JP2007262190A - 光学用ポリエステル樹脂及びこれを含有したポリエステルフィルム - Google Patents

光学用ポリエステル樹脂及びこれを含有したポリエステルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】光弾性係数が小さく耐熱性に優れた光学用ポリエステル樹脂、またこれを用いた光学基材や位相差フィルムに好適な波長分散性に優れた光学用ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】ポリエステル中のエステル基以外の2重結合性炭素原子、2重結合性酸素原子の総和の重量比が43.0wt%以下、エステル基の重量比が20.0wt%以下であることを特徴とするフルオレン含有光学用ポリエステル樹脂。またこれを用いた光学用フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は光弾性係数が小さく耐熱性に優れた光学用ポリエステル樹脂に関し、該樹脂を使用した光学基材や位相差フィルム等の光学用ポリエステルフィルムに関する。
光学用素子は古くから透明性に優れ複屈折が小さいガラスが多く用いられてきた。しかし成形性に劣り軽量化が困難なため、最近では成形性、軽量性に優れ特性制御も容易な高分子材料がディスク基板、レンズ、ケーブル、各種ディスプレイ用フィルム等に特性に応じて使用されている。
そのなかで位相差フィルムやプリズムシートなどの機能光学フィルムは、ポリメチルメタクリレート(以下PMMA)やポリカーボネート(以下PC)、環状ポリオレフィン(COC)から構成され液晶ディスプレイなどに利用されている。
しかしながら、PMMAは吸湿による寸法変化等が大きく、PCは溶融粘度が非常に大きいため成形加工が困難であり、COCは高コストでありフィルム成形も容易でない。
一方、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)に代表されるポリエステルからなるフィルムは透明性が高く、成形性も良好であり、各種光学用フィルムとして使用されている。しかしながら、これらのポリエステルフィルムは複屈折や光弾性係数が非常に大きく、また2軸延伸フィルムは成形性も不足しているため位相差フィルムやプリズムシートには不向きである。
そこでこれらのポリエステルを共重合によって改質する方法が検討されており、例えば
特許文献1ではフルオレン化合物を導入したPETが、特許文献2では脂肪族ジカルボン酸とフルオレン化合物からなるポリエステルが、特許文献3では脂環族ジカルボン酸とフルオレン化合物からなるポリエステルが提案されている。
しかし特許文献1記載のポリエステルはテレフタル酸比率も大きいため光弾性係数も大きく光学異方性も残存しやすい。また、特許文献2記載の脂肪族ジカルボン酸とフルオレン化合物からなるポリエステルはガラス転移温度が低いために耐熱性が低く、樹脂としても着色しやすいために光学用樹脂としては不適である。
また、特許文献3記載の脂環族ジカルボン酸とフルオレン化合物からなるポリエステルは等方性に優れるがこれだけでは光弾性係数の小さい樹脂は得られない。
特開平3−168211号公報 特開平7−188401号公報 特開2004−315676号公報
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決した、光弾性係数が小さく耐熱性、波長分散性に優れた光学用ポリエステル樹脂及びフィルム、特に位相差フィルムに好適な光学用ポリエステルフィルムを提供することにある。

上記課題を解決するため、本発明は、次の特徴を有するものである。
(1)ジオール成分として化学式(1)で表せる環式ジオールのジオール残基を有するポリエステルであって、ポリエステル中のエステル基以外の2重結合性炭素原子、2重結合性酸素原子の総和の重量比が43.0wt%以下、エステル基の重量比が20.0wt%以下であることを特徴とする光学用ポリエステル樹脂。
Figure 2007262190
は同一、または異なる炭素数1〜4のアルキル基であり、mは0〜3の整数を示す。
は同一、または異なる炭素数1〜30のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基を示し、nは0〜4の整数を示す。
(2) ポリエステル中の環状分子構造を形成する炭素原子、酸素原子の総和の重量比が55.0wt%以上である(1)のポリエステルからなる光学用ポリエステル樹脂。
(3) 290℃における溶融比抵抗が5×10〜2×10Ω・cmの範囲である(1)または(2)記載の光学用ポリエステル樹脂。
(4) ファイン含有量が200ppm以下である(1)〜(3)のいずれか1項記載の光学用ポリエステル樹脂。
(5) 波長550nmにおける位相差R(550)と波長450nmにおける位相差R(450)とが、次式(A)を満たすことを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項記載の光学用ポリエステル樹脂からなるフィルム。
R(450)/R(550)<1・・・(A)
本発明により、光弾性係数が小さく、耐熱性、波長分散性に優れた光学用ポリエステル樹脂及びフィルムを提供することができる。すなわちたとえば液晶ディスプレイ用位相差フィルムなどに適用した場合には位相差ムラがなく、製造・使用時においても安定した位相差を発現することができる。また波長分散性に優れるため低コストでコントラスト低下や色相変化を少なくすることができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエステル樹脂はジオール成分として化学式(1)で表せるジオールのジオール残基を含有し、同時にポリエステル中の2重結合量、エステル基量がある濃度以下であることを特徴とする。
Figure 2007262190
は同一、または異なる炭素数1〜4のアルキル基であり、mは0〜3の整数を示す。
は同一、または異なる炭素数1〜30のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基を示し、nは0〜4の整数を示す。
ここで(1)はポリエステルの波長分散性を向上させる効果があり、2重結合濃度、エステル基濃度を低濃度にすることは波長分散性の向上と光弾性係数を低くする効果がある。
