JP2007270331A - ファインブランキング加工性に優れた鋼板およびその製造方法 - Google Patents

ファインブランキング加工性に優れた鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】FB加工性に優れ、さらにFB加工後の成形加工性にも優れた鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.1〜0.5%、Si、Mn:0.2〜1.5%、Si、P、Sを適正範囲に調整した組成を有する鋼素材に、熱間圧延と、熱延板焼鈍と、冷間圧延と、冷延板焼鈍を順次施し、フェライトの平均粒径が1〜20μmで、アスペクト比が2以下のフェライトが全フェライト量に対する面積率で70%以上、炭化物の球状化率が80%以上、かつSgb(%)={Son/(Son+Sin)}×100 (ここで、Son:単位面積あたりに存在する炭化物のうち、粒界上に存在する炭化物の総占有面積、Sin:単位面積あたりに存在する炭化物のうち、粒内に存在する炭化物の総占有面積)で定義されるフェライト粒界炭化物量が40%以上である、組織を有する鋼板とする。これにより、FB加工性、金型寿命、およびFB加工後の成形加工性に優れた鋼板となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車部品等の用途に好適な鋼板に係り、とくに精密打抜き加工(以下、ファインブランキング加工、あるいはFB加工ともいう)を施される使途に好適な、ファインブランキング加工性に優れた鋼板に関する。
複雑な機械部品を製造するうえでは、寸法精度の向上、製造工程の短縮等の観点から、ファインブランキング加工が、切削加工に比べて極めて有利な加工方法であることが知られている。
通常の打抜き加工では、工具間のクリアランスは、被打抜き材である金属板の板厚の5〜10%程度であるが、ファインブランキング加工は、通常の打抜き加工とは異なり、工具間のクリアランスをほぼゼロ(実際は、被打抜き材である金属板の板厚の2%以下程度)と極めて小さく設定すると共に、さらに工具切刃付近の材料に圧縮応力を作用させて打抜く加工方法である。そして、ファインブランキング加工は、
(1)工具切刃からの亀裂発生を抑制して、通常の打抜き加工で見られる破断面がほぼゼロとなり、加工面(打抜き端面)がほぼ100%剪断面の、平滑な加工面が得られる、
(2)寸法精度がよい、
(3)複雑な形状を1工程で打抜ける
などの特徴を有している。しかし、ファインブランキング加工においては、材料(金属板)の受ける加工度は極めて厳しいものとなる。また、ファインブランキング加工では、工具間のクリアランスをほぼゼロとして行うため、金型への負荷が過大となり、金型寿命が短くなるという問題がある。
このため、ファインブランキング加工を適用される材料には、優れたファインブランキング加工性を具備するとともに、金型寿命の低下を防止することが要求されてきた。
このような要望に対し、例えば、特許文献1には、C:0.15〜0.90重量%、Si:0.4重量%以下、Mn:0.3〜1.0重量%を含有する組成と、球状化率80%以上、平均粒径0.4〜1.0μmの炭化物がフェライトマトリックスに分散した組織を有し、切欠き引張伸びが20%以上である、精密打抜き加工性に優れた高炭素鋼板が提案されている。特許文献1に記載された技術によれば、精密打抜き性が改善され、さらに金型寿命も改善されるとしている。しかし、特許文献1に記載された高炭素鋼板は、ファインブランキング加工後の成形加工性が劣るという問題があった。
また、特許文献2には、C:0.08〜0.19%、Si、Mn、Alを適正量含有し、Cr:0.05〜0.80%、B:0.0005〜0.005%を含有する鋼片に、適正な熱間圧延を施して鋼板とした、精密打抜き用鋼板が提案されている。特許文献2に記載された鋼板は、降伏強度が低く、かつ衝撃値が高くファインブランキング加工性に優れ、低歪域n値が高く複合成形加工性に優れ、さらに短時間急速加熱焼入性にも優れた鋼板であるとされる。しかし、特許文献2には、ファインブランキング加工性についての具体的な評価は示されていない。また、特許文献2に記載された鋼板は、ファインブランキング加工後の成形加工性が劣るという問題があった。
また、特許文献3には、C:0.15〜0.45%を含み、Si、Mn、P、S、Al、N含有量を適正範囲に調整した組成を有し、さらに、パーライト+セメンタイト分率が10%以下、かつフェライト粒の平均粒径が10〜20μmである組織を有する、転造加工やファインブランキング加工における成形性に優れた高炭素鋼板が提案されている。特許文献3に記載された高炭素鋼板では、ファインブランキング加工性に優れ、さらにファインブランキング加工における金型寿命も改善されるとしている。しかし、特許文献3に記載された高炭素鋼板は、ファインブランキング加工後の成形加工性が劣るという問題があった。
さらに、特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載された鋼板は、いずれも、最近の厳しい加工条件のファインブランキング加工においては、満足できる十分なファインブランキング加工性を具備しているとはいえず、また金型寿命も十分に改善されているわけではないうえ、ファインブランキング加工後の成形加工性が劣るという問題が残されていた。
当初、ファインブランキング加工は、ギア部品などでも、ファインブランキング加工後に加工を施されない部品に適用されてきた。しかし、最近では、自動車部品(リクライニング部品など)へのファインブランキング加工の適用が拡大される傾向にあり、ファインブランキング加工後に伸びフランジ加工や張出し加工などを必要とする部品への適用が検討されている。このため、自動車部品として、ファインブランキング加工性に優れるうえ、ファインブランキング加工後の、伸びフランジ加工や張出し加工などの成形加工性にも優れた鋼板が熱望されている。
