JP2007265049A - 機器異常診断システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 宅内においてユーザに負担をかけることなく簡便に電気機器の異常診断を行うことができる機器異常診断システムを提供する。
【解決手段】 宅内に設置されて、照明器具200、電気機器201を接続して電力を供給する照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dは、照明器具200、電気機器201の作動状態を検出する状態検出手段を備え、照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dが送信した前記作動状態は、診断制御モジュール8aを介して、外部ネットワークであるインターネット網NTに伝送され、宅外には、前記状態検出手段が検出した照明器具200、電気機器201の作動状態をインターネット網NTを介して取得し、当該作動状態に基づいて照明器具200、電気機器201の異常を検知するセンター装置CSを備える。
【選択図】図1
【解決手段】 宅内に設置されて、照明器具200、電気機器201を接続して電力を供給する照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dは、照明器具200、電気機器201の作動状態を検出する状態検出手段を備え、照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dが送信した前記作動状態は、診断制御モジュール8aを介して、外部ネットワークであるインターネット網NTに伝送され、宅外には、前記状態検出手段が検出した照明器具200、電気機器201の作動状態をインターネット網NTを介して取得し、当該作動状態に基づいて照明器具200、電気機器201の異常を検知するセンター装置CSを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、機器異常診断システムに関するものである。
従来、宅内に配置された電気機器を管理する電気機器管理システムが提供されており、電気機器の異常診断を行っている(特許文献1)。
特開2004−222375公報
ところで、上述の電気機器管理システムでは、電気機器の異常・正常の判断を行う重要な機能を有する管理装置を各住宅内に設けており、管理装置の保守、データのバックアップ等を各住宅毎に行わなければならず、専門家ではないユーザに負担を強いるものであった。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザに負担をかけることなく簡便に電気機器の異常診断を行うことができる機器異常診断システムを提供することにある。
請求項1の発明は、宅内に設置されて、電気機器を接続して当該電気機器に電力を供給し、且つ識別情報が各々に割り当てられている複数の電力供給手段と、宅内に設置されて、電力供給手段に接続した電気機器の作動状態を検出する状態検出手段と、宅内に設置されて、状態検出手段が検出した電気機器の作動状態と当該電気機器を接続した電力供給手段の識別情報とを外部ネットワークに伝送する制御手段と、宅外に設置されて、状態検出手段が検出した電気機器の作動状態と当該電気機器を接続した電力供給手段の識別情報とを外部ネットワークを介して取得し、作動状態に基づいて電気機器の異常を検知するとともに、異常が検知された電気機器を接続している電力供給手段を識別情報に基づいて特定するセンター装置とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、複数の住宅、ビルの機器異常に関する保守やデータのバックアップ等を、センター装置で一元化して行うことができ、各住宅、ビルのユーザに負担はかからない。したがって、ユーザに負担をかけることなく簡便に、照明器具を含む電気機器の異常診断を行うことができる。さらにセンター装置が、複数の電力供給手段に接続された電気機器の作動状態、およびその電力供給手段の識別情報を取得し、作動状態に基づいて電気機器の異常検知を行うとともに、識別情報に基づいて電力供給手段を特定することで、結果的にその電力供給手段に接続されている電気機器の異常を検知できる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記状態検出手段は、電気機器のオン・オフ状態と、電気機器に供給される電力の情報とを、電気機器の作動状態として検出することを特徴とする。
この発明によれば、電気機器の異常診断に必要な情報を検出できる。
請求項3の発明は、請求項1において、前記状態検出手段は、少なくとも電気機器のオン・オフ状態を電気機器の作動状態として検出し、前記センター装置は、電気機器のオン・オフ状態を取得することで電気機器の累積使用時間を算出し、当該累積使用時間が所定時間に達したときに電気機器の寿命を検知することを特徴とする。
この発明によれば、電気機器の寿命診断が可能となり、不具合を予防することができる。
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかにおいて、前記電気機器は、自己の機能情報を格納した機能情報記憶手段を備え、
前記状態検出手段は、電気機器の作動状態とともに当該電気機器の機能情報を検出し、前記制御手段は、電力供給手段の識別情報に、当該電力供給手段に接続した電気機器の機能情報を付加して、電気機器の作動状態とともに外部ネットワークに伝送し、前記センター装置は、複数の電気機器の各機能情報に対応する異常判断基準を格納した判断基準記憶手段を備え、外部ネットワークを介して取得した機能情報に対応する異常判断基準を参照することで、外部ネットワークを介して取得した電気機器の作動状態から、電気機器の異常を検知することを特徴とする。
前記状態検出手段は、電気機器の作動状態とともに当該電気機器の機能情報を検出し、前記制御手段は、電力供給手段の識別情報に、当該電力供給手段に接続した電気機器の機能情報を付加して、電気機器の作動状態とともに外部ネットワークに伝送し、前記センター装置は、複数の電気機器の各機能情報に対応する異常判断基準を格納した判断基準記憶手段を備え、外部ネットワークを介して取得した機能情報に対応する異常判断基準を参照することで、外部ネットワークを介して取得した電気機器の作動状態から、電気機器の異常を検知することを特徴とする。
この発明によれば、各電気機器の機能情報に対応する異常判断基準をセンター装置に予め格納しておくことで、各電気機器の異常判断基準を詳細に設定することができ、異常検知の精度の向上とともに、広範囲化を図ることができる。