まず、化学式(1)で表せるジオール残基を含有することで位相差フィルムとして用いたときに波長分散性に優れたポリエステルを得ることができる。
位相差フィルムとは、ある波長の光が通過する時に進相軸の位相と、遅相軸の位相に差を生じさせるフィルムであり、本発明において、位相差フィルムとは、例えば1/4波長の位相差を与えるλ/4位相差フィルム、1/2波長の位相差を与えるλ/2位相差フィルムや、視野角拡大フィルム、光学補償フィルムなど位相差を与える全てのフィルムをいう。
ここで進相軸とは光が最も早く通過する面内の方向であり、遅相軸とは、これと直交する面内の方向である。
例えば1/4波長フィルムは、可視波長域で位相差がそれぞれの波長の1/4であることが望ましい。ここで、波長X(nm)の位相差をR(X)(nm)と記載する。例えば簡単に可視波長域のR(450)、R(550)について説明すると、反射型液晶ディスプレイの位相差フィルムとして用いる場合、位相差フィルムを複数枚積層する方法ではなく1枚で全ての可視波長域の波長の位相差を理想値に近づける広帯域位相差フィルムとするためには、下式(1)を満たすことが好ましい。
R(450)/R(550)=(450/4)/(550/4)=0.818 ・・・(1)
これに対し、通常のポリカーボネート、環状ポリオレフィンなどは下式(2)である。位相差の波長分散に関して下式(2)の状態を順分散であるという。
R(450)/R(550)>1 ・・・(2)
一方、理想に近い下式(3)の状態を逆分散であるという。
R(450)/R(550)<1 ・・・(3)
構成部材の削減及び貼合コストの削減から1枚で上式(3)を満たす位相差フィルムが求められている。本出願においては逆分散を示すフィルムを波長分散性に優れたフィルムという。
逆分散を得るための分子設計としては、分子内で複数の位相差フィルムが重ね合わされた場合と同じ効果があればよい。本出願においては、カルド構造を有する化学式(1)を含有するポリマーが、主鎖方向および主鎖に直交する方向に2種類の位相差フィルムを重ねあわせたのと同じ効果を発現し、逆分散性を示すことが可能となる。
ここで化学式(1)のRは同一であってエチル基であることが好ましく、m=1であることが好ましい。アルキル基の炭素数が大きい場合はTgが下がることがあるので好ましくなく、m=0の場合は重合の反応性が低下し機械的強度が低下するので好ましくない。Rはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基であり、nはn=0〜4であれば良いが好ましくはn=0である。n≧1の場合は重合の反応性が低下し機械的強度が低下するので好ましくない。
上記化学式(1)で表される構造単位の誘導体としては、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−エチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジエチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−プロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジプロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソプロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−n−ブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジ−n−ブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(1−メチルプロピル)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ビス(1−メチルプロピル)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジフェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−ベンジルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジベンジルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン9,9−ビス[4−(4−ヒドロキシブトキシ)フェニル]フルオレン等が挙げられ、これらの中でも、光弾性係数、耐熱性、重合性の観点から9,9−ビス(4−(2―ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレンが好ましい。また、これらの成分は単独でも2種類以上用いてもよい。
また、本発明のポリエステル樹脂はポリエステル中のエステル基以外の2重結合性炭素原子、2重結合性酸素原子の総和の重量比が43.0wt%以下であることを特徴する。ここで2重結合性炭素はベンゼン環のように共役2重結合を形成しているものも含む。該成分の重量比を該比率以下に制御することにより、波長分散性に優れ、光弾性係数が低いポリエステルを得ることができる。
波長分散性に関しては本発明のポリエステルは芳香環を主鎖と直交方向にもつフルオレンを含有することで位相差の逆分散性を付与している。ここで位相差とは(4)〜(5)式のようにポリマーの固有複屈折Δn0と関係づけられ、これは(6)式より分極率異方性であるΔPに比例する。
R=Δn・d・・・・・(4)
Δn=f・Δn0・・・・・(5)
Figure 2007262190
R:位相差、Δn:複屈折、d:フィルム厚さ(光路長)、f:配向関数、Δn0:固有複屈折、ΔP:分極率(ΔP=P−P)、P1=分子鎖軸の分極率、P2=分子鎖と直交な分極率、M:分子量、n=屈折率、N:アボガドロ数
ここで分子構造として分極率ΔPが大きなものとしては芳香環、C=C2重結合、C=O2重結合が挙げられ、これらの構造が特にポリマーの複屈折に大きな影響を与える。つまりフルオレンポリエステルではフルオレンが主鎖方向に配向する芳香環と主鎖に対して直交方向に配向する芳香環を2つづつ持っているため、それぞれ主鎖方向と直交方向にΔPを与え、フィルムに成形した場合に主鎖方向および主鎖に直交する方向に複屈折をもった2種類の位相差フィルムを重ねあわせたのと同じ効果を発現している。そのため、フルオレンポリエステルではより優れた波長分散性を得るにはフルオレン以外の複屈折に影響を与える構造成分の比率を小さく制御することが重要である。例えばフルオレン以外に共重合成分としてテレフタル酸を過剰に導入した場合は主鎖方向に配向した芳香族の波長分散性のみがより強く反映されるためフィルムを重ね合わせた効果が発現せず逆分散性を示さない。