伸びフランジ加工性を改善する技術としては、これまで数多くの提案がなされている。例えば、特許文献4には、C:0.20〜0.33%を含み、Si、Mn、P、S、sol.Al、N含有量を適正範囲に調整し、さらにCr:0.15〜0.7%を含有する組成を有し、パーライトを含んでいてよいフェライト・ベイナイト混合組織を有する、伸びフランジ性に優れる耐摩耗用熱延鋼板が提案されている。特許文献4に記載された熱延鋼板では、上記した組織とすることにより、穴拡げ率が高くなり、伸びフランジ性が向上するとしている。また、特許文献5には、C:0.2〜0.7%を含有する組成を有し、炭化物平均粒径が0.1μm以上1.2μm未満、炭化物を含まないフェライト粒の体積率が15%以下である組織を有する伸びフランジ性に優れた高炭素鋼板が提案されている。特許文献5に記載された高炭素鋼板では、打抜き時の端面におけるボイドの発生を抑制し、穴拡げ加工におけるクラックの成長を遅くすることができ、伸びフランジ性が向上するとしている。
また、特許文献6には、C:0.2%以上を含む組成を有し、フェライトおよび炭化物を主体とし、炭化物粒径が0.2μm以下、フェライト粒径が0.5〜1μmである組織を有する打抜き性と焼入れ性に優れた高炭素鋼板が提案されている。これにより、バリ高さと金型寿命とで決定される打抜き性と、焼入れ性がともに向上するとしている。
特開2000-265240号公報 特開昭59-76861号公報 特開2001-140037号公報 特開平9-49065号公報 特開2001-214234号公報 特開平9-316595号公報
しかしながら、特許文献4、特許文献5に記載された技術はいずれも、従来の打抜き加工を施すことを前提にしたものであり、クリアランスがほぼゼロとなるファインブランキング加工の適用を考慮したものではない。したがって、厳しいファインブランキング加工後に、同様の伸びフランジ性を確保することは難しく、たとえ確保できても金型寿命が短くなるという問題がある。
また、特許文献6に記載された技術では、フェライト粒径を0.5〜1μmの範囲にする必要があり、このようなフェライト粒径を有する鋼板を安定して工業的に製造することは困難であり、製品歩留の低下に繋がるという問題があった。
本発明は、上記した従来技術の問題に鑑みて成されたものであり、ファインブランキング加工性に優れ、さらにファインブランキング加工後の成形加工性にも優れた鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、ファインブランキング加工性(以下、FB加工性と略す)に及ぼす金属組織の影響、とくにフェライト、炭化物の形態および分布状態の影響について鋭意研究した。
その結果、FB加工性および金型寿命は、フェライト粒内に存在する炭化物およびフェライト粒径と密接な関係にあることを見出した。そして、所定範囲の組成を有する鋼素材に、熱間圧延の仕上圧延条件およびその後の冷却を適正条件として、ほぼ100%のパーライト組織を有する熱延鋼板とし、さらに適正条件の熱延板焼鈍、冷間圧延および冷延板焼鈍を施して、金属組織を、フェライトの平均粒径が20μm以下、アスペクト比が2以下の等軸フェライトが全フェライト量に対する面積率で70%以上、炭化物の球状化率が90%以上とし、かつフェライト粒界に存在する炭化物の面積が全炭化物面積に対する比率で40%以上となる、フェライト粒内の炭化物量を制限した、フェライト+球状化セメンタイト(球状炭化物)組織とすることにより、FB加工性および金型寿命が顕著に向上することを見出した。とくに、フェライトを等軸に近いフェライト粒とすることにより、軟質化し、変形能が向上してFB加工性が向上することを見出した。また、フェライト粒内の炭化物量を制限することにより、FB加工後の成形加工性も顕著に向上することを新たに見出した。
FB加工では、クリアランスゼロ、圧縮応力状態で材料が加工される。そのため、材料には、大きな変形を受けたのちに、亀裂が発生する。大きな変形中に、多数の亀裂が発生すると、FB加工性は大幅に低下することになる。亀裂の発生防止には、炭化物の球状化や炭化物粒径の微細化が重要であるといわれている。しかし、FB加工においては、たとえ100%球状化した微細炭化物であっても、それらがフェライト粒内に存在する場合には、微小亀裂の発生は避けられない。そのため、FB加工後さらに伸びフランジ加工が施される場合には、FB加工時に発生した微小亀裂同士が連結して伸びフランジ性の低下をもたらすことになると本発明者らは考えた。また、金型寿命に関しても、フェライト粒内に炭化物が多数存在すると、工具切刃の摩耗が促進され、金型寿命が低下することになると本発明者らは推察した。
まず、本発明の基礎となった実験結果について説明する。
質量%で、0.34%C−0.2%Si−0.8%Mnを含有する高炭素鋼スラブ(S35C相当)に、1150℃に加熱後、5パスの粗圧延、7パスの仕上圧延からなる熱間圧延を施し、板厚6.0mmの熱延板とした。なお、熱間圧延の仕上圧延終了温度は860℃、巻取温度は600℃とし、仕上圧延後に冷却速度を空冷(5℃/s)〜250℃/sまで変化させて冷却した。なお、空冷以外の冷却(強制冷却)を行った場合の冷却停止温度は650℃とした。
ついでこれら熱延板に酸洗を施した後、熱延板焼鈍としてバッチ焼鈍(720℃×40h)を行い、さらに圧下率を変化した冷間圧延を施し冷延板とした。ついで、これら冷延板に冷延板焼鈍としてバッチ焼鈍(720℃×20h)を施した。
これら鋼板について、金属組織を観察するとともにFB加工性を評価した。
得られた鋼板から試験片を採取し、該試験片の圧延方向に平行な断面を研磨し、ナイタール腐食したのち、板厚1/4位置について、走査型電子顕微鏡(SEM)で金属組織を観察し、画像解析装置を用いて、フェライト粒径、フェライトのアスペクト比、および炭化物の球状化率を測定した。
