JP2007249087A - 撮影光学系、カメラ装置および携帯情報端末装置 - Google Patents

撮影光学系、カメラ装置および携帯情報端末装置 Download PDF

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JP2007249087A JP2006075689A JP2006075689A JP2007249087A JP 2007249087 A JP2007249087 A JP 2007249087A JP 2006075689 A JP2006075689 A JP 2006075689A JP 2006075689 A JP2006075689 A JP 2006075689A JP 2007249087 A JP2007249087 A JP 2007249087A
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Abstract

【課題】 負−正−正の3群の構成を用い、小型で、広角端における半画角が広く、500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有し、さらに望遠側により長い焦点距離を得ることも可能とする。
【解決手段】 短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1群光学系G1と第2群光学系G2との間隔が漸次小さく、第2群光学系G2と像面との間隔が漸次大きくなるように、第1群光学系G1と第2群光学系G2が移動する。第1群光学系G1は、負のメニスカスレンズL1と、正レンズとを含む4枚の単レンズで構成され、さらに、第2群光学系G2と交換可能に構成される他の第2′群光学系G2′を具備し、広角端における絞りFAと第2群光学系G2との間隔をDw、望遠端における絞りFAと第2群光学系G2との間隔をDt、広角端における全系の焦点距離をfwとした時、0.15≦(Dw−Dt)/fw<0.6なる条件を満足する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体撮像素子等を用いた撮像装置に好適な撮影光学系、ならびにそのような撮影光学系を用いるカメラ装置および携帯情報端末装置に関する。
近年、撮影レンズの焦点距離が短く画角が広い広角状態、あるいは焦点距離が長く画角が狭い望遠状態などのような種々の焦点距離を所望に応じて選択することが可能なズームレンズ等の焦点距離可変機能を有するレンズを撮影レンズとして備えたカメラが普及している。特に撮影レンズにより結像された被写体光学像をCCD(電荷結合素子)撮像素子等のような固体撮像素子により電子情報として取り込み、記録、伝送およびプリント等に供するディジタルカメラにおける焦点距離可変な撮影レンズの普及は、極めて顕著である。
この種の焦点距離可変機能を有する撮影レンズを備えたディジタルカメラに対するユーザのニーズは、多岐にわたってきており、中でも、高画質化と小型化に対するニーズは群を抜いて高い。よって、撮影レンズとして用いるズームレンズにおいても、高性能化と小型化を両立させることが求められている。
小型化という面では、まず、レンズ全長(最も物体側のレンズの対物面から撮像素子が配置される像面までの距離)を短縮することが必要である。さらに、高性能化という面では、少なくとも画素数が500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を全ズーム域にわたって確保することが必要である。
また、撮影レンズの広画角化を望むユーザも多く,ズームレンズの広角端側の半画角は、38度以上であることが望ましい。半画角38度は、35mm判(いわゆるライカ判)銀塩フィルムを用いる35mm銀塩カメラ換算の焦点距離で28mmに相当する。
ディジタルカメラにおける撮影レンズに適するズームレンズとしては、多くの種類が考えられるが、小型化に適したタイプとして、物体側から、順次、負の焦点距離を有する第1群光学系、正の焦点距離を有する第2群光学系、正の焦点距離を有する第3群光学系を配置し、第2群光学系の物体側に絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際し、第2群光学系が像側から物体側へ単調に移動し、第1群光学系が変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するものがある(例えば特許文献1〜特許文献5を参照されたい)。
特許文献1(特許第3466385号公報)に記載されたズームレンズは、この種のズームレンズの基本的なものであり、基本的な構成は、全て同号公報に開示されているが、小型化という面ではなお改良の余地を残している。
特許文献2(特開2000−147381号公報)に記載されたズームレンズでは、第1群光学系を、順次、正−負−負−正の4枚のレンズからなる構成として、短焦点端における歪曲収差を良好に補正するようにしているが、広角端における半画角は、31度程度にとどまっている。また、結像性能の基本となる球面収差が大きく、500万画素以上の撮像素子への対応は困難である。
特許文献3(特開2002−48975号公報)に記載されたズームレンズは、第2群光学系を、順次、正−負−正または負の3枚もしくは4枚のレンズからなる構成として小型化を図っており、第1群光学系の構成としても複数のバリエーションが開示されているが、広角端における半画角は、29〜32度程度にとどまり、38度以上という要請には応えられない。
特許文献4(特許第3706787号公報)に記載されたズームレンズは、比較的小型で、像性能も良好であるが、広角端での半画角は、33度程度にとどまっている。
特許文献5(特許第3599689号公報)に記載されたズームレンズは、開口絞りをそれ以外の各群の光学系とは独立に移動するもので、像性能も良好であるが、広角端での半画角は、35度程度にとどまっている。
特許第3466385号公報 特開2000−147381号公報 特開2002−48975号公報 特許第3706787号公報 特許第3599689号公報
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、物体側から、順次、負の焦点距離を有する第1群光学系と、正の焦点距離を有する第2群光学系と、正の焦点距離を有する第3群光学系とを配置し、且つ前記第1群光学系と前記第2群光学系との間に前記第1群光学系とは別途に移動する開口絞りを有し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第1群光学系と前記第2群光学系との間隔が漸次小さくなり、前記第2群光学系と像面との間隔が漸次大きくなるように、少なくとも前記第1群光学系および前記第2群光学系が移動する撮影光学系において、充分に小型で、広角端における40度以上の半画角を有し、且つ500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有し、さらに望遠側により長い焦点距離を得ることも可能として高性能を達成し得る撮影光学系、ならびにそのような撮影光学系による高性能化を達成し得るカメラ装置および携帯情報端末装置を提供することを目的としている。
本発明の請求項1〜請求項4の目的は、特に、小型で且つ半画角40度以上の広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、しかも500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに広角端の射出瞳を像面から充分に離し中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減して、高性能を実現し得る撮影光学系を提供することにある。
本発明の請求項5〜請求項8の目的は、特に、小型で且つ広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減し得る撮影光学系による小型、高変倍、高性能なカメラ装置を提供することにある。
本発明の請求項9および請求項10の目的は、特に、小型で且つ広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減し得る撮影光学系による小型、高変倍、高性能な携帯情報端末装置を提供することにある。
請求項1に記載した本発明に係る撮影光学系は、上述した目的を達成するために、
物体側から、順次、負の焦点距離を有する第1群光学系と、正の焦点距離を有する第2群光学系と、正の焦点距離を有する第3群光学系とを配置し、且つ前記第1群光学系と前記第2群光学系との間に前記第1群光学系とは別途に移動する開口絞りを有してなり、
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第1群光学系と前記第2群光学系との間隔が漸次小さくなり、前記第2群光学系と像面との間隔が漸次大きくなるように、少なくとも前記第1群光学系および前記第2群光学系が移動する撮影光学系において、
