JP2007270602A - 液体供給構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面側に存する表面側空間と裏面側に存する裏面側空間とを連通させる貫通孔を有し、表面側空間と裏面側空間とを仕切るように配設される板状部材と、基端に液体が供給され、液体を吐出可能な先端である吐出端部が裏面側空間に配設される液体導管と、吐出端部に液密的に接続されることを意図された被接続具と、を備えてなる液体供給構造において、被接続具と吐出端部との接続部分から液体が漏れても、該漏れた液体が裏面側空間に漏れ出すことを防止又は減少させる液体供給構造を提供する。
【解決手段】被接続具と吐出端部との接続部分を一端側が液密的に覆うと共に、他端が表面側空間又は該貫通孔内部に存するチューブ部材と、を備えてなる、液体供給構造である。
【選択図】 図6

Description

本発明は、液体供給構造に関し、より詳細には、表面側に存する表面側空間と裏面側に存する裏面側空間とを連通させる貫通孔を有し、表面側空間と裏面側空間とを仕切るように配設される板状部材と、基端に液体が供給され、液体を吐出可能な先端である吐出端部が裏面側空間に配設される液体導管と、吐出端部に液密的に接続されることを意図された被接続具と、を備えてなる、液体供給構造において、吐出端部に接続された被接続具と吐出端部との接続部分から液体が漏れても、該漏れた液体が裏面側空間に漏れ出ること(例えば、該漏れた液体が裏面側空間において滴下、吐出、噴射、たれる等すること)を防止又は減少させる液体供給構造に関する。
表面側に存する表面側空間と裏面側に存する裏面側空間とを連通させる貫通孔を有し、表面側空間と裏面側空間とを仕切るように配設される板状部材と、基端に液体が供給され、液体を吐出可能な先端である吐出端部が裏面側空間に配設される液体導管と、吐出端部に液密的に接続されることを意図された被接続具と、を備えてなる、液体供給構造は、様々な場所において用いられている。
例えば、建物の壁部材(板状部材)により室内空間(表面側空間)と壁の内部空間(壁内部空間、裏面側空間)とが仕切られ、壁部材に開けられた貫通孔に給水栓を取り付けることがある。該給水栓は、壁の内部空間(裏面側空間)に配設された給水管の先端(吐出端部)に接続され、該給水管の基端に加圧された上水道水(液体)が供給されることで、該給水栓を経て上水道水(液体)を表面側空間に自由に供給することができる(該給水栓を表面側空間にて操作することで、上水道水(液体)の供給を断続したり、供給流量を変化させることを自由に行うことができる。)。即ち、かかる建物における上水道水の供給構造は、表面側に存する表面側空間(室内空間)と裏面側に存する裏面側空間(壁内部空間)とを連通させる貫通孔を有し、表面側空間(室内空間)と裏面側空間(壁内部空間)とを仕切るように配設される板状部材(壁部材)と、基端に液体(上水道水)が供給され、液体(上水道水)を吐出可能な先端である吐出端部が裏面側空間(壁内部空間)に配設される液体導管(給水管)と、吐出端部に液密的に接続されることを意図された被接続具(給水栓)と、を備えてなる、液体供給構造である(なお、被接続具(給水栓)は、表面側空間(室内空間)と裏面側空間(壁内部空間)とを連通させる板状部材(壁部材)に形成された貫通孔に挿通(貫通)され取り付けられる。)。このような建物における上水道水の供給構造は、これまで多く用いられてきた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、「部品点数を少なくして製造コストを低減させるとともに施工作業を簡略化でき、水漏れのおそれを減少させることのできる水栓用金具を提供すること」(特許文献1の要約中の課題)を目的になされた「壁面1の取付孔2に挿通固定されるとともに壁面1の裏側に配設される配管と壁面1の表側に設置される水栓5とを接続する水栓用接続金具20であって、配管が接続される配管側接続部22と、水栓5が接続される水栓側接続部24と、各接続部22,24の間に設けられた主体部26と、が一体に備えられ、主体部26には、固定ナット42が螺着可能な雄ねじ部28が設けられ、雄ねじ部28よりも配管接続部22側には取付孔2周縁に係止可能なフランジ30が設けられ、水栓側接続部24の先端側には、水栓5の接続部12が接続可能な袋ナット40が備えられ、雄ねじ部28には固定ナット42が螺着され、袋ナット40の外径が、固定ナット42の内径よりも小径に設けられた」(特許文献1の要約中の解決手段)水栓用接続金具が開示されている。このような特許文献1に係る水栓用接続金具では、「配管アダプタと接続ソケット等の別途の部材を備えず、配管側接続部、主体部及び水栓側接続部が一体に備えられているので、当然ながら、これらの各部位間における施工不良等による水漏れのおそれはない。」(特許文献1の発明の詳細な説明中、段落番号0008後段部分)という効果を有する。
かかる特許文献1に係る水栓用接続金具は、表面側(壁面1の表側)に存する表面側空間と裏面側(壁面1の裏側)に存する裏面側空間とを連通させる貫通孔(壁面1の取付孔2)を有し、表面側空間と裏面側空間とを仕切るように配設される板状部材(壁面1)と、基端に液体(湯、水)が供給され、液体(湯、水)を吐出可能な先端である吐出端部(配管接続部22に接続される配管の端部)が裏面側空間に配設される液体導管(配管)と、吐出端部に液密的に接続されることを意図された被接続具(水栓用接続金具20)と、を備えてなる、液体供給構造である(特に、特許文献1の第3図参照)。
特開2005−139735号公報(例えば、要約、発明の詳細な説明の段落番号0005〜0008、第3図等)
確かに、特許文献1に開示された水栓用接続金具20は、配管側接続部、主体部及び水栓側接続部が一体に備えられているので、これら配管側接続部、主体部及び水栓側接続部が別体に形成され組み立てられた場合では生じうる配管側接続部、主体部及び水栓側接続部の間の水漏れを防止することができる。
しかしながら、特許文献1に開示された水栓用接続金具20では、被接続具(水栓用接続金具20)と吐出端部(配管接続部22に接続される配管の端部)との接続部分からの液体(湯、水)の漏れは防止することはできず、もし、被接続具(水栓用接続金具20)と吐出端部(配管接続部22に接続される配管の端部)との接続部分から液体(湯、水)が漏れた場合には、裏面側(壁面1の裏側)に存する裏面側空間に液体(湯、水)が漏れ出し(例えば、該漏れた湯水が裏面側空間において滴下、吐出、噴出、たれる等する。)、裏面側(壁面1の裏側)に存する裏面側空間を濡らす等して裏面側空間に存する物を腐食、錆び、腐り、破損等させ得る。この裏面側(壁面1の裏側)に存する裏面側空間の状態は、通常目視が困難であることから、裏面側空間における液体(湯、水)の漏れは発見が遅れがちであり、裏面側空間に存する物の腐食、錆び、腐り、破損等が相当進行して手遅れになることも多い。
そこで、本発明においては、表面側空間と裏面側空間とを連通させる貫通孔を有する板状部材と、液体を吐出可能な吐出端部が裏面側空間に配設される液体導管と、吐出端部に液密的に接続されることを意図された被接続具と、を備えてなる液体供給構造において、被接続具と吐出端部との接続部分から液体が漏れても、該漏れた液体が裏面側空間に漏れ出すことを防止又は減少させる液体供給構造を提供することを目的とする。
本発明の液体供給構造(以下、「本構造」という。)は、表面側に存する表面側空間と裏面側に存する裏面側空間とを連通させる貫通孔を有し、表面側空間と裏面側空間とを仕切るように配設される板状部材と、基端に液体が供給され、液体を吐出可能な先端である吐出端部が裏面側空間に配設される液体導管と、吐出端部に液密的に接続されることを意図された被接続具と、被接続具と吐出端部との接続部分を一端側が液密的に覆うと共に、他端が表面側空間又は該貫通孔内部に存するチューブ部材と、を備えてなる、液体供給構造である。
本構造は、前述の特許文献1に記載されたものと同様、板状部材と液体導管と被接続具とを備えてなる。
板状部材は、表面側に存する表面側空間と、裏面側に存する裏面側空間と、を仕切るよう配設されると共に、表面側空間と裏面側空間とを連通させる貫通孔を有している。
液体導管は、基端に液体が供給されることで、先端である吐出端部から液体を吐出可能である。液体を吐出可能な吐出端部は、裏面側空間に配設される。
被接続具は、液体を吐出可能な液体導管の吐出端部に液密的に接続されることを意図されるものである。即ち、吐出端部と被接続具との接続部分(裏面側に存する)は液密的であるべきであり、該接続部分からの液漏れは生じるべきものではない(該接続部分からの液漏れは防止されるべきものである。)。
本構造においては、被接続具と吐出端部との接続部分から液漏れが生じた場合、その漏れた液が裏面側空間に漏れ出さないようにするためのチューブ部材を設けている。チューブ部材の一端側は、被接続具と吐出端部との接続部分を液密的に覆うと共に、チューブ部材の他端が表面側空間又は該貫通孔内部に存するので、被接続具と吐出端部との接続部分からの液漏れは、チューブ部材の他端から流出することはあってもそれ以外のところからはチューブ部材の外部に流出しない(チューブ部材は一端と他端とが開放された管状部材である。)。チューブ部材の他端は、表面側空間又は貫通孔内部に存するので、チューブ部材の他端から流出する液漏れは裏面側空間に通常流入せず、本構造によれば被接続具と吐出端部との接続部分から液体が漏れても、該漏れた液体が裏面側空間に漏れ出すことを防止又は減少させることができる。
チューブ部材の前記一端側が、液体導管の外周を巡るように液密的に覆うものであってもよい。
こうすることで被接続具と吐出端部との接続部分がチューブ部材の内部に面すると共に、液体導管の外周を一巡するよう、チューブ部材の内面が液体導管の外周面と液密的に接するので、チューブ部材の一端側が、被接続具と吐出端部との接続部分を液密的に一層確実に覆うことができる(被接続具と吐出端部との接続部分からの液漏れが、チューブ部材の一端から漏れ出すことを確実に防止することができる。)。
裏面側空間が、建物の壁の内部空間、天井裏空間又は床下空間であってもよい。
基端に水道水や油(例えば、燃料油)等の液体が供給され、該液体を先端から吐出可能な液体導管は、建物内の所定位置に該液体を供給するため、建物の壁の内部空間、天井裏空間又は床下空間に敷設されることが多い。これら建物の壁の内部空間、天井裏空間又は床下空間は、該建物の建設が完了した後は、通常目視が困難であり、これらの空間における該液体の漏れは発見が困難であることが多い。このため被接続具と吐出端部との接続部分が、建物の壁の内部空間、天井裏空間又は床下空間に存する場合は該接続部分からの液体の漏れが生じたときに、該漏れた液体が建物の壁の内部空間、天井裏空間又は床下空間に漏れ出さないよう本構造により液体供給するのが好ましい。また、建物の壁の内部空間、天井裏空間又は床下空間に存する該接続部分からの液体の漏れは、上述のように直接発見しにくいが、本構造によれば、チューブ部材の他端から液漏れが(通常、室内側に)流出するので、該接続部分から液体が漏れていることを認識しやすくなる(該接続部分からの液体の漏れを早期に修理することができる。)。
