JP2007261038A - プリント装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長尺状のプリント用紙Pを切断することによって帯状の切り屑が発生するプリント装置Aにおいて、その切り屑を回収容器70に効率的に堆積させる。
【解決手段】切断手段4は、切断刃40をプリント用紙Pの幅方向に移動させる切断動作を行い、それによって隣り合う画像間の切り屑を帯状に切り落とす。切断手段4はさらに、プリント用紙Pの幅に応じて切断刃40の移動方向を変更することにより、切断動作の終了時点における切断刃40の位置を、プリント用紙Pの幅方向の一側と他側との間で変更する。
【選択図】図11

Description

本発明は、プリント装置に関する。
プリント用紙にプリントを行うプリント装置の1つとして、例えば特許文献1に記載されているように、プリントヘッドを主走査方向に走査しながら、副走査方向に搬送されるプリント用紙に向かってインクを吐出することにより、そのプリント用紙表面に多数のインクドットからなる画像を形成するインクジェット式プリント装置が、従来より知られている。
前記特許文献に記載されているインクジェット式プリント装置では、プリントヘッドを備えたプリント部よりもプリント用紙の搬送方向下流側に切断刃が配置されており、前記プリント装置では、プリント部において長尺のプリント用紙に複数の画像を順次プリントしながら、前記切断刃によってプリント用紙における画像と画像との間の部分を、帯状の切り屑として切り落とすようにしており、その切り屑は、切断刃の下方位置に配置した回収容器内に回収するようにしている。
特開2003−237156号公報
ところで前記特許文献に記載されているインクジェット式プリント装置の切断刃は、プリント用紙の幅方向に移動されることによってプリント用紙の切断を行う切断刃であり、その切断刃を所定の間隔を空けて、プリント用紙に対し幅方向に往復移動させることによって切り屑を帯状に切り落としている。そのため、その切り落とされる切り屑は、プリント用紙の幅方向における、切断刃の復移動が終了した側に落下して、回収容器内に堆積される。
しかも、切断刃を往復移動させることによって切り落とした切り屑は、そのプリント用紙の幅が広いときにはカールした状態になるため、例えばプリント用紙の幅方向に対して常に同じ側から切断刃の往移動を開始し、それによって復移動が終了する側を常に同じ側にしたのでは、そのカールした切り屑が回収容器の片側に偏って堆積されることになる。その結果、回収容器には未だ切り屑を堆積できるだけの空きがあるにも拘わらず、切り屑が回収容器からあふれ出たりする虞がある。
特に回収容器が切り屑で一杯になったことを、例えば切断刃の作動回数(切り屑の発生回数)を検知することによって判定したり、回収容器に取り付けたセンサの検知に基づいて判定したりして、報知を行っている場合には、切り屑が回収容器の片側に偏って堆積することによって、回収容器は一杯ではないため報知は行われない状態で、切り屑が回収容器からあふれ出ることになるという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、長尺状のプリント用紙を切断することによって帯状の切り屑が発生するプリント装置において、その切り屑を回収容器に効率的に堆積させることにある。
本発明のプリント装置は、長尺のプリント用紙に複数の画像を順次プリントするプリント部と、前記プリント用紙の搬送経路中に配置され且つ、該プリント用紙の幅方向に切断刃を移動させることによって前記プリント用紙を切断する切断手段と、前記切断手段の下方位置に配置され、該切断手段が前記プリント用紙を切断することに伴い落下する切り屑を受ける回収容器と、を備える。
そして、前記切断手段は、隣り合う画像間の切り屑を帯状に切り落とすように、前記切断刃を前記プリント用紙の幅方向に移動させる切断動作を行い、前記切断手段はさらに、前記プリント用紙の幅に応じて前記切断刃の移動方向を変更することにより、前記切断動作の終了時点における前記切断刃の位置を、前記プリント用紙の幅方向の一側と他側との間で変更する。
この構成によると、プリント装置の切断手段は切断刃を備えており、その切断刃をプリント用紙の幅方向に移動させる切断動作を行い、それによって隣り合う画像間の帯状の切り屑を切り落とす。そのため、切り屑は、プリント用紙の幅方向一側及び他側の内、切断動作が終了した時点において切断刃が位置する側で回収容器に落下する。従って、仮に切断動作の終了時点における切断刃の位置がプリント用紙に対し常に同じ側であるときには、切り屑は回収容器の片側に偏って堆積する。
これに対し、前記構成ではプリント用紙の幅に応じて切断刃の移動方向を変更することにより、切断動作の終了時点における切断刃の位置を、プリント用紙の幅方向の一側と他側との間で変更する。これによって、切断動作の終了時点において切断刃が位置する側は、常に同じ側にはならず、プリント用紙の幅方向の一側と他側との間で変更される。その結果切り屑は、回収容器の片側に偏って堆積はせず、回収容器の両側に均等に堆積することになる。
前記切断手段は、前記切断動作を、前記切断刃を所定間隔を空けてプリント用紙に対し往復移動させることによって行い、前記切断手段はさらに、前記プリント用紙の幅が所定幅よりも広いときには、前記切断刃の切断動作の開始位置を前記プリント用紙の幅方向の一側と他側とで交互になるよう設定する、としてもよい。