前記第1群光学系は、像側に凹面を向けた負のメニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた両凸レンズおよび実質的に平凸レンズのいずれか一方の形状の正レンズとを含む4枚の単レンズで構成され、
さらに、前記第2群光学系と交換可能に構成され、前記第2群光学系と交換することによって、より望遠側の焦点距離を得ることを可能とする他の第2′群光学系を具備してなり、
前記第2群光学系および前記第2′群光学系のいずれについても、広角端における前記開口絞りと前記第2群光学系/前記第2′群光学系との間隔をDw、望遠端における前記開口絞りと前記第2群光学系/前記第2′群光学系との間隔をDt、広角端における全系の焦点距離をfwとして:
条件式:
0.15≦(Dw−Dt)/fw<0.6
を満足することを特徴としている。
また、請求項2に記載した本発明に係る撮影光学系は、請求項1の撮影光学系であって、
前記第1群光学系が、物体側から、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1のレンズ、像側のレンズ面が非球面でありその非球面は光軸から離れるに従って負の屈折力が弱くなる形状の負メニスカスの第2のレンズ、負の第3のレンズと、両凸レンズおよび平凸レンズのいずれか一方の形状の正の第4のレンズとを配置してなることを特徴としている。
請求項3に記載した本発明に係る撮影光学系は、請求項1または請求項2の撮影光学系であって、
前記第2群光学系が、物体側から像側に向かって、順次、正レンズと、負レンズと正レンズとを接合した接合レンズと、正レンズとを配置してなることを特徴としている。
請求項4に記載した本発明に係る撮影光学系は、請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項の撮影光学系であって、
第m群光学系(m=1〜3)の焦点距離をfmとし、広角端における全系の合成焦点距離をfwとして、
条件式:
2.7 < |f1|/fw < 3.2 ( f1 < 0 )
f3/fw < 11
0.25 < f2/f3 < 0.45 ( f2>0,f3>0 )
を満足することを特徴としている。
請求項5に記載した本発明に係るカメラ装置は、
撮影用の光学系として、請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項の撮影光学系を含むことを特徴としている。
請求項6に記載した本発明に係るカメラ装置は、請求項5のカメラ装置であって、
撮影用の光学系は、沈胴式収納構造を用いた光学系であることを特徴としている。
請求項7に記載した本発明に係るカメラ装置は、請求項5または請求項6のカメラ装置であって、
撮影された画像をディジタル情報として処理する手段を含むことを特徴としている。
請求項8に記載した本発明に係るカメラ装置は、請求項7のカメラ装置であって、
撮影光学系により結像された被写体光学像を受光する500万画素以上の画素数の受光素子を含むことを特徴としている。
請求項9に記載した本発明に係る携帯情報端末装置は、
カメラ機能部を有し、且つ該カメラ機能部における撮影用の光学系として、請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項の撮影光学系を含むことを特徴としている。
請求項10に記載した本発明に係る携帯情報端末装置は、
カメラ機能部を有し、且つ該カメラ機能部が、請求項6〜請求項8のうちのいずれか1項のカメラ装置を実質的に含むことを特徴としている。
本発明によれば、物体側から、順次、負の焦点距離を有する第1群光学系と、正の焦点距離を有する第2群光学系と、正の焦点距離を有する第3群光学系とを配置し、且つ前記第1群光学系と前記第2群光学系との間に前記第1群光学系とは別途に移動する開口絞りを有し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第1群光学系と前記第2群光学系との間隔が漸次小さくなり、前記第2群光学系と像面との間隔が漸次大きくなるように、少なくとも前記第1群光学系および前記第2群光学系が移動する撮影光学系において、充分に小型で、広角端における40度以上の半画角を有し、且つ500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有し、さらに望遠側により長い焦点距離を得ることも可能として高性能を達成し得る撮影光学系、ならびにそのような撮影光学系による高性能化を達成し得るカメラ装置および携帯情報端末装置を提供することができる。
すなわち、本発明の請求項1の撮影光学系によれば、物体側から、順次、負の焦点距離を有する第1群光学系と、正の焦点距離を有する第2群光学系と、正の焦点距離を有する第3群光学系とを配置し、且つ前記第1群光学系と前記第2群光学系との間に前記第1群光学系とは別途に移動する開口絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第1群光学系と前記第2群光学系との間隔が漸次小さくなり、前記第2群光学系と像面との間隔が漸次大きくなるように、少なくとも前記第1群光学系および前記第2群光学系が移動する撮影光学系において、
前記第1群光学系は、像側に凹面を向けた負のメニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた両凸レンズおよび実質的に平凸レンズのいずれか一方の形状の正レンズとを含む4枚の単レンズで構成され、さらに、前記第2群光学系と交換可能に構成され、前記第2群光学系と交換することによって、より望遠側の焦点距離を得ることを可能とする他の第2′群光学系を具備してなり、
前記第2群光学系および前記第2′群光学系のいずれについても、広角端における前記開口絞りと前記第2群光学系/前記第2′群光学系との間隔をDw、望遠端における前記開口絞りと前記第2群光学系/前記第2′群光学系との間隔をDt、広角端における全系の焦点距離をfwとして:
条件式:
0.15≦(Dw−Dt)/fw<0.6
を満足することにより、
特に、小型で且つ半画角40度以上の広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、しかも500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに広角端の射出瞳を像面から充分に離し中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減して、高性能を実現することができる。
本発明の請求項2の撮影光学系によれば、請求項1の撮影光学系において、
前記第1群光学系が、物体側から、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1のレンズ、像側のレンズ面が非球面でありその非球面は、光軸から離れるに従って負の屈折力が弱くなる形状の負メニスカスの第2のレンズ、負の第3のレンズと、両凸レンズおよび平凸レンズのいずれか一方の形状の正の第4のレンズとを配置してなることにより、
特に、小型で且つ半画角40度以上の広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、しかも500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに広角端の射出瞳を像面から充分に離し中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減して、高性能を実現することができる。
本発明の請求項3の撮影光学系によれば、請求項1または請求項2の撮影光学系において、
前記第2群光学系が、物体側から像側に向かって、順次、正レンズと、負レンズと正レンズとを接合した接合レンズと、正レンズとを配置してなることにより、
特に、小型で且つ半画角40度以上の広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、しかも500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに広角端の射出瞳を像面から充分に離し中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減して、高性能を実現することができる。
本発明の請求項4の撮影光学系によれば、請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項の撮影光学系において、
第m群光学系(m=1〜3)の焦点距離をfmとし、広角端における全系の合成焦点距離をfwとして、
条件式:
2.7 < |f1|/fw < 3.2 ( f1 < 0 )
f3/fw < 11
0.25 < f2/f3 < 0.45 ( f2>0,f3>0 )
を満足することにより、
特に、小型で且つ半画角40度以上の広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、しかも500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに広角端の射出瞳を像面から充分に離し中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減して、高性能を実現することができる。
