JP4267362B2 - ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 - Google Patents

ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタルスティルカメラおよびディジタルビデオカメラの撮影レンズに好適であって、在来の、いわゆる銀塩カメラにおける撮影レンズとしても使用可能なズームレンズ、並びに前記ズームレンズを撮影用光学系として使用したカメラおよび前記ズームレンズをカメラ機能部の撮影用光学系として使用した携帯情報端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
在来のいわゆる銀塩フィルムを用いる銀塩カメラから撮像素子により撮像された画像情報をメモリに電子的に記録するディジタルカメラへの移行が進むにつれて、ディジタルカメラの市場は非常に大きなものとなってきており、ユーザのディジタルカメラに対する要望も多岐にわたってきている。すなわち、高画質化および小型化の要望はいうまでもなく、さらに近年では撮影レンズの高変倍比化および広角端での広画角化への強い要望がある。
ディジタルカメラ用のズームレンズとしては、多くの種類が考えられるが、従来、高変倍比に適したズームレンズとして、物体側から、順次、正の屈折力、つまり正の焦点距離、を持つ第1群光学系と、負の屈折力、つまり負の焦点距離、を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系と、正の焦点距離を持つ第4群光学系と、正の焦点距離を持つ第5群光学系とを配置するとともに、第3群光学系の物体側に絞りを有してなり、短焦点端、つまり広角端、から長焦点端、つまり望遠端、への変倍に伴って、少なくとも前記第2群光学系および前記第4群光学系が移動するものがある。このタイプのズームレンズとしては、例えば、次の特許文献1に記載されたものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−180424号公報
しかしながら、この特許文献1に示されたズームレンズは、8倍程度と大きな変倍比は得られるものの、広角端における半画角は26度程度であり、充分に広い画角が得られているとはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
先に述べたように、特許文献1のズームレンズは、大きな変倍比は得ることができるが、広角端における画角は、充分な広画角を得ることはできない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、充分に小型で、高変倍比および広角端での広い画角を達成することができ、しかも高い解像力を得ることが可能なズームレンズ、並びに当該ズームレンズを撮影用光学系として使用したカメラおよび当該ズームレンズをカメラ機能部の撮影用光学系として使用した携帯情報端末装置を提供することを目的としている。
本発明の請求項1の目的は、特に、小型で、充分な高変倍比および広角端で32度程度の充分な広画角を達成することを可能として、しかも300万〜500万画素の撮像素子に対応する高い解像力を有すると共に、軸上色収差および倍率色収差をさらに良好に補正して、より高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
また、本発明の請求項2および3の目的は、特に、各種収差をより良好に補正して、一層高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
【0005】
発明の請求項の目的は、特に、主として単色収差をさらに良好に補正して、より高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、主として球面収差をさらに良好に補正して、より高性能を得ることを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、 充分に小型で、しかも高変倍比および広角端で半画角が32度程度の広画角を得てなおかつ高性能で、300万〜500万画素の撮像素子にも対応する解像力を有するズームレンズを撮影光学系とし、小型で、しかも高変倍比および広角端での広画角を高画質にて得ることを可能とするカメラを提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、 充分に小型で、しかも高変倍比および広角端で半画角が32度程度の広画角を得てなおかつ高性能で、300万〜500万画素の撮像素子にも対応する解像力を有するズームレンズを、カメラ機能部の撮影光学系とし、小型で、しかも高変倍比および広角端での広画角を高画質にて得ることを可能とする携帯情報端末装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した本発明に係るズームレンズは、上述した目的を達成するために、
物体側から像側へ向かって、順次、正の焦点距離を持つ第1群光学系と、負の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系と、正の焦点距離を持つ第4群光学系と、正の焦点距離を持つ第5群光学系とを配置するとともに、前記第3群光学系の物体側に絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に伴って、少なくとも前記第2群光学系および前記第4群光学系が移動するズームレンズにおいて、
