JP2005155462A - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エンジン始動時の排気エミッション低減、回転変動防止、燃圧上昇速度向上を実現して始動性を向上させる。
【解決手段】 運転者がエンジン始動のためにイグニッションスイッチをスタート位置に操作した時点(スタートスイッチがオンされた時点)で、燃料ポンプを起動(オン)して、燃圧を上昇させるが、燃圧が始動に適した所定の燃圧に上昇するまでは、スタータによるクランキング及び燃料噴射の両方を禁止する。その後、燃圧が始動に適した燃圧に上昇した時点で、クランキングを開始すると共に、燃料噴射を許可する。これにより、燃圧が所定値に上昇するまでのクランキング禁止期間に、クランキングによる各気筒内の未燃燃料の排出や回転変動を防止すると共に、クランキングによるバッテリ電圧低下のない状態で燃料ポンプを作動させて燃圧を速やかに始動に適した燃圧に上昇させ、始動性を向上させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関の始動時の制御を改善した内燃機関の始動制御装置に関するものである。
従来の一般的な内燃機関の始動制御では、図6に示すように、スタータをオンしてクランク軸の回転駆動(クランキング)を開始するのとほぼ同時に、燃料ポンプを起動して燃料を燃料噴射弁へ圧送すると共に、燃料噴射弁による燃料噴射を許可するようにしている。このため、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力(燃圧)が十分に上昇する前に、燃料噴射が開始されてしまうことがあり、その結果、燃料噴射を開始しても、燃料噴射量が不足して、不完全燃焼や失火を招く可能性がある。
この対策として、特許文献1(特開昭53−136131号公報)に記載されているように、スタータをオンしてクランキングを開始した後、燃圧が十分に上昇するまでの期間は、燃料噴射を禁止し、燃圧が十分に上昇した時点で燃料噴射を許可するようにしたものがある(図7参照)。
また、特許文献2(特開平6−173806号公報)に記載されているように、車両のドアが開放されたときに、その直後に内燃機関が始動されるものと予測して、燃料ポンプを作動させることで、内燃機関の始動前(つまり燃料噴射の開始前)に燃圧を上昇させるようにしたものがある。
特開昭53−136131号公報(第2頁〜第3頁等) 特開平6−173806号公報(第4頁〜第5頁等)
ところで、内燃機関の始動前(停止中)には、燃料噴射弁の燃料漏れ等により吸気管内や各気筒内に未燃燃料が存在する。上記特許文献1の始動制御では、図7に示すように、始動時に燃圧が十分に上昇するまで燃料噴射を禁止するだけで、クランクキングはそのまま実行されるため、そのクランキングによって吸気管内や各気筒内の未燃燃料が排気管から排出されて排気エミッションが悪化する懸念がある。そうかといって、クランキング当初から点火を実行して各気筒の未燃燃料を燃焼させようとすると、クランキング中に未燃燃料の気筒間ばらつきにより気筒間で燃焼状態がばらついて回転変動が発生してしまい、始動性が悪くなる可能性がある。しかも、クランキングによりバッテリ電圧が低下した状態で燃料ポンプを作動させるため、クランキング中は、燃料ポンプの駆動力が低下して燃圧上昇速度が遅くなり、その結果、クランキング開始から燃圧が始動に適した燃圧に上昇するまでの時間(適正な燃料噴射量が得られるまでの時間)が長くかかってしまい、その分、始動完了時期が遅くなってしまうという欠点もある。
また、上記特許文献2のように、車両のドアが開けられたときに、その直後に内燃機関が始動されるものと予測して、燃料ポンプを作動させるシステムでは、内燃機関を始動しないときでも、車両のドアを開放する毎に、毎回、燃料ポンプを作動させることになるため、バッテリの負担が大きく、バッテリを消耗しやすいという欠点がある。
本発明は、これらの事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、始動時の排気エミッション低減、回転変動防止、燃圧上昇速度向上を実現して始動性を向上させることができると共に、バッテリの負担も軽減することができる内燃機関の始動制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の内燃機関の始動制御装置は、内燃機関をクランキングするスタータと、燃料を圧送する燃料ポンプと、該燃料ポンプにより供給される燃料を噴射する燃料噴射弁とを制御して内燃機関を始動する始動制御手段を備えたものにおいて、その始動制御手段によって、内燃機関の始動時に、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力が所定値以上になったときに、スタータによるクランキングを許可するようにしたものである。
