JP2007269892A - 水性エマルジョン組成物、及びこれを用いた防湿紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】防湿性、易離解性を有し、かつ、十分な耐ブロッキング性を有する、防湿紙用水性エマルジョン組成物、及びこれを用いた防湿紙を提供することを課題とする。
【解決手段】ガラス転移温度が−70℃以上30℃以下の(メタ)アクリル系重合体からなるコア層(a)と、ガラス転移温度が0℃以上180℃以下であって、かつ、コア層(a)のガラス転移温度より30℃以上高いガラス転移温度を有する(メタ)アクリル系重合体からなるシェル層(b)とを有する(メタ)アクリル系重量体粒子(A)、リン酸エステル系化合物(B)、及びワックス(C)を含有し、上記(メタ)アクリル系重量体粒子(A)100重量部あたり、リン酸エステル系化合物(B)を0.1〜10重量部、及びワックス(C)を1〜20重量部含有する水性エマルジョン組成物を用いる。
【選択図】なし

Description

この発明は、水性エマルジョン組成物、及びこれを用いた易離解性防湿紙に関する。
従来より、防湿、防水性を要する包装紙としては、ポリオレフィンのラミネート紙が広く利用されている。ところが、近年、省資源の観点から、使用済の紙を回収し、再利用する要望が高まっている。紙の再利用は、使用済の紙を水に入れて離解させ、離解したパルプ繊維を回収して、再度、紙に加工することによって行われる。しかし、上記のポリオレフィンのラミネート紙は、基紙にポリオレフィンをラミネートしているため、離解性を有していない。
これに対し、離解性と防湿性を兼ね備えた易離解性防湿紙に使用される樹脂組成物として、(メタ)アクリル系エマルジョンとワックスエマルジョンとを配合した樹脂組成物(特許文献1参照)や、ワックスの存在下で(メタ)アクリル系単量体を重合させた水性エマルジョン(特許文献2参照)等が知られている。
特開平03−279492号公報 特許第3456248号公報
しかしながら、特許文献1に記載の樹脂組成物を用いた防湿紙は、夏場の高温多湿雰囲気下で、塗工時に巻取りを行うと、巻取り圧力がかかった際にワックスの移行が生じ、耐ブロッキング性が悪化する傾向がある。
これに対し、特許文献2に記載の樹脂組成物は、耐ブロッキング性を向上させているものの、十分な耐ブロッキング性を有しているとは言い難い。
そこでこの発明は、防湿性、易離解性を有し、かつ、十分な耐ブロッキング性を有する、防湿紙用水性エマルジョン組成物、及びこれを用いた防湿紙を提供することを課題とする。
この発明にかかる水性エマルジョン組成物として、ガラス転移温度が−70℃以上30℃以下の(メタ)アクリル系重合体からなるコア層(a)と、ガラス転移温度が0℃以上180℃以下であって、かつ、コア層(a)のガラス転移温度より30℃以上高いガラス転移温度を有する(メタ)アクリル系重合体からなるシェル層(b)とを有する(メタ)アクリル系重量体粒子(A)、リン酸エステル系化合物(B)、及びワックス(C)を含有し、上記(メタ)アクリル系重量体粒子(A)100重量部あたり、リン酸エステル系化合物(B)を0.1〜10重量部、及びワックス(C)を1〜20重量部含有させたものを用いることにより、上記課題を解決したのである。
特定の(a)成分と(b)成分を有する(メタ)アクリル系重量体粒子(A)を用い、かつ、リン酸エステル系化合物(B)を用いるので、ワックス(C)の基紙への移行を抑制することができ、耐ブロッキング性を向上させることができる。
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明にかかる水性エマルジョン組成物は、特定の(メタ)アクリル系重量体粒子(以下、「(A)成分」と称する。)、リン酸エステル系化合物(以下、「(B)成分」と称する。)、及びワックス(以下、「(C)成分」と称する。)を含有する組成物である。
((A)成分)
上記(A)成分とは、特定の(メタ)アクリル系重合体からなるコア層(a)と、特定の(メタ)アクリル系重合体からなるシェル層(b)を有する(メタ)アクリル系重量体粒子である。
上記コア層(a)とシェル層(b)とは、ガラス転移温度(以下、「Tg」と称する。)が相違する。具体的には、シェル層(b)のTgは、コア層(a)のTgより30℃以上高いことが必要で、40℃以上高いことが好ましい。シェル層(b)のTgが「コア層(a)のTg+30℃」以下のときは、造膜性が不十分となり、防湿性が低下する傾向となる。
上記コア層(a)のTgの具体的な値としては、下限は−70℃であり、−10℃が好ましい。一方、上限は、30℃であり、25℃が好ましい。−70℃より低いと、耐ブロッキング性に劣る傾向がある。一方、30℃より高いと、造膜性に劣り、防湿性が低下する傾向がある。