こうすることで切断刃は、切断動作として、プリント用紙に対し往復移動(つまり、幅方向の一側から他側への往移動及び他側から一側への復移動)し、プリント用紙の幅が所定幅よりも広いときには、切断刃の切断動作の開始位置がプリント用紙の幅方向の一側と他側とで交互にされる。その結果、切断刃の切断動作の終了位置がプリント用紙の幅方向の一側と他側とで交互になり、幅が所定幅よりも広いプリント用紙の、カールした切り屑が、回収容器の両側に均等に堆積する。
前記切断手段はまた、前記プリント用紙の幅が所定幅よりも狭いときには、前記切断刃の切断動作の開始位置を前記プリント用紙の幅方向の一側又は他側で一定になるよう設定する、としてもよい。
プリント用紙の幅が比較的狭いときには、切り屑がカールしない。そのため、プリント用紙の幅が所定幅よりも狭いときには、前記切断刃の切断動作の開始位置を前記プリント用紙の幅方向の一側又は他側で一定になるよう設定し、それによって、切断刃の切断動作の終了位置を、プリント用紙の幅方向の一側又は他側で一定にする。そうすることで、カールしていない切り屑は、向きが揃った状態で回収容器内に堆積され、堆積効率が向上する。
前記プリント装置は、前記回収容器に取り付けられ、該回収容器内の切り屑の堆積がその上端近傍にまで達したことを検出する検出手段をさらに備えている、としてもよい。
前述したように、前記プリント装置は、切り屑を回収容器内に均等に堆積させることができるため、検出手段の検出精度が向上する。
また、前記プリント装置は、前記切断手段の切断動作が実行される毎にカウントを行うことで前記回収容器の切り屑の回収量を予測すると共に、予測した回収量が所定値を超えたときに報知処理を行う予測手段をさらに備え、前記予測手段は、前記プリント用紙の幅に応じて、前記カウントの重み付けを行う、としてもよい。
こうすることで、前記プリント装置は、切り屑を回収容器内に均等に堆積させることができるため、予測手段の予測精度が向上する。それと共に予測手段は、プリント用紙の幅に応じて、カウントの重み付けを行う、つまりプリント用紙の幅が比較的広いときには重み付けを大きくすることによって、プリント用紙の幅に応じて切り屑の大きさは異なるが、その大きさの相違を考慮した予測が可能になり、予測精度がさらに向上する。
以上説明したように、本発明のプリント装置によると、プリント用紙の幅に応じて切断刃の移動方向を変更することにより、切断動作の終了時点における切断刃の位置を、プリント用紙の幅方向の一側と他側との間で変更することで、切り屑が、回収容器の片側に偏って堆積せず、回収容器の両側に均等に堆積させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置としてのインクジェット式のプリンタ(プリント装置)Aの構成を一部省略して示す斜視図である。このプリンタAは、写真プリントシステムに用いられるものであって、例えば、画像データの取得及びオーダー情報の取得を行い必要な補正処理等を行う受付ブロック100(図7参照)から通信ケーブルを介して伝送される画像データを、オーダー情報に基づいてペーパーP(プリント用紙)に対して印刷を行うように構成されている。
−全体構成−
図2はプリンタAの構成を一部省略して示す平面図、図3は背面図、図4は右側面図、図5は正面図、図6はプリンタAの概略構成を示す模式図である。図1〜図6に示すように、前記プリンタAは、ロール状のペーパーPを収容するために装置下部に設けられたペーパー収容部1と、該ペーパー収容部1から引き出されたペーパーPに対して画像データの記録印刷を行うように装置上部に設けられたプリント部2と、装置の側方(図3において左右両側)に配置され該プリント部2に供給されるインクを貯留しておくためのインク貯留部3,3とを備えている。
また、前記プリンタAの装置上部で、前記プリント部2の搬送方向下流側には、プリント後のペーパーPを所定のプリントサイズに切断するローラカッター部4、該ペーパーPの裏面に整理番号等を印字するための裏面印字ユニット5、ロール状に巻かれたペーパーPのカールを取り除いて排出するためのデカールユニット6、及び排出されたペーパーPを受け止めるための排出トレイ7が配設されている。なお、図6にのみ示すが、前記プリンタAは、前記排出トレイ7以外が本体カバー8によって覆われている。
前記ペーパー収容部1は、プリント部2のほぼ真下に位置していて、図5及び図6に示すように、ロール状に巻かれた長尺のペーパーPを、巻芯ローラにより保持した状態で収容するように構成されている。ここで、このペーパー収容部1は、プリンタA全体を覆う本体カバー8の一部をなすとともに開閉可能な扉部材12によって覆われており、この扉部材12を開放状態にすることで、前記ペーパーPの取り替え作業が行えるようになっている。
なお、この実施形態では、前記ペーパー収容部1に収容されるペーパーPは1つのみであるが、後述するように、本プリンタAは手差し供給ユニットを備えており、それによって、幅の異なるペーパーPに対し、プリントを行う場合がある。また当然に、ペーパー収容部1に収容されるペーパーPを交換することによっても、幅の異なるペーパーPにプリントが行われる。なお、プリンタAとしては、そのペーパー収容部1に、2つ以上のペーパーPを収容可能に構成してもよい。
