JP2007265931A - 検査装置及び検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
低入射エネルギー、且つ広視野での帯電制御機能を用いた検査を可能にし、電子線照射による損傷を受けやすい半導体パターンの高感度検査を実現することである。
【解決手段】
SEM式ウェハ検査装置において、帯電制御機能を用いた検査を行う際、加速電圧−減速電圧で決まる入射エネルギーと、減速電圧−制御電圧で決まるバイアス電圧が変わらない様、加速電圧・制御電圧・減速電圧を連動して変える。これにより、制御電極近傍で発生する静電レンズ作用を抑えつつウェハの帯電を制御することができる。その結果、低入射エネルギー、且つ広視野での帯電制御機能を用いた検査が可能になり、電子線照射による損傷を受けやすい半導体パターンの高感度検査が実現できる。
加速電圧−減速電圧で決まる入射エネルギーと、減速電圧−制御電圧で決まるバイアス電圧が変わらない様、加速電圧・制御電圧・減速電圧を連動して変える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置又は液晶等微細な回路パターンを製造の途中で検査し、導通・非導通等の電気的欠陥、及び異物・スクラッチ傷等の形状欠陥を抽出することを目的とした電子線式検査装置及び方法に関する。
半導体装置の製造過程において、リソグラフィー処理、エッチング処理、イオン打ち込み処理等の工程の良否は、半導体装置の歩留まりに大きく影響を及ぼす。そのため、欠陥の発生、及びその種類を早期に検知し、製造条件へフィードバックさせ、歩留まりを向上させることが重要となる。
半導体ウェハ上に形成された回路パターンを製造の途中で検査するために、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscopy)を応用した検査装置(以下、SEM式ウェハ検査装置とする)が用いられている。この検査装置が検査する対象は、導通・非導通欠陥、異物の付着、パターンの形状欠陥等多岐にわたる。
SEM式ウェハ検査装置はウェハ表面を正または負に帯電させることで生じる電位コントラストを利用して、導通又は非導通の欠陥を抽出している。ここで、電位コントラストを利用した検査として、コンタクトホールの穴底に絶縁物の残膜が存在する非開口欠陥を例に挙げる。非開口部では電子線を照射することにより穴底の残膜が帯電するため、開口部と異なる電界分布がパターン表面に形成される。その結果、開口部と非開口部で検出される2次電子の数が異なり、画像のコントラストとしてそれらの違いが識別される。つまりコンタクトホールの明るさを比較することにより、欠陥部のみ検出することが可能となる。
上記の電位コントラストを利用した検査ではウェハ表面の帯電を制御することが極めて重要である。ウェハ表面を帯電させる方法には、2次電子放出効率を利用する方法とウェハ直上に配置した制御電極を利用する方法がある。
2次電子放出効率を利用する方法は、帯電の極性はウェハに入射する電子のエネルギーと検査対象の材質で決まる。つまり、2次電子放出効率が1以上の場合は正極性に帯電し、1以下の場合は負極性に帯電する。この方法は、2次電子放出効率がほぼ1になるまでウェハの帯電が進むため、帯電電位を制御するためには、パターンの材質により入射エネルギーを調整しなければならない。
制御電極を利用する方法について図2を用いて説明する。図2(a)(b)共に、この方法を説明するうえで最低限必要な構成のみを示している。電子源1には加速電圧(Va)、ウェハ2には減速電圧(Vr)、制御電極3には制御電圧(Vc)がそれぞれ印加されており、電子源1より放出された電子線は加速電圧(Va)に加速され、加速電圧(Va)−減速電圧(Vr)に相当するエネルギーでウェハ2に入射する。このとき電子線がウェハ2に入射するエネルギーは2次電子放出効率が1以上の条件であるとする。ウェハ2の表面の帯電はバイアス電圧=減速電圧(Vr)−制御電圧(Vc)で決まり、図2(a)はウェハ2の表面を正極性に帯電させる場合でバイアス電圧>0の条件、図2(b)はウェハ2表面を負極性に帯電させる場合でバイアス電圧<0の条件を示している。図2(a)の場合はウェハ2に電子線を照射した直後は、2次電子放出効率が1以上のため、ウェハ2の表面は正極性に帯電する。そして、バイアス電圧とウェハ2の表面の帯電がほぼ等しくなったとき、制御電極3を透過する2次電子33の数とウェハ2に入射する1次電子41の数とがほぼ等しくなりウェハ2の表面の帯電は安定する。図2(b)の場合はウェハ2に電子線を照射した直後はバイアス電圧の影響でウェハ2より放出される2次電子33の多くがウェハ2に戻され、ウェハ2の表面を負極性に帯電させる。そして、バイアス電圧とウェハ2の表面の帯電がほぼ等しくなったとき、制御電極3を透過する2次電子33の数とウェハ2に入射する1次電子41の数とがほぼ等しくなりウェハ2の表面の帯電は安定する。この方法の利点は、電子線の入射エネルギーが2次電子放出効率>1の条件であればバイアス電圧でウェハ表面の帯電が制御できることである。つまり、数100〜1000eVの任意の入射エネルギーでほぼ全ての絶縁物に対し帯電を制御することが可能になる(例えば特許文献1参照)。