また、本発明の請求項5のカメラ装置によれば、
撮影用の光学系として、請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項の撮影光学系を含むことにより、
特に、小型で且つ広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減し得る撮影光学系による小型、高変倍、高性能を達成することができる。
本発明の請求項6のカメラ装置によれば、請求項5のカメラ装置において、
撮影用の光学系は、沈胴式収納構造を用いた光学系とすることにより、
特に、より小型で且つ広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減し得る撮影光学系による小型、高変倍、高性能を達成することができる。
本発明の請求項7のカメラ装置によれば、請求項5または請求項6のカメラ装置において、
撮影された画像をディジタル情報として処理する手段を含むことにより、
特に、小型で且つ広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減し得る撮影光学系による小型、高変倍、高性能を達成することができる。
本発明の請求項8のカメラ装置によれば、請求項7のカメラ装置において、
撮影光学系により結像された被写体光学像を受光する500万画素以上の画素数の受光素子を含むことにより、
特に、小型で且つ広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減し得る撮影光学系による小型、高変倍、高性能を達成することができる。
そして、本発明の請求項9の携帯情報端末装置によれば、
カメラ機能部を有し、且つ該カメラ機能部における撮影用の光学系として、請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項の撮影光学系を含むことにより、
特に、小型で且つ広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減し得る撮影光学系による小型、高変倍、高性能を達成することができる。
本発明の請求項10の携帯情報端末装置によれば、
カメラ機能部を有し、且つ該カメラ機能部が、請求項6〜請求項8のうちのいずれか1項のカメラ装置を実質的に含むことにより、
特に、小型で且つ広画角を得るとともに、望遠側により長い焦点距離を得ることをも可能とし、500万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有して、さらに中間位置も含めた変倍時の射出瞳変動を低減し得る撮影光学系による小型、高変倍、高性能を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明に係る撮影光学系、カメラ装置および携帯情報端末装置を詳細に説明する。具体的な実施例について説明する前に、まず、本発明の原理的な実施の形態を説明するために、特許請求の範囲の各請求項に定義した構成およびその機能について説明する。
本発明の請求項1〜請求項4に係る撮影光学系は、基本的に、例えば図1に示ように、物体側(図示左方)から、順次、負の焦点距離を有する第1群光学系G1、正の焦点距離を有する第2群光学系G2、正の焦点距離を有する第3群光学系G3を配置し、第1群光学系G1と第2群光学系G2との間に第2群光学系G2とは別途に移動する開口絞りFAを有しており、短焦点端から長焦点端への変倍に際し、第1群光学系G1と第2群光学系G2との間隔が次第に小さくなり、第2群光学系G2と第3群光学系G3との間隔が大きくなるように、少なくとも第1群光学系G1と第2群光学系G2が移動する撮影光学系である。
請求項1に係る撮影光学系は、さらに次の点を特徴としている。第1群光学系G1は、像側に凹面を向けた負のメニスカスレンズL1、物体側に凸面を向けた両凸レンズまたは実質的に平凸レンズL4を有し、さらに広角端での開口絞りFAと第2群光学系G2との間隔をDw、望遠端での開口絞りFAと第2群光学系G2との間隔をDt、全系の広角端での焦点距離をfwとしたとき、次の条件式(1)を満足することを特徴とし、さらに第2群光学系G2を、別途に構成した第2′群光学系G2′に交換することによって、望遠側においてより長い焦点距離を得ることを可能とする。
0.15 ≦ (Dw−Dt)/fw < 0.6 …(1)
この場合、開口絞りFAを、第2群光学系G2(第2′群光学系G2′)と一体的に動かさず、これらとは独立に移動させることによって、射出瞳の変動を低減することができる。
請求項2に係る撮影光学系は、次の点を特徴としている。より良好に単色収差の補正を行うためには、第1群光学系G1に1面以上の非球面を有することが望ましい。中でも、最も効果的な収差補正を行うためには、物体側から、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1のレンズL1、物体側に凸面を向けた負メニスカスの第2のレンズL2、負の第3のレンズL3と、両凸レンズおよび平凸レンズのいずれか一方の形状の正の第4のレンズL4とを配置してなる第1群光学系G1における第2の負メニスカスレンズL2の像側面を、光軸から離れるに従って負の屈折力が弱くなる形状の非球面とすることが望ましい。第2の負メニスカスレンズL2の像側面は、第1群光学系G1の中で最も曲率を小さくし、大きなパワーを持たせることが可能であるが、この箇所に非球面を導入することにより、特に短焦点端における歪曲収差や非点収差等を効果的に補正することが可能となる。また、第1の負メニスカスレンズL1の像側面を非球面とすることによってもほぼ同様の効果を得ることが可能であるが、第1の負メニスカスレンズL1は、第2の負メニスカスレンズL2よりも直径が大きいので、非球面レンズの製作が相対的に難しくなり、コストアップの要因となる。したがって、第2の負メニスカスレンズL2に、上述したように、光軸から離れるに従って負の屈折力が弱くなる形状の非球面を形成するのが良い。
諸収差の少ない高性能な撮影光学系を実現するには、変倍による収差変動を小さく抑えることが重要であり、特に主変倍群である第2群光学系G2がその変倍範囲の全域において良好に収差補正されていることが望ましい。このため、第2群光学系G2の構成枚数を増やすことが考えられるが、第1群光学系G1と同様、構成枚数の増加は第2群光学系G2の光軸方向の厚みを増やすことにつながり、充分な小型化の達成を困難とし、その上、コストの増大も招きやすい。4枚以下のレンズで構成される第2群光学系としては、物体側から、順次、正レンズ−負レンズ−正レンズを配置した3枚構成のもの、物体側から、順次、正レンズ−正レンズ−負レンズを配置した3枚構成のもの、物体側から、順次、正レンズ−正レンズ−負レンズ−正レンズを配置した4枚構成のもの、物体側から、順次、正レンズ−負レンズ−負レンズ−正レンズを配置した4枚構成のものなどが知られており、上述において説明した構成を有する本発明の撮影光学系における第1群光学系G1とこれらの第2群光学系とを組み合わせることによって、小型、広画角、高性能の撮影光学系を構成することができる。
さらに、本発明の撮影レンズにおける第2群光学系を、物体側から、順次、正レンズ−負レンズ−正レンズ−正レンズを配置した4枚構成のものとすることができる。第2群光学系G2の物体側に開口絞りFAが配置される構成上、第2群光学系G2内では、開口絞りFAから遠い像側寄りのレンズ面ほど、軸外光線が光軸から離れた場所を通るため、軸外収差の補正に対する関与が深くなる。第2群光学系G2は、全体として負のパワーの両側に正のパワーを有する対称的なパワー配置であるが、軸外収差の補正に関与が深い像側の正のパワーを2枚の正レンズに分割することによってパワー配分の自由度が増え、軸外収差の良好な補正が可能になる。
すなわち、本発明の請求項3に係る撮影光学系は、上述のように第2群光学系G2を正−負−正−正の4枚構成とする場合、第2群光学系G2を、物体側から、順次、第1の正レンズL5、負レンズL6、この負レンズに接合された第2の正レンズL7、そして第3の正レンズL8を配置してなる3群4枚構成とする。
請求項4に係る撮影光学系は、上述した第1〜第3群光学系G1〜G3は、第1群光学系G1の焦点距離をf1、第2群光学系G2の焦点距離をf2 、そして第3群光学系G3の焦点距離をf3 、すなわち第M群光学系(m=1〜3)の焦点距離をfm とし、広角端における全系の合成焦点距離fwとするとき、次の条件式の各条件を満足するように構成される。
第1の条件:
2.7<|f1|/fw <3.2 (f1 <0) …(2)
第2の条件:
f3 /fw <11 …(3)
第3の条件:
0.25<f2/f3 <0.45 (f2 >0,f3 >0) …(4)
上述において、第1の条件は、撮影レンズを小型化し、収差を良好に補正するための第1群光学系G1の焦点距離f1の範囲を規制する条件である。