請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかにおいて、前記センター装置は、電気機器の異常を検知したときに、異常検知信号、および異常が検知された電気機器を接続した電力供給手段の識別情報を外部ネットワークを介して前記制御手段へ伝送し、制御手段が異常検知信号および識別情報を受信したときに、当該識別情報が割り当てられた電力供給手段に接続された電気機器が異常であることを報知する異常報知手段を宅内に設けることを特徴とする。
この発明によれば、異常が検知された電気機器の使用中止と点検、あるいは交換をユーザに報知することができる。さらに、請求項4のように各電気機器の機能情報を用いる場合は、異常が検知された電気機器の種別も報知することができる。
請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかにおいて、造営面に埋め込み配設され、造営面の裏側に先行配線されて電力、情報信号を伝送する電線に接続された複数のゲート装置を備え、前記電力供給手段、前記状態検出手段、および前記制御手段は、ゲート装置を介して電力を供給されるとともに情報信号の授受を行うことを特徴とする。
この発明によれば、ゲート装置にモジュールを接続するだけで、面倒な配線作業を行うことなく各モジュールは電力路と情報路とを同時に確保して、電気機器に電力を供給するとともに、情報信号の授受を容易に行うことができるので、電気機器の異常診断を容易に行うことができ、施工性に優れたものとなる。さらに、宅内に先行配線されている電力路、情報路に接続されたゲート装置を複数配置しており、電気機器の設置場所の移動、追加時には、いずれかのゲート装置にモジュールを接続し、このモジュールを介して電気機器に電力を供給するだけでよく、システムの柔軟性、拡張性にも優れている。
以上説明したように、本発明では、宅内においてユーザに負担をかけることなく簡便に電気機器の異常診断を行うことができるという効果がある。さらにセンター装置が、複数の電力供給手段に接続された電気機器の作動状態、およびその電力供給手段の識別情報を取得し、作動状態に基づいて電気機器の異常検知を行うとともに、識別情報に基づいて電力供給手段を特定することで、結果的にその電力供給手段に接続されている電気機器の異常を検知できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本実施形態の機器異常診断システムが適用される配線システムは、図1に示すように住宅やビル等の建物内の適所において埋め込み配設している1乃至複数のスイッチボックス2を設け、各スイッチボックス2間に壁面内に先行配線した電力線L1と、情報線L2とを送り配線するとともに、始端のスイッチボックス2に対しては、配線盤1内の主幹ブレーカMBと分岐ブレーカBBとを介して屋内に引き込まれた電力線L1を導入し、また外部のインターネット網NTにゲートウェイGW(ルータ、ハブ内蔵)を介して接続されている情報線L2を導入してある。ここでスイッチボックス2には室内の天井面のようなハイポジションHPに設けられるものと、壁スイッチ等で推奨される高さ位置の壁面のようなミドルポジションMPに設けられるものと、足元付近の壁面や床面のようなローポジションLPに設けられるものとに区分される。
本実施形態の機器異常診断システムが適用される配線システムは、図1に示すように住宅やビル等の建物内の適所において埋め込み配設している1乃至複数のスイッチボックス2を設け、各スイッチボックス2間に壁面内に先行配線した電力線L1と、情報線L2とを送り配線するとともに、始端のスイッチボックス2に対しては、配線盤1内の主幹ブレーカMBと分岐ブレーカBBとを介して屋内に引き込まれた電力線L1を導入し、また外部のインターネット網NTにゲートウェイGW(ルータ、ハブ内蔵)を介して接続されている情報線L2を導入してある。ここでスイッチボックス2には室内の天井面のようなハイポジションHPに設けられるものと、壁スイッチ等で推奨される高さ位置の壁面のようなミドルポジションMPに設けられるものと、足元付近の壁面や床面のようなローポジションLPに設けられるものとに区分される。
これらのスイッチボックス2は、例えばJISで規格化された大角形の1個モジュール寸法の埋め込み型の配線器具が3個取り付けることができる1連の取付枠4(図4参照)に対応して規格化されており、図3に示すように上部から配線盤1または他のスイッチボックス2から送り配線されてくる電力線L1及び情報線L2を導入するとともに、下部からは他のスイッチボックス2へ送り配線するための電力線L1及び情報線L2を導出している。そして各スイッチボックス2には基本機能モジュール8を接続するゲート装置3のボディを夫々取付枠4により取り付けてある。
この取付枠4は図4に示すように中央に器具取り付け用の窓孔4aを設けてあって、この窓孔4aに取り付け対象の器具本体の前部を背方から嵌め、左右両側の枠片に設けた係止手段に器具本体の両側に設けた被係止部を係止させて器具本体を固定するようになっている。そして上下枠片に設けた取付孔4bに挿通する取り付けねじ(図示せず)をスイッチボックス2のねじ孔(図示せず)に締結することで、器具本体ごとスイッチボックス2に取り付けられる。またスイッチボックス2を用いず、埋め込み孔を開口した壁パネルに取り付ける場合には所謂挟み金具で壁パネルを挟持させて取り付けたり、木ねじを用いて取り付けることもできるようになっている。
ゲート装置3は図5に示すようにボディ背面部に速結端子構造の接続端子部5a,5b及び送り配線用の接続端子部5a’、5b’を設け、夫々に対応する電力線L1、情報線L2を接続するようになっている。またボディ前面部には、送られてきた電力線L1と電気的に接続されている接触部を備えた電力路接続口6Aと、送られてきた情報線L2と電気的に接続されている情報路接続口6Bとを有しモジュール化した接続口6を図4に示すように備えている。
これら接続口6A,6Bは両者間の間隔及び内部の接触部の配列、開口部の形状等がシステムとして規格化されており、このゲート装置3のボディ前面部を覆うようにスイッチボックス2の前面開口側に取り付ける図6に示す基本機能モジュール8の背面部に設けたコネクタ7の被接続部7A、7Bが各接続口6A,6Bに着脱自在に結合されるようになっている。
基本機能モジュール8は、後述する拡張機能モジュール10とで機能モジュールを構成するもので、図6,図7(a)に示す合成樹脂製(ABS等の非結晶性汎用プラスチック)で扁平なモジュール本体8A内に図9に示す回路を内蔵しているもので、背面部のコネクタ7の被接続部7A,7Bをゲート装置3の接続口6A,6Bに結合させることで、スイッチボックス2の前面開口を覆うとともに、周部のフランジをスイッチボックス2の前面開口周辺の壁面に重ねた状態となり、その状態で上、下部の中央に穿孔している取付孔80に取り付けねじ(図示せず)を前面部側から挿通させて取付枠4の上下枠に設けたねじ孔4cに螺入締結することでスイッチボックス2に取付枠4を介して取り付けられる。