特開平11-121561号
現在、半導体の回路パターンには様々な種類の絶縁膜が使われている。そのうち、SiO2やSi3N4は電子線照射による損傷が少ないため、SEM式ウェハ検査装置を用いた検査においても絶縁膜の損傷は起こらない。しかし、露光工程で用いられるレジスト材料、及びCu配線工程で用いられるlow-k材料の多くは、電子線照射による損傷が起きやすいため、検査において電子線の入射エネルギーを数100eVまで落とす必要がある。しかし、従来の制御電極を用いた帯電制御では、ウェハに印加した減速電圧とほぼ等しい制御電圧を電極に印加するため、制御電極近傍に発生する静電レンズの影響が免れない。この制御電圧が高ければ高いほど、発生する静電レンズの作用は強くなり解像度の劣化、視野内の解像度の均一性低下、電子線の走査領域が狭くなる(つまり視野が狭くなる)等の問題が発生する。
解像度の劣化、及び視野内の解像度の均一性についてシミュレーションを行った結果を図3に示す。図3(a)はバイアス電圧とビーム径の関係を表しており、ビーム径が大きくなればなるほど、解像度が劣化することを示している。図3(b)はバイアス電圧と軸外ビーム径 / 軸上ビーム径の関係を示しており、軸外ビーム径は電子線をウェハ上で200μm偏向した場合のビーム径を計算した結果である。従って軸外ビーム径 / 軸上ビーム径が1に近いほど視野内の解像度が均一であることを示している。また、図3(a)(b)いずれも加速電圧=10000[V]の場合についてシミュレーションした結果であり、入射エネルギー500[eV]を例に挙げると減速電圧=-9500[V]であり、バイアス電圧=0[V]の場合は制御電圧=-9500[V]ということになる。ここで、バイアス電圧は前述の減速電圧−制御電圧で定義され、図3ではバイアス電圧=±500[V]を帯電の制御機能の使用範囲とした。
図3(a)の結果によると、バイアス電圧が2000[V]以上の条件ではビーム径はバイアス電圧に依存しないが、2000[V]未満ではバイアス電圧が小さくなるにつれビーム径は大きくなる。また、入射エネルギーが低くなればなるほど、バイアス電圧の変化分に対するビーム径の増大が顕著になる傾向を示している。図3(b)も同様の傾向が見られ、入射エネルギーが低くなればなるほど、バイアス電圧の変化分に対する軸外ビーム径 / 軸上ビーム径が大きくなる傾向を示している。これらのシミュレーション結果によると制御電極を用いて帯電の制御を行う際、入射エネルギーが1000[eV]未満の条件は、解像度劣化、視野内の解像度の均一性低下のため、高感度な検査が行えないことを示している。
また、上記と同じモデルを用いて電子線の走査領域についてシミュレーションを行った結果を図4に示す。図4は電子線の偏向感度とバイアス電圧の関係を示しており、偏向感度は電極を用いた静電偏向方式で、対向する電極に±1[V]印加した場合にウェハ上で、電子線が何μm偏向されるかを示している。つまり偏向感度が大きければ大きいほど、同じ電圧を電極に印加した場合の電子線の走査領域が広いことを示している。図4より、入射エネルギー3000[eV]ではバイアス電圧により偏向感度は大きく変わらないが、入射エネルギー1000[eV]及び500[eV]では、バイアス電圧3000[V]で偏向感度7〜8[μm/V]のものが、バイアス電圧0[V]で偏向感度3[μm/V]未満となっている。つまり、入射エネルギー1000[eV]未満で検査を行う場合、帯電の制御を行わない場合と比較し、最大視野が半分以下になるため、検査速度がその分遅くなる事を意味している。
これらの結果より、制御電極を利用した帯電制御は2次電子放出効率が1以上の条件(数100〜1000eV)なら、任意の条件でウェハの帯電を制御できるが、解像度劣化、視野内の解像度の均一性低下、視野が狭くなる等の問題が発生するため、入射エネルギー1000eV前後での使用に限られている。つまり、絶縁膜がレジストやlow-k材料で構成されているウェハに対しては、有効な帯電の制御方法が存在していないのが現状である
