JP2009114973A - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンに自着火し易いオクタン価の燃料が供給された場合でも、エンジン始動時の自着火を防止できるようにする。
【解決手段】エンジン運転中にノック制御によって設定したノック限界点火時期(又は点火時期の遅角量)に応じて燃料のオクタン価を算出し、燃料のオクタン価が所定の自着火発生領域(エンジン始動時に混合気の圧縮による自着火が発生する可能性がある領域)のときに、可変バルブタイミング装置36でエンジン始動時の吸気バルブ35の閉弁タイミングを通常よりも遅角させてエンジン始動時の混合気の実圧縮比を通常よりも低下させる始動時実圧縮比低下制御を実行することで、エンジン始動時の混合気の実圧縮比を自着火が発生しない程度まで低下させる。これにより、エンジン11に自着火し易い燃料が供給された場合でも、エンジン始動時に混合気の圧縮による自着火の発生を防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の始動時の制御方法を改善した内燃機関の始動制御装置に関する発明である。
一般に、内燃機関は、燃料の性状(例えばオクタン価)によってノッキングが発生する点火時期が変化する。ここで、ノッキングは、点火プラグの点火によって混合気が燃焼して火炎が広がる際に、その燃焼による熱と圧力によって点火プラグから離れた部分の混合気が自着火して不快な振動が発生する現象である。
そこで、特許文献1(特開平9−158819号公報)に記載されているように、内燃機関の完爆後の所定期間内にノックセンサの出力信号から求めたノッキング強度に基づいて燃料のオクタン価を判定し、そのオクタン価に応じて点火時期を調整してノッキングを防止するようにしたものがある。
また、特許文献2(特開2003−184615号公報)に記載されているように、内燃機関の完爆後にノックセンサの出力信号に基づいて点火時期を補正して学習するシステムにおいて、燃料が燃料タンク内に給油されたと判定された場合に、点火時期の学習値の更新を速くする(更新幅を大きくする又は更新周期を短くする)ことで、燃料性状の異なる燃料が給油された場合に、速やかに燃料性状に応じた適正な点火時期に制御してノッキングを防止するようにしたものがある。
特開平9−158819号公報(第2頁等) 特開2003−184615号公報(第4頁等)
一般に、内燃機関の始動開始時は、スロットル開度が小さくても、スロットルバルブ下流側のサージタンク等の吸気通路内に満たされた空気が筒内に吸入されるため、高負荷時(スロットル開度が大きいとき)と同じように筒内充填空気量が多くなる。しかも、近年、燃費向上のために内燃機関の圧縮比(ピストンの下死点と上死点における燃焼室の容積の比)を高くする傾向にあるため、内燃機関の始動時に混合気の実圧縮比が更に高くなる傾向がある。また、近年の自動車市場のグローバル化に伴って、給油される燃料の性状も様々になってきており、従来よりもオクタン価が低くて自着火し易い燃料が給油される可能性もある。内燃機関に自着火し易い燃料が供給されると、上述したように混合気の実圧縮比が高くなる始動時に、混合気の圧縮によって点火よりも前に自着火が発生して不快な振動が発生する可能性がある。
しかし、前記従来の技術(特許文献1,2の技術)は、内燃機関の運転中(始動後)のノッキングを防止する技術であり、内燃機関の始動時の自着火を防止する技術ではない。仮に、従来の技術を利用して、内燃機関の始動時に燃料のオクタン価に応じて点火時期を遅角補正するようにしても、混合気の圧縮によって点火よりも前に発生する自着火を防止することができない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、内燃機関に自着火し易い燃料が供給された場合でも始動時の自着火を防止することができる内燃機関の始動制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内燃機関に供給される燃料の自着火の発生し易さの度合(以下「自着火度合」という)を自着火度合判定手段により判定し、判定した自着火度合が所定領域のときに内燃機関の始動時の混合気の実圧縮比を通常よりも低下させる始動時実圧縮比低下制御を始動時実圧縮比低下制御手段により実行するようにしたものである。
この構成では、燃料の自着火度合(例えばオクタン価)が所定領域(内燃機関の始動時に混合気の圧縮による自着火が発生する可能性がある領域)のときに、内燃機関の始動時の混合気の実圧縮比を通常よりも低下させる始動時実圧縮比低下制御を実行することで、始動時の混合気の実圧縮比を自着火が発生しない程度まで低下させることができる。これにより、内燃機関に自着火し易い燃料が供給された場合でも、始動時に混合気の圧縮による自着火が発生することを防止することができ、始動時の自着火による不快な振動を防止することができる。