被接続具が、液体導管の液蜜性を検査するために吐出端部を封鎖するテストプラグであってもよい。
基端に液体が供給され、液体を吐出可能な先端である吐出端部を有する液体導管は、液体を導くのに使用する際に液漏れが生じないかどうか、(通常、液体導管の配設工事が完了し、その使用開始前に)吐出端部を封鎖し基端に加圧された液体を供給し液体導管から液漏れ等がないかを確認することで液体導管の液蜜性を検査することが行われる。この液体導管の液蜜性を検査するため、吐出端部を封鎖する栓を一般にテストプラグと呼んでいる。まず、吐出端部を封鎖するようにテストプラグを取り付けるプラグ取付工程を行い、そのプラグ取付工程の後に、テストプラグにより吐出端部が封鎖された液体導管に、加圧された液体を供給し液体導管の液蜜性を確認(例えば、液漏れ等が観察されないか等)する加圧テスト工程を行うことで、液体導管の液蜜性が検査される。この加圧テスト工程は、ゆっくりした微量の液漏れも確認するため比較的長い時間にわたって行われることが多く、このため加圧テスト工程の時間を有効に使用するため前記板状部材を配設する板状部材配設工程が加圧テスト工程中に行われることが多い。板状部材を配設する板状部材配設工程が行われた後においては、テストプラグと吐出端部との接続部分からの液漏れは、漏れた液の除去が難しく液漏れの発見が困難な裏面側空間にて生じるが、本構造によるチューブ部材が配設されていれば、漏れた液が裏面側空間に漏れ出すことを防止又は減少させることができると共に該接続部分からの液漏れを発見しやすくなる。
被接続具が、前記貫通孔に貫入され、表面側空間に給液する給液栓であってもよい。
表面側空間と裏面側空間とを仕切るように配設される板状部材が有するこれら両空間(表面側空間、裏面側空間)を連通させる貫通孔に貫入される給液栓であって、裏面側空間にて吐出端部に連結され表面側空間に給液する給液栓は、通常、長年にわたって使用されるので、裏面側空間に位置する吐出端部と給液栓との接続部分から液漏れが生じても発見が遅れがちとなり(裏面側空間の状態は通常目視が困難である。)、裏面側空間に存する物を長年にわたって腐食、錆び、腐り、破損等させ得る。また、給液栓の表面の温度が、該表面に接触する雰囲気(裏面側空間に存する雰囲気)温度よりも低くなる場合(例えば、給液栓の内部を該雰囲気の温度よりも低い温度の液体が流通する場合)には、該雰囲気に含まれる水分が該表面に凝縮し所謂「結露」を生じ得る。かかる結露は、水滴となり給液栓の表面を流れたり下方に落下等して他の物に付着し、該物を長年にわたって腐食、錆び、腐り、破損等させ得る。
このような吐出端部と給液栓との接続部分からの液漏れと、給液栓の表面への結露と、のいずれの問題も、通常目視が困難な裏面側空間にて生じるので、腐食、錆び、腐り、破損等の発見が遅れ手遅れとなることも多かった。ここに本構造によるチューブ部材は、給液栓と吐出端部との接続部分を一端側が液密的に覆うと共に、他端が表面側空間又は該貫通孔内部に存するので、吐出端部と給液栓との接続部分からの液漏れや給液栓表面への結露が生じても、これら液漏れや結露による水分(の少なくとも一部)は、表面側空間又は貫通孔内部に存するチューブ部材の他端から排出(流出)されることから、液漏れや結露による水分(の少なくとも一部)が裏面側空間に存する物に付着等することを防止又は減少させることで裏面側空間に存する物が腐食、錆び、腐り、破損等することを防止又は減少させ、さらに、チューブ部材の他端からの排出(流出)によってこれら液漏れや結露が生じていることを容易かつ迅速に確認し早期に対策を講じることを可能ならしめる。さらに、チューブ部材は、給液栓と吐出端部との接続部分を一端側が液密的に覆うと共に、他端が表面側空間又は該貫通孔内部に存するので、給液栓の表面と裏面側空間に存する雰囲気との接触を防止又は減少させることで裏面側空間に存する雰囲気に含まれる水分から生じる該表面への結露を減少させる。そして、チューブ部材は伝熱抵抗を有しているので、給液栓の内部を低い温度の液体が流通して給液栓の表面の温度が低下しても、給液栓の表面の温度低下に比してチューブ部材の表面温度の温度低下は小さく、チューブ部材の表面に接する裏面側空間の雰囲気に含まれる水分が凝縮し生じる結露を防止又は減少させることができる(チューブ部材の表面への結露防止又は減少のためには、チューブ部材の熱伝導が給液栓の熱伝導よりも悪くすれば一層よく、例えば、チューブ部材の熱伝導度を給液栓の熱伝導度よりも小さくしてもよい。通常、給液栓は熱伝導度の大きな金属材料により形成されることが多いので、チューブ部材を、例えば熱伝導度の小さな樹脂材料やゴム材料で形成してもよい。)。加えて、給液栓の内部を高い温度の液体が流通して給液栓の表面の温度が上昇する場合には、チューブ部材は伝熱抵抗を有しているので、保温効果も奏しうる(この場合も、チューブ部材の熱伝導が給液栓の熱伝導よりも悪くすれば一層よい。)。
被接続具の裏面側空間に存する全部が、チューブ部材の内部に存するものであってもよい。
こうすることでチューブ部材の一端側が、被接続具と吐出端部との接続部分を一層確実に液密的に覆うことができ、被接続具と吐出端部との接続部分からの液漏れが生じてもチューブ部材の他端以外に流出することを有効に防止することができる。
加えて、こうすることで裏面側空間に存する被接続具の全部がチューブ部材により覆われるので、裏面側空間に存する被接続具の表面に生じる結露による水分全部を、表面側空間又は貫通孔内部に存するチューブ部材の他端から排出(流出)することができ、裏面側空間に存する物が腐食、錆び、腐り、破損等することを一層効果的に防止又は減少させると共に、チューブ部材の他端からの排出(流出)によって結露が生じていることを容易かつ迅速に確認し早期に対策を講じることを可能ならしめる。さらに、チューブ部材が、被接続具の表面と裏面側空間に存する雰囲気との接触を一層効果的に防止又は減少させることで裏面側空間に存する雰囲気に含まれる水分から生じる該表面への結露を防止又は減少させることができる。
上述の如く、本構造においてはチューブ部材を設けた点が特徴であり、板状部材と液体導管と被接続具とは特許文献1に記載のように従来から知られたものである。このため本構造を形成するためのチューブ部材(以下、「本チューブ部材」という。)のみを製造や販売して提供すれば、新たに形成する液体供給構造を本構造とする場合や、従来から存している液体供給構造を本構造とする場合のいずれにもうまく対応することができる。
本チューブ部材は、周を一巡する仮想線に沿って形成された低強度部分(以下、「低強度部分形成本チューブ部材」という。)を有するものであってもよい。
周を一巡する仮想線とは、本チューブ部材の前記一端を含む空間と、前記他端を含む空間と、を仕切る面(平面及び曲面の両方を含む)が本チューブ部材の外面と交わり形成する閉曲線(無端状の閉じた連続曲線)をいう。
このような周を一巡する仮想線に沿って形成された低強度部分を本チューブ部材が有すれば、低強度部分を該仮想線に沿って容易に切ることができ、本チューブ部材の前記一端と前記他端との間の寸法(通常、本チューブ部材の長さ)を簡単に調節することができるので、様々な本構造を形成するために本チューブ部材を汎用的に用いることができる。
なお、該仮想線に沿って形成された低強度部分としては、それ以外の部分よりも強度が小さく形成(例えば、引っ張り強度やせん断強度が低強度部分の方がそれ以外の部分よりも小さい)され低強度部分を該仮想線に沿って容易に切ることができるものであればいかなるものであってもよく何ら限定されるものではないが、該仮想線に沿って形成されたミシン線(小さい孔が該仮想線に沿って複数形成されているもの)、該仮想線に沿って形成された厚みが薄い部分、厚みが薄い部分が該仮想線に沿って破線状に(とびとびに)形成されたもの等を例示することができる。
低強度部分形成本チューブ部材の場合、前記低強度部分が、一端と他端との間に所定間隔離れて複数形成されているものであってもよい。
低強度部分が一端と他端との間に所定間隔離れて複数(2以上)形成されることで、いずれの低強度部分を仮想線に沿って切るかに応じて、本チューブ部材の一端と他端との間の寸法(通常、本チューブ部材の長さ)を一層細かく調節することができるので、様々な本構造を形成するため本チューブ部材を一層汎用的に用いることができる。
低強度部分が一端と他端との間に形成される個数は、2以上(即ち、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11・・・・)の複数形成することができ、低強度部分が形成される所定間隔(例えば、本チューブ部材の一端と他端とを線分の両端となるよう配置し、該線分に対して垂直な平面が本チューブ部材の外面と交わり形成する閉曲線を前記仮想線とする複数の低強度部分を考えたときは、該平面同士の間隔が該当する。)は何ら限定されるものではないが、該所定間隔があまり小さいと切るべき仮想線に沿ってうまく切ることが難しい場合があり、逆にあまり大きいと本チューブ部材の一端と他端との間の寸法(通常、本チューブ部材の長さ)をうまく調節できないので、これらを両立する範囲とするよう決定されればよいが、通常、好ましくは1mm以上とされ、より好ましくは2mm以上とされ、最も好ましくは3mm以上とされ、好ましくは9mm以下とされ、より好ましくは8mm以下とされ、最も好ましくは7mm以下とされる(通常、好ましくは1mm以上9mm以下とされ、より好ましくは2mm以上8mm以下とされ、最も好ましくは3mm以上7mm以下とされる。なお、略5mmとされれば、切りの良い5mm毎に切ることができるので便利である。)。
本チューブ部材は、外部から内部が目視可能なものであってもよい。
一端と他端とが開放された管状部材であるチューブ部材は、該管の外部から内部が目視可能なものであれば、内部の状態を容易に目視確認できる。
チューブ部材の内部を外部から目視確認できれば、チューブ部材の前記一端側に吐出端部がうまく挿入され前記一端側が被接続具と吐出端部との接続部分を液密的にうまく覆うことができるかどうかを迅速かつ確実に確認することができる。また、前述したように、吐出端部を封鎖するようにテストプラグを取り付けるプラグ取付工程を行い、そのプラグ取付工程の後に、テストプラグにより吐出端部が封鎖された液体導管に加圧された液体を供給し液体導管の液蜜性を確認する加圧テスト工程を行いつつ、前記板状部材を配設する板状部材配設工程を行う場合には、板状部材を配設する前の加圧テスト工程においては、(板状部材が邪魔しないので)テストプラグと吐出端部との間からの液漏れ有無をチューブ部材の外部から目視により迅速かつ確実に確認することができる。
