JP2007270657A - 筒内噴射型内燃機関の点火制御装置 - Google Patents

筒内噴射型内燃機関の点火制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スプレーガイド方式及びウォールガイド方式の2度の点火機会がある内燃機関において、失火を防止しつつ、点火による消費電力を抑制することのできる筒内噴射型内燃機関の点火制御装置を提供すること。
【解決手段】点火プラグ(14)を介しイオン電流検出回路(60)によりイオン電流を検出し、ECU(40)内の失火判定部(46)において当該イオン電流に基づきスプレーガイド方式での点火で失火したか否かを判定し、失火と判定した場合にはウォールガイド方式での点火も行い、失火と判定しなかった場合にはウォールガイド方式での点火を行わないものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、スプレーガイド方式及びウォールガイド方式の2度の点火機会がある筒内噴射型内燃機関の点火制御に関する。
燃焼室内に直接燃料を噴射する筒内噴射型内燃機関において、燃料噴射弁と、電極部が燃料噴射領域中または燃料噴射領域近傍に位置する点火プラグとが燃焼室上壁に配設され、当該燃料噴射弁から噴射され一部気化した燃料噴霧に直接点火する所謂スプレーガイド方式により成層燃焼を行う技術が知られている。
当該スプレーガイド方式は、点火プラグの電極部が燃料噴射領域中または燃料噴射領域近傍に位置しているため、点火時には燃料噴霧の通過により電極部周辺の流速が速く、また電極部に燃料が付着する等、点火に不利な状況にあり失火を招きやすいという問題がある。
一方、近年、スプレーガイド方式での燃焼が可能であるとともに、ピストン頂面に形成されたキャビティに衝突して反射した燃料噴霧に点火を行う所謂ウォールガイド方式での燃焼も可能なエンジンが開発されている。
そして、当該エンジンにおいて、運転状態に応じ、スプレーガイド方式での点火の後、ウォールガイド方式での点火も行う2度点火モードを選択することで失火を防止する技術がある(特許文献1参照)。
特開2005−256791号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、2度点火モードでの運転が続くと、点火回数が大幅に増加し、消費電力が増加するという問題がある。
また、点火回数が増加することで点火プラグの消耗が早まり、当該消耗により失火しやすくなるという問題もある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、スプレーガイド方式及びウォールガイド方式の2度の点火機会がある内燃機関において、失火を防止しつつ、点火による消費電力を抑制することのできる筒内噴射型内燃機関の点火制御装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1の筒内噴射型内燃機関の点火制御装置では、燃焼室上壁に設けられ、該燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、該燃料噴射弁から噴射される燃料噴射領域中若しくは該燃料噴射領域近傍に位置する電極部を有する点火プラグと、該点火プラグによる点火を制御する点火制御手段と、ピストン頂面に前記燃料噴射弁から噴射された燃料を前記点火プラグの電極部近傍に案内するよう形成されたキャビティと、前記点火プラグを介し、燃焼室内で生起されるイオンを検出可能なイオン電流検出手段とを備え、前記点火制御手段は、前記燃料噴射弁による燃料噴射中または燃料噴射直後に点火を行った後、前記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されなかった場合は、該噴射された燃料が前記キャビティにより案内され前記電極部近傍にある時期にも点火を行うよう前記点火プラグを制御することを特徴としている。
つまり、まずスプレーガイド方式での点火を行い、その後イオン電流が検出されなかった場合当該スプレーガイド方式での点火で失火したと判定し、ウォールガイド方式での2回目の点火を行う。
請求項2の筒内噴射型内燃機関の点火制御装置では、燃焼室上壁に設けられ、該燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、該燃料噴射弁から噴射される燃料噴射領域中若しくは該燃料噴射領域近傍に位置する電極部を有する点火プラグと、該点火プラグによる点火を制御する点火制御手段と、ピストン頂面に前記燃料噴射弁から噴射された燃料を前記点火プラグの電極部近傍に案内するよう形成されたキャビティと、前記点火プラグを介し、燃焼室内で生起されるイオンを検出可能なイオン電流検出手段とを備え、前記点火制御手段は、前記燃料噴射弁による燃料噴射中または燃料噴射直後の所定の期間中に多重放電による点火を行った後、前記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されなかった場合は、前記所定の期間を前記噴射された燃料が前記キャビティにより前記電極部近傍に案内される時期まで延長し多重放電による点火を該時期まで継続するよう前記点火プラグを制御することを特徴としている。
