JP2007262500A - 均熱炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウォーターシール構造を備える均熱炉において、シール板の変形等の不具合を抑えるとともに、炉内への水の侵入を回避することができる均熱炉を提案する。
【解決手段】上部に開口16を有する炉体10と、開口16に設けられる炉蓋30と、開口16を形成するとともに炉蓋30を支持する炉壁12の上端面14の全周に形成されて液体を溜める貯水溝20と、炉蓋30の外周部に設けられて貯水溝20に挿入されるシール板32と、を備える均熱炉において、シール板32の一部に熱変形吸収部34を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼塊を加熱する均熱炉に関し、特に、炉蓋に設けられるシール構造等に関するものである。
溶鋼を鋳型に鋳入して製造したスラブ、インゴット、ビレット等の鋼塊を、鋳型から取出した後に圧延するに際し、その前工程として、鋼塊の内部と外部との温度を均一に近付けるための均熱作業がある。特に、ステンレス、チタン等を均熱処理する場合には、酸化膜の形成を避けるために低酸素状態で均熱処理する手法が用いられている。
通常、この均熱作業に用いられる均熱炉では、鋼塊を収容する炉体と、炉体の上面に形成された開口部を開閉する炉蓋とを有し、炉体(炉壁)の上端面には、全周に砂溜まりが設けられるとともに、炉蓋には、金属板からなるシール板が設けられ、シール板を砂溜まりに挿入することにより、炉内を密封(シール)している。ところが、砂を用いたシール方法では、炉蓋の開閉等に伴う炉内圧力の変動により、砂が吹き飛ぶ等してシールが不完全となり、低酸素状態での均熱処理が困難となってしまう。このため、実開昭55−139160号公報に示すように、砂に代わって水を用いてシールする技術が提案されている。
実開昭55−139160号公報(第2頁、第1図)
しかしながら、上述した技術では、炉蓋の開閉を繰り返すうちにシール板が高温となり、水が蒸発したり、また、高温になったシール板を水中に挿入するため、シール板に変形やクラックが発生したりする問題がある。また、炉内が負圧になった際には、水の飛沫が炉内に侵入して耐火物に付着することによる損傷に注意する必要がある。そのため、水を用いたシール方法は、普及していない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ウォーターシール構造を備える均熱炉において、シール板の変形等に起因する不具合を抑えるとともに、炉内への水の侵入を回避することができる均熱炉を提案することを目的とする。
本発明に係る均熱炉では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第1の発明は、上部に開口を有する炉体と、開口に設けられる炉蓋と、開口を形成するとともに炉蓋を支持する炉壁の上端面の全周に形成されて液体を溜める貯水溝と、炉蓋の外周部に設けられて貯水溝に挿入されるシール板と、を備える均熱炉において、シール板の一部に熱変形吸収部が設けられるようにした。この発明によれば、シール板が熱変形した場合であっても、その変形を熱変形吸収部が吸収するので、シール板の変形が抑えられ、他の装置との干渉や、シール板のクラックの発生が回避することができる。
また、熱変形吸収部が、波状或いは凸凹状に形成されたコルゲート板であるものでは、コルゲート板の波状或いは凸凹状により、シール板の熱変形が容易かつ確実に吸収することができ、また、安価に熱変形吸収部を形成することができるる。
また、変形吸収部が、略矩形形に形成されるシール板のうちの直線部分に設けられるものでは、コーナー部分に比べて熱変形が大きい直線部分に変形吸収部が設けられるので、効果的にシール板の熱変形を吸収することができる。
また、貯水溝は、液体の水位を一定に保つ水位維持部を備えるものでは、炉内の熱等により、貯水溝に溜めた液体が蒸発して、シール機能が低下する事態を回避することができる。
また、炉内への液体の侵入を防止する液体侵入防止部を備えるものでは、液体の飛沫が炉体の耐火物に付着することを抑えることができる。
また、液体侵入防止部が、貯水溝の炉内側の内壁に設けられるブラシであるものでは、安価なブラシにより、液体の飛沫が炉内に侵入することを容易に阻止することができる。
また、液体侵入防止部は、貯水溝に設けられる耐熱スポンジであるものでは、液体の飛沫が炉内に侵入することを容易かつ確実に阻止することができる。
