JP2007264615A - 光レセプタクルおよび光モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】ホルダにファイバスタブを圧入したときに、ホルダの膨らみを防止でき、機械的強度が高くかつ長期信頼性に優れた光レセプタクルと光モジュールを提供する。
【解決手段】光ファイバと、その光ファイバを保持するフェルールとを有してなるファイバスタブと、該ファイバスタブが内面に当接した状態で挿入される挿入孔を備えたスタブ保持部を有するホルダとを含んでなり、スタブ保持部は、その外周面と挿入孔との間に間隙部を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は光レセプタクルおよび光モジュールに関し、特に光通信用の光レセプタクルおよび光モジュールに関する。
光信号を例えば電気信号に変換するための光モジュールは、半導体レーザやフォトダイオードなどの光素子と、光信号を伝送する光ファイバとを備え、光素子を光ファイバの端面に対向配置して光信号を光ファイバの端面に入射(あるいは該端面から出射)することにより、光ファイバを介して該光信号を導入あるいは導出するように構成されている。
図4は、従来の光モジュール80を示す断面図であり、その一部を構成する光レセプタクル70は、ファイバスタブ71と、スリーブ72と、金属製のスリーブケース73と、金属製のホルダ74とによって構成されている。
光レセプタクル70において、ファイバスタブ71は、例えば、ジルコニア、アルミナ等のセラミック材料からなるフェルール75と、該フェルール75の貫通孔に石英ガラス等からなる光ファイバ76を挿入固定して得られ、そのファイバスタブ71の後端部が金属製のホルダ74に圧入されている。このように、ファイバスタブ71の後端部を金属製のホルダ74に圧入して固定するために、ホルダ74のファイバスタブ71が挿入される箇所の内径dは、ファイバスタブ71の外径Dよりわずかに小さく製作される。一方、ファイバスタブ71の先端部は、スリーブ72の内孔に挿入され、そのスリーブ72を保護するためのスリーブケース73がホルダ74に圧入または接着により固定されている。
また、光モジュールは、光レセプタクル70の後端面側に、光素子81とレンズ82を備えた金属製の筺体83をリング86を介して溶接により接合することにより構成される。以上のように構成された光モジュールにおいて、光レセプタクル70の前端面側(光素子81が配置される端面の反対側)より、スリーブ72の内孔にプラグフェルール77を挿入し、光ファイバ76の端面を当接させる。
さらに、図4の光モジュールにおいては、光源に入射される反射戻り光を防止する目的で光アイソレータ素子84を備えている。光アイソレータ素子84は、光レセプタクル70のファイバスタブ71の後端に固定され、磁石85がホルダ74の端面に接合されて、光アイソレータ素子84が磁石85の貫通孔に配置される構造である(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−233587号公報
しかしながら、従来の構造の光レセプタクルは、ホルダ74にファイバスタブ71を圧入固定すると、ホルダ74がわずかに膨らんで外径が大きくなってしまうという問題があった。このために、光モジュールを作製する際、ホルダ74の外径と、光素子81とレンズ82を含む筺体83を取り付けるためのリング86の内径のクリアランスにもバラツキが生じてしまい、高精度に溶接固定出来ないという問題があった。
また、ホルダ74の外径とリング86の内径のクリアランスのバラツキにより、溶接時にひずみが発生し、このひずみにより、光モジュールに要求される、振動試験や衝撃試験のような機械強度試験や、高温高湿試験や、温度サイクル試験のような環境において、十分な特性が得られない、という問題があった。特に温度変化により、金属の熱膨張・収縮の影響で光軸ズレが発生しトラッキングエラーが発生しやすいという、問題があった。
そこで、本発明は、ホルダにファイバスタブを圧入したときに、ホルダの膨らみを防止でき、機械的強度が高くかつ長期信頼性に優れた光レセプタクルと光モジュールを提供することを目的とする。
本発明に係る光レセプタクルは、光ファイバと、その光ファイバを保持するフェルールとを有してなるファイバスタブと、該ファイバスタブが挿入される挿入孔を備えたスタブ保持部を有するホルダとを含んでなり、前記スタブ保持部は、その外周面と前記挿入孔との間に間隙部を有することを特徴とする。