つまり、まずスプレーガイド方式での点火可能期間に多重放電による点火を行い、その後イオン電流が検出されなかった場合は当該スプレーガイド方式での点火で失火したと判定し、ウォールガイド方式での点火可能期間まで多重放電による点火を継続する。
上記手段を用いる本発明の請求項1の筒内噴射型内燃機関の点火制御装置によれば、イオン電流に基づきスプレーガイド方式での点火の失火を判定し、当該スプレーガイド方式での点火で失火した場合には、ウォールガイド方式による2回目の点火を行うことで、失火を回避することができ、確実に燃焼を生起することができる。
また、スプレーガイド方式での点火で着火し燃焼が成立した場合にはウォールガイド方式での点火を行わないよう制御することで、不要な点火を減少させることができる。
これにより、点火による電力消費を抑制させることができ、且つ点火プラグの消耗を軽減させることができる。
以上のことから、本発明に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置では、スプレーガイド方式及びウォールガイド方式の2度の点火機会がある可能なエンジンにおいて、失火を防止しつつ、点火に用いる消費電力を抑制させることができる。
請求項2の筒内噴射型内燃機関の点火制御装置によれば、イオン電流に基づきスプレーガイド方式での多重放電による点火の失火を判定し、当該スプレーガイド方式での点火で失火した場合には、ウォールガイド方式での点火可能期間まで多重放電による点火を継続することで、スプレーガイド方式での失火を回避することができ、確実に燃焼を生起することができる。
また、スプレーガイド方式での点火による燃焼が成立した場合には、ウォールガイド方式での点火可能期間まで多重放電を延長しないものとすることで、不要な点火を減少させることができる。
これにより、点火による電力消費を抑制することができ、且つ点火プラグの消耗を軽減させることができる。
以上のことから、本発明に請求項2に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置では、スプレーガイド方式及びウォールガイド方式の2度の点火機会があるエンジンにおいて、失火を防止しつつ、点火に用いる消費電力を抑制させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1を参照すると本発明に係る点火制御装置を備えた筒内噴射型内燃機関の概略構成図が示されており、図2を参照すると図1のA−A線に沿う燃焼室の断面図が示されており、図3を参照すると図1におけるピストンの上面視平面図が示されている。以下、図1乃至3に基づき説明する。
図1に示すエンジン1(内燃機関)は、4サイクル直列4気筒型エンジンであり、図1にはそのうちの1つの気筒についての縦断面が示されている。なお、他の気筒についても同様の構成をしているものとして図示及び説明を省略する。
図1に示すように、エンジン1の燃焼室2が、シリンダブロック3に形成された円筒状のシリンダ4と、当該シリンダ4に上下摺動自在に嵌挿されているピストン6の頂面と、シリンダブロック3に載置されているシリンダヘッド8の下面とに囲まれて形成されている。
燃焼室2は所謂ペントルーフ形状をなしており、シリンダヘッド8下面における燃焼室2上壁は2つの斜面10a、10bにより形成されている。
また、燃焼室2の上壁の中央部分において、一方の斜面10aには燃料噴射弁12が設けられており、他方の斜面10bには点火プラグ14が設けられている。
燃料噴射弁12は真下方向よりも若干点火プラグ14の電極部14a側に燃料を噴射するよう指向して配設されている。また、燃料噴射弁12は、当該燃料噴射弁12から噴射される燃料が点火プラグ14側に偏倚するよう構成されている。
また、点火プラグ14も真下方向よりも若干燃料噴射弁12側に放電するよう指向して設けられている。そして、点火プラグ14は、中心電極と側極からなる電極部14aが燃料噴射弁12から噴射される燃料の噴射領域すなわち燃料噴霧15中若しくはその近傍に位置するように配設されている。
また、一方の斜面10aには、燃料噴射弁12の両側に位置して2つの吸気バルブ16a、16bがそれぞれ設けられており、他方の斜面10bには、点火プラグ14の両側に位置して2つの排気バルブ18a、18bがそれぞれ設けられている。