また、炉内圧力が負圧になることを防止する負圧防止部を備えるものでは、炉内の圧力が負圧にならないので、貯水溝に溜めた液体が炉内に吸引されて、耐火物に付着してしまうことが回避される。
また、負圧防止部が炉蓋の開閉時に作動するものでは、炉圧が急激に変化しやすい炉蓋の開閉時に負圧防止部が動作するので、液体の炉内への侵入を確実に抑えることができる。
また、負圧防止部は、炉内に設けられたバーナーの点火或いは消火時に作動するものでは、炉圧が急激に変化しやすいバーナーの点火或いは消火時に負圧防止部が動作するので、液体の炉内への侵入を確実に抑えることができる。
また、負圧防止部が、均熱炉の非常停止時に作動するものでは、均熱炉が非常停止した後に、吸引ファンの惰性回転等により炉内が負圧になる事態が回避できるので、液体の炉内侵入による耐火物への付着を抑えることができる。
本発明によれば以下の効果を得ることができる。
上部に開口を有する炉体と、開口に設けられる炉蓋と、開口を形成するとともに炉蓋を支持する炉壁の上端面の全周に形成されて液体を溜める貯水溝と、炉蓋の外周部に設けられて貯水溝に挿入されるシール板と、を備える均熱炉において、シール板の一部に熱変形吸収部が設けられるようにした。これにより、シール板が熱変形した場合であっても、その変形を熱変形吸収部が吸収するので、シール板の変形が抑えられ、他の装置との干渉や、シール板のクラックの発生が回避することができる。
また、熱変形吸収部が、波状或いは凸凹状に形成されたコルゲート板であるようにしたので、コルゲート板の波状或いは凸凹状により、シール板の熱変形が容易かつ確実に吸収することができ、また、安価に熱変形吸収部を形成することができるる。
また、変形吸収部が、略矩形形に形成されるシール板のうちの直線部分に設けられるようにしたので、コーナー部分に比べて熱変形が大きい直線部分に変形吸収部が設けられるので、効果的にシール板の熱変形を吸収することができる。
また、貯水溝は、液体の水位を一定に保つ水位維持部を備えるようにしたので、炉内の熱等により、貯水溝に溜めた液体が蒸発して、シール機能が低下する事態を回避することができる。
また、炉内への液体の侵入を防止する液体侵入防止部を備えるようにしたので、液体の飛沫が炉体の耐火物に付着することを抑えることができる。
また、液体侵入防止部が、貯水溝の炉内側の内壁に設けられるブラシであるようにしたので、安価なブラシにより、液体の飛沫が炉内に侵入することを容易に阻止することができる。
また、液体侵入防止部は、貯水溝に設けられる耐熱スポンジであるようにしたので、液体の飛沫が炉内に侵入することを容易かつ確実に阻止することができる。
また、炉内圧力が負圧になることを防止する負圧防止部を備えるようにしたので、炉内の圧力が負圧にならないので、貯水溝に溜めた液体が炉内に吸引されて、耐火物付着してしまうことが回避される。
また、負圧防止部が炉蓋の開閉時に作動するようにしたので、炉圧が急激に変化しやすい炉蓋の開閉時に負圧防止部が動作するので、液体の炉内への侵入を確実に抑えることができる。
また、負圧防止部は、炉内に設けられたバーナーの点火或いは消火時に作動するようにしたので、炉圧が急激に変化しやすいバーナーの点火或いは消火時に負圧防止部が動作するので、液体の炉内への侵入を確実に抑えることができる。
また、負圧防止部が、均熱炉の非常停止時に作動するようにしたので、均熱炉が非常停止した後に、吸引ファンの惰性回転等により炉内が負圧になる事態が回避できるので、液体の炉内侵入による耐火物への付着を抑えることができる。
以下、本発明の均熱炉の実施形態について図面を参照して説明する。
図1(a)は、均熱炉Rの要部を示す断面図であり、図1(b)は図1(a)のX側から見た図であり、図1(c)は図1(b)をY側から見た図である。
均熱炉Rは、四方及び床面を耐熱性コンクリート等の耐火物で形成された炉壁12で囲まれた炉体10と、炉体の上方に形成された開口16を開閉するために炉壁12の上端面14に支持される炉蓋30とを備える。
炉体10の内部(炉内)には、リジェネレイティブ(蓄熱)バーナー40が備えられ、燃料ガスと燃焼空気を混合して燃焼するようになっており、燃料ガス用流調弁52、燃焼空気用流調弁62の流量調整によって炉内温度を制御している。なお、リジェネレイティブバーナー40とは、エアーとガスの廃熱を利用し、加熱圧送するバーナーであって、ガス使用量を削減することができるものである。
また、炉壁12の上端面14の全周には、略U字形の貯水溝20が設けられて、水等の液体が溜められる。そして、溜められた水の中に後述する炉蓋30のシール板32が挿入されることにより、炉内と外部とを遮断(シール)する。
