JP2007256842A - 吸気装置及びそれを備えた画像形成装置、現像装置、プロセスカートリッジ - Google Patents

吸気装置及びそれを備えた画像形成装置、現像装置、プロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】装置が高速化された場合等であっても、大きな動作音が生じることがなく、ポンプ本体の損傷がなく、トナー飛散が生じることのない、吸気装置及びそれを備えた画像形成装置、現像装置、プロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】現像剤を収容する現像部内を吸気する吸気装置であって、ダイヤフラム15を有するとともにチューブ71A、71Bを介して現像部に接続されたポンプ本体11を複数備える。
【選択図】図3

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、そこに設置される現像装置やプロセスカートリッジの現像部におけるトナー飛散を低減する吸気装置とに関するものである。
従来から、複写機等の画像形成装置において、現像装置におけるトナー飛散を低減することを目的として、現像部内の空気を吸引するとともに現像部内に浮遊するトナーを捕集する技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
詳しくは、特許文献1、特許文献2等において、画像形成装置内の現像部(現像装置)に吸気装置(トナー飛散防止装置)が接続される。吸気装置は、主として、現像部内に連通するダクト、トナー及び空気が搬送されるチューブ、トナー及び空気の搬送力を与えるポンプ(排気手段)、トナーを装置本体外に漏出しないためのフィルタ(トナー捕集手段)、搬送されたトナーを回収する回収タンク(トナー貯蔵手段)、等で構成される。
また、ポンプは、ダイヤフラム(ゴム部材)が設置されたポンプ本体、ダイヤフラムに接続されたクランク軸(偏心ピン)、クランク軸を回転駆動する駆動モータ(モータ)、等で構成される。
このように構成された吸気装置において、ポンプが稼働することで、ポンプに接続されたチューブを介してダクトから現像部内の空気が吸引される。これにより、感光体ドラムに対向する現像ローラが設置された現像部の開口部では、現像部外から現像部内への吸い込み気流が発生して、開口部からのトナー飛散が低減される。
なお、吸気装置によって吸気された現像部内の空気は、チューブ及びポンプを通過して回収タンク内に搬送される。このとき、現像部内の空気とともに現像部内で浮遊していたトナーも、回収タンクに搬送される。回収タンクには、装置本体外に通じる開口と、開口に覆設されたフィルタと、が設けられている。そして、回収タンクに搬送された空気は、フィルタを通過して装置本体外に排出される。回収タンクに搬送されたトナーは、フィルタに捕集されて回収タンク内に蓄積される。
特開2002−229331号公報 特開2005−84557号公報
上述した従来の技術は、画像形成装置の高速化にともない吸気装置におけるポンプの吸引力を高めたときに、ポンプの動作音が増大してしまうという問題があった。
詳しくは、画像形成装置を高速化する場合には、現像部における現像ローラ(現像剤担持体)等の回転部材の回転数(駆動速度)も高められるために、現像部に生じる吸い込み気流も大きくなる。したがって、現像部におけるトナー飛散を低減するために、吸気装置におけるポンプの吸引力を高める必要がある。そして、ポンプの吸引力を高めるために、ポンプ本体を大型化したり、ダイヤフラムが膨縮するストロークやスピードを増加したりした場合には、ポンプ本体に設置された弁(特に、排気弁である。)が開閉するときに弁にかかる負荷や弁の開閉速度が増して、それによる動作音が増大してしまっていた。さらに、ポンプ本体の弁にかかる負荷や弁の開閉速度が増加することにより、弁が損傷してしまう場合もあった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、装置が高速化された場合等であっても、大きな動作音が生じることがなく、ポンプ本体の損傷がなく、トナー飛散が生じることのない、吸気装置及びそれを備えた画像形成装置、現像装置、プロセスカートリッジを提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる吸気装置は、現像剤を収容する現像部内を吸気する吸気装置であって、ダイヤフラムを有するとともにチューブを介して前記現像部に接続されたポンプ本体を複数備えたものである。
また、請求項2記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記複数のポンプ本体の前記ダイヤフラムに接続されたクランク軸を回転駆動して前記複数のダイヤフラムを膨縮する単数の駆動モータを備えたものである。
また、請求項3記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項2に記載の発明において、前記複数のダイヤフラムが異なるタイミングで膨縮するように構成されたものである。
また、請求項4記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項3に記載の発明において、前記複数のダイヤフラムは、単数の前記クランク軸に接続されて、それぞれの膨縮方向が異なるように配設されたものである。
また、請求項5記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項3に記載の発明において、前記クランク軸は、偏心回転運動の位相が異なるようにジョイントを介して分割された複数の分割クランク軸を備え、前記複数のダイヤフラムは、前記複数の分割クランク軸の1つにそれぞれ接続されて、それぞれの膨縮方向が同方向になるように配設されたものである。
また、請求項6記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記複数のポンプ本体の前記ダイヤフラムに接続されたクランク軸をそれぞれ回転駆動して前記複数のダイヤフラムをそれぞれ膨縮する複数の駆動モータを備えたものである。
また、請求項7記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項6に記載の発明において、前記現像剤の劣化度が所定値に達しているときには、前記現像剤の劣化度が所定値に達していないときに比べて、前記複数の駆動モータのうち稼動する駆動モータの数が多くなるように制御されるものである。
