JP2007256813A - 光レセプタクルおよびこれを用いた光モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】スタブまたはストッパの保持信頼性や、高温高湿環境下や熱サイクル作用環境下での長期信頼性を高め、且つ、所望の光信号の伝送特性を確保するうえで好適な光レセプタクルおよびこれを用いた光モジュールを提供する。
【解決手段】本発明に係る光レセプタクルX1は、スタブ10と、スリーブ20と、スリーブホルダ30を備え、スタブ10は、スリーブ20の貫通孔21に挿入すると圧入状態となる圧入部11bと、該圧入部11bよりプラグP側に位置する全体に形成され、スリーブ20の貫通孔21を規定する貫通孔規定面21aと離間する離間部11cとを有しており、圧入部11bと離間部11cとの境界には段差11dが形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は光通信に用いる光レセプタクルと、これを用いた光モジュールに関するものである。
近年、情報通信が高速化・大容量化の傾向にあり、その対応策として光通信技術が利用されている。光通信は、一般的に、電気信号を変換して得られる光信号を、光ファイバを用いて伝播し、伝搬された光信号を再度電気信号に変換することにより行われる。このような電気信号と光信号との変換は、半導体レーザやフォトダイオードなどの光素子により行われ、光素子からの光(光信号)の光ファイバへの結合は、レセプタクルにより行われている。
レセプタクルとしては、貫通孔を有するフェルールの該貫通孔に光ファイバを挿入固定してなるスタブを備えるものや、光が通過するための貫通孔を有するストッパを備えるものなどが挙げられる。スタブ型レセプタクルは、通常伝送速度が1Gbpsを超える高速の光通信用モジュールに採用され、ストッパ型レセプタクルは、通常伝送速度が155Mbps〜1Gbpsの比較的低速の光通信用モジュールに採用されている。このようなスタブ型レセプタクルは例えば特許文献1に開示されており、ストッパ型レセプタクルは特許文献2に開示されている。
特開2005−99748号公報 実開平6−40903号公報
例えば、特許文献1の光レセプタクルは、光ファイバ付きスタブと、このスタブの光ファイバと光コネクタフェルールの光ファイバとの間の調芯を得るための精密スリーブと、この精密スリーブの一端部を保持するためのスリーブホルダとを備えており、スタブは精密スリーブに接着剤を介して接着固定されている。このような構成によると、精密スリーブによるスタブ保持の信頼性の面で問題がある。これは、精密スリーブにおけるスタブの接着面は、スタブの光ファイバと光コネクタフェルールの光ファイバとの同心度を高めるべく、通常表面粗さ(Ra)の非常に小さい加工(例えば研磨加工)が施されているため、接着剤のアンカー効果をほとんど得ることができないことに起因している。また、本構成の光レセプタクルは、高温高湿環境下で接着剤の劣化(保持力の低下)が起こり易いため、このような環境下での使用は長期信頼性の面でも問題がある。さらに、本構成の光レセプタクルは、熱サイクルが作用すると接着剤の膨張収縮が生じ、接着剤との界面において剥離が発生し易くなるため、精密スリーブによるスタブ保持の信頼性の面で問題がある。
そこで、接着剤を用いずにスタブ(あるいはストッパ)をスリーブ内に固定する方法として圧入を採用すると、上述の問題は回避されるものの圧入部においてスリーブが拡径してしまうため、スタブ(あるいはストッパ)に対して当接させるべく該スリーブに挿入される光コネクタフェルールに傾きが生じてしまう場合がある。このような傾きが発生すると、スタブ(あるいはストッパ)を介して光コネクタフェルールの光ファイバに伝搬する光信号を適切に伝播することが困難となってしまう。
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、スタブまたはストッパの保持信頼性や、高温高湿環境下や熱サイクル作用環境下での長期信頼性を高め、且つ、所望の光信号の伝送特性を確保するうえで好適な光レセプタクルおよびこれを用いた光モジュールを提供することを、目的とする