始動時実圧縮比低下制御は、例えば、請求項2のように、内燃機関の始動時の吸気バルブの閉弁タイミングを通常よりも遅角させることで始動時実圧縮比低下制御を実行するようにしても良い。吸気バルブの閉弁タイミングを遅角させれば、筒内充填空気量を低減させて混合気の実圧縮比を低下させることができる。
この場合、請求項3のように、始動時実圧縮比低下制御の際に内燃機関の温度と冷却水温と吸気温と油温のうちの少なくとも1つに応じて吸気バルブの閉弁タイミングを設定するようにしても良い。内燃機関の温度が高くなるほど混合気の温度が高くなって自着火が発生し易くなる。一方、内燃機関の温度が低くなるほど内燃機関の潤滑油の粘性が高くなってフリクションが増大して始動に必要な燃焼圧力が大きくなる。従って、内燃機関の温度やその代用情報(冷却水温や吸気温や油温)に応じて吸気バルブの閉弁タイミングを設定すれば、内燃機関の温度が高くなって自着火が発生し易くなるのに従って吸気バルブの閉弁タイミングを遅角して混合気の実圧縮比を低下させて自着火の防止効果を高めることができると共に、内燃機関の温度が低くなって始動に必要な燃焼圧力が大きくなるのに従って吸気バルブの閉弁タイミングを進角して筒内充填空気量を増加させて燃焼圧力を大きくすることができる。
更に、請求項4のように、始動時実圧縮比低下制御の際に燃料の自着火度合に応じて吸気バルブの閉弁タイミングを設定するようにしても良い。このようにすれば、燃料の自着火度合が高くなって自着火が発生し易くなるのに従って吸気バルブの閉弁タイミングを遅角して混合気の実圧縮比を低下させて自着火の防止効果を高めることができるため、必要以上に混合気の実圧縮比を低下させる(筒内充填吸気量を低減させる)ことを防止できて、始動時実圧縮比低下制御による始動性の低下を最小限に抑えることができる。
また、請求項5のように、燃料の自着火度合が所定の始動禁止判定値を越えたときに内燃機関の始動を禁止するようにしても良い。このようにすれば、燃料の自着火度合が始動禁止判定値を越えたときには、内燃機関の始動可能な範囲内で混合気の実圧縮比を低下させても自着火を防止できない(つまり自着火を防止できる程度まで混合気の実圧縮比を低下させると内燃機関を始動できなくなる)と判断して、内燃機関の始動を禁止することができる。
この場合、請求項6のように、内燃機関の温度と冷却水温と吸気温と油温のうちの少なくとも1つに応じて始動禁止判定値を設定するようにしても良い。内燃機関の温度に応じて、内燃機関の始動可能な実圧縮比の範囲内で自着火を防止できる燃料の自着火度合の領域が変化するため、内燃機関の温度やその代用情報(冷却水温や吸気温や油温)に応じて始動禁止判定値を設定すれば、内燃機関の温度に応じて、内燃機関の始動可能な実圧縮比の範囲内で自着火を防止できる燃料の自着火度合の領域が変化するのに対応して、始動禁止判定値を変化させて内燃機関の始動を禁止する自着火度合の領域を適正に設定することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
更に、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク18が設けられ、このサージタンク18に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ19が設けられている。また、サージタンク18には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が設けられ、各気筒の吸気マニホールド20の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁21が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ22が取り付けられ、各点火プラグ22の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
燃料を貯溜する燃料タンク30内には、燃料を汲み上げる燃料ポンプ31が設けられている。この燃料ポンプ31から吐出される燃料は、燃料配管32を通してデリバリパイプ33に送られ、このデリバリパイプ33から各気筒の燃料噴射弁21に分配される。
また、エンジン11には、吸気バルブ35のバルブタイミング(開閉タイミング)を変化させる電動式の可変バルブタイミング装置36が設けられ、この可変バルブタイミング装置36によってエンジン始動前から吸気バルブ35のバルブタイミングを変化させることができるようになっている。