前記プリント部2は、ペーパーPに対してインクを吐出し、それによって多数のインクドットからなる画像を形成するプリントヘッドHと、プリントヘッドHの下方に設けられペーパーPをプリント位置に吸着保持するペーパー保持部Dとを備えている(詳細は図2及び図6参照)。
前記プリントヘッドHは、主走査方向Xに延びるガイドレール15に沿って移動可能に構成されている。具体的に、駆動モータ16の回転力がプーリを介して駆動ベルト17に伝達され、駆動ベルト17の回転量に応じてプリントヘッドHが主走査方向Xに移動するようになっている。
さらに、プリントヘッドHは、副走査方向に並ぶ2つのヘッドユニット38,38(図6参照)を有しており、これらのヘッドユニット38,38に設けられているノズルからインクを吐出することで、ペーパーPに対して所定の画像や文字等を印刷できるようになっている。
前記インク貯留部3,3は、それぞれ、プリンタAの左右両側に配置された箱状のケース31,31を備えており、該ケース31,31内には、互いに色相の異なるインクが封入された7つのインクカートリッジ32,32,…が着脱可能に収容されている(図3では、左側に3つ、右側に4つのカートリッジが収容されている)。従って、これらのインクカートリッジ32,32,…をケースから着脱することにより、使用中又は使用済みのものを新しいものに交換できるようになっている。
なお、これらのインクカートリッジ32,32,…には、各々、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、レッド(R)、バイオレット(V)及びクリア(CL:透明)の各インクが封入されている。
また、前記プリンタAの排出側から見て左側で、前記インク貯留部3とプリント部2との間の高さ位置には、インクカートリッジ32,32,…から供給されるインクを一時的に貯留するためのサブタンク52,52,…が設けられている。そして、これらのサブタンク52,52,…は、前記プリント部2のプリントヘッドHに繋がっていて、該プリントヘッドHのノズルからインクを吐出する際の負圧によってサブタンク52,52,…内のインクがプリントヘッドHへ供給されるようになっている。
−ペーパー搬送機構−
図6に示すように、前記プリンタAには、ロール状に巻かれた長尺のペーパーPを収容するペーパー収容部1が装置下部に設けられる一方、ペーパー収容部1からペーパーPを引き出して所定の搬送経路に沿って搬送しつつ画像のプリントや切断等の各種処理を行うペーパー搬送機構が収容された搬送機構収容部10が装置上部に設けられている。ここで、ペーパー収容部1と搬送機構収容部10とは区画壁11によって互いに区画されており、該区画壁11の一部にはペーパーP搬送用の開口部が形成されている。
なお、本実施形態では、前記ペーパー収容部1からペーパーPを供給する以外にも、手差しトレイ81から所定サイズのペーパーを供給できるように構成された手差し供給ユニットも備えているが、以下、主にペーパー収容部1からペーパーPを供給する場合について説明する。
前記ペーパー収容部1には、プリント面を外側にしてロール状に巻かれた長尺のペーパーPが収容されており、該ペーパーPは、その先端部がロールから引き出されてガイドローラ41に巻き掛けられることで方向変換され、区画壁11の開口部を通ってペーパー搬送機構をなす搬送駆動ローラ43と該搬送駆動ローラ43に対向配置された一対の圧着ローラ44,44との間に挟み込まれる。
前記搬送駆動ローラ43の回転により搬送されたペーパーPは、搬送方向下流側のプリント部2に供給され、プリントヘッドHによってペーパーPに対して画像のプリントが行われる。
そして、プリント後のペーパーPは、プリント後搬送ローラ45によりローラカッター部4に送られて所定のプリントサイズに切断される。切断後のペーパーPは、切断後搬送ローラ46により裏面印字ユニット5に送られてペーパーPの裏面に整理番号等が印字された後、搬送ローラ47によりデカールユニット6に送られる。
前記デカールユニット6では、ロール状に巻かれたペーパーPのカールを取り除くために、デカールローラ48においてペーパーPのカール方向とは反対方向に曲げられた状態で搬送されることによりデカールが行われ、デカール後のペーパーPが排出ローラ49により排出トレイ7に排出される。なお、以下の説明において、前記印刷時においてペーパーPが搬送されるときの搬送上流側及び下流側を、それぞれ、単に上流側及び下流側ともいう。
以下、プリンタAの各構成要素について詳細に説明する。前記ペーパー収容部1には、ロール状に巻かれたペーパーPの他に、ペーパーPを巻き掛けてその先端部を区画壁11の開口部側に方向変換させるガイドローラ41と、ペーパー収容部1の気密性を保つために区画壁11の開口部を塞ぐ閉塞ローラ42と、ペーパー収容部1内の湿度を調整する加湿装置35とが配設されている。
前記加湿装置35は、ペーパー収容部1内に水分を供給して湿度調整を行うものであり、ペーパー収容部1内が乾燥してペーパーPのプリント面にヒビ割れが生じることを防止している。
