JP2007250816A - 結晶成長装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒータ寿命が長く、且つ、到達温度が高い結晶成長装置を実現する。
【解決手段】結晶基板支持部10は、蓋部12と、アルミナスリーブ14と、石英管16と、を備えている。蓋部12の上には結晶基板100が載置され、上方から原料ガスが導入される。アルミナスリーブ14は、円筒状をなしており、その円筒の一方端には蓋部12が配置される。さらにこの一方端の内部には第1の平面ヒータ18aと、第2の平面ヒータ18bとが重畳して取り付けられている。第1の平面ヒータ18aと第2の平面ヒータ18bとは電気的に直列に接続されており、同じ電力の場合、電流値を小さく電圧値を大きくすることができる。電流値が小さくなるので、電源コード等を細くすることができ、さらに水銀接点等の発熱を抑制できる。さらに、平面ヒータ18を2枚で構成したので、発生する熱量をより多くすることができ、高温をより容易に実現可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体等の製造に用いられる結晶成長装置に関する。特に、AlGaN、GaN、AlN等の化合物半導体の製造に適した結晶成長装置に関する。
半導体の結晶を製造する方法として、HVPE(Hydride Vapor Phase Epitaxy)法や、MOVPE(Metal organic Vapor Phase Epitaxy)法によって、基板結晶(例えばサファイア基板)上にAlGaNやAlN、GaN等をヘテロエピタキシャル成長させる手法が注目されている。この手法は、要するに原料を気体として供給し、固体の半導体の結晶を成長させようとするものである。
この手法を利用して半導体等の結晶を成長させるには、上記基板結晶及び原料ガス等を所定の高温下に置く必要がある。そのため、所定の高温下に置くための加熱手段を備えた結晶成長装置が用いられる。この結晶性装置は、一般的には、結晶成長を行う反応管と、それを加熱する加熱手段と、を備えている。
この加熱の手法の代表的な手法として、抵抗加熱手段等を用いて上記反応管全体を加熱するHotWall方式と、RF加熱手段等を用いて局所的に加熱を行うColdWall方式と、が知られている。
しかしながら、近年、非常に高温(1600℃近傍)まで連続して温度を上げることができ、且つ、局所的に加熱を行う必要がある材料及びその製造方法が種々提案されてきている。 このような製造方法を採用する場合には、従来より高温まで加熱可能であり、且つ、局所的に加熱が可能な装置が必要とされている。例えば、化合物半導体(AlGaNや、AlN、GaN等)の製造においては、従来より高温の加熱手段を備えた結晶成長装置が必要である。
また、HotWall方式の問題点としては、1600℃で外から加熱すると石英が溶けるという問題がある。
また、上記RF加熱方式では局所的に加熱はできるが、高周波を使用する関係上、容器の材質に制限が生じる場合があり、使いにくいと言う問題がある。
そのため、高周波を用いずに、抵抗加熱で局所的に加熱する手法が望まれている。そこで、加熱のための抵抗を基板結晶の近傍に置き、局所的に加熱することが考えられるが、種々問題点がある。以下、この問題点を順次述べる。
従来のヒータ
従来から使用されている抵抗ヒータの例が図3に示されている。この図に示すように、従来の抵抗ヒータは、円盤状のセラミック基板上にカーボン被膜(グラファイト被膜)の抵抗を設けた構造をしている。このカーボン被膜は、一般に所定のパターンで構成されている。図3に示す例では渦巻き状のパターンが採用されている。また、このカーボン被膜は、耐久性を向上させるために種々のコーティングがなされている場合が多い。
コーティングは、PBN(パイロリティックボロンナイトライド)や、WC(タングステンカーバイド)、SiC(シリコンカーバイド)などが用いられる。このようなコーティングによって反応性のガスからヒータを保護し、耐久性を向上している。
カーボン被膜への電力供給
さて、このような従来のカーボン被膜(ポリグラファイト)は一般に抵抗が低いので、同じ電力を印加する場合、低電圧、大電流となる。特に、1600℃近傍の高温を実現しようとすれば、数10Aから100A以上の電流が流れる場合も多い。その結果、ケーブルやコネクタに極めて太いものが必要となり、装置のコストが大きくなると共に装置も大きく、重くなってしまう。