本チューブ部材は、吐出端部がチューブ部材の前記一端側から差し込まれるべき位置を示す差込位置標識を有するものであってもよい。
被接続具と吐出端部との接続部分を本チューブ部材の前記一端側が液密的にうまく覆うためには、本チューブ部材の前記一端側に液体導管の吐出端部がうまく位置することが重要であり、本チューブ部材の前記一端側に対し吐出端部が位置すべき適正位置を示すよう、吐出端部がチューブ部材の前記一端側から差し込まれるべき位置を示す差込位置標識を本チューブ部材が有するようにしてもよい。かかる差込位置標識を本チューブ部材が有すれば、吐出端部が差込位置標識に対応する位置に存するよう、吐出端部をチューブ部材の前記一端側から差し込めばよい。なお、前述のように、本チューブ部材が外部から内部が目視可能なものであれば、チューブ部材の前記一端側から差し込まれる吐出端部の位置が外部から目視可能であるので、該位置と差込位置標識が示す位置とを比べつつ、吐出端部をチューブ部材の前記一端側から差し込まれるべき位置にうまく差し込むことができる。
表面側空間と裏面側空間とを連通させる貫通孔を有する板状部材と、吐出端部が裏面側空間に配設される液体導管と、吐出端部に液密的に接続されることを意図された被接続具と、被接続具と吐出端部との接続部分を一端側が液密的に覆うと共に、他端が表面側空間又は該貫通孔内部に存するチューブ部材と、を備えてなる本構造は、様々な方法により形成(製造)することができ、本構造を製造する製造方法は何ら制限されるものではない。
例えば、被接続具が給液栓である本構造を形成する製造方法としては、前記吐出端部を前記一端側が液密的に覆うように前記チューブ部材を取り付けるチューブ部材取付工程と、前記板状部材を配設する板状部材配設工程と、前記貫通孔に貫入され前記表面側空間に給液する給液栓を前記吐出端部に取り付ける給液栓取付工程と、を含んでなる、製造方法(以下、「本製造方法」という。)を例示することができる。チューブ部材取付工程により、液体導管の吐出端部をチューブ部材の前記一端側が液密的に覆うようにチューブ部材が取り付けられる。板状部材配設工程により、前記板状部材が配設される。給液栓取付工程により、板状部材が有する貫通孔に貫入され表面側空間に給液する給液栓を吐出端部に取り付ける。このようにして表面側空間と裏面側空間とを連通させる貫通孔を有する板状部材と、吐出端部が裏面側空間に配設される液体導管と、吐出端部に液密的に接続されることを意図された給液栓と、給液栓と吐出端部との接続部分を一端側が液密的に覆うと共に、他端が表面側空間又は該貫通孔内部に存するチューブ部材と、を備えてなる、被接続具が給液栓である本構造が形成(製造)される。
本製造方法においては、少なくとも給液栓取付工程よりも前に、前記吐出端部を封鎖する前記被接続具たるテストプラグを取り付けるプラグ取付工程と、少なくとも給液栓取付工程よりも前でかつプラグ取付工程の後に、該テストプラグにより前記吐出端部が封鎖された前記液体導管に加圧された液体を供給し前記液体導管の液蜜性を確認する加圧テスト工程と、少なくとも給液栓取付工程よりも前でかつ加圧テスト工程の後、該テストプラグを取り外すプラグ取外工程と、を含み、前記給液栓取付工程において、プラグ取外工程の後、前記吐出端部に給液栓を取り付けるものであってもよい。
即ち、本製造方法において、少なくとも給液栓取付工程よりも前に、プラグ取付工程において、前記吐出端部を封鎖する前記被接続具たるテストプラグを取り付け、プラグ取付工程の後でかつ少なくとも給液栓取付工程よりも前に、加圧テスト工程において、テストプラグにより前記吐出端部が封鎖された前記液体導管に、加圧された液体を供給し前記液体導管の液蜜性を確認する。加圧テスト工程により液体導管の液蜜性が問題ないことを確認後少なくとも給液栓取付工程よりも前に、プラグ取外工程にてテストプラグを取り外す。プラグ取外工程にてテストプラグを取り外した後、前記給液栓取付工程において、前記吐出端部に給液栓を取り付ける。以上のようにして、給液栓取付工程において前記吐出端部に給液栓を取り付ける迄に、加圧テスト工程において液体導管の液蜜性を確認するので、形成(製造)する本構造の信頼性(液体導管の液蜜性に関する信頼性)を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
(第一実施形態)
図1は、第一実施形態の本発明のチューブ部材(本チューブ部材)11を示す図であり、具体的には、図1(a)は本チューブ部材11の正面図(後述の一端11a側から見たところを示している。)であり、図1(b)は図1(a)のA−A断面図(後述の直線Eを含む平面にて切断したところを示している。)である。図2は、本チューブ部材11の一部拡大断面図であり、具体的には、図2(a)は図1(b)中の円B中の拡大断面図であり、図2(b)は図1(b)中の円C中の拡大断面図であり、図2(c)は切り取り溝の別の実施形態を示す部分拡大断面図である。図1及び図2を参照して、本チューブ部材11について説明する。
本チューブ部材11は、大まかには、第一部分21と第二部分23とを有してなる筒状部分13と、筒状部分13の外周を一巡するように形成された凸条部分15と、筒状部分13の外周を一巡する仮想線に沿って所定間隔(ここでは5mm間隔)離れて複数(ここでは具体的には8)形成された切り取り溝17(低強度部分)と、を備えてなる。
筒状部分13は、仮想の直線Eを軸とする回転体(両端が開放された中空の筒形状)を形成しており、直線Eに対して垂直な平面Fによって第一部分21と第二部分23とに分けられる(前述のように第一部分21と第二部分23とは一体に形成されてなる。)。
第二部分23は、直線Eを軸とする両端が開放された中空の直円筒(直線Eを軸とする直円柱イから、直円柱イの側面から一定の厚みを残して内部をくり抜いた形状である。)形状をしている(内径d2)。
第一部分21は、直線Eを軸とする両端が開放された中空の直円錐台筒(直線Eを軸とする直円錐台ハから、直円錐台ハの側面から一定の厚みを残して内部をくり抜いた形状である。)形状をしており、一端の内径d1(ここではd1=30.5mm)の方が他端の内径d2(ここではd2=29.0mm。なお、図1(b)では、図示を容易にするため、平面Fとは離れた位置にd2を示しているが、実際は、平面Fに沿った直径である。)よりも大きくなっている。そして、内径の小さい該他端(内径d2)が、第二部分23の一端(内径d2)に一体に連なり筒状部分13を形成している。なお、第一部分21が先細りの直円錐台筒を形成しているが、これは後述するテストプラグ201の本体部205が直円錐台形状をしているため、本体部205の直円錐台に合わせた形状としたものである。従って、第一部分21は必ずしも直円錐台筒形状をしている必要はなく、第二部分23と同様に直線Eを軸とする直円筒形状等であってもよい。
なお、ここでは本チューブ部材11(筒状部分13)は、仮想の直線Eを軸とする回転体を形成しているが、これに限定されるものではなく、一端側にて受け入れた液漏れを他端まで導くことができる一端と他端とが開放された管状部材であれば足り、例えば、両端が開放された中空の角筒(例えば、n角筒。但し、nは3以上の自然数である。)や、両底面の一方に形成された第1開口と他方に形成された第2開口とを連通させる内部流路を有する柱体(柱体の側面から一定の厚みを残して内部をくり抜き両端を開放した中空の筒体)等を例示することができる。また、筒状部分13の厚みTは、ここでは0.5mmとしているが、あまり厚いと本チューブ部材11の取り扱いが困難になり、あまり薄いと不意に破断等するので、これら両条件を満たすようにされるのが好ましく、通常、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.2mm以上、最も好ましくは0.3mm以上とされ、好ましくは1.0mm以下、より好ましくは0.9mm以下、最も好ましくは0.8mm以下とされる(通常、好ましくは0.1mm以上1.0mm以下、より好ましくは0.2mm以上0.9mm以下、最も好ましくは0.3mm以上0.8mm以下とされる)。
凸条部分15は、直線Eに対して垂直な平面(仮想)が筒状部分13(第二部分23)の外面と交わり形成される環状線に沿って、筒状部分13(第二部分23)の外周を一巡するように形成されている。凸条部分15は、水道管の端部(図示せず)が本チューブ部材11の一端11a側から差し込まれるべき位置を示す差込位置標識を構成するものであり、ここでは本チューブ部材11の一端11aと該環状線との距離Gは所定の距離(具体的には、G=15mm)とされている。
凸条部分15は、図2(b)に詳しく示すように筒状部分13(第二部分23)の外面13aから外方に向けて突出するよう直線Eの周りに環状に形成されており、直線Eを含むいずれの平面による断面においても略長方形(図2(b)中、長辺J(=1.0mm)×短辺K(=0.1mm)の略長方形。なお、筒状部分13の厚みT=0.5mm)である。
また、凸条部分15と筒状部分13とは、透明かつ柔軟な樹脂材料を用いて一体に形成している。このため上水道管の端部(図示せず)が本チューブ部材11の一端11a側からどこまで差し込まれたかを目視で容易に確認(透明であるため)できると共に(特に、上水道管の端部と凸条部分15との位置関係を容易かつ迅速に確認することができる。)、上水道管の端部(図示せず)が本チューブ部材11の一端11a側から差し込まれると該端部の外周を巡るように水密的に覆う(柔軟であるため)ことができる。なお、凸条部分15と筒状部分13とを形成する該樹脂材料は、ここでは三井・デュポンポリケミカル株式会社製の商品名「EVAFLEX-EEA」(銘柄A−707又はA−710)を用いているが、これに限定されるものでないことは言うまでもなく、その他のエチレンーエチルアクリレート共重合樹脂(EEA)、エチレンー酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、ポリオレフィン(ポリエチレン(とりわけ低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、ポリブテン)、軟質塩化ビニル樹脂、熱可塑性エラストマー等を例示することができる(所定の柔軟性及び弾力性を有する材料により形成することが好ましい。例えば、汎用の軟質塩化ビニル樹脂が有する柔軟性及び弾力性を有する材料が特に好ましい。)。
なお、ここでは凸条部分15は、筒状部分13の外周を一巡するように形成されているが、凸条部分15は、筒状部分13の内周を一巡するように形成されてもよい。