上記課題を解決するため、本発明の検査装置及び検査方法では、加速電圧−減速電圧で決まる入射エネルギーと、減速電圧−制御電圧で決まるバイアス電圧の両方が一定になるよう、加速電圧・制御電圧・減速電圧を連動して制御する。
本発明を用いることにより入射エネルギー数100[eV]での帯電の制御と、広範囲な視野で均一且つ良好な解像度とを両立できる。また、広範囲な視野が得られるため、検査速度の高速化が可能になる。そして、本発明を用いることでレジストやlow-k材料で構成されたウェハに対しても帯電を制御した検査を行うことができる。
本発明では、制御電極を用いた帯電の制御において、1keV未満の低入射エネルギーにおける解像度の劣化が、制御電極近傍に発生する静電レンズの収差によるビームのボケであることに着目した。そして、静電レンズの収差を低減する為、帯電を制御するバイアス電圧を固定し、加速電圧、制御電圧及び減速電圧を連動させ、低い制御電圧で帯電を制御することで、解像度の劣化を大幅に低減できることを見出した。
図5は本発明の光学特性を説明する為の図で、バイアス電圧に対する解像度(ビーム径)、視野内の解像度の均一性(軸外ビーム径/軸上ビーム径)、及び有効視野(偏向感度)の特性を模式的に示したものである。ここで光学系の特性はいずれについても、Va/Va_opt=0.2、0.5、1.0の場合を模式的に示しており、Va_optは本発明を実施する光学系で最高の解像度を実現する加速電圧を意味し、Va/Va_opt=0.5はVa_optの半分の加速電圧(Va=0.5Va_opt)を意味している。また、帯電制御機能が有効なバイアス電圧の範囲は、後に出てくるアース電極、制御電極の構造で異なり、±数10Vの場合もあれば、±数1000Vが有効な範囲になる場合もある。この有効なバイアス電圧の範囲は後で説明する障壁電位とバイアス電圧の補正で詳細に説明する。
(解像度(ビーム径))
ここで、ビーム径とは走査画像の視野中心のビームの大きさで、ビーム径が小さければ小さいほど、解像度が高い画質を実現できることを意味している。通常は、Va/Va_opt=1.0の条件で光学系を動作させるが、制御電極を用いて帯電を制御する場合は、先に説明した静電レンズの収差の影響でビーム径が急激に増大し、画質が劣化してしまう。本発明では、この静電レンズの収差を抑えるため、加速電圧の動作条件をVa/Va_opt<1.0とし(例えば、0.5、0.2)、帯電制御に有効なバイアス電圧の範囲で最小のビーム径が実現できるよう、加速電圧、制御電圧、減速電圧を連動して制御する。
(解像度の均一性(軸外ビーム径/軸上ビーム径))
ここで、軸外ビーム径とは走査画像の端のビームの大きさで、軸外ビーム径/軸上ビーム径が1に近いほど、走査領域内の解像度が均一であることを意味している。この場合も、通常の光学系では、Va/Va_opt=1.0の条件で光学系を動作させるが、先の解像度と同じで、本発明では加速電圧の動作条件をVa/Va_opt<1.0(例えば、0.5、0.2)とすることで、走査領域内の解像度をより均一にすることができる。
(有効視野(偏向感度))
ここで、偏向感度とは電子ビームを走査させる偏向器の感度で、この偏向感度が高く且つ、先の軸外ビーム径/軸上ビーム径が1に近いほど、有効な視野が広がることを意味する。上記と同様、本発明を適用する場合、偏向感度は制御電極による静電レンズ効果の低減と加速電圧低下の相乗効果で飛躍的に偏向感度が増大し、検査速度の大幅な向上を実現することができる。
上記の制御を行うことで、1keV未満の低入射エネルギーで帯電を制御し、且つ解像度の高い画像を取得することができた。更に有効視野が広がることによる検査速度の向上を実現することができた。以下に、本発明の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施例では、加速電圧−減速電圧で決まる入射エネルギーと、減速電圧−制御電圧で決まるバイアス電圧の両方が一定になるよう、加速電圧・制御電圧・減速電圧を連動して制御する検査装置の構成及びその方法について説明する。
(装置構成)
図1は本発明の検査装置を説明するための構成要素を示したものであり、大きく分けて電子光学系5、ステージ部6、画像処理部7、制御部8で構成される。電子光学系5は電子源1、引出し電極9、アノード電極4、コンデンサレンズa10、アライメントコイルa11、制限絞り12、コンデンサレンズb13、アライメントコイルb14、ExB偏向器15、偏向器16、アライメントコイルc17、対物レンズ18、検出器19、アース電極20、制御電極3で構成される。ステージ部6はウェハ2、ウェハホルダ21、絶縁材料22、ステージ23で構成される。ここで、電子光学系5及びステージ部6は図面には示されていないが真空排気装置により、常に真空に排気されていることとする。画像処理部7は画像形成装置24、画像処理装置25、画像表示装置26で構成される。また、制御部8は電子銃電源27、電子光学系制御電源28、制御電源、減速電源、ステージ制御装置31、電子光学系制御装置32で構成される。ここで画像表示装置26は、画像の表示だけでなく、情報処理装置(パーソナルコンピュータ等)のユーザインターフェースとしての機能を備えている。つまり、画像表示装置26はオペレータが入力した情報を記憶し、記憶した情報に基づき装置各部を一括して制御する機能を備えている。