またモジュール本体8Aの前面部には、上、下の取付孔80の開口位置より上または下側位置において、図7(a)に示すようにモジュール本体8Aの幅方向に幅広溝81aと幅狭溝81bとからなる連結用溝部81を中央の仕切壁82で左右に二分されるように形成している。
この仕切壁82の左側または右側の連結用溝部81には図7(b)に示す合成樹脂製の連結体100の片側半分を仕切壁82に当たる位置まで嵌め込み、この連結体100の残り半分を図8に示すように拡張機能モジュール10側に同様に設けてある連結用溝部81に嵌め込むことで、基本機能モジュール8と拡張機能モジュール10とを機械的に結合できるようになっている。連結体100は背面に幅広溝81a,幅狭溝81bを仕切る仕切壁81cが嵌る溝100aを設け、両溝81a、81bに跨るように挿入される。そして基本機能モジュール8では前面部側から化粧カバー8Bを着脱自在に被着することで、また拡張機能モジュール10では蓋部83を閉じることで、両者の連結用溝部81に跨るように嵌め込んである連結体100が脱落しないように保持して連結状態を維持するようになっている。而して連結体100と連結用溝部81とが基本機能モジュール8と拡張機能モジュール10との連結手段を構成する。
本配線システムでは、複数の種類の基本機能モジュール8が準備されており、基本機能モジュール8は、図9に示すように、被接続部7Aを介して供給される商用電源ACを安定した直流電圧からなる内部回路の動作電源+Vに変換するAC/DCコンバータ21と、被接続部7Bを介して接続される情報線L2を通じて双方向に伝送される情報信号を送受信する通信伝送部22と、被接続部7Aを介して商用電源ACに接続される電源用コネクタ9A,9A’と、通信伝送部22、被接続部7Bを介して情報線L2に接続される情報用コネクタ9B,9B’とを基本的に備える。そして、内部で情報信号を取り出したり、情報信号を送信する必要がある場合には、通信伝送部22で受信される情報信号からデータを取り込んで処理を行うとともに、当該基本機能モジュール8から情報信号を送る場合の情報生成処理を行う演算処理部23と、I/Oインターフェース24を介して演算処理部23との間でデータの授受を行って動作する機能部25とを備え、通信伝送部22、演算処理部23、I/Oインターフェース24で通信部20を構成する。これら各部は動作電源+Vを前記のAC/DCコンバータ21から供給される。上記機能部25の構成が基本機能モジュール8によって異なるのである。
基本機能モジュール8のモジュール本体8Aの両側側面の一方側は雄型の電源用コネクタ9A、情報用コネクタ9Bを、他方側には雌型の電源用コネクタ9A’、情報用コネクタ9B’を設けている。そして、これら電源用コネクタ9A,9A’の接触片に被接続部7Aの接触片を内部で接続することで、左右何れの方向に拡張機能モジュール10が連結されても商用電源ACを供給することができるようにしている。さらに、情報用コネクタ9B,9B’の接触片に通信伝送部22の入出力を接続することで、左右何れの方向に拡張機能モジュール10が連結されても情報信号の授受を行えるようにしている。なお、上記電源用コネクタ9A,9A’は、モジュール本体8Aの両側側面において一端側に偏倚して配置され、上記情報用コネクタ9B,9B’は、モジュール本体8Aの両側側面において他端側に偏倚して配置される。
これら電源用コネクタ9A,9A’、情報用コネクタ9B,9B’は、内部の接触部の配列、開口部の形状等がシステムとして規格化され、さらには同一面に配置された電源用コネクタと情報用コネクタとの間隔もシステムとして規格化されており、拡張機能モジュール10の後述する電源用コネクタ11A,11A’、情報用コネクタ11B,11B’が着脱自在に結合されるようになっている。
次に、本配線システムでは、複数の種類の拡張機能モジュール10が準備されており、拡張機能モジュール10は図10に示すように、電源用コネクタ11A,11A’と、情報用コネクタ11B,11B’と、電源用コネクタ11A,11A’いずれか一方を介して供給される商用電源ACを、安定した直流電圧からなる内部回路の動作電源+Vに変換するAC/DCコンバータ31と、情報用コネクタ11B,11B’を介して双方向に伝送される情報信号を送受信する通信伝送部32とを基本的に備える。そして、内部で情報信号を取り出したり、情報信号を送信する必要がある場合には、通信伝送部32で受信される情報信号からデータを取り込んで処理を行うとともに、当該拡張機能モジュール10から情報信号を送る場合の情報生成処理を行う演算処理部33と、I/Oインターフェース34を介して演算処理部33との間でデータの授受を行って動作する機能部35とを備え、通信伝送部32、演算処理部33、I/Oインターフェース34で通信部20を構成する。これら各部は動作電源+Vを前記のAC/DCコンバータ31から供給される。上記機能部35の構成が拡張機能モジュール10によって異なるのである。
そして、拡張機能モジュール10は、基本的には図11(a)に示すようにモジュール本体10Aの高さ寸法を基本機能モジュール8と同じ高さ寸法に規格化され、また横幅寸法も規格化された単位モジュール寸法の整数倍に規格化されている。
また、合成樹脂製(ABS等の非結晶性汎用プラスチック)で扁平なモジュール本体10Aの両側側面の一方側は雄型の電源用コネクタ11A、情報用コネクタ11Bを、他方側には雌型の電源用コネクタ11A’、情報用コネクタ11B’を設けている。上記電源用コネクタ11A,11A’は、モジュール本体10Aの両側側面において一端側に偏倚して配置され、上記情報用コネクタ11B,11B’は、モジュール本体10Aの両側側面において他端側に偏倚して配置される。これら電源用コネクタ11A,11A’、情報用コネクタ11B,11B’は、基本機能モジュール8の電源用コネクタ9A,9A’、情報用コネクタ9B,9B’と同様に、内部の接触部の配列、開口部の形状等がシステムとして規格化され、さらには同一面に配置された電源用コネクタと情報用コネクタとの間隔もシステムとして規格化されており、基本機能モジュール8の電源用コネクタ9A,9A’、情報用コネクタ9B,9B’、あるいは他の拡張機能モジュール10の電源用コネクタ11A,11A’、情報用コネクタ11B,11B’が着脱自在に結合されるようになっている。
具体的には、雄型の電源用コネクタ11A、情報用コネクタ11Bは、基本機能モジュール8の雌型の電源用コネクタ9A’、情報用コネクタ9B’、あるいは他の拡張機能モジュール10の雌型の電源用コネクタ11A’、情報用コネクタ11B’に接続し、雌型の電源用コネクタ11A’、情報用コネクタ11B’は、基本機能モジュール8の雄型の電源用コネクタ9A、情報用コネクタ9B、あるいは他の拡張機能モジュール10の雄型の電源用コネクタ11A、情報用コネクタ11Bに接続する。
