JP4765745B2 - 内燃機関の着火時期制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、圧縮着火式内燃機関の着火時期を制御する技術に関する。
圧縮着火式内燃機関では、使用燃料の着火性(着火点)が変化すると、燃料の着火遅れ期間が変化する。このため、燃料の着火時期が所望の時期から懸け離れる可能性がある。
例えば、使用燃料の着火性が低くなる(着火点が高くなる)と、燃料の着火遅れ期間が長くなるため、着火時期が所望の時期より遅くなる。燃料の着火時期が所望の時期より遅くなると、燃料が失火し易くなるため、機関出力の低下やスモークの発生が誘発される可能性がある。
これに対し、燃料の着火性が低くなるほど燃料噴射時期を早めることにより、着火時期の変化を抑制しようとする技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004−340026号公報 特開2005−48704号公報
ところで、近年では内燃機関の気筒内へ多量のEGRガスを導入することにより、燃料の着火遅れ期間を長引かせ、以て燃料と気筒内のガスとを予混合させる圧縮着火式内燃機関が開発されている。
このような圧縮着火式内燃機関において、使用燃料の着火性が低くなった時に燃料噴射時期が早められても、着火時期の遅れを抑制することは困難である。
本発明は、上記したような種々の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、気筒内へ多量のEGRガスを導入することにより燃料と気筒内のガスとの予混合期間を長引かせる内燃機関の着火時期制御システムにおいて、使用燃料の着火性が変化した場合の着火時期の変化を抑制可能な技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、気筒内へ多量のEGRガスを導入することにより燃料の着火遅れ期間(燃料と気筒内のガスとの予混合期間)を長引かせる内燃機関の着火時期制御システムにおいて、使用燃料の着火性が低くなるほど着火遅れ期間が短くなるように内燃機関を制御するようにした。
詳細には、本発明は、内燃機関の気筒内へ多量のEGRガスを導入することにより燃料の着火遅れ期間(予混合期間)を長引かせる内燃機関の着火時期制御システムにおいて、前記内燃機関に使用される燃料の着火性を判別する判別手段と、前記判別手段により判別された着火性が低くなるほど着火遅れ期間が短くなるように内燃機関の運転状態を制御する制御手段と、を備えるようにした。
かかる内燃機関の着火時期制御システムによれば、多量のEGRガスが気筒内に導入される運転状態において、使用燃料の性状変化により着火性が低くなっても着火遅れ期間の過剰な長期化が抑制されるため、着火時期が所望の時期から懸け離れることを抑制可能となる。
着火遅れ期間を短縮する方法としては、使用燃料の着火性が低下するほど気筒内へ導入されるEGRガス量を減量する方法、使用燃料の着火性が基準値より低下した場合にポスト噴射を行うとともにポスト噴射量を使用燃料の着火性が低くなるほど増加させる方法、或いは、使用燃料の着火性が低下するほどグロープラグの発熱量を増加させる方法等を例示することができる。
気筒内へ導入されるEGRガス量が減量されると着火遅れ期間が短縮されるため、使用燃料の着火性低下による着火遅れ期間の増加分をEGRガス量の減量による着火遅れ期間の減少分によって相殺すれば、着火時期の変化を抑制することが可能となる。
通常の燃料噴射(主噴射)の後にポスト噴射が行われると、ポスト噴射された燃料が火種となって主噴射燃料が着火及び燃焼するようになるため、着火遅れ期間の長期化が抑制される。但し、使用燃料の着火性が低下すると、ポスト噴射された燃料の着火性も低下するため、使用燃料の着火性が低くなるほどポスト噴射量を増加させることが好ましい。
グロープラグの発熱量が増加すると燃料の温度が着火点に到達し易くなるため、燃料の着火性が低下するほどグロープラグの発熱量が増加すれば、着火遅れ期間の長期化が抑制される。