前記第4群光学系が、最も物体側に配置された1枚のレンズと、物体側から像側へ向かって、順次、負レンズと、正レンズと、負レンズとを配置して互いに接合してなる3枚接合レンズからなり、
前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの中間に配置される正レンズの屈折率およびアッベ数を、それぞれ、N C2 およびν C2 として、
条件式:
1.45<N C2 <1.52 (1)
68<ν C2 <85 (2)
を満足し、
前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズの屈折率およびアッベ数を、それぞれ、N C1 およびν C1 とし、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズの屈折率を、それぞれ、N C3 およびν C3 として、条件式:
1.60<N C1 <1.95 (3)
20<ν C1 <40 (4)
1.60<N C3 <1.95 (5)
20<ν C3 <40 (6)
を満足すること
を特徴としている。
また、請求項2に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1のズームレンズにおいて、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けたメニスカス形状であることを特徴としている。
【0007】
請求項3に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1のズームレンズにおいて、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けていることを特徴としている
【0008】
求項に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1のズームレンズにおいて、
前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの物体側接合面の曲率半径を、RC2とし、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側の面の曲率半径を、RC4として、条件式:
0.4<(RC2/RC4)<0.75 (7)
を満足することを特徴としている。
【0009】
請求項に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1のズームレンズにおいて、前記第4群光学系の最も物体側に配置された1枚のレンズの物体側の面が非球面であることを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るカメラは、上述した目的を達成するために、撮影用光学系として、前記請求項1〜請求項のうちのいずれか1項のズームレンズを使用してなることを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係る携帯情報端末装置は、上述した目的を達成するために、カメラ機能部を有し、且つ該カメラ機能部の撮影用光学系として、前記請求項1〜請求項のうちのいずれか1項のズームレンズを使用してなることを特徴としている。
【0010】
【作用】
すなわち、本発明の請求項1によるズームレンズは、
物体側から像側へ向かって、順次、正の焦点距離を持つ第1群光学系と、負の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系と、正の焦点距離を持つ第4群光学系と、正の焦点距離を持つ第5群光学系とを配置するとともに、前記第3群光学系の物体側に絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に伴って、少なくとも前記第2群光学系および前記第4群光学系が移動するズームレンズにおいて、
前記第4群光学系が、最も物体側に配置された1枚のレンズと、物体側から像側へ向かって、順次、負レンズと、正レンズと、負レンズとを配置して互いに接合してなる3枚接合レンズからなり、
むことにより、特に、小型で、充分な高変倍比および広角端で32度程度の充分な広画角を達成することが可能となり、しかも300万〜500万画素の撮像素子に対応する高い解像力を有することが可能となる。
前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの中間に配置される正レンズの屈折率およびアッベ数を、それぞれ、N C2 およびν C2 として、
条件式:
1.45<N C2 <1.52 (1)
68<ν C2 <85 (2)
を満足し、
前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズの屈折率およびアッベ数を、それぞれ、N C1 およびν C1 とし、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズの屈折率を、それぞれ、N C3 およびν C3 として、条件式:
1.60<N C1 <1.95 (3)
20<ν C1 <40 (4)
1.60<N C3 <1.95 (5)
20<ν C3 <40 (6)
を満足している。
このような構成により、特に、小型で、充分な高変倍比および広角端で32度程度の充分な広画角を達成することが可能となり、しかも300万〜500万画素の撮像素子に対応する高い解像力を有することが可能となると共に、
軸上色収差および倍率色収差をさらに良好に補正して、より高性能を得ることが可能となる。
また、本発明の請求項2によるズームレンズは、請求項1のズームレンズにおいて、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けたメニスカス形状である。
このような構成により、特に、各種収差をより良好に補正して、一層高性能を得ることが可能となる。
【0011】
本発明の請求項3によるズームレンズは、請求項1のズームレンズにおいて、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けている。
このような構成により、特に、各種収差をさらに良好に補正して、さらに一層高性能を得ることが可能となる
【0013】
本発明の請求項によるズームレンズは、請求項1のズームレンズにおいて、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの物体側接合面の曲率半径を、RC2とし、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側の面の曲率半径を、RC4として、条件式:
0.4<(RC2/RC4)<0.75 (7)
を満足する。
このような構成により、特に、主として単色収差をさらに良好に補正して、より高性能を得ることが可能となる。
本発明の請求項によるズームレンズは、請求項1のズームレンズにおいて、前記第4群光学系の最も物体側に配置された1枚のレンズの物体側の面が非球面である。
このような構成により、特に、主として球面収差をさらに良好に補正して、より高性能を得ることが可能となる。
【0014】
さらに、本発明の請求項によるカメラは、撮影用光学系として、前記請求項1〜請求項のうちのいずれか1項のズームレンズを使用してなる。
このような構成により、特に、充分に小型で、しかも高変倍比および広角端で半画角が32度程度の広画角を得てなおかつ高性能で、300万〜500万画素の撮像素子にも対応する解像力を有するズームレンズを撮影光学系とし、小型で、しかも高変倍比および広角端での広画角を高画質にて得ることが可能となる。
また、本発明の請求項による携帯情報端末装置は、カメラ機能部を有し、且つ該カメラ機能部の撮影用光学系として、前記請求項1〜請求項のうちのいずれか1項のズームレンズを使用してなる。
このような構成により、特に、充分に小型で、しかも高変倍比および広角端で半画角が32度程度の広画角を得てなおかつ高性能で、300万〜500万画素の撮像素子にも対応する解像力を有するズームレンズを、カメラ機能部の撮影光学系とし、小型で、しかも高変倍比および広角端での広画角を高画質にて得ることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態および具体的な数値例を示す実施例に基づき、図面を参照して本発明のズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置を詳細に説明する。本発明の第1の実施の形態は、本発明に係るズームレンズの実施の形態であり、本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態に示されたようなズームレンズを撮影用光学系として用いた本発明に係るカメラまたは第1の実施の形態に示されたようなズームレンズをカメラ機能部の撮影用光学系として用いた本発明に係る携帯情報端末装置の実施の形態である。
まず、本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの原理的な構成を説明する。なお、この本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの具体的な構成については、後に第1〜第4の実施例として、具体的な数値例を挙げ、且つ図1〜図4に示す光学系構成図および図5〜図16に示す収差図を参照して、詳細に説明する。
【0016】
本発明の第1の実施の形態のズームレンズは、物体側から像側に向かって、順次、正の焦点距離を有する第1群光学系G1と、負の焦点距離を有する第2群光学系G2と、正の焦点距離を有する第3群光学系G3と、正の焦点距離を有する第4群光学系G4と、正の焦点距離を有する第5群光学系G5とを配置するとともに、第3群光学系G3の物体側に絞りFAを有しており、短焦点端、つまり広角端、から長焦点端、つまり望遠端、への変倍に伴って、少なくとも第2群光学系G2および第4群光学系G4が移動するズームレンズであって、さらに、それぞれ次に挙げるような特徴を有する態様に構成される。
第1の態様に係るズームレンズは、第4群光学系G4に、物体側から像側へ向かって、順次、負レンズ、正レンズ、そして負レンズからなる3枚接合レンズを有する。