この構成では、始動時に燃圧が始動に適した燃圧(所定値)に上昇するまでの期間は、クランキングを行わないため、各気筒内の未燃燃料(未燃ガス)の排出を防止できて始動時の排気エミッションを低減することができると共に回転変動も発生しない。しかも、燃圧が始動に適した燃圧に上昇するまでの期間は、クランキングによるバッテリ電圧低下のない状態で燃料ポンプを作動させることができるため、燃料ポンプの駆動力を十分に確保して燃圧を速やかに上昇させることができ、その分、燃圧が始動に適した燃圧に上昇するまでの時間(適当な燃料噴射量が得られるまでの時間)を短くすることができて、早期に始動を完了することができる。また、内燃機関を始動しないときには燃料ポンプが作動されないため、前記特許文献2のようにドアの開放により燃料ポンプを作動させるものと比較して、バッテリの消耗が少なく、バッテリを長持ちさせることができる。
この場合、請求項2のように、スタータによるクランキングを許可するときに(つまり燃料の圧力が所定値以上になったときに)、燃料噴射弁による燃料噴射も許可するようにすると良い。このようにすれば、燃圧が始動に適した燃圧に上昇してから燃料噴射を開始することができて、燃料噴射量不足による失火や不完全燃焼を確実に防止することができる。
ところで、燃圧が所定値に達するまで、必ずクランキングを禁止する構成にすると、万一、燃圧センサの異常等により実際の燃圧上昇に比して検出される燃圧上昇速度が異常に遅くなったり、いつまでたっても燃圧が所定値まで上昇しなくなった場合には、クランキング開始時期が異常に遅くなったり、いつまでたってもクランキングが開始されず、始動できないという不具合が発生する。
この対策として、請求項3のように、内燃機関の始動時に、燃料ポンプを起動してから燃料噴射弁に供給される燃料の圧力が所定値に達する前に所定期間が経過したときには、その時点でスタータによるクランキングを許可するようにしても良い。このようにすれば、燃料ポンプを起動してから所定期間が経過しても燃圧が所定値に達しないときには、燃圧センサの異常等と判断して、その時点でクランキングを開始することができるので、万一、燃圧センサの異常等により燃圧が十分に上昇しない場合でも、所定期間経過後に強制的にクランキングを開始して始動することができる。
また、請求項4のように、内燃機関の始動時に、燃料ポンプを起動してから所定のクランキング禁止期間が経過した後に、スタータによるクランキングを許可するようにしても良い。このようにすれば、燃圧が始動に適した燃圧に上昇するのに必要なクランキング禁止期間が経過するまで、クランキングが禁止されるため、燃圧が始動に適した燃圧に上昇するのを待って、クランキングを開始することができ、請求項1と同様の効果を得ることができる。
この場合も、請求項5のように、スタータによるクランキングを許可するときに燃料噴射弁による燃料噴射も許可するようにすると良い。このようにすれば、燃圧が十分に上昇してから燃料噴射を開始することができ、燃料噴射量不足による失火や不完全燃焼を確実に防止することができる。
一般に、内燃機関の停止後に、機関温度(エンジン温度)が低下するのに応じて、燃料供給経路内の燃料温度が低下して燃圧が低下する。また、機関温度が低下するのに応じて、燃料ポンプやバッテリの温度が低下して、始動時の燃料ポンプの駆動力が低下して燃圧上昇速度が遅くなる。このため、燃料ポンプを起動してから燃圧を始動に適した燃圧に上昇させるのに必要な期間は、始動時の機関温度によって変化する。
このような事情を考慮して、請求項6のように、クランキング禁止期間を機関温度に関する情報に応じて設定するようにしても良い。このようにすれば、燃料ポンプを起動してから燃圧を適正な燃圧に上昇させるのに必要な期間が、機関温度によって増減するのに対応して、クランキング禁止期間を増減させることができるので、クランキング禁止期間を機関温度に応じた適正な期間に設定することができる。これにより、クランキングの開始時期を必要以上に遅らせることなく、燃圧が始動に適した燃圧に上昇した時点で直ちにクランキングを開始することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、次の3つの実施例1〜3を用いて説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図3に基づいて説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン11には、吸気管12と排気管13が設けられている。