尚、EGRガス量を減量するためにEGR弁や吸気絞り弁等が制御された時点から気筒内に実際に導入されるEGRガス量が目標量へ低下するまでには応答遅れが生じる。このため、制御手段は、EGRガス量の減量処理を開始した時点から所定期間(EGRガスの応答遅れ期間)は、ポスト噴射を実行するとともにポスト噴射量を着火性が低くなるほど増加させることにより着火遅れ期間を短縮し、若しくはグロープラグの発熱量を着火性が低くなるほど増加させることにより着火遅れ期間を短縮するようにしてもよい。
また、着火遅れ期間を短縮させる手段としてポスト噴射が用いられる場合は、ポスト噴射量が所定量以下に制限されることが好ましい。これは、ポスト噴射量が過多になると、その際の機関運転状態によっては過早着火や失火を誘発する可能性があるからである。
尚、ポスト噴射量が所定量に達した後に更なる着火遅れ期間の短縮を図る必要がある場合は、グロープラグの発熱量増加やEGRガス量の減量を行うことにより、着火遅れ期間を短縮すればよい。
本発明によれば、気筒内へ多量のEGRガスを導入することにより燃料と気筒内のガスとを予混合させる内燃機関の着火時期制御システムにおいて、使用燃料の着火性が変化した場合の着火時期の変化を抑制することが可能になる。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
<実施例1>
先ず、本発明の第1の実施例について図1〜図7に基づいて説明する。図1は、本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。
図1に示す内燃機関1は、予混合燃焼運転と拡散燃焼運転とを切換可能な圧縮着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)である。
内燃機関1のシリンダヘッド2においてピストン3の頂面と対向する面には、シリンダ4内へ直接燃料を噴射する燃料噴射弁5が配置されている。
内燃機関1には、シリンダ4内へガスを導く吸気通路6と、シリンダ4内のガスを排出する排気通路7とが設けられている。それら吸気通路6と排気通路7は、EGR通路8により相互に連通している。EGR通路8は、排気通路7を流れる排気の一部(以下、「EGRガス」と称する)を吸気通路6へ再循環させる通路である。
EGR通路8には、該EGR通路8を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ9と、該EGR通路8を流れるEGRガスの量を調整する流量調整弁(以下、「EGR弁」と称する)10が設けられている。
上記した燃料噴射弁5やEGR弁10はECU11により電気的に制御される。ECU11は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等を備えた電子制御ユニットである。
ECU11は、内燃機関1の図示しないクランクシャフトが所定角度回転する都度パルス信号を出力するクランクポジションセンサ12や、アクセルペダルの踏み込み量に応じた電気信号を出力するアクセルポジションセンサ13等と電気的に接続されている。
ECU11は、上記したクランクポジションセンサ12やアクセルポジションセンサ13等の出力信号に基づいて内燃機関1の運転状態を判別し、判別された運転状態に応じて燃料噴射弁5やEGR弁10を制御する。
例えば、ECU11は、アクセルポジションセンサ13の出力信号(アクセル開度)Accp、及び機関回転数(クランクポジションセンサ12の出力信号から演算された値)Neから定まる内燃機関の運転状態が図2に示す拡散燃焼運転領域にある時には、内燃機関1を拡散燃焼運転させるべく燃料噴射弁5を制御する。
詳細には、ECU11は、図3に示すように、シリンダ4が圧縮上死点近傍にある時に燃料噴射弁5から燃料を噴射させる。この場合、燃料噴射弁5はシリンダ4内が高温且つ高圧となる状況下で燃料を噴射することになるため、燃料噴射弁5から噴射された燃料がシリンダ4内へ拡散しながら燃焼する。
また、ECU11は、アクセル開度Accp及び機関回転数Neから定まる内燃機関の運転状態が図2に示す予混合燃焼運転領域にある時には、内燃機関1を予混合燃焼運転させるべく燃料噴射弁5を制御する。
詳細には、ECU11は、図4に示すように、シリンダ4が圧縮行程の初期から中期(例えば、圧縮行程上死点前180°CA〜60°CA)にある時に燃料噴射弁5から燃料噴射(予混合噴射)させて予混合気を形成し、該予混合気をピストン3の上昇によって圧縮実着火させる。