第1の条件の下限未満では、レンズ全系の小型化には有利であるが、第1群光学系の負の屈折力が強くなりすぎて、球面収差等の諸収差が悪化するので、好ましくない。また、第1の条件の上限を超えると、収差は良好に補正することができるが、光学系全系を小型化することが困難になる。
第2の条件は、第3群光学系G3の正の屈折力を規制する条件である。第2の条件の上限を超えると、第3群光学系G3の正の屈折力が不充分となって、射出瞳位置が像面に近づき、テレセントリック性が失われる。
第3の条件は、共に正の屈折力を有する第2群光学系と第3群光学系との屈折力の配分を規制する条件である。この第3の条件は、第2群光学系G2および第3群光学系G3を少ない構成枚数として、小型化を容易にし、しかも収差を良好に補正するためのものである。
第3の条件の下限未満では、第3群光学系G3の屈折力が不充分となって、第3群光学系G3の効果が減少し、第3群光学系G3の屈折力を補うために、第2群光学系G2の屈折力負担が過大となるため、球面収差が悪化し、像の平坦性も悪くなるので好ましくない。また、第3の条件の上限を超えると、第3群光学系の屈折力負担が大きくなるため、第2群光学系G2の屈折力負担が軽減され、球面収差は良好となり、像の平坦性も良好となるが、第1群光学系G1の負の屈折力および第2群光学系G2の正の屈折力の、双方が弱くなる傾向にも合致し、全系の小型化の達成が困難となる。
請求項5に係る本発明のカメラ装置は、撮影用の光学系として、請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に係る撮影光学系を有する。例えば、図16〜図18に、カメラ(携帯情報端末)装置の外観構成を示している。図16および図17は、前面側、すなわち物体側から見た斜視図であり、図18は、背面側から見た斜視図である。カメラ装置100は、撮影用の光学系として、上述した撮影光学系を有している。
請求項6に係るカメラ装置は、撮影光学系が沈胴式に収納される構成とする。図16〜図18において、前面側には、ストロボ105の発光面および光学ファインダ104の対物面が配置されている。ズームレバー103は、背面側に、シャッタボタン102は、上面側に配置されている。図17は、撮影光学系101の使用状態を示す図である。撮影光学系101は、使用されないときは、図16に示すように、カメラ装置100のボディ内に沈胴式に収納される。上述した撮影光学系は、第2群光学系G2のレンズ枚数が4枚と少なく、厚さが小さいので、沈胴式に収納すると、薄いカメラ本体内に収納することができる。電源スイッチ108は、上面側に、操作ボタン107、液晶モニタ106は、背面側に配置され、通信カード/メモリカードスロット109は、側面側に配置されている。
請求項7に係るカメラ装置は、撮影画像をディジタル情報とする機能を有することができる。例えば、図19の概略ブロック図に示すように、カメラ(携帯情報端末)装置100は、撮影光学系101とエリアセンサとして構成される受光素子201を有し、撮影光学系101によって結像される被写体光学像を受光素子201によって読み取るように構成されている。受光素子201の出力は、中央演算装置204の制御を受ける信号処理装置202によって処理され、ディジタル情報に変換される。信号処理装置202によってディジタル化された画像情報は、中央演算装置204の制御を受ける画像処理装置203において所要の画像処理を受けた後、半導体メモリ205に格納される。液晶モニタ106には、撮影中の画像を表示することもできるし、半導体メモリ205に格納されている画像を表示することもできる。また、半導体メモリ205に記録した画像データは、通信カード等を使用して外部へ送信することも可能である。
請求項8に係るカメラ装置では、撮影レンズ101による被写体像を受光する受光素子201は、500万画素以上のものとする。
上述したカメラ装置100は、携帯情報端末装置であることができ、請求項9に係る携帯情報端末装置では、撮影用の光学系として、請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に係る撮影光学系を有する。
請求項10に係る携帯情報端末装置は、撮影機能部として実質的に上述した請求項6〜請求項8のカメラ装置を組み込んでいる。
次に、上述した本発明の実施の形態に基づく、具体的な実施例を詳細に説明する。以下に述べる実施例1、実施例2および実施例3は、本発明に係る撮影光学系の具体的数値例による具体的構成の実施例であり、実施例4は、実施例1〜実施例4に示されるようなズームレンズを撮影用光学系として用いた本発明に係るカメラまたは携帯情報端末装置の具体的実施例である。
本発明に係る撮影光学系の数値実施例1〜実施例3においては、ズームレンズとして構成された本発明の撮影光学系の構成およびその具体的な数値例を示している。
実施例1〜実施例3において、第3群光学系の像側に配設される平行平板からなる光学要素は、光学ローパスフィルタ・赤外カットフィルタ等の各種光学フィルタOFおよびCCDイメージセンサ等の受光素子201のカバーガラス(シールガラス)CGである。
また、実施例1〜実施例3においては、第1群光学系G1の負メニスカスの第2レンズL2の物体側の面、第2群光学系G2(G2′)の最も物体側の面と最も像側の面の双方および第3群光学系の最も物体側の面がそれぞれ非球面となっている。なお、実施例1〜実施例3における非球面は、各レンズ面をモールド成型によって直接非球面として得る、いわゆるモールド非球面レンズとして示しているが、球面レンズのレンズ面に非球面を形成する樹脂薄膜を敷設して非球面を得る、いわゆるハイブリッドレンズ形式の非球面レンズとすることもできる。
実施例1〜実施例3における収差は、充分に補正されており、500万画素以上の受光素子に対応することが可能となっている。本発明に従って撮影光学系を構成することによって、充分な小型化、広画角化、高変倍比を達成しながら非常に良好な像性能を確保し得ることは、実施例1〜実施例3より明らかである。
実施例1〜実施例4における記号の意味は、以下の通りである。
f:全系の焦点距離
F:Fナンバ(F値)
ω:半画角
R:曲率半径
D:面間隔
Nd:屈折率(dは、光学要素番号=1〜22)
νd:アッベ数(dは、光学要素番号=1〜22)
K:非球面の円錐定数
:4次の非球面係数
:6次の非球面係数
:8次の非球面係数
10:10次の非球面係数
12:12次の非球面係数
14:14次の非球面係数
16:16次の非球面係数
18:18次の非球面係数
但し、ここで用いられる非球面は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)をC、光軸からの高さをHとするとき、次式で定義される。
Figure 2007249087
図1は、本発明の実施例1に係るズームレンズとして構成される撮影光学系の(a)広角端(短焦点距離端)の状態、(b)中間焦点距離、(c)望遠端(長焦点距離端)および(d)第2群光学系を第2′群光学系に交換したときの望遠端(長焦点距離端)における各群光学系の配置構成を示している。
図1に示す撮影光学系は、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7、第8レンズL8、第9レンズL9、開口絞りFA、光学フィルタOFおよびカバーガラスCGを具備している。この場合、第1レンズL1〜第4レンズL4は、第1群光学系G1を構成し、第5レンズL5〜第8レンズL8は、第2群光学系G2を構成し、そして第9レンズL9は、単体で第3群光学系G3を構成しており、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りFAも各群とは別途に移動する。また、第2群光学系G2は、図1(d)に示す第2′群光学系G2′と交換することができる。第2′群光学系G2′は、第5′レンズL5′、第6′レンズL6′、第7′レンズL7′および第8′レンズL8′で構成される。図1(a)、(d)には、各光学面の面番号も示している。なお、図1に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため図2および図3と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とは必ずしも共通の構成ではない。
図1において、撮影光学系を構成する各光学要素は、例えば被写体等の物体側から、順次、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、絞りFA、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7、第8レンズL8、第9レンズL9、光学フィルタOFおよびカバーガラスCGの順で配列されており、カバーガラスCGの背後に結像される。