また、本発明に係る光レセプタクルは、前記ファイバスタブの先端部が挿入されるスリーブをさらに備え、前記ファイバスタブの先端部を除く後端部が前記挿入孔に圧入されることにより、前記ファイバスタブがスタブ保持部によって保持されるようにしてもよい。
また、本発明に係る光レセプタクルにおいて、前記間隙部は、前記挿入されたファイバスタブを囲撓するように環状に設けられていることが好ましい。
さらに、本発明に係る光レセプタクルにおいて、前記間隙部は、その一端が前記ホルダの端面で開口するように設けられていることが好ましい。
さらに、本発明に係る光レセプタクルでは、前記間隙部の少なくとも一部に、前記ホルダに比しヤング率の小さい弾性部材を含んでいてもよい。
また、本発明に係る光レセプタクルでは、前記スタブ保持部と前記ファイバスタブとの間にリング部材を設けることが好ましい。
さらに、本発明に係る光レセプタクルにおいて、前記リング部材は、一端面に開口する環状の溝部を有することが好ましい。
さらに、本発明に係る光レセプタクルでは、前記溝部の少なくとも一部に、前記リング部材に比しヤング率の小さい弾性部材を含んでいてもよい。
また、本発明に係る光レセプタクルでは、前記リング部材と前記ファイバスタブとの間に、前記リング部材の一端面から突出するように配置されたスリーブをさらに設けることが好ましい。
本発明に係る光モジュールは、本発明に係る光レセプタクルと、前記ファイバスタブの光ファイバに向けて光を出射するための発光素子、または、前記ファイバスタブの光ファイバより導出された光を受光する受光素子を備えた筐体とを有し、前記筐体が、前記保持部が挿入される接合リングを介して前記光レセプタクルに接合されたことを特徴とする。
本発明に係る光レセプタクルは、前記挿入孔に前記ファイバスタブを圧入固定しても、挿入孔の膨らみが前記間隙部に吸収されるため、前記スタブ保持部全体の変形を抑えることができ、外径の精度が悪くなることを防止できる。
また、前記間隙部が、前記ファイバスタブを囲撓するように環状に設けられていると、ホルダにファイバスタブを圧入固定した際のホルダの膨らみを均等に周方向全域にわたって吸収することが可能となり、より効果的に前記スタブ保持部全体の変形を抑えることができる。従って、より寸法精度の高いレセプタクルを実現出来る。
さらに、前記間隙部が、前記ホルダの端面まで延在するように設けられていると、スタブ保持部の外形の変形を、ファイバスタブが圧入固定される長手方向全域にわたって抑えることができるため、より効果的に前記スタブ保持部全体の変形を抑えることができる。さらに、本発明に係る光レセプタクルでは、前記間隙部の少なくとも一部に、前記ホルダに比しヤング率の小さい弾性部材を設ければ、該弾性部材で前記挿入孔の膨らみを吸収することができるとともに、前記間隙部に外部からのゴミ等が入り込むのを抑制することができる。
また、本発明に係る光レセプタクルにおいて、前記スタブ保持部と前記ファイバスタブとの間にリング部材を設ければ、前記ファイバスタブを前記リング部材でさらに強固に固定することができるため、ファイバスタブのホルダからの離脱を低減することができる。さらに、前記リング部材が、一端面に開口する環状の溝部を有していると、前記リング部材に前記ファイバスタブを圧入固定しても、リング部材の膨らみが前記環状の溝部に吸収されるため、前記スタブ保持部全体の変形を抑えることができる。従って、このような形態では、前記ファイバスタブを強固に固定しつつ、かつ寸法精度を高めることができる。
さらに、本発明に係る光モジュールは、前記ファイバスタブの圧入により、前記保持部の外形の変形が抑制できる光レセプタクルを用いて構成されているので、前記保持部の外形と前記接合リングの内径のクリアランスのバラツキを小さくできる。
従って、例えば、前記保持部と前記筐体とを、前記接合リングを介して溶接した場合においても、前記クリアランスのバラツキによるひずみが発生しないので、例えば、温度変化による、金属の熱膨張・収縮の影響で光軸ズレの発生を抑えることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態の光レセプタクルについて説明する。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る光レセプタクル1の断面図であり、図1(b)は、図1(a)の断面に直交するX−Xについての断面図である。この実施の形態の光レセプタクル1は、ファイバスタブ10と、スリーブ20と、スリーブケース30と、ホルダ40とを有してなる。なお、図1におけるプラグ50は、プラグ用のフェルール51の軸心方向に延びる貫通孔に光ファイバ52の一端部を挿入し、且つ、例えば接着剤により接着固定したものである。