また、上記シェル層(b)のTgの具体的な値としては、下限は0℃であり、40℃が好ましい。一方、上限は、180℃であり、120℃が好ましい。0℃より低いと、耐ブロッキング性に劣る傾向がある。一方、180℃より高いと、造膜性に劣り、防湿性が低下する傾向がある。
なお、上記のTgは、下記式(1)により算出される値を意味する。
1/Tg=Wa/Tga+Wb/Tgb+…… (1)
なお、式(1)中、Tgは、共重合体のガラス転移温度(K)、Tga及びTgbは、それぞれ、単量体a及び単量体bのホモポリマーのガラス転移温度(K)、Wa及びWbは、それぞれ、単量体a及び単量体bの重量分率(%)を示す。
上記(A)成分を構成する(メタ)アクリル系重合体は、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体若しくは共重合体、又はこの(メタ)アクリル酸エステル及びこれと共重合可能なモノマーとの共重合体を主に含有する重合体である。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又は「メタクリル」を意味する。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等があげられる。これらは、その一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
上記の(メタ)アクリル酸エステル及びこれと共重合可能なモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸、及び(メタ)アクリロニトリル等の不飽和ニトリル等をあげることができる。
上記のコア層(a)とシェル層(b)との重量割合は、(a)/(b)で30〜95/70〜5がよく、30〜50/70〜50が好ましい。コア層(a)が30重量%未満のときは、防湿性が不足することがある。一方、95重量%より多いと、耐ブロッキング性が悪化する傾向となる。この重量割合は、例えば、二段重合法によって各層を個別に形成する際に、それぞれの層に相当する単量体の重合量(仕込量、転化率)を調整する等の方法によりコントロールできる。
((B)成分)
上記(B)成分であるリン酸エステル系化合物は、この発明にかかる水性エマルジョン組成物に耐ブロッキング性を向上させる目的で添加される化合物である。この例としては、アルキルフェノールリン酸エステル、アルキルリン酸エステル、高級アルコールリン酸モノエステル塩、高級アルコールリン酸ジエステル等のリン酸エステル、及びこれらのエステルが酸性エステルである場合、その対応するアルカリ金属塩(好ましくはナトリウム塩)を好ましくあげることができる。
上記(A)成分100重量部あたりの上記(B)成分の含有量は、0.1重量部以上が必要で、1重量部以上が好ましい。一方、含有量の上限は、10重量部が必要で、5重量部が好ましい。0.1重量部より少ないと、耐ブロッキング性に劣る傾向があり、10重量部より多いと、防湿性に劣る傾向がある。
((C)成分)
上記(C)成分を構成するワックスは、防湿性を付与させる目的で添加される化合物である。この例としては、パラフィンワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、モンタンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム、フィッシャー・トリブッシュワックス、ポリエチレンワックス、モンタンワックスの誘導体、マイクロクリスタリンワックスの誘導体、硬化ひまし油、流動パラフィン、ステアリン酸アミド等があげられ、特に融点が40〜100℃のパラフィンワックスが好ましい。
上記(A)成分100重量部あたりの上記(C)成分の含有量は、1重量部以上が必要で、3重量部以上が好ましい。一方、含有量の上限は、20重量部が必要で、15重量部が好ましい。1重量部より少ないと、防湿性に劣る傾向があり、20重量部より多いと、易離解性及び耐ブロッキング性に劣る傾向がある。
(製造方法)
この発明にかかる水性エマルジョン組成物の製造方法の例として、次の方法をあげることができる。
まず、上記コア層(a)を与えるモノマー又はモノマー混合物を、乳化剤及び重合開始剤を用いて乳化重合させて、Tgが−70〜30℃の範囲内となるコア粒子を得る。この際、pH調整剤や連鎖移動剤を必要に応じて用いることができる。次に、そのコア粒子の存在下で、シェル層(b)を与えるモノマー又はモノマー混合物を、乳化剤及び重合開始剤を用いて乳化重合させて、上記コア粒子の表面上に、Tgが0〜180℃の範囲内となるシェル層を形成させる。この際にも、pH調整剤や連鎖移動剤を必要に応じて用いることができる。これにより、Tgが−70〜30℃の範囲内であるコア粒子の表面に、Tgが0〜180℃の範囲内であるシェル層を形成した(A)成分が製造される。