これら吸気バルブ16a、16b及び排気バルブ18a、18bは、上下摺動することでそれぞれシリンダヘッド8内に形成された吸気ポート20及び排気ポート22と燃焼室2との連通と遮断を行うよう構成されている。
以下、燃焼室2において、燃料噴射弁12の先端と点火プラグ14の先端を含む平面を平面Pとし、燃料噴射弁12や吸気バルブ16a、16bが設けられている斜面10a側を吸気側、点火プラグ14や排気バルブ18a、18bが設けられている斜面10b側を排気側として説明する。
燃焼室2の底面を形成しているピストン6の頂面には、キャビティ30が形成されている。
当該キャビティ30は、底面32と壁面34から構成された凹形状をなしている。
詳しくは、キャビティ30の底面32は、全体として排気側に向かって下方に傾斜している。そして、底面32には、当該底面32の中央部から平面Pに沿い吸気側の壁面34まで延びて周囲より盛り上がった凸部32aが形成されている。これにより、当該凸部32aを囲むようにして凹部32bが形成されており、当該凹部32bは上面視が略U字形状をなしている。
また、当該キャビティ30は上面視において、周縁が排気側に向かうにつれ平面P側に寄っており、開口面積が排気側に向かうにつれて狭くなった形状をなしている。
そして、キャビティ30の壁面34は底面32の周縁から滑らかに上方に傾斜した形状をなしている。
また、車両にはECU(電子コントロールユニット)40(点火制御手段)が搭載されており、当該ECU40は、エンジン1のクランク角を検出するクランク角センサ50やアクセル開度を検出するAPS(アクセルポジションセンサ)52等の各種センサと接続されている。
ECU40内には燃料噴射制御部42と点火制御部44が設けられており、上記各種センサより検出された情報に基づき運転モードを決定し、当該運転モードに応じて、燃料噴射制御部42は燃料噴射弁12による燃料噴射量や燃料噴射時期を、点火制御部44は点火プラグ14による点火時期を制御する機能をそれぞれ有している。
さらに、ECU40内には失火判定部46が設けられており、当該失火判定部46は点火制御部44と接続されているとともに、イオン電流検出回路60(イオン電流検出手段)とも接続されている。また、当該失火判定部46は運転者に点火プラグ14の交換を促す警告を発する警告灯54とも接続されている。
そして、イオン電流検出回路60は点火コイル62を介して点火プラグ14に接続されている。
ここで、点火プラグ14、ECU40、及びイオン電流検出回路60の接続関係について詳しく説明する。
点火プラグ14は点火コイル62を介して、ECU40及びイオン電流検出回路60と接続されている。
当該点火コイル62は低電圧側の1次コイル62a及び高電圧側の2次コイル62bから構成されている。そして、1次コイル62aは一端が車載バッテリ64と接続されており、他端がECU40からの点火信号に応じて開閉されるトランジスタ62cを介して接地されている。一方、2次コイル62bは一端がイオン電流検出回路60と接続されており、他端が点火プラグ14の中心電極と接続されている。なお、点火プラグ14の側極はシリンダヘッド8を介して接地されている。
ECU40内の点火制御部44は、点火時期に点火信号を送ることでトランジスタ62cを閉状態とし、これにより点火コイル62が高電圧を発生させ点火プラグ14により点火が行われる。
また、点火プラグ14は燃焼室2内で生起される燃焼火炎に存在するイオンを検出するためのプローブとしても機能し、イオン電流検出回路60は当該点火プラグ14を介してイオン電流を検出し当該検出情報をECU40の失火検出部46へ出力する機能を有している。
そして、当該失火判定部46は前記イオン電流検出回路60から入力される検出情報に基づき失火の判定を行う機能を有している。
以下このように構成された本発明に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置の作用について説明する。
まず、上記エンジン1の燃焼室2内における燃料噴霧の動きについて説明する。
図4乃至図7を参照すると、図4には本発明に係る筒内噴射型内燃機関の燃料噴射中の燃料噴霧状態が燃焼室の断面図で示されており、図5には図4のB−B線に沿う断面図が示されており、図6には本発明に係る筒内噴射型内燃機関の燃料噴射後の燃料の気化が進行した混合気状態が断面図で示されており、図7には図6のC−C線に沿う断面図が示されており、以下図4乃至図7に基づき説明する。
