JP2007273185A - 酸化亜鉛系透明導電膜及びそのパターニング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化亜鉛系透明導電膜のエッチングレートを調整してパターニング特性を向上させることができる酸化亜鉛系透明導電膜及びそのパターニング方法を提供する。
【解決手段】 酸化亜鉛を主成分とし、シリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を含有するすることを特徴とする。酸化亜鉛系透明導電膜をエッチングによりパターニングするに際し、エッチング工程より前に酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 酸化亜鉛を主成分とし、シリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を含有するすることを特徴とする。酸化亜鉛系透明導電膜をエッチングによりパターニングするに際し、エッチング工程より前に酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛系透明導電膜及びそのパターニング方法に関する。
透明導電膜は、赤外線遮蔽板や静電遮蔽板の用途、面発熱体やタッチスイッチなどの導電膜、ディスプレー装置などの透明電極などの需要が高まっている。このような透明導電膜としては、従来、錫をドープした酸化インジウム膜(ITO)が利用されているが、アモルファスなITOは価格の高いものであるため、安価な透明導電膜の出現が待望されている。
そこで、ITOより安価でアモルファスな膜である酸化亜鉛系透明導電膜が注目され、高導電性や安定化を求めて各種元素を添加したものが検討されている(特許文献1〜4など参照)。
しかしながら、このような酸化亜鉛系透明導電膜は、エッチングレートが高すぎ、パターニングし難いという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑み、酸化亜鉛系透明導電膜のエッチングレートを調整してパターニング特性を向上させることができる酸化亜鉛系透明導電膜及びそのパターニング方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明の第1の態様は、酸化亜鉛を主成分とし、シリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を含有することを特徴とする酸化亜鉛系透明導電膜にある。
かかる第1の態様では、シリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を含有することにより、何れか一方を含有する場合と比較して耐エッチング性が向上した膜となる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の酸化亜鉛系透明導電膜において、酸化亜鉛を主成分とし、チタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を含有することを特徴とする酸化亜鉛系透明導電膜にある。
かかる第2の態様では、チタン及びジルコニウムを含有する酸化亜鉛系透明導電膜とすることにより、耐エッチング性が高い酸化亜鉛系透明導電膜となる。
本発明の第3の態様は、酸化亜鉛を主成分とし、シリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を含有する酸化亜鉛系透明導電膜をエッチングによりパターニングするに際し、前記エッチング工程より前に前記酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理することを特徴とする酸化亜鉛系透明導電膜のパターニング方法にある。
かかる第3の態様では、酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理することにより、当該酸化亜鉛系透明導電膜の耐エッチング性をさらに高め、その後に行うエッチングによるパターニングを良好に行うことができる。
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載の酸化亜鉛系透明導電膜のパターニング方法において、前記水での処理は、純水を前記酸化亜鉛系透明導電膜の表面に注ぎかけるか、前記酸化亜鉛系透明導電膜を純水中に浸漬するか、前記酸化亜鉛系透明導電膜を水蒸気にさらすかの何れかであることを特徴とする酸化亜鉛系透明導電膜のパターニング方法にある。
かかる第4の態様では、純水を酸化亜鉛系透明導電膜の表面に注ぎかけるか、酸化亜鉛系透明導電膜を純水中に浸漬するか、酸化亜鉛系透明導電膜を水蒸気にさらすかの何れかを行うことにより、酸化亜鉛系透明導電膜の耐エッチング性をさらに高めることができ、その後に行うエッチングによるパターニングを良好に行うことができる。
本発明の酸化亜鉛系透明導電膜は、周期律表第IV族の元素から選択される特定の2元素を含有することにより、それぞれ単独で含有する場合と比較して耐エッチング性が向上したものとなり、また、これを本発明のパターニング方法で処理すれば、酸化亜鉛系透明導電膜のエッチングレートを調整して耐エッチング性をさらに高め、これによりパターニング特性を向上させることができるという効果を奏する。
本発明の酸化亜鉛系透明導電膜は、酸化亜鉛を主成分とし、酸化亜鉛を主成分とし、シリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を含有するものである。
