JP2006073753A - 基板洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の一方の面を腐食させることなく、基板の他の面のみを確実に洗浄可能な基板洗浄装置を得ること。
【解決手段】洗浄用媒体または前記洗浄用媒体を洗い流すリンス用媒体を貯留して基板を浸漬させる為の貯留部と、基板を保持する保持基板を有し、該保持基板を前記貯留部に浸漬するべく移動可能な保持部と、を備え、前記保持部が、前記保持基板の基板保持面と前記基板との間に介在される多重の環状のシールと、前記基板を前記シールを介在させて前記保持基板に保持した際に隣り合うシールと前記基板と前記基板保持面とで形成する空間に、前記リンス用媒体を供給するリンス用媒体供給部と、該空間から前記リンス用媒体を排出する排出部と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】洗浄用媒体または前記洗浄用媒体を洗い流すリンス用媒体を貯留して基板を浸漬させる為の貯留部と、基板を保持する保持基板を有し、該保持基板を前記貯留部に浸漬するべく移動可能な保持部と、を備え、前記保持部が、前記保持基板の基板保持面と前記基板との間に介在される多重の環状のシールと、前記基板を前記シールを介在させて前記保持基板に保持した際に隣り合うシールと前記基板と前記基板保持面とで形成する空間に、前記リンス用媒体を供給するリンス用媒体供給部と、該空間から前記リンス用媒体を排出する排出部と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、基板の洗浄を行う基板洗浄装置に関し、特に、半導体装置の製造等に用いて好適な基板洗浄装置に関するものである。
従来、基板の洗浄方法としては、たとえば基板の裏面側から薬液をノズルにより吐出し、回転する基板に吹き付けて基板表面に薬液の拡散を行う方法がある(たとえば、特許文献1参照)。このような方法においては、薬液を回転する基板に吹き付けるため該薬液が周辺へ飛散し、蒸気あるいはミストとなって基板の周辺に腐食雰囲気を作る。このため、基板表面への腐食雰囲気の混入を防止するために、一般に基板表面へ窒素ガスをブローする、または基板の周辺を吸引するなどにより基板表面を保護している。しかしながら、高速で回転する基板上の完全な気流制御は困難であり、腐食雰囲気の乱入により基板の製品領域の腐食が発生してしまう。また、この腐食雰囲気は、薬液の廃液後も基板周辺に滞留し、基板の製品領域の腐食を加速させてしまう。
そこで、腐食雰囲気を発生させる要因となっているスプレーノズルを用いた方式および薬液処理中に基板を回転させる方式を廃止して基板の洗浄を行う方法が提案されている。このような方法としては、たとえば処理流体が貯留される洗浄槽と、この洗浄槽の一部にウエハの輪郭形状とほぼ同一の形状に開設されたウエハ保持部と、前記ウエハの一主面のみが前記洗浄槽内に露出する姿勢で前記ウエハ保持部に対して当該ウエハを固定する第一のウエハ固定手段と、からなる基板洗浄装置がある(たとえば、特許文献2参照)。
しかしながら、上記従来の特許文献2の技術によれば、ウエハの表面と裏面とを一層のパッキンによりシールして隔てた構成とされている。この場合、シール部近傍のウエハの表層が薬液によりエッチング除去されるとパッキンとウエハとの間にわずかな隙間が生じてシール状態が破れて、ここからウエハの表面側にも洗浄液が侵入してしまい、ウエハの表面の形成された製品領域の腐食が発生してしまうという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、基板の一方の面を腐食させることなく、基板の他の面のみを確実に洗浄可能な基板洗浄装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる基板洗浄装置は、洗浄用媒体または洗浄用媒体を洗い流すリンス用媒体を貯留して基板を浸漬させる為の貯留部と、基板を保持する保持基板を有し、該保持基板を貯留部に浸漬するべく移動可能な保持部と、を備え、保持部が、保持基板の基板保持面と基板との間に介在される多重の環状のシールと、基板を前記シールを介在させて保持基板に保持した際に隣り合うシールと基板と基板保持面とで形成する空間に、リンス用媒体を供給するリンス用媒体供給部と、該空間からリンス用媒体を排出する排出部と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、基板を貯留部に貯留した洗浄用媒体に浸漬させて静止状態で保持することにより基板の洗浄を行う。