JP2007273789A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】析出物の生成が防止された基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【解決手段】スプラッシュガード24は、周壁部40を有する。周壁部40の上部には、内側上方に傾斜する傾斜部41が設けられている。スプラッシュガード24の上部には、周壁部40、傾斜部41および閉塞部材48により囲まれた環状の排気通路42が形成される。傾斜部41の下方には、仕切部46が設けられている。傾斜部41と仕切部46と間には、回収液空間47が形成されている。
傾斜部41には、排気通路42と回収液空間47とを連通させるように、複数の排気孔52が形成されている。排気孔52は、排気通路42から回収液空間47に向かって外側下方に傾斜している。周壁部40の上端部近傍には、排気通路42から外方に貫通する複数の接続口53が形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、基板の処理を行う基板処理装置および基板処理方法に関する。
従来より、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板、光ディスク用ガラス基板等の基板に種々の処理を行うために、基板処理装置が用いられている。
ここで、薬液により基板の処理を行う従来の基板処理装置について説明する(例えば、特許文献1参照)。
基板処理装置は、基板を水平に保持するとともに鉛直な回転軸の周りで基板Wを回転させるためのスピンチャックを備える。スピンチャックは、チャック回転駆動機構によって回転される回転軸の上端に固定されている。
スピンチャックの上方には、基板に薬液を供給するノズルが移動可能に設けられている。
スピンチャックは、処理カップ内に収容されている。処理カップの底部には、スピンチャックの周囲を取り囲むように基板の処理に用いられた純水または薬液を排出するための排液溝が形成され、排液溝を取り囲むように、基板の処理に用いられた薬液を回収するための回収溝が形成されている。排液溝と回収溝とは仕切壁で仕切られている。仕切り壁の下方には、排液溝に開口する排気路が形成されている。
処理カップの上方には、基板から薬液が外方へ飛散することを防止するためのスプラッシュガードが処理カップに対して昇降可能に設けられている。スプラッシュガードの上部の内面には、基板から飛散する純水または薬液を捕獲する断面く字状の排液捕獲部が環状に形成されている。また、スプラッシュガードの下部の内面には、外側下方に傾斜する傾斜面からなる回収液捕獲部が形成されている。
スプラッシュガードが上部位置にある場合には、基板Wから外方へ飛散した薬液がスプラッシュガードの回収液捕獲部により回収溝に導かれる。一方、スプラッシュガードが下部位置にある場合には、基板Wから外方へ飛散した薬液または純水がスプラッシュガードの排液捕獲部により排液溝に導かれる。このようにして、薬液または純水の廃棄または回収が行われる。
特開2003−282521号公報
上記のような基板処理装置においては、基板の処理中に処理カップおよびスプラッシュガードで取り囲まれた空間内が薬液を含む雰囲気となる。処理カップ内は、排液溝に開口する排気路を通して排気される。
しかしながら、スプラッシュガードの回収液捕獲部や処理カップの回収溝の空間には、薬液を含む雰囲気が滞留しやすい。
例えば、アルカリ性の薬液を用いて基板を処理した場合、スプラッシュガードの回収液捕獲部や処理カップの回収溝の空間にはアルカリ性の薬液を含む雰囲気が滞留する。このような状態で、酸性の薬液を用いて基板を処理した場合、酸性の薬液を含む雰囲気がアルカリ性の薬液を含む雰囲気と接触し、酸成分およびアルカリ成分の中和による塩が生成し、仕切壁等に塩の析出物が付着するおそれがある。
このような析出物がパーティクルとなって基板上に付着すると、処理不良の原因となる。また、析出物が回収溝から回収される薬液に混入すると、回収した薬液を再利用することが困難になる。
本発明の目的は、析出物の生成が防止された基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
(1)第1の発明に係る基板処理装置は、基板をほぼ水平に保持しつつ回転させる基板保持手段と、基板保持手段に保持された基板に処理液を供給する処理液供給手段と、基板保持手段を取り囲むように設けられ、基板から周囲に飛散する処理液を捕獲するための捕獲空間を形成する捕獲部材とを備え、捕獲部材は、捕獲空間内を上部から排気する排気部を有するものである。
第1の発明に係る基板処理装置においては、基板保持手段により基板がほぼ水平に保持された状態で回転される。基板保持手段に保持された基板に処理液供給手段により処理液が供給される。このとき、基板の回転に伴い基板から周囲に飛散する処理液が、基板を取り囲むように設けられた捕獲部材により形成される捕獲空間において捕獲される。また、排気部により捕獲空間内が上部から排気される。
この構成により、捕獲空間内が排気されるので、基板に供給された処理液を含む雰囲気が捕獲空間内に滞留することが防止される。それにより、異なる種類の処理液を用いた処理を行っても、捕獲空間内において、異なる種類の処理液を含む雰囲気が互いに接触することが防止される。したがって、雰囲気中の異なる種類の処理液が反応することにより析出物が生成されることが防止される。その結果、捕獲された処理液中への析出物の混入が防止され、その処理液の再利用が容易となる。また、析出物に起因する基板の処理不良を防止することができる。