また、請求項8記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項6に記載の発明において、前記現像部が連続的に稼動される時間が所定値以上であるときには、前記現像部が連続的に稼動される時間が所定値未満であるときに比べて、前記複数の駆動モータのうち稼動する駆動モータの数が多くなるように制御されるものである。
また、請求項9記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項6に記載の発明において、前記現像部は、前記現像剤を担持して像担持体に対向するとともに駆動速度が可変される現像剤担持体を備え、前記現像剤担持体の駆動速度が所定値以上であるときには、前記現像剤担持体の駆動速度が所定値未満であるときに比べて、前記複数の駆動モータのうち稼動する駆動モータの数が多くなるように制御されるものである。
また、請求項10記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項7〜請求項9のいずれかに記載の発明において、前記複数の駆動モータのそれぞれの累積駆動時間を検知する検知手段を備え、前記検知手段の検知結果に基いて前記複数の駆動モータのうち使用頻度が高くなる駆動モータが切替えられるものである。
また、請求項11記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項6〜請求項10のいずれかに記載の発明において、前記複数の駆動モータのそれぞれの累積駆動時間を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基いて前記駆動モータの交換時期を告知する告知手段と、を備えたものである。
また、請求項12記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項6〜請求項11のいずれかに記載の発明において、前記複数の駆動モータは、前記クランク軸を駆動する回転数がそれぞれ異なるものである。
また、請求項13記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項6〜請求項12のいずれかに記載の発明において、前記複数の駆動モータは、それぞれの前記ダイヤフラムが異なるタイミングで膨縮するように制御されるものである。
また、請求項14記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項2〜請求項13のいずれかに記載の発明において、前記クランク軸は、一端が前記駆動モータに接続され、他端が軸受を介して回転可能に支持されたものである。
また、請求項15記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項1〜請求項14のいずれかに記載の発明において、前記複数のポンプ本体は、吸気口及び排気口のうち少なくとも一方が同じ方向に向けて開口するように配設されたものである。
また、請求項16記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項1〜請求項15のいずれかに記載の発明において、前記複数のポンプ本体は、それぞれの吸気口がチューブを介して前記現像部に独立して接続されたものである。
また、請求項17記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項16に記載の発明において、前記複数のポンプ本体は、それぞれの吸気口がチューブを介して前記現像部の長手方向両端部にそれぞれ離間して接続されたものである。
また、請求項18記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項16に記載の発明において、前記複数のポンプ本体は、それぞれの吸気口がチューブを介して前記現像部の長手方向中央部にそれぞれ近接して接続されたものである。
また、請求項19記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項1〜請求項15のいずれかに記載の発明において、前記複数のポンプ本体は、それぞれの吸気口がチューブを介して中継部に独立して接続され、前記中継部は、単数のチューブを介して前記現像部に接続されたものである。
また、請求項20記載の発明にかかる吸気装置は、前記請求項1〜請求項15のいずれかに記載の発明において、前記複数のポンプ本体は、それぞれの吸気口がチューブを介して中継部に独立して接続され、前記中継部は、複数のチューブを介して前記現像部に分離して接続されたものである。
また、この発明の請求項21記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項20のいずれかに記載の吸気装置を備えたものである。
また、この発明の請求項22記載の発明にかかる現像装置は、請求項1〜請求項20のいずれかに記載の吸気装置に対して着脱自在に設置される前記現像部を備えたものである。
また、この発明の請求項23記載の発明にかかるプロセスカートリッジは、請求項1〜請求項20のいずれかに記載の吸気装置に対して着脱自在に設置される前記現像部を備えたものである。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置(現像部)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング部と、のうち少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたユニットと定義する。
本発明は、ダイヤフラムを有するポンプ本体を複数設置しているために、ポンプ本体の大型化等をおこなうことなく、ポンプ能力を高めることができる。したがって、装置が高速化された場合等であっても、大きな動作音が生じることがなく、ポンプ本体の損傷がなく、トナー飛散が生じることのない、吸気装置及びそれを備えた画像形成装置、現像装置、プロセスカートリッジを提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1〜図4にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、本実施の形態1における画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、50は画像形成装置としてのデジタル複写機の装置本体(画像形成装置本体)、51はセットされた原稿Dを原稿読込部52に搬送する原稿搬送部、52は原稿Dの画像情報を光学的に読み込む原稿読込部、53は原稿読込部52で読み込んだ画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム54上に照射する露光部、54は像担持体としての感光体ドラム、55は感光体ドラム54上を帯電する帯電部、58は感光体ドラム54上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写部、59は感光体ドラム54上の未転写トナーを回収するクリーニング部、61〜64は転写紙等の記録媒体Pが収納された給紙部、65は記録媒体P上の未定着トナーを定着する定着部、70は現像装置80内の気体を吸気する吸気装置、80は感光体ドラム54上に形成された静電潜像を現像する現像装置(現像部)、120は複数のトナーボトル121が設置されたトナーバンク、122はクリーニング部59や転写部58で回収された廃トナーを収納する廃トナーボトルを示す。