上記の(B)成分及び(C)成分は、上記(A)成分の重合後に添加してもよく、重合時に、共存させてもよい。
上記乳化剤としては、非イオン界面活性剤又はアニオン系界面活性剤を用いるのが好ましい。上記非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、エチレンオキサイドの付加量が10〜80重量%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー等があげられる。
上記ポリオキシエチレンアルキルエーテルの具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル等があげられる。また、上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの具体例としては、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシジエチレンソルビタンモノオレート等があげられる。
また、上記アニオン系界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等があげられる。
上記の製造方法においては、乳化剤と共に、各種の水溶性高分子を保護コロイドとして用いることができる。この保護コロイドとしては、ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の繊維系誘導体等があげられる。
上記重合開始剤としては、通常の乳化重合に用いられる水溶性ラジカル開始剤を用いることができる。この水溶性ラジカル開始剤としては、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、t−ブチルヒドロペルオキシド等を単独で用いる触媒や、これらと、L−アスコルビン酸、D−アスコルビン酸、亜硫酸塩、ロンガリット、硫酸第一鉄等の還元剤とを組み合わせたレドックス系触媒等があげられる。
上記pH調整剤としては、塩酸、リン酸、酢酸、コハク酸、炭酸等の酸又はその塩や、アルカリ金属水酸化物、アンモニア水、アミン等の塩基等があげられる。
上記連鎖移動剤としては、ラジカル重合に通常使用されるもの、例えば、メルカプタン類等があげられる。
上記の重合方法は、バッチ式及び連続式のいずれも可能である。また、重合温度は、通常、30〜85℃の範囲が適当である。
(防湿紙)
上記の水性エマルジョン組成物は、基紙の少なくとも片面にコーティングすることにより、防湿紙を製造することができる。この防湿紙における上記水性エマルジョン組成物からなるコーティング層の塗工量は、塗工後の乾燥重量として5g/m以上がよく、7g/mで以上が好ましい。また、塗工量の上限は、50g/mがよく、30g/mが好ましい。5g/mより少ないと、ピンホール、基紙繊維の毛羽たち等により、防湿性や撥水性に劣る傾向がある。一方、50g/mより多いと、塗工後の乾燥に時間がかかるようになって、生産効率が低下し、また、面積あたりの材料費が高くなるため、コスト上、不利になる。
上記基紙としては、クラフト紙、上質紙、段ボール原紙等のセルロースパルプ紙を使用できるが、これに限定されるものではない。
上記のコーティング方法としては、例えば、基紙に、所定の量の水性エマルジョン組成物を塗布し、その後、100〜120℃で乾燥させる方法があげられる。なお、乾燥温度が低すぎると、得られる防湿紙の防湿性が劣ることがある。一方、乾燥温度が高すぎると、基紙の劣化を引き起こす可能性がある上、エネルギー的に不利である。
上記防湿紙は、離解性に富み、リサイクル効率が高い。このため、新聞巻き取り包装用紙、耐水段ボール用紙、コピー用紙用包装用紙等、広範な分野の紙に使用することができる。
以下、実施例を用いて、この発明をより具体的に説明するが、この発明は以下の実施例によって限定されるものではない。まず、評価方法について説明する。
(評価方法)
<ガラス転移温度(Tg)>
下記式(1)にしたがって算出した。
1/Tg=Wa/Tga+Wb/Tgb+…… (1)
なお、式(1)中、Tgは、共重合体のガラス転移温度(K)、Tga及びTgbは、それぞれ、単量体a及び単量体bのホモポリマーのガラス転移温度(K)、Wa及びWbは、それぞれ、単量体a及び単量体bの重量分率(%)を示す。
<常態透湿度>
カップ法(JIS Z−0208)にしたがって測定した。
<折り曲げ透湿度(g/m・24hr)>
上記の常態透湿度の測定で作製した試料を直径約7cmの円形状に切断し、塗工面を内側にして、折り曲げ線が直交するように、2回折り曲げた。その後、広げて、上記の常態透湿度の測定法と同様の方法で測定した。
