JP2007254457A - フラン化合物の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】入手しやすい原料からフラン化合物を工業的に効率よく製造できる方法を提供する。
【解決手段】式(1)R−CHC(=O)−R (1)[式中、R1、R2は、それぞれ水素原子又は有機基]と、式(2)R,R=C=CH−R (2)[式中、R3、R4、R5は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は有機基]とを反応させて、式(3)
Figure 2007254457

で表されるフラン化合物を得る。
【選択図】なし

Description

本発明はフラン化合物の製造法、より詳しくは、カルボニル化合物又はその等価体と炭素−炭素二重結合を有する不飽和化合物又はその前駆体とを反応させてフラン化合物を製造する方法に関する。フラン化合物は、ポリマー原料、染料、医薬品、生理活性物質等の高機能品材料や精密化学品の合成中間体、その他の有機化学品の中間原料などとして有用である。
従来、フラン化合物の製造法として、1,4−ジカルボニル化合物を出発原料として、酸触媒の存在下で環化脱水させる方法が知られている(非特許文献1参照)。しかし、この方法は、原料の入手が困難であり、汎用性のある技術ではなく、フラン化合物の工業的に効率のよい製法とは言い難い。
Chem, Lett., 1983, 1007
本発明の目的は、入手しやすい原料からフラン化合物を工業的に効率よく製造できる方法を提供することにある。本発明の他の目的は、汎用性に優れるフラン化合物の製造法を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、アルデヒド等のカルボニル化合物又はその等価体と、アクリル酸エステル等の炭素−炭素二重結合を有する不飽和化合物又はその前駆体とを反応させると、カップリングによる環化反応が円滑に進行して、対応するフラン化合物が良好な収率で得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記式(1)
Figure 2007254457
[式中、R1、R2は、それぞれ水素原子又は有機基(但し、R2においては、式中のカルボニル基との結合部位に炭素原子を有する有機基)を示し、R1及びR2は、互いに結合して、隣接する2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい]
で表されるカルボニル化合物又はその等価体と、下記式(2)
Figure 2007254457
(式中、R3、R4、R5は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は有機基を示し、R3及びR4は、互いに結合して、隣接する2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい)
で表される不飽和化合物又はその前駆体とを反応させて、下記式(3)
Figure 2007254457
(式中、R3'は、R3、R5又は水素原子を示す。R1、R2、R3、R4、R5は前記に同じ)
で表されるフラン化合物を得ることを特徴とするフラン化合物の製造法を提供する。
この製造法において、反応をパラジウム化合物触媒(A)の存在下で行ってもよい。また、パラジウム化合物触媒(A)に加えて、さらにヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)、又は全体として、P又はSiの元素と、V、Mo及びWから選択された少なくとも1つの元素とを含むオキソ酸若しくはその塩の混合物(B2)からなる助触媒(B)の存在下で反応を行うこともできる。前記ヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)としては、構成元素として、P又はSiの元素と、V、Mo及びWから選択された少なくとも1つの元素とを含むものを好ましく使用できる。また、前記ヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)として、下記式
3+n[PMo12-nn40
(式中、Aは水素原子、NH4、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から選択された少なくとも1種を示し、nは0〜10の整数である)
で表されるリンバナドモリブデン酸若しくはリンモリブデン酸又はそれらの塩を使用することができる。
上記製造法において、パラジウム化合物触媒(A)に加えて、さらにルイス酸(C)の存在下で反応を行うのも好ましい。
式(2)で表される不飽和化合物として、R4が電子吸引性基である化合物が好ましく用いられる。
本発明の方法によれば、入手しやすい原料からフラン化合物を工業的に効率よく製造できる。また、汎用性に優れ、種々の置換基を有するフラン化合物を簡易に製造できる。
[反応成分]
本発明では、前記式(1)で表されるカルボニル化合物又はその等価体と、式(2)で表される不飽和化合物又はその前駆体とを反応させる。
式(1)中、R1、R2は、それぞれ水素原子又は有機基(但し、R2においては、式中のカルボニル基との結合部位に炭素原子を有する有機基)を示し、R1及びR2は、互いに結合して、隣接する2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい。有機基としては、反応を損なわないような基であればよく、例えば、炭化水素基、複素環式基、置換オキシ基、N−置換アミノ基、アシル基及びこのカルボニル基保護体、置換オキシカルボニル基、カルボキシル基、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、置換又は無置換イミノアルキル基、硫黄酸エステル基、及びこれらが複数個結合した基などが挙げられる。カルボキシル基などは慣用の保護基で保護されていてもよい。有機基の炭素数は特に限定されないが、例えば1〜20、好ましくは1〜10程度である。