図1を参照して、画像形成装置における、通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部51の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部52上を通過する。このとき、原稿読込部52では、上方を通過する原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
そして、原稿読込部52で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部53(書込部)に送信される。そして、露光部53からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、感光体ドラム54上に向けて発せられる。
一方、感光体ドラム54は、図中の時計方向に回転しており、まず、帯電部55との対向位置でその表面が一様に帯電される。そして、帯電部55で帯電された感光体ドラム54表面は、露光光Lの照射位置に達する。そして、この位置で原稿Dの画像情報に対応した静電潜像が形成される。
その後、潜像が形成された感光体ドラム54表面は、現像装置80との対向位置に達する。そして、現像装置80によって、感光体ドラム54上の潜像が現像される。
ここで、現像装置80内のトナーは、トナー補給部から供給されたトナーとともに、パドルローラ等によってキャリアと混合される。そして、摩擦帯電したトナーは、キャリアとともに現像ローラ上に供給される。トナー補給部のトナーは、現像装置80内のトナーの消費にともない、現像装置80内に適宜に供給されるものである。現像装置80内のトナーの消費は、現像装置80内に設置されたトナー濃度センサによって検出される。さらに、トナー補給部内のトナーは、複数のトナーボトル121が着脱自在に設置されたトナーバンク120から適宜に補給されるものである。
その後、現像装置80で現像された感光体ドラム54表面は、転写部58との対向位置に達する。そして、この位置で、記録媒体P上に感光体ドラム54上のトナー像が転写される。このとき、感光体ドラム54上には、記録媒体Pに転写されない未転写トナーが僅かながら残存する。
その後、転写部58を通過した未転写トナーを有する感光体ドラム54表面は、クリーニング部59との対向位置に達する。そして、感光体ドラム54に当接するクリーニングブレードにより、未転写トナーがクリーニング部59内に回収される。なお、クリーニング部59で回収されたトナーは、廃トナーとして、不図示の廃トナー搬送経路を経て廃トナーボトル122に向けて搬送される。
その後、クリーニング部59を通過した感光体ドラム54表面は、不図示の除電部に達する。そして、ここで感光体ドラム54表面の電位は除電されて、一連の作像プロセスを終了する。
一方、転写部58に搬送される記録媒体Pは、次のように動作する。
まず、複数の給紙部61〜64のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、上段の給紙部61が選択されたものとする。)。
そして、給紙部61に収納された記録媒体Pの1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。
その後、搬送経路Kを通過した記録媒体Pは、レジストローラの位置に達する。そして、レジストローラの位置に達した記録媒体Pは、感光体ドラム54上に形成されたトナー像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写位置(転写部58と感光体ドラム54との対向位置である。)に向けて搬送される。
そして、転写工程後の記録媒体Pは、転写部58の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着部65に達する。そして、この位置で、記録媒体P上の未定着トナー像が熱と圧力とによって定着される。その後、定着工程後の記録媒体Pは、出力画像として装置本体50から排出される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
なお、本実施の形態1における画像形成装置は、高速機であって、記録媒体Pの搬送速度(又は、感光体ドラム54の外周面における線速)が630mm/秒程度に設定されている。
ここで、図1を参照して、吸気装置70は、主として、ダクト75、吸気チューブ71(チューブ)、ポンプ72(ダイヤフラム式エアーポンプ)、排気チューブ73、回収タンク74、等で構成されている。
ダクト75は、現像装置80内に連通するように、現像装置80の開口部に着脱自在に接続されている。吸気チューブ71は、フレキシブルなゴム材料(例えば、シリコンゴムである。)で形成されていて、ダクト75から吸引した空気(現像装置80内に浮遊するトナーも同時に吸引される。)をポンプ72まで搬送する。なお、本実施の形態1において、吸気チューブ71は、第1ポンプ部10Aに接続された第1吸気チューブ71Aと、第2ポンプ部10Bに接続された第2吸気チューブ71Bと、で構成される(図3及び図4を参照できる。)。
ポンプ72は、吸気弁と排気弁とを備えたポンプ本体、ポンプ本体の凹部に覆設されたゴム材料からなりダイヤフラム、ダイヤフラムを膨縮させてポンプ本体の内容積を変化させる駆動モータ、等で構成される。ここで、本実施の形態1における吸気装置70には、ポンプ72として2つのポンプ部(第1ポンプ部10A、第2ポンプ部10B)が設置されている(図3を参照できる。)。ポンプ72については後で詳しく説明する。
排気チューブ73は、フレキシブルなゴム材料(例えば、シリコンゴムである。)で形成されていて、ポンプ72から排出された空気(トナーも同時に排出される。)を回収タンク74まで搬送する。なお、本実施の形態1において、排気チューブ73は、第1ポンプ部10Aに接続された第1排気チューブ73Aと、第2ポンプ部10Bに接続された第2排気チューブ73Bと、で構成される(図3を参照できる。)。