これにより、基板の洗浄時の腐食雰囲気の発生が抑制される。また、基板の表面を多重のシールでシーリングすることにより、該基板の表面の所望の部位が外部環境から分離され、保護される。そして、多重のシールでシーリングし、基板をシールを介在させて保持基板に保持した際に隣り合うシールと基板と基板保持面とで形成する空間にリンス用媒体を供給し、また該空間からリンス用媒体を排出する。こうすることで、該空間に洗浄用媒体が侵入した場合においても、侵入した洗浄用媒体を即座に薄めて且つ該空間に供給したリンス用媒体と共に排水される。
この発明によれば、基板の表面を保持基板と対向させてシールを介して保持するため、該基板の表面の所望の部位を外部環境から分離して保護することができる。また、多重のシールでシーリングしているため、前記の外部環境から分離した基板表面の所定の部位に洗浄用媒体が浸入し、腐食が発生することを効果的に防止することができる。さらに、この発明によれば、基板をシールを介在させて保持基板に保持した際に隣り合うシールと基板と基板保持面とで形成する空間にリンス用媒体を供給し、また該空間からリンス用媒体を排出するため、この空間に洗浄用媒体が侵入した場合においても、侵入した洗浄用媒体を即座に薄めて且つ該空間に供給したリンス用媒体と共に排水することができる。これにより、前記の外部環境から分離した基板表面の所定の部位に洗浄用媒体が浸入し、腐食が発生することをより確実に防止することができる。したがって、この発明によれば、基板の一方の面を腐食させることなく、基板の他の面のみを確実に洗浄可能な基板洗浄装置を得ることができるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる基板洗浄装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる基板洗浄装置の概略構成を示す図である。本実施の形態にかかる基板洗浄装置は、たとえば半導体基板(ウエハ)3の一方の面のみを洗浄するものである。以下においては、半導体基板3における洗浄を行う側の面を裏面と称し、半導体基板3における洗浄を行わない側の面を表面と称する。このような洗浄を行う基板洗浄装置は、図1に示すように半導体基板3を浸漬させる処理槽1と、半導体基板3を保持する基板保持部13と、処理溶液の外部への飛散を防止する飛散防止板4と、を備えて構成されている。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる基板洗浄装置の概略構成を示す図である。本実施の形態にかかる基板洗浄装置は、たとえば半導体基板(ウエハ)3の一方の面のみを洗浄するものである。以下においては、半導体基板3における洗浄を行う側の面を裏面と称し、半導体基板3における洗浄を行わない側の面を表面と称する。このような洗浄を行う基板洗浄装置は、図1に示すように半導体基板3を浸漬させる処理槽1と、半導体基板3を保持する基板保持部13と、処理溶液の外部への飛散を防止する飛散防止板4と、を備えて構成されている。
ここで、処理槽1は、半導体基板3を洗浄するための洗浄用媒体である洗浄液(薬液)を処理槽1内に供給する洗浄液供給口6と、処理槽1内の洗浄液を回収する洗浄液回収口7と、半導体基板3から洗浄液を洗い流すリンス用媒体である純水を処理槽1内に供給する純水供給口8と、処理槽1内の洗浄液および純水が混合した廃液を回収する廃液回収口9と、余分な純水等を回収するオーバーフロー口12と、を備えている。そして、この処理槽1内に洗浄液を貯留し、半導体基板3を浸漬させて該半導体基板3の洗浄を行う。また、この処理槽1内にリンス媒体となる純水を貯留し、半導体基板3を浸漬させて洗浄液を洗い流す。