前記炭化水素基には、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基が含まれる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ビニル、アリル、1−プロペニル、エチニル基などの炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)程度の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基)などが挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロオクチル、シクロデシル、シクロドデシル、アダマンチル、ノルボルニル基などの炭素数3〜20(好ましくは炭素数3〜15)程度の脂環式炭化水素基(シクロアルキル基、シクロアルケニル基、橋かけ環式炭化水素基等)などが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル、ナフチル基などの炭素数6〜20程度の芳香族炭化水素基などが挙げられる。
これらの炭化水素基は、種々の置換基、例えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子)、オキソ基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、置換オキシカルボニル基、置換又は無置換カルバモイル基、ニトロ基、アシル基、シアノ基、複素環式基などを有していてもよい。前記保護基としては、有機合成の分野で慣用の保護基を使用できる。
前記有機基のうち複素環式基を構成する複素環には、芳香族性複素環及び非芳香族性複素環が含まれる。このような複素環としては、例えば、ヘテロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、フラン、テトラヒドロフラン、オキサゾール、イソオキサゾールなどの5員環、4−オキソ−4H−ピラン、テトラヒドロピラン、モルホリンなどの6員環、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、4−オキソ−4H−クロメン、クロマン、イソクロマンなどの縮合環など)、ヘテロ原子としてイオウ原子を含む複素環(例えば、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾールなどの5員環、4−オキソ−4H−チオピランなどの6員環、ベンゾチオフェンなどの縮合環など)、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環(例えば、ピロール、ピロリジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾールなどの5員環、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジンなどの6員環、インドール、インドリン、キノリン、アクリジン、ナフチリジン、キナゾリン、プリンなどの縮合環など)などが挙げられる。これらの複素環式基は、置換基[例えば、前記炭化水素基が有していてもよい置換基と同様の基、アルキル基(例えば、メチル、エチル基などのC1-4アルキル基など)、シクロアルキル基、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル基など)]を有していてもよい。
前記有機基のうち置換オキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ基などのアルコキシ基(炭素数1〜10程度のアルコキシ基等);フェノキシ、ナフチルオキシ基などのアリールオキシ基;ベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基;シクロヘキシルオキシ基などのシクロアルキルオキシ基;アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、(メタ)アクリロイルオキシ、シクロヘキサンカルボニルオキシ、ベンゾイルオキシ基などのアシルオキシ基(炭素数1〜10程度のアシルオキシ基等)などが挙げられる。N−置換アミノ基には、例えば、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、ピペリジノ基などが含まれる。
アシル基としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、(メタ)アクリロイル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、ベンゾイル、ナフトイル、ピリジルカルボニル基などの脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環式アシル基(炭素数1〜10程度のアシル基等)が挙げられる。アシル基のカルボニル保護体としては、ジメチルアセタール、ジエチルアセタール、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン等のアセタール体;S,S′−ジメチルジチオアセタールなどのジチオアセタール体などが挙げられる。
置換オキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基;ビニルオキシカルボニル基などのアルケニルオキシカルボニル基;シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル基などのシクロアルキルオキシカルボニル;フェノキシカルボニル基などのアリールオキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基などのアラルキルオキシカルボニル基;ピリジルオキシカルボニル基などの複素環−オキシカルボニル基;アシルオキシカルボニル基(酸無水物基)などが挙げられる。
置換又は無置換カルバモイル基としては、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペリジノカルボニル基などが挙げられる。硫黄酸エステル基には、スルホン酸メチル、スルホン酸エチル基などのスルホン酸エステル基、スルフィン酸メチル、スルフィン酸エチル基などのスルフィン酸エステル基などが含まれる。
1、R2が互いに結合して、隣接する2個の炭素原子とともに形成する環としては、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロオクタン、シクロドデカン、ノルボルネン環などの3〜20員程度の脂環式炭素環(シクロアルカン環、シクロアルケン環、橋かけ炭素環等)などが挙げられる。これらの環は置換基を有していてもよく、また他の環(非芳香族性環又は芳香族性環)が縮合していてもよい。