回収タンク74は、給紙部61〜64の近傍であって、装置本体50に対して着脱自在に設置されている。回収タンク74には装置本体50外に連通する開口が設けられていて、その開口にはフィルタ74aが覆設されている。フィルタ74aは、PTFE(ポリテトラフロロエチレン)を延伸加工して形成される。フィルタ74aは、微細な連続多孔質構造を有していて、空気を通してトナーを捕集する。
このように構成された吸気装置70は、先に説明した画像プロセスがおこなわれている間、ポンプ72が稼働して現像装置80内を吸気する。これにより、感光体ドラム54に対向する現像ローラ81、82が設置された現像装置80の開口86(図2を参照できる。)では、現像装置80外から現像装置80内への吸い込み気流が発生して、開口86からのトナー飛散が低減される。
ダクト75から吸気された現像装置80内の空気は、吸気チューブ71、ポンプ72、排気チューブ73を通過して回収タンク74内に搬送される。このとき、現像装置80内の空気とともに現像装置80内で浮遊していたトナーも、回収タンク74に搬送される。そして、回収タンク74に搬送された空気は、フィルタ74aを通過して装置本体50外に排出される。回収タンク74に搬送されたトナーは、フィルタ74aに捕集されて回収タンク74内に蓄積される。
次に、図2にて、現像装置80の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
図2を参照して、81は感光体ドラム54に対向する現像剤担持体としての第1現像ローラ、82は感光体ドラム54に対向する現像剤担持体としての第2現像ローラ、83は第1現像ローラ81に現像剤を供給するパドルローラ、84は長手方向に複数の楕円板を有する撹拌ローラ、85は第1現像ローラ81に先端部が対向するように配設されたドクターブレード、86は第1現像ローラ81及び第2現像ローラ82が露呈する開口、87は感光体ドラム54に向けて突出して当接する入口シール、88は現像剤を長手方向に撹拌するための撹拌板、89は現像剤を長手方向に撹拌するための搬送スクリュ、100は現像装置80内に収容された現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ、を示す。
現像装置80内には、磁性材としてのキャリア(磁性キャリア)と、トナー(非磁性トナー)と、を有する現像剤(2成分現像剤)が収容されている。
2つの現像ローラ81、82は、図2中の矢印方向に回転している。現像剤は、矢印方向に回転する撹拌ローラ84及び搬送スクリュ89や撹拌板88によって、長手方向(図2の紙面垂直方向である。)に均一に撹拌・混合される。そして、摩擦帯電してキャリアに吸着したトナーが、パドルローラ83によってキャリアとともに第1現像ローラ81に供給され、その現像剤が第1現像ローラ81上に担持される。
このとき、トナー補給部90内に収容されたトナーが搬送部材91によって補給ローラ92(ノコ歯ローラ)の位置に搬送されて、補給ローラ92からスリット板93に形成された複数の孔部を介して現像装置80内に適宜にトナーが補給される。なお、トナー補給部90内のトナーは、現像装置80内のトナー濃度(現像剤中のトナーの割合である。)を検知するトナー濃度センサ100の検知結果に基いて、現像装置80内に適宜に補給されるものである。
ここで、トナー濃度センサ100は、その検知面の近傍を流動する現像剤の透磁率を検出して電圧に変換する磁気センサである。詳しくは、現像剤のトナー濃度が低い場合には透磁率の増加にともないトナー濃度センサ100のセンサ出力(出力電圧)が高くなって、現像剤のトナー濃度が高い場合には透磁率の減少にともないトナー濃度センサ100のセンサ出力(出力電圧)が低くなる。
その後、第1現像ローラ81に担持された現像剤は、ドクターブレード85の位置で適量化された後に、感光体ドラム54との対向位置(第1現像領域である。)に達する。さらに、その対向位置を通過した現像剤は、第1現像ローラ81から第2現像ローラ82に移動した後に、感光体ドラム54との対向位置(第2現像領域である。)に達する。そして、それらの対向位置で、現像剤中のトナーが、感光体ドラム54表面に形成された静電潜像に付着する。こうして、現像装置80による現像工程が終了する。
なお、現像工程後の第2現像ローラ82上の現像剤は、第2現像ローラ82から離脱した後に、パドルローラ83によって撹拌ローラ84の位置まで搬送される。また、ドクターブレード85の位置で第1現像ローラ81から離脱した現像剤は、撹拌板88及び搬送スクリュ89によって長手方向に撹拌された後に、撹拌ローラ84の位置まで搬送される。
次に、本実施の形態1において特徴的な、吸気装置70のポンプ72について、さらに詳しく説明する。
図3を参照して、本実施の形態1における吸気装置70には、ポンプ72として2つのポンプ部(第1ポンプ部10A、第2ポンプ部10B)が設置されている。すなわち、ダイヤフラム15を有するとともに吸気チューブ71A、71Bを介して現像装置80に接続されたポンプ本体11が複数設けられている。
第1ポンプ部10A及び第2ポンプ部10Bは、いずれも、比較的小型のポンプであって、ポンプ本体11やダイヤフラム15等で構成されている。ポンプ本体11には、吸気チューブ71A、71Bに接続されるとともに吸気弁12による開閉がおこなわれる吸気口11aと、排気チューブ73A、73Bに接続されるとともに排気弁13による開閉がおこなわれる排気口11bと、が設けられている。さらに、ポンプ本体11の凹部には、ダイヤフラム15が覆設されている。なお、図示は省略するが、第1ポンプ部10Aのポンプ本体11と第2ポンプ部10Bのポンプ本体11とは、いずれも、駆動モータ20とともに側板31に固設されている。
第1ポンプ部10Aのダイヤフラム15と第2ポンプ部10Bのダイヤフラム15とは、いずれも、その先端部が1つのクランク軸21に接続されている。クランク軸21は、その一端が駆動モータ20に接続されている。詳しくは、駆動モータ20のモータ軸に設置された回転板22における偏心位置に、クランク軸21の一端が連結されている。また、本実施の形態1では、第1ポンプ部10A及び第2ポンプ部10Bが、クランク軸21に対して同方向(図3の左側である。)に並設されている。このような構成により、駆動モータ20のモータ軸が回転すると、クランク軸21の偏心回転運動にともない2つのダイヤフラム15が同じタイミングで膨縮することになる(図3中の両矢印方向の膨縮である。)。