前記閉塞ローラ42は、前記加湿装置35によりペーパー収容部1内に供給された水分が、区画壁11の開口部から搬送機構収容部10側に拡散することを防止すると共に、外部からの湿気の浸入を防止して、ペーパー収容部1内の湿度を一定に保つものであり、ペーパー収容部1内の気密性を確保するための封止部材としての役割を有している。なお、閉塞ローラ42の外周面を、例えばスポンジ材で構成すれば、開口部との密閉性を高めることができて好ましい。
また、前記プリンタA内における前記ペーパー収容部1よりも装置奥側(図6では右側)には、後述するプリントヘッドHによるフラッシング後の廃インク等を貯留しておく廃液タンク65を収容するための廃液タンク収容部66が設けられている。
前記搬送駆動ローラ43は、図示しない電動モータによって、ペーパーPをペーパー収容部1から引き出してプリント部2側へ搬送する正方向の回転と、該ペーパーPをペーパー収容部1内へ戻す逆方向の回転とが切替可能なように構成されている。これにより、前記搬送駆動ローラ43よりも搬送方向下流側のローラカッター部4でペーパーPの印刷済みの部分を所定サイズに切断した後、長尺のペーパーPを上流側に戻してペーパーPの先頭から印刷を行う場合や、長尺ペーパーPではなく手差し供給ユニットからペーパーPを供給する場合等において、長尺のペーパーPをペーパー収容部1内に戻すことができるようになっている。
前記プリント部2は、図1及び図2に示すように、前記プリントヘッドHを主走査方向X(ペーパーPの搬送方向(副走査方向Y)と垂直な方向)に案内するガイドレール15と、2つのプーリに巻き掛けられ且つプリントヘッドHを該ガイドレール15に沿って往復移動させるための駆動ベルト17と、該プーリを回転駆動させる駆動モータ16と、プリントヘッドHにより印刷を行うことが可能な位置に吸着保持するペーパー保持部Dと、このペーパー保持部Dの下流側に配設された圧着型のプリント後搬送ローラ45とを備えている。ここで、前記主走査方向Xは、ペーパーPの幅方向に相当し、副走査方向Yは、ペーパーPの長手方向に相当する。
本実施形態では、前記プリントヘッドHは、その底面(後述するペーパー保持部Dと対向する面)に、それぞれ複数のノズルが副走査方向Y(ペーパー搬送方向)に列をなすように設けられた2つのヘッドユニット38を有しており、これら2つのヘッドユニット38が互いに副走査方向Yに間隔を空けて並んでいる。
前記各ヘッドユニット38は全て同一構成であり、単体でカラー画像を形成可能な構成とされている。ここで、前記各ヘッドユニット38の構成としては特に限定されるものではないが、本実施形態における各ヘッドユニット38は、ノズル毎に設けられ且つ、インクの充填された圧力室の容積を、圧電素子(ピエゾ素子)によって変動させることでインクを吐出する一般的なピエゾ方式とされている。
なお、ヘッドユニット38は2つである必要はなく、1つや3つ以上であってもよい。
そして、ペーパー保持部D上のペーパーPは、ペーパー保持部Dの上流側に設けられた搬送駆動ローラ43により一定の単位搬送量で間欠的に(ステップ状に)副走査方向Yに搬送され、この間欠搬送時におけるペーパーPの各停止時に、プリントヘッドHが主走査方向に一走査(一往動作又は一復動作)されて、この走査時に、主走査方向の各位置で、各ヘッドユニット38のノズルからインクが吐出される。つまり、プリントヘッドHの一走査後に、ペーパーPが単位搬送量だけ搬送され、その後、再びプリントヘッドHが一走査され、この動作が繰り返し行われて、所望の画像がペーパーPに印刷されることになる。
また、プリントヘッドHの主走査方向Xのプリント領域外の位置には、印刷を行っていない場合にプリントヘッドHが待機するための待機位置が設定されており、この待機位置には、キャップ部(図示省略)が設けられている。このキャップ部は、インクの増粘防止のために、プリントヘッドHの底面に密着する位置と、プリントヘッドHの底面から離れた位置との間で昇降する。キャップ部は、その密着位置においてはプリントヘッドHの底面との間で負圧の空間を形成し、それによってノズルからインクを吸引するように構成されている。なお、図示は省略するが、前記キャップ部は、1本のスライドレールによって片持ち状態で昇降可能に支持されていると共に、そのスライドレール側に押し付けられている。それによってキャップ部は、その昇降時にがたつくことなく、スムースに昇降可能にされている。こうした構造は、スライドレールの数を減らしてコストダウンを図る上で有効である。
また、図示は省略するが、前記キャップ部は廃液タンク65に連通していると共に、そのキャップ部と廃液タンク65との間にはインクを排出するための排出ポンプが介設されている。この排出ポンプは、後述するインク供給系の加圧ポンプを駆動するモータによって駆動されるように構成されている。つまり、1つのモータで複数のポンプが駆動される構成とされている。
前記ペーパー保持部Dは、図2及び図6に示すように、プリントヘッドHのプリント領域に対応して表面(上面)に開口する複数の吸着孔21a,21a,・・・が形成され且つフラッシング領域に対応してフラッシング孔21bが形成されたガイドプレート21と、ガイドプレート21におけるプリントヘッドHのプリント領域下方に設けられ吸着孔21aと連通する区画室22と、該区画室22内の空気を吸引排気することで吸着孔21aを介してガイドプレート21の表面上に負圧を発生させペーパーPをガイドプレート21の表面上に吸着保持する吸引手段としてのファン24と、を備えている。