そして、モジュール本体10A内ではこれら電源用コネクタ11A,11A’の接触片を互いに接続しており、片側の電源用コネクタが隣接する基本機能モジュール8または拡張機能モジュール10の電源用コネクタに嵌合して電力を受け取る側となると、他方の電源用コネクタが電力供給側となる。
さらに、情報用コネクタ11B,11B’の接触片に通信伝送部32の入出力を接続することで、左右何れの方向に基本機能モジュール8や、他の拡張機能モジュール10が連結されても情報信号の授受を行えるようにしており、両側に隣接する基本機能モジュール8または拡張機能モジュール10との間で情報信号を授受できるようになっている。
また、拡張機能モジュール10のモジュール本体10Aの形状は、背面を図11(b)、(c)に示すように平坦な面に形成して壁面に沿わせることができるようにしている。そして上下位置には上述の連結体100を基本機能モジュール8と同様に挿入するための幅広溝81a、幅狭溝81bからなる連結用溝部81を設けるとともに、この連結用溝部81を開閉する蓋部83を設け、連結体100を装着する際や外す場合にはこの蓋部83を開き、連結体100の装着状態を保持する際には上述したように閉じるようになっている(図11(c)参照)。
図1は、ゲート装置3、基本機能モジュール8、拡張機能モジュール10で構成される上記配線システムを用いて宅内機器を制御する機器異常診断システムの構成を示し、図2は各機能モジュールの配設状態を示す。以下、この機器異常診断システムについて説明する。
まず、電力線L1,情報線L2は住宅やビル等の建物内の壁面内に先行配線されて各ゲート装置3に配線されており、情報線L2は、ゲートウェイGWを介して外部ネットワークであるインターネット網NTに宅外で接続したセンター装置CS(センターサーバー)に接続している。なお、このセンター装置CSは、管理会社によって運営されている。
そして、室内のミドルポジションMPに設けられたゲート装置3には、本システムの電気機器の異常診断動作を制御する基本機能モジュール8a(以後、診断制御モジュール8aと称す)、照明器具200をオン/オフする壁スイッチを構成する基本機能モジュール8b(以後、壁スイッチモジュール8bと称す)が接続される。
さらに、室内のハイポジションHPに設けられたゲート装置3には、照明器具の引掛プラグに対応した引掛栓刃接続部26を有するとともに照明器具のオン・オフ機能および引掛栓刃接続部26を介した供給電力の検知機能を備えた基本機能モジュール8c(以後、照明接続モジュール8cと称す)が接続される。照明接続モジュール8cの引掛栓刃接続部26には照明器具200が接続され、照明器具200に電源が供給される。
さらに、室内のローポジションLPに設けられたゲート装置3には、電源プラグ用の栓刃接続部28を有するとともに栓刃接続部28を介した供給電力の検知機能を備えた基本機能モジュール8d(以後、コンセントモジュール8dと称す)が接続される。コンセントモジュール8dの栓刃接続部28には、テレビ等の電気機器201の電源プラグが接続され、各電気機器201に電源が供給される。
診断制御モジュール8aの機能部25は、図12に示すように、制御部250a、操作部250b、表示部250c、モジュール情報記憶部250dで構成され、制御部250aが、通信伝送部22、演算処理部23、I/Oインターフェース24で構成される通信部20を介して他の機能モジュールとの間で情報信号の授受を行うとともに、後述する電気機器の作動状態をインターネット網NTに伝送する制御手段を構成する。また、各部の動作は制御部250aによって制御され、化粧カバー8Bの前面には、操作部250bの操作スイッチ、表示部250cの液晶画面を露出させている。
壁スイッチモジュール8bの機能部25は、図13に示すように照明器具の点灯・消灯を切り替える照明操作スイッチ251aと、照明操作スイッチ251aの操作データを生成して送るデータ生成機能を有するCPU部251bとで構成され、化粧カバー8Bの前面に照明操作スイッチ251aの操作部を露出させている。
照明接続モジュール8cは、図14に示すように、電源用コネクタ7A−電源用コネクタ9A,9A´間から引き出された電源ラインを接続した引掛栓刃接続部26を備え、化粧カバー8Bの前面に引掛栓刃接続部26を露出させており、この引掛栓刃接続部26が、照明器具200に電力を供給する電力供給手段を構成する。そして、機能部25は図15に示すように、引掛栓刃接続部26を介して照明器具に供給される電流、電圧、電力を検出することで照明器具の作動状態を検出する状態検出部252aと、引掛栓刃接続部26に照明器具200が接続されたことを検出するスイッチ等からなる接続検出部252bと、後述する識別情報を記憶するモジュール情報記憶部252cと、引掛栓刃接続部26の出力をオン・オフする出力切替部252dと、通信部20を介して情報線L2との間で情報信号の授受を行い各部の動作を制御する制御部252eとを備える。そして、壁スイッチモジュール8bの照明操作スイッチ251aを操作することによって、対応する照明接続モジュール8cに情報線L2を介して点灯/消灯信号が伝送されると、照明接続モジュール8cでは、受け取った点灯/消灯信号に基づいて、制御部252eが出力切替部252dのオン・オフを切り替えて、照明器具200が点灯/消灯される。
コンセントモジュール8dは、図16に示すように、電源用コネクタ7A−電源用コネクタ9A,9A´間から引き出された電源ラインを接続した栓刃接続部28を備え、化粧カバー8Bの前面に栓刃接続部28を露出させており、この栓刃接続部28が、電気機器201に電力を供給する電力供給手段を構成する。そして、機能部25は図17に示すように、栓刃接続部28を介して電気機器201に供給される電流、電圧、電力を検出することで電気機器の作動状態を検出する状態検出部253aと、栓刃接続部28に電気機器201が接続されたことを各コンセント口毎に検出するスイッチ等からなる接続検出部253bと、後述する識別情報を記憶するモジュール情報記憶部253cと、通信部20を介して情報線L2との間で情報信号の授受を行い各部の動作を制御する制御部253dとを備える。