電子銃電源27は電子源1に加速電圧、引き出し電極9に引き出し電圧を印加し、電子源1と引出し電極の間に電位差を形成する。これにより、電子線は電子源1より放出され、接地電位であるアノード電極4の近傍で加速電圧のエネルギーに加速される。電子線は、コンデンサレンズa10が発生する電磁界の影響で収束作用を受け、制限絞り12で電子線の取りこみ角が制限される。その後電子線は、コンデンサレンズb13の電磁界で収束作用を受けExB近傍にクロスオーバを形成し、対物レンズ18の電磁界で収束作用を受けウェハ2上に焦点を結ぶ。ここでウェハ2直上の制御電極には制御電圧、ウェハ2には減速電圧が印加されている。したがってウェハ2表面には常に減速電圧−制御電圧で決まるバイアス電圧が印加されており、電子線は加速電圧−減速電圧に相当するエネルギーでウェハ2に入射する。
ウェハ2から発生した2次電子33は減速電圧で決まるエネルギーに加速され、対物レンズ18を通過し、ExB偏向器15で曲げられ検出器19で検出される。ここでExB偏向器15は静電偏向器と電磁偏向器で構成され、電子源1からウェハ2方向に進行する電子線に偏向作用を与えず、ウェハ2から電子源1方向に進行する2次電子33のみ偏向するよう調整されていることとする。
画像の形成方法は、電子線がウェハ2上を走査するよう偏向器16で電子線を偏向し、検出器19で取り込まれた2次電子33を画像形成装置24で、走査信号と同期した2次電子信号量のマップとして画像化すものとする。画像処理装置25では、ウェハ2内で場所の異なる同一パターンどうしの画像を比較し、欠陥部を抽出する。そして、抽出した欠陥の発生箇所の座標データと、欠陥部の画像を検査結果として記憶する。この検査結果は随時、画像表示装置26にてウェハ2内の欠陥分布、欠陥画像として表示することができる。
本発明では、上記構成において電子光学系制御装置32は加速電圧・制御電圧・減速電圧が連動するよう電子銃電源27、制御電圧電源29、減速電圧電源30を制御し、且つ電子源1より放出された電子線がウェハ2上で常に焦点を結ぶよう電子光学系制御電源28を制御するものとする。具体的には、バイアス電圧を-100[V]、入射エネルギーを500[eV]と設定した場合、加速電圧が10[kV]では、減速電圧が-9.5[kV]、制御電圧が-9.6[kV]、加速電圧が5[kV]では、減速電圧が-4.5[kV]、制御電圧が-4.6[kV]となる。このときいずれの条件でもウェハ2上で電子線が焦点を結ぶよう、コンデンサレンズa10、コンデンサレンズb13、対物レンズ18の励磁を切り換え、且つ電子線の軌道がズレることによる像質劣化を防ぐ為、アライメントコイルa11、アライメントコイルb14、アライメントコイルc17で電子線の軌道を修正する。本発明において上記の制御は、画像表示装置26が一括して管理し、画像表示装置26は、加速電圧・制御電圧・減速電圧を連動させた場合の各レンズ及び各アライメントコイルの最適な出力値をデータベースとして記憶し、電子光学系制御装置32を介して各電源を制御する。
(障壁電位の補正方法)
ここで、本発明の帯電の制御方法において表面の帯電に影響を与える障壁電位について図6を用いて説明する。図6は図1の示した電子光学系のウェハ2近傍を模式的に示したもので、バイアス電圧と障壁電位の違いを説明するための図である。ウェハ2には減速電圧(Vr=-5000V)が印加されており、ウェハ2直上の制御電極3には制御電圧(Vc=-5010V)が印加されている。また、障壁電位とバイアス電圧の関係を明確にするため、3Vおきに等電位線を模式的に図示した。なお、制御電極3とアース電極20の間には無数の等電位線があるため、途中を省略して図示した。ここで障壁電位は、1次電子41がウェハ2に入射する軸上に存在し、ウェハ2から発生する2次電子のうち高エネルギー成分を透過させ、低エネルギー成分をウェハ2に再配分させるエネルギーフィルタの機能を果たす。図6中では障壁電位は-5004Vであり、-5000Vのウェハから放出された2次電子33は、放出時のエネルギーが約4eV以上のものは障壁電位を透過し、4eV未満のものはウェハ2に再配分される。