本発明の第1の側面に係る光レセプタクルは、光ファイバを有するスタブと、該スタブの光ファイバに対して光学的に接続される光ファイバを有するプラグの少なくとも一部、および、前記スタブの少なくとも一部を挿入するための貫通孔を有し、前記プラグの光ファイバと前記スタブの光ファイバとの間の調心を得るためのスリーブと、該スリーブの少なくとも一部を挿入するための貫通孔を有するスリーブホルダを備えるものであって、前記スタブは、前記スリーブの貫通孔に挿入すると圧入状態となる圧入部と、該圧入部より前記プラグ側に位置する全体に形成され、前記スリーブの貫通孔を規定する貫通孔規定面と離間する離間部とを有しており、前記圧入部と前記離間部との境界には段差が形成されていることを特徴としている。
本発明の第2の側面に係る光レセプタクルは、光が通過するための貫通孔を有し、該貫通孔を介して光が導入される光ファイバを有するプラグの移動を制限するためのストッパと、前記プラグの少なくとも一部および前記ストッパの少なくとも一部を挿入するための貫通孔を有し、該プラグの光ファイバと前記ストッパの貫通孔を通過する光の光軸との間の調心を得るためのスリーブと、該スリーブの少なくとも一部を挿入するための貫通孔を有するスリーブホルダを備えるものであって、前記ストッパは、前記スリーブの貫通孔に挿入すると圧入状態となる圧入部と、該圧入部より前記プラグ側に位置する全体に形成され、前記スリーブの貫通孔を規定する貫通孔規定面と離間する離間部とを有しており、前記圧入部と前記離間部との境界には段差が形成されていることを特徴としている。
本発明の第1および第2の側面に係る光レセプタクルにおいて前記スリーブホルダは、該スリーブホルダの貫通孔に挿入される前記スリーブを圧入状態とするための圧入保持部を有しており、前記圧入部と前記離間部との境界は、前記スリーブの軸心方向において、前記スリーブホルダの圧入保持部における前記プラグ側の境界と同一位置あるいは該プラグ側に位置しているのが好ましい。
本発明に係る光モジュールは、本発明の第1および第2の側面に係る光レセプタクルと、前記スタブの光ファイバに向けて光を出射する、または、前記スタブの光ファイバを介して導出された光を受けるための光素子と、を備えることを特徴としている。
本発明の第1の側面に係る光レセプタクルでは、スタブがスリーブの貫通孔に挿入すると圧入状態となる圧入部(スリーブの貫通孔の孔径より外径の大きい部位)と、該圧入部よりプラグ側に位置する全体に形成され、スリーブの貫通孔を規定する貫通孔規定面と離間する離間部とを有しており、圧入部と離間部との境界には段差が形成されている。そのため、本光レセプタクルでは、スリーブにスタブが圧入されることにより、スリーブにおけるスタブの圧入部の圧入領域およびその近傍領域でスリーブが弾性変形(例えば拡径)し、該各領域におけるスリーブの内径がプラグの外径より大きくなっても、スタブの離間部に対応する領域でスリーブの弾性変形の一部もしくは全部が元に戻る(吸収される)ため、プラグの挿入領域全体にわたってスリーブの弾性変形が生じている箇所を実質的になくすことができる。したがって、本光レセプタクルでは、接着剤などを介さずにスタブをスリーブに保持させることができるのに加え、該スリーブに挿入されるプラグのガタツキを抑制することができるのである。つまり、本光レセプタクルは、スタブの保持信頼性や、高温高湿環境下や熱サイクル作用環境下での長期信頼性を高め、且つ、所望の光信号の伝送特性を確保するうえで好適なのである。
本発明の第2の側面に係る光レセプタクルでは、本発明の第1の側面に係る光レセプタクルと同様の効果を奏する。
本発明の第1および第2の側面に係る光レセプタクルにおいてスリーブホルダが該スリーブホルダの貫通孔に挿入されるスリーブを圧入状態とするための圧入保持部を有しており、圧入部と離間部との境界がスリーブの軸心方向においてスリーブホルダの圧入保持部におけるプラグ側の境界と同一位置あるいは該プラグ側に位置している場合、スリーブホルダにスリーブを圧入することに起因してスリーブの内径がプラグの外径より小さくなるように弾性変形してしまうのを適切に防ぐことができる。したがって、本構成の光レセプタクルは、プラグの先端を所定位置(例えばスタブやストッパに当接する位置)まで適切に挿入することができるので、所望の光信号の伝送特性を確保することができる。