基板保持部13は、半導体基板3を保持するための保持基板2を有し、多重の環状のシール5−1およびシール5−2を介在させた状態で半導体基板3を保持基板2の基板保持面(半導体基板3を保持する側の面)で保持する。保持基板2は、半導体基板3よりもやや大きめの径を有し、洗浄液(薬液)に対してエッチング耐性のある材料により構成された略円盤状の基板である。そして、基板保持部13は、保持基板2における基板保持面に貫通する吸引口10を有する。この吸引口10を備えることにより、後述するように保持基板2に半導体基板3を保持する際に保持基板2と半導体基板3との間に形成される空間16の空気を吸引し、該空間16を略真空状態として半導体基板3を吸引保持することができる。
また、基板保持部13は、保持基板2を回転可能とする回転機構11を備える。そして、回転機構11で保持基板2を回転させることにより、該保持基板2に保持された半導体基板3を回転させることができる。すなわち、この基板保持部13によれば、半導体基板3を保持基板2に固定した状態で、たとえば図1に示す矢印Aの方向に回転可能とされている。これにより、半導体基板3に付着した液体を振り切ることが可能である。そして、また、基板保持部13は、図示しない移動機構を有し、図1に示す矢印Bの方向に往復移動可能とされている。
さらに、基板保持部13は、保持基板2に純水供給口14および排水口15を備える。この純水供給口14および排水口15は、該基板保持部13の基板保持面で半導体基板3を保持した際に、保持基板2、半導体基板3、略環状のシール5−1および略環状のシール5−2で囲まれた空間17に開口部を有するものである。このような純水供給口14および排水口15を備えることにより、純水供給口14により空間17に純水を供給することができる。また、排水口15により空間17の廃液を排水することができる。
ここで、基板保持部13による半導体基板3の保持方法について説明する。本実施の形態において半導体基板3は、図1に示すようにその一方の面(表面)側を保持基板2と対向した状態で真空保持される。すなわち、保持基板2、半導体基板3および略環状のシール5−2で囲まれた空間16の空気が吸引口10により吸引され、該空間16が略真空状態とされることにより半導体基板3が吸引保持されている。
つぎに、本実施の形態にかかる基板洗浄装置を用いた半導体基板3の洗浄方法について説明する。まず、基板保持工程において半導体基板3を保持基板2に固定保持する。この場合、保持基板2の基板保持面の所定の位置に環状のシール、シール5−1およびシール5−2を多重に配置し、固定する。ここで、シール5−2はシール5−1よりも径が小とされており、保持基板2の外周側に略環状のシール5−1を配置し、その内側に略環状のシール5−2を配置し固定する。また、シール5−1とシール5−2とは、上述した純水供給口14および排水口15がシール5−1とシール5−2との間に位置するように配置する。図2は、シール5−1およびシール5−2と純水供給口14および排水口15との位置関係の一例を示した図であり、保持基板2単体を半導体基板3と対向する面側から見た平面図である。シール5−1およびシール5−2はそれぞれ図2において示す略環状の固定部位5−1′および5−2′において保持基板2に固定される。シール5−1およびシール5−2としては、洗浄液(薬液)に対してエッチング耐性の優れた材料で構成されたものを使用する。
そしてシールを固定した基板保持部13の基板保持面と半導体基板3の洗浄を行わない側の面(表面)とを対向させた状態で位置合わせを行い、シールを介して保持基板2と半導体基板3とを貼り合わせる。そしてこの状態で保持基板2、半導体基板3、略環状のシール5−2で囲まれた空間16の空気を吸引口10から吸引して該空間16を略真空状態とする。これにより、半導体基板3を保持基板2に吸引保持することができる。図3は、保持基板2が半導体基板3を吸着保持した状態を示す断面図である。
つぎに半導体基板3を洗浄液で洗浄する洗浄工程を実施する。まず、洗浄液供給口6を用いて所定の深さとなるように処理槽1に洗浄液(薬液)を供給し、貯留する。ここで、所定の高さとは、後述するように半導体基板3を処理槽1に浸漬させる際に、少なくとも半導体基板3が全て浸漬可能な深さとする。このような深さとなるように洗浄液を貯留することにより、半導体基板3の側面も確実に洗浄することができる。
