JP2007254056A - 油圧システム及びこれを備えたフォークリフト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 油圧アクチュエータ4へ作動油を供給する供給用油圧配管Aに、電動機13と機械的に連結された油圧ポンプ12を備えると共に、油圧アクチュエータから作動油を回収する回収用油圧配管Bに、油圧アクチュエータからの作動油が供給されることによって作動する油圧モータを備える。ここで、油圧モータと電動機とは、油圧モータから電動機へのみトルクを伝達可能なクラッチ装置15を介して機械的に連結する。 制御手段は、操作部材の操作方向が作動油の回収に対応した方向である場合は、全開となるよう、油圧アクチュエータと油圧モータとの間に設けられた電磁弁17を制御すると共に、操作量に基づいて決定される指示回転数で電動機を回生制御する。
【選択図】 図2
Description
尚、特許文献2に記載の技術では、電動機と油圧ポンプとの間に電磁クラッチを設け、リフト下降時に回生不能であれば、電磁クラッチにより動力伝達を遮断するようにしている。又、特許文献3に記載の技術では、リフト下降時に、レバー操作量に応じたトルク指令値で電動機の回生制御を行うことで、下降速度を精度良く制御できるようにしている。
一方、油圧ポンプを油圧モータとして使用し、油圧ポンプ駆動用の電動機を発電機として使用する油圧システムであれば、設置スペースや重量は抑えることができる。しかし、作動油の供給と回生を行いながらの回収とを同時に行うことができないという問題があり、複数の油圧アクチュエータを備える油圧システムには不向きである。
又、第1の油圧アクチュエータへ作動油を供給する際には、第1の操作部材の操作量に基づいて決定される指示開度で電磁弁が開かれるので、操作量に応じた所望の動作速度で第1の油圧アクチュエータを動作させることができる。第1の油圧アクチュエータから作動油を回収する際には、第1の操作部材の操作量に基づいて決定される指示回転数で電動機が回転するので、この場合も操作量に応じた所望の動作速度で第1の油圧アクチュエータを動作させることができる。ここで、電磁弁は全開とされるので、第1の油圧アクチュエータからの戻り油を電磁弁で制限することなく油圧モータへ供給することができ、電動機を回生制御する場合の効率が高められる。
更に、油圧ポンプとは別に油圧モータを設けるものの、電動機を回生制御し発電機として利用することができるので、電動機とは別に発電機を設ける場合よりも設置に必要なスペースが少なくて済み、重量もある程度抑えられる。
リフトシリンダ4は単動式片ロッド形の油圧シリンダからなり、作動油が供給されると伸長してフォーク3を上昇させ、作動油が回収されると短縮してフォーク3を下降させる。ティルトシリンダ5は複動式片ロッド形の油圧シリンダからなり、伸長することにより車体1に対するマスト2の前方への傾動(前傾)がなされ、短縮することにより車体1に対するマスト2の後方への傾動(後傾)がなされる。尚、このフォークリフトにおける油圧システムとは、これらリフトシリンダ4及びティルトシリンダ5を含め、両シリンダの伸縮に関係する各種装置、制御のことである。
尚、油圧ポンプ12を駆動する際の電動機13の回転方向と、油圧モータ14からのトルクにより回転する際の電動機13の回転方向とは一致させてある。又、電動機13には、その回転方向と回転数を検出する回転センサ13aが内蔵されており、この回転センサ13aからの信号は制御装置10に入力される。
すなわち、リフト操作検出部101は、角度センサ8aで検出された角度とリフトレバー8の中立位置における角度との差をリフトレバー操作量Lとし、リフトレバー8が中立位置にあるときはリフトレバー操作量L=0、リフトレバー8を運転者の手前方向又は奥方向の限界まで操作した位置にあるときはリフトレバー操作量L=Lmaxとする。又、リフト操作検出部101は、角度センサ8aで検出された角度がリフトレバー8の中立位置における角度によりも大きければ、操作方向がフォーク3を上昇させる方向(運転者の手前方向)であると判定し、小さければ、操作方向がフォーク3を下降させる方向(運転者の奥方向)であると判定する。
尚、リフトレバー8の中立位置付近に不感帯を設けるため、リフトレバー操作量Lが所定値L1(0<L1<Lmax)以上であるときに操作方向を判定するようにしており、リフト操作検出部101はリフトレバー操作量Lが所定値L1未満では操作方向によらずリフトレバー8の操作なしと判定する。
すなわち、リフトレバー8の操作方向がフォーク3を上昇させる方向(上昇操作)であれば、図4に示すように、制御部103はリフトレバー操作量Lに比例する指示開度Mを算出し、この指示開度Mとなるようリフトバルブ17の上昇側ソレノイドを励磁する。操作方向がフォーク3を下降させる方向(下降操作)であれば、制御部103は図5に示すように指示開度Mを決定し、リフトバルブ17を制御する。つまり、リフトレバー操作量L≧L1であれば指示開度M=Mmaxとし、全開状態となるようリフトバルブ17の下降側ソレノイドを励磁する。