前記フラッシング孔21bは、インクの増粘を防止するために印刷開始時にプリントヘッドHのノズルから吐出される少量のインクを受け止めるためのものであり、フラッシング孔21bに吐出された廃インクは、廃棄管(図示省略)を介して廃液タンク65に貯留される。
前記ガイドプレート21には、さらに、略矩形状の縁取り孔21cがペーパーPの幅方向に間隔を空けて複数形成されている。具体的に、この縁取り孔21cは、各ペーパーPの幅に対応する位置に形成され且つペーパーPをガイドプレート21上に載置したときに、ペーパーPの幅方向の端縁から縁取り孔21cの一部が露出する位置に形成されている。
このようにすれば、ペーパーPに対して縁無しプリントを行うときに、プリントヘッドHからペーパーPの幅方向の端縁に吐出したインクの一部がペーパーPからはみ出したとしても、そのはみ出したインクは縁取り孔21cから排出されることとなり、ガイドプレート21表面にペーパー端縁からはみ出したインクが付着してプレート表面が汚れてしまうことを防止することができる。
前記ローラカッター部4は、回転刃40を有していて、該回転刃40を回転させながらペーパーPの幅方向に移動させることでペーパーPを所定のサイズに切断するように構成されている。ローラカッター部4の搬送下流側には、切断後のペーパーPを送り出すための切断後搬送ローラ46が配設されている。そして、前記切断後搬送ローラ46の回転によりペーパーPが搬送下流側の裏面印字ユニット5に搬送される。
ここで、本プリンタAでは、図8に示すように、長尺のペーパーPに対し所定の間隔dを空けて画像G,Gが順次形成されるよう構成されており、ローラカッター部4は、その回転刃40をペーパーPに対し、所定の間隔を空けて往復移動させることによって、画像Gと画像Gとの間の帯状の部分を切り屑として切り落とすようになっている。なお、図示は省略するが、画像Gと画像Gとの間に所定の間隔dを空けるのではなく、画像の端同士が一部重なるように順次画像を形成し、その画像が重なった部分を帯状の切り屑として切り落とすようにしてもよい。
また、前記ローラカッター部4の下方には、切断後のペーパーPの切り屑を回収するためのカッター屑回収箱(回収容器)70が配設されている。このカッター屑回収箱70は、ペーパーPの排出方向(図6では右方向)に沿ってスライド自在で且つ装置本体から離脱自在に構成され、ユーザーがカッター屑を容易に廃棄できるようになっている。
また、前記カッター屑回収箱70の奥側(図6では右側)には取っ手71が取り付けられている。そして、カッター屑回収箱70の奥側は、透明なプラスチック材料で形成され、切り屑の収容状態が目視確認できるようになっている。
なお、カット後のペーパーPの切り屑を確実に回収するために、例えば、前記カッター屑回収箱70と前記ペーパー保持部Dの区画室22とを図示しない排気管で連通させ、ファン24によって排気管を介してローラカッター部4の下方を負圧とし、切り屑がカッター屑回収箱70内に確実に回収されるようにした構成としてもよい。
前記裏面印字ユニット5は、ペーパーPの裏面に整理番号等を印字するものであり、ペーパーPの裏面側に配設されている。前記裏面印字ユニット5の搬送下流側には、裏面印字後のペーパーPを送り出す搬送ローラ47が配設されている。そして、該搬送ローラ47の回転により、ペーパーPが搬送下流側のデカールユニット6に搬送される。
前記デカールユニット6は、ロール状に巻かれたペーパーPのカール(巻き癖)を矯正するためのものであり、搬送方向規制ガイド61、デカールローラ48、デカールガイド62、及び排出ローラ49を備えている。
前記搬送ローラ47から送り出されたペーパーPの先端部は、デカールユニット6の搬送方向規制ガイド61によりデカールローラ48とデカールガイド62との間に挟まれるように案内される。そして、デカールローラ48の回転によりペーパーPのカールが修正された後、デカール後のペーパーPが排出ローラ49により排出トレイ7上に排出される。
また、プリンタAには、ロール状に巻かれたペーパーPとは別に、ユーザーが手差しでペーパーPを供給するための手差しトレイ81が装置上部の搬送方向上流側に設けられている。手差しトレイ81の搬送方向下流側には搬送ローラ82が配設され、搬送ローラ82の回転により手差しトレイ81に収容されたペーパーPが手差しガイド83に沿って搬送駆動ローラ43及び一対の圧着ローラ44,44の間に挟まれるように案内される。以下のプリント処理動作は、ロール状に巻かれたペーパーPの場合と同様であるため、説明を省略する。
ここで、手差しトレイ81から搬送されたペーパーPにはカールが付いていないため、このペーパーPをデカールユニット6のデカールローラ48に送ると、デカールローラ48によってカールが付いてしまうこととなる。そこで、ペーパーPが手差しトレイ81から供給されたものであるかペーパー収容部1から供給されたものであるかを、プリントチャンネル情報に基づいて判定し、その判定結果に基づいて、搬送方向規制ガイド61の搬送方向を切り替えるように制御するのが好ましい。例えば、手差しトレイ81から供給されたペーパーPに対しては、デカールローラ48の通過を回避する方向に搬送して排出トレイ7に排出するように制御すればよい。