ところで、内燃機関1が予混合燃焼運転される時は、燃料噴射弁5から予混合噴射された燃料がピストン3の上昇により圧縮されるため、圧縮上死点近傍より過剰に早い時期に着火(過早着火)する可能性がある。
これに対し、ECU11は、拡散燃焼運転時に比して十分に多いEGRガスをシリンダ4内へ導入すべくEGR弁10を制御する。このように多量のEGRガスがシリンダ4内へ導入されると、予混合噴射された燃料の着火遅れ期間が長くなるため、過早着火が抑制
される。
しかしながら、給油条件等によっては内燃機関1の使用燃料の性状が変化し、それに応じて燃料の着火性(着火点)が変化する可能性がある。このため、内燃機関1の設計時に想定された燃料の着火性と実際に使用される燃料の着火性が剥離する場合がある。
このような場合には、燃料の着火時期が所望の着火時期から懸け離れ、燃料の失火、燃焼騒音の増大、スモークの増加、或いは機関出力の低下等の種々の不具合が誘発される虞がある。このような問題に対し、使用燃料の着火性が低くなるほど燃料噴射時期を進角させる方法が提案されている。
上記の方法は、内燃機関1が拡散燃焼運転されている時は有効であるが、内燃機関1が予混合燃焼運転されている時は効果を得難い上、ボアフラッシングなどの問題を誘発する可能性もある。
そこで、本実施例では、使用燃料の着火性を判別し、判別された着火性が予め想定されている着火性より低い場合は予混合燃焼運転時のEGRガス量を減量することにより着火時期の変化を抑制するようにした。
以下、内燃機関1が予混合燃焼運転されている時の着火時期制御について図5に沿って説明する。図5は、内燃機関1が予混合燃焼運転されている時の着火時期制御ルーチンを示すフローチャートである。この着火時期制御ルーチンは、予めECU11のROMに記憶されているルーチンであり、内燃機関1の予混合燃焼運転中にECU11が繰り返し実行するルーチンである。
着火時期制御ルーチンでは、ECU11は、先ずS101において、内燃機関1が実際に使用している燃料の着火性を判別する。尚、燃料の着火性はセタン価と相関するため、ECU11はS101において使用燃料のセタン価Crを判別するようにしてもよい。
使用燃料のセタン価を判別する方法としては、既知の種々の方法を用いることができる。例えば、フューエルカット運転時等の圧縮行程初期にシリンダ4内に燃料を噴射するとともに、この燃料の着火時期や着火遅れ期間等を検出し、検出されたパラメータに基づいて使用燃料のセタン価Crを判別する方法を例示することができる。
尚、燃料の着火時期や着火遅れ期間は、燃料の燃焼による筒内圧の上昇タイミング若しくは機関回転速度の上昇タイミングを筒内圧センサやクランクポジションセンサ12の測定値から特定する方法を例示することができる。
上記したようなセタン価Crの測定は、燃料の給油後に1回のみ行われてもよいが、新たに給油された燃料と燃料タンク内に残存していた燃料とは直ちに混合されずに徐々に混合されるため、本ルーチンが実行される都度行われることが好ましい。
S102では、ECU11は、前記S101で判別されたセタン価Crが基準値Crbaseより低いか否かを判別する。前記基準値Crbaseは、内燃機関1の設計時に予め想定されたセタン価の下限値に相当する。
前記S102において肯定判定された場合(Cr<Crbase)は、ECU11は、S103へ進む。S103では、ECU11は、前記基準値Crbaseから前記セタン価Crを減算することにより、偏差△Cr1(=Crbase−Cr)を演算する。
S104では、ECU11は、前記S103で算出された偏差△Cr1に基づいてEGR弁10の開度の補正量△EGR(=f(△Cr1))を演算する。ここで、f(△Cr1)は、図6に示すように、偏差△Cr1が大きくなるほど補正量△EGRが大きくなるように定められている。
S105では、ECU11は、EGR弁10の目標開度Aegrを演算する。詳細には、ECU11は、先ず、内燃機関1の運転状態(アクセル開度Accpや機関回転数Neなど)から定まる目標開度の基準値(以下、「基準目標開度」と称する)Aegrbaseを求める。次いで、ECU11は、前記基準目標開度Aegrbaseから前記補正量△EGRを減算することにより、EGR弁10の目標開度Aegr(=Aegrbase−△EGR)を演算する。