第2の態様に係るズームレンズは、前記第1の態様のズームレンズにおいて、第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズである(請求項2に対応する)。
【0017】
第3の態様に係るズームレンズは、前記第1の態様のズームレンズにおいて、第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けたレンズである。
第4の態様に係るズームレンズは、前記第1の態様のズームレンズにおいて、第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの中間に配置される正レンズの屈折率およびアッベ数を、それぞれNC2およびνC2とするとき、次の条件式を満足する。
1.45<NC2<1.52 (1)
68<νC2<85 (2)
第5の態様に係るズームレンズは、前記第4の態様のズームレンズにおいて、第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズの屈折率およびアッベ数を、それぞれ、NC1およびνC1とし、第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズの屈折率およびアッベ数を、それぞれ、NC3およびνC3とするとき、次の条件式を満足する。
【0018】
1.60<NC1<1.95 (3)
20<νC1<40 (4)
1.60<NC3<1.95 (5)
20<νC3<40 (6)
第6の態様に係るズームレンズは、前記第1の態様のズームレンズにおいて、第4群光学系G4の3枚接合レンズにおける物体側接合面の曲率半径を、RC2とし、第4群光学系G4の3枚接合レンズにおける最も像側の面の曲率半径を、RC4とするとき、次の条件式を満足する。
0.4<(RC2/RC4)<0.75 (7)
第7の態様に係るズームレンズは、前記第1の態様のズームレンズにおいて、第4群光学系G4における最も物体側の面が非球面である。
【0019】
本発明に係るズームレンズのような、正−負−正−正−正の5群で構成されるズームレンズは、一般に、短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に伴って、第2群光学系G2が物体側から像側へと単調に移動し、第4群光学系G4が変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動する。変倍機能は第2群光学系G2が担っており、第5群光学系G5は主として像面から射出瞳を遠ざけるために設けられている。
このようなズームレンズにおいて、より小型化を図るためには、各群光学系のパワー、特に変倍群である第2群光学系G2のパワーを強める必要がある。このために、第2群光学系G2について良好な収差補正を行わなければならない。
【0020】
本発明に係るズームレンズにおいては、良好な収差補正を行うために、第4群光学系G4を、負レンズ−正レンズ−負レンズからなる3枚接合レンズを含む構成とした。2つの接合面は、それぞれ絞りからの距離が異なり、軸上および軸外の光線の通り方も異なっている。このような2つの接合面により、軸上色収差と倍率色収差をある程度独立して補正することが可能となり、特に広画角化に伴って増大する倍率色収差の補正にも効果が得られる。接合面を2面設ける方法としては、この他にも2組の接合レンズを用いる方法があるが、組み付け時の偏心等により、接合レンズ同士の光軸がずれた場合には、軸外において倍率色収差が非対称に発生し、不自然な色にじみを生じ易い。これに対して、本発明のように3枚接合レンズを使用すれば、2つの接合面に組み付け偏心等が生じることはなく、倍率色収差を充分に低減した製品を製造することが可能となる。
本発明に係るズームレンズにおいて、より充分な収差補正を行うためには、先に述べたように、第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けたメニスカス形状であることが望ましい。
【0021】
この負メニスカスレンズの、物体側の面は凸面として、入射光線をあまり大きく屈折させず不要な収差の発生を防ぎ、像側の面は強い凹面として、主に球面収差およびコマ収差の補正を行っている。
さらに充分な収差補正を行うためには、第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けていることが望ましい。この負レンズの像側の面を、強い凹面とすることにより、球面収差およびコマ収差の副次的な補正を行うとともに、非点収差の補正にも寄与している。
また、良好な色収差補正のためには、先に述べた条件式(1)および(2)を満足することが望ましい。第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの中間に配置される正レンズの屈折率NC2が1.52以上、同正レンズのアッベ数νC2が68以下になると、軸上の色収差と他の収差のバランスがとりづらくなり、特に長焦点端における軸上色収差が発生し易くなる。また、物体側の接合面における単色収差の補正効果も充分に得られなくなる。
【0022】
一方、屈折率NC2が1.45以下、アッベ数νC2が85以上になると、収差補正上は有利であるが、そのようなガラス材料は高価であり、不必要なコストアップを招くことになる。