図2は、水位維持部22を示す図である。図2に示すように、貯水溝20には、貯水溝20に溜められた水の水位(水面高さ)を一定に保つための水位維持部22が設けられる。水位維持部22は、貯水溝20に水を供給する水供給部23と、貯水溝20と連結して設けられた水位調整槽24とからなり、水位調整槽24の排水用壁面の高さを調整することにより、貯水溝20の水位を一定に保つものである。
図1に戻り、貯水溝20の炉内側の内壁には、ブラシ(液体侵入防止部)26が設けられる。ブラシ26は、炉蓋30を上下した際に、貯水溝20に貯蔵した水の飛沫(水滴)が炉内に侵入するのを防止するものである。炉内に水の飛沫が侵入すると、耐火物を局所的に急冷し、クラック等が発生するおそれがある。
このため、貯水溝20の炉内側の内壁にブラシ26を設け、炉蓋30の開閉の際に、水滴が炉内に向けて飛び散っても、ブラシ26の毛に当たって、炉内への水滴の侵入が阻止される。
炉蓋30は、炉体10の上方に形成された開口16を開閉するために、炉体10の炉壁12に支持されて、炉体10に対して水平移動及び上下移動可能に構成される。また、炉蓋30は、耐熱性コンクリート等の耐火物により形成され、その外周には、炉体10に形成された貯水溝20に挿入されるシール板32が設けられる。シール板32は、貯水溝20に隙間なく挿入されるように、帯状の鋼板を略矩形に囲むように形成されたものである。
そして、シール板32の一部には、図1(b)に示すように、コルゲート板(熱変形吸収部)34が形成される。コルゲート板(Corrugate)34は、波状或いは凸凹状に形成された板であり、略矩形に囲むように形成されたシール板32のうちの直線部分に設けられる。
このように、シール板32にコルゲート板34を設けることにより、シール板32が熱変形した際に、コルゲート板34が伸び縮みして、コルゲート板34以外の部分のシール板32の熱変形を吸収する。これにより、シール板32が熱変形することにより、貯水溝20の内壁に接触したり、或いはシール板32にクラックが発生したりすることが防止される。
図3は、均熱炉Rのシステム構成を示す概念図である。炉体10の炉壁12には、一対のバーナー40A,40Bからなるリジェネレイティブバーナー40が備えられる。各バーナー40A,40Bの内部には、蓄熱体42A,42Bが設けられる。そして、各バーナー40A,40Bには、燃料ガスを供給するガス供給ライン50、及び給気ファン64から燃焼空気を供給する燃焼空気ライン60が連結される。なお、燃焼空気は、蓄熱体42A,42Bを介して各バーナー40A,40Bに供給されように配管される。そして、供給された燃焼ガスと燃焼空気とを混合して燃焼するようになっており、ガス供給ライン50に設けられた燃料ガス用流調弁52(52A,52B)及び燃焼空気ライン60に設けられた燃焼空気用流調弁62(62A,62B)の流量調整によって炉内温度を制御する。
また、各バーナー40A,40Bには、炉内で発生した排ガスを排気する排気ライン70が連結され、炉内の排ガスが蓄熱体42A,42Bを介して排気ファン74に吸引されて、外部に放出される。なお、排気ライン70には、排ガス用流調弁72(72A,72B)が設けられる。
また、炉体10には、炉内の排ガスを蓄熱体42A,42Bを介さずに、外部に排気する排気バイパス80が設けられ、排気ファン74の直前で排気ライン70に連結される。なお、排気バイパス80には、排ガスを冷却する排ガスクーラー82及びバイパス流調弁84が設けられる。
また、炉内には、炉内の圧力を計測する炉圧センサ90が設けられ、その計測情報は、制御部92に送られる。そして、制御部92は、バイパス流調弁84に指令して、バイパス流調弁84を開放させて、炉内圧力を制御する。
なお、制御部92は、各ファン64,74、各流調弁52,62,72、及び各バーナー40A,40Bに指令して、均熱炉Rの稼働プロセスをも制御する。
次に、均熱炉Rの作用について説明する。
まず、炉体10の開口16から、均熱処理対象であるステンレス鋼等を炉内に搬入する。そして、炉蓋30を水平移動させた後に下降させて、シール板32を貯水溝20に溜めた水の中に挿入すると、炉内は水により遮断(シール)される。
次いで、制御部92からの指令に基づいて、燃料ガス用流調弁52A及び燃焼空気用流調弁62Aが開放されて、バーナー40Aを燃焼させる。この時、燃料ガス用流調弁52B及び燃焼空気用流調弁62Bは、閉鎖されている。