また、捕獲空間内の排気を上部から行うことにより、処理液が排気部に流入することを防止することができる。それにより、気液分離装置を別途設けることなく、排気系への処理液の流入による排気効率の低下および排気系の故障を防止することができる。したがって、基板処理装置の製造コストが低減されるとともに、基板処理装置の小型化が実現される。
(2)捕獲部材は、基板保持手段に保持された基板の外周端面に対向可能な内周面を有する周壁部と、周壁部から内方に延びるように設けられた上壁部とを有し、周壁部の内側で上壁部の下方に捕獲空間が形成され、上壁部に排気部が設けられてもよい。
この場合、捕獲部材の周壁部を基板の外周端面に対向させることにより、基板から周囲に飛散する処理液を周壁部により受け止めることができる。また、上壁部に排気部が設けられるので、捕獲空間内を上部から排気することができる。
このように、簡単な構成で、基板から周囲に飛散する処理液を捕獲することができるとともに、処理液が排気部に流入することを防止しつつ捕獲空間内に処理液を含む雰囲気が滞留することを防止することができる。
(3)排気部は、上壁部を貫通する排気孔を含んでもよい。
この場合、捕獲空間内を上壁部の排気孔を通して排気することができる。それにより、簡単な構成で、処理液を含む雰囲気が捕獲空間内に滞留することを防止することができる。
(4)排気孔は、上端が基板保持手段の回転中心に近づくように傾斜してもよい。
この場合、基板から周囲に飛散した処理液が排気孔内に流入することが確実に防止される。そのため、気液分離装置を別途設けることなく、排気系への処理液の流入による排気性能の低下および排気系の故障を確実に防止することができる。
(5)排気孔は上壁部の周方向に沿って分散的に複数設けられてもよい。
この場合、捕獲空間内が均一に排気される。それにより、処理液を含む雰囲気が捕獲空間内に滞留することを確実に防止することができる。
(6)基板処理装置は、上壁部の上部に環状の排気空間を形成する排気空間形成部材と、排気空間に連通するように接続された排気管とをさらに備え、排気孔は、捕獲空間と排気空間とを連通させてもよい。
この場合、排気管を通して排気空間を排気することにより、排気空間内が負圧となる。そのため、捕獲空間内の雰囲気が排気孔を通して排気空間に導かれる。それにより、捕獲空間内を均一に排気することができる。また、複数の排気孔が設けられ、それらの排気孔の各々に対して排気管をそれぞれ直接接続する場合と比べて、排気管の本数を低減することができる。したがって、配管系統の構成を簡略化することができる。
(7)基板処理装置は、排気空間内に設けられ、排気孔から排気空間内に流入する気体の流れを周方向に整流する整流部材をさらに備えてもよい。
この場合、排気孔から排気空間内に流入する気体の流れが周方向に整流されることにより、環状の排気空間内の気体の流れが均一になる。それにより、排気空間の排気効率を向上させることができる。
(8)上壁部は、周壁部の内周面から連続的に内方斜め上方に傾斜する下面を有してもよい。
この場合、基板から周囲に飛散した処理液が上壁部の下面に付着した場合でも、付着した処理液が傾斜する下面を伝って周壁部の内周面へと流下する。それにより、上壁部の下面に処理液が固着することが防止される。したがって、固着した処理液が乾燥することによりパーティクルが発生することを防止することができる。また、捕獲空間において捕獲された処理液を確実に回収することができる。
(9)捕獲空間内の処理液を排出する排出部が周壁部に設けられてもよい。
この場合、周壁部で受け止められた処理液を容易に排出することができる。
(10)基板処理装置は、排出部から排出される処理液を処理液供給手段へ戻す循環系をさらに備えてもよい。
この場合、排出部から排出される処理液が循環系により処理液供給手段へ戻され、処理液が再利用される。それにより、高価な処理液の消費量を抑制することができ、処理コストを低減することができる。
(11)捕獲部材は、上壁部の下方において周壁部から内方に延びるように設けられた仕切部をさらに有してもよい。
この場合、仕切部よりも上の周壁部の領域が基板の外周端面に対向する位置にあるときには、一の種類の処理液を仕切部よりも上の周壁部の領域で受け止め、仕切部よりも下の周壁部の領域が基板の外周端面に対向する位置にあるときには、他の種類の処理液を仕切部よりも下の周壁部の領域で受け止めることができる。それにより、異なる種類の処理液を分別することができる。
(12)基板処理装置は、基板保持手段を取り囲むように捕獲部材の下方に設けられ、周壁部により下方に導かれた処理液を受ける処理液受け部材をさらに備え、捕獲部材は、処理液受け部材に対して上下動可能に設けられてもよい。
この場合、捕獲部材を上下動させることにより、基板から飛散する処理液を捕獲空間または処理液受け部材に選択的に導くことができる。そのため、再利用する処理液を捕獲空間に導き、廃棄する処理液を処理液受け部材に導くことにより、これらの処理液が直接接触することが防止される。その結果、析出物の生成を防止することができるとともに、再利用する処理液の汚染を防止することができる。
(13)基板処理装置は、処理液受け部材内の処理液を排出する受け部材内排出部と、処理液受け部材内を排気する受け部材内排気部とをさらに備えてもよい。
この場合、処理液受け部材内の処理液が受け部材内排出部により排出されるとともに、受け部材内排気部により処理液受け部材内が排気される。それにより、処理液受け部材に導かれた処理液を含む雰囲気が滞留することが防止される。したがって、異なる種類の処理液を用いた処理を行っても、異なる種類の処理液を含む雰囲気が処理液受け部材内で互いに接触することが確実に防止される。その結果、異なる種類の処理液の反応による析出物の発生が防止される。