本発明においてバイアス電圧が0V未満の条件を用いる場合、ウェハ2表面の帯電は障壁電位で決まり、バイアス電圧と障壁電位の関係は制御電極3及びアース電極20近傍の構造で大きく変わるため、バイアス電圧と障壁電位の関係を常に管理しておく必要がある。図7は本発明の構成で、バイアス電圧と検出器19で検出される2次電子信号量の関係を図示したものであり、この関係を測定することでバイアス電圧と障壁電位の関係を管理することができる。なお、縦軸の相対信号量は、バイアス電圧が+極性で、信号量がバイアス電圧に依存しなくなる信号量を100%とし、各測定点における信号量を規格化したものである。 ここで、相対信号量が100%の条件はウェハ2から放出された2次電子のほぼ全てが検出器に捕捉される条件で、軸上に障壁電位が存在しない条件を意味している。
図7では、バイアス電圧+500Vで各測定の信号量を規格化して、相対信号量として表示した。図中で白丸のマーカは加速電圧10kV、入射エネルギー1000eVの条件でバイアス電圧を変えた場合の相対信号量の変化を表わしている。また、黒丸は加速電圧5kV、入射エネルギー1000eV、三角は入射エネルギー500eVの相対信号量の変化を表わしている。加速電圧10kVの相対信号量はバイアス電圧-280Vで最大となりそれよりバイアス電圧が負になると相対信号量が急激に減少する。これはバイアス電圧が-280Vのときウェハから発生した2次電子の全てが検出器に取り込まれ、それよりバイアス電圧が負になって、初めてバイアス電圧に応じた障壁電位が形成されるためである。一方、加速電圧5kVの場合は入射エネルギー500eV、1000eVいずれの場合も、バイアス電圧-100Vで相対信号量は最大となり、それよりバイアス電圧が負になったとき、障壁電位が形成され相対信号量が低下する。
バイアス電圧と障壁電位の関係は、上記の相対信号量が最大となるバイアス電圧を測定し、印加するバイアス電圧と相対信号量が最大となるバイアス電圧の差で障壁電位を管理することができる。つまり、上記方法を用いることで、加速電圧を変えた場合も適切な障壁電位が形成できるようバイアス電圧を調整することが可能になる。また帯電制御に有効なバイアス電圧の範囲は、相対信号量が最小になるバイアス電圧でおおよそ決まる。例えば、加速電圧が10kVの場合は、バイアス電圧が-380Vで相対信号量が最小となるので、帯電制御に有効な範囲はおおよそ±380Vということになる。なお、このバイアス電圧の範囲は上記の手順で求めた有効な範囲(前述の例では±380V)とほぼ等しい範囲が設定されていればよく、前述の例において有効な範囲を±500Vと設定しても、本発明を用いた帯電の制御で、過剰な帯電による像質劣化等の問題が発生しない限り、帯電の制御に有効な範囲を見直す必要はない。
(本発明の制御を用いた最適条件の導出方法)
次に、加速電圧・制御電圧・減速電圧をパラメータとして連動させたときの、最適な検査条件の導出方法の一例を図で説明する。
図8は実施例1の制御を行った場合の光学特性のバイアス電圧依存を加速電圧10、5、2[kV]、入射エネルギー500[eV]の場合について計算した結果である。なお、この光学特性の計算は最高分解能を実現する加速電圧が10kVとし、本発明を適用した場合について検討している。図8(a)はバイアス電圧とビーム径の関係、図8(b)はバイアス電圧と軸外ビーム径/軸上ビーム径の関係、図8(c)はバイアス電圧と偏向感度の関係を示しており、それぞれバイアス電圧±500[V]を帯電制御機能の使用範囲とした。
図8(a)によると、バイアス電圧1000[V]以上では加速電圧10[kV]の条件が最もビーム径が小さいが、バイアス電圧が0〜1000[V]では加速電圧5[kV]、バイアス電圧0[V]未満では加速電圧2[kV]が最もビーム径が小さい条件となる。図8(b)についても同様の傾向が見られ、バイアス電圧2000[V]以上では加速電圧10[kV]、バイアス電圧500〜2000[V]では加速電圧5[kV]、バイアス電圧800[V]未満では加速電圧2[kV]が最も軸外ビーム径/軸上ビーム径が小さくなる。
図8のように各入射エネルギー、各加速電圧において、バイアス電圧とビーム径、及び軸外ビーム径/軸上ビーム径の関係をグラフ化しておくことにより、常に、最適な光学条件で検査を行うことができる。例えば、帯電制御機能を用いた検査の場合、条件として入射エネルギー500[eV]、バイアス電圧0[V]を用いるならば、ビーム径、及び軸外ビーム径/軸上ビーム径が最小になる加速電圧は2[kV]である。この条件を用いることにより加速電圧10[kV]では不可能であった、入射エネルギー500[eV]での帯電の制御が可能になる。さらに、加速電圧を最適化する効果として図8(c)に示すとおり、加速電圧(Va)が10kVの状態で、帯電を制御した検査を行おうとすると、偏向感度が数[μm/V]程度しかないため、広い視野が得られず検査に多大な時間がかかってしまったものが、加速電圧を5kVにすることで約10[μm/V]の偏向感度が維持できるため、従来どおりの高速な検査を実現することができる。