−インク供給系−
図4に示すように、前記プリンタAのインク供給系は、プリンタAの左右両側に位置するインク貯留部3のインクカートリッジ32内のインクを電磁弁50及び供給管路51を介してサブタンク52に供給し、このサブタンク52のインクをフレキシブル管路53を介してプリントヘッドHに送り出すように構成されている。そして、前記インクカートリッジ32からサブタンク52までは、加圧ポンプ(図示省略)によってインクカートリッジ32内に供給される加圧空気によってインクが送り出される一方、該サブタンク52からプリントヘッドHまでは、プリントヘッドHのノズルからインクを吐出した際に圧力室内に生じる負圧によって、インクが流れることになる。
前記サブタンク52は、樹脂シート等の柔軟な素材を用いて袋状に形成されていて、色相が互いに異なる7種類のインクに対応して7つ備えられている。その7つのサブタンク52は、前記プリントヘッドHに対して適切な圧力でインクが供給されるように、該プリントヘッドHに対して所定の高さ位置に取り付けられている。
前述のように、インクカートリッジ32のインクは一旦サブタンク52内に貯留され、その後、サブタンク52からプリントヘッドHに供給されることになる。このため、プリントを中断することなくインクカートリッジ32を交換することができる。しかも、前記サブタンク52は、圧力ダンパとしての役割も果たすため、前記インクカートリッジ32で生じた圧力変動が直接、前記プリントヘッドHに伝わることを防止することができ、該プリントヘッドHに過大な圧力が作用してインク漏れ等が生じるのを防止することができる。
−制御系の構成−
本インクジェットプリンタは、制御系として、図7に示すように、マイクロプロセッサ101(以下、CPUという)と、このCPU101とデータバスを介して接続された搬送制御部102、ヘッド制御部103、プリント制御部104、半導体メモリRAM/ROM105、通信インタフェース106とを備えている。
前記搬送制御部102は、前記ペーパー搬送機構の動作制御を行う。ヘッド制御部103は、プリントヘッドHを主走査方向に往復移動させるための駆動ベルト17を駆動させると共に、各圧電素子に所定波形の電圧を供給することによってプリントヘッドHの制御を行うものである。通信インタフェース106は、受付ブロック100との間で情報の送受信を行うためのものである。プリント制御部104は、受付ブロック100から通信インタフェース106を介して受信した画像データに基づき、ペーパーPに対して画像データのプリントを実現するための制御を行う。ここで、オーダー情報にはプリントを行うペーパーPの大きさ等を特定するためのプリントチャンネル情報と、プリント枚数等を特定するためのプリントフォーム情報とが含まれている。
−ローラカッター部の制御−
前記ローラカッター部4は、前述したように、回転刃40をペーパーPに対し、所定の間隔を空けて往復移動させることによって、画像Gと画像Gとの間の帯状の部分を切り屑として切り落としている。
このように回転刃40によってペーパーPを帯状に切り落とす場合、その切り屑は、ペーパーPの幅方向における、回転刃40の復移動が終了した側に落下して、カッター屑回収箱70内に堆積される。
そのため、仮にペーパーPの幅方向に対して常に同じ側から回転刃40の往移動を開始し、それによって復移動が終了する側を常に同じ側にしたのでは、切り屑がカッター屑回収箱70の一方の側に偏って堆積されることになる。
しかも、ペーパーPの幅が広いときには、切り屑がカールした状態になるため、そのカールした切り屑がカッター屑回収箱70の一方の側に偏って堆積されることで、カッター屑回収箱70には未だ切り屑を堆積できるだけの空きがあるにも拘わらず、切り屑がカッター屑回収箱70からあふれ出たりする虞がある。
そこで、本プリンタAでは、ペーパーPの幅に応じて、回転刃40の往移動を開始する位置を、ペーパーPの幅方向の一側と他側との間で変更する。こうしたペーパーPの幅の情報は、プリントチャンネル情報に予め含まれており、前記プリント制御部104は、そのプリントチャンネル情報に基づいて、搬送制御部102に対して、以下のようなローラカッター部4の制御を実行させる。
図9は、搬送制御部102及びプリント制御部104によるローラカッター部4の制御フローを示しており、このフローでは、ローラカッター部4の制御の他に、カッター屑回収箱70内の切り屑の堆積量を予測する処理も含まれている。またこのフローは、ペーパーPとして、相対的に幅が広い幅広ペーパーPと相対的に幅が狭い幅狭ペーパーPとの2種類のペーパーが存在する場合の制御を示している。
先ずステップS1において、カウント値が所定値よりも大きいか否かが判定される。ここで、カウント値は、後述するようにローラカッター部4によって切り屑が切り落とされる毎にカウントされる値である。カウント値が所定値よりも大きいとき(YESのとき)には、カッター屑回収箱70が切り屑で一杯になったとしてステップS2に移行し、警報(報知)処理を行う。それによって担当者はカッター屑回収箱70を装置本体から取り外して、堆積した切り屑を廃棄することになる。なお、カッター屑回収箱70内の切り屑を廃棄したときには、手動又は自動によって、カウント値がリセットされる。