一方、エンジン11の排気管23には、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ24(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられ、この排出ガスセンサ24の下流側に、排出ガスを浄化する三元触媒等の触媒25が設けられている。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ26や、ノッキング振動を検出するノックセンサ29が取り付けられている。また、クランク軸27の外周側には、クランク軸27が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ28が取り付けられ、このクランク角センサ28の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
これら各種センサの出力は、制御回路(以下「ECU」と表記する)34に入力される。このECU34は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁21の燃料噴射量や点火プラグ22の点火時期を制御する。
その際、ECU34は、エンジン運転中にノックセンサ29の出力信号から求めたノック強度やノック頻度等を判定値と比較してノッキングが発生したか否かを判定し、その判定結果に基づいて点火時期を補正するノック制御を実行する。このノック制御では、ノッキングが検出されたときに点火時期を遅角補正してノッキングを抑制し、ノッキングが検出されないときに点火時期を進角補正することで、ノッキングを抑制できる範囲内で点火時期をできるだけ進角して燃料の性状(例えばオクタン価)に応じた適正な点火時期(ノック限界点火時期)に制御する。
また、ECU34は、このノック制御によって設定したノック限界点火時期(又は点火時期の遅角量)に応じて燃料のオクタン価(自着火度合)をマップ等により算出し、該オクタン価をECU34のバックアップRAM(図示せず)等の書き換え可能な不揮発性メモリ(ECU34の電源オフ中でも記憶データを保持する書き換え可能なメモリ)に記憶する。この機能が特許請求の範囲でいう自着火度合判定手段としての役割を果たす。一般に、燃料のオクタン価が低くなるほど燃料の自着火が発生し易くなるため、オクタン価は燃料の自着火の発生し易さの度合の情報となる。
尚、燃料のオクタン価の判定方法は、適宜変更しても良く、例えば、ノックセンサ29の出力信号から求めたノック強度やノック頻度に基づいて燃料のオクタン価を判定するようにしても良い。また、点火プラグ22の電極を介して検出したイオン電流に基づいて燃料のオクタン価を判定するようにしても良い。或は、筒内圧力を検出する筒内圧センサの出力信号に基づいて燃料のオクタン価を判定するようにしても良い。
更に、ECU34は、後述する図2の始動時実圧縮比低下制御ルーチンを実行することで、燃料のオクタン価が所定の自着火発生領域(エンジン始動時に混合気の圧縮による自着火が発生する可能性がある領域)のときに、エンジン始動時の混合気の実圧縮比を通常よりも低下させる始動時実圧縮比低下制御を実行することで、エンジン始動時の混合気の実圧縮比を自着火が発生しない程度まで低下させる。本実施例の始動時実圧縮比低下制御では、可変バルブタイミング装置36で吸気バルブ35の閉弁タイミングを通常よりも遅角させることで、筒内充填空気量を低減させて混合気の実圧縮比を低下させる。
以下、ECU34が実行する図2の始動時実圧縮比低下制御ルーチンの処理内容を説明する。
図2に示す始動時実圧縮比低下制御ルーチンは、イグニッションスイッチ(図示せず)のオン後に所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう始動時実圧縮比低下制御手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、エンジン始動完了前(つまりエンジン始動前又はエンジン始動中)であるか否かを判定する。
このステップ101で、エンジン始動完了前であると判定された場合には、ステップ102に進み、燃料のオクタン価を検出済みであるか否か(前回のエンジン運転中に燃料のオクタン価が検出されたか否か)を判定し、燃料のオクタン価が検出されていないと判定された場合には、ステップ103以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ102で、燃料のオクタン価を検出済みであると判定された場合には、ステップ103に進み、図3の始動禁止判定値Kのマップを参照して、現在の冷却水温に応じた始動禁止判定値Kを算出する。ここで、始動禁止判定値Kは、エンジン始動可能な範囲内で自着火を防止できる燃料のオクタン価の下限値又はそれよりも少し高い値に設定される。