ファイバスタブ10は、ファイバスタブ用のフェルール11および光ファイバ12を有し、フェルール11の軸心方向に延びる貫通孔に光ファイバ12を挿入し、且つ、例えば接着剤により接着固定することにより構成される。このファイバスタブ10の光ファイバ12とプラグ50の光ファイバ52とが光学的に接続される。ここで、ファイバスタブ10の先端面10aは、アール面(例えば曲率半径が5〜30mm)であることが好ましく、このようにアール面とすることにより、プラグ50と接続した際に、接続損失を低減することができる。
また、ファイバスタブ10の後端面10bは、ファイバスタブ10の軸に対して所定の角度(例えば4〜10°)で傾斜する傾斜面とすることが好ましく、このような傾斜面とすることで、例えば光素子(LEDやLDなど)から出射された光が光ファイバ12の端面で反射し、その反射光が光素子に戻るのを防ぐことができる。
フェルール11は、光ファイバ12を保護するとともに、後述するスリーブ20と協働してファイバスタブ10の中心軸とプラグ50の中心軸とを一致させるための部材である。フェルール11を構成する材料としては、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化アルミニウム(アルミナ)、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素および窒化アルミニウムなどの単体もしくはこれらを主成分として含むセラミックス、結晶化ガラスなどのガラスセラミックス、燐青銅、ベリリウム銅、黄銅、ステンレスなどの金属、エポキシや液晶ポリマなどのプラスチックスなどが挙げられ、中でも対候性や靭性に優れたジルコニア系セラミックス(ジルコニアを主成分とするセラミックス)が好適である。ジルコニア系セラミックスの中でも、とりわけ、酸化ジルコニウム(ZrO)を主成分とし、Y、CaO、MgO、CeO、Dyなどからなる群より選択される少なくとも一種を安定化剤として含む部分安定化ジルコニアセラミックス(正方晶の結晶が主体)が、耐摩耗性および弾性変形性の観点からより好ましい材料として挙げられる。
光ファイバ12は、光を伝播するためのものである。光ファイバ12としては、石英系光ファイバ、プラスチック系光ファイバおよび多成分ガラス系光ファイバなどが挙げられる。
スリーブ20は、ファイバスタブ10およびプラグ50が挿入される貫通孔21を有し、ファイバスタブ10の光ファイバの光軸と、プラグ50の光ファイバの光軸とを一致させる機能を担う部材である。このスリーブ20の貫通孔21には、開放端21aからファイバスタブ10が挿入され、開放端21bからプラグ50が挿入される。
本発明において、スリーブ20として、長手方向に延びるスリット(図示せず)を有する、いわゆる割りスリーブを用いることができる。このような割りスリーブを採用する場合、スリーブ20内に挿入されるプラグ50に対する把持力を高めるべく、貫通孔21の孔径はプラグ50の外径より若干小さく(例えば、貫通孔21へのファイバスタブ10挿入時に該ファイバスタブ10に作用する圧力が0.98N以上となるように)設定することが好ましい。
また、スリーブ20としては、割りスリーブではなく、いわゆる精密スリーブ(スリット無し)を採用することもできる。このスリーブ20を構成する材料としては、上述したフェルール11と同様のものが挙げられる。
スリーブケース30は、スリーブ20を収容するための略円筒形状の筒状部材であり、プラグ50が挿入される開口部30aと、ホルダ40に接合するための接合部30bとを有する。スリーブケース30におけるスリーブ20を収容するための空間の径は、スリーブ20の外径より若干(例えば60μm)大きく構成されている。また、開口部30aは、プラグ50の挿入時に該プラグ50を案内するための部位であり、テーパ状に構成されている。開口部30aにおける開口端径はプラグ50の外径より若干(例えば0.2mm)大きく構成されている。接合部30bは、上述したように、ホルダ40に接合するための部位である。