エンジン11の吸気管12には、各気筒に空気を導入する吸気マニホールド14が設けられ、各気筒の吸気マニホールド14の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁15が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ16が取り付けられ、各点火プラグ16の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ17や、ノッキングを検出するノックセンサ18が取り付けられている。更に、エンジン11には、始動時にエンジン11をクランキングするためのスタータ19が取り付けられている。
一方、燃料タンク20内には、燃料ポンプ21が設けられ、この燃料ポンプ21を作動させることで燃料タンク20内の燃料が燃料配管22を通してデリバリパイプ23へ圧送され、このデリバリパイプ23で燃料が各気筒の燃料噴射弁15に分配されて供給される。デリバリパイプ23には、燃料噴射弁15に供給される燃料圧力(燃圧)を検出する燃圧センサ24が取り付けられている。
上述した各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)25に入力される。このECU25は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁15の燃料噴射量や点火プラグ16の点火時期を制御する。更に、ECU25の出力信号に基づいてポンプコントローラ26が燃料ポンプ21を制御する。
また、ECU25は、図2に示す始動制御プログラムを実行することで、エンジン11の始動時に、燃圧センサ24で検出した燃圧(燃料噴射弁15に供給される燃料の圧力)が所定値よりも低い期間は、スタータ19によるクランキング及び燃料噴射弁15による燃料噴射の両方を禁止し、燃圧が所定値以上に上昇したときに、スタータ19によるクランキング及び燃料噴射弁15による燃料噴射の両方を許可するようにしている。
以下、ECU25が実行する図2に示す始動制御プログラムの処理内容を説明する。
図2に示す始動制御プログラムは、ECU25の電源オン後に所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう始動制御手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、スタートスイッチがオンされたか否か(イグニッションスイッチがスタート位置に操作されたか否か)を判定する。このスタートスイッチがオンされると、ポンプコントローラ26によって燃料ポンプ21が起動される。ステップ101でスタートスイッチがオンされていると判定されれば、ステップ102に進み、燃圧センサ24で検出した燃圧が所定値以上(始動に適した燃圧)であるか否かを判定する。
その結果、燃圧が所定値よりも低いと判定された場合には、ステップ105に進み、始動許可フラグを、クランキング及び燃料噴射の禁止を意味するオフに維持したまま、ステップ106に進み、スタータ19をオフ状態に維持して、本プログラムを終了する。これにより、燃圧が所定値よりも低い期間は、燃料ポンプ21のみを作動させて燃圧を上昇させるが、スタータ19によるクランキング及び燃料噴射弁15による燃料噴射は禁止される。
その後、燃圧が上昇して、上記ステップ102で、燃圧が所定値以上であると判定された時点で、ステップ103に進み、始動許可フラグをオンにセットして、クランキング及び燃料噴射の両方を許可した後、ステップ104に進み、スタータ19をオンしてクランキングを開始する。
また、始動許可フラグがオンされた後は、燃料噴射と点火も許可され、各気筒の燃料噴射タイミングになる毎に当該気筒の燃料噴射弁15によって燃料噴射が実行されると共に、各気筒の点火タイミングになる毎に当該気筒の点火プラグ16によって点火が実行される。
その後、始動完了してスタートスイッチがオフされたときに(イグニッションスイッチがスタート位置からオン位置に戻されたときに)、ステップ101からステップ105に進み、始動許可フラグをオフ(リセット)した後、ステップ106に進み、スタータ19によるクランキングを終了する。尚、始動許可フラグがオフされた後も、エンジン運転中は、各気筒の燃料噴射タイミングになる毎に当該気筒の燃料噴射弁15によって燃料噴射が実行されると共に、各気筒の点火タイミングになる毎に当該気筒の点火プラグ16によって点火が実行される。