本発明に係る光モジュールは、上述の光レセプタクルを備えていることから、上述した本発明の第1および第2の側面に係る光レセプタクルの効果を享受できる。すなわち、本光モジュールは、スタブの保持信頼性や、高温高湿環境下や熱サイクル作用環境下での長期信頼性を高め、且つ、所望の光信号の伝送特性を確保するうえで好適なのである。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光レセプタクルX1を模式的に表す断面図である。光レセプタクルX1は、スタブ10と、スリーブ20と、スリーブホルダ30とを備えている。
スタブ10は、フェルール11および光ファイバ12を有し、フェルール11の貫通孔11aに光ファイバを例えば接着剤により接着固定することにより構成される部材である。スタブ10は、後述のプラグPと光学的に接続される。スタブ10の先端面10aは、アール面(例えば曲率半径が5〜30mm)である。このような構成は、プラグPとの間の接続損失を低減するうえで好適である。スタブ10の後端面10bは、例えば光素子から出射された光が光ファイバ12の端面で反射し、反射光として該光素子に戻るのを防ぐべく、スタブ10の軸心に対して所定の角度(例えば4〜10°)で傾斜する傾斜面とされているが、スタブ10の軸心に対して略垂直な面としてもよい。なお、スタブ10の後端面10b側には、スタブ10に向けて光を出射するための光源への戻り光を抑制する光アイソレータを配してもよい。
フェルール11は、貫通孔11a、圧入部11b、離間部11c、および段差11dを有する。貫通孔11aは、光ファイバ12を挿入するための部位であり、その孔径は光ファイバ12の外径と略同一あるいは若干大きく設定されている。圧入部11bは、後述するスリーブ20の貫通孔21に挿入すると圧入状態となる部位であり、その外径は貫通孔21の孔径より1.5〜5μm程度大きく設定されている。離間部11cは、後述するスリーブ20の貫通孔規定面21aから所定距離(例えば0.3〜1.0mm程度)離間する部位であり、その外径は貫通孔21の孔径より0.1〜1mm程度小さく設定されている。段差11dは、圧入部11bと離間部11cとの境界に位置し、圧入部11bと離間部11cとを連結する部位であり、圧入部11bの外周面および離間部11cの外周面に対して交差(本実施形態では直交)するように広がる面によって構成される。なお、フェルール11を構成する材料としては、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化アルミニウム(アルミナ)、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素および窒化アルミニウムなどの単体もしくはこれらを主成分として含むセラミックス、結晶化ガラスなどのガラスセラミックス、金属、樹脂などが挙げられ、中でも対候性や靭性に優れたジルコニア系セラミックス(ジルコニアを主成分とするセラミックス)が好適である。
光ファイバ12は、その光軸方向に延びるコアおよびクラッドを有しており、コアとクラッドとの境界において光を全反射させることにより、コアに沿って光を伝播することができるように構成されている。光ファイバを構成する材料としては、例えば石英ガラスやプラスチックなど挙げられるが、損失特性やキズのつき難さの観点から石英ガラスが好適である。
スリーブ20は、スタブ10およびプラグPを挿入するための貫通孔21を有し、スタブ10とプラグPとの間の調心機能を担う部材である。ここで、調芯機能とは、一方の光ファイバ(コア)と他方の光ファイバ(コア)とを再現よく接続させるための機能を意味する。スリーブ20には、その一端からスタブ10が挿入され、その他端からプラグPが挿入される。本実施形態に係るスリーブ20は、長手方向(矢印AB方向)に延びるスリットを有していない、いわゆる精密スリーブである。このような構成のスリーブ20を採用する場合において本発明の効果を特に発揮される。スリーブ20としては、精密スリーブに代えて、いわゆる割りスリーブ(スリット有り)を採用してもよい。スリーブ20を構成する材料としては、燐青銅、ベリリウム銅、黄銅、銅、ステンレスなどの金属、エポキシや液晶ポリマなどのプラスチック、ジルコニア系やアルミナ系のセラミックスなどが挙げられ、中でも耐摩耗性に優れ且つ適度に弾性変形するジルコニア系セラミックス(ジルコニアを主成分とするセラミックス)が好適である。さらに、ジルコニア系セラミックスの中でも、酸化ジルコニウム(ZrO)を主成分とし、Y、CaO、MgO、CeO、Dyなどからなる群より選択される少なくとも一種を安定化剤として含む部分安定化ジルコニアセラミックス(正方晶の結晶が主体)は、耐摩耗性および弾性変形性の観点から好適である。