好ましいR1には、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基[例えば、C1-20脂肪族炭化水素基(特にC1-10脂肪族炭化水素基など)、C6-20芳香族炭化水素基(フェニル基、ナフチル基など)、C3-20脂環式炭化水素基(3〜8員程度のシクロアルキル基、橋かけ環式炭化水素基など)、ハロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基などのC1-6ハロアルキル基、特にC1-4ハロアルキル基)など]、複素環式基、置換オキシ基(C1-10アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、C1-10アシルオキシ基など)、アシル基、アシル基のカルボニル保護体、置換オキシカルボニル基(例えば、C1-6アルコキシ−カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基など)、カルボキシル基、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、硫黄酸エステル基などが含まれる。
好ましいR2には、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基[例えば、C1-20脂肪族炭化水素基(特にC1-10脂肪族炭化水素基など)、C6-20芳香族炭化水素基(フェニル基、ナフチル基など)、C3-20脂環式炭化水素基(3〜8員程度のシクロアルキル基、橋かけ環式炭化水素基など)、ハロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基などのC1-6ハロアルキル基、特にC1-4ハロアルキル基)など]、複素環式基などが含まれる。
式(1)で表されるカルボニル化合物の代表的な例として、例えば、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、アミルアルデヒド、イソアミルアルデヒド、ヘキサナール、ヘプタナール、デカナール、ドデカナール、フェニルアセトアルデヒド等のアルデヒド;アセトン、エチルメチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、ブチルメチルケトン、ペンチルメチルケトン、ヘキシルメチルケトン、オクチルメチルケトン、デシルメチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロドデカノンなどのケトン(鎖状ケトン、環状ケトン)が挙げられる。また、式(1)で表されるカルボニル化合物の等価体としては、式(1)で表されるカルボニル化合物と同じ反応生成物を与える化合物、例えばパラアルデヒド(アセトアルデヒドの三量体)などの多量体、カルボニル基が保護基で保護された誘導体などが挙げられる。
式(2)中、R3、R4、R5は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は有機基を示し、R3及びR4は、互いに結合して、隣接する2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい。なお、式(2)において、R3とR5の位置は逆であってもよい。
ハロゲン原子として、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。有機基としては、前記と同様のものが挙げられる。R3、R4が互いに結合して、隣接する2個の炭素原子とともに形成する環としては、前記R1、R2が互いに結合して、隣接する2個の炭素原子とともに形成する環として例示したものが挙げられる。
好ましいR3、R4、R5には、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素基[例えば、C1-20脂肪族炭化水素基(特にC1-10脂肪族炭化水素基など)、C6-20芳香族炭化水素基(フェニル基、ナフチル基など)、C3-20脂環式炭化水素基(3〜8員程度のシクロアルキル基、橋かけ環式炭化水素基など)、ハロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基などのC1-6ハロアルキル基、特にC1-4ハロアルキル基)など]、置換基を有していてもよい複素環式基、置換オキシ基(C1-10アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、C1-10アシルオキシ基など)、アシル基、アシル基のカルボニル保護体、置換オキシカルボニル基(例えば、C1-6アルコキシ−カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基など)、カルボキシル基、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、硫黄酸エステル基などが含まれる。また、R3又はR5がヒドロキシル基であるのも好ましい。この場合、式(2)で表される化合物はエノール化合物である。
5が水素原子のときは、R3は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は有機基の何れであってもよい。R5がハロゲン原子、ヒドロキシル基又は有機基であるときは、R3は、通常、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換オキシ基(C1-10アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、C1-10アシルオキシ基など)などの脱離性基(R3Hとして脱離しうる基)である。
前記R4は電子吸引性基であるのが好ましい。電子吸引性基としては、例えば、アシル基、アシル基のカルボニル保護体、置換オキシカルボニル基、カルボキシル基、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、置換又は無置換イミノアルキル基、硫黄酸エステル基、芳香族炭化水素基、芳香族性複素環式基、1−アルケニル基(ビニル基、1−プロペニル基など)、1−アルキニル基(エチルニル基など)、ハロアルキル基などが挙げられる。