また、本発明のポリエステル樹脂は光弾性係数が小さい方が好ましい。例えば本樹脂を液晶フィルム用位相差フィルムに用いた場合、位相差フィルムに貼り合わされた他の部材の熱膨張、あるいは偏光フィルムの収縮、額縁による押しつけなどにより発生する残留応力がかかる。ここで光弾性係数が大きいと残留応力により、位相差の変化が生じ、位相差ムラが発生し、コントラストの低減や色相変化を起こすことがあり好ましくない。光弾性係数は小さければ小さいほど応力に対する位相差変化が小さいため好ましく、好ましくは−40×10−12Pa−1〜40×10−12Pa−1であり、より好ましくは−30×10−12Pa−1〜30×10−12Pa−1である。
ここで、光弾性係数は分子中の分極率異方性を有するユニットとそのコンホメーションに依存する。光弾性係数を小さくするには分極率異方性が大きなユニット量を小さくすることが有効であり、本発明においても分極率異方性が大きな芳香環、C=C2重結合、C=O2重結合濃度を小さくすることにより光弾性係数を低く制御することができる。
波長分散性、光弾性係数低減の観点から、本発明のポリエステル中のエステル基以外の2重結合性炭素原子、2重結合性酸素原子の総和の重量比は43.0wt%以下であることが好ましい。下限は特にないが10wt%以上であることが好ましい。より好ましい範囲としては17wt%以上39wt%以下、さらに好ましい範囲としては20wt%以上35wt%以下である。該重量比よりも大きいと波長分散性に優れず光弾性係数も高くなる。
また該重量比よりも小さいとフルオレン含有量を低くする必要があり、優れた波長分散性が得られない。
また、同時に本発明のポリエステル樹脂はエステル基の重量比が20.0wt%以下であることを特徴とする。これはエステル基も分極率異方性をもつことから該成分濃度を該比率以下に制御することで波長分散性に優れ、光弾性係数が低いポリエステルを得ることができる。本発明のポリエステルのエステル基の重量比は20.0wt%以下であり、下限は特に設けないが8.0wt%以上であることが好ましい。より好ましくは10.0wt%以上19.0wt%以下であり、さらに好ましくは11.0wt%以上17.0wt%以下である。該重量比よりも大きいと波長分散性に優れず光弾性係数も高くなる。該重量比より小さいと分子量の大きいモノマーを使用する必要があり、重合反応性が低下し、反応時間が長くなるので樹脂の着色の原因になる。
また、耐熱性の観点から上記ポリエステル樹脂中の環状分子構造を形成する炭素原子、酸素原子の総和の重量比が55.0wt%以上であることも好ましい。光学用ポリエステルを例えば液晶テレビに位相差フィルム、反射フィルム、保護フィルムなど各種用途で使用する場合、バックライトなどの内部の熱や、外部環境の熱により加熱されるが、この加熱により特性が変化しない耐熱性が必要である。環境温度がTgを超えると、分子が動きやすくなるため、寸法、形状変化や、位相差フィルムの場合位相差が変化することがある。室内で使用される一般的な液晶テレビに使用する光学用フィルムとして、100℃以上のTgを有することが好ましい。Tgを高く制御するためには、ポリエステル鎖に環状分子構造を多く含むことが好ましい。ここで環状分子構造は脂環、芳香環、或いは一部に多重結合を含有していてもよく、水素原子、窒素原子、珪素原子、硫黄原子、リン原子など炭素原子、酸素原子以外の原子も含有しても良い。本発明の計算に用いる環状分子構造とは環1周が最小経路で原子ユニット12以下である環を指す。たとえばベンゼン環は最小経路の原子ユニット数は6である。最小経路の原子ユニット数が13以上になると期待した耐熱性が得られない。原子ユニット数が13以上の環でも多環構造で最小経路が12以下のものの組み合わせの場合は本発明の環状分子構造に含まれる。本発明のポリエステルの環状分子構造を形成する炭素原子、酸素原子の総和の重量比は55.0wt%以上97.0wt%以下であることが好ましく、より好ましくは58.0wt%以上75.0wt%以下、さらに好ましくは60.0wt%以上70.0wt%以下である。この範囲よりも小さい場合はTgが低くなり光学異方性や光弾性係数が大きくなりやすく、大きい場合は耐熱性が高くなりすぎ成形性が悪化する。
ポリエステル樹脂中の上記2重結合性炭素原子濃度、2重結合性酸素原子濃度を低くすることは該原子の含有率の低いモノマー比率が多くなるよう共重合比を制御することにより達成され、エステル基濃度を低くすることは分子量が大きなモノマー比率が多くなるよう共重合比を制御することにより達成される。また環状原子構造を形成する酸素原子、炭素原子濃度を高くするには該原子の含有率の高いモノマー比率が多くなるよう共重合比を制御することにより達成される。
また、本発明の290℃におけるポリエステルの溶融時の体積比抵抗(溶融比抵抗)は5×10〜2×10Ω・cmであることも好ましい。光学ポリエステル樹脂を溶融法でフィルムに成形する場合、溶融したポリエステル樹脂を鏡面冷却体に密着させることが必要であるが、これには静電印加法が有効である。静電印加性はポリエステルの溶融比抵抗によって直接にコントロールできる。溶融比抵抗は電荷キャリア数と移動度によって規定され、電荷キャリアは主にポリエステル中の金属成分に依存し、移動度についてはポリエステルの組成によって異なり、一般的に融点が低い場合に大きな移動度を有する傾向にある。
溶融比抵抗を制御する方法としては特に限定しないが光学用ポリエステル樹脂にアルカリ金属、アルカリ土類金属、Zn,Co,Mnから選択される金属成分を含有させその含有量で制御する方法が簡便である。含有量が大きい程溶融比抵抗は小さく、含有量を小さい程溶融比抵抗は大きくすることができる。また、触媒失活剤に使用される各種リン化合物は含有量が大きいほど溶融比抵抗を大きくする傾向がある。
本発明の溶融比抵抗の好ましい範囲は5×10〜2×10Ω・cmであり、これよりも大きいと静電印加性が不良で溶融シートを鏡面冷却体に密着させにくい。溶融シートを密着できなければポリエステルの結晶化による白濁を誘発したり、シートの厚み斑がおおきくなったり、不均一な冷却による光学異方性が発現する傾向がある、逆にこの範囲よりも小さいと金属成分によりポリエステル樹脂の熱安定性が失われ、着色や分解の原因となる。