診断制御モジュール8aは、照明接続モジュール8cの引掛栓刃接続部26に照明器具200が接続されて、接続検出部252bからの接続信号を情報線L2を介して受け取った場合、あるいはコンセントモジュール8dの栓刃接続部28に電気機器201が接続されて、接続検出部253bからの接続信号を情報線L2を介して受け取った場合に、当該照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dの各コンセント口に識別情報を自動的に割り当てるとともに当該照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dからモジュールの種類等の情報を受け取る機能を有しており、照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dに割り当てられた識別情報は、各モジュールのモジュール情報記憶部252c、253cに格納されるとともに、診断制御モジュール8aのモジュール情報記憶部250dは、割り付けた識別情報と当該モジュールの種類(照明接続モジュール8cまたはコンセントモジュール8d)とを対応させて一括して格納する。さらに、診断制御モジュール8aの操作部250bを操作することで、各モジュールの名称、設置場所等(例えば、「寝室の南側コンセント」、「居間の東側コンセント」、「台所の天井コンセント」)を各識別情報に対応させて入力し、モジュール情報記憶部250dに格納することができる。なお、栓刃接続部28が複数のコンセント口を有するときは、接続検出部253bが検出する各コンセント口毎の接続状態に応じて、1つのコンセント口に1つの識別情報が割り当てられる。
例えば、診断制御モジュール8aにUPnP(ユニバーサル・プラグ・アンド・プレイ)のコントロールポイントの機能を実装することで上記機能を実現でき、UPnPにおいてデバイスの検出を行うSSDP(Simple Service Discovery Protocol)を利用してUPnPのデバイスに相当する各モジュールを自動的に検出し、各モジュールのネットワークアドレス(識別情報)、すなわちプライベートのIPアドレスを、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を用いて自動的に割り当てる。但し、DHCPを用いたネットワークアドレスの自動割り当てについては従来周知であるから詳細な説明は省略する。
次に、照明器具200、電気機器201の異常診断動作について説明する。なお、本実施形態では、照明器具200を電気機器201と区別しているが、照明器具200も電気機器の一形態である。
診断制御モジュール8aは、操作部250bを操作することによって、制御部250aの動作を学習モードと診断モードとに切り替えることができ、学習モード時の動作について以下説明する。
まず、壁スイッチモジュール8bの照明操作スイッチ251aを操作して、消灯→点灯→消灯の一連の動作を照明器具200に行わせる。このときの点灯時間は、点灯後の照明器具200への供給電力が定常状態に落ち着くまでの時間とする。そして、照明接続モジュール8cでは、状態検出部252aが引掛栓刃接続部26を介して照明器具200に供給している電流、電圧、電力を状態検出値として検出し、制御部250aは、この状態検出値を自己の識別情報とともに診断制御モジュール8aへ情報線L2を介して送信する。この状態検出値は、電源投入時から定常状態を介して電源遮断時に至るまでの全状態でのデータとなる。
また、電気機器201の各電源スイッチ(図示なし)を操作して、電源オフ→電源オン→電源オフの一連の動作を電気機器201に行わせる。このときの電源オン時間は、電源オン後の電気機器201への供給電力が定常状態に落ち着くまでの時間とする。そして、コンセントモジュール8dでは、状態検出部253aが栓刃接続部28を介して電気機器201に供給している電流、電圧、電力を状態検出値として検出し、制御部253dは、この状態検出値を自己の識別情報とともに診断制御モジュール8aへ情報線L2を介して送信する。この状態検出値は、電源投入時から定常状態を介して電源遮断時に至るまでの全状態でのデータとなる。
学習モード時の診断制御モジュール8aは、これらの状態検出値を対応する識別情報とともに、情報線L2、ゲートウェイGW、インターネット網NTを介してセンター装置CSへ送信する。
センター装置CSは、図18に示すように、異常判断部301、寿命判断部302、正常データ記憶部303とを備えており、診断制御モジュール8aから送信された状態検出値を、照明器具200、電気機器201の正常時のデータとして各モジュールの識別情報に対応させて正常データ記憶部303に格納する。また、学習モード時に収集した状態検出値を、正常時のデータとしてセンター装置CSに格納しておくことで、種類、仕様、定格に関わらず、任意の照明器具200、電気機器201に対して異常診断を行うことができる。
次に、診断モード時の動作について説明する。照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dは、上記同様に照明器具200、電気機器201に供給している電流、電圧、電力を状態検出値として一定時間毎に検出する。さらに、照明接続モジュール8cの制御部252eは、出力切替部252dをオンさせている間、照明器具200が点灯していると判断して、オン検知信号を生成する。また、コンセントモジュール8dの制御部253dは、状態検出部253aの出力に基づいて、栓刃接続部28に所定値以上の電流が流れた場合に電気機器201が動作していると判断して、オン検知信号を生成する。このように、照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dは、照明器具200、電気機器201の状態検出値とともに、オン・オフ状態も検出する。
そして、照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dは、この状態検出値、オン・オフ状態を自己の識別情報とともに診断制御モジュール8aへ情報線L2を介して送信する。診断モード時の診断制御モジュール8aは、これらの状態検出値、オン・オフ状態を対応する識別情報とともに、情報線L2、ゲートウェイGW、インターネット網NTを介してセンター装置CSへ送信する。センター装置CSの異常判断部301は、送信されてきた識別情報に対応する正常時の状態検出値を参照して、送信されてきた状態検出値が、正常時の状態検出値を中心とする所定範囲内にあれば、当該照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dに接続されている照明器具200、電気機器201は正常であると判断し、送信されてきた状態検出値が上記範囲外であれば、当該照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dに接続されている照明器具200、電気機器201は異常であると判断する。