フェライト粒径は、各フェライト粒についてその面積を測定し、得られた面積から円相当径を求め、おのおのの粒径とした。得られた各フェライト粒径を算術平均し、その値を、その鋼板のフェライト平均粒径とした。なお、測定したフェライト粒は各3000個とした。また、フェライトのアスペクト比は、各フェライト粒の最大長さと最小長さを求め、最大長さと最小長さの比、最大長さ/最小長さとした。そして、アスペクト比が2以下のフェライトの面積を求め、全フェライト量に対する面積率(%)を算出した。
また、各炭化物の最大長さaと最小長さbを求め、その比a/bを計算し、a/bが3以下の炭化物粒数を、測定した全炭化物個数に対する割合(%)で表示し、炭化物の球状化率(%)とした。なお、測定した炭化物の粒数は各3000個とした。
また、組織観察の各視野で、フェライト粒界上に存在する炭化物およびフェライト粒内に存在する炭化物を識別し、画像解析装置を用いて、単位面積あたりに存在する炭化物について、フェライト粒界上に存在する炭化物の占有面積Son、およびフェライト粒内に存在する炭化物の占有面積Sinを測定し、次式
Sgb(%)={Son/(Son+Sin)}×100
で定義されるフェライト粒界炭化物量(Sgb)を算出した。 なお、炭化物粒の占有面積測定は各30視野(倍率:3000倍)とした。
また、得られた鋼板から試験板(大きさ:100×80mm)を採取し、ファインブランキングテスト(FBテスト)を実施した。FBテストは、110t油圧プレス機を用いて、試験片から、大きさ:60mm×40mm(コーナー部半径R:10mm)のサンプルを、クリアランス:0.035mm(板厚の1.5%)、加工力:8.5ton、潤滑:有りの条件で打抜いた。打抜かれたサンプルの端面(打抜き面)について、表面粗さ(十点平均粗さRz)を測定して、FB加工性を評価した。なお、試験片は、クリアランスに対する板厚偏差の影響を除くため、予め両面を等量ずつ研削し、板厚を2.3±0.010mmとした。
表面粗さの測定は、R部を除く4つの端面とし、各端面で図2に示すように、パンチ側表面0.5mmから板厚方向に2.2mmまでの範囲でかつ表面に平行に(X方向)10mmの領域を、触針式表面粗度計で繰返し板厚方向(t方向)に100μmピッチで35回走査し、JIS B 0601-1994の規定に準拠して、各走査線における表面粗さRzを測定した。さらに、測定面の表面粗さRzは、各々の走査線のRzを合計して、その平均値とした。上記と同様の方法で4つの端面を測定して、次式
Rz ave=(Rz 1+ Rz 2+ Rz 3+ Rz 4)/4
(ここで、Rz 1,Rz 2,Rz 3,Rz 4:各面のRz)
で定義される平均表面粗さ:Rz ave(μm)を算出した。
一般には、打抜き端面における破断面の出現が10%以下の場合を「FB加工性に優れる」とするが、本発明では、平均表面粗さ:Rz aveが、10μm以下と、小さくなるほどFB加工性に優れるとする。なお、上記した板厚と異なる板厚の場合には、パンチ側表面0.5mmから板厚方向に、(板厚(mm)−0.1mm)程度の範囲でかつ表面に平行に10mmの領域を板厚方向に100μmピッチで走査し各側表面のRzを求め、各面のRzからRz aveを求めるようにすればよい。
得られた結果を図1に示す。なお、得られた鋼板の炭化物の球状化率は、93〜100%といずれも90%以上であった。
図1に示す、表面粗さ(平均表面粗さ:Rz ave)とフェライト粒界炭化物量(Sgb)との関係から、フェライト粒界炭化物量が40%以上と、炭化物のうち粒界炭化物の占める割合が多くなるにしたがい、Rz ave が低下し、FB加工性が向上していることがわかる。また、同じSgbであっても、アスペクト比が低い等軸フェライトの比率が高い方が、Rz ave がより低下し、FB加工性が向上している。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに研究を重ねて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)質量%で、C:0.1〜0.5%、Si:0.5%以下、Mn:0.2〜1.5%、P:0.03%以下、S:0.02%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、フェライトおよび炭化物を主体とする組織とを有し、前記フェライトの平均粒径が1〜20μm、前記フェライトのうちアスペクト比が2以下のフェライトが全フェライト量に対する面積率で70%以上で、前記炭化物の球状化率が90%以上で、かつ前記炭化物のうち、フェライトの結晶粒界に存在する炭化物の量である、次(1)式
Sgb(%)={Son/(Son+Sin)}×100 ……(1)
(ここで、Son:単位面積あたりに存在する炭化物のうち、フェライト粒界上に存在する炭化物の総占有面積、Sin:単位面積あたりに存在する炭化物のうち、フェライト粒内に存在する炭化物の総占有面積)
で定義されるフェライト粒界炭化物量Sgbが40%以上であることを特徴とするファインブランキング加工性に優れた鋼板。
(2)(1)において、前記フェライトの結晶粒界に存在する炭化物が、平均粒径で5μm以下であることを特徴とする鋼板。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Al:0.1%以下を含有する組成とすることを特徴とする鋼板。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:3.5%以下、Mo:0.7%以下、Ni:3.5%以下、Ti:0.01〜0.1%およびB:0.0005〜0.005%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする鋼板。