式(2)で表される不飽和化合物の代表的な例として、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、3−オクテン、4−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセンなどのアルケン類;ブタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエンなどのアルカジエン類(特に1,3−アルカジエン);スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのスチレン類;3−ビニルピリジン、3−ビニルフラン、3−ビニルチオフェンなどのビニル基が結合した複素環化合物;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ピリジルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;酢酸ビニル、酢酸イソプロペニル、プロピオン酸ビニル、プロピオン酸イソプロペニル、酪酸ビニル、酪酸イソプロペニル、イソ酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ニコチン酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸又はその酸無水物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシルなどのアクリル酸エステル類;クロトン酸メチル、クロトン酸エチルなどクロトン酸エステル類;3−フェニルアクリル酸メチル、3−フェニルアクリル酸エチルなどの3−フェニルアクリル酸エステル類;3−メトキシアクリル酸メチル、3−メトキシアクリル酸エチル、3−エトキシアクリル酸メチル、3−エトキシアクリル酸エチルなどの3−アルコキシアクリル酸エステル類;マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジイソプロピルなどのマレイン酸エステル類;フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジイソプロピルなどフマル酸エステル類;アクリロニトリル、3−メトキシアクリロニトリル、3−エトキシアクリロニトリルなどα,β−不飽和ニトリル;アクロレイン、メタクロレイン、3−メトキシアクロレイン、3−エトキシアクロレインなどのα,β−不飽和アルデヒド;アリルアルコール、ゲラニオールなどの不飽和アルコール;メチルビニルケトン、ジビニルケトン、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン、4−エトキシ−3−ブテン−2−オン、5−メトキシ−4−ペンテン−3−オン、5−エトキシ−4−ペンテン−3−オンなどのα,β−不飽和ケトン類;シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、シクロデセン、シクロドデセン、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、シクロオクタジエンなどの環状オレフィン類(シクロアルケン類、炭素−炭素二重結合を有する橋かけ環式炭化水素類)などが挙げられる。
これらのなかでも、1,3−アルカジエン;スチレン類;ビニル基が結合した複素環化合物;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、3−フェニルアクリル酸エステル類、3−アルコキシアクリル酸エステル類、マレイン酸エステル類、フマル酸エステル類などのα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体;α,β−不飽和ニトリル;α,β−不飽和アルデヒド;α,β−不飽和ケトン類などが特に好ましい。
式(2)で表される不飽和化合物の前駆体としては、反応条件下で式(2)で表される不飽和化合物に転化しうる化合物であればよく、例えば、3,3−ジメトキシプロピオン酸メチル、3,3−ジメトキシプロピオン酸エチル、3,3−ジエトキシプロピオン酸メチル、3,3−ジエトキシプロピオン酸エチルなどの3,3−ジアルコキシプロピオン酸エステル;3,3−ジメトキシプロピオニトリル、3,3−ジエトキシプロピオニトリルなどの3,3−ジアルコキシプロピオニトリル;3,3−ジメトキシプロピオンアルデヒド、3,3−ジエトキシプロピオンアルデヒドなどの3,3−ジアルコキシプロピオンアルデヒド;4,4−ジメトキシブタン−2−オン、4,4−ジエトキシブタン−2−オン、5,5−ジメトキシペンタン−3−オン、5,5−ジエトキシペンタン−3−オンなどのβ−ケトアセタール類などが例示される。前記3,3−ジアルコキシプロピオン酸エステルは3−アルコキシアクリル酸エステルに、3,3−ジアルコキシプロピオニトリルは3−アルコキシアクリロニトリルに、3,3−ジアルコキシプロピオンアルデヒドは3−アルコキシアクロレインに、β−ケトアセタール類はβ位にアシル基が結合したビニル基を有するビニルアルキルエーテル化合物に、それぞれ系内で転化して、式(1)で表される化合物又はその等価体と反応する。
式(2)で表される不飽和化合物の前駆体の他の例として、2,4−ペンタンジオン(=アセチルアセトン)、2,4−ヘキサンジオン、3,5−ヘプタンジオン等のβ−ジケトン;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のβ−ケトエステルなどの1,3−ジカルボニル化合物が挙げられる。これらの化合物は系内でエノール化合物[式(2)で表される不飽和化合物に該当する]に異性化して、式(1)で表される化合物又はその等価体と反応する。例えば、2,4−ペンタンジオン(=アセチルアセトン)は、系内でエノール化して2−ヒドロキシ−2−ペンテン−4−オンとなり、式(1)で表される化合物又はその等価体と反応する。
[触媒]
本発明の方法は必ずしも触媒を必要としないが、反応を促進させるため触媒を用いるのが好ましい。触媒としては、例えば酸化反応で用いられる触媒(白金族金属化合物触媒等)を用いることができるが、なかでもパラジウム化合物触媒(A)が好ましい。
パラジウム化合物触媒(A)としては、例えば、金属パラジウム(単体)、0価のパラジウム錯体などの0価のパラジウム化合物;酢酸パラジウム(II)、シアン化パラジウム(II)などの2価のパラジウムの有機酸塩、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)などの2価のパラジウムの有機錯体、フッ化パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、ヨウ化パラジウム(II)などの2価のパラジウムのハロゲン化物、硝酸パラジウム(II)、硫酸パラジウム(II)などの2価のパラジウムの酸素酸塩、酸化パラジウム(II)、硫化パラジウム(II)、セレン化パラジウム(II)、水酸化パラジウム(II)、テトラアンミンパラジウム(II)塩化物などの2価のパラジウムの無機錯体などの2価のパラジウム化合物などが例示できる。