切り取り溝17は、直線Eに対して垂直な平面(仮想)が筒状部分13(第一部分21及び第二部分23)の外面と交わり形成される環状線(筒状部分13の外周を一巡する仮想線)に沿って、所定間隔(ここでは5mm間隔)離れて複数(ここでは具体的には8)形成されている。なお、ここでは平面Fに沿って1の切り取り溝17が形成され、平面Fに沿って形成された切り取り溝17から直線Eに沿って所定間隔(ここでは5mm間隔)毎に6の切り取り溝17が第一部分21に形成され、そして平面Fに沿って形成された切り取り溝17から直線Eに沿って所定間隔(ここでは5mm間隔)離れて1の切り取り溝17が第二部分23に形成されている。
また、いずれの切り取り溝17も同じ形状を有しており、図2(a)に詳しく示すように筒状部分13の外面13aから内方に向けて窪むよう直線Eの周りに環状に形成されており、直線Eを含むいずれの平面による断面においても略三角形(図2(a)に示すよう略二等辺三角形。M=1.0mm、M=0.2mm、筒状部分13の厚みT=0.5mm)をしている(いずれの切り取り溝17も、他の部分よりも厚みが薄くされている。)。なお、切り取り溝の形状はこれに限定されるものでないことは言うまでもなく、筒状部分13の外面13aが形成する周(外周)を一巡する仮想線に沿って形成された低強度部分であって、該仮想線に沿って容易に筒状部分13を切ることができればいかなるものであってもよく、例えば、図2(c)にて切り取り溝17bとして示すように直線Eを含む平面による断面において略長方形でも、そして、切り取り溝17や切り取り溝17bのように筒状部分13の外面13aが形成する周(外周)を一巡する仮想線に沿って連続して形成される場合のみならず、筒状部分13の外面13aが形成する周(外周)を一巡する仮想線に沿って破線状に断続して形成される場合(所謂ミシン状)であってもよい。
次いで、本チューブ部材11を用いて、建物内に設置される上水道用の給水栓(被接続具)を含む上水道水(液体)供給構造を形成する製造方法(給水工事方法)を説明する。
図3は、上水道水(液体)供給構造の製造方法の第1ステップを示す断面図(本チューブ部材11は、図1(b)と同じ断面を示している。)である。図3を参照して、上水道水(液体)供給構造の製造方法の第1ステップについて説明する。液体導管たる上水道管101が配設(新設)されている。上水道管101は、長手方向に対して垂直な断面において内部空間103(上水道水の流路)が略円形をした円筒形状(図3においては、該円筒の軸を含む平面にて切断したところを示している。)をしており、図示しない基端に供給された上水道水(液体)は内部空間103を先端方向に流通し、外向きフランジ(つば状の突縁105aが先端の外周を巡るように環状に形成されている。)を形成する先端である吐出端部105から吐出される。なお、上水道管101は、略90度屈曲した屈曲部101cを有しており、屈曲部101cよりも基端方向は略鉛直方向に向いているが、屈曲部101cよりも先端方向は略水平方向に向いている。また、上水道管101の内周面のうち吐出端部105近傍には雌ねじ部分107が螺刻されている。第1ステップにおいては、吐出端部105が本チューブ部材11の一端11a側から本チューブ部材11の内部11rに差し込まれているが、吐出端部105の本チューブ部材11の内部11rへの差込みは、吐出端部105が凸条部分15に略位置するよう、本チューブ部材11の外部11sから内部11rを目視(本チューブ部材11は透明である。)しつつ行われる。なお、本チューブ部材11の第二部分23の内径d2(ここではd2=29.0mm)よりも吐出端部105の突縁105aの外径の方がやや大きくされているので、吐出端部105の本チューブ部材11内部11rへの差込みは本チューブ部材11(第二部分23)がやや変形(引き伸ばされる。第二部分23は柔軟かつ弾力性を有している。)しつつ行われ、吐出端部105の突縁105aはそれに密接する本チューブ部材11(第二部分23)内面によって締めつけられた状態になっており(図3では、図示及び理解を容易にするため、吐出端部105の突縁105aと本チューブ部材11(第二部分23)内面との間に隙間を設けているが、実際には、これら両者は密着している。)、吐出端部105の突縁105aと本チューブ部材11(第二部分23)内面とは液密的(水密的)に密接している。
なお、この図3に示す第1ステップが、吐出端部105を本チューブ部材11の一端11a側が液密的に覆うようにチューブ部材11を取り付けるチューブ部材取付工程を構成する。
図4は、上水道水(液体)供給構造の製造方法の第2ステップを示す断面図(図3と同じ断面を示している。)である。図4を参照して、上水道水(液体)供給構造の製造方法の第2ステップについて説明する。
第2ステップにおいては、前述の第1ステップにより本チューブ部材11の一端11a側が液密的に覆った吐出端部105にテストプラグ201(被接続具)を取り付け、吐出端部105を封鎖する。テストプラグ201は、直線Fを軸とした直円柱形状の嵌入部203と、直線Fを軸とした直円錐台形状の本体部205(該直円錐台の両底面のうち半径が小さい方の底面が、嵌入部203が形成する直円柱の一底面に連なっている。)と、略正六角柱形状の把持部207(両底面とも、それが形成する略正六角形の重心が直線F上に略存する。本体部205が形成する該直円錐台の両底面のうち半径が大きい方の底面が、把持部207が形成する直六角柱の一底面に連なっている。)と、を有し、樹脂材料により一体的に形成されてなる。嵌入部203の外周には、上水道管101の雌ねじ部分107に螺合可能な図示しない雄ねじ(進み方向が直線Fと平行である)が螺刻されている。本体部205は本チューブ部材11の内部11rに収容可能であり、把持部207は、上水道水(液体)供給構造の製造方法を行う製造者(工事者、図示せず)の手の指により把持可能である。このため図示しない該製造者が、把持部207を把持し、嵌入部203及び本体部205を、図3に示す本チューブ部材11の他端11bから内部11rへ挿入し(嵌入部203を先頭にして挿入する)、直線Fの周りにテストプラグ201を回転させることで嵌入部203の外周に螺刻された雄ねじと上水道管101の雌ねじ部分107とを螺合させる。このようにして図4に示す状態となり、吐出端部105にテストプラグ201が取り付けられ吐出端部105が封鎖される。なお、かかるテストプラグ201は、従来から用いられているものである。
この図4に示す第2ステップが、少なくとも給液栓取付工程(後述する)よりも前に、吐出端部105を封鎖する被接続具たるテストプラグ201を取り付けるプラグ取付工程を構成する。
図4に示す第2ステップにおいてテストプラグ201により吐出端部105が封鎖された上水道管101の前記基端に、次いで第3ステップとして、加圧された上水道水(液体)を供給し(内部空間103に水圧を加える)、上水道管101の各部からの水漏れがないこと(液密性)を確認する。このとき吐出端部105とテストプラグ201との接続部分からも水漏れがないかどうかも、本チューブ部材11の外部11sから目視(本チューブ部材11は透明である。)によって確認することができる(吐出端部105とテストプラグ201との接続部分から水漏れがないことは、上水道管101の雌ねじ部分107の健全性の確認になり、後述するように上水道管101の雌ねじ部分107に給水栓を接続したときの水漏れを未然に予防することに資する。)。
このようにテストプラグ201により吐出端部105が封鎖された上水道管101に、加圧された上水道水(液体)を供給し水漏れがないこと(液密性)を確認することは、少なくとも給液栓取付工程(後述する)よりも前でかつプラグ取付工程(図4に示す第2ステップ)の後に、テストプラグ201により吐出端部105が封鎖された液体導管(上水道管101)に、加圧された液体(上水道水)を供給し液体導管(上水道管101)の液蜜性(水密性)を確認する加圧テスト工程を構成する(第3ステップ)。
上記のように、テストプラグ201により吐出端部105が封鎖された上水道管101に、加圧された上水道水(液体)を供給し水漏れがないこと(液密性)を確認する加圧テスト工程(第3ステップ)を行いつつ(即ち、上水道管101に上水道水(液体)を供給し、加圧した状態を保ったままで水漏れのチェックを行いつつ)、第4ステップとして板状部材たる壁部材301を配設する。図5は、かかる加圧テスト工程(第3ステップ)を行いつつ、第4ステップとして壁部材301を配設したところを示す断面図(図4と同じ断面を示している。)である。図5を参照して、上水道水(液体)供給構造の製造方法の第4ステップについて説明する。板状部材たる壁部材301は、建物の室内401(表面側に存する表面側空間)と、該建物の壁の内部空間403(裏面側に存する裏面側空間)と、を仕切るために配設されるものであり、室内401と壁の内部空間403とを連通させる貫通孔303を有している。テストプラグ201(主として本体部205)が内部11rに嵌入された本チューブ部材11が貫通孔303に貫入されている。具体的には、本チューブ部材11の一端11a側(吐出端部105が差し込まれている側)が壁の内部空間403に存し、本チューブ部材11の他端11b(該一端11aとは反対側の端であり、把持部207に近い端)が室内401に存するよう、テストプラグ201が内嵌された状態で本チューブ部材11は貫通孔303を貫通している。このような壁部材301を構築する第4ステップが、板状部材を配設する板状部材配設工程を構成する。
壁部材301を構築する第4ステップの後、加圧テスト工程(第3ステップ)を終了する。具体的には、テストプラグ201により吐出端部105が封鎖された液体導管(上水道管101)に、加圧された液体(上水道水)を供給することを中止する(内部空間103の圧力を抜く。)。
加圧テスト工程を終了した後、第5ステップとしてテストプラグ201を取り外す。具体的には、図5の状態から、図示しない製造者(工事者)が、把持部207を把持し、直線Fの周りにテストプラグ201を回転させることで嵌入部203の外周に螺刻された雄ねじを上水道管101の雌ねじ部分107から抜き取る。そして、テストプラグ201の嵌入部203及び本体部205を、本チューブ部材11の内部11rから抜き取る。この第5ステップのテストプラグ201の取外しが、少なくとも給液栓取付工程(後述)よりも前でかつ加圧テスト工程(第3ステップ)の後、テストプラグ201を取り外すプラグ取外工程を構成する。