さらに、従来のヒータには上記コーティングが施されているが、電力供給端子の部分は、コーティングがされていない場合が多く、そのむき出しのカーボン部分に反応性のガスが作用し、寿命を縮める恐れがあった。
電力供給のための接点
また、特に留意すべき点は、一般に結晶成長装置では、結晶成長を均一にするために、結晶基板を回転させる場合が多い点である。したがって、結晶基板の近傍に置かれ、結晶基板と一体になって回転するヒータに電力を供給するために、水銀接点が用いられており、電力供給側と被供給側とが自在に回動可能に構成されている場合が多い。このような回転体に電力を供給する手段として、電動機等に用いられるスリップリングやブラシ等の手段が用いられることもある。
しかし、上述したように、電流値が大きいので、水銀接点やスリップリング等における発熱が問題となる場合もあり、さらには、それらの接点の寿命も短くなりがちであった。
また、改良されたヒータとして、繊維状のカーボンを発熱体としたヒータが知られている。このヒータは、繊維状で柔軟性があるので寿命が比較的長くなると言われている。ただし、カーボン繊維その物であるため、反応性のガス中では使用することはできず、窒素ガス中か、真空中又はそれに準ずる雰囲気中での使用に限られる。
従来の技術
下記特許文献1には、SiCコーティングされたヒータが開示されている。
また、下記特許文献2には、局所加熱可能で2500℃近傍まで加熱可能な装置が開示されている。
また、下記特許文献3には、円筒状のカーボンヒータが開示されている。また、下記特許文献4には、熱電対を用いて炉心管内の温度を検出することが開示されている。
また、下記特許文献5には、半導体の乾燥用ヒータにおいて、ヒータ中に熱電対を埋め込む構成が開示されている。
また、形式的に2枚の平面状のカーボンヒータを用いる構成が下記特許文献6、特許文献7に記載されているが、2枚のカーボンヒータを「重ねる」点については開示されていない。
また、パージガスを還流させる点に関しては、下記特許文献8に記載されている。
特開2002−317261号公報 特開平10−62069号公報 特開2004−299968号公報 特開2005−233741号公報 特開2004−214211号公報 特開2000−49096号公報 特開平7−94419号公報 特開2005−244190号公報
このように従来から、半導体の結晶成長装置に用いることができる種々のヒータが知られており、PBN等をコーティングしたヒータも知られている。しかし、そのようなコーティングを施したヒータでも端子部分のむき出しのカーボンが結局反応ガスと反応してしまい、寿命はそれほど長くならない。
通常、気相成長等に用いる板状ヒーターは薄膜カーボンをPBN、SiC、AlNなどにより両面からコーティングされた構造が用いられている。薄膜カーボンを用いているため、単位面積あたりの出力容量が決まっている。例えば、PBNコーティングの場合は、おおよそ62W/cm程度である。
従って、キャリアガス等の流量が高い場合、あるいは吸熱反応を伴うような原料濃度が高い場合はヒーターから熱が奪われ、出力容量の制限から高温に保てなくなる。
このような課題に対して、出力容量の制限を無視して高電流を流し高温を保つ方法もある。しかし、この場合は(1)高電流による端子部分の破損あるいは(2)薄膜カーボンの破損により寿命が極端に短くなる。
後に詳述するように、本発明で提案するヒーターはヒーターを重ねあわせることが可能であるので、単位面積あたりの出力容量制限を枚数に比例して増加させることが出来る。その結果、上記の課題に対して、本発明によれば薄膜カーボンの制限容量(上述した単位面積あたりの出力容量)を越えることなく、ヒーターの出力容量を増加させることが可能であり、原料やキャリアガスによる熱の損失を補い高温に保つことが可能になる。
図4に、ヒーターの種類と、寿命の目安と、特徴と、が示されている。この図においては、NH10%、H90%の気流中で、1500℃で加熱した場合を示す。この図に示すように、ヒーターの種類がコーティングなしのカーボンの場合は、寿命の目安が0〜10時間であり、特徴としては高負荷であり、ヒーター腐食による短絡の危険がある。また、ヒーターの種類がPBN、WC、SiCコーティングカーボン(端子部剥き出し)の場合は、寿命の目安が30〜50時間であり、特徴としては高負荷であり、電力供給端子部分腐食による短絡の危険がある。一方、後述する本発明においては、寿命の目安としては、500時間以上であり、低電流、パージにより腐食の危険がなくなる。