これらのパラジウム化合物のなかでも、酢酸パラジウム(II)、パラジウム(II)アセチルアセトナートなどの2価のパラジウムの有機酸塩又は有機錯体、塩化パラジウム(II)などの2価のパラジウムのハロゲン化物、硫酸パラジウム(II)などの2価のパラジウムの酸素酸塩などの2価のパラジウム化合物が好ましい。
パラジウム化合物は活性炭、シリカ、アルミナ、ゼオライトなどの担体に担持した形態で用いてもよい。また、パラジウム化合物としては、パラジウムをハイドロタルサイト、ヒドロキシアパタイト等の天然鉱物の構成元素として組み込んだ形態で使用することもできる。パラジウム化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
パラジウム化合物の使用量は、原料として用いる式(1)で表されるカルボニル化合物又はその等価体と式(2)で表される不飽和化合物又はその前駆体のうち少量用いる方の化合物1モルに対して、例えば、0.00001〜0.6モル、好ましくは0.001〜0.5モル、さらに好ましくは0.05〜0.3モル程度である。
[助触媒]
本発明においては、触媒とともに助触媒を用いることができる。例えば、触媒としてパラジウム化合物触媒(A)を用いる場合には、該パラジウム化合物触媒(A)とともに、ヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)、又は全体として、P又はSiの元素と、V、Mo及びWから選択された少なくとも1つの元素とを含むオキソ酸若しくはその塩の混合物(B2)からなる助触媒(B)を用いてもよい。助触媒(B)を用いることにより、反応速度及び目的化合物の収率が増大する。
ヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)において、ヘテロポリ酸とは、種類の異なる2種以上の中心イオンを含む酸素酸の縮合物であり、異核縮合酸ともいう。ヘテロポリ酸は、例えば、P、As、Sn、Si、Ti、Zrなどの元素の酸素酸イオン(例えば、リン酸、ケイ酸など)と、V、Mo、Wなどの元素の酸素酸イオン(例えば、バナジン酸、モリブデン酸、タングステン酸など)とで構成されており、その組み合わせにより種々のヘテロポリ酸が可能である。
ヘテロポリ酸を構成する酸素酸のヘテロ原子は特に限定されず、例えば、Cu、Be、B、Al、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Ce、Th、N、P、As、Sb、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、U、Se、Te、Mn、I、Fe、Co、Ni、Rh、Os、Ir、Ptなどが例示できる。好ましいヘテロポリ酸は、P、Si、V、Mo、Wの少なくとも一種の元素を含有しており、さらに好ましくはP又はSiと、V、Mo及びW(特に、V及びMo)の少なくとも1つの元素とを含有している。
ヘテロポリ酸又はその塩を構成するヘテロポリ酸アニオンとしては種々の組成のものを使用できるが、好ましいヘテロポリ酸アニオンの組成は、XM1240で表すことができる。この組成式において、Xは、Si、Pなどの元素であり、Mは、Mo、W、Vなどの元素である。このような組成を有するヘテロポリ酸アニオンとして、例えば、リンモリブデン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイタングステン酸、リンバナドモリブデン酸のアニオンなどが例示できる。
ヘテロポリ酸は遊離のヘテロポリ酸であってもよく、ヘテロポリ酸のカチオンに相当する水素原子の少なくとも一部を他のカチオンで置換して、ヘテロポリ酸の塩として使用することもできる。前記水素原子と置換可能なカチオンとしては、例えば、アンモニウム(NH4など)、アルカリ金属(Cs、Rb、K、Na、Liなど)、アルカリ土類金属(Ba、Sr、Ca、Mgなど)などが例示できる。
前記ヘテロポリ酸又はその塩のなかでも、下記式で表されるリンバナドモリブデン酸若しくはリンモリブデン酸又はそれらの塩が好適に用いられる。
3+n[PMo12-nn40
[式中、Aはヘテロポリ酸カチオンを表し、nは0〜10(好ましくは1〜10)の整数である]
Aで表されるカチオンとしては、水素原子のほか、前記のカチオンが例示できる。なかでも、完全プロトン型のリンバナドモリブデン酸又はリンモリブデン酸、及び、一部又はすべてのプロトンがNH4で置換されたリンバナドモリブデン酸アンモニウム又はリンモリブデン酸アンモニウムが特に好ましい。この場合、通常、nは0〜4(好ましくは1〜4)である。完全プロトン型のリンバナドモリブデン酸として、H4PMo11VO40、H5PMo10240、H6PMo9340、H7PMo8440などが挙げられる。
ヘテロポリ酸又はその塩は無水物であってもよく、結晶水含有物であってもよい。また、ヘテロポリ酸又はその塩は活性炭等の担体に担持した形態で用いてもよい。この場合、ヘテロポリ酸又はその塩とパラジウム化合物とを同一の担体上に分散担持させてもよい。ヘテロポリ酸及びその塩は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
オキソ酸若しくはその塩の混合物(B2)としては、全体として、P又はSiの元素と、V、Mo及びWから選択された少なくとも1つの元素とを含むオキソ酸又はその塩の混合物であれば特に限定されない。なお、本明細書では、「オキソ酸」をヘテロポリ酸を含む意味に用い、ヘテロポリ酸を含まない意味に用いる場合は「狭義のオキソ酸」という。
P、Si、V、Mo又はWを含むヘテロポリ酸としては、例えば、リンモリブデン酸、リンタングステン酸、リンバナジン酸、リンバナドモリブデン酸、ケイモリブデン酸、ケイタングステン酸、ケイバナジン酸などが挙げられる。P、Si、V、Mo又はWを含む狭義のオキソ酸としては、例えば、リン酸、ケイ酸、バナジン酸、モリブデン酸、タングステン酸などが挙げられる。ヘテロポリ酸の塩、狭義のオキソ酸の塩としては、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などが挙げられる。
オキソ酸若しくはその塩の混合物(B2)の態様として、(i)2種以上のヘテロポリ酸又はその塩の混合物(例えば、リンモリブデン酸又はその塩とリンバナナジン酸又はその塩との混合物など)、(ii)ヘテロポリ酸又はその塩と狭義のオキソ酸又はその塩との混合物(例えば、リンモリブデン酸又はその塩とバナジン酸又はその塩との混合物、リンバナジン酸又はその塩とモリブデン酸又はその塩との混合物など)、及び(iii)2種以上の狭義のオキソ酸又はその塩の混合物(例えば、リン酸又はその塩とモリブデン酸又はその塩とバナジン酸又はその塩との混合物)などが挙げられる。オキソ酸又はその塩は無水物であってもよく、結晶水含有物であってもよい。