この場合、EGR弁10の目標開度Aegrは使用燃料のセタン価が低くなるほど小さくなる。その結果、内燃機関1のシリンダ4内へ導入されるEGRガス量は、図7に示すように、使用燃料のセタン価Crが低くなるほど少なくなる。
使用燃料のセタン価Crが低くなるほどEGRガス量が減少すると、セタン価の低下に起因した着火遅れ期間の増加分がEGRガス量の減量による着火遅れ期間の減少分によって相殺されるため、着火時期の大幅な遅れが回避される。その結果、燃料の失火、機関出力の低下、燃焼騒音の増大、或いはスモークの増加等が抑制される。
また、前記S102において否定判定された場合(Cr≧Crbase)は、ECU11は、S106へ進む。S106では、ECU11は、基準目標開度AegrbaseをEGR弁10の目標開度Aegr(=Aegrbase)に設定する。
以上述べたようにECU11が図5の着火時期制御ルーチンを実行することにより、本発明にかかる判別手段及び制御手段が実現される。従って、内燃機関1が予混合燃焼運転されている時のEGRガス量は、セタン価が低くなるほど少なくなる。その結果、内燃機関1の予混合燃焼運転時に燃料の着火性(セタン価)が変化しても着火時期の変動を抑制することができ、以て着火時期の遅延による不具合の発生が抑制される。
<実施例2>
次に、本発明の第2の実施例について図8〜図10に基づいて説明する。ここでは、前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第1の実施例では、内燃機関1の予混合燃焼運転時に使用燃料のセタン価Crが基準値Crbaseより低くなると、EGRガス量を減量することにより着火遅れ期間の長期化を抑制する例について述べたが、本実施例では内燃機関1の予混合燃焼運転時に使用燃料のセタン価Crが基準値Crbaseより低くなるとポスト噴射を行うことにより着火遅れ期間の長期化を抑制する例について述べる。
使用燃料の着火性(セタン価Cr)が基準値Crbaseより低下した場合は、ECU11は、図8に示すように、前述した予混合噴射を行った後の圧縮上死点近傍(好ましくは、圧縮上死点前)においてポスト噴射を行う。このように予混合噴射後にポスト噴射が行われると、ポスト噴射された燃料が火種となって予混合噴射燃料が圧縮上死点近傍で燃焼するようになる。
但し、使用燃料のセタン価Crが低下すると、ポスト噴射燃料の着火性も低下するため、使用燃料のセタン価Crが低くなるほどポスト噴射量を増加させることが好ましい。
また、上記したようなポスト噴射が行われる場合の総燃料噴射量(予混合噴射量とポスト噴射量の総和)は、予混合噴射のみが行われる場合の総燃料噴射量(=予混合噴射量)と同量であることが好ましい。これは、ポスト噴射の追加による内燃機関1のトルク増加を抑制するためである。従って、ECU11は、ポスト噴射量が多くなるほど予混合噴射量を減量するものとする。
以下、内燃機関1が予混合燃焼運転されている時の着火時期制御について図9に沿って説明する。図9は、内燃機関1が予混合燃焼運転されている時の着火時期制御ルーチンを示すフローチャートである。
着火時期制御ルーチンにおいて、S101〜S102の処理は、前述した第1の実施例の着火時期制御ルーチンと同様である。
S102で肯定判定された場合(Cr<Crbase)は、ECU11は、S201へ進む。S201では、ECU11は、前記S101で判別されたセタン価Crに基づいてポスト噴射量Qpst(=g(Cr))を演算する。ここで、g(Cr)は、図10に示すように、セタン価Crが低くなるほどポスト噴射量Qpstが多くなるように定められる。
ところで、ポスト噴射量Qpstが過多になると、以下のような不具合を発生する可能性がある。例えば、EGRガス量が比較的少ない時にポスト噴射量Qpstが過多になると、燃料が過早着火して燃焼騒音やスモークの増加等を誘発する虞がある。一方、EGRガスが比較的多い時にポスト噴射量Qpstが過多になると、燃料の気化潜熱により筒内温度が低下して燃料が失火する虞がある。