スリーブケース30を構成する材料としては、合成樹脂(熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂など)、金属(ステンレス、銅、鉄およびニッケルなど)、セラミックス(酸化アルミニウム(アルミナ)および酸化ジルコニウム(ジルコニア)など)、ガラス(石英など)などが挙げられる。この中でもホルダ40との固定を考慮し、熱膨張係数を合わせて信頼性を高めるため、ホルダ40と同様、ステンレスを用いるのが好ましい。
ホルダ40は、スタブ保持部42とスリーブ保持部41からなっており、スタブ保持部42は、ファイバスタブ10の後端部が圧入される挿入孔42aを有し、スリーブ保持部41は、挿入孔42aより大きい径を有しスリーブケース30が挿入される挿入孔41aを有している。ここで、挿入孔42aと挿入孔41aは同軸で連通して貫通孔40aを構成し、挿入孔42aと挿入孔41aの境界には段差が形成される。
以上のように構成されたスタブ保持部42の挿入孔42aに、ファイバスタブ10の後端部が圧入され、スリーブケース30及びスリーブ20のファイバスタブ10を覆っている部分が挿入孔41aに挿入される。尚、スリーブケース30の後端部は、その端面が挿入孔42aと挿入孔41aの境界にある段差に当接するように挿入される。
このようにして、ファイバスタブ10が、ホルダ40の保持部42によって保持され、スリーブケース30がスリーブ保持部41によって保持され、光モジュールを構成する際、
ホルダ40に光素子を含むサブモジュールが接続される。
スタブ保持部42におけるファイバスタブ10との圧接面(挿入孔42aの内周面)の算術平均粗さは、ファイバスタブ10を安定して保持するために、0.1μm以上に設定するのが好適である。また、本実施の形態では、ホルダ42の後端面にザグリ部を設けてそのザグリ部の底面(ザグリ面)にアイソレータ10b及び磁石を固定している。ザグリ面の外径は、磁石の外径よりもわずかに大きく(0.02〜0.8mm)、ザグリ深さは0.1〜2mm程度である。ホルダ40を構成する材料としては、ステンレス、銅、鉄およびニッケルなどが挙げられ、中でも、YAG溶接性に優れているSUS304やSF20T等のステンレス材料が好適である。
そして、本実施の形態の光レセプタクルにおいては、ホルダ40の保持部42に、挿入孔42aの変形によるスタブ保持部42の外形の変形を抑制する間隙部43を有している。これによって、挿入孔42aにファイバスタブ10が圧入されて挿入孔42aの径が拡がった場合であっても、スタブ保持部42の外形の変形を抑えることができる。
すなわち、光レセプタクルでは、ファイバスタブ10の後端部を挿入孔42aに圧入して固定するために、挿入孔42aの内径dは、ファイバスタブ10の外径Dよりわずかに小さく製作されているので、挿入孔42aにファイバスタブ10を圧入固定すると、ホルダ40がわずかに膨らんで外形が大きくなってしまい、外形の精度が悪くなる。しかしながら、本発明では、この間隙部43を設けることにより、挿入孔42aにファイバスタブ10を圧入固定した後であっても、挿入孔42aの膨らみが、間隙部43の変形によって吸収されて、膨らみの影響が外周まで伝わらない。これにより、本発明ではホルダ40の外形の変形を抑えることができる。
この間隙部43の形状は、挿入孔42aの膨らみを吸収することができればよく、例えば、点状の穴を複数配置する方法や溝を矩形や多角形状に配置する方法等が考えられるが、ホルダ40の膨らみを均等に周方向全域にわたって吸収することが好ましく、例えば、図1(b)に示すように、圧入されたファイバスタブ10を囲撓するように環状に設けられていることが好ましい。
また、間隙部43は、図1に示すように、その一端がホルダ40の端面まで延在するように形成されていることが望ましい。このようにすると、挿入孔42aにファイバスタブ10を圧入固定した際の、ファイバスタブ10が圧入固定されるスタブ保持部42の長手方向全体にわたって抑えることができるため、より効果的に外形の変形を抑えることができるため、外形の寸法バラツキの小さい光レセプタクルを実現できる。この間隙部43の形成方法としては、たとえばホルダ40に切削加工や研削加工等の機械加工を施す方法や、鋳造やMIM(Metal Injection Molding)等によってホルダ40を作成する際に予め間隙部43を形成する方法等が挙げられる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る光レセプタクル1’について図面を参照しつつ説明する。図2は、本発明の第2の実施形態に係る光レセプタクル1’の断面図である。光レセプタクル1’は、スリーブ20の後端部およびファイバスタブ10の後端部が長手方向に沿って圧入されたリング部材45を有している点で、本発明の第1の実施形態に係る光レセプタクル1と異なっている。