第5ステップのテストプラグ201の取外しの後、第6ステップとして、給水栓501(被接続具)を吐出端部105に取り付ける。図6は、第6ステップとして給水栓501を吐出端部105へ取り付けたところを示す断面図(図5と同じ断面を示している。)である。図6を参照して、上水道水(液体)供給構造の製造方法の第6ステップについて説明する。給水栓501は、ここでは互いに別体の中継パイプ505と給水栓本体部503とを含んでなるが、一体としてもよい。中継パイプ505は、直線Pを軸とした直円筒形状の先端部505aと、直線Pを軸とした直円筒形状の本体部505bと、直線Pを軸とした直円筒形状の後端部505cと、を金属材料によって一体に形成してなり(中継パイプ505は、直線Pを軸とした回転体を形成しており、本チューブ部材11の内部11rに収容可能である。)、中継パイプ505の先端から後端まで連通する内部流路506を有している。先端部505aの外周には、上水道管101の雌ねじ部分107に螺合可能な図示しない雄ねじ(進み方向が直線Pと平行である)が螺刻されると共に、後端部505cの内周には、図示しない雌ねじ(進み方向が直線Pと平行である)が螺刻されている。給水栓本体部503は、直線Pを軸とした直円筒形状の接続部503aと、接続部503aに連通する給水部503b(一部のみ図示している。)と、を金属材料によって一体に形成してなり、全体としては水道の蛇口を構成している。接続部503aの外周には、後端部505cの内周に螺刻された該雌ねじに螺合可能な図示しない雄ねじ(進み方向が直線Pと平行である)が螺刻されている。接続部503aの先端(給水部503bとは反対側)から給水部503bの吐出口(図示せず)まで連続して内部流路504が形成されている(なお、内部流路504の途中には、内部流路504を流通する水流を断続又は増減させるため外部から操作可能な弁(図示せず)が配設されている。)。
第6ステップである給水栓501の吐出端部105への取付は、まず、中継パイプ505の先端部505a外周に形成された雄ねじを上水道管101の雌ねじ部分107に螺合させることで(無論、中継パイプ505を本チューブ部材11の内部11rに挿入する。)、中継パイプ505を吐出端部105に取り付ける。その後、給水栓本体部503の接続部503aの外周に螺刻された雄ねじを、後端部505cの内周に螺刻された雌ねじに螺合させることで、吐出端部105に取り付けられた中継パイプ505に給水栓本体部503を取り付けることで行われる。このようにして貫通孔303に貫入され建物の室内401(表面側に存する表面側空間)に給液する給液栓たる給水栓501を吐出端部105に取り付けることができる。
この第6ステップである給水栓501の吐出端部105への取付が、貫通孔303に貫入され前記表面側空間(建物の室内401)に給液する給液栓(給水栓501)を前記吐出端部105に取り付ける給液栓取付工程を構成しており、ここでは給液栓取付工程において、プラグ取外工程(第5ステップ)の後、前記吐出端部105に給液栓(給水栓501)を取り付けるものである。
以上のようにして、被接続具が給液栓(給水栓501)である本発明の液体供給構造を形成する製造方法が完了する。
なお、図7に示すよう、壁部材301の表面302(表面側空間(建物の室内401)に面する面)と吐出端部105との間の距離が短い等によって、本チューブ部材11の長さを短くした方がよい場合には、適宜、本チューブ部材11に形成されたいずれかの切り取り溝17に沿って本チューブ部材11(筒状部分13)を切りとればよい。かかる切り取り溝17に沿った本チューブ部材11(筒状部分13)の切り取りは、時期や方法等は何ら制限されるものではないが、例えば、切り取り時期は、第1ステップの前、第1ステップと第2ステップとの間、第5ステップと第6ステップとの間等を例示することができ、切り取り方法は、切り取り対象の切り取り溝17の両側を手で把持して切り取り溝17に沿って裂くように力を加えることや、ナイフやハサミ等のような刃物を用いて切り取り対象の切り取り溝17に沿って切り取ること等を例示することができる。
以上説明したように、第一実施形態の本チューブ部材11を用いて、建物内に設置される上水道用の給水栓501(被接続具)を含む上水道水(液体)供給構造(図6)は、表面側に存する表面側空間(建物の室内401)と裏面側に存する裏面側空間(壁の内部空間403)とを連通させる貫通孔303を有し、表面側空間(建物の室内401)と裏面側空間(壁の内部空間403)とを仕切るように配設される板状部材たる壁部材301と、基端に液体(上水道水)が供給され、液体(上水道水)を吐出可能な先端である吐出端部105が裏面側空間(壁の内部空間403)に配設される液体導管(上水道管101)と、吐出端部105に液密的に接続されることを意図された被接続具(給水栓501)と、被接続具(給水栓501)と吐出端部105との接続部分Yを一端11a側が液密的に覆うと共に、他端11bが表面側空間(建物の室内401)に存する本チューブ部材11と、を備えてなる、液体供給構造である。
そして、ここでは本チューブ部材11の前記一端11a側が、液体導管(上水道管101)の外周(ここでは吐出端部105の突縁105a)を巡るように液密的に覆うものである。
また、裏面側空間(壁の内部空間403)が、建物の壁の内部空間403である。
被接続具(給水栓501)が、前記貫通孔303に貫入され、表面側空間(建物の室内401)に給液する給液栓(ここでは給水栓)である。
加えて、被接続具(給水栓501)の裏面側空間(壁の内部空間403)に存する全部(ここでは中継パイプ505の一部)が、本チューブ部材11の内部11rに存するものである。
また、液体導管(上水道管101)の液蜜性を確認する加圧テストを行うためのテストプラグ201(被接続具)を含み、第一実施形態の本チューブ部材11を用いた上水道水(液体)供給構造(図5)は、表面側に存する表面側空間(建物の室内401)と裏面側に存する裏面側空間(壁の内部空間403)とを連通させる貫通孔303を有し、表面側空間(建物の室内401)と裏面側空間(壁の内部空間403)とを仕切るように配設される板状部材たる壁部材301と、基端に液体(上水道水)が供給され、液体(上水道水)を吐出可能な先端である吐出端部105が裏面側空間(壁の内部空間403)に配設される液体導管(上水道管101)と、吐出端部105に液密的に接続されることを意図された被接続具(テストプラグ201)と、被接続具(テストプラグ201)と吐出端部105との接続部分Zを一端11a側が液密的に覆うと共に、他端11bが表面側空間(建物の室内401)に存する本チューブ部材11と、を備えてなる、液体供給構造である。
そして、ここでは本チューブ部材11の前記一端11a側が、液体導管(上水道管101)の外周(ここでは吐出端部105の突縁105a)を巡るように液密的に覆うものである。
また、裏面側空間(壁の内部空間403)が、建物の壁の内部空間403である。
ここでは被接続具(テストプラグ201)が、液体導管(上水道管101)の液蜜性を検査するために吐出端部105を封鎖するテストプラグ201である。
加えて、被接続具(テストプラグ201)の裏面側空間(壁の内部空間403)に存する全部(ここでは嵌入部203と、本体部205の一部と、が裏面側空間(壁の内部空間403)に存する。)が、本チューブ部材11の内部11rに存するものである。
また、第一実施形態の本チューブ部材11は、上記のような液体(上水道水)供給構造を構成するためのチューブ部材であり、周を一巡する仮想線に沿って形成された低強度部分である切り取り溝17を有する。また、低強度部分である切り取り溝17が、一端11aと他端11bとの間に所定間隔(ここでは5mm)離れて複数(ここでは8)形成されているものである。
また、第一実施形態の本チューブ部材11は、外部11sから内部11rが目視可能なものである。
そして、第一実施形態の本チューブ部材11は、吐出端部105が本チューブ部材11の前記一端11a側から差し込まれるべき位置を示す差込位置標識たる凸条部分15を有する。
このような本チューブ部材11を用いて、建物内に設置される上水道用の給水栓501(被接続具:第2被接続具)を含む上水道水(液体)供給構造を形成する製造方法(給水工事方法)は、被接続具(給水栓501:第2被接続具)が給液栓(給水栓)である前記液体供給構造を形成する製造方法であって、前記吐出端部105を前記一端11a側が液密的に覆うように本チューブ部材11を取り付けるチューブ部材取付工程(第1ステップ)と、前記板状部材たる壁部材301を配設する板状部材配設工程(第4ステップ)と、前記貫通孔303に貫入され前記表面側空間(建物の室内401)に給液する給液栓(給水栓501:第2被接続具)を前記吐出端部105に取り付ける給液栓取付工程(第6ステップ)と、を含んでなる、製造方法である。
そして、ここでは少なくとも給液栓取付工程(第6ステップ)よりも前に、前記吐出端部105を封鎖する前記被接続具たるテストプラグ201(第1被接続具)を取り付けるプラグ取付工程(第2ステップ)と、少なくとも給液栓取付工程(第6ステップ)よりも前でかつプラグ取付工程(第2ステップ)の後に、該テストプラグ201(第1被接続具)により前記吐出端部105が封鎖された前記液体導管(上水道管101)に、加圧された液体(上水道水)を供給し前記液体導管(上水道管101)の液蜜性を確認する加圧テスト工程(第3ステップ)と、少なくとも給液栓取付工程(第6ステップ)よりも前でかつ加圧テスト工程(第3ステップ)の後、該テストプラグ201(第1被接続具)を取り外すプラグ取外工程(第5ステップ)と、を含み、前記給液栓取付工程(第6ステップ)において、プラグ取外工程(第5ステップ)の後、前記吐出端部105に給液栓(給水栓501:第2被接続具)を取り付けるものである。
(第二実施形態)
図8は、第二実施形態の本発明のチューブ部材(本チューブ部材)31を示す図であり、具体的には、図8(a)は本チューブ部材31の正面図(後述の一端31a側から見たところを示している。)であり、図8(b)は図8(a)のD−D断面図(後述の直線Eを含む平面にて切断したところを示している。)である。図8を参照して、本チューブ部材31について説明する。
本チューブ部材31は、上述した第一実施形態の本チューブ部材11の一端11aと凸条部分15との間が本チューブ部材11とは異なるのみであり、その余りは同様である。本チューブ部材31は、大まかには、第3部分41と第4部分51とを有してなり、全体としては筒(直線Eを軸とする回転体を略構成している)を構成している。
第3部分41は、本チューブ部材11の凸条部分15から他端11b(一端11aとは反対端)方向の部分と同様であるのでここでは説明を省略する(必要があれば、本チューブ部材11の説明を参照されたい。)。なお、本チューブ部材11が有する複数(ここでは具体的には8)の切り取り溝17(低強度部分)も、同様に、本チューブ部材31の第3部分41に形成されている(図示せず)。
第3部分41の一端側の縁部から、外向きフランジ状の突縁部53が直線Eに対して略垂直外方に向けて形成されている(突縁部53の内縁部が、第3部分41の一端側の縁部に一体に連なっている。)。さらに、突縁部53の外縁部は、直線Eを軸とする直円筒を形成する大筒部55の一端側の縁部に連なっている。