(14)第2の発明に係る基板処理方法は、基板保持手段により基板をほぼ水平に保持する工程と、基板保持手段を取り囲むように設けられ、基板から周囲に飛散する処理液を捕獲するための捕獲空間を形成する捕獲部材を、捕獲空間が基板保持手段により保持された基板の外周端面に対向するように位置させる工程と、基板保持手段により保持された基板を回転させつつ基板に処理液を供給する工程と、捕獲空間内を上部から排気する排気工程とを含むものである。
第2の発明に係る基板処理方法においては、基板保持手段により基板がほぼ水平に保持される。次いで、基板保持手段を取り囲むように設けられた捕獲部材により形成される捕獲空間が、基板保持手段により保持された基板の外周端面に対向するように位置される。そして、基板保持手段により保持された基板が回転されるとともに、その基板に処理液が供給される。このとき、基板から周囲に飛散する処理液が捕獲部材により形成される捕獲空間において捕獲される。また、捕獲空間内が上部から排気される。
この場合、捕獲空間内が排気されるので、基板に供給された処理液を含む雰囲気が捕獲空間内に滞留することが防止される。それにより、異なる種類の処理液を用いた処理を行っても、捕獲空間内において、異なる種類の処理液を含む雰囲気が互いに接触することが防止される。したがって、雰囲気中の異なる種類の処理液が反応することにより析出物が生成されることが防止される。その結果、捕獲された処理液中への析出物の混入が防止され、その処理液の再利用が容易となる。また、析出物に起因する基板の処理不良を防止することができる。
また、捕獲空間内の排気を上部から行うことにより、処理液が排気系に流入することを防止することができる。それにより、気液分離装置を別途設けることなく、排気系への処理液の流入による排気効率の低下および排気系の故障を防止することができる。したがって、基板処理装置の製造コストが低減されるとともに、基板処理装置の小型化が実現される。
本発明によれば、異なる種類の処理液を用いた処理を行っても、捕獲空間内において、異なる種類の処理液を含む雰囲気が互いに接触することが防止される。したがって、雰囲気中の異なる種類の処理液が反応することにより析出物が生成されることが防止される。その結果、捕獲された処理液中への析出物の混入が防止され、その処理液の再利用が容易となる。また、析出物に起因する基板の処理不良を防止することができる。
また、処理液が排気系に流入することを防止することができる。それにより、気液分離装置を別途設けることなく、排気系への処理液の流入による排気効率の低下および排気系の故障を防止することができる。したがって、基板処理装置の製造コストが低減されるとともに、基板処理装置の小型化が実現される。
以下、本発明の実施の形態に係る基板処理方法および基板処理装置について図面を参照しながら説明する。
以下の説明において、基板とは、半導体ウェハ、液晶表示装置用ガラス基板、PDP(プラズマディスプレイパネル)用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等をいう。
(1) 基板処理装置の構成
図1は本発明の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。図1に示すように、基板処理装置100は、処理領域A,Bを有し、処理領域A,B間に搬送領域Cを有する。
処理領域Aには、制御部4、流体ボックス部2a,2bおよび洗浄処理部5a,5bが配置されている。
図1の流体ボックス部2a,2bは、それぞれ洗浄処理部5a,5bへの薬液の供給および洗浄処理部5a,5bからの廃液等に関する配管、継ぎ手、バルブ、流量計、レギュレータ、ポンプ、温度調節器、処理液貯留タンク等の流体関連機器を収納する。
洗浄処理部5a,5bでは、薬液による基板Wの表面処理(以下、薬液処理と呼ぶ)を行う。本実施の形態では、酸性の薬液およびアルカリ性の薬液を用いて基板Wの薬液処理を行う。酸性の薬液としては、例えばフッ酸、硫酸と過酸化水素水との混合液、または塩酸と過酸化水素水との混合液等が用いられる。アルカリ性の薬液としては、例えばアンモニア水と過酸化水素水との混合液、またはこの混合液に窒素ガスを混合することにより生成される液滴等が用いられる。
以下、本実施の形態で用いる酸性の薬液を酸薬液と呼び、アルカリ性の薬液をアルカリ薬液と呼ぶ。
処理領域Bには、流体ボックス部2c,2dおよび洗浄処理部5c,5dが配置されている。流体ボックス部2c,2dおよび洗浄処理部5c,5dの各々は、上記流体ボックス部2a,2bおよび洗浄処理部5a,5bと同様の構成を有し、洗浄処理部5c,5dは洗浄処理部5a,5bと同様の処理を行う。
以下、洗浄処理部5a,5b,5c,5dを処理ユニットと総称する。搬送領域Cには、基板搬送ロボットCRが設けられている。
処理領域A,Bの一端部側には、基板Wの搬入および搬出を行うインデクサIDが配置されており、インデクサロボットIRはインデクサIDの内部に設けられている。インデクサIDには、基板Wを収納するキャリア1が載置される。本実施の形態においては、キャリア1として、基板Wを密閉した状態で収納するFOUP(Front Opening Unified Pod)を用いているが、これに限定されるものではなく、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッド、OC(Open Cassette)等を用いてもよい。
インデクサIDのインデクサロボットIRは、矢印Uの方向に移動し、キャリア1から基板Wを取り出して基板搬送ロボットCRに渡し、逆に、一連の処理が施された基板Wを基板搬送ロボットCRから受け取ってキャリア1に戻す。