このとき、センター装置CSの異常判断部301は、照明器具200、電気機器201のオン・オフ状態に基づいて異常検知を行っており、例えば、照明器具200、電気機器201がオン状態の時には(オン検知信号を受け取っている期間)、送信されてきた状態検出値に基づいて、ショットノイズ的な電流、電圧を監視し、この電流、電圧が一定値を超えた回数が所定回数を超えた時点で異常を検知する。また、照明器具200、電気機器201がオフ状態の時には(オン検知信号を受け取っていない期間)、送信されてきた状態検出値に基づいて、供給電力が所定値以上になれば漏電と判断して異常を検知する。
照明器具200、電気機器201の異常を検知したセンター装置CSは、インターネット網NT、ゲートウェイGW、情報線L2を介して、異常検知されたモジュールの識別情報とともに異常報知信号を診断制御モジュール8aへ送信する。モジュールの識別情報、異常報知信号を受けた診断制御モジュール8aの制御部250aは、モジュール情報記憶部250dに格納している情報を参照して、異常が検知されたモジュール名、設置場所等(例えば、「寝室の南側コンセント」、「居間の東側コンセント」、「台所の天井コンセント」)を表示部250cに表示し、当該モジュールに接続された照明器具200、電気機器201の使用中止と点検、あるいは照明器具200のランプ交換を家人に報知する。
このように、センター装置CSが、照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dに接続された照明器具200、電気機器201の作動状態(状態検出値、オン・オフ状態)、およびその照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dの引掛栓刃接続部26、栓刃接続部28の識別情報をコンセント口毎に取得し、作動状態に基づいて照明器具200、電気機器201の異常検知を行うとともに、識別情報に基づいて照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dのコンセント口を特定することで、結果的にその照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dのコンセント口に接続されている照明器具200、電気機器201の異常を検知できる。
さらに、本実施形態の機器異常診断システムは、各照明器具200、電気機器201の寿命も判断することができ、以下、各機器の寿命判断動作について説明する。
センター装置CSの寿命判断部302は、照明器具200、電気機器201のオン検知信号を受信している間の時間を、照明器具200、電気機器201の使用時間として計時し、識別情報毎に累積する。そして、この累積使用時間が所定時間に達すると、当該識別情報に対応するモジュールに接続された照明器具200、電気機器201が寿命に達したと判断する。
照明器具200、電気機器201の寿命を検知したセンター装置CSは、インターネット網NT、ゲートウェイGW、情報線L2を介して、寿命検知されたモジュールの識別情報とともに寿命報知信号を診断制御モジュール8aへ送信する。モジュールの識別情報、寿命報知信号を受けた診断制御モジュール8aの制御部250aは、モジュール情報記憶部250dに格納している情報を参照して、寿命が検知されたモジュール名、設置場所等を表示部250cに表示し、当該モジュールに接続された照明器具200、電気機器201の交換、あるいは照明器具200のランプ交換を家人に報知することで、不具合を予防している。
センター装置CSには、複数の住宅、ビル等に上記同様に設置した診断制御モジュール8a、照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dからの情報が送信されており、照明器具を含む電気機器の異常・正常の判断を行う重要な機能を有するセンター装置CSを外部ネットワークであるインターネット網NTを介して宅外に設けることで、複数の住宅、ビルの機器異常に関する保守やデータのバックアップ等を、センター装置CSで一元化して行うことができ、各住宅、ビルのユーザに負担はかからない。したがって、ユーザに負担をかけることなく簡便に、照明器具を含む電気機器の異常診断(寿命診断を含む)行うことができる。
また、ゲート装置3に診断制御モジュール8a、照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dを接続するだけで、面倒な配線作業を行うことなく各モジュールは電力路と情報路とを同時に確保して、照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dを介して電気機器に電力を供給するとともに、診断制御モジュール8aと照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dとの間で情報信号の授受を容易に行うことができるので、電気機器の異常診断を容易に行うことができ、施工性に優れたものとなる。さらに、宅内に先行配線されている電力線L1、情報線L2に接続されたゲート装置3は宅内の至るところに配置されており、電気機器の設置場所の移動、追加時には、いずれかのゲート装置3に照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dを接続し、この照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dを介して電気機器に電力を供給するだけでよく、システムの柔軟性、拡張性にも優れている。
すなわち、本機器異常診断システムでは、宅内の各部屋単位で至るところに備え付けられているゲート装置3に、照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8d等の機能モジュールを接続することで、全ての電気機器の異常を診断できるのである。なお、コンセントモジュール8dのコンセントは、空調機器用コンセント等の他の形状を有するものでもよい。
また、本実施形態では、照明接続モジュール8cと照明器具200、コンセントモジュール8dと電気機器201のように、電力供給手段、状態検出手段を備える機能モジュールと電気機器とを組み合わせているが、電力供給手段、状態検出手段を有する機能モジュール自体に電気機器の機能を組み込んでもよく、上記同様に異常診断を行うことができる。
基本機能モジュール8、拡張機能モジュール10としては上記以外に、空調機器の運転操作器や、空調機器の温度設定器や、電力供給を利用した電気カミソリ、電動歯ブラシ、携帯オーディオプレーヤ等の充電器、監視カメラ等で撮像した映像の伝送機能やモニタ機能を有するインターホンの親機,子機、火災センサ、人感センサ等がある。
また、上記各機能モジュールは、基本機能モジュール8、拡張機能モジュール10のいずれでも構成できる