本発明の酸化亜鉛系透明導電膜は、周期律表第IV族の元素であるシリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を添加元素として含有しているので、何れか1元素を含有する酸化亜鉛系透明導電膜と比較して耐エッチング性が高いものである。これは後述するが、特定の組み合わせの元素を添加することによる相乗効果のため、表面層のZn−O間の結合次数が上昇し、耐エッチング性が向上するためである。
また、周期律表第IV族の元素であるシリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を添加元素として含有している酸化亜鉛系透明導電膜をエッチングによりパターニングするに際し、耐エッチング性が高いので、パターニング特性が良好であるが、好ましくは、前記エッチング工程より前に前記酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理するのがよい。
これは、酸化亜鉛に周期律表第IV族の元素が添加元素として添加されている場合、水で処理すると、表面層のZn−O間の結合次数が上昇し、耐エッチング性が向上するからである。
このように酸化亜鉛に周期律表第IV族の元素が添加元素として添加されている場合、結合次数が上昇するというシミュレーションの詳細は後述するが、このように酸化亜鉛系透明導電膜をエッチング工程より前に水で処理することにより、耐エッチング性を向上させて、エッチングレートを高め、パターニング特性を改善するものである。
よって、本発明に係る酸化亜鉛系透明導電膜のパターニング方法は、酸化亜鉛を主成分とし、シリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を含有する酸化亜鉛系透明導電膜をエッチングによりパターニングするに際し、前記エッチング工程より前に前記酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理するものである。
ここで、水で処理するとは、酸化亜鉛系透明導電膜の表面を水で処理することをいい、例えば、酸化亜鉛系透明導電膜の表面に水を注ぎかける水リンス、酸化亜鉛系透明導電膜を有する基板を水中に浸漬する方法、酸化亜鉛系透明導電膜の表面を水蒸気にさらすなどの方法を挙げることができる。また、水とは、半導体プロセスを考慮すると、純水を使用する必要があるが、耐エッチング性を向上させる目的のみからいえば特に限定されるものではない。また、水の温度は室温でよいが、後のプロセスに影響を与えない範囲で加温等されたものであってもよい。
本発明で、酸化亜鉛系透明導電膜は、酸化亜鉛を主成分とし、周期律表第IV族の元素であるシリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を添加元素として含有するものであるが、本発明の目的を損なわない範囲で、周期律表第IV族の他の元素、例えば、炭素、スズ、鉛、ハフニウムなどを、さらには、周期律表第IV族以外の元素、例えば、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム等を添加元素として併用することができる。
添加元素の含有量は、原子数比で、亜鉛及び添加元素の総数100に対する個数(原子%と表す)で0.1〜20%程度である。これより少ないと添加元素を含有させる効果が顕著ではなく、一方、これを超えると結晶性が著しく悪化して抵抗率が増大するからである。
本発明の対象となる酸化亜鉛系透明導電膜の製造方法は、特に限定されず、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、化学気相成長法、スプレー法、陽極酸化法などの公知の膜形成技術を採用することができる。また、酸化亜鉛系透明導電膜中に添加元素を含有させる方法も特に限定されないが、膜形成過程で原材料の亜鉛もしくは酸化亜鉛に添加元素を含む合金、水素化物、酸化物、ハロゲン化物及び有機化合物等を導入する方法を採用するのが好適であるが、酸化亜鉛の透明導電膜を形成した後、当該透明導電膜中に添加元素を熱拡散したり、イオン注入したりすることも可能である。
また、スパッタリング法により酸化亜鉛系透明導電膜を形成する場合には、ターゲット材料として、酸化亜鉛系透明導電膜と同一の組成の焼結体を用いればよい。なお、このような焼結体からなるターゲット材料は、従来からの公知の方法により製造すればよい。
(試験例1)
市販のシミュレーションソフトであるUnix(登録商標)版CASTEP ver2.2(accelrys社製)を用いて酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理した場合の効果をシミュレーションした。
市販のシミュレーションソフトであるUnix(登録商標)版CASTEP ver2.2(accelrys社製)を用いて酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理した場合の効果をシミュレーションした。
ZnOへ添加元素Xを追加し、各々の添加元素について表面へ水を配置した場合にどのような化学反応が起こるかシミュレーションした。水を配置した場合は、水でリンス処理することを想定した。添加元素XとしてはSi及びGeの両元素(Si−Ge)、Ti及びZrの両元素(Ti−Zr)を設定し、また、比較のため、無添加の場合、Si、Ge、Ti、Zrをそれぞれ添加した場合、さらに、Ti−Si、Ti−Ge、Si−Zr、Ge−Zrの組み合わせで添加した場合も含めた。
シミュレーションの流れとしては最初に初期構造を決定する。この初期構造に対して構造最適化計算を行うことで、最安定構造を求める。この最安定構造をもとにして後述する結合次数といった物性値を算出する。なお、実施例、比較例は以下の通りとする。