基板搬送ロボットCRは、インデクサロボットIRから渡された基板Wを指定された処理ユニットに搬送し、または、処理ユニットから受け取った基板Wを他の処理ユニットまたはインデクサロボットIRに搬送する。
本実施の形態においては、洗浄処理部5a〜5dのいずれかにおいて基板Wに薬液処理が行われた後に、基板搬送ロボットCRにより基板Wが洗浄処理部5a〜5dから搬出され、インデクサロボットIRを介してキャリア1に搬入される。
制御部4は、CPU(中央演算処理装置)を含むコンピュータ等からなり、処理領域A,Bの各処理ユニットの動作、搬送領域Cの基板搬送ロボットCRの動作およびインデクサIDのインデクサロボットIRの動作を制御する。
(2) 洗浄処理部の構成
図2は本発明の実施の形態に係る基板処理装置100の洗浄処理部5a〜5dの構成を説明するための図である。なお、図2に示す洗浄処理部5a〜5dには、清浄な空気のダウンフローが供給されている。
図2に示すように、洗浄処理部5a〜5dは、基板Wを水平に保持するとともに基板Wの中心を通る鉛直な回転軸の周りで基板Wを回転させるためのスピンチャック21を備える。スピンチャック21は、チャック回転駆動機構36によって回転される回転軸25の上端に固定されている。
基板Wは、薬液処理を行う際に、スピンチャック21により水平に保持された状態で回転される。なお、図2に示すように、本実施の形態では、吸着式のスピンチャック21を用いているが、基板Wの周縁部を複数のチャックピンによって把持するメカニカル式スピンチャックを用いてもよい。
スピンチャック21の外方には、第1のモータ60が設けられている。第1のモータ60には、第1の回動軸61が接続されている。また、第1の回動軸61には、第1のアーム62が水平方向に延びるように連結され、第1のアーム62の先端に処理ノズル57が設けられている。
第1のモータ60により第1の回動軸61が回転するとともに第1のアーム62が回動し、処理ノズル57がスピンチャック21により保持された基板Wの上方に移動する。
第1のモータ60、第1の回動軸61および第1のアーム62の内部を通るように薬液供給管63が設けられている。薬液供給管63は流体ボックス部2a〜2dに接続されている。
洗浄処理部5a〜5dの処理ノズル57には、薬液供給管63を通して流体ボックス部2a〜2dから酸薬液が供給される。それにより、基板Wの表面へ酸薬液を供給することができる。
また、スピンチャック21の外方に、第2のモータ71が設けられている。第2のモータ71には、第2の回動軸72が接続されている。また、第2の回動軸72には、第2のアーム73が水平方向に延びるように連結され、第2のアーム73の先端に処理ノズル70が設けられている。
第2のモータ71により第2の回動軸72が回転するとともに第2のアーム73が回動し、処理ノズル70がスピンチャック21により保持された基板Wの上方に移動する。
第2のモータ71、第2の回動軸72および第2のアーム73の内部を通るように薬液供給管74が設けられている。薬液供給管74は流体ボックス部2a〜2dに接続されている。
洗浄処理部5a〜5dの処理ノズル70には、薬液供給管74を通して流体ボックス部2a〜2dからアルカリ薬液が供給される。それにより、基板Wの表面へアルカリ薬液を供給することができる。
基板Wの表面へ酸薬液を供給する際には、処理ノズル57は基板Wの上方に位置し、基板Wの表面へアルカリ薬液を供給する際には、処理ノズル57は所定の位置に退避される。
また、基板Wの表面へアルカリ薬液を供給する際には、処理ノズル70は基板Wの上方に位置し、基板Wの表面へ酸薬液を供給する際には、処理ノズル70は所定の位置に退避される。
スピンチャック21は、筒状の処理カップ23内に収容されている。処理カップ23とスピンチャック21との間には、薬液処理に用いられた薬液を廃棄するための廃液空間31が形成されている。廃液空間31の底部には、後述する廃液処理装置へ延びる廃液管34が接続されている。
また、処理カップ23の内側面には、廃液空間31を排気するための排気口35が設けられている。排気口には、後述する排気処理装置へ延びる排気管36が接続されている。
処理カップ23の上方には、回転軸25に対して略回転対称な形状からなるスプラッシュガード24が設けられている。
スプラッシュガード24は、筒状の周壁部40を有する。周壁部40の上部には、内側上方に傾斜する傾斜部41が設けられている。傾斜部41の下面は、周壁部40の内面に連続的に形成されている。周壁部40の上端部と傾斜部41の上端部との間を気密に閉塞するように、環状の閉塞部材48が着脱可能に取り付けられている。これにより、スプラッシュガード24の上部には、周壁部40、傾斜部41および閉塞部材48により囲まれた環状の排気通路42が形成される。
傾斜部41の下方には、仕切部46が設けられている。仕切部46は、周壁部40の内面に沿うように形成された環状の回収溝44、および回収溝44の縁部から傾斜部41とほぼ平行に内側上方に傾斜する仕切傾斜部45からなる。傾斜部41と仕切部46との間には、回収液空間47が形成されている。
以下、図3〜図5を参照してスプラッシュガード24の構成を詳細に説明する。
図3は、スプラッシュガード24の上面図である。図4は、図3のスプラッシュガード24のX−X線断面図である。図5は、図3のスプラッシュガード24のY−Y線断面図である。なお、図3において、符号Pは回転軸25の軸心を示す。
図3〜図5に示すように、傾斜部41には、排気通路42と回収液空間47とを連通させるように、複数の排気孔52が回転軸25の軸心Pに関して等角度間隔で形成されている。排気孔52は、排気通路42から回収液空間47に向かって外側下方に傾斜している。
