JP2007274353A - 振動子デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡便な構造で横方向の振動を減衰させることができ、スプリアスの抑制、延いては電気的特性の劣化の防止が可能な振動子デバイスを提供する。
【解決手段】 振動子デバイス1では、下部電極6の外縁部の全部に、圧電膜7と接触するように圧電膜7の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面6aが設けられている。この傾斜面6aによって、下部電極6内では、横方向の振動が減衰させられる。そして、傾斜面6aは、圧電膜7と接触するように形成されており、しかも、圧電膜7のうち、その厚さ方向において傾斜面6aと対向する部分は、音波減衰領域7bとなっている。そのため、圧電膜7内でも、横方向の振動が確実に減衰させられる。このように、振動子デバイス1によれば、簡便な構造で横方向の振動を減衰させることができ、スプリアスの抑制、延いては電気的特性の劣化の防止が可能となる。
【選択図】 図3
【解決手段】 振動子デバイス1では、下部電極6の外縁部の全部に、圧電膜7と接触するように圧電膜7の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面6aが設けられている。この傾斜面6aによって、下部電極6内では、横方向の振動が減衰させられる。そして、傾斜面6aは、圧電膜7と接触するように形成されており、しかも、圧電膜7のうち、その厚さ方向において傾斜面6aと対向する部分は、音波減衰領域7bとなっている。そのため、圧電膜7内でも、横方向の振動が確実に減衰させられる。このように、振動子デバイス1によれば、簡便な構造で横方向の振動を減衰させることができ、スプリアスの抑制、延いては電気的特性の劣化の防止が可能となる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ダイヤフラム構造の振動子デバイスに関する。
従来におけるダイヤフラム構造の振動子デバイスとして、圧電膜の厚さ方向において圧電膜の振動領域を挟むように圧電膜の両側に複数の電極が形成されてなる振動子を備え、圧電膜における振動領域の周辺部分が音波減衰領域となっているものがある(例えば、特許文献1参照)。この振動子デバイスによれば、音波減衰領域によって横方向(圧電膜の厚さ方向と直交する方向)の振動が減衰させられるため、スプリアスを抑制することができ、振動子デバイスの電気的特性の劣化を防止することが可能となる。
特開2005−110230号公報
しかしながら、上述した振動子デバイスにあっては、圧電膜に音波減衰領域を形成するために、振動子を支持する基体に対してレーザ加工等を行う必要があり、製造工程が煩雑化するおそれがある。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、簡便な構造で横方向の振動を減衰させることができ、スプリアスの抑制、延いては電気的特性の劣化の防止が可能な振動子デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る振動子デバイスは、一方の面及び他方の面に開口するキャビティが設けられた基体と、キャビティの一方の面側の開口部と振動領域が対向するように、基体に対して一方の面側に形成された振動子と、を備え、振動子は、振動領域を含む圧電膜、及び圧電膜の厚さ方向において振動領域を挟むように圧電膜の両側に形成された複数の電極を有し、圧電膜に対して基体側に形成された電極の外縁部の少なくとも一部には、圧電膜と接触するように圧電膜の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面が設けられていることを特徴とする。
この振動子デバイスでは、圧電膜に対して基体側に形成された電極の外縁部の少なくとも一部に、圧電膜と接触するように圧電膜の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面が設けられている。この傾斜面によって、圧電膜に対して基体側に形成された電極内では、横方向の振動が減衰させられる。そして、この傾斜面は、圧電膜と接触するように形成されているため、圧電膜内でも、横方向の振動が減衰させられる。このように、この振動子デバイスによれば、簡便な構造で横方向の振動を減衰させることができ、スプリアスの抑制、延いては電気的特性の劣化の防止が可能となる。
本発明に係る振動子デバイスにおいては、傾斜面は、圧電膜に対して基体側に形成された電極の外縁部の全部に設けられていることが好ましい。これにより、横方向の振動を確実に減衰させることができる。
本発明に係る振動子デバイスにおいては、圧電膜において傾斜面と対向する部分は、音波減衰領域であることが好ましい。これにより、横方向の振動をより一層確実に減衰させることができる。
本発明によれば、簡便な構造で横方向の振動を減衰させることができ、スプリアスの抑制、延いては電気的特性の劣化の防止が可能となる。
以下、本発明に係る振動子デバイスの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示されるように、振動子モジュールMは、ダイヤフラム構造の振動子デバイス1と、振動子デバイス1を収納するパッケージ20とを具備している。
パッケージ20は、基板21と、側壁22と、上蓋23とを備えている。基板21の上面21aには、電極24,25が形成されており、基板21の下面21bには、電極26,27が形成されている。電極24と電極26とは、基板21に設けられたスルーホール28を介して電気的に接続されており、電極25と電極27とは、基板21に設けられたスルーホール29を介して電気的に接続されている。
振動子デバイス1は、図1及び図2に示されるように、Si基板からなる矩形板状(例えば、外形約2mm×約2mm、厚さ約250μm)の基体2を備えており、基体2の中央には、上面(一方の面)2a及び下面(他方の面)2bに開口する四角錘台状のキャビティ3が設けられている。基体2の上面2aには、キャビティ3の上面2a側の開口部3aを閉じるように、SiO2、SiN或いはAl2O3等からなる絶縁膜4が形成されている。
絶縁膜4上には、矩形薄板状(例えば、外形約2mm×約2mm、厚さ約2μm)の振動子5が形成されている。振動子5は、絶縁膜4上の一部の領域に形成された下部電極6、下部電極6を覆うように絶縁膜4上に形成された圧電膜7、並びに圧電膜7上に形成された上部電極8及び端子電極9を有している。上部電極8は、圧電膜7の厚さ方向において下部電極6の一部と対向する本体部8a、端子部8b、及び本体部8aと端子部8bとを連結する連結部8cを有している。端子電極9は、圧電膜7に設けられたスルーホール11を介して下部電極6と電気的に接続されている。