リング部材45は、ファイバスタブ10およびスリーブ20を保持する機能を担うものであり、温度変化により、金属の熱膨張・収縮の影響で光軸ズレが発生しないよう、ホルダ40と同様の材質、たとえばステンレス、銅、鉄およびニッケルなどで形成される。すなわち、リング部材45は、図2(a)に示すように、ファイバスタブ10の後端部が挿入されたスリーブ20の後端部の外周部分に圧入されることにより、ファイバスタブ10およびスリーブ20を保持して、ファイバスタブ10のスリーブ20からの離脱、およびファイバスタブ10とスリーブ20のホルダからの離脱を抑制することができる。なお、リング部材45の寸法としては、厚みを0.2mm〜1.0mm(スリーブの肉厚に対して1.0〜5.0倍)とし、長手方向の長さを0.5mm〜2.0mm(スリーブの全長に対して1/2〜1/12倍)とすれば、スリーブ20が割りスリーブの場合、スリーブ20の弾性変形を過度に抑制することなく、ファイバスタブ10およびスリーブ20を保持することができるため、プラグのゲージ保持力の安定化および光レセプタクルのウイグル特性を向上させるという点で好適である。
また、光レセプタクル1’では、図2(b)に示すように、リング部材45の一端面に開口する環状の溝部46を設けることが好ましい。このような環状の溝部46を設ける形態では、挿入孔45aにファイバスタブ10の後端部およびスリーブ20の後端部を圧入固定した後であっても、挿入孔45aの膨らみが、環状の溝部46の変形によって吸収されて、膨らみの影響がリング部材45の外周まで伝わらない。これにより、図2(b)で示した光レセプタクル1’では、リング部材45の外形の変形を抑えることができるため、より寸法精度の高いレセプタクルを実現出来る。特に、この環状の溝部46は、ファイバスタブ10およびスリーブ20が挿入される側の一端面45bに開口するように設ければ、溝部46が形成されている部位において、挿入されるファイバスタブ10およびスリーブ20を保持する力が弱まるため、ファイバスタブ10およびスリーブ20の挿入が容易になり、組立工程の簡易化という観点から好適である。
なお、図2(a)で示された光レセプタクル1’では、スリーブ20がホルダ40の挿入孔42aに挿入されているが、本発明ではこのような形態に限定されるものではなく、スリーブ20がリング部材45に挿入されていなくともよい。すなわち、スリーブ20がリング部材45の一端面よりも突出させた状態で配置してもよい。
図3は、本発明に係る光レセプタクル1を備えた光モジュール2の断面図である。この光モジュール2は、光レセプタクル1および光素子ユニット60を備えている。光素子ユニット60は、光素子61と、レンズ62と、筐体63とを備える。
光素子61は、ファイバスタブ10の光ファイバに向けて光を出射するための発光素子、または、ファイバスタブ10の光ファイバを介して導出された光を受光するための受光素子である。発光素子としては、半導体レーザやLEDなどの発光ダイオードなどが挙げられ、受光素子としては、受信用のPD(フォトダイオード)などが挙げられる。
レンズ62は、光素子61が発光素子の場合は該発光素子から出射された光を集光してファイバスタブ10の光ファイバに導入する機能を担い、光素子61が受光素子の場合はファイバスタブ10の光ファイバから出射された光を集光して該受光素子に導入する機能を担う部材である。
筐体63は、光素子61およびレンズ62を収容するための部材であり、接合用リング64を介して光レセプタクル1に例えば溶接により接合される。筐体63を構成する材料としては、ステンレス、銅、鉄、ニッケルなどの溶接可能なものが挙げられ、中でも耐腐食性や溶接性の観点からステンレスが好適である。
接合用リング64は、ホルダ40と筐体63を接合するための部材である。接合リング64を構成する材料としては、ステンレス、銅、鉄、ニッケルなどの溶接可能なものが挙げられ、中でも耐腐食性や溶接性の観点からステンレスが好適である。