さらに倍率色収差を良好に補正するためには、先に述べた条件式(3)〜(6)を満足することが望ましい。上述した第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの中間の正レンズの屈折率NC2およびアッベ数νC2に関する条件式(1)および(2)と併せて、これら第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズの屈折率NC1およびアッベ数νC1と、同3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズの屈折率NC3およびアッベ数νC3に関する条件式(3)〜(6)を満足することにより、軸上色収差と倍率色収差をバランスさせることができ、特に短焦点端における倍率色収差を低減することができる。その際、単色色収差の補正状態も良好に保つことが可能である。
【0023】
単色収差をさらに改善するためには、先に述べた条件式(7)を満足することが望ましい。第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの物体側接合面の曲率半径RC2と、第4群光学系G4における3枚接合レンズのうちの最も像側の面の曲率半径RC4の比(RC2/RC4)が、0.75以上になると、長焦点端における球面収差が正方向に大きく発生し易くなり、画像のコントラストを劣化させる要因となる。一方、(RC2/RC4)が、0.4以下になると、非点収差および像面湾曲の補正能力が不足気味になり、変倍範囲の全域において像面の平坦性が悪くなる要因となる。
本発明のズームレンズを、さらに簡素で高性能なものとするためには、少なくとも第4群光学系G4の最も物体側のレンズにおいて、物体側面を非球面とすることが望ましい。第4群光学系G4の最も物体側の面は第3群光学系G3の物体側に配設された絞りFAに比較的近いので、マージナル光線が充分な高さを有していることに加えて、ズーミングによる光線高さの変化が少ないため、ここに非球面を設けることによって、結像性能の基本となる球面収差をより良好に補正することが可能となる。
【0024】
次に、上述した第1の実施の形態に示されたような本発明に係るズームレンズを用いる本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態は、当該ズームレンズを適用するシステムによって少なくとも2つの態様がある。
第1の態様に係るカメラは、前記第1の実施の形態のズームレンズを撮影用光学系として備える。
第2の態様に係る携帯情報端末装置は、カメラ機能部を有し、前記第1の実施の形態のズームレンズをそのカメラ機能部の撮影用光学系として備える。
すなわち、上述した第1の実施の形態に示されたような本発明に係るズームレンズを撮影光学系として採用してカメラを構成した本発明の第2の実施の形態の第1の態様について図17〜図20を参照して具体的に説明する。
【0025】
図17は、物体、すなわち被写体側である前面側から見たカメラの撮影レンズ鏡胴を沈胴させた状態の外観を示す斜視図、図18は、前面側から見たカメラの撮影レンズ鏡胴を繰り出した状態の外観を示す斜視図、図19は、撮影者側である背面側から見たカメラの外観を示す斜視図であり、図20は、カメラの機能構成を示すブロック図である。なお、ここでは、カメラについて説明しているが、いわゆるPDA(personal data assistant)や携帯電話機等の携帯情報端末装置にカメラ機能を組み込んだものが、近年登場している。このような携帯情報端末装置も外観は若干異にするもののカメラと実質的に全く同様の機能・構成を含んでおり、このような携帯情報端末装置に本発明に係るズームレンズを採用する本発明の第2の実施の形態の第2の態様により実施してもよい。
図17〜図20に示すように、カメラは、撮影レンズ101、シャッタボタン102、ズームレバー103、ファインダ104、ストロボ105、液晶モニタ106、操作ボタン107、電源スイッチ108、メモリカードスロット109および通信カードスロット110等を備えている。さらに、図20に示すように、カメラは、受光素子201、信号処理装置202、画像処理装置203、中央演算装置(CPU)204、半導体メモリ205および通信カード等206も備えている。
【0026】
カメラは、撮影レンズ101とCCD(電荷結合素子)撮像素子等のエリアセンサとしての受光素子201を有しており、撮影光学系である撮影レンズ101によって形成される撮影対象となる物体、つまり被写体、の像を受光素子201によって読み取るように構成されている。この撮影レンズ101としては、第1の実施の形態において説明したような本発明に係るズームレンズを用いる。
受光素子201の出力は、中央演算装置204によって制御される信号処理装置202によって処理され、ディジタル画像情報に変換される。信号処理装置202によってディジタル化された画像情報は、やはり中央演算装置204によって制御される画像処理装置203において所定の画像処理が施された後、不揮発性メモリ等の半導体メモリ205に記録される。この場合、半導体メモリ205は、メモリカードスロット109に装填されたメモリカードでもよく、カメラ本体に内蔵された半導体メモリでもよい。液晶モニタ106には、撮影中の画像を表示することもできるし、半導体メモリ205に記録されている画像を表示することもできる。
【0027】