第1レンズL1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズである。第2レンズL2は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズであり、像側の面(面番号4)を非球面として形成している。第3レンズL3は、両凹レンズからなる負レンズ、第4レンズL4は、物体側に凸に形成された実質的に平凸レンズに近い形状の正メニスカスレンズである。これら第1レンズL1〜第4レンズL4により構成する第1群光学系G1は、全体として負の焦点距離、つまり負の屈折力、を有する。第5レンズL5は、物体側に強い凸面を向けた両凸レンズとして形成された正レンズであり、この第5レンズL5の物体側の面(面番号10)は、非球面として形成している。
第6レンズL6は、両凹レンズからなる負レンズであり、第7レンズL7は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズである。これら第6レンズL6および第7レンズL7は、密接して貼り合わせられて一体に接合され、接合レンズを形成している。第8レンズL8は、物体側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズであり、この第8レンズL8の像側の面(面番号16)を非球面として形成している。これら第5レンズL5〜第8レンズL8により構成する第2群光学系G2は、全体として正焦点距離(正の屈折力)、を有する。第9レンズL9は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、像側の面(面番号18)を非球面として形成している。この第9レンズL9のみにより単独で構成する第3群光学系G3は、もちろん正の焦点距離を有する。
広角端と、望遠端との間の変倍に際しては、各群光学系G1〜G3および絞りFAの相互間の可変間隔、すなわち、第1群光学系G1の最も像側の面、つまり第4レンズL4の像側の面(面番号8)と、絞りFAの面(面番号9)との間隔d1、絞りFAの面(面番号9)と、第2群光学系G2の最も物体側の面、つまり第5レンズL5の物体側の面(面番号10)との間隔d2、第2群光学系G2の最も像側の面、つまり第8レンズL8の像側の面(面番号16)と、第3群光学系G3の最も物体側の面、つまり第9レンズL9の物体側の面(面番号17)との間隔d3、第3群光学系G3の最も像側の面、つまり第9レンズL9の像側の面(面番号18)と、光学フィルタOFの物体側の面(面番号19)との間隔d4が変化する。
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1群光学系G1と第2群光学系G2との間隔d1+d2が漸次小さくなり、第2群光学系G2と像面との間隔が漸次大きくなるように、少なくとも第1群光学系G1および第2群光学系G2が移動する。
また、第2群光学系G2は、第2′群光学系G2′と交換することができる。第5′レンズL5′は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、この第5′レンズL5′の物体側の面(面番号10′)は、非球面として形成している。第6′レンズL6′は、両凹レンズからなる負レンズであり、第7′レンズL7′は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズである。これら第6′レンズL6′および第7′レンズL7′は、密接して貼り合わせられて一体に接合され、接合レンズを形成している。第8′レンズL8′は、物体側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズであり、この第8′レンズL8′の像側の面(面番号16′)を非球面として形成している。これら第5′レンズL5′〜第8′レンズL8′により構成する第2′群光学系G2′も、全体として正焦点距離(正の屈折力)、を有する。
この実施例1においては、全系の焦点距離f,FナンバF,半画角ωが、ズーミングによって、f=5.07〜10.38(G2)/16.0(G2′),F=2.82〜3.78(G2)/5.83(G2′),ω=43.05〜24.39(G2)/16.24(G2′)の範囲で変化する。各光学面の特性は、次表の通りである。
Figure 2007249087
Figure 2007249087
表1および表2において面番号に「*(アスタリスク)」を付して示した第4面、第10面、第16面および第18面、ならびに第10′面および第16′面の各光学面が非球面であり、各非球面の(5)式におけるパラメータは、次の表3および表4の通りである。
Figure 2007249087
Figure 2007249087
第1群光学系G1と開口絞りFAとの間の可変間隔d1、絞りFAと第2群光学系G2との間の可変間隔d2、第2群光学系G2と第3群光学系G3との間の可変間隔d3、そして第3群光学系G3と光学フィルタOFとの間の可変間隔d4は、ズーミングに伴って次表のようにそれぞれ変化させられる。
Figure 2007249087
また、この実施例1における先に述べた条件式に係るパラメータ値は、次の通りとなる。
広角端での開口絞りFAと第2群光学系G2との間隔をDw、望遠端での開口絞りFAと第2群光学系との間隔をDt、全系の広角端での焦点距離をfwとしたとき,条件式(1)のパラメータは、
(Dw−Dt)/fw = 0.40
となる。また、第m群光学系(m=1〜3)の焦点距離をfm、広角端における全系の合成焦点距離をfwとするとき、第1の条件(2)式、第2の条件(3)式、第3の条件(4)式の各パラメータは、
第1の条件:
|f1|/fw = 2.95
第2の条件:
f3/fw = 10.39
第3の条件:
f2/f3 = 0.27
となる。
したがって、この実施例1における先に述べた条件式に係るパラメータ値は、条件式の範囲内である。
図2は、本発明の実施例2に係るズームレンズとして構成される撮影光学系の(a)広角端(短焦点距離端)の状態、(b)中間焦点距離、(c)望遠端(長焦点距離端)および(d)第2群光学系を第2′群光学系に交換したときの望遠端(長焦点距離端)における各群光学系の配置構成を示している。
図2に示す撮影光学系は、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7、第8レンズL8、第9レンズL9、開口絞りFA、光学フィルタOFおよびカバーガラスCGを具備している。この場合、第1レンズL1〜第4レンズL4は、第1群光学系G1を構成し、第5レンズL5〜第8レンズL8は、第2群光学系G2を構成し、そして第9レンズL9は、単体で第3群光学系G3を構成しており、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りFAも各群とは別途に移動する。また、第2群光学系G2は、図2(d)に示す第2′群光学系G2′と交換することができる。第2′群光学系G2′は、第5′レンズL5′、第6′レンズL6′、第7′レンズL7′および第8′レンズL8′で構成される。図2には、各光学面の主要な面番号も示している。なお、先に述べたように、図2に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため図1および図3と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
図2において、撮影光学系を構成する各光学要素は、例えば被写体等の物体側から、順次、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、絞りFA、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7、第8レンズL8、第9レンズL9、光学フィルタOFおよびカバーガラスCGの順で配列されており、カバーガラスCGの背後に結像される。
第1レンズL1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズである。第2レンズL2は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズであり、像側の面(面番号4)を非球面として形成している。第3レンズL3は、両凹レンズからなる負レンズ、第4レンズL4は、物体側に凸面を向けた平凸レンズからなる正レンズである。これら第1レンズL1〜第4レンズL4により構成する第1群光学系G1は、全体として負の焦点距離、つまり負の屈折力、を有する。第5レンズL5は、物体側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズであり、この第5レンズL5の物体側の面(面番号10)は、非球面として形成している。第6レンズL6は、両凹レンズからなる負レンズであり、第7レンズL7は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズである。これら第6レンズL6および第7レンズL7は、密接して貼り合わせられて一体に接合され、接合レンズを形成している。第8レンズL8は、物体側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズであり、この第8レンズL8の像側の面(面番号16)を非球面として形成している。