また、図3の光モジュール2では、光レセプタクル1と光素子ユニット60の間(ファイバスタブ10の後端面の直後に、逆方向に進行する戻り光を抑制する光アイソレータ80を設けている。具体的には、光アイソレータ素子80が光レセプタクル1のファイバスタブ10の後端に固定され、磁石81がホルダ40のザグリ面に接合されることで、光アイソレータ素子80が磁石81の貫通孔に配置された構造となっている。これにより、例えば、光素子が発光素子である場合には、ファイバスタブ10に向けて出射された光が反射されて光源に戻ってくる戻り光を抑制できる。
以上のように構成された光モジュール2は、間隙部43を設けることにより、挿入孔42aにファイバスタブ10を圧入固定した後であっても、保持部42の外形の変形を抑えられているので、金属製の筺体63を接合リング86を介して溶接したときに、溶接時のクリアランスのバラツキによるひずみを抑えることが出来る。
また、環境の変化、特に温度変化による、金属の熱膨張・収縮の影響を間隙部43で抑えることができるので、例えば、光軸ズレの発生することを抑えることが出来る。
さらに、外部から加わる振動や衝撃を間隙部43で吸収することができ、それらの振動や衝撃がファイバスタブ10の圧入部に直接加わるのを防止できるので、高い機械的強度が確保できる。
従って、本発明によれば、使用環境(温度変化による金属の熱膨張・収縮の影響等)による光軸ズレに起因したトラッキングエラーの発生が防止でき、特性が安定した光モジュールを提供することができる。
以上説明した実施の形態の光レセプタクルでは、間隙部43または環状の溝部46の少なくとも一部に、ホルダに比しヤング率の小さい弾性部材が充填されていてもよい。このように間隙部43または環状の溝部46に、弾性部材が充填された光レセプタクルでは、ホルダ40にファイバスタブ10を圧入固定した際のホルダ74の膨らみを、間隙部だけでなく、弾性部材に吸収させることでも抑えることができるため、より高精度なレセプタクルを実現出来る。さらに、弾性部材が充填された光レセプタクルでは、間隙部43に外部からのゴミの埋入を防止することができるため、ゴミ等によって間隙部43の変形吸収作用が妨げられることがない。この弾性部材の材料としては、弾性のあるシリコン樹脂や天然ゴム、合成ゴム等の樹脂が挙げられる。また、間隙部43に挿入された弾性部材のヤング率は、例えば、ダイヤモンド圧子を用い、荷重と圧子の弾性材料中への進入深さの関係を測定解析することにより測定することができる(ナノインデンテーション法)。
以上、本発明の具体的な実施形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
次に、本発明の実施例について説明する。
<光モジュールの作製>
まず、ジルコニアセラミックスからなるフェルール11の貫通孔に光ファイバを接着固定することにより、ファイバスタブ10を作製した。ファイバスタブ10は、その先端面をアール面(曲率半径:20mm)とし、その後端面を傾斜面(傾斜角:6°)とした。
次に、ステンレス棒材に切削および研削加工を施し、スタブ保持部42の長手方向に亘って、ホルダ40の端面から深さ1.5mm、外径2.2mm、溝幅0.5mmの環状の間隙部43を形成したホルダ40を作製した。次に、作製したファイバスタブ10におけるフェルール11の後端部側を、作製したホルダ40の保持部42の挿入孔42aに圧入した。
次に、ホルダ40に圧入されたファイバスタブ10の先端部側を、ジルコニアからなる割スリーブ20の貫通孔に一端側から挿入した。なお、スリーブ20の構成材料はジルコニアセラミックスとした。
次に、ファイバスタブ10の一部が挿入されたスリーブを覆うようにして、スリーブケース30の接合部をホルダ10の挿入孔41aに圧入により接合した。スリーブケース30の構成材料はステンレスとした。
さらに得られたレセプタクルに、光素子61として半導体レーザと石英ガラスにより構成された球面レンズ62をステンレス製の筐体63に収納することにより、光学ユニット60を作製した。この筐体63をステンレスで作製されたリングを介してYAG溶接することで、本実施例に係る光学(LD)モジュールを作製した。
<トラッキングエラー測定試験>
作製したままの状態にある本実施例のLDモジュールに直流電源装置(商品名:PAB18−1A、KIKUSUI製)を取り付け、LDモジュールを駆動出来るようにするとともに、LDモジュールを光コネクタを両端に配置したジャンパーケーブルを介して光パワーメータに接続して光出力を測定できるようにした。