さて、本発明は、上で述べた課題及びアイデアに鑑みなされたものであり、その目的は、ヒータ寿命が長く、且つ、到達温度が高い結晶成長装置を実現することである。
(1)本発明は、上記課題を解決するために、結晶が成長する基板結晶を加熱するヒータ手段を備えた結晶成長装置において、前記ヒータ手段は、第1の平面ヒータと、前記第1の平面ヒータと平行に設けられている第2の平面ヒータと、前記第1の平面ヒータと前記第2の平面ヒータとを電気的に接続する接続手段と、を含み、前記第1の平面ヒータと前記第2の平面ヒータとは電気的に直列に接続されていることを特徴とする結晶成長装置。
2個の平面ヒータを直列に接続しているので、抵抗値を大きくすることができ、同じ電力を供給する場合は、電流値を小さく(電圧値を大きく)することができる。
(2)また、本発明は、結晶が成長する基板結晶を加熱するヒータ手段を備えた結晶成長装置において、前記ヒータ手段は、必要に応じて複数枚の平面ヒーターを平行に重ね並べて成り、さらに前記複数枚の平面ヒーターを電気的に接続する接続手段、を含むことを特徴とする結晶成長装置である。
このような構成によって、複数枚を平行に重ねている各々のヒーター間距離が比較的近く、低温の被加熱部と触れる表面積を小さくすることができるため、抜熱を低減することができる。
ここで、必要に応じてとは、「キャリアガス等の流量が高い、あるいは吸熱反応を伴うような原料濃度が高くヒーターから熱が奪われるような場合、また、高出力容量が必要な場合」に応じて、という意味である。
(3)また、本発明は、上記(2)記載の結晶成長装置において、前記複数枚の平面ヒーターは、ヒーター種類等が変更できることを特徴とする結晶成長装置である。
このような構成によって、ヒータの種類を変更することができる。ここで、ヒータの種類とは、カーボンヒーターや繊維状ヒーターのような種類、図4に示すような種類、等を表す。
(4)また、本発明は、結晶が成長する基板結晶を加熱する結晶成長装置において、前記基板結晶を加熱するヒータ手段と、前記ヒータ手段を収容するスリーブ手段と、前記スリーブ手段中に、パージガスを供給するパージガス供給手段と、を含み、前記ヒータ手段は、第1の平面ヒータと、前記第1の平面ヒータと平行に設けられている第2の平面ヒータと、前記第1の平面ヒータと前記第2の平面ヒータとを電気的に接続する接続手段と、を含み、前記第1の平面ヒータと前記第2の平面ヒータとは電気的に直列に接続されていることを特徴とする結晶成長装置である。
パージガスを供給するので、平面ヒータに反応性のガスが触れてしまうことを防止可能である。
(5)また、本発明は、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の結晶成長装置において前記第1の平面ヒータ及び前記第2の平面ヒータ、又は、複数枚の平面ヒーターは、カーボンから成ることを特徴とする結晶成長装置である。
このような構成によってカーボンから成る平面ヒータを構成することができる。
(6)また、本発明は、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の結晶成長装置において、前記第1の平面ヒータ及び前記第2の平面ヒータ、又は、複数枚の平面ヒーターは、繊維状のカーボンから成ることを特徴とする結晶成長装置である。
繊維状のカーボンヒータはガスとふれあう面積が大きいので速やかな加熱が可能である。
(7)また、本発明は、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の結晶成長装置において、前記ヒータ手段に設けられている温度センサと、前記温度センサが検知する温度に基づき、前記ヒータ手段に供給する電力を制御する制御手段と、を含むことを特徴とする結晶成長装置である。
このような構成によって、温度を正確に所望の値に設定することができる。
(8)また、本発明は、上記(7)記載の結晶成長装置において、前記温度センサは、熱電対であることを特徴とする結晶成長装置である。
この熱電対の抵抗値によって、ヒータの温度を正確に知ることができる。
以上述べたように、本発明によれば、2個の平面ヒータを直列に接続しているので、抵抗値を大きくでき、電流値を小さくすることができる。