一般に、エンジン温度に応じて、エンジン始動可能な実圧縮比の範囲内で自着火を防止できる燃料のオクタン価の領域が変化するため、図3のマップは、冷却水温(エンジン温度の代用情報)に応じて始動禁止判定値Kを変化させるように設定されている。これにより、エンジン温度に応じて、エンジン始動可能な実圧縮比の範囲内で自着火を防止できる燃料のオクタン価の領域が変化するのに対応して、始動禁止判定値Kを変化させてエンジン11の始動を禁止する燃料のオクタン価の領域を適正に設定する。
尚、冷却水温以外のエンジン温度代用情報(例えば油温や吸気温等)に応じて始動禁止判定値Kを算出するようにしても良い。或は、エンジン温度に応じて始動禁止判定値Kを算出するようにしても良い。
この後、ステップ104に進み、燃料のオクタン価が始動禁止判定値Kよりも高いか否かを判定し、燃料のオクタン価が始動禁止判定値Kよりも高いと判定された場合には、始動可能な実圧縮比の範囲内で自着火を防止できると判断して、ステップ105に進み、図4に示す吸気バルブ35の閉弁タイミングのマップを参照して、燃料のオクタン価と冷却水温とに応じた始動時の吸気バルブ35の閉弁タイミングを算出する。
ここで、図4の吸気バルブ35の閉弁タイミングのマップは、燃料のオクタン価が低くなるほど吸気バルブ35の閉弁タイミングを遅角すると共に、冷却水温(エンジン温度の代用情報)が高くなるほど吸気バルブ35の閉弁タイミングを遅角するように設定されている。これにより、燃料のオクタン価と冷却水温が自着火発生領域(エンジン始動時に自着火が発生する可能性がある領域)のときに、エンジン始動時の吸気バルブ35の閉弁タイミングを通常よりも遅角させることで、筒内充填空気量を低減させて混合気の実圧縮比を低下させる始動時実圧縮比低下制御を実行するように設定されている。
また、燃料のオクタン価が低くなって自着火が発生し易くなるのに従って吸気バルブ35の閉弁タイミングを遅角して混合気の実圧縮比を低下させて自着火の防止効果を高めるようにしている。更に、エンジン温度が高くなって自着火が発生し易くなるのに従って、吸気バルブ35の閉弁タイミングを遅角して混合気の実圧縮比を低下させて自着火の防止効果を高めると共に、エンジン温度が低くなって始動に必要な燃焼圧力が大きくなるのに従って、吸気バルブ35の閉弁タイミングを進角して筒内充填空気量を増加させて燃焼圧力を大きくするようにしている。
尚、冷却水温以外のエンジン温度代用情報(例えば油温や吸気温等)と燃料のオクタン価とに応じて吸気バルブ35の閉弁タイミングを算出するようにしても良い。或は、エンジン温度と燃料のオクタン価とに応じて吸気バルブ35の閉弁タイミングを算出するようにしても良い。
このようにして始動時の吸気バルブ35の閉弁タイミングを設定した後、ステップ106に進み、設定した吸気バルブ35の閉弁タイミングとなるように可変バルブタイミング装置36を制御する。これにより、燃料のオクタン価と冷却水温が自着火発生領域のときに、エンジン始動時の吸気バルブ35の閉弁タイミングを通常よりも遅角させて実圧縮比を低下させる始動時実圧縮比低下制御を実行して、エンジン始動時の混合気の実圧縮比を自着火が発生しない程度まで低下させる。
一方、上記ステップ104で、燃料のオクタン価が始動禁止判定値K以下であると判定された場合には、始動可能な範囲内で実圧縮比を低下させても自着火を防止できない(つまり自着火を防止できる程度まで混合気の実圧縮比を低下させるとエンジン11を始動できなくなる)と判断して、ステップ107に進み、エンジン11の始動を禁止すると共に、運転席のインストルメントパネルに設けられた警告ランプ37を点灯したり、或は、運転席のインストルメントパネルの警告表示部(図示せず)に警告表示して、オクタン価が異常に低い燃料(始動可能な範囲内で実圧縮比を低下させても自着火を防止できない燃料)が給油されていることを運転者に警告する。この場合、ステップ103、104の処理が特許請求の範囲でいう始動禁止手段としての役割を果たす。
以上説明した本実施例では、燃料のオクタン価が自着火発生領域(エンジン始動時に自着火が発生する可能性がある領域)のときに、エンジン始動時の吸気バルブ35の閉弁タイミングを通常よりも遅角させて実圧縮比を低下させる始動時実圧縮比低下制御を実行するようにしたので、エンジン始動時の混合気の実圧縮比を自着火が発生しない程度まで低下させることができる。これにより、エンジン11に自着火し易い燃料が供給された場合でも、エンジン始動時に混合気の圧縮による自着火が発生することを防止することができ、エンジン始動時の自着火による不快な振動を防止することができる。