よって、本実施例ではポスト噴射量Qpstに上限値Aが設定されている。上限値Aは、上記した種々の不具合が発生しないように定められる値であり、予め実験的に求められている。
ここで図9に戻り、ECU11は、S202において前記S201で算出されたポスト噴射量Qpstが前記した上限値A以下であるか否かを判別する。尚、ECU11は、S202において、前記ポスト噴射量Qpstと前記上限値ポストとを比較する代わりに、前記S101で判別されたセタン価Crとポスト噴射量Qpstが上限値Aに達する際のセタン価(図10中のCr0を参照。以下、このセタン価Cr0を「境界値Cr0」と称する)とを比較するようにしてもよい。
前記S202において肯定判定された場合(Qpst≦A、又はCr≧Cr0)は、ECU11は、S203へ進み、前記S201で算出されたポスト噴射量Qpstに従ってポスト噴射を実行する。その際、ECU11は、内燃機関1の不要なトルク増加を抑制するために、ポスト噴射量Qpstと同量の噴射量を予混合噴射量から減量する。
一方、前記S202において否定判定された場合(Qpst>A、又はCr<Cr0)は、ECU11は、S204へ進み、ポスト噴射量Qpstを上限値Aに制限する。
S205では、ECU11は、前記S204で決定されたポスト噴射量Qpstに従ってポスト噴射を実行する。
ところで、使用燃料のセタン価Crが前記境界値Cr0より低くなると、ポスト噴射の実行のみで燃料の着火遅れを抑制することが困難となる。そこで、ECU11は、S20
6において、EGRガスの減量処理を行う。
EGRガスの減量処理では、ECU11は、先ず前記S101で判別されたセタン価Crと前記境界値Cr0との差△Cr2(=Cr0−Cr)が大きくなるほどEGRガス量が少なくなるようにEGR弁10の目標開度を補正する。
このようにEGR弁10の目標開度が補正されると、使用燃料のセタン価Crが前記境界値Cr0より低い場合であっても、燃料の着火遅れを抑制することが可能となるため、燃料の着火時期を所望の時期とすることが可能になる。
また、前記したS102において否定判定された場合は、ECU11は、S207へ進む。S207では、ECU11は、ポスト噴射量Qpstを零に設定(ポスト噴射停止)して、本ルーチンの実行を終了する。
以上述べた実施例によれば、前述した第1の実施例と同様の効果を得ることが可能となる。更に、ポスト噴射の実行/非実行の切り換え及びポスト噴射量Qpstの変更は、EGRガス量の変更に比して応答性が高いため、給油直後のように使用燃料のセタン価が刻々と変化する場合には本実施例の着火時期制御方法が有効である。
また、本実施例の着火時期制御方法は、前述した第1の実施例においてEGRガス量を変更すべくEGR弁10の開度が変更された時点から実際のEGRガス量が所望量となるまでの応答遅れ期間に実行されるようにしてもよい。
<実施例3>
次に、本発明の第3の実施例について図11〜図13に基づいて説明する。ここでは前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第1の実施例では、内燃機関1の予混合燃焼運転時に使用燃料のセタン価Crが基準値Crbaseより低くなると、EGRガス量を減量することにより着火遅れ期間の長期化を抑制する例について述べたが、本実施例では内燃機関1の予混合燃焼運転時に使用燃料のセタン価Crが基準値Crbaseより低くなるとグロープラグを発熱させることにより着火遅れ期間の長期化を抑制する例について述べる。
図11は、本実施例における内燃機関1の概略構成を示す図である。図11に示す内燃機関1は、燃料噴射弁5の近傍に配置されたグロープラグ14を具備している。グロープラグ14は、ECU11によって電気的に制御される。
例えば、ECU11は、内燃機関1の予混合燃焼運転時に使用燃料のセタン価Crが基準値Crbaseより低下すると、セタン価Crが低くなるほどグロープラグ14の通電量(発熱量)を増加させる。
燃料のセタン価Crが低くなると、該燃料の着火点が高くなるため、燃料の着火遅れ期間が長くなる。これは、燃料のセタン価Crが低くなるほど顕著となる。一方、グロープラグ14の発熱量が増加すると、燃料が着火点へ到達するまでの時間が短縮される。これは、グロープラグ14の発熱量が増加するほど顕著となる。