以上説明した本実施例1の始動制御の実行例を図3に示すタイムチャートを用いて説明する。図3に示すように、エンジン11の始動時に、スタートスイッチがオンされた時点t1で、燃料ポンプ21を起動(オン)して燃圧を上昇させるが、燃圧が所定値(始動に適した燃圧)に上昇するまでの期間は、始動許可フラグをオフに維持してスタータ19によるクランキング及び燃料噴射弁15による燃料噴射の両方を禁止する。その後、燃圧が所定値に上昇した時点t2で、始動許可フラグをオンにセットしてスタータ19によるクランキング及び燃料噴射弁15による燃料噴射の両方を許可し、その時点t2で、スタータ19によるクランキングを開始し、その後、所定の燃料噴射タイミングになった時点t3で、燃料噴射弁15による燃料噴射を開始する。
以上説明した本実施例1では、始動時に燃圧が所定値以上(始動に適した燃圧)に上昇するまでの期間は、スタータ19によるクランキングを行わないため、各気筒内の未燃燃料(未燃ガス)の排出を防止できて、始動時の排気エミッションを低減することができると共に回転変動も発生しない。しかも、燃圧が所定値以上(始動に適した燃圧)に上昇するまでの期間は、クランキングによるバッテリ電圧低下のない状態で燃料ポンプ21を作動させることができるため、燃料ポンプ21の駆動力を十分に確保して燃圧を速やかに上昇させることができ、その分、燃圧が始動に適した燃圧に上昇するまでの時間(適正な燃料噴射量が得られるまでの時間)を短くすることができて、早期に始動を完了することができる。また、エンジン11を始動しないときには燃料ポンプ21が作動されないため、前記特許文献2のようにドアの開放により燃料ポンプ21を作動させるものと比較して、バッテリの消耗が少なく、バッテリを長持ちさせることができる。
また、本実施例1では、燃圧が所定値以上に上昇してクランキングを許可するのと同時に燃料噴射を許可するようにしたので、燃圧が十分に上昇してから燃料噴射を開始することができ、始動時に燃料噴射量不足による失火や不完全燃焼を確実に防止することができる。
ところで、燃圧が所定値に達するまで、必ずクランキングを禁止する構成にすると、万一、燃圧センサの異常等により燃圧上昇速度が異常に遅くなったり、いつまでたっても燃圧が所定値まで上昇しなくなった場合には、クランキング開始時期が異常に遅くなったり、いつまでたってもクランキングが開始されず、始動できないという不具合が発生する。
この対策として、図4に示す本発明の実施例2では、エンジン11の始動時に、燃料ポンプ21を起動してから燃圧が所定値に達する前に所定時間が経過したときには、その時点でスタータ19によるクランキング及び燃料噴射弁15による燃料噴射の両方を許可するようにしている。
本実施例2で実行する図4の始動制御プログラムは、前記実施例1で説明した図2のプログラムのステップ102と103の処理の間にステップ102aと102bの処理を追加すると共に、ステップ101と105の処理の間にステップ101aの処理を追加したものであり、それ以外の各ステップの処理は図2と同じである。
図4の始動制御プログラムでは、ステップ101でスタートスイッチがオンされていると判定され、次のステップ102で燃圧が所定値よりも低いと判定された場合には、ステップ102aに進み、スタートスイッチのオンにより燃料ポンプ21を起動した後の経過時間を計測するタイマをカウントアップした後、ステップ102bに進み、このタイマのカウント値(燃料ポンプ21の起動後の経過時間)が所定時間以上であるか否かを判定する。この所定時間は、燃料ポンプ21を起動してから燃圧を所定値以上(始動に適した燃圧)に上昇させるのに必要な時間に設定されている。
その結果、タイマのカウント値が所定時間に達していないと判定された場合には、ステップ105に進み、始動許可フラグをオフしたまま、ステップ106に進み、スタータ19をオフ状態に維持して、本プログラムを終了する。これにより、燃圧が所定値よりも低い期間は、スタータ19によるクランキング及び燃料噴射弁15による燃料噴射の両方が禁止される。
一方、上記ステップ102bでタイマのカウント値が所定時間以上であると判定された場合、つまり、燃料ポンプ21の起動後に燃圧が所定値に達する前に所定時間が経過した場合には、燃料系に異常等が発生したと判断して、燃圧が所定値に達する前であっても、ステップ103に進み、始動許可フラグをオンにセットした後、ステップ104に進み、スタータ19をオンしてクランキングを開始し、各気筒の燃料噴射タイミングになる毎に当該気筒の燃料噴射弁15によって燃料噴射を実行する。
その後、始動完了してスタートスイッチがオフされたときに、ステップ101からステップ101aに進み、タイマのカウント値をリセットした後、始動許可フラグをオフすると共にスタータ19によるクランキングを終了する(ステップ105,106)。