しかも、本実施例では、始動時実圧縮比低下制御の際に、燃料のオクタン価が低くなるほど、また、エンジン温度が高くなるほど自着火が発生し易くなるのに従って吸気バルブ35の閉弁タイミングを遅角して混合気の実圧縮比を低下させて自着火の防止効果を高めるようにしたので、必要以上に混合気の実圧縮比を低下させる(筒内充填吸気量を低減させる)ことを防止できて、始動時実圧縮比低下制御による始動性の低下を最小限に抑えることができる。
尚、上記実施例では、始動時実圧縮比低下制御の際に、燃料のオクタン価とエンジン温度情報(エンジン温度又はその代用情報)との両方に応じて吸気バルブ35の閉弁タイミングを設定するようにしたが、例えば、エンジン温度情報が所定値以上のときに燃料のオクタン価のみに応じて吸気バルブ35の閉弁タイミングを設定したり、或は、燃料のオクタン価が所定値以下のときにエンジン温度情報のみに応じて吸気バルブ35の閉弁タイミングを設定したりするようにしても良い。
また、上記実施例では、燃料の自着火度合(自着火の発生し易さの度合)として燃料のオクタン価を用いるようにしたが、これに限定されず、燃料の自着火度合として、例えば、ノック強度やノック頻度を用いたり、或は、燃料のアルコール濃度を用いるようにしても良い。
また、上記実施例では、吸気バルブ35の閉弁タイミングを変化させて始動時実圧縮比低下制御(始動時の混合気の実圧縮比を低下させる制御)を実行するようにしたが、例えば、吸気バルブ35のリフト量を変化させる可変バルブリフト装置を備えたシステムでは、吸気バルブ35のリフト量を変化させて始動時実圧縮比低下制御を実行するようにしても良い。或は、エンジン11のピストンの上死点や下死点の位置を変化させてエンジン11の圧縮比(ピストンの下死点と上死点における燃焼室の容積の比)を変化させる可変圧縮比装置を備えたシステムでは、エンジン11の圧縮比を変化させて実圧縮比低下制御を実行するようにしても良い。
本発明の一実施例におけるエンジン制御システム全体の概略構成図である。 始動時実圧縮比低下制御ルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。 始動禁止判定値Kのマップの一例を概念的に示す図である。 吸気バルブ閉弁タイミングのマップの一例を概念的に示す図である。
符号の説明
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、16…スロットルバルブ、21…燃料噴射弁、22…点火プラグ、23…排気管、26…冷却水温センサ、34…ECU(自着火度合判定手段,始動時実圧縮比低下制御手段,始動禁止手段)、35…吸気バルブ、36…可変バルブタイミング装置、37…警告ランプ

Claims (6)

  1. 内燃機関に供給される燃料の自着火の発生し易さの度合(以下「自着火度合」という)を判定する自着火度合判定手段と、
    前記自着火度合判定手段で判定した自着火度合が所定領域のときに内燃機関の始動時の混合気の実圧縮比を通常よりも低下させる始動時実圧縮比低下制御を実行する始動時実圧縮比低下制御手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  2. 前記始動時実圧縮比低下制御手段は、内燃機関の始動時の吸気バルブの閉弁タイミングを通常よりも遅角させることで前記始動時実圧縮比低下制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の始動制御装置。
  3. 前記始動時実圧縮比低下制御手段は、前記始動時実圧縮比低下制御の際に内燃機関の温度と冷却水温と吸気温と油温のうちの少なくとも1つの温度情報に応じて前記吸気バルブの閉弁タイミングを設定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の始動制御装置。
  4. 前記始動時実圧縮比低下制御手段は、前記始動時実圧縮比低下制御の際に前記自着火度合判定手段で判定した自着火度合に応じて前記吸気バルブの閉弁タイミングを設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関の始動制御装置。
  5. 前記自着火度合判定手段で判定した自着火度合が所定の始動禁止判定値を越えたときに内燃機関の始動を禁止する始動禁止手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関の始動制御装置。
  6. 前記始動禁止手段は、内燃機関の温度と冷却水温と吸気温と油温のうちの少なくとも1つの温度情報に応じて前記始動禁止判定値を設定することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の始動制御装置。
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