つぎに、保持基板2に保持された半導体基板3を、洗浄を行う面(裏面)を下にした状態で処理槽1の洗浄液に浸漬する。このとき、半導体基板3の全体を洗浄液に浸漬させる。そしてこの状態で、所定の洗浄時間だけ保持する。この洗浄時間は、洗浄液の種類や濃度等の諸条件により適宜変更可能である。
また、半導体基板3を処理槽1内の洗浄液に浸漬させている間、保持基板2、半導体基板3、略環状のシール5−1および略環状のシール5−2で囲まれた空間17に純水供給口14を用いて純水を供給する。また、排水口15を用いて該空間17に供給された純水を排水する。ここで、保持基板2、半導体基板3および略環状のシール5−2で囲まれた空間16は、シール5−2により空間17と隔てた構成とされているため、該空間16に純水が浸入することはない。
この場合、シール5−1近傍の半導体基板3の表層が洗浄液によりエッチングされると、シール5−1と半導体基板3との間にわずかな隙間が生じてシール状態が破れ、ここから保持基板2、半導体基板3、略環状のシール5−1および略環状のシール5−2で囲まれた空間17に洗浄液が侵入してしまう。そして、この状態を放置しておくと、同様に保持基板2、半導体基板3および略環状のシール5−2で囲まれた空間16にも洗浄液が侵入してしまい、たとえば半導体基板3の表面に形成された製品領域の腐食が発生してしまう。また、この場合、空間16のシール状態が破られると、空間16の略真空状態が破られ、半導体基板3を吸着保持することができなくなってしまう。
そこで、本実施の形態においては、半導体基板3を洗浄液で洗浄している間、すなわち半導体基板3を処理槽1内の洗浄液に浸漬させている間、純水供給口14を用いて空間17に純水を供給し、また排水口15を用いて該空間17に供給された純水を排水する。こうすることで、空間17に洗浄液が侵入した場合においても、侵入した洗浄液を即座に薄めて且つ該空間17に供給した純水と共に排水することで除去することが可能である。これにより、空間17に洗浄液が侵入した場合においても、空間16にも洗浄液が侵入することを確実に防止し、且つ空間17における半導体基板3の表面の腐食を確実に防止することが可能である。
そして、所定の洗浄時間の経過後、洗浄液回収口7を用いて処理槽1内の洗浄液を回収する。このようにして回収した洗浄液は、図示しない洗浄液貯留槽に戻されることにより、再度、半導体基板3の洗浄に使用することが可能であり、低コストで半導体基板3の洗浄を行うことができる。
処理槽1内の洗浄液を回収した後、半導体基板3に付着した洗浄液を洗い流すリンス工程を行う。今度は、半導体基板3に付着している洗浄液を洗い流す(純水リンスを行う)為に、純水供給口8を用いて純水を処理槽1内に供給、貯留する。そして、所定の時間だけ処理槽1内に純水の供給を続けることで純水により半導体基板3に付着した洗浄液を洗い流す。ここで、処理槽1にはオーバーフロー口12が設けられており、余分な純水はこのオーバーフロー口12から排水されるため処理槽1に供給された純水は所定の高さ以上に貯留されることがなく、処理槽1内から溢れることが防止されている。また、処理槽1内におけるオーバーフロー口12の配置高さは、半導体基板3を浸漬した際の半導体基板3の上面(表面)の位置よりも高い位置とされている。
つぎに、所定の時間の経過後、処理槽1への純水の供給を停止し、廃液回収口9を用いて、半導体基板3に付着していた洗浄液が純水に混合した廃液を処理槽1から回収する。そして、処理槽1内の廃液を回収した後、半導体基板3が所定の高さ、たとえば図1に示す(a)の位置となるように基板保持部13を上昇させ、回転機構11により基板保持部13を回転させることにより半導体基板3を回転させて該半導体基板3に付着した純水を振り切る。そして、乾燥チャンバにおいて半導体基板3を乾燥させる。以上の処理を行うことにより、半導体基板3の表面を腐食させることなく、裏面のみを確実に洗浄することができる。