以上説明した本実施例2では、燃料ポンプ21を起動してから所定時間が経過しても燃圧が所定値に達しないときには、燃圧センサの異常等と判断して、その時点でスタータ19によるクランキングを開始するようにしたので、万一、燃圧センサの異常等により燃圧が十分に上昇しない場合でも、所定時間経過後に強制的にクランキングを開始して始動することができる。
尚、本実施例2では、燃料ポンプ21を起動してから所定時間が経過したときにクランキングを許可するようにしたが、燃料ポンプ21を起動してから所定期間(例えば燃料ポンプ21の総回転数が所定値に達するまでの期間)が経過したときにクランキングを許可するようにしても良い。
次に、図5を用いて本発明の実施例3を説明する。
前記実施例1では、エンジン11の始動時に、燃圧が所定値以上に上昇したときに、スタータ19によるクランキング及び燃料噴射弁15による燃料噴射の両方を許可するようにしたが、本実施例3では、エンジン11の始動時に、燃料ポンプ21を起動してから所定のクランキング禁止時間が経過した後に、スタータ19によるクランキング及び燃料噴射弁15による燃料噴射の両方を許可するようにしている。
本実施例3で実行する図5の始動制御プログラムは、前記実施例1で説明した図2のプログラムのステップ102の処理をステップ102cと102dの処理に変更すると共に、ステップ101と105の処理の間にステップ101aの処理を追加したものであり、それ以外の各ステップの処理は図2と同じである。
図5の始動制御プログラムでは、ステップ101でスタートスイッチがオンされていると判定された場合に、ステップ102cに進み、スタートスイッチのオンにより燃料ポンプ21を起動した後の経過時間を計測するタイマをカウントアップした後、ステップ102dに進み、タイマのカウント値(燃料ポンプ21の起動後の経過時間)がクランキング禁止時間以上であるか否かによって、燃料ポンプ21を起動してからクランキング禁止時間が経過したか否を判定する。ここで、クランキング禁止時間は、燃料ポンプ21を起動してから燃圧を所定値以上(始動に適した燃圧)に上昇させるのに必要な時間に設定されている。
一般に、エンジン11の停止後に、エンジン温度(機関温度)が低下するのに応じて、燃料供給経路内の燃料温度が低下して燃圧が低下する。また、エンジン温度が低下するのに応じて、燃料ポンプ21やバッテリの温度が低下して、始動時の燃料ポンプ21の駆動力が低下して燃圧上昇速度が遅くなる。このため、燃料ポンプ21を起動してから燃圧を始動に適した燃圧に上昇させるのに必要な時間は、始動時のエンジン温度によって変化する。
このような事情を考慮して、クランキング禁止時間は、エンジン温度の代表的な情報である冷却水温に応じてマップ等により算出される。このクランキング禁止時間のマップは、冷却水温が低くなるほどクランキング禁止時間が長くなるように設定されている。
このステップ102で、タイマのカウント値(燃料ポンプ21の起動後の経過時間)がクランキング禁止時間に達していないと判定された場合には、燃圧が所定値まで上昇していないと判断して、ステップ105に進み、始動許可フラグをオフしたまま、ステップ106に進み、スタータ19をオフ状態に維持して、本プログラムを終了する。これにより、燃圧が始動に適した燃圧よりも低い期間は、スタータ19によるクランキング及び燃料噴射弁15による燃料噴射の両方が禁止される。
その後、上記ステップ102dで、タイマのカウント値がクランキング禁止時間以上であると判定されたとき(燃料ポンプ21を起動してからクランキング禁止時間が経過したとき)に、燃圧が始動に適した燃圧に上昇したと判断して、ステップ103に進み、始動許可フラグをオンにセットした後、ステップ104に進み、スタータ19をオンしてクランキングを開始し、各気筒の燃料噴射タイミングになる毎に当該気筒の燃料噴射弁15によって燃料噴射を実行する。
その後、始動完了してスタートスイッチがオフされたときに、ステップ101からステップ101aに進み、タイマのカウント値をリセットした後、始動許可フラグをオフすると共にスタータ19によるクランキングを終了する(ステップ105,106)。
以上説明した本実施例3では、エンジン11の始動時に、燃料ポンプ21を起動してから燃圧を始動に適した燃圧に上昇させるのに必要なクランキング禁止時間が経過した後に、スタータ19によるクランキング及び燃料噴射弁15による燃料噴射の両方を許可するようにしたので、燃圧が始動に適した燃圧に上昇したときに、クランキング及び燃料噴射の両方を開始することができ、前記実施例1と同じ効果を得ることができる。
