム中に溶解しない硫黄分がゴム表面に析出するブルーミングが発生しやすくなるため、混練り時に厳密な温度管理が必要となり、生産性が悪化する。なお、硫黄として不溶性硫黄を配合する場合、硫黄の含有量とは、不溶性硫黄中のオイル分を除いた硫黄の含有量を表す。
有機コバルトとしては、真鍮メッキ層の銅と亜鉛がゴム中へ溶出する速度を調節し、ゴム中の硫黄と銅イオン、亜鉛イオンが反応することで形成される接着層の品質をコントロールする働きがあることから、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、オレイン酸コバルト、マレイン酸コバルトなどの有機酸コバルトなどが好ましく、酸の種類によっては、コバルト金属の酸化作用により、未加硫状態において、ゴム分子の切断が起こり、加硫後のゴムの破断強度や破断時伸びが低下し、耐セパレーション性能が悪化するが、こういった問題点が生じにくいことから、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルトがより好ましく、ステアリン酸コバルトがさらに好ましい。なお、これらの有機コバルトは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機コバルトの含有量は、コバルト金属に換算して、ゴム成分100重量部に対して0.05重量部以上、好ましくは0.1重量部以上である。有機コバルトの含有量が0.05重量部未満では、スチールコードの真鍮メッキ層と硫黄の反応が速くなり、充分に強固な接着層が形成されず、ゴムとコードの間の接着状態が悪化する。また、有機コバルトの含有量は0.3重量部以下、好ましくは0.2重量部以下、より好ましくは0.18重量部以下である。有機コバルトの含有量が0.3重量部をこえると、逆にゴム中の真鍮メッキ層と硫黄の反応が抑制され、接着層が形成されにくくなり、ゴムとコードの間の接着状態が悪化する傾向がある。
本発明では、前記ゴム成分、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛および硫黄を所定量含有し、さらに、有機コバルトを含有することで、接着強度を維持しながら、耐熱性および耐久性を向上させることができる。
本発明のスチールコード被覆用ゴム組成物は、さらに、老化防止剤を含むこともできる。
老化防止剤としてはたとえば、ジフェニルアミン系、p−フェニレンジアミン系などのアミン誘導体、キノリン誘導体、ハイドロキノン誘導体、モノフェノール類、ジフェノール類、チオビスフェノール類、ヒンダードフェノール類、亜リン酸エステル類などがあげられる。
老化防止剤の含有量は、ゴム成分100重量部に対して1重量部以上が好ましく、2重量部以上がより好ましい。老化防止剤の含有量が1重量部未満では、ゴムの酸化を抑制する効果が充分ではなく、走行により発熱を起こすことでゴムの劣化が進行し、ベルトエッジ部の耐セパレーション性能が悪化する傾向がある。また、老化防止剤の含有量は4重量部以下が好ましく、3重量部以下がより好ましい。
本発明のスチールコード被覆用ゴム組成物には、前記ゴム成分、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、硫黄、有機コバルトおよび老化防止剤以外にも、各種加硫促進剤などを適宜配合することができる。
本発明のスチールコード被覆用ゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記配合剤を混練したのち、加硫することにより、本発明のスチールコード被覆用ゴム組成物を製造することができる。
本発明のタイヤは、下記工程(1)〜(3)により製造されることが好ましい。
工程(1)では、バンバリーミキサーなどを用いて、前記ゴム成分、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛および有機コバルトを配合して混練りすることが好ましい。
工程(1)においては、各種老化防止剤を配合して混練りすることもできる。
工程(1)における混練り温度は140℃以上が好ましく、145℃以上がより好ましい。混練り温度が140℃未満では、シリカとシランカップリング剤との反応が進行せず、シリカをゴム中に分散させにくくなり、混練り時間が長くなる傾向がある。また、混練り温度は160℃以下が好ましく、155℃以下がより好ましい。混練り温度が160℃をこえると、シランカップリング剤中に含まれる硫黄原子がゴムとの反応を開始し、未加硫ゴム組成物の粘度が増大し、加工性が悪化する傾向がある。
工程(2)では、オープンロールなどを用いて、硫黄を配合して混練りして未加硫ゴム組成物を作製することが好ましい。
工程(2)においては、各種加硫促進剤を配合して混練りすることもできる。
工程(3)では、スチールコードを工程(2)で排出された未加硫ゴム組成物で被覆し、ベルト層の形状にあわせて圧延加工し、他の各部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成し、この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することが好ましい。
このように、工程(1)〜(3)により製造することで、本発明のスチールコード被覆用ゴム組成物で被覆したスチールコードを有するタイヤを製造することができる。
実施例にもとづいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例および比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
天然ゴム(NR):TSR20
シリカ1:デグッサ製のウルトラジルVN3(BET:175m2/g)