実施例1 添加元素Si−Geの場合
実施例2 添加元素Ti−Zrの場合
比較例1 無添加の場合
比較例2 添加元素Siの場合
比較例3 添加元素Geの場合
比較例4 添加元素Tiの場合
比較例5 添加元素Zrの場合
比較例6 添加元素Ti−Siの場合
比較例7 添加元素Ti−Geの場合
比較例8 添加元素Si−Zrの場合
比較例9 添加元素Zr−Geの場合
実施例2 添加元素Ti−Zrの場合
比較例1 無添加の場合
比較例2 添加元素Siの場合
比較例3 添加元素Geの場合
比較例4 添加元素Tiの場合
比較例5 添加元素Zrの場合
比較例6 添加元素Ti−Siの場合
比較例7 添加元素Ti−Geの場合
比較例8 添加元素Si−Zrの場合
比較例9 添加元素Zr−Geの場合
計算に用いた初期構造を図1に示す。図1で○印をつけたZn原子を添加元素Xにて入れ替えた。この初期構造のセル形状は、a=6.4978Å, b=6.4978Å, c=25Å, alpha=90°, beta=90°, gamma=120°である。配置された原子の具体的な座標(x,y,z)を表1に示す。
また、添加元素を添加した場合は、表1の中で、1元素添加のときはZnナンバー14を添加元素Xで入れ替え、2元素添加のときはZnナンバー14、15を添加元素X、Yで入れ替えたとした。計算条件を表2に示す。表2に示した以外の設定値についてはCASTEPの初期設定値に従った。
この初期構造について構造最適化計算を実行し、最安定構造となるようにシミュレーションを進行させた。最安定構造を図2に示す。図2から、Ti−Zrを添加した実施例2、Si−Geを添加した実施例1、Ti、Zr若しくはZr−Geを添加した比較例4、5及び9では、ZnO表面においてこれらの添加元素の周りにZnO中の酸素原子が集まって表面酸化膜が形成されることが分かった。
次に、これらの最安定構造におけるZn−O間の結合次数を計算した。ここで結合次数とは原子間の電子の重なり具合を表し、共有結合性を評価する指標として一般に用いられ、この値が大きいほど結合強度が大きいことを意味する。
図3に示すように第1層に位置するZn原子、第2層に位置するZn原子、第3層に位置するZn原子といったようにZn原子を区別した。それぞれのZn原子について、その周囲2.5Å内に位置する酸素原子(ただし水分子に属する酸素原子は除く)との結合次数を計算した。エッチング耐性に最も影響がある第1層のZn−O間結合次数の平均値を算出した結果を図4に示す。
Ti−Zr、Si−Geを組み合わせて添加した場合には、それぞれ単独と比較して結合次数が増大していることが分かった。なお、他の元素の組み合わせでは単独添加と比較して結合次数が低下しており、Ti−Zr及びSi−Geの組み合わせのみ、相乗効果が認められることがわかった。なお、これらのデータは、ZnO膜へTi−Zr若しくはSi−Geを組み合わせて添加し、水でリンス処理を行うことによってZnO膜表面のZn−O間の結合強度が増大していることを示唆するものである。
以上の結果から、Ti−Zr、又はSi−Geを組み合わせて添加した酸化亜鉛系透明導電膜においては、単独元素を添加したものと比較して、水リンス処理することにより表面酸化膜が形成され且つZn−O結合次数が増大し、耐エッチング性が顕著に向上していることが確認できた。
(試験例2)
市販のシミュレーションソフトであるUnix(登録商標)版CASTEP ver2.2(accelrys社製)を用いて酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理した場合の効果をシミュレーションした。
市販のシミュレーションソフトであるUnix(登録商標)版CASTEP ver2.2(accelrys社製)を用いて酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理した場合の効果をシミュレーションした。
ZnOへ添加元素Xを追加し、各々の添加元素について表面へ水を配置した場合にどのような化学反応が起こるかシミュレーションした。水を配置した場合は、水でリンス処理することを想定した。添加元素XとしてはSi、Ti、Ge、Zrを設定し、また、比較のため、無添加の場合、Al、Gaを添加した場合も含めた。
シミュレーションの流れとしては最初に初期構造を決定する。この初期構造に対して構造最適化計算を行うことで、最安定構造を求める。この最安定構造をもとにして後述する結合次数といった物性値を算出する。なお、参考例、参考比較例は以下の通りとする。
参考例1 添加元素Siの場合
参考例2 添加元素Tiの場合
参考例3 添加元素Geの場合
参考例4 添加元素Zrの場合
参考比較例1 無添加の場合
参考比較例2 Alを添加した場合
参考比較例3 Gaを添加した場合
参考例2 添加元素Tiの場合
参考例3 添加元素Geの場合
参考例4 添加元素Zrの場合
参考比較例1 無添加の場合
参考比較例2 Alを添加した場合
参考比較例3 Gaを添加した場合
計算に用いた初期構造を図5に示す。図5で○印をつけたZn原子を添加元素Xにて入れ替えた。この初期構造のセル形状は、a=6.4978Å,b=6.4978Å,c=25Å,alpha=90°,beta=90°,gamma=120°である。配置された原子の具体的な座標(x,y,z)を表3及び表4に示す。なお、表3は水を配置しないモデルで、表4は水を配置したモデルを示す。
また、添加元素を添加した場合は、表3及び表4の中で、Znナンバー14を添加元素Xで入れ替えたとした。計算条件を表5に示す。表5に示した以外の設定値についてはCASTEPの初期設定値に従った。