また、上記では帯電を制御した検査を行う際、最適な加速電圧、制御電圧及び減速電圧の組み合わせの選定方法を示したが、帯電による電位コントラストを利用しない検査、または帯電しにくい回路パターンの場合は、制御電圧により帯電を制御しない検査が有効である。この場合、加速電圧は光学系の分解能が最高になる10[kV]に設定され、装置のオペレータが被検査試料の画像を見ながら、入射エネルギー及びバイアス電圧を任意に決めることができる(詳細はレシピの作成手順にて示す)。
ここで、本発明の効果を図9に示す。図9は本発明を利用した加速電圧5kVと利用しない10kVの半導体パターンのSEM画像で、バイアス電圧として帯電を制御しないバイアス電圧が+5000Vの場合と帯電を制御するバイアス電圧が0Vの画像を示す。バイアス電圧+5000Vの場合、加速電圧10kVでも5kVでも画像の解像度に大きな差は見られないが、バイアス電圧0Vの場合、加速電圧10kVで明らかに解像度の劣化が見られたものが、加速電圧5kVにすることにより、解像度の劣化が大幅に抑制できていることがわかる。
(レシピの作成)
次に、上記で説明した最適な検査条件を決める手順について説明する。図10は最適な検査条件を決める手順を示したものであり、ユーザはレシピ作成の際この手順に基づき最適条件を決める。ここでレシピとは、検査を行う際必要となる光学条件や被検査試料の情報及び検査結果等のデータを意味し、図1中の画像表示装置26内のメモリに格納される。
以下、レシピの作成手順に従い、本発明の最適な光学条件の設定手順を説明する。まず、レシピの作成を始めるに当たり、他のレシピと区別をつける為、検査するウェハの基本情報を入力する。これは、図10中で「1.品種、工程の名称を入力」に相当し、検査するウェハの品種、工程等の被検査試料を特徴づける要素をユーザが入力する。ここで、入力した情報は後にレシピを分類し、メモリからレシピデータを読み出す際の基準となる。ユーザはウェハの基本情報を入力した後、帯電を制御した検査が必要か否か判断する(「2.帯電制御が必要」の工程)。帯電を制御した検査が必要な場合、ユーザは「3.入射エネルギーの入力」工程で電子ビームの入射エネルギーを選択し、「4.バイアス電圧の入力」で検査中のウェハ表面の帯電に相当するバイアス電圧を入力する。そして、「5.最適加速電圧の設定」では、ユーザが装置内に記憶された図8のグラフをもとに最適な加速電圧を設定する。また、この工程は前記の3、4の入力値をもとに装置が自動的に最適な加速電圧を設定しても良い。上記、一連の工程で本発明を実現するために必要な光学条件が設定される。
一方、帯電を制御した検査が不要な場合は、「6.画像の取得」「7.光学条件の入力」で被検査試料の画像を取得し、画像のコントラストから適切な光学条件をユーザが決める。上記の光学条件の設定はユーザの指示により何度でも繰り返し行うことができ、最終的に光学条件が適切か否かの判断は装置のユーザが行う。そして、ユーザが適切な光学条件であると判断した場合、次の「9.パターンデータの入力」へ工程を進める。「9.パターンデータの入力」の工程では、被検査試料のパターン配列、検査領域等の検査で必要となるウェハの情報を入力する。そして検査の際は、この工程で入力したパターン配列及び検査領域の情報を元に検査を行う。
次の「10.アライメント画像の登録」の工程では、検査の前に被検査試料の座標を補正する為のアライメント画像を登録する。ここでアライメントとは、被検査試料を試料ホルダに搭載した際、発生する微小な配置ズレを補正するための処理を示し、このレシピ作成で登録したアライメント画像を画像表示装置26内のメモリに記憶し、メモリに記憶したアライメント画像とアライメント処理の際取り込んだ画像の位置ズレの量を画像から装置が自動で判定し、前記微小な配置ズレの計測を行う。
「11.欠陥抽出パラメータの入力」は検査を行う際、装置が検知した特異点が欠陥であるか否かを判定する閾値を決める工程であり、装置のユーザが任意に設定することができる。ここで、装置が被検査試料の特異点を検知する方法は、同一のパターンのレイアウトで、かつ被検査試料内の異なる領域の画像同士を比較し特異点を抽出する。上記の1から12の工程を経てレシピデータとして必要な情報を設定し、最後に「12.レシピデータの保存」を行い、レシピの作成を終了する。装置のユーザは上記の手順に従い、レシピを作成することで、本発明の帯電を制御した検査を実現することが可能になる。