すなわち、リフトレバー8が単独で上昇操作されていれば、図6に示すように、制御部103はリフトレバー操作量L≧L1であれば指示回転数N=N1とし、実回転数が回転数N1となるよう電動機13を力行制御する。リフトレバー8の上昇操作と同時にティルトレバー9が操作されていれば、上昇操作には回転数N1が、ティルト操作には回転数N2(<N1)が対応しているが、制御部103は値の小さい方である回転数N2を採用し、実回転数が回転数N2となるよう電動機13を力行制御する。
リフトレバー8が単独で下降操作されていれば、図7に示すように、制御部103はリフトレバー操作量Lに比例する指示回転数Nを算出し、実回転数がこの指示回転数Nとなるよう電動機13を回生制御する。リフトレバー8の下降操作と同時にティルトレバー9が操作されていれば、制御部103は指示回転数N=N2とし、実回転数が回転数N2となるよう電動機13を力行制御する。同様に、ティルトレバー9が単独で操作されていれば、制御部103は回転数N2での力行制御を行う。
4 リフトシリンダ
5 ティルトシリンダ
6 バッテリ
8 リフトレバー
8a 角度センサ
9 ティルトレバー
9a スイッチ
10 制御装置
11 タンク
12 油圧ポンプ
13 電動機
13a 回転センサ
14 油圧モータ
15 ワンウェイクラッチ
16 コントロールバルブ
17 リフトバルブ
A 供給用配管(共用)
B 回収用配管(リフト用)
C 回収用配管(ティルト用)
D 兼用配管(リフト用)
E 兼用配管(ティルト用)
F 兼用配管(ティルト用)
Claims (3)
- 作動油を貯溜するタンクから第1の油圧アクチュエータへ作動油を供給する第1の供給用油圧配管に、電動機と機械的に連結され、該電動機によって駆動されて上記タンクから作動油を吸入し上記第1の油圧アクチュエータへ向けて吐出する油圧ポンプを備えると共に、上記第1の油圧アクチュエータから上記タンクへ作動油を回収する第1の回収用油圧配管に、上記第1の油圧アクチュエータからの作動油が供給されることによって作動する油圧モータを備える油圧システムであって、
上記第1の供給用油圧配管及び上記第1の回収用油圧配管に接続され、作動油の流れを制御する電磁弁と、上記第1の油圧アクチュエータを作動させるために作業者が操作する第1の操作部材と、該第1の操作部材の操作方向及び操作量を検出する操作検出手段と、上記電動機の回転方向及び実回転数を検出する回転検出手段と、上記電磁弁及び上記電動機を制御する制御手段とを備え、
上記油圧モータと上記電動機とは、上記油圧ポンプを駆動する際の上記電動機の回転方向と同じ方向へ、上記油圧モータが作動する際に該油圧モータで発生するトルクにより上記電動機が回転するよう機械的に連結されており、
上記電磁弁は、上記油圧ポンプから上記第1の油圧アクチュエータへの作動油の流れを許容する供給状態と上記第1の油圧アクチュエータから上記油圧モータへの作動油の流れを許容する回収状態とに切換可能であり、且つ何れの状態についても全開となるまでの間でその開度を変更可能なものであり、
上記制御手段は、上記操作方向が上記第1の油圧アクチュエータへの作動油の供給に対応した方向である場合には、上記操作量に基づいて上記電磁弁の指示開度を決定し、上記供給状態で該指示開度となるよう上記電磁弁を制御すると共に、所定回転数で回転するよう上記電動機を制御し、上記操作方向が上記第1の油圧アクチュエータからの作動油の回収に対応した方向である場合には、上記回収状態で全開になるよう上記電磁弁を制御すると共に、上記操作量に基づいて上記電動機の指示回転数を決定し、該指示回転数で回転するよう上記電動機を制御するものであることを特徴とする油圧システム。 - 第2の油圧アクチュエータと、上記油圧ポンプから該第2の油圧アクチュエータへ作動油を供給する第2の供給用油圧配管とを備えており、
上記油圧モータと上記電動機とはクラッチ装置を介して機械的に連結されており、該クラッチ装置は上記油圧モータから上記電動機へのみトルクを伝達可能なものであることを特徴とする請求項1に記載の油圧システム。 - 上記第1の油圧アクチュエータは、昇降可能に設けられたフォークを動作させる油圧シリンダであり、作動油が供給されることで伸長して上記フォークを上昇させ、作動油が回収されることで短縮して上記フォークを下降させるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の油圧システムを備えたフォークリフト。
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