そして、ダイヤフラム15が膨らんだとき(ポンプ本体11の内容積が増加したときである。)には、排気弁13が排気口11bを閉鎖して吸気弁12が吸気口11aを開放した状態になって、現像装置80内の空気及び浮遊トナーがポンプ本体11内に向けて吸引される。これに対して、ダイヤフラム15が縮んだとき(ポンプ本体11の内容積が減少したときである。)には、排気弁13が排気口11bを開放して吸気弁12が吸気口11aを閉鎖した状態になって、ポンプ本体11内に吸引された空気及び浮遊トナーが回収タンク74内に向けて排出される。そして、このような吸引・排出動作が、クランク軸21の偏心回転運動にともない繰り返される。
このように、本実施の形態1では、複数のポンプ10A、10Bが設置されているために、ポンプ本体11の大型化等をおこなうことなく、ポンプ72全体のポンプ能力を高めることができる。したがって、ポンプ本体11を大型化した場合等に生じる、大きな動作音やポンプ本体11(弁12、13)の損傷を防止することができる。
また、本実施の形態1では、単数の駆動モータ20によって、2つのダイヤフラム15(第1ポンプ部10A及び第2ポンプ部10B)を稼動している。これにより、駆動モータ20の制御が比較的簡単で、電力の消費が比較的少なく、ポンプ72が比較的小型になる。
さらに、本実施の形態1では、1つのクランク軸21に2つのダイヤフラム15が並設されているために、駆動モータ20の駆動伝達の効率が高められる。
ここで、本実施の形態1では、クランク軸21の他端が軸受35を介して回転可能に支持されている。詳しくは、軸受35(装置本体50の側板32に設置されている。)に挿設された回転板23における偏心位置に、クランク軸21の他端が連結されている。このように、クランク軸21の両端を回転可能に支持することで、クランク軸21の長さが長くなった場合であってもその倒れを軽減することができる。
また、本実施の形態1におけるポンプ72は、2つのポンプ本体11の吸気口11a及び排気口11bのうち少なくとも一方が同じ方向に向けて開口するように配設されている(本実施の形態1では双方が同方向に開口している。)。これにより、2つの吸気チューブ71A、71Bがそれぞれのポンプ本体11に対して同じ方向に取付られて現像装置80に向けての吸気チューブの配回しが簡素化されるために、吸気チューブの座屈(折れ曲がり)を防止できるとともに、2つの吸気チューブの長さを統一できる。同様に、2つの排気チューブ73A、73Bがそれぞれのポンプ本体11に対して同じ方向に取付られて回収タンク74に向けての排気チューブの配回しが簡素化されるために、排気チューブの座屈を防止できるとともに、2つの排気チューブの長さを統一できる。
また、本実施の形態1では、図4を参照して、2つのポンプ10A、10Bは、それぞれの吸気口11aが吸気チューブ71A、71Bを介して現像装置80に独立して接続されている。これにより、2つのポンプ10A、10Bによる吸気が互いに干渉してポンプ72全体の吸気効率が低下するのを抑止することができる。
具体的に、2つのポンプ10A、10Bは、それぞれの吸気口11aが吸気チューブ71A、71Bを介して現像装置80の長手方向両端部(ダクト75A、75B)にそれぞれ離間して接続されている。詳しくは、一方のポンプ10Aの吸気口11aは、吸気チューブ71Aを介して現像装置80の一方の端部(図4の右端である。)に接続されている。これに対して、他方のポンプ10Bの吸気口11aは、吸気チューブ71Bを介して現像装置80の他方の端部(図4の左端である。)に接続されている。このような構成により、2つのポンプ10A、10Bによって、トナー飛散の発生頻度の高い現像装置80の両端部から効率よく浮遊トナーを吸引することができる。
以上説明したように、本実施の形態1では、ダイヤフラム15を有するポンプ本体11を複数設置しているために、ポンプ本体11の大型化等をおこなうことなく、ポンプ72全体のポンプ能力を高めることができる。したがって、画像形成装置50(現像装置80)が高速化された場合等であっても、ポンプ72で大きな動作音が生じることがなく、ポンプ本体11の損傷がなく、現像装置80からのトナー飛散を効率的に軽減することができる。
なお、本実施の形態1では、現像装置80を、装置本体50に対して独立して着脱されるユニットとした。これに対して、現像装置80、感光体ドラム54、帯電部55、クリーニング部59を一体化して、プロセスカートリッジを構成することもできる。この場合にも、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図5にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図5は、実施の形態2における吸気装置に設置されるポンプ72を示す概略図であって、前記実施の形態1における図3に相当する図である。本実施の形態2は、2つのポンプ10A、10Bの配列が、前記実施の形態1のものとは相違する。
本実施の形態2におけるポンプ72は、2つのダイヤフラム15が異なるタイミングで膨縮するように構成されている。具体的には、2つのダイヤフラム15は、単数のクランク軸21に接続されていて、それぞれの膨縮方向が異なるように配設されている。すなわち、第1ポンプ部10A及び第2ポンプ部10Bは、クランク軸21を挟んで対向する位置に設置されている。
このような構成により、駆動モータ20のモータ軸が回転すると、クランク軸21の偏心回転運動にともない2つのダイヤフラム15が異なるタイミングで膨縮することになる。
具体的に、第1ポンプ部10Aのダイヤフラム15が膨らむときには第2ポンプ部10Bのダイヤフラム15が縮み、第1ポンプ部10Aのダイヤフラム15が縮むときには第2ポンプ部10Bのダイヤフラム15が膨らむことになる。
このように、本実施の形態2では、2つのダイヤフラム15が図の左右方向に膨縮するが、そのタイミングが異なる。本願においては、このような場合もダイヤフラム15の「膨縮方向」が異なるものに含めることとする。
このように2つのダイヤフラム15が異なるタイミングで膨縮されることで、2つのポンプ10A、10Bによる吸気が互いに干渉してポンプ72全体の吸気効率が低下するのを確実に抑止することができる。また、現像装置80内において吸気されているときと吸気されていないときとの内圧変動が少なくなって、安定的な吸気が可能になる。
さらには、2つのダイヤフラム15がクランク軸21を挟んで配設されることで、2つのポンプ本体11のレイアウトの自由度が高まり、クランク軸21の長さを比較的短くすることができる。
以上説明したように、本実施の形態2でも、前記実施の形態1と同様に、ダイヤフラム15を有するポンプ本体11を複数設置しているために、ポンプ本体11の大型化等をおこなうことなく、ポンプ72全体のポンプ能力を高めることができる。したがって、画像形成装置50(現像装置80)が高速化された場合等であっても、ポンプ72で大きな動作音が生じることがなく、ポンプ本体11の損傷がなく、現像装置80からのトナー飛散を効率的に軽減することができる。
実施の形態3.