ここで、ステンレス鋼等を均熱処理する際には、空気比が約0.7〜0.8程度の燃焼空気が炉内に供給される。空気比(空気過剰率ともいう)とは、燃焼に際して理論上必要な空気に対する、実際に燃焼に際して供給される空気の比(割合)である。したがって、空気比が約0.7〜0.8程度であるため、炉内の燃焼は、いわゆる不完全燃焼(低空気比燃焼或いは低酸素燃焼)となるが、ステンレス鋼に形成される酸化層の最低限に抑えられるので、製品のスケールロスが少なくなるという利点がある。
バーナー40Aを燃焼させることにより、炉内は、約1300℃に加熱され、その排ガスは、バーナー40Bに吸引されて、蓄熱体42Bが加熱される。そして、排ガスは、蓄熱体42Bにより熱を奪われて、約200℃程度まで冷やされて、外部に放出される。この際、排ガス流調弁72Bは開放され、一方、排ガス流調弁72A及びバイパス流調弁84は封鎖されている。
そして、設定時間(例えば、15秒〜60秒)が経過すると、バーナー40Aからバーナー40Bに燃焼を切り換えられる。すなわち、燃料ガス用流調弁52A及び燃焼空気用流調弁62Aを封鎖し、一方、燃料ガス用流調弁52B及び燃焼空気用流調弁62Bを開放する。また、排ガス流調弁72Aを開放し、排ガス流調弁72Bを封鎖する。そして、バーナー40Bに供給される燃焼用空気は、蓄熱体42Bを通過する際に余熱されて、炉温に近い温度まで上昇させられる。このようにして、廃熱が利用されて、ガス使用量が削減される。一方、バーナー40Aは、排ガスを吸引し、蓄熱体42Aを過熱する。
以上の動作を繰り返して、燃焼を継続することにより、均熱処理が行われる。
均熱処理が完了すると、炉蓋30を移動させて、炉内のステンレス鋼等の入れ換えが行われる。この際、炉内のからの熱風やふく射熱により、炉蓋30に設けられたシール板32が加熱されてしまう。更に、再度、炉蓋30を閉じると、シール板32が貯水溝20の水中に挿入されるので、一気に冷却されて収縮する。このように、シール板32が加熱、冷却されると、熱変形が発生するが、この熱変形はシール板32に設けたコルゲート板34により吸収される。すなわち、コルゲート板34の波状或いは凸凹状が伸び縮みして、コルゲート板34以外の部分の熱変形を吸収する。これにより、シール板32全体としては、熱変形のない状態を維持することができる。したがって、シール板32が熱変形することにより、貯水溝20の炉壁等に接触して破損したり、クラックが発生したりする不具合を回避することができる。
また、略矩形に囲むように形成されるシール板32のうちの直線部分は、コーナー部分に比べて熱変形しやすいので、この部分にコルゲート板34を設けることにより、効果的に熱変形を吸収することができる。
また、均熱処理中、及び加熱されたシール板32が貯水溝20に挿入されることにより、貯水溝20の水が蒸発してしまうが、水位維持部22を設けたことから、水位が一定に保たれ、シール機能が維持される。
また、上述したが、炉蓋30の開閉や炉圧の変化に伴い、貯水溝20から炉内に向けて水滴が飛び散っても、貯水溝20の炉内側の内壁に設けられたブラシ26に妨げられるので、炉内への水滴の侵入が防止される。これにより、水滴の耐火物への付着が回避できる。
なお、液体侵入防止部として、図4に示すように、貯水溝20に耐熱スポンジ(液体侵入防止部)28を敷き詰めてもよい。そして、耐熱スポンジ28に水を含ませ、この耐熱スポンジ28にシール板32を押し付けることにより、シールが確保されるとともに水滴の飛び散りを回避することが可能となる。
ところで、炉内の圧力は、制御部92によって、略一定に維持されている。すなわち、炉蓋30を開閉した時や、バーナー40を点火或いは消火した際には、炉圧が急激に変動するので、従来では、バイパス流調弁84を開放して、炉内の圧力を調整していた。しかしながら、バイパス流調弁84を瞬時に全開していたため、炉内の圧力が一時的に負圧になってしまう場合があった。このため、貯水溝20の水が炉内に吸引されて耐火物に付着してしまうことがあった。
そこで、炉内の圧力が負圧になることを防止する負圧防止部94として、バイパス流調弁84にリミッタ(開放角の制限)を設け、排気ガスの流量を制限して、炉内の圧力が大幅に低下しないようにする。なお、負圧防止部94として、制御部92からバイパス流調弁84に送られる指令値に閾値を設けて、バイパス流調弁84が所定以上の開放されないようにしてもよい。
また、バイパス流調弁84の制限開放角や指令値の閾値は、予め実験等により求めておき、制御部92のメモリに記憶させておく。
そして、この負圧防止部94は、炉蓋30の開閉時、或いはバーナー40の点火及び消火時にのみ作動するように設定される。これにより、炉蓋30の開閉時、或いはバーナー40の点火及び消火時に確実に作動して、炉内が負圧になる事態を回避することができる。