この初期構造について構造最適化計算を実行し、最安定構造となるようにシミュレーションを進行させた。水を配置しなかった場合の最安定構造を図6に示す。水を配置した場合の最安定構造を図7に示す。図7から、TiもしくはZrを添加した参考例2,4では、水を配置した場合には、ZnO表面においてこれらの添加元素の周りにZnO中の酸素原子が集まって表面酸化膜が形成されることが分かった。
次に、これらの最安定構造におけるZn−O間の結合次数を計算した。ここで結合次数とは原子間の電子の重なり具合を表し、共有結合性を評価する指標として一般に用いられ、この値が大きいほど結合強度が大きいことを意味する。
図8に示すように第1層に位置するZn原子、第2層に位置するZn原子、第3層に位置するZn原子といったようにZn原子を区別した。それぞれのZn原子について、その周囲2.5Å内に位置する酸素原子(ただし水分子に属する酸素原子は除く)との結合次数を計算した。エッチング耐性に最も影響がある第1層のZn−O間結合次数の平均値を算出した結果を図9に示す。
周期律表第IV族元素であるSi、Ti、Ge、Zrを添加した参考例1〜4の場合においては、水を配置すると、水を配置しないときと比べて第1層のZn−O結合次数が増大していることが分かった。これはZnO膜へ第IV族元素を添加し、水でリンス処理を行うことによってZnO膜表面のZn−O間の結合強度が増大していることを示唆するものである。
これに対し、第IV族元素でないAlやGaを添加した場合には、水を配置しても結合次数が著しく増大することはなく、元素を無添加の場合には水の添加により結合次数が減少した。
以上の結果から、第IV族元素を添加元素として添加した酸化亜鉛系透明導電膜においては、水リンス処理することによりZn−O結合次数が増大し、耐エッチング性が向上することが確認できた。
また、特に、添加元素がTi又はZrの場合(参考例2,4)では、水リンスにより表面酸化膜が形成されることが確認され、したがって、さらに顕著な耐エッチング性の向上が実現することが確認された。
この結果より、第IV族元素を添加元素とする場合、エッチングに先だって水リンスすることにより、耐エッチング性が向上することが確認されたので、第IV族元素を組み合わせた場合であるTi−Zr、又はSi−Geを組み合わせて添加した酸化亜鉛系透明導電膜は、エッチングに際して、エッチング工程より前に酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理することにより、当該酸化亜鉛系透明導電膜の耐エッチング性をさらに高めることができ、その後に行うエッチングによるパターニングをさらに良好に行うことができるとわかった。
Claims (4)
- 酸化亜鉛を主成分とし、シリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を含有することを特徴とする酸化亜鉛系透明導電膜。
- 請求項1記載の酸化亜鉛系透明導電膜において、酸化亜鉛を主成分とし、チタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を含有することを特徴とする酸化亜鉛系透明導電膜。
- 酸化亜鉛を主成分とし、シリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の両元素又はチタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)の両元素を含有する酸化亜鉛系透明導電膜をエッチングによりパターニングするに際し、前記エッチング工程より前に前記酸化亜鉛系透明導電膜を水で処理することを特徴とする酸化亜鉛系透明導電膜のパターニング方法。
- 請求項3記載の酸化亜鉛系透明導電膜のパターニング方法において、前記水での処理は、純水を前記酸化亜鉛系透明導電膜の表面に注ぎかけるか、前記酸化亜鉛系透明導電膜を純水中に浸漬するか、前記酸化亜鉛系透明導電膜を水蒸気にさらすかの何れかであることを特徴とする酸化亜鉛系透明導電膜のパターニング方法。
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JP2006095656A JP2007273185A (ja) | 2006-03-30 | 2006-03-30 | 酸化亜鉛系透明導電膜及びそのパターニング方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008277249A (ja) * | 2006-12-21 | 2008-11-13 | Fujifilm Corp | 導電膜およびその製造方法 |
JP2016087963A (ja) * | 2014-11-06 | 2016-05-23 | Tdk株式会社 | 透明導電体及びタッチパネル |
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2006
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JP2008277250A (ja) * | 2006-12-21 | 2008-11-13 | Fujifilm Corp | 導電膜およびその製造方法 |
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CN107578840A (zh) * | 2014-11-06 | 2018-01-12 | Tdk株式会社 | 透明导电体以及触摸屏 |
CN107578840B (zh) * | 2014-11-06 | 2019-07-26 | Tdk株式会社 | 透明导电体以及触摸屏 |
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