図6にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図6は、実施の形態3における吸気装置に設置されるポンプ72を示す概略図であって、前記実施の形態1における図3に相当する図である。本実施の形態3は、ジョイント25を介して分割された複数の分割クランク軸21a、21bに2つのポンプ10A、10Bがそれぞれ接続されている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
図6に示すように、本実施の形態3におけるポンプ72のクランク軸は、偏心回転運動の位相が異なるように、ジョイント25を介して分割された2つの分割クランク軸21a、21bで構成されている。そして、2つのダイヤフラム15は、2つの分割クランク軸21a、21bの1つにそれぞれ接続されて、それぞれの膨縮方向が同方向になるように配設されている。
詳しくは、第1ポンプ部10Aのダイヤフラム15は第1の分割クランク軸21aに接続され、第2ポンプ部10Bのダイヤフラム15は第2の分割クランク軸21bに接続されている。第1ポンプ部10A及び第2ポンプ部10Bは、それぞれ、分割クランク軸21a、21bに対して同方向(図6の左側である。)に設置されている。
ここで、第1の分割クランク軸21aは、一端が回転板22を介して駆動モータ20に接続されていて、他端がジョイント25における偏心位置に接続されている。これに対して、第2の分割クランク軸21bは、一端がジョイント25における偏心位置(第1の分割クランク軸21aが接続された偏心位置に対して約180度ずれている。)に接続されている。なお、ジョイント25は、軸受35を介して、装置本体50の側板32に対して回転可能に支持されている。
このような構成により、2つのダイヤフラム15は異なるタイミングで膨縮されることになる。これにより、2つのポンプ10A、10Bによる吸気が互いに干渉してポンプ72全体の吸気効率が低下するのを確実に抑止することができる。また、現像装置80内において吸気されているときと吸気されていないときとの内圧変動が少なくなって、安定的な吸気が可能になる。
本実施の形態3のような構成は、2つのポンプ本体11の吸気口11a及び排気口11bを同じ方向に向けて開口させつつ、2つのダイヤフラム15を異なるタイミングで膨縮させるときに、特に有効である。
以上説明したように、本実施の形態3でも、前記各実施の形態と同様に、ダイヤフラム15を有するポンプ本体11を複数設置しているために、ポンプ本体11の大型化等をおこなうことなく、ポンプ72全体のポンプ能力を高めることができる。したがって、画像形成装置50(現像装置80)が高速化された場合等であっても、ポンプ72で大きな動作音が生じることがなく、ポンプ本体11の損傷がなく、現像装置80からのトナー飛散を効率的に軽減することができる。
実施の形態4.
図7にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図7は、実施の形態4における吸気装置に設置されるポンプ72を示す概略図であって、前記実施の形態1における図3に相当する図である。本実施の形態4は、複数の駆動モータ20A、20Bが用いられている点が、単数の駆動モータ20が用いられている前記各実施の形態のものとは相違する。
本実施の形態4におけるポンプ72も、前記各実施の形態のものと同様に、2つのポンプ部10A、10Bが設置されている。
ところが、本実施の形態4におけるポンプ72は、前記各実施の形態のものとは異なり、2つのポンプ部10A、10Bにそれぞれ1つずつ駆動モータ20A、20Bが設置されている。詳しくは、第1ポンプ部10Aのダイヤフラム15にはクランク軸21A及び回転板22Aを介して第1の駆動モータ20Aが接続され、第2ポンプ部10Bのダイヤフラム15にはクランク軸21B及び回転板22Bを介して第2の駆動モータ20Bが接続されている。このような構成により、2つのポンプ部10A、10Bに対する駆動伝達機構を簡素化することができる。また、2つのうち一方のポンプ部が故障した場合であっても、現像装置80の内圧が急激に上昇するのを防止することができる。
また、本実施の形態4では、2つのダイヤフラム15が異なるタイミングで膨縮するように、2つの駆動モータ20A、20Bを制御することができる。これにより、2つのポンプ10A、10Bによる吸気が互いに干渉してポンプ72全体の吸気効率が低下するのを確実に抑止することができる。また、現像装置80内において吸気されているときと吸気されていないときとの内圧変動が少なくなって、安定的な吸気が可能になる。
さらに、本実施の形態4では、現像装置80における内圧上昇やトナー飛散量が大きくなるタイミングに合わせて、ポンプ72による吸引力をアップさせることができる。
具体的に、現像装置80に収容された現像剤の劣化度が所定値に達していないときには第1ポンプ部10Aのみ稼動させて、現像剤の劣化度が所定値に達しているときには第1ポンプ部10A及び第2ポンプ部10Bの双方を稼動させることができる。すなわち、現像剤(キャリア)の劣化にともないキャリアに対するトナーの吸着力が低下してトナー飛散が多くなるときに、ポンプ72の吸引力を増加することで、トナー飛散の発生を安定的に低減することができる。なお、現像剤の劣化度は、新品の現像剤が使用開始されてからの現像装置80の累積稼働時間等を検出することによって間接的に検知することができる。
また、現像装置80が連続的に稼動される時間が所定値未満であるときには第1ポンプ部10Aのみ稼動させて、現像装置80が連続的に稼動される時間が所定値以上であるときには第1ポンプ部10A及び第2ポンプ部10Bの双方を稼動させることができる。すなわち、リピート・プリント時のように現像装置80が連続的に稼動して現像装置80の内圧上昇が大きくなるときに、ポンプ72の吸引力を増加することで、内圧上昇にともなうトナー飛散の発生を安定的に低減することができる。
また、現像ローラ81、82の回転数(駆動速度)が所定値未満であるときには第1ポンプ部10Aのみ稼動させて、現像ローラ81、82の回転数(駆動速度)が所定値以上であるときには第1ポンプ部10A及び第2ポンプ部10Bの双方を稼動させることができる。すなわち、厚紙モード(紙厚の厚い記録媒体Pを通紙するモードである。)をおこなうとき等であって、作像線速(感光体ドラム54の回転数や記録媒体Pの搬送速度等である。)が通常時よりも低く可変制御されるときには、現像装置80における現像ローラ81、82等の回転部材の回転数も低くなって現像装置80の内圧上昇が小さくなる。このようなときに、ポンプ72の吸引力を低下させることで、ポンプ72の消費電力を抑えつつ、内圧上昇にともなうトナー飛散の発生を抑止することができる。