下部電極6、上部電極8、端子電極9は、Al、W、Au、Pt、Ni、Ti、Cr或いはこれらの合金等の導電材料からなり、スパッタリング法や蒸着法等により薄膜を形成した後に、フォトレジストを用いたエッチングによりパターンニングを行うことで形成される。また、圧電膜7は、AlN、ZnO或いはPZT等の圧電材料からなり、スパッタリング法やCVD法等により形成される。
圧電膜7のうち、その厚さ方向において下部電極6の一部と本体部8aとで挟まれた部分は、振動領域7aとなっている。振動領域7aは、圧電膜7の厚さ方向においてキャビティ3の上面2a側の開口部3aと対向している。
基体2の下面2bには、溝12が設けられている。溝12は、キャビティ3の下面2b側の開口部3bの両側において延在しており、各溝12の両端は、下面2bの外縁に至っている。すなわち、各溝12の両端は、基体2の側面に至って開口している。
図1に示されるように、振動子デバイス1は、溝12内に配置された接着剤13によって、基板21の上面21aの所定の位置に固定されている。振動子デバイス1の端子電極9とパッケージ20の電極24とは、ボンディングワイヤ14によって電気的に接続されており、振動子デバイス1の上部電極8(具体的には、上部電極8の端子部8b)とパッケージ20の電極25とは、ボンディングワイヤ15によって電気的に接続されている。これにより、パッケージ20の電極26,27は、振動子モジュールMが回路基板に実装されるに際し、端子電極として機能する。
図3に示されるように、下部電極6の外縁部の全部には、圧電膜7と接触するように圧電膜7の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面6aが設けられている。圧電膜7のうち、その厚さ方向において傾斜面6aと対向する部分は、横方向(圧電膜7の厚さ方向と直交する方向)の振動を減衰させる音波減衰領域7bとなっている。
音波減衰領域7bと、圧電膜7のうち音波減衰領域7bを除く領域とでは、材料は同一であるが、結晶性が異なっている。ここで、結晶性とは、結晶化した物質内において、分子がどの程度規則的に配列されているかを示す度合いをいう。圧電膜7の結晶性は、例えば、X線回折のロッキングカーブの半値幅(FWHM)によって示される結晶の配向性の度合いによって評価することができる。
以上説明したように、振動子デバイス1では、下部電極6の外縁部の全部に、圧電膜7と接触するように圧電膜7の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面6aが設けられている。この傾斜面6aによって、下部電極6内では、横方向の振動が減衰させられる。そして、傾斜面6aは、圧電膜7と接触するように形成されており、しかも、圧電膜7のうち、その厚さ方向において傾斜面6aと対向する部分は、音波減衰領域7bとなっている。そのため、圧電膜7内でも、横方向の振動が確実に減衰させられる。このように、振動子デバイス1によれば、簡便な構造で横方向の振動を減衰させることができ、スプリアスの抑制、延いては電気的特性の劣化の防止が可能となる。
なお、下部電極6の傾斜面6aは、スパッタリング法や蒸着法等による製膜を行った後、図4に示されるように、イオンミリング角度を制御した状態で、エッチング保護膜31を用いたエッチングを行うことにより、簡易に形成することができる。また、圧電膜7の音波減衰領域7bは、図5に示されるように、スパッタリング法やCVD法等による製膜を行うだけで、圧電膜7のうち、その厚さ方向において傾斜面6aと対向する部分の結晶性が自然に劣化するため、簡易に形成することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、下部電極6の外縁部の全部に傾斜面6aが設けられていたが、下部電極6の外縁部の少なくとも一部に傾斜面6aが設けられていれば、下部電極6内において横方向の振動を減衰させることができ、延いては圧電膜7内においても横方向の振動を減衰させることができる。
1…振動子デバイス、2…基体、2a…上面(一方の面)、2b…下面(他方の面)、3…キャビティ、3a…開口部、5…振動子、6…下部電極、6a…傾斜面、7…圧電膜、7a…振動領域、7b…音波減衰領域、8…上部電極。
Claims (3)
- 一方の面及び他方の面に開口するキャビティが設けられた基体と、
前記キャビティの前記一方の面側の開口部と振動領域が対向するように、前記基体に対して前記一方の面側に形成された振動子と、を備え、
前記振動子は、前記振動領域を含む圧電膜、及び前記圧電膜の厚さ方向において前記振動領域を挟むように前記圧電膜の両側に形成された複数の電極を有し、
前記圧電膜に対して前記基体側に形成された前記電極の外縁部の少なくとも一部には、前記圧電膜と接触するように前記圧電膜の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面が設けられていることを特徴とする振動子デバイス。 - 前記傾斜面は、前記圧電膜に対して前記基体側に形成された前記電極の外縁部の全部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の振動子デバイス。
- 前記圧電膜において前記傾斜面と対向する部分は、音波減衰領域であることを特徴とする請求項1又は2記載の振動子デバイス。
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JP2009194714A (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-27 | Fujitsu Ltd | 圧電薄膜共振子、フィルタ、通信モジュール、および通信装置 |
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JP2005109702A (ja) * | 2003-09-29 | 2005-04-21 | Toshiba Corp | 薄膜圧電共振器 |
JP2005318420A (ja) * | 2004-04-30 | 2005-11-10 | Toshiba Corp | 薄膜圧電共振器およびその製造方法 |
JP2006050021A (ja) * | 2004-07-30 | 2006-02-16 | Toshiba Corp | 薄膜圧電共振器及びその製造方法 |
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