シリカ2:ローディア製のZ85(BET:83m2/g)
シリカ3:ローディア製のZ215(BET:248m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ製のSi75(ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸コバルト:(株)ジャパンエナジー製(コバルト元素を9.4重量%含有)
ナフテン酸コバルト:大日本インキ化学工業(株)製(コバルト元素を10重量%含有)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:フレキシス製のクリステックスHSOT20(硫黄80重量%およびオイル分20重量%含む不溶性硫黄)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDZ(N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1〜6および比較例1〜10
表1の配合処方にしたがい、バンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を150℃の条件下で3分間混練りし、混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加し、95℃の条件下で5分間混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、スチールコードを得られた未加硫ゴム組成物で被覆することでベルト形状に成形して未加硫ベルトを作製し、他のタイヤ部材と貼りあわせ、170℃の条件下で15分間加硫することにより、実施例1〜6および比較例1〜10の試験用タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を製造した。
(ムーニー粘度試験)
前記未加硫ゴム組成物から所定のサイズの試験片を作成し、JIS K 6300「未加硫ゴムの試験方法」に準じて、(株)島津製作所製のムーニー粘度試験機を用い、1分間の予熱によって熱せられた130℃の温度条件にて、小ローターを回転させ、4分間経過した時点での未加硫ゴム組成物のムーニー粘度を測定した。さらに、実施例1のムーニー粘度指数を100とし、下記計算式により、各配合のムーニー粘度を指数表示した。なお、ムーニー粘度指数が小さいほど、加工性に優れることを示す。
(ムーニー粘度指数)=(各配合のムーニー粘度)
÷(実施例1のムーニー粘度)×100
(耐久性試験)
JIS規格の140%荷重の条件下で、製造したタイヤを80km/hの速度で60000kmドラム走行させた。その後、タイヤの周上の8ヵ所でラジアル方向に切断し、その切断面にて、ベルトエッジと隣接するベルトエッジにて発生するセパレーションの長さを合計し、実施例1の耐久性指数を100とし、下記計算式により、各配合の耐セパレーション性能を指数表示した。なお、耐セパレーション性能指数が小さいほど、耐久性に優れることを示す。
(耐セパレーション性能指数)=(各配合のセパレーション長さ)
÷(実施例1のセパレーション長さ)×100
(接着状態)
JIS規格の140%荷重の条件下で、製造したタイヤを80km/hの速度で60000kmドラム走行させた。その後、タイヤからベルト層を取り出し、幅25mmの接着剥離試験用ゴム試験片を作製し、50mm/分の引っ張り速度で、ベルト層と隣接するベルト層とを剥離した。さらに、剥離面において、ゴム組成物がスチールコードを被覆している部分の割合を算出した。該割合が大きいほど、ゴムとスチールコードとの接着強度が強く、優れた接着状態であることを示す。
前記試験結果を表1に示す。
Figure 0005220307
シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、硫黄および有機コバルト所定量を含有する実施例1〜6では、加工性、耐久性および接着状態をバランスよく向上させることができた。
硫黄または酸化亜鉛の含有量が所定の範囲外の比較例1〜3および6では、いずれも耐久性に劣っていた。
シリカの含有量またはN2SAが多い比較例4および8では、加工性に劣り、シリカの含有量またはN2SAが少ない比較例5および7では、耐久性に劣っていた。
また、有機コバルトの含有量が所定の範囲外の比較例9および10では、耐久性、接着状態ともに劣っていた。

Claims (3)

  1. 天然ゴムからなるゴム成分100重量部に対して、
    窒素吸着比表面積が120〜180m2/gであるシリカを45〜65重量部、
    下記一般式で表されるシランカップリング剤を2〜10重量部、
    酸化亜鉛を13〜18重量部、
    硫黄を4〜5重量部、
    および有機酸コバルトをコバルト金属に換算して、0.05〜0.3重量部含有するスチールコード被覆用ゴム組成物であり、
    有機酸コバルトがナフテン酸コバルトまたはステアリン酸コバルトであるスチールコード被覆用ゴム組成物
    (RO) 3 −Si−(CH 2 x −S n −(CH 2 x −Si−(OR) 3
    (式中、Rは直鎖状または分岐鎖状の炭素数が1〜8のアルキル基、xは1〜8の整数、nはポリスルフィド部の硫黄原子の数であり、その平均値は2〜3である。)
  2. 硫黄が、不溶性硫黄である請求項1記載のスチールコード被覆用ゴム組成物。
  3. 請求項1または2に記載のスチールコード被覆用ゴム組成物で被覆したスチールコードを有するタイヤ。
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