従って、燃料のセタン価Crが低くなるほどグロープラグ14の発熱量が増加させられれば、セタン価Crの低下による着火遅れ期間の増加分がグロープラグ14の発熱による着火遅れ期間の減少分によって相殺される。その結果、着火時期の大幅な遅れを回避する
ことが可能となる。
以下、内燃機関1が予混合燃焼運転されている時の着火時期制御について図12に沿って説明する。図12は、内燃機関1が予混合燃焼運転されている時の着火時期制御ルーチンを示すフローチャートである。
図12の着火時期制御ルーチンにおいて、S101〜S102の処理は、前述した第1の実施例の着火時期制御ルーチンと同様である。
S102で肯定判定された場合(Cr<Crbase)は、ECU11は、S301へ進む。S301では、ECU11は、前記S101で判別されたセタン価Crに基づいてグロープラグ14の通電量Cglow(=h(Cr))を演算する。ここで、h(Cr)は、図13に示すように、セタン価Crが低くなるほど通電量Cglowが多くなるように定められる。
ここで図12に戻り、ECU11は、S302において、前記S301で算出された通電量Cglowに従ってグロープラグ14へ通電する。
一方、前記S102において否定判定された場合(Cr>Crbase)は、ECU11は、S303へ進む。S303では、ECU11は、グロープラグ14の通電量Cglowを零に設定して本ルーチンの実行を終了する。
以上述べた実施例によれば、前述した第1の実施例と同様の効果を得ることが可能となる。更に、グロープラグ14の通電/非通電の切り換え、及び通電量Cglowの変更は、EGRガス量の変更に比して応答性が高いため、給油直後のように使用燃料のセタン価が刻々と変化する場合には本実施例の着火時期制御方法が有効である。
また、本実施例の着火時期制御方法は、前述した第1の実施例においてEGRガス量を変更すべくEGR弁10の開度が変更された時点から実際のEGRガス量が所望量となるまでの応答遅れ期間に実行されるようにしてもよい。
本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。 内燃機関の予混合燃焼運転領域と拡散燃焼運転領域を定めたマップを示す図である。 拡散燃焼運転時の燃料噴射方法を示すタイミングチャートである。 予混合燃焼運転時の燃料噴射方法を示すタイミングチャートである。 第1の実施例における着火時期制御ルーチンを示すフローチャートである。 EGR弁開度の補正量△EGRと偏差△Cr1との関係を示す図である。 使用燃料のセタン価とEGRガス量との関係を示す図である。 第2の実施例において予混合燃焼運転時の燃料噴射方法を示すタイミングチャートである。 第2の実施例における着火時期制御ルーチンを示すフローチャートである。 使用燃料のセタン価Crとポスト噴射量Qpstとの関係を示す図である。 第3の実施例における内燃機関の概略構成を示す図である。 第3の実施例における着火時期制御ルーチンを示すフローチャートである。 使用燃料のセタン価Crとグロープラグの通電量Cglowとの関係を示す図である。
符号の説明
1・・・・・内燃機関
5・・・・・燃料噴射弁
8・・・・・EGR通路
9・・・・・EGRクーラ
10・・・・・EGR弁
11・・・・ECU
14・・・・グロープラグ

Claims (1)

  1. 気筒内へEGRガスを導入することにより燃料と気筒内のガスとを予混合させる内燃機関の着火時期制御システムにおいて、
    前記内燃機関に使用される燃料の着火性を判別する判別手段と、
    前記判別手段により判別された着火性が低くなるほど着火遅れ期間が短くなるように内燃機関の運転状態を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記判別手段により判別された着火性が低くなるほど前記気筒内へ導入されるEGRガス量を減量させる減量処理を行い、該減量処理を開始した時点から所定期間は燃料噴射弁からポスト噴射を行わせるとともに前記判別手段により判別された着火性が低くなるほどポスト噴射量を増加させることを特徴とする内燃機関の着火時期制御システム。
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