これら第5レンズL5〜第8レンズL8により構成する第2群光学系G2は、全体として正焦点距離(正の屈折力)、を有する。第9レンズL9は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、像側の面(面番号18)を非球面として形成している。この第9レンズL9のみにより単独で構成する第3群光学系G3は、もちろん正の焦点距離を有する。
広角端と、望遠端との間の変倍に際しては、各群光学系G1〜G3および絞りFAの相互間の可変間隔、すなわち、第1群光学系G1の最も像側の面、つまり第4レンズL4の像側の面(面番号8)と、絞りFAの面(面番号9)との間隔d1、絞りFAの面(面番号9)と、第2群光学系G2の最も物体側の面、つまり第5レンズL5の物体側の面(面番号10)との間隔d2、第2群光学系G2の最も像側の面、つまり第8レンズL8の像側の面(面番号16)と、第3群光学系G3の最も物体側の面、つまり第9レンズL9の物体側の面(面番号17)との間隔d3、第3群光学系G3の最も像側の面、つまり第9レンズL9の像側の面(面番号18)と、光学フィルタOFの物体側の面(面番号19)との間隔d4が変化する。短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1群光学系G1と第2群光学系G2との間隔d1+d2が漸次小さくなり、第2群光学系G2と像面との間隔が漸次大きくなるように、少なくとも第1群光学系G1および第2群光学系G2が移動する。
また、第2群光学系G2は、第2′群光学系G2′と交換することができる。第5′レンズL5′は、物体側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズであり、この第5′レンズL5′の物体側の面(面番号10′)は、非球面として形成している。第6′レンズL6′は、両凹レンズからなる負レンズであり、第7′レンズL7′は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズである。これら第6′レンズL6′および第7′レンズL7′は、密接して貼り合わせられて一体に接合され、接合レンズを形成している。第8′レンズL8′は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、この第8′レンズL8′の像側の面(面番号16′)を非球面として形成している。これら第5′レンズL5′〜第8′レンズL8′により構成する第2′群光学系G2′も、全体として正焦点距離(正の屈折力)、を有する。
この実施例2においては、全系の焦点距離f,FナンバF,半画角ωが、ズーミングによって、それぞれ、f=5.08〜10.44(G2)/18.0(G2′),F=2.85〜3.85(G2)/6.63(G2′),ω=43.12〜24.28(G2)/14.2(G2′)の範囲で変化する。各光学面の特性は、次表の通りである。
Figure 2007249087
Figure 2007249087
表6および表7において面番号に「*(アスタリスク)」を付して示した第4面、第10面、第16面および第18面、ならびに第10′面および第16′面の各光学面が非球面であり、各非球面の(5)式におけるパラメータは、次の表8および表9の通りである。
Figure 2007249087
Figure 2007249087
第1群光学系G1と開口絞りFAとの間の可変間隔d1、絞りFAと第2群光学系G2との間の可変間隔d2、第2群光学系G2と第3群光学系G3との間の可変間隔d3、そして第3群光学系G3と光学フィルタOFとの間の可変間隔d4は、ズーミングに伴って次表のようにそれぞれ変化させられる。
Figure 2007249087
また、この実施例2における条件式に係るパラメータ値は、次の通りとなる。
広角端での開口絞りFAと第2群光学系G2との間隔をDw、望遠端での開口絞りFAと第2群光学系との間隔をDt、全系の広角端での焦点距離をfwとしたとき,条件式(1)のパラメータは、
(Dw−Dt)/fw = 0.52
となる。また、第m群光学系(m=1〜3)の焦点距離をfm、広角端における全系の合成焦点距離をfwとするとき、第1の条件(2)式、第2の条件(3)式、第3の条件(4)式の各パラメータは、
第1の条件:
|f1|/fw = 3.12
第2の条件:
f3/fw = 9.82
第3の条件:
f2/f3 = 0.29
となる。
したがって、この実施例2における先に述べた条件式に係るパラメータ値は、条件式の範囲内である。
図3は、本発明の実施例3に係るズームレンズとして構成される撮影光学系の(a)広角端(短焦点距離端)の状態、(b)中間焦点距離、(c)望遠端(長焦点距離端)および(d)第2群光学系を第2′群光学系に交換したときの望遠端(長焦点距離端)における各群光学系の配置構成を示している。
図3に示す撮影光学系は、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7、第8レンズL8、第9レンズL9、開口絞りFA、光学フィルタOFおよびカバーガラスCGを具備している。この場合、第1レンズL1〜第4レンズL4は、第1群光学系G1を構成し、第5レンズL5〜第8レンズL8は、第2群光学系G2を構成し、そして第9レンズL9は、単体で第3群光学系G3を構成しており、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りFAも各群とは別途に移動する。また、第2群光学系G2は、図3(d)に示す第2′群光学系G2′と交換することができる。第2′群光学系G2′は、第5′レンズL5′、第6′レンズL6′、第7′レンズL7′および第8′レンズL8′で構成される。図3には、各光学面の主要な面番号も示している。なお、先に述べたように、図3に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため図1および図2と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
図3において、撮影光学系を構成する各光学要素は、例えば被写体等の物体側から、順次、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、絞りFA、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7、第8レンズL8、第9レンズL9、光学フィルタOFおよびカバーガラスCGの順で配列されており、カバーガラスCGの背後に結像される。
第1レンズL1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズである。第2レンズL2は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズであり、像側の面(面番号4)を非球面として形成している。第3レンズL3は、両凹レンズからなる負レンズ、第4レンズL4は、物体側に凸面を向けた平凸レンズからなる正レンズである。これら第1レンズL1〜第4レンズL4により構成する第1群光学系G1は、全体として負の焦点距離、つまり負の屈折力、を有する。第5レンズL5は、物体側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズであり、この第5レンズL5の物体側の面(面番号10)は、非球面として形成している。第6レンズL6は、両凹レンズからなる負レンズであり、第7レンズL7は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズである。これら第6レンズL6および第7レンズL7は、密接して貼り合わせられて一体に接合され、接合レンズを形成している。第8レンズL8は、物体側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズであり、この第8レンズL8の像側の面(面番号16)を非球面として形成している。
これら第5レンズL5〜第8レンズL8により構成する第2群光学系G2は、全体として正焦点距離(正の屈折力)、を有する。第9レンズL9は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、像側の面(面番号18)を非球面として形成している。この第9レンズL9のみにより単独で構成する第3群光学系G3は、もちろん正の焦点距離を有する。
広角端と、望遠端との間の変倍に際しては、各群光学系G1〜G3および絞りFAの相互間の可変間隔、すなわち、第1群光学系G1の最も像側の面、つまり第4レンズL4の像側の面(面番号8)と、絞りFAの面(面番号9)との間隔d1、絞りFAの面(面番号9)と、第2群光学系G2の最も物体側の面、つまり第5レンズL5の物体側の面(面番号10)との間隔d2、第2群光学系G2の最も像側の面、つまり第8レンズL8の像側の面(面番号16)と、第3群光学系G3の最も物体側の面、つまり第9レンズL9の物体側の面(面番号17)との間隔d3、第3群光学系G3の最も像側の面、つまり第9レンズL9の像側の面(面番号18)と、光学フィルタOFの物体側の面(面番号19)との間隔d4がそれぞれ変化する。短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1群光学系G1と第2群光学系G2との間隔d1+d2が漸次小さくなり、第2群光学系G2と像面との間隔が漸次大きくなるように、少なくとも第1群光学系G1および第2群光学系G2が移動する。