また、本発明のポリエステル樹脂はファイン含有量が200ppm以下であることも好ましい。ファインはポリエステル樹脂に混在しているポリエステルからなるフィルム状物や針状物、粉である。ファインはポリエステルチップのカッティング時や移送時に発生するが、高度に結晶化するなどして高融点化しやすい。このようなファインが混在しているチップを溶融製膜に供した場合、溶融しなかったファインが異物としてフィルムに混在し、フィッシュアイなどの欠点となる。ファイン含有量が200ppmを超える場合、前記した欠点が現れやすい。ファインの除去は、ポリエステルチップを水洗いすることで実施することができる。水洗いはシャワーをポリエステルチップにかける方法や、水槽にチップを投入して攪拌し、脱水する方法を採ることができる。水洗いに際して使用する水は、純水やイオン交換水などの異物やイオン成分を含有しないものが好ましい。
また、本発明の光学用ポリエステル樹脂は各種光学用フィルム、レンズ等に使用することができるが、その中でも光学用ポリエステル樹脂を使用し波長550nmにおける位相差R(550)と波長450nmにおける位相差R(450)とが、次式(3)を満たすことを特徴とする位相差フィルムもまた、本発明の好ましい形態である。
R(450)/R(550)<1・・・(3)
本発明のポリエステル樹脂を使用することにより、光弾性係数が低く、耐熱性に優れた位相差フィルムを得ることができ、上記範囲に制御することにより、波長分散性に優れた位相差フィルムを得ることができる。位相差フィルムを上記式の範囲内に制御する方法としてはフルオレン濃度を高く、フルオレン以外のポリエステル中の2重結合濃度を低く制御すればよい。モノマー組成により異なるが、ひとつの目安としてポリエステル中の(エステル基以外、フルオレン以外の2重結合性炭素原子、2重結合性酸素原子の総和の重量)/(フルオレン中の2重結合性炭素原子の重量)を0.10以下、さらに好ましくは0.08以下に制御すると(3)式を満たすポリエステル樹脂となる傾向がある。ポリエステル樹脂のままでは分子鎖が配向しておらず、位相差が発現しないが、製膜時に延伸配向させることで位相差を発現し、(3)式を満たすフィルムが得られる。
以下、本発明の光学用ポリエステル樹脂及びフィルムの製造方法について具体的に記述するが、これに制限されない。
本発明の樹脂の重合方法に限定はなく、公知の重合法、例えば、ジカルボン酸とグリコールを誘導体とするエステル化法、ジカルボン酸ジエステルとグリコールを用いるエステル交換法などを用いることができる。
本発明のポリエステルのグリコール成分は規定したもの以外は特に制約はなく、他成分として各種グリコールを使用することができる。例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、などの脂肪族ジオール、脂環式ジオールとしてはシクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジエタノール、デカヒドロナフタレンジメタノール、デカヒドロナフタレンジエタノール、ノルボルナンジメタノール、ノルボルナンジエタノール、トリシクロデカンジメタノール、トリシクロデカンジエタノール、テトラシクロドデカンジメタノール、テトラシクロデカンジエタノール、デカリンジメタノール、デカリンジエタノール等の飽和脂環式1級ジオール、2,6−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[3,3,1]ノナン、3,9−ビス(2−ヒドロキシー1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(以下スピログリコールとする)等の飽和ヘテロ環1級ジオール、その他シクロヘキサンジオール、ビシクロヘキシル−4,4’−ジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシルプロパン)、2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキシル)プロパン、シクロペンタンジオール、3−メチル−1,2−シクロペンタンジオール、4−シクロペンテン−1,3−ジオール、イソソルベートなどの各種脂環式ジオールが例示できる。またジオール以外にトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多官能アルコールも用いることができる。しかし特に例示したグリコール成分に限定しない。これらの中で耐熱性向上(環式原子濃度向上)のから各種環式ジオールが好ましく、光弾性係数低減、波長分散性向上(2重結合原子濃度低減、エステル基濃度低減)の観点から例えばシクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、トリシクロデカンジメタノール、デカリンジメタノール等が好ましい。また、本発明の目的を損なわない範囲において2種類以上組み合わせることができ、例えばスピログリコールとエチレングリコールの組み合わせにより耐熱性、光弾性係数と延伸性を調節することができる。
また本発明のポリエステルのジカルボン酸成分としては特に制約はなく、一般的なポリエステル樹脂の原料を用いることができる。例えば芳香族ジカルボン酸、鎖状脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、およびこれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。エステル形成性誘導体としては、テレフタル酸無水物のような酸無水物、ジカルボン酸に対応する酸クロライドのような酸ハライド、テレフタル酸ジメチルのような低級アルキルエステルなどを使用することができる。芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、ベンジルマロン酸などが挙げられる。鎖状脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,3−ジメチルコハク酸、2,3−ジメチルコハク酸、3−メチルグルタル酸、3,3−ジメチルグルタル酸などが挙げられる。