図4、図5に示すように、ピストン6が圧縮行程後半にあるとき、燃料噴射弁12の先端から点火プラグ14側に偏倚して燃料が噴射される。そして、噴射された燃料は燃料噴霧15となり点火プラグ14の電極部14aの近傍を通り、ピストン6頂面のキャビティ30内の主に排気側に進入する。なお、燃料噴射弁12からの燃料噴射により形成される燃料噴霧15の形状は、中空状であるのが好ましく、例えば中空のコーン状とされるが、これに限られるものではない。
キャビティ30内に進入した燃料噴霧15は、キャビティ30の底面32が排気側に向かって下方に傾斜し、且つ当該燃料噴霧15が点火プラグ14側に偏倚しているため、キャビティ30の底面32に衝突すると底面32の傾斜に沿って排気側に案内され気化が進行する。これと同時に、燃料噴霧15は、底面32に形成された凸部32aに衝突することで、当該凸部32aの両側または排気側へと分散させられる。
そして、図6、図7に示すように、底面32の形状に沿って移動した燃料噴霧15は、続いて壁面34に沿って上方に案内され、気化が進行した混合気15aとしてキャビティ30内から離脱する。
このようにキャビティ30内を離脱した混合気15aは、点火プラグ14の電極部14aの周りを囲むように巻き上がる。これにより、電極部14aの周囲には比較的濃い混合気が存在することになる。
ここで、燃料噴霧15は、中空状態であるとともに、キャビティ30の底面32の凸部32aにより両側に分散させられ、底面32の周縁に寄せられて燃焼室2中に巻き上がるため、形成される混合気15aは電極部14a部分では、比較的希薄な状態となっている。
以上のように燃料噴射弁12から燃料が噴射されると、点火時期としては、図4、図5に示すような燃焼噴射中の燃料噴霧15に直接点火を行う所謂スプレーガイド方式と、図6、図7に示すようなキャビティ30から離脱して電極部14a周辺に集まった混合気15aに点火する所謂ウォールガイド方式との2度の機会があることとなる。
続いて、ECU40により行われる運転モード切替制御について説明する。
図8を参照すると、本発明に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置におけるECU40内に予め記憶されている運転モードマップが示されている。
ECU40は当該図8に示されている運転モードマップに基づきエンジン1の運転モードの切り替えを行っている。
同図に示すように、当該運転モードマップは、横軸がエンジン回転速度、縦軸が負荷に設定されている。なお、エンジン回転速度は上記クランク角センサ50により検出されるクランク角情報より算出され、負荷は当該エンジン回転速度と上記APS52より検出されるアクセル開度情報とから算出される。
当該運転モードマップは、低回転速度であって低負荷である領域はスプレーガイドモード領域に設定されており、リーン空燃比で上述のスプレーガイド方式による点火を行うよう燃料噴射弁12及び点火プラグ14を制御する。
そして、スプレーガイドモード領域よりも高い負荷領域では、スプレーガイド方式及びウォールガイド方式の両方式での運転が可能な両立領域に設定されている。
さらに、当該両立領域よりも高回転速度、及び高負荷領域は、吸気行程中に燃料噴射を行い、燃焼室2内の混合気を均一として点火を行う均一混合燃焼モードに設定されている。なお当該均一混合燃焼モードでは空燃比はストイキまたはリッチに設定されている。
本発明に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置における点火制御は主として上記運転モードマップの両立領域で行われるものであり、以下、当該点火制御について詳しく説明する。
まず第1実施例について説明する。
図9乃至図11を参照すると、図9には着火時と失火時のイオン電流波形を示したタイムチャートが示されており、図10には本発明の第1実施例に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置によるスプレーガイド方式での点火の着火時と失火時の点火制御を示したタイムチャートが示されており、図11にはスプレーガイド方式及びウォールガイド方式の安定燃焼領域を示した図が示されている。以下、これらの図に基づき説明する。
当該第1実施例では、当該両立領域において、まず、圧縮行程で燃料噴射を行い、スプレーガイド方式での点火、即ち当該燃料噴射中に点火を行う(例えば25°BTDC)。
そして、当該スプレーガイド方式での点火により、燃料噴霧に着火し燃焼が生起されたか否か、即ち失火していないか否かを失火判定部46により判定する。
具体的には、失火判定部46は、点火プラグ14を介してイオン電流検出回路60により検出されるイオン電流情報に基づき失火の判定を行う。