これら突縁部53と大筒部55とにより第4部分51が形成されており、第4部分51は直線Eを軸とする回転体を略構成している。
第3部分41と第4部分51とを有する本チューブ部材31は、第一実施形態の本チューブ部材11と同じ透明かつ柔軟な樹脂材料を用いて一体に形成されており、突縁部53の内縁部の内径d2(ここではd2=29.0mm)よりも大筒部55の内径d3(ここではd3=33.0mm)の方が大きくされているので、所定範囲の外径d4を有する上水道管の端部(図示せず。吐出端部)が本チューブ部材31の一端31a側から差し込まれた際に上水道管の端部(図示せず)が突縁部53に当接することで上水道管の端部(図示せず)の差込位置を正確に決めることができる。なお、大筒部55の内径d3は、本チューブ部材31が対象とする吐出端部(外径d4)よりもやや小さくされており、該吐出端部の大筒部55への差込みは大筒部55がやや変形(引き伸ばされる)しつつ行われ、該吐出端部はそれに密接する大筒部55内面によって締めつけられる状態になり、該吐出端部と大筒部55内面とが液密的(水密的)に密接する。さらに、本チューブ部材31は透明であるので、該吐出端部がどこまで差し込まれたかを目視で容易に確認できる(特に、吐出端部と突縁部53との位置関係を容易かつ迅速に確認することができる。)。
次いで、本チューブ部材31を用いて、建物内に設置される上水道用の給水栓(被接続具)を含む上水道水(液体)供給構造を形成する製造方法(給水工事方法)を説明する。
図9は、上水道水(液体)供給構造の製造方法の第1ステップを示す断面図(本チューブ部材31は、図8(b)と同じ断面を示している。)である。図9を参照して、上水道水(液体)供給構造の製造方法の第1ステップについて説明する。液体導管たる上水道管101が配設(新設)されている。ここの上水道管101は、上述した第一実施形態の本チューブ部材11を用いた上水道水(液体)供給構造における上水道管101に比して、径が大きいことを除いて同様の構造を有しているので、詳しい説明は省略する(なお、同じ要素には同じ参照番号を付している。)。
第1ステップにおいては、吐出端部105が本チューブ部材31の一端31a側から本チューブ部材31の内部31rに差し込まれているが、吐出端部105の本チューブ部材31の内部31rへの差込みは、吐出端部105が突縁部53に当接するよう、本チューブ部材31の外部31sから内部31rを目視(本チューブ部材31は透明である。)しつつ行われる。なお、前述のように、大筒部55の内径d3は吐出端部105の突縁105aの外径d4よりもやや小さくされており、吐出端部105の大筒部55への差込みは大筒部55がやや変形(引き伸ばされる)しつつ行われ、吐出端部105の突縁105aはそれに密接する本チューブ部材31(大筒部55)内面によって締めつけられた状態になっており(図9では、図示及び理解を容易にするため、吐出端部105の突縁105aと本チューブ部材31(大筒部55)内面との間に隙間を設けているが、実際には、これら両者は密着している。)、吐出端部105の突縁105aと本チューブ部材31(大筒部55)内面とは液密的(水密的)に密接している。
この図9に示す第1ステップが、吐出端部105を本チューブ部材31の一端側が液密的に覆うようにチューブ部材31を取り付けるチューブ部材取付工程を構成する。
図10は、上水道水(液体)供給構造の製造方法の第2ステップを示す断面図(図9と同じ断面を示している。)である。図10を参照して、上水道水(液体)供給構造の製造方法の第2ステップについて説明する。
第2ステップにおいては、前述の第1ステップにより本チューブ部材31の一端側が液密的に覆った吐出端部105にテストプラグ201(被接続具)を取り付け、吐出端部105を封鎖する。このテストプラグ201は、上述した第一実施形態の本チューブ部材11を用いた上水道水(液体)供給構造に使用したテストプラグ201に比して嵌入部203の径が大きいことを除いて同様の構造を有しているので、詳しい説明は省略する(なお、同じ要素には同じ参照番号を付している。)。なお、嵌入部203の外周には、上水道管101の雌ねじ部分107に螺合可能な図示しない雄ねじが螺刻されていると共に、本体部205は本チューブ部材31の内部31rに収容可能である。
製造者(工事者。図示せず)が、把持部207を把持し、嵌入部203及び本体部205を、本チューブ部材31の他端31bから内部31rへ挿入し(嵌入部203を先頭にして挿入する)、テストプラグ201を回転させることで嵌入部203の外周に螺刻された雄ねじと上水道管101の雌ねじ部分107とを螺合させる。このようにして図10に示す状態となり、吐出端部105にテストプラグ201が取り付けられ吐出端部105が封鎖される。
この図10に示す第2ステップが、少なくとも給液栓取付工程(後述する)よりも前に、吐出端部105を封鎖する被接続具たるテストプラグ201を取り付けるプラグ取付工程を構成する。
図10に示す第2ステップにおいてテストプラグ201により吐出端部105が封鎖された上水道管101の基端に、次いで第3ステップとして、加圧された上水道水(液体)を供給し(内部空間103に水圧を加える)、上水道管101の各部からの水漏れがないこと(液密性)を確認する。このとき吐出端部105とテストプラグ201との接続部分からも水漏れがないかどうかも、本チューブ部材31の外部31sから目視(本チューブ部材31は透明である。)によって確認することができる(吐出端部105とテストプラグ201との接続部分から水漏れがないことは、上水道管101の雌ねじ部分107の健全性の確認になり、後述するように上水道管101の雌ねじ部分107に給水栓を接続したときの水漏れを未然に予防することに資する。)。
このようにテストプラグ201により吐出端部105が封鎖された上水道管101に、加圧された上水道水(液体)を供給し水漏れがないこと(液密性)を確認することは、少なくとも給液栓取付工程(後述する)よりも前でかつプラグ取付工程(図10に示す第2ステップ)の後に、テストプラグ201により吐出端部105が封鎖された液体導管(上水道管101)に加圧された液体(上水道水)を供給し液体導管(上水道管101)の液蜜性(水密性)を確認する加圧テスト工程を構成する(第3ステップ)。
上記のように、テストプラグ201により吐出端部105が封鎖された上水道管101に、加圧された上水道水(液体)を供給し水漏れがないこと(液密性)を確認する加圧テスト工程(第3ステップ)を行いつつ、上述した第一実施形態の本チューブ部材11を用いた上水道水(液体)供給構造と同様、第4ステップとして板状部材たる壁部材301を配設する。板状部材たる壁部材301は、建物の室内(表面側に存する表面側空間)と、該建物の壁の内部空間(裏面側に存する裏面側空間)と、を仕切るために配設されるものであり、室内と壁の内部空間とを連通させる貫通孔を有しており、上述した第一実施形態の本チューブ部材11を用いた上水道水(液体)供給構造と同様に、テストプラグ201(主として本体部205)が内部31rに嵌入された本チューブ部材31が該貫通孔に貫入される。具体的には、本チューブ部材31の一端31a側(吐出端部105が差し込まれている側)が壁の内部空間に存し、本チューブ部材31の他端31b(該一端31aとは反対側の端であり、把持部207に近い端)が室内に存するよう、テストプラグ201が内嵌された状態で本チューブ部材31は該貫通孔を貫通する。このような壁部材301を構築する第4ステップが、板状部材を配設する板状部材配設工程を構成する。
壁部材301を構築する第4ステップの後、加圧テスト工程(第3ステップ)を終了する。具体的には、テストプラグ201により吐出端部105が封鎖された液体導管(上水道管101)に、加圧された液体(上水道水)を供給することを中止する(内部空間103の圧力を抜く。)。
加圧テスト工程を終了した後、上述した第一実施形態の本チューブ部材11を用いた上水道水(液体)供給構造と同様に、第5ステップとしてテストプラグ201を取り外す。この第5ステップのテストプラグ201の取外しが、少なくとも給液栓取付工程(後述)よりも前でかつ加圧テスト工程(第3ステップ)の後、テストプラグ201を取り外すプラグ取外工程を構成する。
第5ステップのテストプラグ201の取外しの後、第6ステップとして、給水栓501(被接続具)を吐出端部105に取り付ける。図11は、第6ステップとして給水栓501を吐出端部105へ取り付けたところを示す断面図(図10と同じ断面を示している。)である。図11を参照して、上水道水(液体)供給構造の製造方法の第6ステップについて説明する。給水栓501は、上述した第一実施形態の本チューブ部材11を用いた上水道水(液体)供給構造に使用した給水栓501に比して径が大きいことを除いて同様の構造を有しているので、詳しい説明は省略する(なお、同じ要素には同じ参照番号を付している。)。
第6ステップである給水栓501の吐出端部105への取付は、まず、中継パイプ505の先端部505a外周に形成された雄ねじを上水道管101の雌ねじ部分107に螺合させることで(無論、中継パイプ505を本チューブ部材31の内部31rに挿入する。)、中継パイプ505を吐出端部105に取り付ける。その後、給水栓本体部503の接続部503aの外周に螺刻された雄ねじを、後端部505cの内周に螺刻された雌ねじに螺合させることで、吐出端部105に取り付けられた中継パイプ505に給水栓本体部503を取り付けることで行われる。このようにして貫通孔303に貫入され建物の室内401(表面側に存する表面側空間)に給液する給液栓たる給水栓501を吐出端部105に取り付けることができる。
この第6ステップである給水栓501の吐出端部105への取付が、貫通孔303に貫入され前記表面側空間(建物の室内401)に給液する給液栓(給水栓501)を前記吐出端部105に取り付ける給液栓取付工程を構成しており、ここでは給液栓取付工程において、プラグ取外工程(第5ステップ)の後、前記吐出端部105に給液栓(給水栓501)を取り付けるものである。
以上のようにして、被接続具が給液栓(給水栓501)である本発明の液体供給構造を形成する製造方法が完了する。
なお、上述した第一実施形態の本チューブ部材11を用いた上水道水(液体)供給構造と同様、壁部材301の表面302(表面側空間(建物の室内401)に面する面)と吐出端部105との間の距離が短い等によって、本チューブ部材31の長さを短くした方がよい場合には、適宜、本チューブ部材31に形成されたいずれかの切り取り溝17に沿って本チューブ部材31を切りとればよい。