脂環族ジカルボン酸としては、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、2,6−デカリンジカルボン酸、1,5−デカリンジカルボン酸、1,6−デカリンジカルボン酸、2,7−デカリンジカルボン酸、2,3−デカリンジカルボン酸、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−3,4−ジカルボン酸、などの飽和脂環式ジカルボン酸や、cis−5−ノルボルネン−エンド−2,3−ジカルボン酸、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、cis−1,2、3,6−テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸などの不飽和脂環式ジカルボン酸が例示できる。またジカルボン酸以外に多官能成分として、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多官能カルボン酸成分も用いることができる。これらの中で耐熱性向上(環式原子濃度向上)のから好ましくは例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−デカリンジカルボン酸であり、光弾性係数低減、波長分散性向上(2重結合原子濃度低減、エステル基濃度低減)の観点から好ましくは例えば1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、2,6−デカリンジカルボン酸であり、より好ましくはテレフタル酸、2,6−デカリンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸である。本発明の目的を損なわない範囲で、単独でまたは二種以上組み合わせて用いることができ、例えばテレフタル酸、2,6−デカリンジカルボン酸を併用することで光弾性係数、耐熱性、位相差を調節することができる。
重合法がエステル交換法の場合、例えば2,6−デカリンジカルボン酸ジメチル、9,9−ビス(4−(2―ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、トリシクロ[5,2,1,0 2,6]デカンジメタノール、エチレングリコールを用いる場合、2,6−デカリンジカルボン酸ジメチル、9,9−ビス(4−(2―ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、トリシクロ[5,2,1,0 2,6]デカンジメタノール、エチレングリコールを所定のポリマー組成となるように反応容器へ仕込む。この際、エチレングリコールを全ジカルボン酸成分に対して1.7〜2.3モル倍添加することにより反応性が良好になる。これらを150℃程度で溶融後、触媒として酢酸マンガンを添加し撹拌する。150℃で、これらのモノマー成分は均一な溶融液体となる。ついで235℃まで徐々に昇温しながらメタノールを留出させ、エステル交換反応を実施する。エステル反応終了後、トリメチルリン酸を加え、撹拌後に水を蒸発させる。さらに、二酸化ゲルマニウムのエチレングリコール溶液を添加後、反応物を重合装置へ仕込み、装置内温度を徐々に285℃まで昇温しながら、装置内圧力を常圧から133Pa以下まで減圧し、エチレングリコールを留出させる。重合反応の進行に従って反応物の粘度が上昇する。所定の撹拌トルクとなった時点で反応を終了し、重合装置から樹脂を水槽へストランド状に吐出する。吐出された樹脂は水槽で急冷し、巻き取り後カッターでチップとする。得られた樹脂は95℃の温水が満たされた水槽に投入して5時間水処理を行う。水処理後、脱水機を用いて樹脂から水分を除去し、ファインも取り除く。このようにして本発明の樹脂を得ることができるが、上記方法に限定されるわけではない。
次に本発明の位相差フィルムの製膜について述べる。
製膜方法については、公知の製膜方法を用いて製膜することができる。すなわち、インフレーション法、T−ダイ法、カレンダー法、切削法、流延法、エマルション法、ホットプレス法などの製造方法が使用できるが、厚みムラ減少、異物削減の観点からT−ダイ法、流延法、ホットプレス法が好ましく使用できる。インフレーション法やT−ダイ法による製造法の場合、単軸あるいはニ軸押出しスクリューのついたエクストルーダ溶融押出し装置が使用できる。好ましくはL/D=25以上120以下のニ軸混練押出機が着色を防ぐため好ましい。また、溶融押出装置を使用し溶融混練する場合、着色抑制の観点から、ベントを使用し減圧下での溶融混練あるいは窒素気流下での溶融混練を行うことが好ましい。特に本発明のポリエステル樹脂フィルムは非晶性であるため乾燥が難しいので、ベント式押出機は乾燥しなくても溶融押出しできるために好ましく用いられる。
積層フィルムとするには、2台以上の押出機を用い、積層口金やフィードブロック等で直接ポリエステルを積層し、押し出すことで製造することができる。
キャスト方法は溶融した樹脂をギア―ポンプで軽量した後にTダイ口金から吐出させ、冷却されたドラム状に、密着手段である静電印加法、エアーチャンバー法、エアーナイフ法、プレスロール法などでドラムなどの冷却媒体に密着冷却固化させて室温まで急冷し、未延伸フィルムを得ることが好ましい。押出温度としては(Tg+40)℃〜(Tg+220)℃の範囲のいずれかの温度で行うことができる。本発明のポリエステル樹脂フィルムでは良好な平面性や均一な厚み、光学特性が要求されるため、静電印加法が特に好ましく用いられる。
また、流延法により未延伸のフィルムを製造する場合、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン等の溶剤が使用可能であり、好ましくはアセトン、メチルエチルケトンあるいはN-メチルピロリドン等が使用できる。該フィルムは、本発明の光学用ポリエステル樹脂を上記の1種以上の溶剤に溶かし、その溶液をバーコーター、Tダイ、バー付きTダイ、ダイ・コートなどを用いて、ポリエチレンテレフタレートなどの耐熱フィルム、スチールベルト、金属箔などの平板または曲板(ロール)上に流延し、溶剤を蒸発除去する乾式法あるいは溶液を凝固液で固化する湿式法等を用いることにより製造できる。