(5)鋼素材に、該鋼素材を加熱し圧延を施し熱延板とする熱間圧延と、該熱延板に焼鈍を施す熱延板焼鈍と、該熱延板焼鈍済みの熱延板に圧延を施し冷延板とする冷間圧延と、該冷延板に焼鈍を施す冷延板焼鈍とを、順次施す鋼板の製造方法において、
前記鋼素材を、質量%で、C:0.1〜0.5%、Si:0.5%以下、Mn:0.2〜1.5%、P:0.03%以下、S:0.02%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼素材とし、前記熱間圧延を、仕上圧延の圧延終了温度を800〜950℃とし、該仕上圧延の終了後に、50℃/s以上の平均冷却速度で冷却し、500〜700℃の範囲の温度で該冷却を停止し、450〜600℃で巻取る処理とし、前記熱延板焼鈍および前記冷延板焼鈍を、焼鈍温度が600℃以上Ac変態点以下である処理とし、前記冷間圧延を、圧下率が30%以上の冷間圧延を施す処理とすることを特徴とするファインブランキング加工性に優れた鋼板の製造方法。
(6)(5)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Al:0.1%以下を含有する組成とすることを特徴とする鋼板の製造方法。
(7)(5)または(6)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:3.5%以下、Mo:0.7%以下、Ni:3.5%以下、Ti:0.01〜0.1%およびB:0.0005〜0.005%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする鋼板の製造方法。
本発明によれば、FB加工性に優れ、しかもFB加工後の成形加工性にも優れた鋼板を容易にしかも安価に製造でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、FB加工後の端面処理を行う必要がなくなり、製造工期の短縮が可能で生産性が向上するとともに、製造コストの削減が可能となるという効果もある。
まず、本発明鋼板の組成限定理由について説明する。なお、組成における質量%はとくに断わらないかぎり、単に%と記す。
C:0.1〜0.5%
Cは、熱延焼鈍後および焼入れ後の硬さに影響する元素であり、本発明では0.1%以上の含有を必要とする。Cが0.1%未満では、自動車用部品として要求される硬さを得ることができなくなる。一方、0.5%を超える多量の含有は、鋼板が硬質化するため、工業的に十分な金型寿命が確保できなくなる。このため、Cは0.1〜0.5%の範囲に限定した。
Si:0.5%以下
Siは、脱酸剤として作用するとともに、固溶強化により強度(硬さ)を増加させる元素であり、このような効果を得るためには0.02%以上含有することが好ましい。一方、0.5%を超えて多量に含有するとフェライトが硬質化し、FB加工性を低下させる。また0.5%を超えてSiを含有すると、熱延段階で赤スケールと呼ばれる表面欠陥を生じる。このため、Siは0.5%以下に限定した。なお、好ましくは0.35%以下である。
Mn:0.2〜1.5%
Mnは、固溶強化により鋼の強度を増加するとともに、焼入れ性向上に有効に作用する元素である。このような効果を得るためには、0.2%以上含有することが望ましいが、1.5%を超えて過剰に含有すると、固溶強化が強くなりすぎてフェライトが硬質化し、FB加工性が低下する。このため、Mnは0.2〜1.5%の範囲に限定した。なお、好ましくは、0.6〜0.9%である。
P:0.03%以下
Pは、粒界等に偏析し加工性を低下させるため、本発明では極力低減することが望ましいが、0.03%までは許容できる。このようなことから、Pは0.03%以下に限定した。なお、好ましくは0.02%以下である。
S:0.02%以下
Sは、鋼中ではMnSなどの硫化物を形成して介在物として存在し、FB加工性を低下させる元素であり、極力低減することが望ましいが、0.02%までは許容できる。このようなことから、Sは0.02%以下に限定した。なお、好ましくは0.01%以下である。
上記した成分が基本組成であるが、本発明では上記した基本組成に加えて、Al、および/または、Cr、Mo、Ni、TiおよびBのうちから選ばれた1種または2種以上を含有できる。
Al:0.1%以下
Alは、脱酸剤として作用するとともに、Nと結合してAlNを形成し、オーステナイト粒の粗大化防止に寄与する元素である。Bとともに含有する場合には、Nを固定し、BがBNとなり焼入れ性向上に有効なB量の低減を防止する効果も有する。このような効果は0.02%以上の含有で顕著となるが、0.1%を超える含有は、鋼の清浄度を低下させる。このため、含有する場合には、Alは0.1%以下に限定することが好ましい。なお、不可避的不純物としてのAlは0.01%以下である。
Cr、Mo、Ni、Ti、Bはいずれも、焼入れ性の向上、あるいはさらに焼戻軟化抵抗の向上に寄与する元素であり、必要に応じて選択して含有できる。
Cr:3.5%以下
Crは、焼入れ性の向上に有効な元素であり、このような効果を得るためは0.1%以上含有することが好ましいが、3.5%を超える含有は、FB加工性が低下するとともに、焼戻軟化抵抗の過度の増大を招く。このため、Crは含有する場合には3.5%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.2〜1.5%である。
Mo:0.7%以下
Moは、焼入れ性の向上に有効に作用する元素であり、このような効果を得るためには0.05%以上含有することが好ましいが、0.7%を超える含有は鋼の硬質化を招き、FB加工性が低下する。このため、Moは含有する場合には0.7%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.1〜0.3%である。
Ni:3.5%以下、