以上説明したように、第二実施形態の本チューブ部材31を用いて、建物内に設置される上水道用の給水栓501(被接続具)を含む上水道水(液体)供給構造(図11)は、表面側に存する表面側空間(建物の室内401)と裏面側に存する裏面側空間(壁の内部空間403)とを連通させる貫通孔303を有し、表面側空間(建物の室内401)と裏面側空間(壁の内部空間403)とを仕切るように配設される板状部材たる壁部材301と、基端に液体(上水道水)が供給され、液体(上水道水)を吐出可能な先端である吐出端部105が裏面側空間(壁の内部空間403)に配設される液体導管(上水道管101)と、吐出端部105に液密的に接続されることを意図された被接続具(給水栓501)と、被接続具(給水栓501)と吐出端部105との接続部分Yを一端31a側が液密的に覆うと共に、他端31bが表面側空間(建物の室内401)に存する本チューブ部材31と、を備えてなる、液体供給構造である。
そして、ここでは本チューブ部材31の前記一端31a側(大筒部55)が、液体導管(上水道管101)の外周(ここでは吐出端部105の突縁105a)を巡るように液密的に覆うものである。
また、裏面側空間(壁の内部空間403)が、建物の壁の内部空間403である。
被接続具(給水栓501)が、前記貫通孔303に貫入され、表面側空間(建物の室内401)に給液する給液栓(ここでは給水栓)である。
加えて、被接続具(給水栓501)の裏面側空間(壁の内部空間403)に存する全部(ここでは中継パイプ505の一部)が、本チューブ部材31の内部31rに存するものである。
また、液体導管(上水道管101)の液蜜性を確認する加圧テストを行うためのテストプラグ201(被接続具)を含む、第二実施形態の本チューブ部材31を用いた上水道水(液体)供給構造(第4ステップ終了後かつ第5ステップの前に形成される構造)は、表面側に存する表面側空間(建物の室内401)と裏面側に存する裏面側空間(壁の内部空間403)とを連通させる貫通孔303を有し、表面側空間(建物の室内401)と裏面側空間(壁の内部空間403)とを仕切るように配設される板状部材たる壁部材301と、基端に液体(上水道水)が供給され、液体(上水道水)を吐出可能な先端である吐出端部105が裏面側空間(壁の内部空間403)に配設される液体導管(上水道管101)と、吐出端部105に液密的に接続されることを意図された被接続具(テストプラグ201)と、被接続具(テストプラグ201)と吐出端部105との接続部分Zを一端31a側が液密的に覆うと共に、他端31bが表面側空間(建物の室内401)に存する本チューブ部材31と、を備えてなる、液体供給構造である。
そして、ここでは本チューブ部材31の前記一端31a側(大筒部55)が、液体導管(上水道管101)の外周(ここでは吐出端部105の突縁105a)を巡るように液密的に覆うものである。
また、裏面側空間(壁の内部空間403)が、建物の壁の内部空間403である。
ここでは被接続具(テストプラグ201)が、液体導管(上水道管101)の液蜜性を検査するために吐出端部105を封鎖するテストプラグ201である。
加えて、被接続具(テストプラグ201)の裏面側空間(壁の内部空間403)に存する全部(ここでは嵌入部203と、本体部205の一部と、が裏面側空間(壁の内部空間403)に存する。)が、本チューブ部材31の内部31rに存するものである。
また、第二実施形態の本チューブ部材31は、上記のような液体(上水道水)供給構造を構成するためのチューブ部材であり、周を一巡する仮想線に沿って形成された低強度部分である切り取り溝17を有する。また、低強度部分である切り取り溝17が、一端31aと他端31bとの間に所定間隔(ここでは5mm)離れて複数(ここでは8)形成されているものである。
また、第二実施形態の本チューブ部材31は、外部31sから内部31rが目視可能なものである。
そして、第二実施形態の本チューブ部材31は、吐出端部105が本チューブ部材31の前記一端31a側から差し込まれるべき位置を示す差込位置標識たる突縁部53を有する。
このような本チューブ部材31を用いて、建物内に設置される上水道用の給水栓501(被接続具:第2被接続具)を含む上水道水(液体)供給構造を形成する製造方法(給水工事方法)は、被接続具(給水栓501:第2被接続具)が給液栓(給水栓)である前記液体供給構造を形成する製造方法であって、前記吐出端部105を前記一端31a側(大筒部55)が液密的に覆うように本チューブ部材31を取り付けるチューブ部材取付工程(第1ステップ)と、前記板状部材たる壁部材301を配設する板状部材配設工程(第4ステップ)と、前記貫通孔303に貫入され前記表面側空間(建物の室内401)に給液する給液栓(給水栓501:第2被接続具)を前記吐出端部105に取り付ける給液栓取付工程(第6ステップ)と、を含んでなる、製造方法である。
そして、ここでは少なくとも給液栓取付工程(第6ステップ)よりも前に、前記吐出端部105を封鎖する前記被接続具たるテストプラグ201(第1被接続具)を取り付けるプラグ取付工程(第2ステップ)と、少なくとも給液栓取付工程(第6ステップ)よりも前でかつプラグ取付工程(第2ステップ)の後に、該テストプラグ201(第1被接続具)により前記吐出端部105が封鎖された前記液体導管(上水道管101)に加圧された液体(上水道水)を供給し前記液体導管(上水道管101)の液蜜性を確認する加圧テスト工程(第3ステップ)と、少なくとも給液栓取付工程(第6ステップ)よりも前でかつ加圧テスト工程(第3ステップ)の後、該テストプラグ201(第1被接続具)を取り外すプラグ取外工程(第5ステップ)と、を含み、前記給液栓取付工程(第6ステップ)において、プラグ取外工程(第5ステップ)の後、前記吐出端部105に給液栓(給水栓501:第2被接続具)を取り付けるものである。
(第三実施形態)
図12は、第三実施形態の本発明のチューブ部材(本チューブ部材)61を示す図であり、具体的には、図12(a)は本チューブ部材61の正面図(後述の一端61a側から見たところを示している。)であり、図12(b)は図12(a)のN−N断面図(後述の直線Eを含む平面にて切断したところを示している。)である。図12を参照して、本チューブ部材61について説明する。
本チューブ部材61は、上述した第一実施形態の本チューブ部材11に比して、次の(イ)及び(ロ)が異なるのみであり、その余りは同様である。即ち、(イ)本チューブ部材11の筒状部分13の外周を一巡するように形成された凸条部分15が存しないことと、(ロ)本チューブ部材11の一端11a近傍の内周にガスケット部材71が配設されていることである。
本チューブ部材61は、大まかには、チューブ部分63とガスケット部材71とを有してなるが、チューブ部分63は、上記(イ)の通り、本チューブ部材11の筒状部分13と、筒状部分13の外周を一巡する仮想線に沿って所定間隔(ここでは5mm間隔)離れて複数(ここでは具体的には8)形成された切り取り溝17(低強度部分)と、を備えてなるものであり、これら筒状部分13及び切り取り溝17については本チューブ部材11の説明にて述べたのでここでは説明を省略する。
ガスケット部材71は、直線Eを軸とする回転体を略形成しており、具体的には、直線Eを軸とする両端が開放された環状(ドーナツ状)の直円筒形状(直線Eを含むいずれの平面による断面も、略同じ長方形をしている。)を有している。ガスケット部材71は、直線Eを軸とする直円柱形状の内部空間73を有しており、内部空間73はその両側の空間を連通させている。
ガスケット部材71は、スポンジ、ゴム材料、樹脂材料、コルク等のような、柔軟な材料によって一体に形成されており、ガスケット部材71の外周面がチューブ部分63の内周面(一端11a近傍)に接着や融着等によって固定されている。ガスケット部材71の内周面71bは柔軟に形成されているので、後述するように内周面71bの内径d5よりもやや大きな外径を有する上水道管101の吐出端部105が嵌入されると内周面71bがやや変形し、吐出端部105(突縁105a)と内周面71bとがうまく液密的(水密的)に密接する。
なお、ここでは本チューブ部材11の一端11a近傍の内周にガスケット部材71を配設しているが、これに限定されるものではなく、例えば、第二実施形態の本チューブ部材31の一端31a側(大筒部55)近傍の内周にガスケット部材71を配設するようにしてもよい。
本チューブ部材61は、上述した第一実施形態の本チューブ部材11と同様に、建物内に設置される上水道用の給水栓(被接続具)を含む上水道水(液体)供給構造を形成することができる。
具体的には、図13に示した第1ステップのように、新設された液体導管たる上水道管101の吐出端部105が本チューブ部材61の一端61a側から本チューブ部材61の内部61rに差し込まれている。吐出端部105の突縁105aがガスケット部材71の内周面71bに位置しているが、本チューブ部材61のガスケット部材71の内周面71bの内径d5よりも吐出端部105の突縁105aの外径の方がやや大きくされているので、吐出端部105の本チューブ部材61内部61rへの差込みは本チューブ部材61のガスケット部材71内周面71bがやや変形(窪む)しつつ行われ、吐出端部105の突縁105aはそれに密接するガスケット部材71の内周面71bによって締めつけられた状態になっており、吐出端部105の突縁105aと本チューブ部材61(ガスケット部材71)の内周面71bとは液密的(水密的)に密接している。
なお、この図13に示す第1ステップが、吐出端部105を本チューブ部材61の一端側が液密的に覆うようにチューブ部材61を取り付けるチューブ部材取付工程を構成する。
そして、図13に示す第1ステップ以降は、上述した第一実施形態の本チューブ部材11と同様に第2ステップ以降を行うことで、建物内に設置される上水道用の給水栓(被接続具)を含む上水道水(液体)供給構造を形成することができる。
このような第三実施形態の本チューブ部材61は、第一実施形態の本チューブ部材11に代えて、建物内に設置される上水道用の給水栓501(被接続具)を含む上水道水(液体)供給構造を構成することができる。
即ち、かかる上水道水(液体)供給構造は、表面側に存する表面側空間(建物の室内401)と裏面側に存する裏面側空間(壁の内部空間403)とを連通させる貫通孔303を有し、表面側空間(建物の室内401)と裏面側空間(壁の内部空間403)とを仕切るように配設される板状部材たる壁部材301と、基端に液体(上水道水)が供給され、液体(上水道水)を吐出可能な先端である吐出端部105が裏面側空間(壁の内部空間403)に配設される液体導管(上水道管101)と、吐出端部105に液密的に接続されることを意図された被接続具(給水栓501)と、被接続具(給水栓501)と吐出端部105との接続部分を一端61a側が液密的に覆うと共に、他端61bが表面側空間(建物の室内401)に存する本チューブ部材61と、を備えてなる、液体供給構造である。