また、図3および図5に示すように、周壁部40の上端部近傍には、排気通路42から外方に貫通する複数の接続口53が回転軸25の軸心Pを中心に等角度間隔で形成されている。本例では、4つの接続口53が形成されている。複数の接続口53には、それぞれ排気管54が接続されている。これらの排気管54は、後述するように、所定の位置で合流するとともに、排気処理装置に接続されている。また、排気通路42内には、接続口53に対向しかつ排気孔52よりも外方に位置するように整流板55が設けられている。
また、図3および図4に示すように、スプラッシュガード24の所定の領域から外方に突出するように、回収液排出部50が設けられている。回収液排出部50の内部には、回収液排出空間50aが形成されている。図4に示すように、回収液排出空間50aは、回収液空間47と連通しており、回収液排出空間50aの底面は、回収液空間47の底面(仕切部46の上面)と連続的に形成されている。また、回収液排出空間50aの底面には、回収液排出口51が形成されており、後述する回収液処理装置へ延びる回収管56が接続されている。
上記構成を有するスプラッシュガード24は、ボールねじ機構等で構成された図2のガード昇降駆動機構37により支持されている。ガード昇降駆動機構37は、スプラッシュガード24を、その上端部がスピンチャック21の上端部とほぼ同じまたはスピンチャック21の上端部よりも低い搬入搬出位置と、仕切部46の内側縁部がスピンチャック21に保持された基板Wとほぼ同じ高さに位置する回収位置と、仕切部46がスピンチャック21に保持された基板Wよりも高い位置にありかつ周壁部40の内面が基板Wの外周端面に対向する廃液位置との間で上下動させる。
次に、図6を参照して薬液処理時におけるスプラッシュガード24の作用について説明する。ここでは、酸薬液による薬液処理時に酸薬液を回収し、アルカリ薬液による薬液処理時にアルカリ薬液を廃棄する場合について説明する。
図6(a)は、酸薬液による薬液処理時におけるスプラッシュガード24の作用を説明するための図である。図6(b)は、アルカリ薬液による薬液処理時におけるスプラッシュガード24の作用を説明するための図である。
図6(a)に示すように、基板Wに酸薬液を供給して薬液処理を行う際には、スプラッシュガード24が上述の回収位置に移動する。そして、スピンチャック21により保持された基板Wがチャック回転駆動機構36によって回転されるとともに、処理ノズル57から基板Wの回転中心に向けて酸薬液が供給される。それにより、基板Wに供給された酸薬液は、遠心力により基板Wの表面を基板Wの周縁に向けて拡がり、基板Wの外方へ飛散する。その際、基板Wから外方へ飛散した酸薬液がスプラッシュガード24の回収液空間47に導かれる。回収液空間47においては、酸薬液が傾斜部41の下面または仕切傾斜部45の上面を伝って回収溝44に導かれる。さらに、酸薬液は、回収溝44から図4に示す回収液排出空間50aに導かれ、回収液排出口51から回収管56へ流入する。それにより、基板Wに供給された酸薬液が回収される。
また、酸薬液による薬液処理時には、排気通路42が排気管54を通して排気される。そのため、排気通路42が負圧となり、回収液空間47内の雰囲気が複数の排気孔52を通して排気通路42に導かれる。これにより、回収液空間47が排気される。
このとき、整流板55により接続口53の近傍の領域が局所的に排気されることが防止されるため、排気孔52から排気通路42内に導かれる気流が周方向に分散される。そのため、排気通路42内が一様に負圧となり、回収液空間47内の雰囲気が複数の排気孔52から均一に排気通路42に導かれる。
図6(b)に示すように、基板Wにアルカリ薬液を供給して薬液処理を行う際には、スプラッシュガード24が上述の廃液位置に移動する。そして、スピンチャック21により保持された基板Wがチャック回転駆動機構36によって回転されるとともに、処理ノズル70から基板Wの回転中心に向けてアルカリ薬液が供給される。それにより、基板Wに供給されたアルカリ薬液は、遠心力により基板Wの表面を基板Wの周縁に向けて拡がり、基板Wの外方へ飛散する。その際、基板Wから外方へ飛散したアルカリ薬液が、仕切部46の下方において周壁部40により受け止められ、下方の廃液空間31に落下する。廃液空間31においては、アルカリ薬液が廃液管34を通して廃棄される。
また、アルカリ薬液による薬液処理時には、廃液空間31が排気管36を通して排気される。
このようにして、洗浄処理部5a〜5dにおいては、酸薬液の回収、アルカリ薬液の廃棄、ならびに回収液空間47および廃液空間31の排気が行われる。
なお、酸薬液による薬液処理およびアルカリ薬液による薬液処理後に、基板Wにリンス液を供給することより、基板Wのリンス処理を行ってもよい。リンス液としては、例えば純水、炭酸水、水素水、電解イオン水および濃度の低い薬液等が用いられる。この場合、基板Wに供給されたリンス液は、上記のアルカリ薬液と同様に、スプラッシュガード24により処理カップ23内の廃液空間31に導かれ、廃液管34を通して廃棄される。
(3) 酸薬液の再利用ならびにアルカリ薬液の廃棄
図7は、図1の基板処理装置100における配管の系統図である。
図7に示すように、洗浄処理部5a〜5dの処理ノズル57には流体ボックス部2a〜2d内の薬液貯留タンクNTへと延びる薬液供給管63が接続されている。