また、複数枚のヒーターを密集させて使用しているので、低温の被加熱部と触れる表面積を小さくでき、抜熱を低減することができる。ここで、「密集」とは、1枚/5mm程度以下、すなわち、各ヒーターの間隔が5mm以下の場合を言う。
また、パージガスを供給しているので、平面ヒータに反応性のガス等を触れさせる恐れが少ない。その結果、ヒータ寿命を長くすることができる。
また、温度センサによって、ヒータ温度を測定し、その測定温度に基づきヒータに供給する電力を制御しているので、ヒータを所望の温度に容易に設定することが可能である。
以下、図面を参照して、本発明に係る結晶成長装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
結晶成長装置の構成
本実施の形態に係る結晶成長装置は、その上に結晶を成長させるための結晶基板100を支持する蓋部12を有する結晶基板支持部10を有している。この基板結晶支持部10の断面図が図1に示されている。この基板結晶支持部10は、反応容器(不図示)中に収容されている。反応容器には、原料ガスを導入するための各種ポートが設けられており、排出ガスを排出するためのポートも設けられている。これらのポートは一般的な構成であり、反応容器も従来と同様の構成であるので、詳細な説明は省略する。
本実施の形態における結晶基板支持部10は、図1に示すように、蓋部12と、アルミナスリーブ14と、石英管16と、を備えている。
蓋部12は、その上に結晶基板100が載置され、上方から原料ガスが導入される。蓋部12は、PBNコートされたカーボンやアルミナ等から構成されている。
アルミナスリーブ14は、円筒状をなしており、その円筒の一方端は、上述した蓋部12が配置される。さらにこの一方端の内部には図1に示すように第1の平面ヒータ18aと、第2の平面ヒータ18bとが重畳して取り付けられている。
なお、結晶基板100は、従来と同様の結晶基板であり、例えばサファイア等が用いられる。
ヒータ
この第1の平面ヒータ18a及び第2の平面ヒータ18bの平面図が図2に示されている。図2(1)には、第1の平面ヒータ18aの平面図が、図2(2)には第2の平面ヒータ18bの平面図が、それぞれ示されている。これらの平面ヒータ18は、円盤状のPBN基板30上に、カーボン(ポリグラファイト)被膜32を所定のパターンで設けることによって形成されている。このカーボン被膜32は、図2では便宜上ハッチングを付して表している。
第1の平面ヒータ18aは、図2(1)に示すように、端子部34aからカーボン被膜のパターンが始まり、中心の連結部36aまでパターンが続いている。後述するように端子部34aには電力供給部40が接続し、連結部36aは所定の連結器具38を介して第2の平面ヒータ18bの連結部36bに電気的に接続する。
第2の平面ヒータ18bは、図2(2)に示すように、端子部34bからカーボン被膜のパターンが始まり、中心の連結部36bまでパターンが続いている。後述するように端子部34bには電力供給部40が接続し、連結部36bは上述した連結器具38を介して第1の平面ヒータ18aの連結部36aに電気的に接続する。
連結器具38は、導電性のボルト・ナット・ワッシャー等から構成され(図1参照)、第1の平面ヒータ18aと第2の平面ヒータ18bとを電気的に接続する。
端子40aも、導電性のボルト・ナット・ワッシャー等から構成され(図1参照)、第1の平面ヒータ18aの端子部34aに取り付けられている。この端子40aは、電源コードを介して電力供給部50に接続している。
また、端子40bも、導電性のボルト・ナット・ワッシャー等から構成され(図1参照)、第2の平面ヒータ18bの端子部34bに取り付けられている。この端子40bも、電源コードを介して電力供給部50に接続している。
ヒータへの電力供給
電力供給部は、端子40a、端子40bを介して、平面ヒータ18に加熱のための電力を供給する。
本実施の形態において特徴的なことは、平面ヒータ18が、第1の平面ヒータ18aと第2の平面ヒータ18bとが電気的に直列に接続された構成を採用している点である。この結果、平面ヒータ18の抵抗値を大きくすることでき、同じ電力を供給する場合、電流値を小さく、電圧値を大きくすることができる。電流値が小さくなるので、電源コード等を細くすることができ、さらに水銀接点等の発熱を抑制することができる。