Niは、焼入れ性を向上させる元素であり、このような効果を得るためには0.1%以上含有することが好ましいが、3.5%を超える含有は鋼の硬質化を招き、FB加工性が低下する。このため、Niは含有する場合には3.5%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.1〜2.0%である。
Ti:0.01〜0.1%
Tiは、Nと結合しTiNを形成しやすく、焼入れ時のγ粒の粗大化防止に有効に作用する元素である。また、Bとともに含有する場合にはBNを形成するNを低減するため、焼入れ性向上に必要なBの添加量を少なくすることができるという効果も有する。このような効果を得るためには0.01%以上の含有を必要とする。一方、0.1%を超える含有は、TiCなどの析出によりフェライトが析出強化されて硬質化し、金型寿命の低下を招く。このため、含有する場合には、Tiは0.01〜0.1%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.015〜0.08%である。
B:0.0005〜0.005%
Bは、オーステナイト粒界に偏析し、微量で焼入れ性を改善させる元素であり、特にTiと複合添加した場合に効果的である。焼入れ性改善のためには、0.0005%以上の含有を必要とする。一方、0.005%を超えて含有しても、その効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなくなり経済的に不利となる。このため、含有する場合には、Bは0.0005〜0.005%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.0008〜0.004%である。
上記した成分以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。なお、不可避的不純物としては、例えば、N:0.01%以下、O:0.01%以下、Cu:0.1%以下が許容できる。
次に、本発明鋼板の組織限定理由について説明する。
本発明鋼板は、フェライトおよび炭化物を主体とする組織を有する。フェライトおよび炭化物を主体とする組織とは、フェライトと炭化物とで体積率で95%以上となる組織をいうものとする。すなわち本発明鋼板は、ほぼフェライトおよび炭化物からなるものであり、その他の組織として、体積率で5%程度までは許容することができる。
本発明では、フェライトの粒径は、平均結晶粒径で1〜20μmとする。フェライト平均結晶粒径が1μm未満では、鋼板が著しく硬化するとともに、フェライト粒内の炭化物量が増加し、FB加工性、金型寿命、さらにはFB加工後の穴拡げ性等の成形加工性が低下する。一方、20μmを超えると、軟質化して金型寿命が向上するものの、バリ高さが高くなり、FB加工性が低下する。このため、フェライト平均結晶粒径は1〜20μmの範囲に限定した。なお、好ましくは1〜10μmである。
本発明鋼板では、フェライトを、等軸に近い形態のフェライトを主体として、加工性の向上を図る。等軸(アスペクト比が1)に近い形態のフェライト粒が増加するほど、変形能が増加し、鋼板の加工性が向上する。本発明では、アスペクト比が2以下のフェライト粒を、全フェライト量に対する面積率で70%以上とする。アスペクト比が2以下のフェライト粒の面積が、フェライトの全面積に対し、70%未満では、十分なFB加工性およびFB加工後の加工性を確保できない。なお、好ましくは80%以上である。
また、本発明鋼板では、炭化物の球状化率を90%以上とする。球状化率が90%未満では、硬質するうえ、変形能が小さくFB加工性が低下する。球状化率が90%未満では、Rz ave が10μmを超えて大きくなり、FB加工性が急激に低下する。このため、本発明では、十分なFB加工性を確保するために、炭化物の球状化率を90%以上に限定した。なお、球状化率を大きくするためには長時間の焼鈍が必要になるため、好ましくは90〜95%である。
また、本発明鋼板では、フェライト粒界炭化物量Sgbを40%以上とする。フェライト粒界炭化物量Sgbは、全炭化物の占有面積に対する、フェライト結晶粒界上に存在する炭化物の占有面積の比率であり、次(1)式
Sgb(%)={Son/(Son+Sin)}×100 ……(1)
(ここで、Son:単位面積あたりに存在する炭化物のうち、フェライト結晶粒界上に存在する炭化物の総占有面積、Sin:単位面積あたりに存在する炭化物のうち、フェライト粒内に存在する炭化物の総占有面積)
で定義される値である。フェライト粒界炭化物量Sgbが40%未満では、フェライト粒内に存在する炭化物量が多くなるため、Rz ave が10μmを超えて大きくなり、FB加工性が急激に低下する。これは、微細で球状化された炭化物でもフェライト粒内に存在すると、FB加工時に炭化物の周りに微細な亀裂が発生し、それらの連結によりFB加工性が低下するためであると考えられる。FB加工時に炭化物の周りに微細な亀裂が発生し残存することにより、その後の成形加工でそれらが連結し、成形加工性が低下するとも考えられる。また、フェライト粒内に炭化物が存在するとフェライト粒自身が硬質化し、金型寿命の低下を招く。このため、本発明では、フェライト粒界炭化物量Sgbを40%以上に限定した。なお、好ましくは50%以上、さらに好ましくは60%以上である。
また、本発明鋼板では、フェライトの結晶粒界上に存在する炭化物は、平均粒径で5μm以下とすることが好ましい。というのは、フェライト粒界炭化物量Sgbが40%以上である場合は、フェライト粒界上に存在する炭化物は、その粒径が小さいほどFB加工性の向上、さらには金型寿命の向上に寄与することが大きいことを新たに見出したことによる。また、炭化物粒径は小さいほど、高周波焼入れにおける短時間加熱に際しても、炭化物をオーステナイト中に容易に固溶させることができ、所望の焼入れ硬さを確保することが容易になる。このようなことから、フェライトの結晶粒界上に存在する炭化物の平均粒径は5μm以下に限定することが好ましい。
つぎに、本発明鋼板の好ましい製造方法について説明する。