また、均熱炉Rの非常停止時にも負圧防止部94を作動させるように設定される。すなわち、通常の非常停止システムでは、各ファン64,74への電力供給が遮断されるとともに、ガス供給ライン50及び燃焼空気ライン60の流調弁52,62は、封鎖される。そして、排気バイパス80のバイパス流調弁84を開放して、均熱処理を緊急停止させる。この際、排気ファン74の惰性回転や、不図示の排気煙突のドラフト(すなわち、上昇気流による引き)により、炉内の空気が吸引されて、負圧となってしまう場合がある。
このため、均熱炉Rの非常停止時にも負圧防止部94を作動させて、炉内の圧力が負圧になることを防止する。すなわち、非常停止の際にも、炉圧センサ90からの情報に基づいて、制御部92は、バイパス流調弁84の開放角を調整して、炉内の圧力が負圧とならないように制御し続ける。これにより、緊急停止時であっても、炉圧が負圧になる事態を回避することができる。
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲においてプロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能である。本発明は、例えば以下のような変更をも含むものとする。
例えば、炉内を加熱するバーナーとして、リジェネレイティブバーナーを用いたが、これに限らず、通常のバーナーであってもよい。
また、貯水溝に溜められる液体として、水について説明したが、これに限らず、他の液体(不燃性の液体)であってもよい。また、水滴が飛び散らないように、粘度調整用添加剤を混ぜても良い。
均熱炉の要部を示す模式図である。 水位維持部を示す模式図である。 均熱炉のシステム構成を示す概念図である。 液体侵入防止部として耐熱スポンジを用いた場合を示す模式図である。
符号の説明
10…炉体
12…炉壁
14…上端面
16…開口
20…貯水溝
22…水位維持部
26…ブラシ(液体侵入防止部)
28…耐熱スポンジ(液体侵入防止部)
30…炉蓋
32…シール板
34…コルゲート板(熱変形吸収部)
40…リジェネレイティブバーナー(バーナー)
94…負圧防止部
R…均熱炉

Claims (11)

  1. 上部に開口を有する炉体と、前記開口に設けられる炉蓋と、前記開口を形成するとともに前記炉蓋を支持する炉壁の上端面の全周に形成されて液体を溜める貯水溝と、前記炉蓋の外周部に設けられて前記貯水溝に挿入されるシール板と、を備える均熱炉において、
    前記シール板の一部に熱変形吸収部が設けられることを特徴とする均熱炉。
  2. 前記熱変形吸収部は、波状或いは凸凹状に形成されたコルゲート板であることを特徴とする請求項1に記載の均熱炉。
  3. 前記熱変形吸収部は、略矩形形に形成される前記シール板のうちの直線部分に設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の均熱炉。
  4. 前記貯水溝は、液体の水位を一定に保つ水位維持部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の均熱炉。
  5. 炉内への前記液体の侵入を防止する液体侵入防止部を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の均熱炉。
  6. 前記液体侵入防止部は、前記貯水溝の炉内側の内壁に設けられるブラシであることを特徴とする請求項5に記載の均熱炉。
  7. 前記液体侵入防止部は、前記貯水溝に設けられる耐熱スポンジであることを特徴とする請求項5に記載の均熱炉。
  8. 炉内圧力が負圧になることを防止する負圧防止部を備えることを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の均熱炉。
  9. 前記負圧防止部は、前記炉蓋の開閉時に作動することを特徴とする請求項7に記載の均熱炉。
  10. 前記負圧防止部は、炉内に設けられたバーナーの点火或いは消火時に作動することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の均熱炉。
  11. 前記負圧防止部は、前記均熱炉の非常停止時に作動することを特徴とする請求項8から請求項10のうちいずれか一項に記載の均熱炉。


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