例えば、図9に示すように、スプレーガイド方式での点火により正常に燃焼が成立すると、イオン電流値は点火直後に瞬間的に大きく立ち上がり、その後も燃焼により発生したイオンの量に応じてイオン電流が検出され続け、燃焼が終了すると点火前の水準に安定する。なお、このときの燃焼により筒内圧も上昇する。
一方、燃焼が生起されなかった場合、即ち失火した場合、イオン電流は検出されないため、イオン電流値は点火前の水準のままであり、上記燃焼成立時のような波形は得られない。
したがって、失火判定部46は、点火後所定時間内にイオン電流が検出されなかった場合に失火と判定する。
そして、スプレーガイド方式による点火後に当該失火判定部46において失火と判定された場合、ECU40はウォールガイド方式での点火時期に、即ちキャビティ30により混合気が再度電極部14a周辺に集まったときに2回目の点火(例えば5°BTDC)を行うよう点火プラグ14を制御する。
つまり、図10に示すように、スプレーガイド方式での点火で着火を失敗(失火)した場合は、その後にウォールガイド方式による2回目の点火を行う。
なお、当該ウォールガイド方式での点火は、図11に示すように、スプレーガイド方式と、ウォールガイド方式の安定燃焼領域を示すマップより、スプレーガイド方式による燃焼時のトルクと、ウォールガイド方式による燃焼時のトルクとの差が最小限となる点火時期に設定されている。
一方、スプレーガイド方式での点火により燃焼が成立した場合、即ち失火判定部46においてイオン電流の検出を確認した場合は、その後のウォールガイド方式での点火を行わず、スプレーガイド方式の点火1回のみの点火とする。
また、失火判定部46は、スプレーガイド方式での点火の失火をカウントし、当該失火頻度が所定量を超えた場合には、警告灯54を点灯させる。
このように、イオン電流検出回路60によりイオン電流を検出し、当該イオン電流に基づき失火判定部46によりスプレーガイド方式による点火で失火したか否かを判定して、スプレーガイド方式での点火で失火した場合には、ウォールガイド方式による2回目の点火を行うことで、失火を回避することができ、確実に燃焼を生起することができる。
また、失火判定部46によりスプレーガイド方式での点火で失火と判定されなかった場合には、ウォールガイド方式での点火を行わないものとすることで、不要な点火を減少させることができる。
これにより、点火による電力消費を抑制することができ、且つ点火プラグ14の消耗を軽減させることができる。
また、スプレーガイド方式での失火頻度、即ちウォールガイド方式での点火頻度から点火プラグ14の消耗度合いを判断し、警告灯54により運転者に警告することで、適切な時期に点火プラグ14の交換を促すことできる。
以上のことから、本発明に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置では、スプレーガイド方式及びウォールガイド方式の2度の点火機会があるエンジン1において、失火を防止しつつ、点火に用いる消費電力を抑制させることができる。
次に点火制御についての第2実施例について説明する。
図12を参照すると、本発明の第2実施例に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置によるスプレーガイド方式での点火の着火時と失火時の点火制御を示したタイムチャートが示されている。なお、上記第1実施例と同様の構成になお、第2実施例において、上記第1実施例と同様の構成や制御についての説明は省略する。
当該第2実施例では、点火を多重放電により行うものとする。
つまり、上記第1実施例ではスプレーガイド方式及びウォールガイド方式での点火を1回の放電により行っていたが、当該第2実施例では、例えばスプレーガイド方式での点火について放電期間T1と設定し、当該期間内には連続した複数回の放電を続けるものとする。
また、当該スプレーガイド方式での点火で失火と判定された場合には、放電期間T1をウォールガイド方式の点火時期までの放電期間T2まで延長し、当該放電期間T2中は多重放電を継続するものとする。
これにより上記第1実施例と同様の効果を得ることができる。
以上で本発明に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、点火プラグを用いてイオン電流の検出を行っているが、点火プラグとは別にイオン電流を検出するためのプローブを設置しても良い。また、イオン電流を検出し、当該イオン電流に基づき失火を検出しているが、例えば筒内圧を検出する筒内圧センサを設け、スプレーガイド方式での点火の後、当該筒内圧が所定値以下である場合に失火と判定するようにしても構わない。
また、上記実施形態では、運転モード切替制御において、図8に示す運転モードマップの設定にしたがって運転モードの切り替えを行っているが、当該運転モードマップはスプレーガイド方式とウォールガイド方式の両立領域が設定されているマップであれば他の運転モードマップであっても構わない。