一方、カウント値が所定値よりも大きくないとき(NOのとき)には、ステップS3に移行して、ペーパーPの切断タイミングであるか否かを判定する。切断タイミングでないとき(NOのとき)にはステップS3を繰り返し、切断タイミングであるとき(YESのとき)にはステップS4に移行する。
ステップS4では回転刃40を、ペーパーPの幅方向一側から他側へ往移動させる。
続くステップS5では、再び切断タイミングであるか否かを判定し、切断タイミングでないとき(NOとき)にはステップS5を繰り返し、切断タイミングであるとき(YESのとき)にはステップS6に移行する。
ステップS6では回転刃40を、ペーパーPの幅方向他側から一側へ復移動させる。それによって帯状の切り屑が切り落とされて、カッター屑回収箱70内に落下することになる。
続くステップS7では、そのペーパーPの幅が所定値よりも大きいか否かを判定する。大きいとき(YESのとき)にはステップS8に移行し、大きくないとき(NOのとき)にはステップS9に移行する。
幅広ペーパーPであるステップS8では、カウント値に所定値Cwを加えて新たなカウント値とし、ステップS10に移行する一方、幅狭ペーパーPであるステップS9では、カウント値に所定値Cnを加えて新たなカウント値とする。ここで、Cn<Cwであり、幅広ペーパーPであるときには、カウントに重み付けがされる。
また、幅広ペーパーPであるときには、ステップS10において、ペーパーPの後退と回転刃40の移動とが行われる。つまり、図10に示すように、切り屑を切り落とした後の、プリント部2側のペーパーPを、搬送駆動ローラ43によって所定量だけ搬送方向とは逆方向に戻す。その状態で、ペーパーPの幅方向一側(又は他側)に位置する回転刃40を、幅方向他側(又は一側)に移動させる(同図の一点鎖線参照)。そうすることによって、回転刃40を、ペーパーPの先端とは非接触の状態でペーパーPの幅方向に移動させることができ、ペーパーPの先端に傷等がつくことが回避される。
このような制御を行うことによって、ペーパーPの幅が比較的広いときには、図11に示すように、回転刃40の切断動作の開始位置がペーパーPの幅方向の一側と他側とで交互になる。なお、図11における実線の矢印は、前記フローのステップS4,S6における回転刃40の移動(ペーパーPの切断)を示し、破線の矢印は、前記フローのステップS10における回転刃40の移動を示している。
従って、ペーパーPの幅が比較的広いときには、その切断動作の終了位置がペーパーPの幅方向の一側と他側とで交互になり、切り屑は幅方向の一側と他側とで交互に落下する。それによって、図12(a)に示すように、カールした切り屑はカッター屑回収箱70内の両側に均等に堆積する。
一方、ペーパーPの幅が比較的狭いときには回転刃40の切断動作の開始位置がペーパーPの幅方向の一側又は他側で一定になる。その結果、切断動作の終了位置がペーパーPの幅方向の一側又は他側で一定になり、カールしていない切り屑は、図12(b)に示すように、その向きを揃えてカッター屑回収箱70内に堆積する。なお図12(b)における仮想線は、ペーパーPの幅が比較的狭いときに、その切断動作の終了位置をペーパーPの幅方向の一側と他側とで交互にした場合の切り屑の堆積例を示しており、この場合は切り屑の向きが交互になることで嵩高になり、堆積効率は低下する。
なお、ペーパーPの幅が3種類以上存在している場合は、前記ステップS7における所定値は、その切り屑がカールするか否かによって設定すればよい。また、ステップS8,9における所定値としては、その幅毎に設定してもよいし、幅の大きさに応じていくつかのグループをつくり、そのグループ毎に設定してもよい。
このように、本プリンタAでは、ペーパーPの幅に応じて回転刃40の動作を変更させることによって、ペーパーPの幅が比較的広いときには、その大きく且つカールした切り屑を、カッター屑回収箱70の両側に均等に堆積させることができる一方、ペーパーPの幅が比較的狭いときには、その小さく且つカールしていない切り屑を、向きを揃えてカッター屑回収箱70内に堆積させることができる。そうして、切り屑の堆積効率を向上させることができる。
またそのようにカッター屑回収箱70内に切り屑を効率的に堆積させているため、ローラカッター部4の動作回数に基づいてカッター屑回収箱70内の切り屑の堆積量を予測する際に、その予測精度を高めることができる。
さらにその堆積量の予測に際しては、ペーパーPの幅に応じて、幅広のペーパーPについては重み付けを行う重み付け予測を行うことによって、予測精度をさらに向上させることができる。
(他の実施形態)
なお、前記実施形態では、ローラカッター部4の動作回数に基づいてカッター屑回収箱70内の切り屑の堆積量を予測していたが、これとは異なり例えばカッター屑回収箱70に透過型の光センサを取り付け、そのセンサによりカッター屑回収箱70内に所定量の切り屑が堆積したことを検出してもよい。この場合も、前述したローラカッター部4の制御によって、カッター屑回収箱70内の切り屑の堆積を均等にすることができるため、その検出精度の向上を図ることができる。
また、前記実施形態では、回転刃40を移動させる際にペーパーPを後退させ、それによって回転刃40とペーパーPとの干渉を回避していたが(図10参照)、例えば回転刃40を、ペーパーPの先端とは上下又は水平方向に移動可能に構成し、それによって回転刃40を移動させる際のペーパーPの先端との干渉を回避してもよい。