上記に記載の製膜方法により製造した未延伸フィルムを、(Tg−40)℃〜(Tg+40)℃の範囲のいずれかの温度で一軸延伸、二軸延伸などの方法で延伸することにより、位相差を付与したフィルムを得ることができる。二軸延伸の延伸方式は特に限定はなく、逐次二軸延伸、同時二軸延伸などの方法を用いることができる。延伸温度は好ましくは(Tg−30)℃〜(Tg+30)℃の範囲であり、より好ましくは(Tg−10)℃〜(Tg+20)℃の範囲である。延伸温度が高すぎると十分な位相差が得られないことがあり、低すぎるとフィルム破れが生じやすくなるため好ましくない。延伸倍率は、目的とした位相差に応じて決めることができる。例えば、波長550nmの光において、厚さ50μm以下および位相差137.5nm以上の樹脂フィルムを得るためには、1.5倍以上の延伸倍率であることが肝要である。延伸速度には特に限定はないが50〜10000%/分が好ましい。延伸速度が遅すぎると、十分な位相差が得られないことや生産性が低くなり、早過ぎるとフィルム破れが生じることがあるので好ましくない。
本発明のフィルムを延伸した後のフィルム厚みは5〜300μmであることが好ましい。より好ましくは7〜150μmであり、さらに好ましくは10〜80μmである。5μm未満の場合はフィルムのハンドリングが困難になることがあり、300μmを超える場合は光線透過率が低くなることがあり、また本発明の位相差フィルムを用いた液晶ディスプレイの薄型化、軽量化の観点で好ましくない。
本発明の光学用ポリエステルフィルムには、表面形成剤、加工性改善剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、核剤、可塑剤、防曇剤、着色剤、分散剤、赤外線吸収剤等の添加剤を添加することができる。
添加剤は無色であっても有色であっても構わないが、光学フィルムの特徴を損ねない為には無色透明であることが好ましい。表面形成を目的とした添加剤としては例えば、無機粒子ではSiO2、TiO2、Al2O3、CaSO4、BaSO4、CaCO3、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン、ゼオライト、その他の金属微粉末等が挙げられる。また、好ましい有機粒子としては、例えば架橋ポリビニルベンゼン、架橋アクリル、架橋ポリスチレン、ポリエステル粒子、ポリイミド粒子、フッ素樹脂粒子等の有機高分子からなる粒子、あるいは、表面に上記有機高分子で被覆などの処理を施した無機粒子が挙げられる。
また、逆分散性を損なわない範囲において、他の透明性樹脂とのアロイであっても樹脂であれば、アロイ成分としては各種アクリル、ポリエステル、ポリカーボネート、環状オレフィン等が挙げられるが、本発明の樹脂を50重量%以上含有ことが望ましい。アロイ成分がポリエステルの場合は、ポリエステル成分全体としても本発明を満たすことが望ましい。
なお、上記した本発明の光学用ポリエステルフィルムは、他の光透過性フィルムとの積層フィルムであっても構わない。また、位相差フィルムとして使用する以外にも、フィルムに2色性色素を添加し、偏光板とすることも可能である。
また本ポリエステル樹脂はプリズムシートやレンズシートに使用することも好ましいが、これらを製造する場合はホットプレス法で製造することが好ましい。製造方法としては成型させる金型を準備し、これをTg+10〜+50℃程度に加熱し、未延伸または延伸の終了したポリエステルシート、フィルムにプレスする。プレスしたら1分ほど圧力をかけ続け、そのままの状態でTg以下まで冷却する。金型がポリエステル樹脂のTg以下となったところで金型とポリエステルフィルムを剥離する。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
なお、物性の測定方法、効果の評価方法は次の方法に従って行った。
(1)ガラス転移温度(Tg)
下記測定器を用いて測定した。
装置:示差走査熱量計 DSC−7型(Perkin Elmer社製)
測定条件:窒素雰囲気下
測定範囲:25〜300℃
昇温速度:20℃/分
JIS−K7121(制1987)の9.3項の中間点ガラス転移温度の求め方に従い、測定チャーとの各ベースラインの延長した直線から縦軸補講に等距離にある直線と、ガラス単位の階段状変化部分の曲線とが交わる点の温度とした。
(2)光弾性係数(Cσ)
下記測定器を用いて測定した。
装置:セルギャップ検査装置 RETS−1200(大塚電子株式会社製)
サンプルサイズ:20mm×50mm
測定スポット径:φ5mm
光源:589nm
サンプルの厚みをd(nm)とし、長手方向の両端を挟み、長手方向に9.8×10Paの応力σ(Pa−1)をかけた。この状態で、位相差R(nm)を測定した。張力をかける前の位相差をR、かけた後の位相差をRとし、下の式を用いて光弾性係数Cσ(Pa−1)を計算した。
Cσ=(R―R)/(σ×d)。
(3)R(450)/R(550)
下記測定器を用いて測定した。
装置:自動複屈折計 KOBRA−21ADH/DSP (王子計測機器製)
測定径:φ5mm
測定波長:400〜800nm
波長x(nm)の時の位相差をR(x)(nm)と記載した。
また、R(450)(nm)、R(550)(nm)の値は、次式のコーシーの式を用いて算出した。式のa〜dの算出に用いた波長は480.4nm、548.3nm、628.2nm、752.7nmの4つである。
R(λ)=a+b/λ+c/λ+d/λ
算出したR(450)(nm)、R(550)(nm)からR(450)(nm)/R(550)(nm)を算出し、下記のランク付けをおこなった。
○:R(450)(nm)/R(550)<1
×:R(450)(nm)/R(550)≧1
(4)ポリエステル樹脂に含まれる金属元素、リン元素の定量
アルカリ金属元素を除く金属元素、リン元素の含有量は、蛍光X線元素分析装置(リガク製 ZSX100e型)によって測定し、あらかじめ作成しておいた検量線を用いて含有量を求めた。
(5)ポリエステル樹脂に含まれるアルカリ金属元素の定量
原子吸光光度計(島津製作所製 AAA6300型)(フレーム:アセチレン−空気)を用いて原子吸光法によって測定し、あらかじめ作成しておいた検量線を用いて含有量を求めた。
(6)ポリエステル樹脂の溶融比抵抗
ポリエステル樹脂を60〜100℃の温度で24時間以上減圧乾燥する。その後、該ポリエステル樹脂をガラス製試験管中・窒素気流下にて290℃で溶融し、この溶融ポリエステルに一対の電極を挿入する。電極間に電圧を印加し、観察される電流値からポリエステルの溶融比抵抗を次の計算式によって求めた。
溶融比抵抗(Ω・cm)=(V×S)/(I×D)
V:印加電圧(V)、S:電極面積(cm2)、I:電流値(A)、D:電極間隔(cm)