このような制御をおこなうときには、ポンプ72において2つのポンプ部の使用頻度に差異が生じてしまう。具体的に、上述の例では、第1ポンプ部10Aの使用頻度が第2ポンプ部10Bの使用頻度に比べて多くなってしまう。このようなときには、それぞれの駆動モータ20A、20Bの累積駆動時間を検知する検知手段を設けて、その検知手段の検知結果に基いて使用頻度が高くなる駆動モータが適宜に切替えられるように制御することが好ましい。具体的には、第1の駆動モータ20Aの累積駆動時間が所定値に達したときに、第2の駆動モータ20Bの使用頻度が高くなるように切替制御することになる。これにより、双方の駆動モータ20A、20B(ポンプ部10A、10B)のうち、一方のみが極端に早く寿命に達するのを抑止することができる。
また、上述した駆動モータ20A、20Bの累積駆動時間を検知する検知手段の検知結果に基いて、駆動モータ20A、20B(又は、ポンプ部10A、10B)の交換時期を告知する告知手段を設けることができる。例えば、駆動モータ20A、20Bの累積駆動時間が所定値に達したときに、駆動モータ20A、20B(又は、ポンプ部10A、10B)の交換時期を装置本体50の表示部(不図示である。)に表示する。これにより、ユーザーやサービスマンは、いち早く装置のメンテナンスをおこなうことができる。
また、本実施の形態4において、2つの駆動モータ20A、20Bの回転数(クランク軸21A、21Bを駆動する回転数である。)がそれぞれ異なるように設定することができる。これにより、2つのダイヤフラム15は同じタイミングで膨縮される頻度が少なくなる。これにより、2つのポンプ10A、10Bによる吸気が互いに干渉してポンプ72全体の吸気効率が低下するのを低減することができる。また、現像装置80内における内圧変動が少なくなって、安定的な吸気が可能になる。
以上説明したように、本実施の形態4でも、前記各実施の形態と同様に、ダイヤフラム15を有するポンプ本体11を複数設置しているために、ポンプ本体11の大型化等をおこなうことなく、ポンプ72全体のポンプ能力を高めることができる。したがって、画像形成装置50(現像装置80)が高速化された場合等であっても、ポンプ72で大きな動作音が生じることがなく、ポンプ本体11の損傷がなく、現像装置80からのトナー飛散を効率的に軽減することができる。
実施の形態5.
図8〜図10にて、この発明の実施の形態5について詳細に説明する。
図8は、実施の形態5における吸気装置と現像装置との接続状態を長手方向にみた概略図であって、前記実施の形態1における図4に相当する図である。また、図9及び図10は、吸気装置と現像装置との別の接続状態を長手方向にみた概略図である。
図8を参照して、2つのポンプ10A、10Bは、それぞれの吸気口11aが吸気チューブ71A、71Bを介して現像装置80の長手方向中央部に近接して接続されている。詳しくは、一方のポンプ10Aの吸気口11aは、吸気チューブ71Aを介して現像装置80の中央部(図8の中央右側である。)に接続されている。同様に、他方のポンプ10Bの吸気口11aも、吸気チューブ71Bを介して現像装置80の中央部(図8の中央左側である。)に接続されている。なお、図示は省略するが、2つのダクト75A、75Bは、現像装置80の長手方向両端部に連通するダクト主部に接続されている。このような構成により、2つのポンプ10A、10Bのポンプ能力に差異が生じてしまった場合であっても、現像装置80の両端部のいずれか一方における吸引力が低下してしまう不具合が抑止される。
また、図9に示すように、2つのポンプ10A、10Bの吸気口11aを吸気チューブ71A、71Bを介して中継部30に独立して接続して、中継部30を単数の吸気チューブ71を介して現像装置80に接続することもできる。なお、図示は省略するが、ダクト75は、現像装置80の長手方向両端部に連通するダクト主部に接続されている。このような構成により、2つのポンプ10A、10Bのポンプ能力に差異が生じてしまった場合であっても、現像装置80の両端部のいずれか一方における吸引力が低下してしまう不具合が抑止される。
さらに、図10に示すように、2つのポンプ10A、10Bの吸気口11aを吸気チューブ71A、71Bを介して中継部30に独立して接続して、中継部30を2つの吸気チューブ71A、71Bを介して現像装置80の両端部に分離して接続することもできる。このような構成により、現像装置80に接続された2つの吸気チューブ71A、71Bを介して、トナー飛散の発生頻度の高い現像装置80の両端部から効率よく浮遊トナーを吸引することができる。さらには、中継部30を設けることで、2つのポンプ10A、10Bのポンプ能力に差異が生じてしまった場合であっても、現像装置80の両端部のいずれか一方における吸引力が低下してしまう不具合が抑止される。
以上説明したように、本実施の形態5でも、前記各実施の形態と同様に、ダイヤフラム15を有するポンプ本体11を複数設置しているために、ポンプ本体11の大型化等をおこなうことなく、ポンプ72全体のポンプ能力を高めることができる。したがって、画像形成装置50(現像装置80)が高速化された場合等であっても、ポンプ72で大きな動作音が生じることがなく、ポンプ本体11の損傷がなく、現像装置80からのトナー飛散を効率的に軽減することができる。
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 現像装置とその近傍を示す断面図である。 吸気装置に設置されるポンプを示す概略図である。 吸気装置と現像装置との接続状態を長手方向にみた概略図である。 この発明の実施の形態2における吸気装置に設置されるポンプを示す概略図である。 この発明の実施の形態3における吸気装置に設置されるポンプを示す概略図である。 この発明の実施の形態4における吸気装置に設置されるポンプを示す概略図である。 この発明の実施の形態5における吸気装置と現像装置との接続状態を長手方向にみた概略図である。 別の吸気装置と現像装置との接続状態を長手方向にみた概略図である。 さらに別の吸気装置と現像装置との接続状態を長手方向にみた概略図である。
符号の説明
10A 第1ポンプ部、 10B 第2ポンプ部、
11 ポンプ本体、
11a 吸気口、 11b 排気口、
12 吸気弁、 13 排気弁、
15 ダイヤフラム、
20、20A、20B 駆動モータ、
21、21A、21B クランク軸、