なお、上記においては、リンス工程においては以下のような処理を行うことも可能である。すなわち、まず、純水供給口8を用いて純水を所定の高さまで処理槽1内に供給し、貯留する。ここで、所定の高さとは、オーバーフロー口12の位置よりも低く、且つ半導体基板3が全て浸漬する高さとする。このような深さとなるように純水を貯留することにより、半導体基板3に付着した洗浄液を確実に洗い流すことができる。そして、この状態で所定の時間だけ保持する。
つぎに、所定の時間の経過後、廃液回収口9を用いて、半導体基板3に付着していた洗浄液が純水に混合した廃液を処理槽1から回収する。以上の処理を1バッチとして、これを数バッチ繰り返す。そして最後に、上記と同様にたとえば半導体基板3が図1に示す(a)の位置となるように基板保持部13を上昇させ、回転機構11により基板保持部13を回転させることにより半導体基板3を回転させて該半導体基板3に付着した純水を振り切る。そして、乾燥チャンバにおいて半導体基板3を乾燥させる。以上の処理を行うことにより、上記の場合と同様に半導体基板3に付着した洗浄液を洗い流すことができる。
また、リンス工程においては以下のような処理を行うことも可能である。すなわち、まず、純水供給口8を用いて純水を所定の高さまで処理槽1内に供給し、貯留する。ここで、所定の高さとは、オーバーフロー口12の位置よりも低く、且つ半導体基板3が全て浸漬する高さとする。このような深さとなるように純水を貯留することにより、半導体基板3に付着した洗浄液を確実に洗い流すことができる。そして、この状態で所定の時間だけ保持する。
つぎに、所定の時間の経過後、廃液回収口9を用いて、半導体基板3に付着していた洗浄液が純水に混合した廃液を処理槽1から回収する。そして、処理槽1内の廃液を回収した後、上記と同様にたとえば半導体基板3が図1に示す(a)の位置となるように基板保持部13を上昇させ、回転機構11により基板保持部13を回転させることにより半導体基板3を回転させて該半導体基板3に付着した純水を振り切り、乾燥させる。以上の処理を1バッチとして、これを数バッチ繰り返す。そして、最後に乾燥チャンバにおいて半導体基板3を乾燥させる。以上の処理を行うことによっても、上記の場合と同様に半導体基板3に付着した洗浄液を洗い流すことができる。
以上において説明したように、本実施の形態にかかる基板洗浄装置によれば、半導体基板3を処理槽1内に浸漬させて静止状態で保持することにより半導体基板3の洗浄を行う。これにより、半導体基板3の洗浄時の腐食雰囲気の発生を最小限に抑えることができる。また、半導体基板3の表面をシール5−1およびシール5−2でシーリングすることにより、該半導体基板3の表面の所望の部位を外部環境から分離し、保護することができる。
すなわち、本実施の形態にかかる基板洗浄装置によれば、従来の方法で腐食雰囲気を加速させる要因となっているスプレーノズルで洗浄液を半導体基板3に噴霧し、洗浄中の半導体基板3を回転させる場合のように洗浄液が周囲に飛散して蒸気またはミストとして腐食雰囲気を形成することがない。したがって、腐食雰囲気の発生に起因した半導体基板3の腐食が発生することがない。
また、本実施の形態においては、半導体基板3を保持基板2に吸着保持して洗浄液に浸漬するが、このときシール5−1近傍の被エッチング膜、すなわち半導体基板3の表面層が除去されると、シール5−1と半導体基板3との間にわずかな隙間が生じてシール状態が破れ、ここから洗浄液が侵入してしまう虞がある。そこで、本実施の形態においては、シールをシール5−1とシール5−2との2層構造としている。これにより、シール5−1と半導体基板3との間のわずかな隙間から洗浄液が侵入した場合においても、シール5−2により洗浄液の広がりを防止することができる。
ここで、シール5−2を配置しただけでは、上記と同様に保持基板2、半導体基板3および略環状のシール5−2で囲まれた空間16にも洗浄液が侵入してしまい、たとえば半導体基板3の表面に形成された製品領域の腐食が発生してしまう虞がある。また、この場合、空間16のシール状態が破られると、空間16の略真空状態が破られ、半導体基板3を吸着保持することができなくなってしまう。