このように、本実施の形態における電力供給部50(図1参照)は、従来の同電力の電力供給部と比較して、電圧値を大きく、電流値を小さくすることができる。その結果、電源コード等を細くすることができ、取り扱いが容易となる。
さらに、本実施の形態においては、平面ヒータ18を2枚で構成したので、発生する熱量をより多くすることができる。その結果、従来の装置に比べて、高温をより容易に実現することが可能である。
さらに、2枚だけでなく、複数枚のヒーターを用いた場合は、複数枚のヒーター間距離が比較的近いので、低温部との表面積が小さく、抜熱が低減でき、高温を連続的に実現することが可能である。ここで、「近い」とは、5mm以下の場合を言う。
なお、本実施の形態では、端子40a、40bの材質としてモリブデンを採用しているが、導電性のある物質であって、各種ガスに対して耐久性のある物質であればどのようなものでも良い。
温度センサ・温度制御
さらに、この電力供給部50には、温度センサ60の温度信号が供給されている。そして、電力供給部は、この温度センサ60の温度信号から平面ヒータ18の温度を知り、その温度を所定の設定温度と等しくなるように、平面ヒータ18に供給する電力を調整する。この結果、平面ヒータ18の温度を正確に設定することができる。特に、この平面ヒータ18は結晶基板100の近傍に位置しているので、結晶基板100の温度をより正確に知り、且つ、結晶基板100の温度を所望の温度に正確に設定することができる。
温度センサ60としては、種々の温度センサが利用可能である。結晶成長装置の場合、温度範囲から熱電対が一般的に好ましいが、他のセンサでももちろん好適である。
パージガス
さらに、本実施の形態においては、石英管16の他方端(アルミナスリーブ14が取り付けられている端とは別の端)側からパージガス(置換ガス)が導入されている(図1参照)。このパージガスは、パージガス供給部52によって所定量導入される。
導入されたパージガスは、石英管16内を流れ、アルミナスリーブ14を通過し、アルミナスリーブ14と蓋部12との間の隙間から、外部に流出する(図1参照)。この結果、原料ガスが平面ヒータ18が存在する場所に侵入してくることを防止することができる。したがって、原料ガス中に反応ガスが含まれている場合であっても平面ヒータが反応性ガスと反応してしまうことを防止することができ、平面ヒータ18の寿命を長くすることが可能である。
また、上記温度センサ60として熱電対を用いる場合は、金属であるので反応性ガス雰囲気下では寿命が短くなってしまう場合も考えられる。しかし、本実施の形態ではパージガスを用いて、原料ガス(反応ガス)が平面ヒータ18の存在位置に侵入することを防止しているので、その位置にある熱電対も反応ガスに侵されることがない。その結果、そのような原料ガスを用いる場合でも温度を測定することが可能である。
パージガスを用いずに温度測定をしようとする場合には、温度センサ60を反応性ガスから守るため所定の容器に格納する必要がある。このように、温度センサ6を容器に収納すれば、その温度測定精度が著しく劣化することは明らかである。容器による測定の遅れ等もあり、結果的に、測定温度に基づく温度制御は困難となる。
なお、パージガス(置換ガス)としては、窒素ガスを用いている。カーボンは窒素雰囲気下では非常に安定だからである。パージガスとしては、他にHe又はArガス等の不活性ガスを用いることも好ましい。
まとめ
以上述べたように、本実施の形態によれば、
・2枚の平面ヒータを直列に接続して用いているので、同じ電力を投入する場合は、電流値を小さくし、電圧を大きくすることができる。その結果、電源コードや接点に流れる電流を小さくすることができる。
・2枚の平面ヒータを用いているので、より大きな電力を投入でき、より容易に高温を実現することができる。
・また、複数枚の平面ヒーターを密集させて用いれば、抜熱が少なくより大きな電力を投入でき、より容易に連続的な高温を実現することができる。
・パージガスを用いて平面ヒータ18の位置に反応性のガスが侵入することを防止している。その結果、平面ヒータの寿命を延ばすことが可能である。
・同様に、パージガスを用いているので、平面ヒータ18に取り付けられている温度センサも反応性のガスに侵されることがなく、平面ヒータ18の温度を計測することが可能である。
・平面ヒータ18の温度を精度良く測定することが可能であるので、その測定温度に基づき、温度制御を円滑に行うことが可能である。