また、第2群光学系G2は、第2′群光学系G2′と交換することができる。第5′レンズL5′は、物体側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズであり、この第5′レンズL5′の物体側の面(面番号10′)は、非球面として形成している。第6′レンズL6′は、像側に凸に形成した負メニスカスレンズであり、第7′レンズL7′は、像側に強い凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズである。これら第6′レンズL6′および第7′レンズL7′は、密接して貼り合わせられて一体に接合され、接合レンズを形成している。第8′レンズL8′は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、この第8′レンズL8′の像側の面(面番号16′)を非球面として形成している。これら第5′レンズL5′〜第8′レンズL8′により構成する第2′群光学系G2′も、全体として正焦点距離(正の屈折力)、を有する。
この実施例3においては、全系の焦点距離f,FナンバF,半画角ωが、ズーミングによって、それぞれ、f=5.08〜10.36(G2)/18.0(G2′),F=2.84〜3.83(G2)/6.66(G2′),ω=43.13〜24.4(G2)/14.25(G2′)の範囲で変化する。各光学面の特性は、次表の通りである。
Figure 2007249087
Figure 2007249087
表11および表12において面番号に「*(アスタリスク)」を付して示した第4面、第10面、第16面および第18面、ならびに第10′面および第16′面の各光学面が非球面であり、各非球面の(5)式におけるパラメータは、次の表13および表14の通りである。
Figure 2007249087
Figure 2007249087
第1群光学系G1と開口絞りFAとの間の可変間隔d1、絞りFAと第2群光学系G2との間の可変間隔d2、第2群光学系G2と第3群光学系G3との間の可変間隔d3、そして第3群光学系G3と光学フィルタOFとの間の可変間隔d4は、ズーミングに伴って次表のようにそれぞれ変化させられる。
Figure 2007249087
また、この実施例3における条件式に係るパラメータ値は、次の通りとなる。
広角端での開口絞りFAと第2群光学系G2との間隔をDw、望遠端での開口絞りFAと第2群光学系との間隔をDt、全系の広角端での焦点距離をfwとしたとき,条件式(1)のパラメータは、
(Dw−Dt)/fw = 0.27
となる。また、第m群光学系(m=1〜3)の焦点距離をfm、広角端における全系の合成焦点距離をfwとするとき、第1の条件(2)式、第2の条件(3)式、第3の条件(4)式の各パラメータは、
第1の条件:
|f1|/fw = 2.86
第2の条件:
f3/fw = 9.28
第3の条件:
f2/f3 = 0.305
となる。
したがって、この実施例2における先に述べた条件式に係るパラメータ値は、条件式の範囲内である。
図4〜図7は、上述した実施例1に係る図1に示したズームレンズおける球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差の収差曲線図を示しており、このうち、図4は、広角端における収差曲線図、図5は、中間焦点距離における収差曲線図、図6は、望遠端における収差曲線図そして図7は、第2群光学系G2に代えて第2′群光学系G2′を用いた場合の望遠端における収差曲線図である。各収差曲線図中、球面収差図における破線は、正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、破線はメリディオナルをあらわし、そして細線はd線、太線はF線をあらわしている。
図8〜図11は、上述した実施例2に係る図2に示したズームレンズおける球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差の収差曲線図を示しており、このうち、図8は、広角端における収差曲線図、図9は、中間焦点距離における収差曲線図、図10は、望遠端における収差曲線図、そして図11は、第2群光学系G2に代えて第2′群光学系G2′を用いた場合の望遠端における収差曲線図である。
図12〜図15は、上述した実施例3に係る図3に示したズームレンズおける球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差の収差曲線図を示しており、このうち、図12は、広角端における収差曲線図、図13は、中間焦点距離における収差曲線図、図14は、望遠端における収差曲線図そして図15は、第2群光学系G2に代えて第2′群光学系G2′を用いた場合の望遠端における収差曲線図である。
これらの図4〜図15の収差曲線図によれば、上述した本発明の実施例1〜実施例3に係る図1〜図3に示した構成の撮影光学系では、いずれも収差は良好に補正されあるいは抑制されていることがわかる。
次に、上述した実施例1〜実施例3に示されたような本発明に係るズームレンズとしての撮影光学系を採用してカメラ装置を構成した本発明の実施の形態について図16〜図19を参照して説明する。図16は、物体、すなわち被写体側である前面側から見たカメラ装置の外観を示す撮影レンズ鏡胴を沈胴させて収納した状態における斜視図、図17は、図16のカメラ装置の外観を示す撮影レンズ鏡胴を突出させた撮影状態における斜視図、図18は、撮影者側である背面側から見たカメラ装置の外観を示す斜視図であり、図19は、カメラ装置の機能構成を示すブロック図である。なお、ここでは、カメラ装置について説明しているが、いわゆるPDA(personal data assistant)や携帯電話機等の携帯情報端末装置にカメラ機能を組み込んだものが近年登場している。このような携帯情報端末装置も外観は、若干異にするもののカメラ装置と実質的に全く同様の機能・構成を含んでおり、このような携帯情報端末装置に本発明に係る撮影光学系またはカメラ装置を採用してもよい。
図16、図17および図18に示すように、カメラ装置100は、撮影光学系101、シャッタボタン102、ズームレバー103、ファインダ104、ストロボ105、液晶モニタ106、操作ボタン107、電源スイッチ108、メモリ/通信カードスロット109等を備えている。さらに、図19に示すように、カメラ装置100は、受光素子201、信号処理装置202、画像処理装置203、中央演算装置(CPU)204、半導体メモリ205および通信カード等206も備えている。
カメラ装置100は、撮影光学系である撮影レンズ101とCCD(電荷結合素子)撮像素子等のエリアセンサとしての受光素子201を有しており、撮影光学系である撮影レンズ101によって形成される被写体の像を受光素子201によって読み取るように構成されている。この撮影レンズ101としては、実施例1〜実施例3において説明したような本発明に係る撮影光学系を用いる。具体的には、ズームレンズとしての撮影光学系を構成する光学要素であるレンズ等を用いてレンズユニットを構成する。このレンズユニットは、各レンズ等を、少なくともレンズ群毎に移動操作し得るように保持する機構を有する。カメラに組み込まれる撮影光学系101は、通常の場合、このレンズユニットの形で組み込まれる。
受光素子201の出力は、中央演算装置204によって制御される信号処理装置202によって処理され、ディジタル画像情報に変換される。信号処理装置202によってディジタル化された画像情報は、やはり中央演算装置204によって制御される画像処理装置203において所定の画像処理が施された後、不揮発性メモリ等の半導体メモリ205に記録される。この場合、半導体メモリ205は、メモリ/通信カードスロット109に装填されたメモリカードでもよく、カメラ本体に内蔵された半導体メモリでもよい。液晶モニタ106には、撮影中の画像を表示することもできるし、半導体メモリ205に記録されている画像を表示することもできる。また、半導体メモリ205に記録した画像は、メモリおよび通信カードスロット109に装填した通信カード等206を介して外部へ送信することも可能である。
撮影レンズ101は、カメラ装置100の携帯時には図16に示すように沈胴状態にあってカメラ装置100のボディ内に埋没しており、ユーザが電源スイッチ108を操作して電源を投入すると、図17に示すように鏡胴が繰り出され、カメラ装置100のボディから突出する構成とする。このとき、撮影レンズ101の鏡胴の内部では、ズームレンズを構成する各群の光学系が、例えば広角端の配置となっており、ズームレバー103を操作することによって、各群光学系の配置が変更されて、望遠端への変倍動作を行うことができる。なお、ファインダ104の光学系も撮影光学系101の画角の変化に連動して変倍するようにすることが望ましい。