薬液供給管63には、洗浄処理部5a〜5dにおいてバルブ64が介挿され、流体ボックス部2a〜2dにおいてバルブ64側から順にフィルタF、ポンプP1および温度調節器201が介挿されている。また、流体ボックス部2a〜2dにおいて薬液供給管63のバルブ64とフィルタFとの間には配管66の一端が接続されている。配管66の他端は薬液貯留タンクNTへと延びている。配管66にはバルブ67が介挿されている。
薬液供給管63に介挿されたポンプP1が動作すると、薬液貯留タンクNT内の酸薬液が温度調節器201へと送られ、所定の温度に調整される。ここで、バルブ64を閉じるとともにバルブ67を開くことにより、薬液貯留タンクNTからくみ上げられた酸薬液が、洗浄処理部5a〜5dに送られることなく再度薬液貯留タンクNTに貯留される。これにより、薬液貯留タンクNT内の酸薬液が、温度調節器201により所定の温度に維持されるとともに、フィルタFにより清浄に保たれる。
そして、基板Wに酸薬液を供給する際には、バルブ67を閉じるとともにバルブ64を開く。それにより、ポンプP1およびフィルタFを通じて基板Wに酸薬液を供給することができる。
スプラッシュガード24の回収液空間47(回収液排出空間50a(図4))には、回収管56の一端が接続されている。回収管56の他端は、流体ボックス部2a〜2d内の薬液貯留タンクNTへと延びている。流体ボックス部2a〜2dにおいて、回収管56には、ポンプP2が介挿されるとともにそのポンプP2を挟み込むように2つのフィルタFが介挿されている。
回収管56に導かれた酸薬液は、フィルタFにより清浄にされるとともに、ポンプP2により薬液貯留タンクNTに送られる。それにより、薬液処理に用いられた酸薬液が、再度薬液貯留タンクNTに貯留される。
このように、本実施の形態に係る基板処理装置100においては、薬液処理に用いられる酸薬液を基板処理装置100内で循環させつつ再利用している。これにより、基板Wの処理コストが低減される。
洗浄処理部5a〜5dの処理ノズル70には流体ボックス部2a〜2d内の薬液貯留タンクATへと延びる薬液供給管74が接続されている。
薬液供給管74には、洗浄処理部5a〜5dにおいてバルブ75が介挿され、流体ボックス部2a〜2dにおいてバルブ75側から順にフィルタF、ポンプP3および温度調節器202が介挿されている。また、流体ボックス部2a〜2dにおいて薬液供給管74のバルブ75とフィルタFとの間には配管76の一端が接続されている。配管76の他端は薬液貯留タンクATへと延びている。配管76にはバルブ77が介挿されている。
薬液供給管74に介挿されたポンプP3が動作すると、薬液貯留タンクAT内のアルカリ薬液が温度調節器202へと送られ、所定の温度に調整される。ここで、バルブ75を閉じるとともにバルブ77を開くことにより、薬液貯留タンクATからくみ上げられたアルカリ薬液が、洗浄処理部5a〜5dに送られることなく再度薬液貯留タンクATに貯留される。これにより、薬液貯留タンクAT内のアルカリ薬液が、温度調節器202により所定の温度に維持されるとともに、フィルタFにより清浄に保たれる。
そして、基板Wにアルカリ薬液を供給する際には、バルブ77を閉じるとともにバルブ75を開く。それにより、ポンプP3およびフィルタFを通じて基板Wにアルカリ薬液を供給することができる。
処理カップ23内の廃液空間31には廃液管34の一端が接続されている。廃液管34の他端は、流体ボックス部2a〜2d内または基板処理装置100の外部に設けられた廃液処理装置203に接続されている。廃液管34に導かれたアルカリ薬液は、廃液処理装置203へ送られ、廃棄される。
また、スプラッシュガード24の回収液空間47に連通する排気通路42(図5)には、排気管54の一端が接続されている。排気管54の他端は、流体ボックス部2a〜2d内または基板処理装置100の外部に設けられた排気処理装置204に接続されている。排気管54には、バルブ81が介挿されている。
また、処理カップ23内の廃液空間31には、排気管36の一端が接続されている。排気管36の他端は、排気処理装置204に接続されている。排気管36には、バルブ82が介挿されている。
排気処理装置204が作動することにより、排気管36,54が負圧となる。そのため、バルブ81を操作することにより、回収液空間47の雰囲気が排気管54を通して洗浄処理部5a〜5dの外部に導かれ、バルブ82を操作することにより、廃液空間31の雰囲気が排気管36を通して洗浄処理部5a〜5dの外部に導かれる。このようにして、廃液空間31および回収液空間47が排気される。
本実施の形態において、上述のバルブ64,67,75,77,81,82、ポンプP1〜P3、廃液処理装置203、排気処理装置204および温度調節器201,202の動作は図1の制御部4により制御されている。
(4)本実施の形態の効果
本実施の形態では、酸薬液による薬液処理時に回収液空間47が排気される。それにより、酸成分を含む雰囲気が回収液空間47内に滞留することが防止される。そのため、酸薬液による薬液処理に続いて、アルカリ薬液を用いた薬液処理を行っても、回収液空間47内において、アルカリ成分を含む雰囲気が酸成分を含む雰囲気と接触することが防止される。したがって、回収液空間47内で酸成分およびアルカリ成分の中和により塩が生成されることが防止される。その結果、回収液空間47から回収される酸薬液に塩の析出物が混入することが防止されるとともに、析出物に起因する基板Wの処理不良が防止される。
また、回収液空間47の排気は、回収液空間47の上方の傾斜部41に形成された排気孔52を通して行われる。この場合、回収液空間47に導かれた酸薬液が排気孔52内に流入することが防止され、回収液空間47の雰囲気のみを排気孔52に導くことができる。