上記した組成を有する溶鋼を、転炉等の常用の溶製方法で溶製し、連続鋳造法等の常用の鋳造方法で鋼素材(スラブ)とすることが好ましい。
ついで、得られた鋼素材には、鋼素材を加熱し圧延して熱延板とする熱間圧延を施す。
熱間圧延は、仕上圧延の圧延終了温度を800〜950℃とし、仕上圧延の終了後に、50℃/s以上の平均冷却速度で冷却し、500〜700℃の範囲の温度で冷却を停止し、450〜600℃で巻取る処理とすることが好ましい。本発明における熱間圧延では、仕上圧延の圧延終了温度と、その後の冷却条件を調整することを特徴とする。これにより、ほぼ100%のパーライト組織を有する熱延板が得られる。
仕上圧延の圧延終了温度:800〜950℃
仕上圧延の圧延終了温度は、通常の仕上圧延の圧延終了温度域である800〜950℃の範囲内の温度とすることが好ましい。仕上圧延の終了温度が950℃を超えて高くなると、発生するスケールが厚くなり酸洗性が低下するうえ、鋼板表層で脱炭層を生じる場合がある。一方、仕上圧延の終了温度が800℃未満では、圧延負荷の増大が著しくなり、圧延機への過大な負荷が問題となる。このため、仕上圧延の圧延終了温度は800〜950℃の範囲内の温度とすることが好ましい。
仕上圧延終了後の平均冷却速度:50℃/s以上
仕上圧延終了後、50℃/s以上の平均冷却速度で冷却する。なお、該平均冷却速度は仕上圧延の終了温度から該冷却(強制冷却)の停止温度までの平均冷却速度である。平均冷却速度が50℃/s未満では、冷却中に炭化物を含まないフェライトを生じ、冷却後の組織がフェライト+パーライトの不均一な組織となり、ほぼ100%のパーライトからなる均一な組織を確保できなくなる。熱延板組織がフェライト+パーライトの不均一な組織では、その後の熱延板焼鈍をいかに工夫しても、粒内に存在する炭化物が多くなり、粒界に存在する炭化物量が減少する。このため、FB加工性が低下する。このようなことから、仕上圧延終了後の平均冷却速度を50℃/s以上に限定することが好ましい。なお、仕上圧延終了から冷却開始までの時間は5s以内とすることが、炭化物を含まないフェライトの生成を防止する観点から好ましい。
冷却停止温度:500〜700℃
上記冷却(強制冷却)を停止する温度は500〜700℃とすることが好ましい。冷却停止温度が500℃未満では、硬質なベイナイトやマルテンサイトを生じて熱延板焼鈍が長時間となるという問題や、巻取時に割れを生じるなど操業上の問題を生じる。一方、冷却停止温度が700℃を超えて高温となると、フェライト変態ノーズが700℃近傍であるため、冷却停止後の放冷中にフェライトを生じ、ほぼ100%のパーライトからなる均一な組織を確保できなくなる。このようなことから、冷却の停止温度は、500〜700℃の範囲内の温度に限定することが好ましい。なお、より好ましくは500〜650℃、さらに好ましくは500〜600℃である。
冷却を停止したのち、熱延板は直ちにコイル状に巻取られる。なお、冷却停止後、巻取りまでの間で、変態発熱等により鋼板温度が上昇する場合がある。鋼板温度が上昇すると、フェライト変態や粗大なパーライト組織が生じて不均一な熱延組織となる。このため、冷却終了後、巻取りまでの間では、鋼板温度が上昇しないように必要に応じて冷却することが好ましい。
巻取り温度:450〜600℃
巻取り温度が450℃未満では、巻取り時に鋼板に割れが発生し、操業上問題となる。一方、巻取り温度が600℃を超えると、巻取り中にフェライトが生成するという問題がある。なお、より好ましくは500〜600℃である。
このようにして得た熱延板(熱延鋼板)は、酸洗またはショットブラストなどにより表面の酸化スケールを除去後、熱延板焼鈍を施される。ほぼ100%のパーライト組織を有する熱延板に適正な熱延板焼鈍を施すことにより、炭化物の球状化が促進されるとともに、フェライトの粒成長が抑制され、炭化物の多くをフェライト結晶粒界上に存在させることができるようになる。なお、熱延板焼鈍は、焼鈍温度を600℃以上Ac変態点以下である処理とする。
熱延板焼鈍の焼鈍温度:600℃以上Ac変態点以下
焼鈍温度が、600℃未満では、十分な炭化物の球状化の達成が困難であるため600℃以上とすることが好ましい。一方、Ac変態点を超えて高温となると、一部がオーステナイト化して冷却中に粗大なパーライトが再生しやすく、不均一な組織となりやすい。また、炭化物の球状化率も低下しやすいため、FB加工性、およびFB加工後の加工性が低下しやすい。このため焼鈍温度はAc変態点以下とすることが好ましい。なお、熱延板焼鈍の保持時間はとくに限定する必要はないが、炭化物を十分球状化するためには10h以上とすることが好ましい。また、100hを超えるとフェライト粒が過度に粗大化する恐れがあるため、100h以下とすることが好ましい。なお、ここでAc変態点は、従来公知の方法で求めればよく、例えば下記Andrewsの推定式(K.W.Andrews:J. Iron. Steel Inst.,203,721(1965))により求めることができる。
Ac変態点(℃)=723−10.7(%Mn)−16.9(%Ni)+29.1(%Si)+16.9(%Cr)+290(%As)+6.38(%W)
ここで、(%Mn)、(%Ni)、(%Si)、(%Cr)、(%As)、(%W):各元素の含有量(質量%)
ついで、熱延板焼鈍済みの熱延板に、圧下率:30%以上の冷間圧延を施し冷延板とする。
冷間圧延の圧下率:30%以上
熱延板焼鈍済みの熱延板に、さらに冷間圧延を施すことにより、その後の冷延板焼鈍時にフェライトの再結晶が助長され、フェライト粒が等軸に近い形態とされ、加工性が顕著に向上する。冷間圧延の圧下率が30%未満では、等軸に近い形態のフェライト粒が十分に得られず、かえって加工性が低下するだけでなく、フェライト粒も粗大化する。このため、冷間圧延の圧下率は、30%以上に限定することが好ましい。なお、圧下率の上限はとくに限定されないが、圧延負荷の観点から80%以下とすることがより好ましい。