21a、21b 分割クランク軸、
22、22A、22B、23 回転板、
25 ジョイント、
30 中継部、 31、32 側板、 35 軸受、
50 画像形成装置本体(装置本体)、 54 感光体ドラム(像担持体)、
70 吸気装置、
71、71A、71B 吸気チューブ(チューブ)、
72 ポンプ(ダイヤフラム式エアーポンプ)、
73、73A、73B 排気チューブ、
74 回収タンク、 74a フィルタ、
75、75A、75B ダクト、
80 現像装置(現像部)。

Claims (23)

  1. 現像剤を収容する現像部内を吸気する吸気装置であって、
    ダイヤフラムを有するとともにチューブを介して前記現像部に接続されたポンプ本体を複数備えたことを特徴とする吸気装置。
  2. 前記複数のポンプ本体の前記ダイヤフラムに接続されたクランク軸を回転駆動して前記複数のダイヤフラムを膨縮する単数の駆動モータを備えたことを特徴とする請求項1に記載の吸気装置。
  3. 前記複数のダイヤフラムが異なるタイミングで膨縮するように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の吸気装置。
  4. 前記複数のダイヤフラムは、単数の前記クランク軸に接続されて、それぞれの膨縮方向が異なるように配設されたことを特徴とする請求項3に記載の吸気装置。
  5. 前記クランク軸は、偏心回転運動の位相が異なるようにジョイントを介して分割された複数の分割クランク軸を備え、
    前記複数のダイヤフラムは、前記複数の分割クランク軸の1つにそれぞれ接続されて、それぞれの膨縮方向が同方向になるように配設されたことを特徴とする請求項3に記載の吸気装置。
  6. 前記複数のポンプ本体の前記ダイヤフラムに接続されたクランク軸をそれぞれ回転駆動して前記複数のダイヤフラムをそれぞれ膨縮する複数の駆動モータを備えたことを特徴とする請求項1に記載の吸気装置。
  7. 前記現像剤の劣化度が所定値に達しているときには、前記現像剤の劣化度が所定値に達していないときに比べて、前記複数の駆動モータのうち稼動する駆動モータの数が多くなるように制御されることを特徴とする請求項6に記載の吸気装置。
  8. 前記現像部が連続的に稼動される時間が所定値以上であるときには、前記現像部が連続的に稼動される時間が所定値未満であるときに比べて、前記複数の駆動モータのうち稼動する駆動モータの数が多くなるように制御されることを特徴とする請求項6に記載の吸気装置。
  9. 前記現像部は、前記現像剤を担持して像担持体に対向するとともに駆動速度が可変される現像剤担持体を備え、
    前記現像剤担持体の駆動速度が所定値以上であるときには、前記現像剤担持体の駆動速度が所定値未満であるときに比べて、前記複数の駆動モータのうち稼動する駆動モータの数が多くなるように制御されることを特徴とする請求項6に記載の吸気装置。
  10. 前記複数の駆動モータのそれぞれの累積駆動時間を検知する検知手段を備え、
    前記検知手段の検知結果に基いて前記複数の駆動モータのうち使用頻度が高くなる駆動モータが切替えられることを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれかに記載の吸気装置。
  11. 前記複数の駆動モータのそれぞれの累積駆動時間を検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果に基いて前記駆動モータの交換時期を告知する告知手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項6〜請求項10のいずれかに記載の吸気装置。
  12. 前記複数の駆動モータは、前記クランク軸を駆動する回転数がそれぞれ異なることを特徴とする請求項6〜請求項11のいずれかに記載の吸気装置。
  13. 前記複数の駆動モータは、それぞれの前記ダイヤフラムが異なるタイミングで膨縮するように制御されることを特徴とする請求項6〜請求項12のいずれかに記載の吸気装置。
  14. 前記クランク軸は、一端が前記駆動モータに接続され、他端が軸受を介して回転可能に支持されたことを特徴とする請求項2〜請求項13のいずれかに記載の吸気装置。
  15. 前記複数のポンプ本体は、吸気口及び排気口のうち少なくとも一方が同じ方向に向けて開口するように配設されたことを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の吸気装置。
  16. 前記複数のポンプ本体は、それぞれの吸気口がチューブを介して前記現像部に独立して接続されたことを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれかに記載の吸気装置。
  17. 前記複数のポンプ本体は、それぞれの吸気口がチューブを介して前記現像部の長手方向両端部にそれぞれ離間して接続されたことを特徴とする請求項16に記載の吸気装置。
  18. 前記複数のポンプ本体は、それぞれの吸気口がチューブを介して前記現像部の長手方向中央部にそれぞれ近接して接続されたことを特徴とする請求項16に記載の吸気装置。
  19. 前記複数のポンプ本体は、それぞれの吸気口がチューブを介して中継部に独立して接続され、
    前記中継部は、単数のチューブを介して前記現像部に接続されたことを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれかに記載の吸気装置。
  20. 前記複数のポンプ本体は、それぞれの吸気口がチューブを介して中継部に独立して接続され、
    前記中継部は、複数のチューブを介して前記現像部に分離して接続されたことを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれかに記載の吸気装置。
  21. 請求項1〜請求項20のいずれかに記載の吸気装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  22. 請求項1〜請求項20のいずれかに記載の吸気装置に対して着脱自在に設置される前記現像部を備えたことを特徴とする現像装置。
  23. 請求項1〜請求項20のいずれかに記載の吸気装置に対して着脱自在に設置される前記現像部を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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