なお、ヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)の場合には、組成の異なるヘテロポリ酸又はその塩を2種以上混合することにより、各元素の比率を上記の範囲に調整することができる。例えば、前記式A3+n[PMo12-nn40]で表されるリンバナドモリブデン酸又はその塩(n=1〜10)の組成の異なるものを2種以上混合したり、式A3+n[PMo12-nn40]で表されるリンバナドモリブデン酸又はその塩(n=1〜10)と、式A3PMo1240で表されるリンモリブデン酸又はその塩とを混合することにより、各元素の比率が上記の範囲に入る触媒を調製することができる。
助触媒(B)の使用量は、特に限定されないが、原料として用いる式(1)で表されるカルボニル化合物又はその等価体と式(2)で表される不飽和化合物又はその前駆体のうち少量用いる方の化合物1モルに対して、例えば、0.00001〜0.5モル、好ましくは0.0001〜0.1モル、さらに好ましくは0.001〜0.05モル程度である。
前記パラジウム化合物触媒(A)を用いる場合、該パラジウム化合物触媒(A)とともに、又は該パラジウム化合物触媒(A)及び助触媒(B)とともに、ルイス酸(C)を用いてもよい。ルイス酸(C)を用いることにより、反応速度及び目的化合物の収率が増大する。
ルイス酸(C)としては、特に限定されず、例えば、周期表3族、4族、12族、13族、14族または15族元素を含む化合物が挙げられる。ルイス酸は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。周期表3族元素には、スカンジウム;イットリウム;ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、イッテルビウムなどのランタノイド;アクチウム、トリウムなどのアクチノイドが含まれる。周期表4族元素には、チタン、ジルコニウム、ハフニウムなどが含まれる。周期表12族元素には、亜鉛、カドミウムが含まれる。周期表13族元素には、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウムが含まれる。周期表14族元素には、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛などが含まれる。周期表15族元素には、アンチモン、ビスマスなどが含まれる。これらの元素を含む化合物としては、例えば、該元素のハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、トリフラート(トリフルオロメタンスルホン酸塩)などが挙げられる。
ルイス酸の代表的な例として、塩化セリウム(CeCl3)、塩化ガドリニウム(GdCl3)、イッテルビウムトリフラート[Yb(OTf)3]、サマリウムトリフラート[Sm(OTf)3]、ガドリニウムトリフラート[Gd(OTf)3]などの周期表3族元素のハロゲン化物又はトリフラート;塩化ジルコニウム(ZrCl2)などの周期表4族元素のハロゲン化物又はトリフラート;塩化亜鉛(ZnCl2)などの周期表12族元素のハロゲン化物又はトリフラート;塩化インジウム(InCl3)、臭化インジウム(InBr3)などの周期表13族元素のハロゲン化物又はトリフラート;塩化スズ(SnCl2)などの周期表14族元素のハロゲン化物又はトリフラート;塩化ビスマスなどの周期表15族元素のハロゲン化物又はトリフラートなどが例示される。これらのなかでも、周期表3族元素のハロゲン化物又はトリフラートが特に好ましい。
前記ルイス酸の使用量は、原料として用いる式(1)で表されるカルボニル化合物又はその等価体と式(2)で表される不飽和化合物又はその前駆体のうち少量用いる方の化合物1モルに対して、例えば、0.00001〜0.6モル、好ましくは0.001〜0.5モル、さらに好ましくは0.05〜0.3モル程度である。
本発明の方法においては、上記の触媒等のほか、反応速度を速くしたり反応の選択性を向上させるため、パラジウムに対して配位性を有する化合物(配位性化合物)を反応系に添加してもよい。
[反応]
反応は溶媒の存在下又は非存在下、好ましくは溶媒の存在下で行われる。溶媒は原料との種類等により適宜選択できる。溶媒として、例えば、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸等の有機酸;ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ化合物;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの鎖状又は環状エーテル類;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、t−ブチルアルコールなどのアルコール類;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素;水;これらの混合溶媒などが挙げられる。これらの溶媒のなかでも、酸素原子を含有するプロトン性の溶媒(例えば、−OHの構造を有する溶媒)、より具体的には、メタノール、エタノール等のアルコール;酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸などの有機酸;これらの混合液などが好ましい。前記溶媒の酸素原子は目的化合物の分子中に導入されうる。
式(1)で表されるカルボニル化合物又はその等価体と式(2)で表される不飽和化合物又はその前駆体との比率は、両化合物の種類や組み合わせなどに応じて適宜選択できるが、反応性などの点から、通常、前者/後者(モル比)=0.8〜50程度、好ましくは1.5〜30程度、さらに好ましくは2〜20程度である。
不飽和化合物の重合を防止するため、反応系内にハイドロキノンなどの重合禁止剤を添加してもよい。
[酸素]
本発明の方法では、必ずしも酸素を必要としないが、酸素を用いるのが好ましい。酸素は、触媒(パラジウム化合物など)の再酸化剤として機能しうる。酸素としては分子状酸素が好ましく用いられる。分子状酸素としては、特に限定されず、純粋な酸素を用いてもよく、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスで希釈した酸素や空気を使用してもよい。