本発明に係る点火制御装置を備えた筒内噴射型内燃機関の概略構成図である。 図1のA−A線に沿う燃焼室の断面図である。 図1におけるピストンの上面視平面図である。 本発明に係る筒内噴射型内燃機関の燃料噴射中の燃料噴霧状態を示す燃焼室の断面図である。 図4のB−B線に沿う断面図である。 本発明に係る筒内噴射型内燃機関の燃料噴射後の燃料噴霧状態を示す燃焼室の断面図である。 図6のC−C線に沿う断面図である。 本発明に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置におけるECU内に予め記憶されている運転モードマップである。 着火時と失火時のイオン電流波形を示したタイムチャートである。 本発明の第1実施例に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置によるスプレーガイド方式での点火の着火時と失火時の点火制御を示したタイムチャートである。 スプレーガイド方式及びウォールガイド方式の安定燃焼領域を示した図である。 本発明の第2実施例に係る筒内噴射型内燃機関の点火制御装置によるスプレーガイド方式での点火の着火時と失火時の点火制御を示したタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
2 燃焼室
12 燃料噴射弁
14 点火プラグ
14a 電極部
15 燃料噴霧
30 キャビティ
40 ECU(点火制御手段)
44 点火制御部
46 失火判定部
54 警告灯
60 イオン電流検出回路(イオン電流検出手段)
62 点火コイル
64 車載バッテリ

Claims (2)

  1. 燃焼室上壁に設けられ、該燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、
    該燃料噴射弁から噴射される燃料噴射領域中若しくは該燃料噴射領域近傍に位置する電極部を有する点火プラグと、
    該点火プラグによる点火を制御する点火制御手段と、
    ピストン頂面に前記燃料噴射弁から噴射された燃料を前記点火プラグの電極部近傍に案内するよう形成されたキャビティと、
    前記点火プラグを介し、燃焼室内で生起されるイオンを検出可能なイオン電流検出手段とを備え、
    前記点火制御手段は、前記燃料噴射弁による燃料噴射中または燃料噴射直後に点火を行った後、前記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されなかった場合は、該噴射された燃料が前記キャビティにより案内され前記電極部近傍にある時期にも点火を行うよう前記点火プラグを制御することを特徴とする筒内噴射型内燃機関の点火制御装置。
  2. 燃焼室上壁に設けられ、該燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、
    該燃料噴射弁から噴射される燃料噴射領域中若しくは該燃料噴射領域近傍に位置する電極部を有する点火プラグと、
    該点火プラグによる点火を制御する点火制御手段と、
    ピストン頂面に前記燃料噴射弁から噴射された燃料を前記点火プラグの電極部近傍に案内するよう形成されたキャビティと、
    前記点火プラグを介し、燃焼室内で生起されるイオンを検出可能なイオン電流検出手段とを備え、
    前記点火制御手段は、前記燃料噴射弁による燃料噴射中または燃料噴射直後の所定の期間中に多重放電による点火を行った後、前記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されなかった場合は、前記所定の期間を前記噴射された燃料が前記キャビティにより前記電極部近傍に案内される時期まで延長し多重放電による点火を該時期まで継続するよう前記点火プラグを制御することを特徴とする筒内噴射型内燃機関の点火制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010065549A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関制御装置
JP2011190732A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Hitachi Koki Co Ltd エンジン工具
JP2016098657A (ja) * 2014-11-18 2016-05-30 マツダ株式会社 直噴エンジンの燃焼室構造

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