(GUI画面)
図11は本発明を検査装置に適用した場合のGUI画面の一例を示したもので、図10に示した「3.入射エネルギーを入力」「4.バイアス電圧を入力」「5.最適加速電圧を設定」「8.光学条件を設定」のフローを行う際、表示される画面である。画面は光学系の設定の入力画面、光学特性データの表示画面、光学系の特性の結果出力画面で構成される。ユーザは光学系の設定の入力画面で、所望の入射エネルギー、バイアス電圧、プローブ電流を入力し、光学系の特性の結果出力画面内の更新ボタンを押すことで結果を更新することができ、光学特性の表示画面と結果出力画面の結果をもとに、入力した数値が適切であるかを判断することができる。適切である場合は、保存のボタンを押した後、終了ボタンを押し次のレシピ作成の工程に進む。一方、適切でない場合は、上記と同じ手順で結果を確認し、ユーザが適切な光学条件が得られたと判断するまで、この手順を繰り返すことができる。最適な光学条件の判断基準は、入射エネルギーとバイアス電圧とプローブ電流をユーザが指定し、ビーム径及び軸外ビーム径/軸上ビーム径が共に最小になる加速電圧が採用される。
しかし、バイアス電圧によっては、ビーム径が最小になる加速電圧と軸外ビーム径/軸上ビーム径が最小になる加速電圧が一致しない場合がある。(例えば、図11の計算結果ではバイアス電圧0〜800[V]の範囲では、ビーム径は加速電圧5[kV]が最小だが、軸外ビーム径/軸上ビーム径は2[kV]が最小である。)このような場合はユーザが任意にどちらかの条件を選ぶことができ、解像度を重視した検査を行う場合はビーム径が最小になる加速電圧を選び、解像度より視野内の均一性を重視する場合は、軸外ビーム径/軸上ビーム径が最小になる加速電圧を選ぶことができる。ここで、ユーザの入力に基づき出力される光学特性データは、ユーザが更新ボタンを押すごとに、装置の画像表示装置26内に組み込まれたビーム径、軸外ビーム径等の光学特性シミュレーションソフトにより計算され、その結果が光学特性表示画面、光学系の特性の結果出力画面に更新される。また、この動作は画像表示装置26内に組み込まれたシミュレーションソフトで行っても良いが、装置製造メーカが装置の出荷時のデータのマトリックスとして装置内のメモリに記憶させておいてもよい。
なお、図11中では画像の表示画面が記載されていないが、本発明では図11に記載したGUI画面のごく近くに画像の表示画面があり、先に記載した更新ボタンを押すことで、光学特性の計算結果の更新と画像の表示画面が更新されるものとする。ユーザは上記のGUI画面を用いることで、容易に最適な光学条件を探索することができる。
上記、本発明をSEM式ウェハ検査装置に搭載することで、従来、損傷の影響で検査が困難であったレジスト材料及びlow-k材料において、帯電を制御した検査を行うことができる。
本発明の制御を検査装置に適用することにより、入射エネルギー数100[eV]で且つ帯電が制御された検査を実現することができる。これにより、高エネルギーの電子線照射により損傷を受けやすい半導体パターンでの高感度な検査が可能になる。
本発明の装置構成を説明する為の図 帯電の制御原理を説明する為の図 バイアス電圧と光学特性の関係を説明する為の図 バイアス電圧と偏向感度の関係を説明する為の図 本発明を用いた場合のバイアス電圧と光学特性の関係を説明する為の図 バイアス電圧と障壁電位の関係を説明するための図 本発明において障壁電位の補正方法を説明する為の図 本発明を用いた場合のバイアス電圧と光学特性の関係を説明する為の図 本発明の効果を説明する為の図 本発明におけるレシピデータの作成手順 本発明におけるレシピデータ作成のGUI画面の一例を説明する為の図
符号の説明
1…電子源、2…ウェハ、3…制御電極、4…アノード電極、5…電子光学系、
6…ステージ部、7…画像処理部、8…制御部、9…引き出し電極、
10…コンデンサレンズa、11…アライメントコイルa、12…制限絞り、
13…コンデンサレンズb、14…アライメントコイルb、15…ExB偏向器、
16…偏向器、17…アライメントコイルc、18…対物レンズ、19…検出器、
20…アース電極、21…ウェハホルダ、22…絶縁材料、23…ステージ、
24…画像形成装置、25…画像処理装置、26…画像表示装置、27…電子銃電源、
28…電子光学系制御電源、29…制御電圧電源、30…減速電圧電源、
31…ステージ制御装置、32…電子光学系制御装置、33…2次電子、