酸素の使用量(O2として)は、原料として用いる式(1)で表されるカルボニル化合物又はその等価体と式(2)で表される不飽和化合物又はその前駆体のうち少量用いる方の化合物1モルに対して、通常0.5モル以上(例えば、1モル以上)、好ましくは1〜100モル、さらに好ましくは1〜50モル程度である。酸素は大過剰量用いてもよい。
本発明の方法では、比較的温和な条件であっても円滑に反応が進行する。反応温度は、原料化合物の種類等に応じて適宜選択できるが、通常、0〜200℃、好ましくは40〜150℃、さらに好ましくは60〜120℃程度である。反応は常圧で行ってもよく、加圧下で行ってもよい。反応は、好ましくは酸素の存在下又は流通下、回分式、半回分式、連続式などの慣用の方法により行うことができる。反応成分、触媒等の添加順序は特に限定されないが、例えば、触媒を含む混合液(必要に応じて助触媒、ルイス酸を含む)中に、式(1)で表されるカルボニル化合物又はその等価体と式(2)で表される不飽和化合物又はその前駆体とを含む混合液を滴下する方法、触媒と式(2)で表される不飽和化合物又はその前駆体とを含む混合液(必要に応じて助触媒、ルイス酸を含む)中に、式(1)で表されるカルボニル化合物を含む溶液を滴下する方法などが好ましく用いられる。
この方法によれば、式(1)で表されるカルボニル化合物又はその等価体と式(2)で表される不飽和化合物との間でカップリング反応が進行し、前記式(3)で表されるフラン化合物が生成する。式(3)において、R3'は、R3、R5又は水素原子を示す。R1、R2、R3、R4、R5は前記に同じである。R5が水素原子である場合には、通常、R3'はR3となるが、R3がハロゲン原子、置換オキシ基等の脱離性基である場合は、脱R3H反応が起きて、R3'は水素原子となる場合がある。一方、R5が水素原子以外の基(ハロゲン原子又は有機基)で、R3がハロゲン原子、置換オキシ基等の脱離性基である場合は、脱R3H反応が起きて、R3'はR5となる。また、R4が加水分解性の基(例えば、置換オキシカルボニル基等)である場合には、系内に水が存在すると、対応する加水分解生成物(例えば、カルボン酸)が生成することがある。
反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、吸着、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段やこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
本発明の方法により得られるフラン化合物は、ポリマー原料、染料、医薬品等の高機能材料や精密化学品の合成中間体、その他の有機化学品の中間原料などとして使用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
反応器に、酢酸パラジウム(II)[Pd(OAc)2](0.2mmol)、H4PMo11140(15μmol)、塩化セリウム7水塩(CeCl3・7H2O)(0.2mmol)、メタノール(30mmol)、酢酸(4.5ml)を仕込み、70℃まで昇温後、酸素1気圧(0.1MPa)の雰囲気下、アクリル酸メチル(1mmol)、プロピオンアルデヒド(6mmol)及び酢酸(0.5ml)の混合溶液を、シリンジポンプにて5μl/minの速度で仕込み、8時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、5−メチルフラン−3−カルボン酸メチルが90%の収率で生成していた。
実施例2
酢酸パラジウム(II)の代わりに、パラジウム(II)アセチルアセトナート[Pd(acac)2]を用いた以外は実施例1と同様にして反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、5−メチルフラン−3−カルボン酸メチルが90%の収率で生成していた。
実施例3
アクリル酸メチルの代わりにアクリル酸エチルを用いた以外は実施例1と同様にした反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、5−メチルフラン−3−カルボン酸エチルが78%の収率で生成していた。
実施例4
アクリル酸メチルの代わりにアクリル酸ブチルを用いた以外は実施例1と同様にした反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、5−メチルフラン−3−カルボン酸ブチルが65%の収率で生成していた。
実施例5
アクリル酸メチルの代わりにクロトン酸エチルを用いた以外は実施例1と同様にした反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,5−ジメチルフラン−3−カルボン酸エチルが12%の収率で生成していた。
実施例6
アクリル酸メチルの代わりにアクリロニトリルを用いた以外は実施例2と同様にした反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、5−メチルフラン−3−カルボニトリルが7%の収率で生成していた。
実施例7
プロピオンアルデヒドの代わりにアセトアルデヒドを用いた以外は実施例1と同様にした反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−カルボメトキシフランが5%の収率で生成していた。
実施例8
プロピオンアルデヒドの代わりにパラアルデヒドを用いた以外は実施例1と同様にした反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−カルボメトキシフランが3%の収率で生成していた。
実施例9
パラアルデヒドを初めから仕込み、70℃まで昇温後、アクリル酸メチルと酢酸の溶液をシリンジポンプから仕込んだ以外は実施例8と同様にして反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−カルボメトキシフランが25%の収率で生成していた。
実施例10
パラアルデヒドを初めから仕込み、80℃で1時間撹拌した後、アクリル酸メチルと酢酸の溶液をシリンジポンプから仕込み、80℃で8時間反応させた以外は実施例9と同様にして反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−カルボメトキシフランが45%の収率で生成していた。
実施例11
プロピオンアルデヒドの代わりにブチルアルデヒドを用いた以外は実施例1と同様にした反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、5−エチルフラン−3−カルボン酸メチルが56%の収率で生成していた。