そこで、本実施の形態においては、半導体基板3を処理槽1内の洗浄液に浸漬させている間、純水供給口14を用いて空間17に純水を供給し、また排水口15を用いて該空間17に供給された純水を排水する。こうすることで、空間17に洗浄液が侵入した場合においても、侵入した洗浄液を即座に薄めて且つ該空間17に供給した純水と共に排水することで除去することが可能である。これにより、空間17に洗浄液が侵入した場合においても、空間16にも洗浄液が侵入することを確実に防止し、且つ空間17における半導体基板3の表面の腐食を確実に防止することが可能である。また、洗浄液の侵入を空間17において確実に防止することができるため、洗浄液の侵入により空間16の略真空状態を保持することができ、半導体基板3の洗浄処理を行っている間、該半導体基板3を確実に吸着保持することが可能である。
また、上記においては、シールを2層とした場合について説明したが、さらにシールの層を増やした多重構造とすることが可能である。この場合、図4および図5に示すようにシール5−1よりも外周側に環状のシール5−3を増設することにより空間17へ洗浄液が侵入するまでの時間を延ばすことが可能であり、より確実に空間16への洗浄液の侵入を防止することができる。ここで図4は、保持基板2が半導体基板3を吸着保持した状態を示す断面図であり、図5は、保持基板2単体を半導体基板3と対向する面側から見た平面図である。なお、シール5−1、シール5−2およびシール5−3はそれぞれ図5において示す略環状の固定部位5−1′、5−2′、5−3′において保持基板2に固定される。
また、本実施の形態においては、半導体基板3の表面にシールを配置して吸引保持するため、半導体基板3を傷つけることなく半導体基板3を保持することができる。そして、洗浄処理においては半導体基板3の裏面及び側面の全ての部分を確実に洗浄処理することが可能である。さらに、半導体基板3の裏面や側面で半導体基板3を保持する場合には、エッチングにおいてエッチングムラを発生する原因となる。しかしながら、本実施の形態においては、半導体基板3の表面にシールを配置して吸引保持するため、エッチングムラを発生させることなく、半導体基板3の洗浄を1回の処理で確実に行うことができる。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2にかかる基板洗浄装置の概略構成を示す図である。本実施の形態にかかる基板洗浄装置は、実施の形態1の場合と同様にたとえば半導体基板(ウエハ)3の一方の面のみを洗浄するものである。このような洗浄を行う基板洗浄装置は、図6に示すように半導体基板3を洗浄液に浸漬させて洗浄工程を行う洗浄液専用の処理槽1−Aと処理溶液の外部への飛散を防止する飛散防止板4とを備えた洗浄工程部21と、半導体基板3を純水に浸漬させて該半導体基板3に付着した洗浄液を洗い流すリンス工程を行う純水専用の処理槽1−Bと処理溶液の外部への飛散を防止する飛散防止板4とを備えたリンス工程部22と、半導体基板3を保持する基板保持部13と、を備えて構成されている。なお、図6においては、上記の図1と同様の部材については、同じ符号を付してある。
図6は、本発明の実施の形態2にかかる基板洗浄装置の概略構成を示す図である。本実施の形態にかかる基板洗浄装置は、実施の形態1の場合と同様にたとえば半導体基板(ウエハ)3の一方の面のみを洗浄するものである。このような洗浄を行う基板洗浄装置は、図6に示すように半導体基板3を洗浄液に浸漬させて洗浄工程を行う洗浄液専用の処理槽1−Aと処理溶液の外部への飛散を防止する飛散防止板4とを備えた洗浄工程部21と、半導体基板3を純水に浸漬させて該半導体基板3に付着した洗浄液を洗い流すリンス工程を行う純水専用の処理槽1−Bと処理溶液の外部への飛散を防止する飛散防止板4とを備えたリンス工程部22と、半導体基板3を保持する基板保持部13と、を備えて構成されている。なお、図6においては、上記の図1と同様の部材については、同じ符号を付してある。