そして、ここでは本チューブ部材61の前記一端61a側(ガスケット部材71の内周面71b)が、液体導管(上水道管101)の外周(ここでは吐出端部105の突縁105a)を巡るように液密的に覆うものである。
また、裏面側空間(壁の内部空間403)が、建物の壁の内部空間403である。
被接続具(給水栓501)が、前記貫通孔303に貫入され、表面側空間(建物の室内401)に給液する給液栓(ここでは給水栓)である。
加えて、被接続具(給水栓501)の裏面側空間(壁の内部空間403)に存する全部(ここでは中継パイプ505の一部)が、本チューブ部材61の内部61rに存するものである。
また、第一実施形態の本チューブ部材11に代えて、液体導管(上水道管101)の液蜜性を確認する加圧テストを行うためのテストプラグ201(被接続具)を含む、第三実施形態の本チューブ部材61を用いた上水道水(液体)供給構造は、表面側に存する表面側空間(建物の室内401)と裏面側に存する裏面側空間(壁の内部空間403)とを連通させる貫通孔303を有し、表面側空間(建物の室内401)と裏面側空間(壁の内部空間403)とを仕切るように配設される板状部材たる壁部材301と、基端に液体(上水道水)が供給され、液体(上水道水)を吐出可能な先端である吐出端部105が裏面側空間(壁の内部空間403)に配設される液体導管(上水道管101)と、吐出端部105に液密的に接続されることを意図された被接続具(テストプラグ201)と、被接続具(テストプラグ201)と吐出端部105との接続部分を一端61a側が液密的に覆うと共に、他端61bが表面側空間(建物の室内401)に存する本チューブ部材61と、を備えてなる、液体供給構造である。
そして、ここでは本チューブ部材61の前記一端61a側(ガスケット部材71の内周面71b)が、液体導管(上水道管101)の外周(ここでは吐出端部105の突縁105a)を巡るように液密的に覆うものである。
また、裏面側空間(壁の内部空間403)が、建物の壁の内部空間403である。
ここでは被接続具(テストプラグ201)が、液体導管(上水道管101)の液蜜性を検査するために吐出端部105を封鎖するテストプラグ201である。
加えて、被接続具(テストプラグ201)の裏面側空間(壁の内部空間403)に存する全部(ここでは嵌入部203と、本体部205の一部と、が裏面側空間(壁の内部空間403)に存する。)が、本チューブ部材61の内部61rに存するものである。
また、第三実施形態の本チューブ部材61は、上記のような液体(上水道水)供給構造を構成するためのチューブ部材であり、周を一巡する仮想線に沿って形成された低強度部分である切り取り溝17を有する。また、低強度部分である切り取り溝17が、一端61aと他端61bとの間に所定間隔(ここでは5mm)離れて複数(ここでは8)形成されているものである。
また、第三実施形態の本チューブ部材61は、外部61sから内部61rが目視可能なものである。
そして、第三実施形態の本チューブ部材61は、吐出端部105が本チューブ部材61の前記一端61a側から差し込まれるべき位置を示す差込位置標識たるガスケット部材71(具体的には、ガスケット部材71の直線Eに沿った両端面のうち他端61b側の端面が該当する。即ち、吐出端部105が他端61b側の端面から他端61b側に突出しない程度に差し込まれる。)を有する。
このような本チューブ部材61を用いて、建物内に設置される上水道用の給水栓501(被接続具:第2被接続具)を含む上水道水(液体)供給構造を形成する製造方法(給水工事方法)は、第一実施形態の本チューブ部材11の場合と同様に行うことができ、具体的には、被接続具(給水栓501:第2被接続具)が給液栓(給水栓)である前記液体供給構造を形成する製造方法であって、前記吐出端部105を前記一端61a側(ガスケット部材71の内周面71b)が液密的に覆うように本チューブ部材61を取り付けるチューブ部材取付工程(第1ステップ)と、前記板状部材たる壁部材301を配設する板状部材配設工程(第4ステップ)と、前記貫通孔303に貫入され前記表面側空間(建物の室内401)に給液する給液栓(給水栓501:第2被接続具)を前記吐出端部105に取り付ける給液栓取付工程(第6ステップ)と、を含んでなる、製造方法である。
そして、少なくとも給液栓取付工程(第6ステップ)よりも前に、前記吐出端部105を封鎖する前記被接続具たるテストプラグ201(第1被接続具)を取り付けるプラグ取付工程(第2ステップ)と、少なくとも給液栓取付工程(第6ステップ)よりも前でかつプラグ取付工程(第2ステップ)の後に、該テストプラグ201(第1被接続具)により前記吐出端部105が封鎖された前記液体導管(上水道管101)に加圧された液体(上水道水)を供給し前記液体導管(上水道管101)の液蜜性を確認する加圧テスト工程(第3ステップ)と、少なくとも給液栓取付工程(第6ステップ)よりも前でかつ加圧テスト工程(第3ステップ)の後、該テストプラグ201(第1被接続具)を取り外すプラグ取外工程(第5ステップ)と、を含み、前記給液栓取付工程(第6ステップ)において、プラグ取外工程(第5ステップ)の後、前記吐出端部105に給液栓(給水栓501:第2被接続具)を取り付けるようにしてもよい。
第一実施形態の本チューブ部材を示す図である。 第一実施形態の本チューブ部材の一部拡大断面図である。 第一実施形態の本チューブ部材を用いた上水道水(液体)供給構造の製造方法の第1ステップを示す断面図である。 第一実施形態の本チューブ部材を用いた上水道水(液体)供給構造の製造方法の第2ステップを示す断面図である。 第一実施形態の本チューブ部材を用いた上水道水(液体)供給構造の製造方法の第4ステップを示す断面図である。 第一実施形態の本チューブ部材を用いた上水道水(液体)供給構造の製造方法の第6ステップを示す断面図である。 第一実施形態の本チューブ部材の長さを短くする場合を示す断面図である。 第二実施形態の本チューブ部材を示す図である。 第二実施形態の本チューブ部材を用いた上水道水(液体)供給構造の製造方法の第1ステップを示す断面図である。 第二実施形態の本チューブ部材を用いた上水道水(液体)供給構造の製造方法の第2ステップを示す断面図である。 第二実施形態の本チューブ部材を用いた上水道水(液体)供給構造の製造方法の第6ステップを示す断面図である。 第三実施形態の本発明のチューブ部材を示す図である。 第三実施形態の本チューブ部材を用いた上水道水(液体)供給構造の製造方法の第1ステップを示す断面図である。
符号の説明
11 本チューブ部材(第一実施形態)
11a 一端
11b 他端
11r 内部
11s 外部
13 筒状部分
13a 外面
15 凸条部分
17 切り取り溝
21 第一部分
23 第二部分
31 本チューブ部材(第二実施形態)
31a 一端
31b 他端
31r 内部
31s 外部
41 第3部分
51 第4部分
53 突縁部
55 大筒部
61 本チューブ部材(第三実施形態)
61a 一端
61b 他端
61r 内部
61s 外部
63 チューブ部分
71 ガスケット部材
71b 内周面
73 内部空間
101 上水道管
101c 屈曲部
103 内部空間
105 吐出端部
105a 突縁
107 雌ねじ部分
201 テストプラグ
203 嵌入部
205 本体部
207 把持部
301 壁部材
302 表面
303 貫通孔
401 室内
403 壁の内部空間
501 給水栓
503 給水栓本体部
503a 接続部
503b 給水部
504 内部流路
505 中継パイプ
505a 先端部
505b 本体部
505c 後端部
506 内部流路

Claims (13)

  1. 表面側に存する表面側空間と裏面側に存する裏面側空間とを連通させる貫通孔を有し、表面側空間と裏面側空間とを仕切るように配設される板状部材と、
    基端に液体が供給され、液体を吐出可能な先端である吐出端部が裏面側空間に配設される液体導管と、
    吐出端部に液密的に接続されることを意図された被接続具と、
    被接続具と吐出端部との接続部分を一端側が液密的に覆うと共に、他端が表面側空間又は該貫通孔内部に存するチューブ部材と、
    を備えてなる、液体供給構造。
  2. チューブ部材の前記一端側が、液体導管の外周を巡るように液密的に覆うものである、請求項1に記載の液体供給構造。
  3. 裏面側空間が、建物の壁の内部空間、天井裏空間又は床下空間である、請求項1又は2に記載の液体供給構造。
  4. 被接続具が、液体導管の液蜜性を検査するために吐出端部を封鎖するテストプラグである、請求項1乃至3のいずれか1に記載の液体供給構造。
  5. 被接続具が、前記貫通孔に貫入され、表面側空間に給液する給液栓である、請求項1乃至3のいずれか1に記載の液体供給構造。
  6. 被接続具の裏面側空間に存する全部が、チューブ部材の内部に存するものである、請求項1乃至5のいずれか1に記載の液体供給構造。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1に記載の液体供給構造を構成するためのチューブ部材。
  8. 周を一巡する仮想線に沿って形成された低強度部分を有する、請求項7に記載のチューブ部材。
  9. 前記低強度部分が、一端と他端との間に所定間隔離れて複数形成されているものである、請求項8に記載のチューブ部材。
  10. 外部から内部が目視可能なものである、請求項7乃至9のいずれか1に記載のチューブ部材。
  11. 吐出端部がチューブ部材の前記一端側から差し込まれるべき位置を示す差込位置標識を有する、請求項7乃至10のいずれか1に記載のチューブ部材。
  12. 前記被接続具が給液栓である請求項1乃至6のいずれか1に記載の液体供給構造を形成する製造方法であって、
    前記吐出端部を前記一端側が液密的に覆うように前記チューブ部材を取り付けるチューブ部材取付工程と、
    前記板状部材を配設する板状部材配設工程と、
    前記貫通孔に貫入され前記表面側空間に給液する給液栓を前記吐出端部に取り付ける給液栓取付工程と、
    を含んでなる、製造方法。
  13. 少なくとも給液栓取付工程よりも前に、前記吐出端部を封鎖する前記被接続具たるテストプラグを取り付けるプラグ取付工程と、
    少なくとも給液栓取付工程よりも前でかつプラグ取付工程の後に、該テストプラグにより前記吐出端部が封鎖された前記液体導管に加圧された液体を供給し前記液体導管の液蜜性を確認する加圧テスト工程と、
    少なくとも給液栓取付工程よりも前でかつ加圧テスト工程の後、該テストプラグを取り外すプラグ取外工程と、を含み、
    前記給液栓取付工程において、プラグ取外工程の後、前記吐出端部に給液栓を取り付けるものである、請求項12に記載の製造方法。
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