変形例・応用例
(1)上述した例では、円盤状のPBN基板30上に、カーボン(ポリグラファイト)被膜32を所定のパターンで設けた平面ヒータ18を用いたが、繊維状のカーボンをそのまま利用したヒータを用いることも好ましい。
特に、本実施の形態では上述したように、パージガスを用いて反応性のガスが平面ヒータ18の存在位置に侵入しないように構成されているので、繊維状のカーボンをそのまま用いたヒータでも寿命を長くすることが可能である。
(2)上述した本実施の形態では第1の平面ヒータ18aと、第2の平面ヒータ18bとを重ねて用いることによって、より大きな電力を投入し、より大きな熱を発生させ、従来の装置に比べて高温を容易に達成することができるが、この平面ヒータ18は3枚以上でもかまわない。
また、その際にそれぞれのヒーターの種類が異なっていてもかまわない。
枚数を多くすれば、その分より大きな電力を投入し、より多量の熱を発生させることができる。
本実施の形態の結晶成長装置の結晶成長装置の断面図である。 第1の平面ヒータ及び第2の平面ヒータの平面図である。 従来から使用されている抵抗ヒータの平面図である。 ヒーターの種類とその特徴を記載した表の図である。
符号の説明
10 結晶基板支持部(50,52を除いたもの)
12 蓋部
14 アルミナスリーブ
16 石英管
18 平面ヒータ
18a 第1の平面ヒータ
18b 第2の平面ヒータ
30 PBN基板
32 カーボン被膜
34a、34b 端子部
36a、36b 連結部
40a、40b 端子
50 電力供給部
52 パージガス供給部
60 温度センサ
100 結晶基板

Claims (8)

  1. 結晶が成長する基板結晶を加熱するヒータ手段を備えた結晶成長装置において、
    前記ヒータ手段は、
    第1の平面ヒータと、
    前記第1の平面ヒータと平行に設けられている第2の平面ヒータと、
    前記第1の平面ヒータと前記第2の平面ヒータとを電気的に接続する接続手段と、
    を含み、前記第1の平面ヒータと前記第2の平面ヒータとは電気的に直列に接続されていることを特徴とする結晶成長装置。
  2. 結晶が成長する基板結晶を加熱するヒータ手段を備えた結晶成長装置において、
    前記ヒータ手段は、必要に応じて複数枚の平面ヒーターを平行に重ね並べて成り、
    さらに前記複数枚の平面ヒーターを電気的に接続する接続手段、を含むことを特徴とする結晶成長装置。
  3. 請求項2記載の結晶成長装置において、
    前記複数枚の平面ヒーターは、ヒーター種類等が変更できることを特徴とする結晶成長装置。
  4. 結晶が成長する基板結晶を加熱する結晶成長装置において、
    前記基板結晶を加熱するヒータ手段と、
    前記ヒータ手段を収容するスリーブ手段と、
    前記スリーブ手段中に、パージガスを供給するパージガス供給手段と、
    を含み、
    前記ヒータ手段は、
    第1の平面ヒータと、
    前記第1の平面ヒータと平行に設けられている第2の平面ヒータと、
    前記第1の平面ヒータと前記第2の平面ヒータとを電気的に接続する接続手段と、
    を含み、前記第1の平面ヒータと前記第2の平面ヒータとは電気的に直列に接続されていることを特徴とする結晶成長装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかの請求項に記載の結晶成長装置において、
    前記第1の平面ヒータ及び前記第2の平面ヒータ、又は、複数枚の平面ヒーターは、カーボンから成ることを特徴とする結晶成長装置。
  6. 請求項1〜4のいずれかの請求項に記載の結晶成長装置において、
    前記第1の平面ヒータ及び前記第2の平面ヒータ、又は、複数枚の平面ヒーターは、繊維状のカーボンから成ることを特徴とする結晶成長装置。
  7. 請求項1〜4のいずれかの請求項に記載の結晶成長装置において、
    前記ヒータ手段に設けられている温度センサと、
    前記温度センサが検知する温度に基づき、前記ヒータ手段に供給する電力を制御する制御手段と、
    を含むことを特徴とする結晶成長装置。
  8. 請求項7記載の結晶成長装置において、
    前記温度センサは、熱電対であることを特徴とする結晶成長装置。
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