ついで、冷延板に、冷延板焼鈍を施す。
冷延板焼鈍の焼鈍温度:600℃以上Ac変態点以下
冷延板焼鈍は、フェライトの再結晶のために行なう。焼鈍温度が、600℃未満では、フェライトの軟化、再結晶が不十分であり、等軸に近い形態のフェライト粒が十分に得られず、かえって加工性が低下する。一方、焼鈍温度が、Ac変態点を超えて高温となると、一部がオーステナイト化し、冷却中にパーライトが再度生成するため、炭化物の球状化率が低下するだけでなく粗大な炭化物が不均一に分散するため、加工性が低下する。このため、冷延板焼鈍の焼鈍温度は600℃以上Ac変態点以下に限定することが好ましい。なお、冷延板焼鈍は、連続焼鈍または箱焼鈍のいずれでもよい。
表1に示す組成の鋼素材(スラブ)に、表2に示す熱間圧延、熱延板焼鈍、冷間圧延および冷延板焼鈍を施し、板厚:3.0mmの鋼板とした。なお、表1中のAc変態点は前記Andrewsの推定式を用いて算出したものである。
得られた鋼板について、組織、FB加工性、FB加工後の伸びフランジ性を調査した。調査方法は次のとおりである。
(1)組織
得られた鋼板から組織観察用試験片を採取した。そして、試験片の圧延方向に平行な断面を研磨し、ナイタール腐食したのち、板厚1/4位置について、走査型電子顕微鏡(SEM)(倍率、フェライト:1000倍、炭化物:3000倍)で金属組織を観察(視野数:30個所)し、画像解析装置を用いて、フェライトおよび炭化物の体積率、フェライト粒径、フェライト粒界上の炭化物粒径、炭化物の球状化率、フェライト粒界炭化物量を測定した。
フェライト粒径は、各フェライト粒についてその面積を測定し、得られた面積から円相当径を求め、おのおのの粒径とした。得られた各フェライト粒径を算術平均し、その値を、その鋼板のフェライト平均粒径とした。なお、測定したフェライトの粒数は各3000個とした。
また、フェライト粒のアスペクト比は、各フェライト粒の最大長さと最小長さを求め、最大長さと最小長さの比、最大長さ/最小長さ、として求め、アスペクト比が2以下のフェライト粒の面積を求め、全フェライト量に対する面積率(%)を算出した。
また、フェライト粒界の各炭化物粒について、炭化物の外周上の2点と炭化物の相当楕円(炭化物と同面積、かつ一次及び二次モーメントが等しい楕円)の重心を通る径を2°刻みに測定して円相当径を求め、これを各々の炭化物粒径とし、得られた炭化物粒径を平均した値をフェライト粒界上の炭化物の平均粒径とした。なお、測定した炭化物の粒数は各3000個とした。
炭化物の球状化率は、各炭化物の最大長さaと最小長さbを求め、その比a/bを計算し、a/bが3以下の炭化物粒数を、測定した全炭化物個数に対する割合(%)で表示し、炭化物の球状化率(%)とした。
フェライト粒界炭化物量Sgbは、金属組織観察(倍率:3000)の各視野(視野数:30個所)で、フェライト粒界上に存在する炭化物およびフェライト粒内に存在する炭化物を識別し、画像解析装置を用いて、単位面積あたりの、フェライト粒界上に存在する炭化物の占有面積Son、およびフェライト粒内に存在する炭化物の占有面積Sinを測定し、次(1)式
Sgb(%)={Son/(Son+Sin)}×100 ……(1)
を用いて算出した。
フェライトおよび炭化物の体積率は、SEM(倍率:3000倍)で金属組織を観察(視野数:30箇所)し、フェライトの面積と炭化物の面積を合算した面積を、全視野面積で除して面積率を求め、これをフェライトおよび炭化物の体積率として判断した。
(2)FB加工性
得られた鋼板から試験板(大きさ:100×80mm)を採取し、FBテストを実施した。FBテストは、110t油圧プレス機を用いて、試験片から、大きさ:60mm×40mm(コーナー部半径R:10mm)のサンプルを、工具間のクリアランス:0.035mm(板厚の1.5%)、加工力:8.5ton、潤滑:有りの条件で打抜いた。打抜かれたサンプルの端面(打抜き面)について、前記したと同様に表面粗さ(十点平均粗さRz)を測定して、FB加工性を評価した。なお、試験片は、クリアランスに対する板厚偏差の影響を除くため、予め両面を等量ずつ研削し、板厚を2.3 ±0.010mmとした。
すなわち、表面粗さの測定は、R部を除く4つの端面とし、各端面(板厚面)で、図4に示すように、パンチ側表面0.5mmから板厚方向に2.2mmまでの範囲でかつ表面に平行に(X方向)10mmの領域を、触針式表面粗度計で板厚方向(t方向)に100μmピッチで35回走査し、JIS B 0601-1994の規定に準拠して、各走査線における表面粗さRzを測定した。さらに、測定面の表面粗さRzは、各々の走査線のRzを合計して、その平均値とした。上記と同様の方法で4つの端面を測定して、次式
Rz ave=(Rz 1+ Rz 2+ Rz 3+ Rz 4)/4
(ここで、Rz 1,Rz 2,Rz 3,Rz 4:各面のRz)
で定義される平均表面粗さ:R z ave(μm)を算出した。
また、使用した工具(金型)の寿命を評価した。FB加工における打抜き回数が30000回に達した時点でのサンプル端面(打抜き面)の表面粗さ(十点平均粗さRz)を測定し、金型寿命を評価した。なお、表面粗さの測定方法は上記した方法と同じとした。打抜き回数が30000回後のサンプル端面の平均表面粗さR z aveが10μm以下を○、10μm超えを×として評価した。
(3)FB加工後の伸びフランジ性
得られた鋼板から、穴広げ用試験片(大きさ:t×130×130mm)を採取した。採取した穴広げ用試験片の中央に、直径10mm(d)の打抜き穴をFB加工により形成した。なお、試験片はクリアランスに対する板厚偏差の影響を除くため、予め両面を等量ずつ研削し、板厚を2.3±0.010mmとし、FB加工は工具間のクリアランスを0.035mmとした。そして、円筒平底ポンチ(50mmφ、5R)にて該穴広げ用試験片を押し上げ、打抜き穴の縁に板厚を貫通するクラックが発生した時点での穴径(d)を測定し、FB加工後の穴広げ率λf(%)を求め、FB加工後の穴広げ性を評価した。なお、穴広げ率λf(%)は次式