スリーブホルダ30は貫通孔31を有し、スリーブ20を保持するための部材である。貫通孔31は、スリーブ20の少なくとも一部(本実施形態では一端部)を保持するための部位であり、その孔径はスリーブ20の外径と略同一あるいは若干小さく(圧入可能な状態に)設定されている。貫通孔31におけるスリーブ20との当接面の算術平均粗さは、スリーブ20の保持状態の安定性の観点から、0.1μm以上に設定するのが好適である。スリーブホルダ30を構成する材料としては、ステンレス、銅、鉄、ニッケルなどの溶接可能材料やセラミックスなどが挙げられ、特に耐腐食性および溶接性の観点からステンレスが好適である。また、スリーブホルダ30の表面には、半田などとの密着性の観点から、金メッキなどを施してもよい。
本実施形態に係る光レセプタクルX1では、スタブ10がスリーブ20の貫通孔21に挿入すると圧入状態となる圧入部11b(貫通孔21の孔径より外径の大きい部位)と、該圧入部11bよりプラグP(矢印A方向)側に位置する全体に形成され、スリーブ20の貫通孔21を規定する貫通孔規定面21aと離間する離間部11cとを有しており、圧入部11bと離間部11cとの境界には段差11dが形成されている。そのため、光レセプタクルX1では、スリーブ20にスタブ10が圧入されることにより、スリーブ20におけるスタブ10の圧入部11bの圧入領域Tおよびその近傍領域Tでスリーブ20が弾性変形(拡径)し、該各領域T,Tにおけるスリーブ20の内径がプラグPの外径より大きくなっても、スタブ10の離間部11cに対応する領域Tでスリーブ20の弾性変形の一部もしくは全部が元に戻る(吸収される)ため、プラグPの挿入領域T全体にわたってスリーブ20の弾性変形が生じている箇所を実質的になくすことができる。したがって、光レセプタクルX1では、接着剤などを介さずにスタブ10をスリーブ20に保持させることができるのに加え、該スリーブ20に挿入されるプラグPのガタツキを抑制することができるのである。つまり、光レセプタクルX1は、スタブ10の保持信頼性や、高温高湿環境下や熱サイクル作用環境下での長期信頼性を高め、且つ、所望の光信号の伝送特性を確保するうえで好適なのである。
また、光レセプタクルX1では、圧入部11bと離間部11cとの境界(段差11d)がスリーブ20の軸心方向(矢印AB方向)においてスリーブホルダ30の貫通孔(圧入保持部)31におけるプラグP(矢印A方向)側の境界よりプラグP側に位置しているため、スリーブホルダ30にスリーブ20を圧入することに起因してスリーブ20の内径がプラグPの外径より小さくなるように弾性変形してしまうのを適切に防ぐことができる。したがって、光レセプタクルX1は、プラグPの先端をスタブ10に当接する位置まで適切に挿入することができるので、所望の光信号の伝送特性を確保することができる。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る光レセプタクルX2を模式的に表す断面図である。光レセプタクルX2は、スタブ10に代えてストッパ40を有する点において、光レセプタクルX1と異なる。光レセプタクルX2の他の構成については、光レセプタクルX1に関して上述したのと同様である。
ストッパ40は、貫通孔40a、圧入部40b、離間部40c、および段差40dを有する。を有する。貫通孔40aは、光を通過させるための部位であり、その孔径は光を適切に通過させることができる範囲であり、例えばφ0.3mm以上に設定されている。圧入部40bは、スリーブ20の貫通孔21に挿入すると圧入状態となる部位であり、その外径は貫通孔21の孔径より1.5〜5μm程度大きく設定されている。離間部40cは、スリーブ20の貫通孔規定面21aから所定距離(例えば0.3〜1.0mm程度)離間する部位であり、その外径は貫通孔21の孔径より0.1〜1mm程度小さく設定されている。段差40dは、圧入部40bと離間部40cとの境界に位置し、圧入部40bと離間部40cとを連結する部位であり、圧入部40bの外周面および離間部40cの外周面に対して交差(本実施形態では直交)するように広がる面によって構成される。なお、ストッパ40を構成する材料としては、本発明の第1の実施形態に示すフェルール11を構成する材料と同様のものが挙げられる。