それにより、排気処理装置204の上流側に気液分離装置を別途設ける必要がない。したがって、基板処理装置100の製造コストが低減されるとともに、基板処理装置100の小型化が実現される。
また、排気通路42および排気管54に酸薬液が混入することが防止される。それにより、排気通路42および排気管54の詰まり等の発生を防止することができ、回収液空間47の排気性能の低下を防止することができる。
さらに、排気孔52は、排気通路42から回収液空間47に向かって外側下方に斜行している。それにより、酸薬液が排気孔52内に流入することがより確実に防止される。
また、本実施の形態では、アルカリ薬液は、容積の大きい廃液空間31を介して廃棄され、酸薬液は、容積の小さい回収液空間47および回収液排出空間50aを介して回収される。ここで、酸薬液の回収経路となるスプラッシュガード24の回収液空間47および回収液排出空間50aを形成する部分には、耐薬液性が高く、不純物の溶出が防止された高価な材料(例えば、フッ素樹脂等)を用いることが好ましい。本実施の形態では、スプラッシュガード24の回収液空間47および回収液排出空間50aを形成する部分を耐薬液性が高く、不純物の溶出が防止された材料で形成し、その他の部分および処理カップ23を安価な材料(例えば、塩化ビニル等)で形成することができる。その結果、洗浄処理部5a〜5dの製造コストを低減することができる。
また、本実施の形態では、回収液空間47が、廃液空間31の上方に設けられるとともに、洗浄処理部5a〜5dには清浄な空気のダウンフローが供給される。それにより、廃液空間31の雰囲気が上昇し、回収液空間47に広がることが防止される。そのため、排気系統の故障等により、回収液空間47の排気が不十分であったとしても、回収液空間47において酸成分とアルカリ成分とが接触することが防止され、回収液空間47内に塩の析出物が付着することが防止される。その結果、回収液空間47を通して回収される酸薬液に析出物が混入することが防止される。
(5) 請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態においては、スピンチャック21が基板保持手段に相当し、処理ノズル57,70が処理液供給手段に相当し、回収液空間47が捕獲空間に相当し、スプラッシュガード24が捕獲部材に相当し、排気孔52、排気通路42、接続口53、排気管54、および排気処理装置204が排気部に相当する。
また、傾斜部41が上壁部に相当し、排気通路42が排気空間に相当し、周壁部40、傾斜部41および閉塞部材48が排気空間形成部材に相当し、整流板55が整流部材に相当し、回収液排出部50および回収管56が排出部に相当し、回収管56およびポンプP2が循環系に相当し、処理カップ23が処理液受け部材に相当する。
また、排気口35および排気管36が受け部材内排気部に相当し、廃液管34が受け部材内排出部に相当する。
(6)他の実施の形態
上記実施の形態では、アルカリ薬液による薬液処理時に廃液空間31が排気され、酸薬液による薬液処理時に回収液空間47が排気されるが、排気のタイミングはこれに限らない。
例えば、アルカリ薬液による薬液処理時および酸薬液による薬液処理時に、廃液空間31および回収液空間47を両方同時に排気してもよい。または、基板Wの処理中か否かに関わらず、常時、廃液空間31および回収液空間47を排気してもよい。
上記の場合、洗浄処理部5a〜5d内において、酸成分を含む雰囲気およびアルカリ成分を含む雰囲気が滞留することがより確実に防止され、塩の析出物が生成されることがより確実に防止される。
また、アルカリ薬液に含まれるアルカリ成分の濃度および酸薬液に含まれる酸成分の濃度に応じて、排気処理装置204による排気の流量を調整してもよい。例えば、高濃度のアルカリ薬液および高濃度の酸薬液を用いると、洗浄処理部5a〜5d内における広い領域において、酸成分を含む雰囲気およびアルカリ成分を含む雰囲気が滞留する場合がある。それにより、廃液空間31または回収液空間47以外の場所に塩の析出物が付着し、パーティクルとなって基板Wの処理不良を招くおそれがある。
この場合、排気処理装置204による排気の流量を大きくすることにより、廃液空間31または回収液空間47を含むより広い領域を排気することができる。それにより、酸成分を含む雰囲気およびアルカリ成分を含む雰囲気が滞留することを防止することができる。したがって、塩の生成を防止することができ、基板Wの処理不良の発生を防止することができる。
また、上記実施の形態では、酸薬液を回収し、アルカリ薬液を廃液するが、逆に、アルカリ薬液を回収し、酸薬液を廃液してもよい。その場合、薬液貯留タンクNTにアルカリ薬液を貯留し、薬液貯留タンクAT内に酸薬液を貯留する。それにより、アルカリ薬液による薬液処理時において、アルカリ薬液が回収液空間47に導かれ、酸薬液による薬液処理時において、酸薬液が廃液空間31に導かれる。
また、上記実施の形態では、酸薬液およびアルカリ薬液を用いて基板Wに洗浄処理を行うが、以下に示すような薬液を用いることにより基板Wに種々の処理を行うことができる。
基板Wの現像処理時には、薬液として、例えばTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)等のアルカリ性溶液、または酢酸ブチル等の酸性溶液が用いられる。レジスト剥離処理時には、薬液として、例えば硫酸過水またはオゾン水等が用いられる。ポリマー除去処理時には、薬液として、例えばフッ化アンモニウムおよび燐酸を含むフッ化アンモン系の溶液が用いられる。
また、基板Wの表面をエッチングまたは洗浄する際には、薬液として、BHF、DHF(希フッ酸)、フッ酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、アンモニア、クエン酸、過酸化水素水もしくはTHAH等の水溶液、またはそれらの混合溶液等が用いられる。