実施例12
プロピオンアルデヒドの代わりにイソアミルアルデヒドを用いた以外は実施例1と同様にした反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、5−イソプロピルフラン−3−カルボン酸メチルが34%の収率で生成していた。
実施例13
プロピオンアルデヒドの代わりにメチルエチルケトンを用いた以外は実施例1と同様にした反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、4,5−ジメチルフラン−3−カルボン酸メチルが3%の収率で生成していた。
実施例14
アクリル酸メチルの代わりにメチルビニルケトンを用いた以外は実施例1と同様にした反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−アセチル−5−メチルフランが35%の収率で生成していた。
実施例15
アクリル酸メチルの代わりに3,3−ジエトキシプロピオン酸エチルを用いた以外は実施例1と同様にした反応を行った。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、5−メチルフラン−3−カルボン酸エチルが56%の収率で生成していた。
実施例16
反応器に、パラジウム(II)アセチルアセトナート[Pd(acac)2](0.3mmol)、H4PMo11140(23μmol)、塩化セリウム7水塩(CeCl3・7H2O)(0.3mmol)、メタノール(1ml)、酢酸(4.5ml)を仕込み、80℃まで昇温後、酸素1気圧(0.1MPa)の雰囲気下、2,4−ペンタンジオン(1mmol)、プロピオンアルデヒド(10mmol)及び酢酸(0.5ml)の混合溶液を、シリンジポンプにて3時間かけて仕込み、合計で8時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2,5−ジメチル−3−アセチルフランが94%の収率で生成していた。
実施例17
反応器に、酢酸パラジウム(II)[Pd(OAc)2](0.3mmol)、H4PMo11140(23μmol)、塩化セリウム7水塩(CeCl3・7H2O)(0.3mmol)、メタノール(1ml)、酢酸(4.5ml)を仕込み、80℃まで昇温後、酸素1気圧(0.1MPa)の雰囲気下、アクリル酸メチル(1mmol)、n−ブチルアルデヒド(7mmol)及び酢酸(0.5ml)の混合溶液を、シリンジポンプにて3時間かけて仕込み、合計で8時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2−エチル−4−カルボメトキシフラン(=5−エチルフラン−3−カルボン酸メチル)が83%の収率で生成していた。
実施例18
反応器に、酢酸パラジウム(II)[Pd(OAc)2](0.3mmol)、H4PMo11140(23μmol)、塩化セリウム7水塩(CeCl3・7H2O)(0.3mmol)、メタノール(1ml)、酢酸(4.5ml)を仕込み、80℃まで昇温後、酸素1気圧(0.1MPa)の雰囲気下、アクリル酸メチル(1mmol)、イソバレルアルデヒド(7mmol)及び酢酸(0.5ml)の混合溶液を、シリンジポンプにて3時間かけて仕込み、合計で8時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2−イソプロピル−4−カルボメトキシフラン(=5−イソプロピルフラン−3−カルボン酸メチル)が24%の収率で生成していた。

Claims (7)

  1. 下記式(1)
    Figure 2007254457
    [式中、R1、R2は、それぞれ水素原子又は有機基(但し、R2においては、式中のカルボニル基との結合部位に炭素原子を有する有機基)を示し、R1及びR2は、互いに結合して、隣接する2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい]
    で表されるカルボニル化合物又はその等価体と、下記式(2)
    Figure 2007254457
    (式中、R3、R4、R5は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は有機基を示し、R3及びR4は、互いに結合して、隣接する2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい)
    で表される不飽和化合物又はその前駆体とを反応させて、下記式(3)
    Figure 2007254457
    (式中、R3'は、R3、R5又は水素原子を示す。R1、R2、R3、R4、R5は前記に同じ)
    で表されるフラン化合物を得ることを特徴とするフラン化合物の製造法。
  2. 反応をパラジウム化合物触媒(A)の存在下で行う請求項1記載のフラン化合物の製造法。
  3. パラジウム化合物触媒(A)に加えて、さらにヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)、又は全体として、P又はSiの元素と、V、Mo及びWから選択された少なくとも1つの元素とを含むオキソ酸若しくはその塩の混合物(B2)からなる助触媒(B)の存在下で反応を行う請求項2記載のフラン化合物の製造法。
  4. ヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)が、構成元素として、P又はSiの元素と、V、Mo及びWから選択された少なくとも1つの元素とを含む請求項3記載のフラン化合物の製造法。
  5. ヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)が、下記式
    3+n[PMo12-nn40
    (式中、Aは水素原子、NH4、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から選択された少なくとも1種を示し、nは0〜10の整数である)
    で表されるリンバナドモリブデン酸若しくはリンモリブデン酸又はそれらの塩である請求項3又は4記載のフラン化合物の製造法。
  6. パラジウム化合物触媒(A)に加えて、さらにルイス酸(C)の存在下で反応を行う請求項2〜5の何れかの項に記載のフラン化合物の製造法。
  7. 式(2)におけるR4が電子吸引性基である請求項1〜6の何れかの項に記載のフラン化合物の製造法。
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