本実施形態に係る光レセプタクルX2は、光レセプタクルX1と同様の効果を奏する。
図3は、本発明に係る光レセプタクルX1を備える光モジュールYの断面を表す。光モジュールYは、光レセプタクルX1および光素子ユニット50を備える。光素子ユニット50は、光素子51と、レンズ52と、ケース53とを備える。なお、ここでは光レセプタクルX1を用いて説明するが、光レセプタクルX2を用いても同様である。
光素子51は、スタブ10の光ファイバ12に向けて光を出射するための発光素子、または、スタブ10の光ファイバ12を介して導出された光を受けるための受光素子である。発光素子としては、半導体レーザやLEDなどの発光ダイオードなどが挙げられ、受光素子としては、受信用のPD(フォトダイオード)などが挙げられる。
レンズ52は、光素子51が発光素子の場合は該発光素子から出射された拡散光を集光して集光光に変換したうえでスタブ10の光ファイバ12に導入する機能を担い、光素子51が受光素子の場合はスタブ10の光ファイバ12を介して導出された光を集光して該受光素子に導入する機能を担う部材である。
ケース53は、光素子51およびレンズ52を収容するための部材であり、光レセプタクルX1に対して例えば溶接により接合されている。ケース53を構成する材料としては、ステンレス、銅、鉄、ニッケルなどの溶接可能なものが挙げられ、中でも耐腐食性や溶接性の観点からステンレスが好適である。
本実施形態に係る光モジュールYでは、スタブ10の光ファイバ12と光ファイバ12よりもモードフィールド径の小さい光素子51とがレンズ52を介して結合されているため、レンズ52に要求される倍率が小さくなり、拡散光Laと集光光Lbとの距離を短くすることができる。つまり、光モジュールYでは、曲率や屈折率が同じレンズ52を採用する場合、要求される倍率が小さいほど物像間距離が短くなるため、光素子51と光ファイバ12の後端面との離間距離を小さくすることができる。したがって、光モジュールYは小型化が図れるため、トランシーバ等において高速変調に必要な電気回路のスペースを確保するうえで好適である。
光モジュールYは、光レセプタクルX1を備えていることから、光レセプタクルX1の効果を享受できる。すなわち、光モジュールYは、スタブ10の保持信頼性や、高温高湿環境下や熱サイクル作用環境下での長期信頼性を高め、且つ、所望の光信号の伝送特性を確保するうえで好適なのである。
以上、本発明の具体的な実施形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
光レセプタクルX1,X2においてスリーブ20は、その内面に、スタブ10あるいはストッパ40を支持するための突起部を3つ以上有する構成としてもよい。このような構成によると、スリーブ20にプラグPの挿抜する際に該スリーブ20との間に空気抜きとして作用する隙間を規定することができるため、プラグPの挿抜をより容易に行うことが可能となる。
上述の各実施形態において、圧入部11b,40bと離間部11c,40cとの境界(段差11d,40d)がスリーブ20の軸心方向(矢印AB方向)においてスリーブホルダ30の貫通孔(圧入保持部)31におけるプラグP(矢印A方向)側の境界よりプラグP側に位置しているが、このような構成には限られず、圧入部11b,40bと離間部11c,40cとの境界(段差11d,40d)と、スリーブホルダ30の貫通孔(圧入保持部)31におけるプラグP(矢印A方向)側の境界とがスリーブ20の軸心方向(矢印AB方向)において同一位置であってもよい。このような構成においても、同様の効果を奏する。
次に、本発明の実施例および比較例について説明する。
[実施例]