λf(%)={(d−d0)/d0}×100
で定義される。なお、FB加工後の穴広げ率λfは、Cの影響を大きく受けるため、C:0.17%以下の場合には120%、C:0.17%超0.26%以下の場合には110%、C:0.26%超0.37%以下の場合には90%、C:0.37%超0.50%以下の場合には70%、を目標値とし、目標値以上の穴広げ率λfが得られた場合に、FB加工後の伸びフランジ性が良好であるとした。
得られた結果を表3に示す。
Figure 2007270331
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本発明例はいずれも、打抜き面の平均表面粗さRz aveが10μm以下であり、FB加工性に優れ、また、打抜き回数:30000回時の打ち抜き面表面も滑らか(評価:○)であり、金型寿命の低下も認められない。また、本発明例は、FB加工後の伸びフランジ性にも優れている。なお、前記した方法でフェライトおよび炭化物の体積率を確認したが、いずれもフェライトと炭化物とで体積率で95%以上となっており、フェライトと炭化物を主体とする組織となっていることを確認した。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、打抜き面の平均表面粗さRz aveが10μmを超えて粗くなりFB加工性が低下し、また、金型寿命の低下も認められ、FB加工後の伸びフランジ性が低下している。なお、鋼板No.13は巻取時割れが発生したため、熱延板焼鈍以降の処理は行わなかった。
30000回打抜き加工後の、加工面(打抜き面)の平均表面粗さRz aveとフェライト粒界炭化物量Sgbとの関係を示すグラフである。 FB加工後の打抜き面の表面粗さ測定領域を模式的に説明する説明図である。

Claims (7)

  1. 質量%で、
    C:0.1〜0.5%、 Si:0.5%以下、
    Mn:0.2〜1.5%、 P:0.03%以下、
    S:0.02%以下
    を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、フェライトおよび炭化物を主体とする組織とを有し、前記フェライトの平均粒径が1〜20μm、前記フェライトのうちアスペクト比が2以下のフェライトが全フェライト量に対する面積率で70%以上で、前記炭化物の球状化率が90%以上で、かつ前記炭化物のうち、フェライトの結晶粒界に存在する炭化物の量である、下記(1)式で定義されるフェライト粒界炭化物量Sgbが40%以上であることを特徴とするファインブランキング加工性に優れた鋼板。

    Sgb(%)={Son/(Son+Sin)}×100 ……(1)
    ここで、Son:単位面積あたりに存在する炭化物のうち、フェライト粒界上に存在する炭化物の総占有面積、
    Sin:単位面積あたりに存在する炭化物のうち、フェライト粒内に存在する炭化物の総占有面積
  2. 前記フェライトの結晶粒界に存在する炭化物が、平均粒径で5μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の鋼板。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Al:0.1%以下を含有する組成とすることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼板。
  4. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:3.5%以下、Mo:0.7%以下、Ni:3.5%以下、Ti:0.01〜0.1%およびB:0.0005〜0.005%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の鋼板。
  5. 鋼素材に、該鋼素材を加熱し圧延を施し熱延板とする熱間圧延と、該熱延板に焼鈍を施す熱延板焼鈍と、該熱延板焼鈍済みの熱延板に圧延を施し冷延板とする冷間圧延と、該冷延板に焼鈍を施す冷延板焼鈍とを、順次施す鋼板の製造方法において、
    前記鋼素材を、質量%で、
    C:0.1〜0.5%、 Si:0.5%以下、
    Mn:0.2〜1.5%、 P:0.03%以下、
    S:0.02%以下
    を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼素材とし、
    前記熱間圧延を、仕上圧延の圧延終了温度を800〜950℃とし、該仕上圧延の終了後に、50℃/s以上の平均冷却速度で冷却し、500〜700℃の範囲の温度で該冷却を停止し、450〜600℃で巻取る処理とし、
    前記熱延板焼鈍および前記冷延板焼鈍を、焼鈍温度が600℃以上Ac変態点以下である処理とし、
    前記冷間圧延を、圧下率が30%以上の冷間圧延を施す処理とすることを特徴とするファインブランキング加工性に優れた鋼板の製造方法。
  6. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Al:0.1%以下を含有する組成とすることを特徴とする請求項5に記載の鋼板の製造方法。
  7. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:3.5%以下、Mo:0.7%以下、Ni:3.5%以下、Ti:0.01〜0.1%およびB:0.0005〜0.005%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項5または6に記載の鋼板の製造方法。
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