多くの場合、シャッタボタン102の半押し操作により、フォーカシングがなされる。シャッタボタン102をさらに押し込み全押し状態とすると撮影が行なわれ、その後に上述した通りの処理がなされる。
半導体メモリ205に記録した画像を液晶モニタ106に表示させたり、通信カード等206を介して外部へ送信させる際には、操作ボタン107を所定のごとく操作する。半導体メモリ205および通信カード等206は、メモリおよび通信カードスロット109等のような、それぞれ専用または汎用のスロットに装填して使用される。
なお、撮影光学系101が沈胴状態にあるときには、ズームレンズの各群は必ずしも光軸上に並んでいなくても良く、複数群の光学系を並列的に収納されるような機構とすれば、カメラのさらなる薄型化を実現することができる。
上述のようなカメラ装置または携帯情報端末装置には、既に述べた通り、実施例1〜実施例3に示されたようなズームレンズを用いた撮影レンズ101を撮影用の光学系として使用することができる。したがって、500万画素以上のクラスの受光素子を使用した高画質で小型のカメラ装置または携帯情報端末装置を実現することができる。
本発明の実施例1に係る撮影光学系としてのズームレンズの構成を、(a)広角端、(b)中間焦点距離、(c)望遠端および(d)光学系を一部交換した望遠端について模式的に示す光軸に沿った断面図である。 本発明の実施例2に係る撮影光学系としてのズームレンズの構成を、(a)広角端、(b)中間焦点距離、(c)望遠端および(d)光学系を一部交換した望遠端について模式的に示す光軸に沿った断面図である。 本発明の実施例3に係る撮影光学系としてのズームレンズの構成を、(a)広角端、(b)中間焦点距離、(c)望遠端および(d)光学系を一部交換した望遠端について模式的に示す光軸に沿った断面図である。 図1に示す本発明の実施例1による撮影光学系の広角端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図1に示す本発明の実施例1による撮影光学系の中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図1に示す本発明の実施例1による撮影光学系の望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図1に示す本発明の実施例1による撮影光学系の光学系を一部交換した望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図2に示す本発明の実施例2による撮影光学系の広角端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図2に示す本発明の実施例2による撮影光学系の中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図2に示す本発明の実施例2による撮影光学系の望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図2に示す本発明の実施例2による撮影光学系の光学系を一部交換した望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図3に示す本発明の実施例3による撮影光学系の広角端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図3に示す本発明の実施例3による撮影光学系の中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図3に示す本発明の実施例3による撮影光学系の望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図3に示す本発明の実施例3による撮影光学系の光学系を一部交換した望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明に係るカメラ装置の一実施の形態の外観構成を模式的に示す物体側から見た斜視図であり、撮影光学系がカメラ装置のボディ内に沈胴埋没している状態を示している。 図16におけるカメラ装置の撮影レンズがボディから突出している状態を示す外観構成を模式的に示す物体側から見た斜視図である。 図16のカメラ装置の外観構成を模式的に示す撮影者側から見た斜視図である。 図16のカメラの機能構成を模式的に示すブロック図である。
符号の説明
G1 第1群光学系
G2 第2群光学系
G3 第3群光学系
L1〜L9 レンズ
FA 絞り
OF 光学フィルタ
CG カバーガラス
100 カメラ装置
101 撮影レンズ
102 シャッタボタン
103 ズームレバー
104 ファインダ
105 ストロボ
106 液晶モニタ
107 操作ボタン
108 電源スイッチ
109 メモリ/通信カードスロット
201 受光素子(エリアセンサ)
202 信号処理装置
203 画像処理装置
204 中央演算装置(CPU)
205 半導体メモリ
206 通信カード等

Claims (10)

  1. 物体側から、順次、負の焦点距離を有する第1群光学系と、正の焦点距離を有する第2群光学系と、正の焦点距離を有する第3群光学系とを配置し、且つ前記第1群光学系と前記第2群光学系との間に前記第1群光学系とは別途に移動する開口絞りを有してなり、
    短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第1群光学系と前記第2群光学系との間隔が漸次小さくなり、前記第2群光学系と像面との間隔が漸次大きくなるように、少なくとも前記第1群光学系および前記第2群光学系が移動する撮影光学系において、
    前記第1群光学系は、像側に凹面を向けた負のメニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた両凸レンズおよび実質的に平凸レンズのいずれか一方の形状の正レンズとを含む4枚の単レンズで構成され、
    さらに、前記第2群光学系と交換可能に構成され、前記第2群光学系と交換することによって、より望遠側の焦点距離を得ることを可能とする他の第2′群光学系を具備してなり、
    前記第2群光学系および前記第2′群光学系のいずれについても、広角端における前記開口絞りと前記第2群光学系/前記第2′群光学系との間隔をDw、望遠端における前記開口絞りと前記第2群光学系/前記第2′群光学系との間隔をDt、広角端における全系の焦点距離をfwとして:
    条件式:
    0.15≦(Dw−Dt)/fw<0.6
    を満足することを特徴とする撮影光学系。
  2. 前記第1群光学系は、物体側から、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1のレンズ、像側のレンズ面が非球面でありその非球面は光軸から離れるに従って負の屈折力が弱くなる形状の負メニスカスの第2のレンズ、負の第3のレンズと、両凸レンズおよび平凸レンズのいずれか一方の形状の正の第4のレンズとを配置してなることを特徴とする請求項1に記載の撮影光学系。
  3. 前記第2群光学系は、物体側から像側に向かって、順次、正レンズと、負レンズと正レンズとを接合した接合レンズと、正レンズとを配置してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮影光学系。
  4. 第m群光学系(m=1〜3)の焦点距離をfmとし、広角端における全系の合成焦点距離をfwとして、
    条件式:
    2.7 < |f1|/fw < 3.2 ( f1 < 0 )
    f3/fw < 11
    0.25 < f2/f3 < 0.45 ( f2>0,f3>0 )
    を満足することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の撮影光学系。
  5. 撮影用の光学系として、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の撮影光学系を含むことを特徴とするカメラ装置。
  6. 撮影用の光学系は、沈胴式収納構造を用いた光学系であることを特徴とする請求項5に記載のカメラ装置。
  7. 撮影された画像をディジタル情報として処理する手段を含むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のカメラ装置。
  8. 撮影光学系により結像された被写体光学像を受光する500万画素以上の画素数の受光素子を含むことを特徴とする請求項7に記載のカメラ装置。
  9. カメラ機能部を有し、且つ該カメラ機能部における撮影用の光学系として、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の撮影光学系を含むことを特徴とする携帯情報端末装置。
  10. カメラ機能部を有し、且つ該カメラ機能部が、請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載のカメラ装置を実質的に含むことを特徴とする携帯情報端末装置。
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