また、本実施例3では、燃料ポンプ21を起動してから燃圧を始動に適した燃圧に上昇させるのに必要な時間が、エンジン温度によって変化することを考慮して、クランキング禁止時間をエンジン温度の代表的な情報である冷却水温に応じて設定するようにしたので、燃料ポンプ21を起動してから燃圧を始動に適した燃圧に上昇させるのに必要な時間が、エンジン温度によって増減するのに対応して、クランキング禁止時間を増減させることができ、クランキング禁止時間をエンジン温度に応じた適正な時間に設定することができる。これにより、クランキングの開始時期を必要以上に遅らせることなく、燃圧が始動に適した燃圧に上昇した時点で直ちにクランキングを開始することができる。
尚、本実施例3では、燃料ポンプ21を起動してからクランキング禁止時間が経過した後にクランキングを開始するようにしたが、燃料ポンプ21を起動してからクランキング禁止期間(例えば燃料ポンプ21の総回転数が所定値に達するまでの期間)が経過した後にクランキングを開始するようにしても良い。
また、本実施例3では、冷却水温に応じてクランキング禁止時間を設定するようにしたが、冷却水温以外のエンジン温度に関する情報(例えばエンジンシリンダ温度、燃料温度、油温等)に応じてクランキング禁止時間(又は期間)を設定するようにしても良い。
本発明の実施例1におけるエンジン制御システム全体の概略構成図である。 実施例1の始動制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の始動制御の実行例を示すタイムチャートである。 実施例2の始動制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3の始動制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 従来の始動制御(その1)の実行例を示すタイムチャートである。 従来の始動制御(その2)の実行例を示すタイムチャートである。
符号の説明
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、13…排気管、15…燃料噴射弁、16…点火プラグ、17…冷却水温センサ、19…スタータ、21…燃料ポンプ、24…燃圧センサ、25…ECU(始動制御手段)

Claims (6)

  1. 内燃機関の始動時にクランク軸を回転駆動(以下「クランキング」という)するスタータと、燃料を圧送する燃料ポンプと、該燃料ポンプにより供給される燃料を噴射する燃料噴射弁とを制御して内燃機関を始動する始動制御手段を備えた内燃機関の始動制御装置において、
    前記始動制御手段は、内燃機関の始動時に、前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力が所定値以上になったときに、前記スタータによるクランキングを許可することを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  2. 前記始動制御手段は、前記スタータによるクランキングを許可するときに前記燃料噴射弁による燃料噴射も許可することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の始動制御装置。
  3. 前記始動制御手段は、内燃機関の始動時に、前記燃料ポンプを起動してから前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力が所定値に達する前に所定期間が経過したときには、その時点で前記スタータによるクランキングを許可することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の始動制御装置。
  4. 内燃機関の始動時にクランク軸を回転駆動(以下「クランキング」という)するスタータと、燃料を圧送する燃料ポンプと、該燃料ポンプにより供給される燃料を噴射する燃料噴射弁とを制御して内燃機関を始動する始動制御手段を備えた内燃機関の始動制御装置において、
    前記始動制御手段は、内燃機関の始動時に、前記燃料ポンプを起動してから所定のクランキング禁止期間が経過した後に、前記スタータによるクランキングを許可することを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  5. 前記始動制御手段は、前記スタータによるクランキングを許可するときに前記燃料噴射弁による燃料噴射も許可することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の始動制御装置。
  6. 前記始動制御手段は、前記クランキング禁止期間を機関温度に関する情報に応じて設定することを特徴とする請求項4又は5に記載の内燃機関の始動制御装置。
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