そして、この状態にある光モジュールを恒温槽に入れて、LD(光素子61)を一定出力に保ち、25℃の時の光出力を基準として、−40℃と85℃の時の光出力変動量を測定し、本実施例に係る光モジュールのトラッキングエラーを測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2007264615
[比較例]
比較例として、間隙部を有していないホルダを用いて構成した以外は、実施例と同様にして光モジュールを作製して、実施例と同様に評価した。その結果を、実施例と共に、表1に示す。
<評価>
表1に示すように、比較例のLDモジュールに比べ、本発明のLDモジュールでは、温度が変動しても光出力の変動が小さく、トラッキングエラーが減少しており、1.40dB程度の向上が見られた。以上のように、本実施例の光モジュールは、温度変化に対する出力の変動を極めて小さくできることが確認された。従って、本実施例のLDモジュールは、比較例のLDモジュールに比べて、トラッキングエラーを減少することができると考えられる。
(a)は、本発明の第1の実施形態に係る光レセプタクルの断面図であり、(b)は、(a)の断面に直交するX−Xについての断面図である。 (a)は、本発明の第2の実施形態に係る光レセプタクルの断面図であり、本発明の第2の実施形態に係る光レセプタクルの変形例を示す断面図である。 図1に示す光レセプタクルを採用した光モジュールを表す断面図である。 従来の光モジュールを表す断面図である。
符号の説明
1 光レセプタクル、
2 光モジュール、
10 ファイバスタブ、
11 フェルール、
12 光ファイバ、
20 スリーブ、
30 スリーブケース、
40 ホルダ、
41 スリーブ保持部、
42 スタブ保持部、
45 リング部材、
46 溝部、
50 プラグ、
52 光ファイバ。

Claims (9)

  1. 光ファイバと、その光ファイバを保持するフェルールとを有してなるファイバスタブと、
    該ファイバスタブが挿入される挿入孔を備えたスタブ保持部を有するホルダとを含んでなり、
    前記スタブ保持部は、その外周面と前記挿入孔との間に間隙部を有することを特徴とする光レセプタクル。
  2. 前記間隙部は、挿入された前記ファイバスタブを囲撓するように環状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光レセプタクル。
  3. 前記間隙部は、その一端が前記ホルダの端面で開口するように設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の光レセプタクル。
  4. 前記間隙部の少なくとも一部に、前記ホルダに比しヤング率の小さい弾性部材を設けたことを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の光レセプタクル。
  5. 前記スタブ保持部と前記ファイバスタブとの間にリング部材を設けたことを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の光レセプタクル。
  6. 前記リング部材は、一端面に開口する環状の溝部を有することを特徴とする請求項5に記載の光レセプタクル。
  7. 前記溝部の少なくとも一部に、前記リング部材に比しヤング率の小さい弾性部材を設けたことを特徴とする請求項6に記載の光レセプタクル。
  8. 前記リング部材と前記ファイバスタブとの間に、前記リング部材の一端面から突出するように配置されたスリーブをさらに設けたことを特徴とする請求項6または7に記載の光レセプタクル。
  9. 請求項1〜7のうちのいずれか1つに記載の光レセプタクルと、
    前記ファイバスタブの光ファイバに向けて光を出射するための発光素子、または、前記ファイバスタブの光ファイバより導出された光を受光する受光素子を備えた筐体とを有し、
    前記筐体が、前記スタブ保持部が挿入される接合リングを介して前記光レセプタクルに接合されたことを特徴とする光モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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