(7)ファイン含有量
ポリエステルチップ20kgをJIS−Z8801−1による公称目開き2mmのふるいでふるい分け、ふるい落とされたファインを捕捉してその重量を測定し求めた。
(8)フィッシュアイ
A4サイズにカットしたフィルムを直交偏光板の間に置き、拡大鏡を用いて輝点を観察した。下記のランク付けをおこない、○と△を合格、×を不合格とした。
○:フィッシュアイが見当たらない。
△:フィッシュアイが1個観察される。
×:フィッシュアイが2個以上観察される。
(参考例)チタン触媒(乳酸チタンナトリウムキレート化合物)の調整
攪拌機、凝縮器及び温度計を備えた3リットルのフラスコ中の温水(371g)に乳酸(226.8g、2.52モル)を溶解させ攪拌した。この攪拌されている溶液に滴下漏斗からチタンテトライソプロポキシド(288g、1.0モル)をゆっくり加えた。この混合物を1時間加熱、還流させて曇った溶液を生成させ、これよりイソプロパノール/水混合物を減圧下にて蒸留した。その生成物を70℃以下の温度まで冷却し、その攪拌されている溶液に水酸化ナトリウムの32wt%水溶液(380g、3.04モル)を滴下漏斗によってゆっくり加えた。得られた生成物を濾過し、次いでエチレングリコール(504g、8モル)と混合し、減圧下で加熱してイソプロパノール/水を除去し、わずかに曇った淡黄色の生成物(チタン含有量5.6wt%)を得た。
実施例1
2,6−デカリンジカルボン酸メチル(トランス98%)44.2質量部、スピログリコール22.2質量部、9,9−ビス(4−(2ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン45.8質量部 エチレングリコール21.5質量部(ジカルボン酸成分の2倍モル)の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込み、内容物を150℃で溶融した後、触媒として酢酸マンガン4水塩を0.06質量部添加し撹拌した。
30分かけて205℃まで昇温し、さらに60分かけて235℃まで昇温しながらメタノールを留出させた。所定量のメタノールが留出したのち、触媒の失活剤としてトリメチルリン酸を0.02質量部含んだエチレングリコール溶液を加え、5分間攪拌してエステル交換反応を停止した。
二酸化ゲルマニウムを0.04質量部含んだエチレングリコール溶液を添加後、反応物を重合装置へ仕込み、装置内温度を90分かけて235℃から290℃まで昇温しながら、装置内圧力を常圧から真空へ減圧しエチレングリコールを留出させる。重合反応の進行にしたがって反応物の粘度が上昇し、所定の撹拌トルクとなった時点で反応の終了とする。反応終了時は重合装置内を窒素ガスにて常温に戻し、重合装置下部のバルブを開けてガット状のポリエステルを水槽へ吐出した。吐出されたポリエステル樹脂は水槽で急冷後、カッターにてカッティングしチップとした。
このようにしてポリエステルチップを得た。
重合に用いた各モノマーの構造単位あたりのエステル成分分子量、2重結合性C,O分子量、環式C,O分子量を表1,ポリエステルチップのエステル基濃度、2重結合性C,O濃度、環式C,O濃度を表2に示す。
(ポリエステルの水処理)
得られたポリエステルチップは95℃のイオン交換水で満たされた水槽に投入し、5時間水処理した。水処理の終了したチップは脱水機によって水と分離した。この水処理によってポリエステルチップに含まれていたファインも除去した。
(ポリエステルフィルムの製膜)
得られたポリエステル樹脂のチップを減圧乾燥した後、次のようなホットプレス法を用いて製膜した。金属板の上にポリイミドフィルムを重ね、そのポリイミドフィルム上に内側の枠が8cm四方である金属の枠を重ねた。金属の枠内の中央部にチップ3.5gを乗せた。さらにポリイミドフィルムと金属板を重ね、270℃で2分間予熱の後、10kgf/cmの圧力で10秒間プレスした。
プレス終了後、フィルムを挟んだ金属板を水につけてフィルムを冷却固化し、金属枠からフィルムを切り出した。
さらに切り出したフィルムを長方形に切り、長手方向の両端を保持して、Tg+10℃のオーブン中で、1%/秒の延伸速度、2.5倍の延伸倍率で一軸延伸を行った。
樹脂のTg、溶融比抵抗、ファイン含有量、未延伸フィルムの光弾性係数、フィッシュアイ、一軸延伸後のフィルムの波長分散性の結果を表3に示す。
この結果、光弾性係数が低く、耐熱性に優れたポリエステル樹脂であり、1軸延伸後のフィルムは逆分散性を示した。
実施例2
2,6−デカリンジカルボン酸メチル(トランス98%)36.6質量部、トリシクロ[5,2,1,02,6]デカンジメタノール3.6質量部、9,9−ビス(4−(2ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン63.1質量部 エチレングリコール17.9質量部の割合でそれぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込み、内容物を150℃で溶融した後、触媒として酢酸マンガン4水塩を0.06質量部添加し撹拌した。
30分かけて205℃まで昇温し、さらに60分かけて235℃まで昇温しながらメタノールを留出させた。その後、60分かけて200℃まで反応容器内の温度を下げ、cis−1、2、3、6−テトラヒドロフタル酸を6.1質量部添加した。再び60分かけて235℃まで昇温し、所定量の水が留出したのち、触媒の失活剤としてトリメチルリン酸を0.02質量部含んだエチレングリコール溶液を加え、5分間攪拌してエステル交換反応を停止した。
実施例1における重合触媒を二酸化ゲルマニウムから乳酸チタンナトリウムキレート(参考例で調整)に変更し、これ以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。結果を表3に示す。いずれも良好な特性を示したが、2重結合性C,O濃度が大きくなったため光弾性係数が大きく、環式C,O濃度が大きくなったためTgが高くなる傾向が見られた。
実施例3
ジカルボン酸成分、ジオール成分の共重合比率を変更し、重合触媒を二酸化ゲルマニウムから三酸化アンチモンに変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。いずれも良好な特性を示した。
実施例4