<耐ブロッキング性>
2枚の測定対象の塗工紙のコート面とコート面、又はコート面と非コート面を重ね合わせたものを、温度45℃、湿度90%Rh、圧力5kg/cmの条件下で24時間放置した後、剥離し、紙の剥離状態を観察し、下記の基準で評価した。
○:抵抗なく剥がれた。
△:抵抗はあるものの剥がれた。
×:紙破した。
<離解性>
測定対象の塗工紙5gを水250mlに投入し、ホモミキサーを用いて3000回転/分で、30分間撹拌し、離解の状態を目視で観察した。
○:完全に離解している。
△:一部離解している。
×:離解していない。
(原材料)
[(A)成分]
1)(メタ)アクリル酸エステル
・アクリル酸ブチル…三菱化学(株)製(以下、「BA」と略する。)
・アクリル酸2−エチルヘキシル…三菱化学(株)製(以下、「2EHA」と略する。)
・メタクリル酸メチル…三菱レイヨン(株)製(以下、「MMA」と略する。)
2)共重合可能なモノマー
・スチレン…三菱化学(株)製(以下、「St」と略する。)
・メタクリル酸…三菱レイヨン(株)製(以下、「MAA」と略する。)
・アクリル酸…大阪有機化学(株)製(以下、「AA」と略する。)
2)乳化剤
・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム…花王(株)製:ネオペレックスG−65(商品名、以下、「DBS」と略する。)
3)重合開始剤
・過硫酸カリウム…旭電化工業(株)製
[(B)成分]
・東邦化学工業(株)製:フォスファノールPE−510(商品名、アルキル(C)フェニルリン酸酸性エステル)をpH7まで水酸化ナトリウムで中和したもの(以下、「PE510−Na」と略する。)
[(C)成分]
・パラフィンワックス…丸芳化成品(株)製:MYW−135E(商品名、以下、「MYW135E」と略する。)
[基紙]
・クラフト紙…坪量:80g/m
(実施例1〜6、比較例1〜3)
表1に示すコア層(a)を構成する各モノマー成分、乳化剤であるDBS5重量部を水200mlに混合し、第1乳化液を得た。この第1乳化液を、重合開始剤である過硫酸カリウム1.5重量部を含有し、温度を75℃に調整した水300mlに、4時間にわたって均一に添加して乳化重合させ、コア層となる水性エマルジョンを得た。
次いで、表1に示すシェル層(b)を構成する各モノマー成分、乳化剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5重量部を水100mlに混合し、第2乳化液を得た。この第2乳化液を温度75℃に調整した上記水性エマルジョンに、2時間にわたって均一に添加した後、1時間熟成し、上記コア層の表面にシェル層を形成した乳化重合液((A)成分)を得た。
得られた(A)成分の固形分に対し、(B)成分及び(C)成分を、表1に示す割合となるように、添加・混合し、水性エマルジョン組成物を得た。
得られた水性エマルジョン組成物を、クラフト紙に、#18ワイヤーロッド塗工(塗工量20g/m)し、120℃×2分間乾燥させ、坪量が約95g/mの塗工紙を得た。
得られた塗工紙を用いて、上記の各評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2007269892

Claims (5)

  1. ガラス転移温度が−70℃以上30℃以下の(メタ)アクリル系重合体からなるコア層(a)と、ガラス転移温度が0℃以上180℃以下であって、かつ、コア層(a)のガラス転移温度より30℃以上高いガラス転移温度を有する(メタ)アクリル系重合体からなるシェル層(b)とを有する(メタ)アクリル系重量体粒子(A)、リン酸エステル系化合物(B)、及びワックス(C)を含有し、
    上記(メタ)アクリル系重量体粒子(A)100重量部あたり、リン酸エステル系化合物(B)を0.1〜10重量部、及びワックス(C)を1〜20重量部含有する水性エマルジョン組成物。
  2. 上記のコア層(a)とシェル層(b)との重量割合が、(a)/(b)で30〜95/70〜5である請求項1に記載の水性エマルジョン組成物。
  3. 上記リン酸エステル系化合物(B)がリン酸エステル系化合物のアルカリ金属塩である請求項1又は2に記載の水性エマルジョン組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の水性エマルジョン組成物からなるコーティング層を、基紙の少なくとも片面に有する防湿紙。
  5. 上記コーティング層の塗工量が、5〜50g/mである請求項4に記載の防湿紙。
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