なお、前記実施形態における重み付け予測は、必ずしも前述したローラカッター部4の制御と組み合わせる必要はなく、それ単体で実施することができ、効果がある。また、重み付け予測は、カッター屑回収箱70内の切り屑の堆積を均等化する他の構成、例えば回収容器を振動させることによって切り屑を均等化させる構成と組み合わせてもよい。
また、ペーパーPを切断する切断刃は、本実施形態の如く回転刃40に限らない。例えば切断刃は、ペーパーPのプリント面に対して傾斜した刃が、ペーパーP幅方向の一側と他側との双方に設けられ、全体として三角形状を有するものとしてもよい。
さらにまた、本実施形態では、回転刃40(切断刃)を、ペーパーPの幅方向に往復移動させていたが、例えば、切断刃をペーパーPに対して一方向(ペーパーPの幅方向一側から他側、又はその逆)に2回移動させることによって帯状の切り屑を切り落とすようにしてもよい。
また、2つの切断刃を、ペーパーPの搬送方向に所定間隔を空けて予め配置しておいて、1回の移動で帯状の切り屑を切り落とす構成としてもよい。
さらに、ペーパーPの搬送経路中であれば、ローラカッター部4(切断手段)の位置は特に限定されるものではない。
また、前記実施形態では、本発明をインクジェット式プリント装置に適用したが、本発明が適用可能なプリント装置インクジェット式に限らず、長尺のペーパーPに複数の画像を順次プリントすると共に、隣り合う画像間の切り屑を帯状に切り落とす構成を含むプリント装置に広く適用することが可能である。
以上説明したように、本発明は、切り屑を回収容器内に効率的に堆積させることができるため、例えばインクジェット式プリント装置等の、写真プリントシステム等に用いられるプリント装置に有用である。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタを示す斜視図である。 インクジェットプリンタの平面図である。 インクジェットプリンタの背面図である。 インクジェットプリンタの右側面図である。 インクジェットプリンタの正面図である。 ペーパーの搬送経路を示す模式図である。 インクジェットプリンタの制御ブロック図である。 ペーパーにプリントされる画像の位置を示す図である。 ローラカッター部の制御に係るフローチャートである。 ペーパーの後退動作と切断刃の移動とを説明する図である。 切断刃の動作を説明する説明図である。 カッター屑回収箱内の切り屑の堆積状態を示す説明図である。
符号の説明
A プリンタ(プリント装置)
H プリントヘッド
P ペーパー(プリント用紙)
4 ローラカッター部(切断手段)
40 切断刃
70 カッター屑回収箱(回収容器)

Claims (5)

  1. 長尺のプリント用紙に複数の画像を順次プリントするプリント部と、
    前記プリント用紙の搬送経路中に配置され且つ、該プリント用紙の幅方向に切断刃を移動させることによって前記プリント用紙を切断する切断手段と、
    前記切断手段の下方位置に配置され、該切断手段が前記プリント用紙を切断することに伴い落下する切り屑を受ける回収容器と、を備えたプリント装置であって、
    前記切断手段は、隣り合う画像間の切り屑を帯状に切り落とすように、前記切断刃を前記プリント用紙の幅方向に移動させる切断動作を行い、
    前記切断手段はさらに、前記プリント用紙の幅に応じて前記切断刃の移動方向を変更することにより、前記切断動作の終了時点における前記切断刃の位置を、前記プリント用紙の幅方向の一側と他側との間で変更するプリント装置。
  2. 請求項1に記載のプリント装置において、
    前記切断手段は、前記切断動作を、前記切断刃を所定間隔を空けてプリント用紙に対し往復移動させることによって行い、
    前記切断手段はさらに、前記プリント用紙の幅が所定幅よりも広いときには、前記切断刃の切断動作の開始位置を前記プリント用紙の幅方向の一側と他側とで交互になるよう設定するプリント装置。
  3. 請求項1又は2に記載のプリント装置において、
    前記切断手段は、前記切断動作を、前記切断刃を所定間隔を空けてプリント用紙に対し往復移動させることによって行い、
    前記切断手段はさらに、前記プリント用紙の幅が所定幅よりも狭いときには、前記切断刃の切断動作の開始位置を前記プリント用紙の幅方向の一側又は他側で一定になるよう設定するプリント装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント装置において、
    前記回収容器に取り付けられ、該回収容器内の切り屑の堆積がその上端近傍にまで達したことを検出する検出手段をさらに備えているプリント装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント装置において、
    前記切断手段の切断動作が実行される毎にカウントを行うことで前記回収容器の切り屑の回収量を予測すると共に、予測した回収量が所定値を超えたときに報知処理を行う予測手段をさらに備え、
    前記予測手段は、前記プリント用紙の幅に応じて、前記カウントの重み付けを行うプリント装置。
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