ジカルボン酸成分、ジオール成分の共重合組成を変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。いずれも良好な特性を示したが、2重結合性C,O濃度がやや小さくなったためTgが低くなる傾向が見られた。
実施例5
ジカルボン酸成分、ジオール成分の共重合組成を変更し、失活剤をトリメチルリン酸からトリエチルホスホノアセテートに変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。いずれも良好な特性を示した。
実施例6、7
失活剤のトリエチルホスホノアセテートの添加量を変更した以外は実施例5と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。Ma/Pモル比率が大きいほど溶融比抵抗が小さくなる傾向にあったが、いずれも良好な特性を示した。
実施例8
エステル交換反応時の触媒の酢酸マンガン四水塩を酢酸マグネシウム四水塩に変更した。触媒の添加量は実施例5と同程度のエステル交換時間となるよう調整した。また、Ma/Pモル比率が実施例5と同じになるようトリエチルホスホノアセテートの添加量を変更した。これ以外は実施例5と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。マグネシウムでもポリエステルの溶融比抵抗を効果的に低下し、いずれも良好な特性を示した。
比較例1
ジカルボン酸成分をジメチルテレフタレート101.0質量部、ジオール成分をエチレングリコール64.6重量部とした以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。エステル基濃度が高いため光弾性係数が非常に大きくなり、環式C,O濃度が低いためTgが小さくなった。また、フルオレン成分を含有していないため逆分散性を示さなかった。
比較例2
ジカルボン酸成分、ジオール成分の共重合組成を変更した以外は実施例1と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。2重結合性C,O濃度が高いため光弾性係数が大きくなり、逆分散性も示さなかった。
比較例3
ジカルボン酸成分、ジオール成分の共重合組成を変更したい外は実施例1と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。エステル基濃度が高いため光弾性係数が大きくなり、Tgも低くなった。またフルオレン以外の2重結合性C,O濃度が高いため逆分散性を示さなかった。
比較例4
ジカルボン酸成分、ジオール成分の共重合組成を変更したい外は実施例1と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。環式C,O濃度が低いためTgが低くなった。
比較例5
失活剤のトリエチルホスホノアセテート添加量を変更した以外は実施例5と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。溶融比抵抗が大きくなったため、静電印加性が悪化し、フィルムキャスティング時に空気を噛み混み、フィルム表面(銀面ドラム面側)に泡状欠点が多量に発生した。
比較例6
失活剤のトリエチルホスホノアセテート添加量を変更した以外は実施例5と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。溶融比抵抗が小さくなったため、ワイヤー電極から溶融フィルムへの均一な放電が発生し、フィルム表面(銀面ドラム面側)には筋状の欠点が発生した。
比較例7
水処理を実施しない以外は実施例5と同様にしてポリエステルチップとフィルムを得た。重合組成を表1,2,結果を表3に示す。チップカッティング時に多くのファインが生成しており、フィッシュアイが不十分であった。
なお、実施例、比較例で用いた原料の略号は以下の通りである。
TPA:テレフタル酸ジメチル
CHDA:1,4−シクロヘキサンカルボン酸ジメチル
(シス体/トランス体=70/30)
DDC:2,6−デカリンジカルボン酸ジメチル(トランス体98%以上)
THPA:cis−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸
ADPA:アジピン酸ジメチル
BPEF:9,9−ビス(4−(2ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン
〔化学式(1)でR1がエチル基、m=1、n=0に相当〕
TCDM:トリシクロ[5,2,1,0 2,6]デカンジメタノール
SPG:スピログリコール
BD:2,3−ブタンジオール
EG:エチレングリコール
TEPA:トリエチルホスホノアセテート
TMPA:トリメチルリン酸
Figure 2007262190
Figure 2007262190
Figure 2007262190

Claims (5)

  1. ジオール成分として化学式(1)で表せる環式ジオールのジオール残基を有するポリエステルであって、ポリエステル中のエステル基以外の2重結合性炭素原子、2重結合性酸素原子の総和の重量比が43.0wt%以下、エステル基の重量比が20.0wt%以下であることを特徴とする光学用ポリエステル樹脂。
    Figure 2007262190
    は同一、または異なる炭素数1〜4のアルキル基であり、mは0〜3の整数を示す。
    は同一、または異なる炭素数1〜30のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基を示し、nは0〜4の整数を示す。
  2. ポリエステル中の環状分子構造を形成する炭素原子、酸素原子の総和の重量比が55.0wt%以上である請求項1記載のポリエステルからなる光学用ポリエステル樹脂。
  3. 290℃における溶融比抵抗が5×10〜2×10Ω・cmの範囲である請求項1または2記載の光学用ポリエステル樹脂。
  4. ファイン含有量が200ppm以下である請求項1〜3のいずれか1項記載の光学用ポリエステル樹脂。
  5. 波長550nmにおける位相差R(550)と波長450nmにおける位相差R(450)とが、次式(A)を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の光学用ポリエステル樹脂からなるフィルム。
    R(450)/R(550)<1・・・(A)
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