34…光学特性データの表示画面、35…光学系の設定の入力画面、
36…光学系の特性の結果表示画面、37…ボタン、
38…加速電圧10kVにおいて相対信号量が最大となるバイアス電圧、
39…加速電圧5kVにおいて相対信号量が最大となるバイアス電圧、41…1次電子、
42…解像度特性画面、43…視野内均一性の特性画面、44…最適加速電圧の特性画面。

Claims (12)

  1. 試料を載置する試料ステージと、該試料に対して電子線を走査し、当該走査により発生する2次電子を検出して2次電子信号として出力する電子光学系と、該2次電子信号を処理して前記試料を検査する情報処理装置とを備え、
    前記電子光学系は、電子源と、該電子源で発生した電子を加速する引き出し電極と、前記試料上に配置された帯電制御電極と、前記試料に減速電圧を印加するための減速電極を備えた検査装置において、
    前記減速電極に印加する電圧を調整する機能と、
    前記制御電極に印加する電圧を調整する機能と、
    前記試料に入射する電子線のエネルギーと、前記試料上に形成した電界と、前記試料に入射する電子線のプローブ電流がほぼ一定になるように、前記加速電圧、前記減速電圧、前記制御電圧を連動して制御する機能とを備えた電子光学系制御手段を有することを特徴とする検査装置。
  2. 請求項1に記載の検査装置において、
    前記入射エネルギー、前記試料上の電界、及び前記プローブ電流を一定に保ちつつ、かつ前記電子線のプローブ径が最適になるよう、該加速電圧、該減速電圧、該制御電圧を連動して調整する機能を備えた検査装置。
  3. 請求項1に記載の検査装置において、
    前記情報処理装置には、絶縁物試料に対して損傷が発生せず、かつ2次電子の放出効率が1以上となるような前記電子線の入射エネルギーの値が格納され、
    該格納された価に基づき、前記引き出し電極、帯電制御電極および減速電極への印加電圧を制御することを特徴とする検査装置。
  4. 請求項3に記載の検査装置において、
    前記制御電圧と該減速電圧の差で前記試料の表面電位を制御することを特徴とする検査装置。
  5. 請求項1に記載の検査装置において、
    前記加速電圧、減速電圧、制御電圧を連動して制御したときの、前記電子線のプローブ径または電子線を走査したときの走査端での電子線のプローブ径の大きさを表示する表示画面を備えたことを特徴とする検査装置。
  6. 請求項5に記載の検査装置において、
    前記情報処理手段は、前記プローブ径を格納する記憶装置を備えたこと特徴とする検査装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の検査装置において、
    前記試料が、回路パターンの形成された半導体ウェハ、チップ、または当該ウェハを割断したウェハ欠片であることを特徴とする検査装置。
  8. 被検査試料に対して電子線を照射し、当該照射により発生した2次電子を検出して得られる画像信号を処理することにより、該被検査試料の検査を行う検査方法において、
    電子源より放出された電子を加速電圧まで加速し、
    前記被検査試料に減速電圧を印加することにより前記電子線の入射エネルギーを調整し、
    前記試料直上に配置された制御電極に制御電圧を印加することにより前記被検査試料上に任意の電界を形成し、
    前記試料に入射するエネルギーと、前記試料上に形成する電界と、前記被検査試料に入射する該電子線のプローブ電流がほぼ一定になるように、前記加速電圧、減速電圧、制御電圧を連動して制御することを特徴とする検査方法。
  9. 請求項8に記載の検査方法において、
    前記試料に入射するエネルギーと、試料上に形成する電界と、被検査試料に入射する該電子線のプローブ電流とを一定に保ちつつ、前記電子線のプローブ径が最適になるように前記加速電圧、減速電圧、制御電圧とを連動して制御することを特徴とする検査方法。
  10. 請求項8に記載の検査方法において、
    前記電子線の入射エネルギーを、2次電子の放出効率が1以上、かつ前記被検査該試料の損傷が発生しない大きさに制御することを特徴とする検査方法。
  11. 請求項10に記載の検査方法において、
    前記制御電圧と減速電圧の差で前記被検査試料の表面電位を制御することを特徴とした検査方法。
  12. 請求項8に記載の検査方法において、
    該試料が半導体装置であり、半導体装置に形成されたパターンの形状不良及び電気特性不良を検知することを特徴とした検査方法。

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