<試験用光モジュールの作製>図3に示す光モジュールYの構成に基づき試験用光モジュールを作製した。まず、ジルコニアセラミックスを用いて、押出し成形により所定形状の成形体を作製し、これを所定温度(1400℃程度)で焼成して焼結体を作製した後、所定の寸法(内径:0.1260mm+0.001mm/−0mm、外径:1.2520mm、長さ:3.0mm)になるまで研削、研磨加工を行い、貫通孔11aを有するフェルール11を作製した。外径寸法は、圧入部11bの外径を1.2520mmとし、離間部11cの外径を1.0mm、矢印AB方向の長さを0.5mmとした。次に、フェルール11の貫通孔11aに石英ガラス製シングルモードファイバ(型番:SMF28e、コーニング(Corning)社製)を熱硬化型エポキシ系接着剤により接着固定し、その両端に研磨加工を施すことによりスタブ10を作製した。この両端の研磨加工のうちプラグPの接触側の端部にはR形状(曲率半径:7〜20mm)の研磨加工を施し、その反対側の端部には光ファイバ12の軸心に対して8°傾斜する斜め研磨加工を施した。次に、ジルコニアセラミックスを用いて、押出し成形により所定形状の成形体を作製し、これを所定温度(1400℃程度)で焼成して焼結体を作製した後、所定の寸法(内径:1.250mm+0.001mm/−0mm、外径:2.920mm±0.005mm、長さ:6.2mm±0.1mm)になるまで研削、研磨加工を行い、貫通孔21を有するスリーブ20を作製した。なお、貫通孔21の内面の面粗さ(Ra)は0.2μm以下にし、ダイヤモンドツールにてプラグPの挿入側端部にテーパ部を形成した。次に、ステンレス材料(SUS304)を用いて、円筒状のスリーブホルダ30(内径:2.915mm以下)を作製した。次に、スタブ10をスリーブ20の貫通孔21に圧入させた後、スリーブ20をスリーブホルダ30に圧入して光レセプタクルを作製した。なお、圧入部11bと離間部11cとの境界に位置する段差11dと、スリーブホルダ30の保持部31における矢印A方向側の境界とは、スリーブ20の軸心方向(矢印AB方向)において同一位置となるように設定した。次に、レーザダイオードと、該レーザダイオードからの光のモードフィールド径を10μmにするための非球面レンズとを備えるTO−CANパッケージを該レーザダイオードからのレーザ光がスタブ10の光ファイバ12の一端に結合するように固定して試験用光モジュールを作製した。
<繰り返し着脱時における光パワーの変動の測定>まず、TO−CANパッケージのレーザダイオードに閾値以上電流を印可し、レーザを発光させた。次に、LCコネクタおよびFCコネクタを取り付けたパッチコードの該LCコネクタを試験用光モジュールの光レセプタクルに挿入し、該FCコネクタをビームディテクタ(型番:8153A(光マルチメータ)/HB81533B(Opticalヘッド)、ヒューレットパッカード(Hewlett Packard)社製)に接続し、FCコネクタ端からの光出力を測定した。その測定結果を図4に示した。
<プラグに荷重をかけたときの光パワーの変動の測定>まず、TO−CANパッケージのレーザダイオードに閾値以上電流を印可し、レーザを発光させた。次に、LCコネクタおよびFCコネクタを取り付けたパッチコードの該LCコネクタを試験用光モジュールの光レセプタクルに挿入し、該FCコネクタをビームディテクタ(型番:8153A(光マルチメータ)/HB81533B(Opticalヘッド)、ヒューレットパッカード(Hewlett Packard)社製)に接続し、FCコネクタ端からの光出力(基準値)を測定した。次に、LCコネクタ側のファイバを、該LCコネクタの光軸に対して垂直方向に150gfの荷重をかけて引張り、その際のFCコネクタ端からの光出力を測定し、基準値からの変動を求めた。その光出力変動の結果を図5に示した。
[比較例]
<試験用光モジュールの作製>離間部11cを形成しない以外は実施例と同様にして試験用光モジュールを作製した。
<繰り返し着脱時における光パワーの変動の測定>実施例と同様にして測定を行い、その光出力の測定結果を図4に示した。
<プラグに荷重をかけたときの光パワーの変動の測定>実施例と同様にして測定を行い、その光出力変動の結果を図5に示した。
[評価]