ここで、処理槽1−Aは、半導体基板3を洗浄するための洗浄用媒体である洗浄液(薬液)を処理槽1−A内に供給する洗浄液供給口6と、処理槽1−A内の洗浄液を回収する洗浄液回収口7と、余分な洗浄液等を回収するオーバーフロー口12と、を備えている。また、処理槽1−Bは、半導体基板3から洗浄液を洗い流すリンス用媒体である純水を処理槽1−B内に供給する純水供給口8と、処理槽1−B内の洗浄液および純水が混合した廃液を回収する廃液回収口9と、余分な純水等を回収するオーバーフロー口12と、を備えている。
そして、半導体基板3の裏面洗浄を行う場合、基板保持部13を図6の矢印Cに示すように移動させ、洗浄液を貯留した処理槽1−A浸漬して洗浄を行う。そして、半導体基板3に付着した洗浄液を洗い流すリンス工程は、基板保持部13を図6の矢印Dに示すように移動させ、処理槽1−Bに貯留した純水に浸漬して行う。各処理の詳細については、上述した実施の形態1の場合と同様なため、上記の説明を参照することとして詳細な説明は省略する。
以上のように、本実施の形態においては、洗浄液用の処理槽1−Aと純水用の処理槽1−Bとを独立して設けているため、洗浄液と純水の混入がない。これにより、洗浄液のエッチング性能の低下を防ぎ、洗浄液の使用量を低減することができる。その結果、基板の洗浄に費やすコストを低減することができ、基板洗浄の低コスト化を図ることができる。
以上のように、本発明にかかる基板洗浄装置は、基板の一方の面のみを洗浄する場合に有用であり、特に、半導体基板等の洗浄に適している。
1 処理槽
1−A 処理槽
1−B 処理槽
2 保持基板
3 半導体基板
4 飛散防止板
5−1 シール
5−2 シール
6 洗浄液供給口
7 洗浄液回収口
8 純水供給口
9 廃液回収口
10 吸引口
11 回転機構
12 オーバーフロー口
13 基板保持部
14 純水供給口
15 排水口
16 空間
17 空間
1−A 処理槽
1−B 処理槽
2 保持基板
3 半導体基板
4 飛散防止板
5−1 シール
5−2 シール
6 洗浄液供給口
7 洗浄液回収口
8 純水供給口
9 廃液回収口
10 吸引口
11 回転機構
12 オーバーフロー口
13 基板保持部
14 純水供給口
15 排水口
16 空間
17 空間
Claims (6)
- 洗浄用媒体または前記洗浄用媒体を洗い流すリンス用媒体を貯留して基板を浸漬させる為の貯留部と、
基板を保持する保持基板を有し、該保持基板を前記貯留部に浸漬するべく移動可能な保持部と、
を備え、
前記保持部が、
前記保持基板の基板保持面と前記基板との間に介在される多重の環状のシールと、
前記基板を前記シールを介在させて前記保持基板に保持した際に隣り合うシールと前記基板と前記基板保持面とで形成する空間に、前記リンス用媒体を供給するリンス用媒体供給部と、該空間から前記リンス用媒体を排出する排出部と、
を備えること
を特徴とする基板洗浄装置。 - 前記保持部は、前記基板を吸着保持することを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
- 前記シールは、前記保持部材の基板保持面に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の基板洗浄装置。
- 前記貯留部が、
前記洗浄用媒体を供給する供給部と、
前記洗浄用媒体を回収する回収部と、
前記リンス用媒体を供給する供給部と、
前記洗浄用媒体と前記リンス用媒体との混合液を排出する排出部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の基板洗浄装置。 - 前記保持部が、前記保持基板を回転させる回転手段を有し、
前記洗浄用媒体または前記洗浄用媒体の飛散を防止する飛散防止手段をさらに備えること、
を特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の基板洗浄装置。 - 前記貯留部として、前記洗浄用媒体を貯留する第1の貯留部と、前記リンス用媒体を貯留する第2の貯留部と、を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の基板洗浄装置。
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