なお、これらの薬液を用いて洗浄処理部5a〜5d内において基板Wの処理を行う場合、基板Wに供給された薬液は、上記実施の形態と同様に回収または廃液される。
本発明に係る基板処理装置および基板処理方法は、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板、光ディスク用ガラス基板等の基板製造等のために利用可能である。
本発明の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。 本発明の実施の形態に係る基板処理装置の洗浄処理部の構成を説明するための図である。 スプラッシュガードの上面図である。 図3のスプラッシュガードのX−X線断面図である。 図3のスプラッシュガードのY−Y線断面図である。 薬液処理時におけるスプラッシュガードの作用について説明するための図である。 図1の基板処理装置における配管の系統図である。
符号の説明
21 スピンチャック
23 処理カップ
24 スプラッシュガード
31 廃液空間
34 廃液管
35 排気口
36 排気管
41 傾斜部
42 排気通路
46 仕切部
47 回収液空間
57,70 処理ノズル
52 排気孔
53 接続口
54 排気管
48 閉塞部材
55 整流板
50 回収液排出部
56 回収管
63 薬液供給管
100 基板処理装置
204 排気処理装置
5a〜5d 洗浄処理部
AT,NT 薬液貯留タンク
P1,P2 ポンプ
W 基板

Claims (14)

  1. 基板をほぼ水平に保持しつつ回転させる基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板に処理液を供給する処理液供給手段と、
    前記基板保持手段を取り囲むように設けられ、基板から周囲に飛散する処理液を捕獲するための捕獲空間を形成する捕獲部材とを備え、
    前記捕獲部材は、前記捕獲空間内を上部から排気する排気部を有することを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記捕獲部材は、
    前記基板保持手段に保持された基板の外周端面に対向可能な内周面を有する周壁部と、
    前記周壁部から内方に延びるように設けられた上壁部とを有し、
    前記周壁部の内側で前記上壁部の下方に前記捕獲空間が形成され、
    前記上壁部に前記排気部が設けられたことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記排気部は、前記上壁部を貫通する排気孔を含むことを特徴とする請求項2記載の基板処理装置。
  4. 前記排気孔は、上端が前記基板保持手段の回転中心に近づくように傾斜することを特徴とする請求項3記載の基板処理装置。
  5. 前記排気孔は前記上壁部の周方向に沿って分散的に複数設けられたことを特徴とする請求項3または4記載の基板処理装置。
  6. 前記上壁部の上部に環状の排気空間を形成する排気空間形成部材と、
    前記排気空間に連通するように接続された排気管とをさらに備え、
    前記排気孔は、前記捕獲空間と前記排気空間とを連通させることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の基板処理装置。
  7. 前記排気空間内に設けられ、前記排気孔から前記排気空間内に流入する気体の流れを周方向に整流する整流部材をさらに備えることを特徴とする請求項6記載の基板処理装置。
  8. 前記上壁部は、前記周壁部の内周面から連続的に内方斜め上方に傾斜する下面を有することを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の基板処理装置。
  9. 前記捕獲空間内の処理液を排出する排出部が前記周壁部に設けられることを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の基板処理装置。
  10. 前記排出部から排出される処理液を前記処理液供給手段へ戻す循環系をさらに備えることを特徴とする請求項9記載の基板処理装置。
  11. 前記捕獲部材は、前記上壁部の下方において前記周壁部から内方に延びるように設けられた仕切部をさらに有することを特徴とする請求項2〜10のいずれかに記載の基板処理装置。
  12. 前記基板保持手段を取り囲むように前記捕獲部材の下方に設けられ、前記周壁部により下方に導かれた処理液を受ける処理液受け部材をさらに備え、
    前記捕獲部材は、前記処理液受け部材に対して上下動可能に設けられることを特徴とする請求項11記載の基板処理装置。
  13. 前記処理液受け部材内の処理液を排出する受け部材内排出部と、
    前記処理液受け部材内を排気する受け部材内排気部とをさらに備えることを特徴とする請求項12記載の基板処理装置。
  14. 基板保持手段により基板をほぼ水平に保持する工程と、
    前記基板保持手段を取り囲むように設けられ、基板から周囲に飛散する処理液を捕獲するための捕獲空間を形成する捕獲部材を、前記捕獲空間が前記基板保持手段により保持された基板の外周端面に対向するように位置させる工程と、
    前記基板保持手段により保持された基板を回転させつつ基板に処理液を供給する工程と、
    前記捕獲空間内を上部から排気する排気工程とを含むことを特徴とする基板処理方法。
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