図4のグラフに示されるように、比較例としての試験用光モジュールでは、光出力が0.173〜0.624dBm(最大幅0.451dBm)の範囲であったのに対して、実施例としての試験用光モジュールでは、光出力が0.402〜0.638dBm(最大幅0.236dBm)の範囲であった。ここで、「dBm」は出力を絶対値で示すものであり、「0dBm=1mW」である。以上のことから、実施例の試験用光モジュールの方が、繰り返し着脱特性の面で優れていることが確認された。また、図5のグラフに示されるように、比較例としての試験用光モジュールでは、光出力変動が1.4〜3.0dB(最大幅1.6dB)の範囲であったのに対し、実施例としての試験用光モジュールでは、光出力変動が0.40〜0.95dB(最大幅0.55dB)の範囲であった。ここで、「dB」は出力の基準からの変動を割合で示すものである。以上のことから、実施例の試験用光モジュールの方が、プラグに荷重をかかるような状況下でも光出力変動の変動幅が小さく、且つ、変動の大きさの最大値も小さいことが確認された。
以上により、本実施例の試験用光モジュールは、繰り返し着脱特性に優れるのに加え、プラグに荷重が作用する場合でも光出力変動に対して安定した特性が得られることわかった。
本発明の第1の実施形態に係る光レセプタクルを模式的に表す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る光レセプタクルを模式的に表す断面図である。 図1に示す光レセプタクルを備える光モジュールを模式的に表す断面図である。 繰り返し着脱時における光パワーの変動の測定の結果を表すグラフである。 プラグに荷重をかけたときの光パワーの変動の測定の結果を表すグラフである。
符号の説明
X1,X2 光レセプタクル
Y 光モジュール
10 スタブ
11 フェルール
11a 貫通孔
11b 圧入部
11c 離間部
11d 段差
12 光ファイバ
20 スリーブ
21 貫通孔
21a 貫通孔規定面
30 スリーブホルダ
31 保持部
40 ストッパ
40a 貫通孔
40b 圧入部
40c 離間部
40d 段差
50 光素子ユニット
51 光素子
52 レンズ
53 ケース

Claims (4)

  1. 光ファイバを有するスタブと、該スタブの光ファイバに対して光学的に接続される光ファイバを有するプラグの少なくとも一部、および、前記スタブの少なくとも一部を挿入するための貫通孔を有し、前記プラグの光ファイバと前記スタブの光ファイバとの間の調心を得るためのスリーブと、該スリーブの少なくとも一部を挿入するための貫通孔を有するスリーブホルダを備える光レセプタクルであって、
    前記スタブは、前記スリーブの貫通孔に挿入すると圧入状態となる圧入部と、該圧入部より前記プラグ側に位置する全体に形成され、前記スリーブの貫通孔を規定する貫通孔規定面と離間する離間部とを有しており、
    前記圧入部と前記離間部との境界には段差が形成されていることを特徴とする、光レセプタクル。
  2. 光が通過するための貫通孔を有し、該貫通孔を介して光が導入される光ファイバを有するプラグの移動を制限するためのストッパと、前記プラグの少なくとも一部および前記ストッパの少なくとも一部を挿入するための貫通孔を有し、該プラグの光ファイバと前記ストッパの貫通孔を通過する光の光軸との間の調心を得るためのスリーブと、該スリーブの少なくとも一部を挿入するための貫通孔を有するスリーブホルダを備える光レセプタクルであって、
    前記ストッパは、前記スリーブの貫通孔に挿入すると圧入状態となる圧入部と、該圧入部より前記プラグ側に位置する全体に形成され、前記スリーブの貫通孔を規定する貫通孔規定面と離間する離間部とを有しており、
    前記圧入部と前記離間部との境界には段差が形成されていることを特徴とする、光レセプタクル。
  3. 前記スリーブホルダは、該スリーブホルダの貫通孔に挿入される前記スリーブを圧入状態とするための圧入保持部を有しており、
    前記圧入部と前記離間部との境界は、前記スリーブの軸心方向において、前記スリーブホルダの圧入保持部における前記プラグ側の境界と同一位置あるいは該プラグ側に位置している、請求項1または2に記載の光レセプタクル。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の光レセプタクルと、
    前記スタブの光ファイバに向けて光を出射する、または、前記スタブの光ファイバを介して導出された光を受けるための光素子と、を備えることを特徴とする、光モジュール。
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