また、ゲート装置3、基本機能モジュール8、拡張機能モジュール10がコネクタの代わりにコアにコイルを巻回した構成を各々備えて、互いのコアが磁気結合することで相手側のコイルに低圧交流電源電圧を誘起させて電源供給を行い、さらには情報信号をE/O変換を経て送り出し、情報信号をO/E変換を経て取り込むことで、光信号からなる情報信号を発光素子、受光素子を用いて非接触で双方向に伝送すれば、ゲート装置3、基本機能モジュール8、拡張機能モジュール10間の電力、情報信号の授受を非接触で行うことができる。
また、ゲート装置3、基本機能モジュール8、拡張機能モジュール10がコネクタの代わりにコアにコイルを巻回した構成を各々備えて、互いのコアが磁気結合することで相手側のコイルに低圧交流電源電圧を誘起させて電源供給を行い、さらには情報信号をE/O変換を経て送り出し、情報信号をO/E変換を経て取り込むことで、光信号からなる情報信号を発光素子、受光素子を用いて非接触で双方向に伝送すれば、ゲート装置3、基本機能モジュール8、拡張機能モジュール10間の電力、情報信号の授受を非接触で行うことができる。
また、システム全体の情報信号の伝送方式を電力線搬送方式で行えば、電力路と情報路との共通化を図ることができる。
なお、本発明の機能モジュールを用いる機器異常診断システムの情報信号の伝送方式としては、ベースバンド伝送またはブロードバンド伝送の何れを採用しても良く、またプロトコルも何れでも良く、特に限定されるものではないので、説明は省略する。またゲート装置3間の使用プロトコルと、ゲート装置3に連なる機能モジュール8,10での使用プロトコルを異ならせ、例えばゲート装置3でプロトコル変換を行うようにしても良い。
また、本機器異常診断システムにおいては、例えば図3に示すように、基本機能モジュール8をゲート装置3に接続し、基本機能モジュール8の右側部にはある機能を有する拡張機能モジュール10を接続し、この拡張機能モジュール10の右側部には異なる機能を有する拡張機能モジュール10を接続することができ、したがって、予め同一に配線されている電力線L1、情報線L2にゲート装置3、基本機能モジュール8、拡張機能モジュール10を接続することで、各機能モジュールは電力路と情報路とを同時に確保でき、新たに配線工事を行う必要がなく、施工性に優れている。また、各機能モジュールは互いに同一の情報線L2を用いることで、他の機能モジュールとの間の連動制御を容易に行なうことができ、拡張性に優れたものとなる。
而して基本機能モジュール8を使用するに当たっては、まず、ゲート装置3を予め建物の適所の壁面に埋設してあるスイッチボックス2に取付枠4を介して取り付け、先行配線されている電力線L1,情報線L2の接続を行う。その後、ゲート装置3の前面部に設けられた電線路接続口6A,6Bに対して基本機能モジュール8のコネクタ7の対応する被接続部7A,7Bを接続するとともに、基本機能モジュール8をゲート装置3の前面部を覆うように取付枠4に取り付ける。この基本機能モジュール8はこの取り付けた状態において壁面よりも前面部が突出し、両側面が室内側に露出することになる。
そして、拡張機能モジュール10は基本機能モジュール8の露出した両側側面の一方に片側の側面を面接させてコネクタ接続し、この状態で連結体100を用いて拡張機能モジュール10と基本機能モジュール8とを機械的に連結する。これによって基本機能モジュール8と拡張機能モジュール10とで機能モジュールが構成されることになる。このとき拡張機能モジュール10の背面はスイッチボックス2の側方の壁面に沿うことになり、例えば壁面にクロス貼り等が施されている場合、拡張機能モジュール10の背面の位置が多少のずれていてもそれを吸収して背面を壁部に密接させた状態に配設することができ、拡張機能モジュール10の前面部から操作力等が加わっても連結部位に加わる荷重を軽減することができる。
さらに先に連結した拡張機能モジュール10に別の拡張機能モジュール10を連結する場合には、対向側面を面接させてコネクタ接続した状態で連結体100により互いに機械的に連結する。このようにして図3に示すように順次拡張機能モジュール10を側方に連結することができる。
なお、基本機能モジュール8は両側に拡張機能モジュール10を連結することができるため、基本機能モジュール8の両側方向に拡張機能モジュール10を連結しても良い。このようにして拡張機能モジュール10を連結した後、両端に位置する拡張機能モジュール10または基本機能モジュール8の連結部位の側部に着脱自在にエンドカバー101を被着することで、拡張機能モジュール10の連結施工が完了することになる。なお、基本機能モジュール8に拡張機能モジュール9を連結しない状態、つまり未使用のまま置いておく場合にはエンドカバー101を基本機能モジュール8の両側部に被着する。
以上のようにして配設施工が終了し、システムが完成した後は、対応する基本機能モジュール8、拡張機能モジュール10間で情報信号の授受を行う。
また、本実施形態では拡張機能モジュール10や基本機能モジュール8の追加や削除に特別な施工が不要となり、そのため一般ユーザの好みに合わせて拡張機能モジュール10を基本機能モジュール8に連結するだけで、拡張性が確保される。
なお、本実施形態に用いるゲート装置3は取付枠4でスイッチボックス2に取り付けているが、スイッチボックス2の奥壁に直接取り付け、基本機能モジュール8をスイッチボックス2に取り付ける構成としても勿論良い。
(実施形態2)
本実施形態の機器異常診断システムは、各照明器具200、電気機器201として、図19(a)(b)に示すように、各々の機能情報(例えば、「照明」、「テレビ」、「エアコン」等の機能名称や、メーカ、型式等の製品情報等)を格納した機能情報記憶部200a,200bを備えるものを用いる。
本実施形態の機器異常診断システムは、各照明器具200、電気機器201として、図19(a)(b)に示すように、各々の機能情報(例えば、「照明」、「テレビ」、「エアコン」等の機能名称や、メーカ、型式等の製品情報等)を格納した機能情報記憶部200a,200bを備えるものを用いる。
まず、照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dの状態検出部252a,253aは、照明器具200、電気機器201の状態検出値とともに、照明器具200、電気機器201の機能情報記憶部200a,200bに格納されている機能情報を検出する。
そして照明接続モジュール8c、コンセントモジュール8dは、照明器具200、電気機器201の状態検出値、オン・オフ状態を、自己の識別情報および自己に接続された照明器具200、電気機器201の機能情報とともに診断制御モジュール8aへ情報線L2を介して送信する。診断モード時の診断制御モジュール8aは、識別情報に機能情報を付加して、状態検出値、オン・オフ状態とともに、情報線L2、ゲートウェイGW、インターネット網NTを介してセンター装置CSへ送信する。
本実施形態のセンター装置CSは、実施形態1の正常データ記憶部303の代わりに判断基準記憶部304を備えており(図18中の破線参照)、判断基準記憶部304には、照明器具200、電気機器201の異常状態を判断するための判断基準データが、機能情報に対応して予め格納されている。そして、センター装置CSの異常判断部301は、送信されてきた機能情報に対応する判断基準を判断基準格納部304から読み出し、この判断基準を参照して、送信されてきた状態検出値、オン・オフ状態から照明器具200、電気機器201の異常を判断する。判断基準格納部304には、機能情報毎に予め作成した判断基準データが格納されているので、高精度、広範囲の異常検知を行うことができる。
例えば、判断基準として各機器の定格電力を設定し、送信されてきた状態検出値、オン・オフ状態から、オン時の照明器具200、電気機器201への供給電力が定格電力の上限値、下限値を超えた場合、異常であると判断する。また、オン時の照明器具200、電気機器201への供給電力が定格電力の所定割合(%)を下回った場合は機器の寿命であると判断する。
照明器具200、電気機器201の異常を検知したセンター装置CSは、インターネット網NT、ゲートウェイGW、情報線L2を介して、異常検知されたモジュールの識別情報、当該モジュールに接続された照明器具200、電気機器201の機能情報とともに異常報知信号を診断制御モジュール8aへ送信する。モジュールの識別情報、異常報知信号を受けた診断制御モジュール8aの制御部250aは、モジュール情報記憶部250dに格納している情報を参照して、異常が検知されたモジュール名、設置場所等(例えば、「寝室の南側コンセント」、「居間の東側コンセント」、「台所の天井コンセント」)を表示部250cに表示する。さらに、機器の機能情報も送信されているので、機器の名称(「照明」、「テレビ」、「エアコン」等)も表示部250cに表示できる。そして、当該モジュールに接続された照明器具200、電気機器201の使用中止と点検、あるいは照明器具200のランプ交換を家人に報知する。
L1 電力線
L2 情報線
GW ゲートウェイ
NT インターネット網
CS センター装置
3 ゲート装置
8a 診断制御モジュール
8c 照明接続モジュール
8d コンセントモジュール
200 照明器具
201 電気機器
L2 情報線
GW ゲートウェイ
NT インターネット網
CS センター装置
3 ゲート装置
8a 診断制御モジュール
8c 照明接続モジュール
8d コンセントモジュール
200 照明器具
201 電気機器
Claims (6)
- 宅内に設置されて、電気機器を接続して当該電気機器に電力を供給し、且つ識別情報が各々に割り当てられている複数の電力供給手段と、
宅内に設置されて、電力供給手段に接続した電気機器の作動状態を検出する状態検出手段と、
宅内に設置されて、状態検出手段が検出した電気機器の作動状態と当該電気機器を接続した電力供給手段の識別情報とを外部ネットワークに伝送する制御手段と、
宅外に設置されて、状態検出手段が検出した電気機器の作動状態と当該電気機器を接続した電力供給手段の識別情報とを外部ネットワークを介して取得し、作動状態に基づいて電気機器の異常を検知するとともに、異常が検知された電気機器を接続している電力供給手段を識別情報に基づいて特定するセンター装置と
を備えることを特徴とする機器異常診断システム。 - 前記状態検出手段は、電気機器のオン・オフ状態と、電気機器に供給される電力の情報とを、電気機器の作動状態として検出することを特徴とする請求項1記載の機器異常診断システム。
- 前記状態検出手段は、少なくとも電気機器のオン・オフ状態を電気機器の作動状態として検出し、前記センター装置は、電気機器のオン・オフ状態を取得することで電気機器の累積使用時間を算出し、当該累積使用時間が所定時間に達したときに電気機器の寿命を検知することを特徴とする請求項1記載の機器異常診断システム。
- 前記電気機器は、自己の機能情報を格納した機能情報記憶手段を備え、
前記状態検出手段は、電気機器の作動状態とともに当該電気機器の機能情報を検出し、
前記制御手段は、電力供給手段の識別情報に、当該電力供給手段に接続した電気機器の機能情報を付加して、電気機器の作動状態とともに外部ネットワークに伝送し、
前記センター装置は、複数の電気機器の各機能情報に対応する異常判断基準を格納した判断基準記憶手段を備え、外部ネットワークを介して取得した機能情報に対応する異常判断基準を参照することで、外部ネットワークを介して取得した電気機器の作動状態から、電気機器の異常を検知することを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の機器異常診断システム。 - 前記センター装置は、電気機器の異常を検知したときに、異常検知信号、および異常が検知された電気機器を接続した電力供給手段の識別情報を外部ネットワークを介して前記制御手段へ伝送し、制御手段が異常検知信号および識別情報を受信したときに、当該識別情報が割り当てられた電力供給手段に接続された電気機器が異常であることを報知する異常報知手段を宅内に設けることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の機器異常診断システム。
- 造営面に埋め込み配設され、造営面の裏側に先行配線されて電力、情報信号を伝送する電線に接続された複数のゲート装置を備え、前記電力供給手段、前記状態検出手段、および前記制御手段は、ゲート装置を介して電力を供給されるとともに情報信号の授受を行うことを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の機器異常診断システム。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2006089648A JP2007265049A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 機器異常診断システム |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2007265049A true JP2007265049A (ja) | 2007-10-11 |
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JP2006089648A Withdrawn JP2007265049A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 機器異常診断システム |
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-
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