また、半導体メモリ205に記録した画像は、通信カードスロット110に装填した通信カード等206を介して外部へ送信することも可能である。
撮影レンズ101は、カメラの携帯時には図17に示すように沈胴状態にあってカメラのボディー内に埋没しており、ユーザが電源スイッチ108を操作して電源を投入すると、図18に示すように鏡胴が繰り出され、カメラのボディーから突出する構成とする。このとき、撮影レンズ101の鏡胴の内部では、ズームレンズを構成する各群の光学系は、例えば短焦点端の配置となっており、ズームレバー103を操作することによって、各群光学系の配置が変更されて、長焦点端への変倍動作を行うことができる。なお、好ましくは、ファインダ104も撮影レンズ101の画角の変化に連動して変倍する。
多くの場合、シャッタボタン102の半押し操作により、フォーカシングがなされる。先に述べた第1の実施の形態に示されたような正−負−正−正−正の5群で構成されるズームレンズにおけるフォーカシングは、第1群光学系G1の移動、または受光素子201の移動によって行うことができる。シャッタボタン102をさらに押し込み全押し状態とすると撮影が行なわれ、その後に上述した通りの処理がなされる。
【0028】
半導体メモリ205に記録した画像を液晶モニタ106に表示させたり、通信カード等206を介して外部へ送信させる際には、操作ボタン107を所定のごとく操作する。半導体メモリ205および通信カード等206は、メモリカードスロット109および通信カードスロット110等に装備されるそれぞれに専用のまたは汎用のスロットに装填して使用される。
上述のようなカメラまたは携帯情報端末装置には、既に述べた通り、第1の実施の形態に示されたようなズームレンズを撮影光学系として使用することができる。したがって、300万画素〜500万画素クラスの受光素子を使用した高画質で小型のカメラまたは携帯情報端末装置を達成することが可能となる。
したがって、上述した本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズおよび第2の実施の形態に係るカメラまたは携帯情報端末装置における利点を列挙すると次のようになる。
【0029】
本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの第1の態様によれば、高性能で、且つ300万〜500万画素の撮像素子に対応する解像力を有するズームレンズを提供することができるため、小型で、しかも高変倍比および高画質が得られるカメラおよび携帯情報端末装置等を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの第2および第3の態様の少なくともいずれかによれば、各種収差がより良好に補正された、高性能なズームレンズを提供することができるため、より高画質なカメラおよび携帯情報端末装置等を実現することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの第4の態様、即ち、条件式(1)および(2)を満足するズームレンズによれば、主として軸上色収差をさらに良好に補正した、高性能なズームレンズを提供することができるため、より高画質なカメラおよび携帯情報端末装置等を実現することが可能となる。
【0030】
本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの第5の態様、即ち条件式(3)〜(6)を満足するズームレンズによれば、主として倍率色収差をさらに良好に補正した、より高性能なズームレンズを提供することができるため、より高画質なカメラおよび携帯情報端末装置等を実現することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの第6の態様、即ち、条件式(7)を満足するズームレンズによれば、主として単色収差をさらに良好に補正した、より高性能なズームレンズを提供することができるため、より高画質なカメラおよび携帯情報端末装置を実現することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの第7の態様によれば、主として球面収差をさらに良好に補正した、より高性能なズームレンズを提供することができるため、より高画質なカメラおよび携帯情報端末装置を実現することが可能となる。
本発明の第2の実施の形態に係る第1の態様のカメラによれば、充分に小型で且つ高変倍比を得ながら高性能で、300万〜500万画素の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズを撮影光学系として使用して、小型で、しかも高変倍比および高性能を達成し得るカメラを提供することができるので、ユーザは携帯性に優れたカメラで高画質な画像を撮影することができる。
【0031】
本発明の第2の実施の形態に係る第2の態様の携帯情報端末装置によれば、充分に小型で且つ高変倍比を得ながら高性能で、300万〜500万画素の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズをカメラ機能部の撮影光学系として使用して、小型で、しかも高変倍比および高画質を達成し得る携帯情報端末装置を提供することができるので、ユーザは携帯性に優れた携帯情報端末装置で高画質な画像を撮影し、その画像を外部へ送信したりすることができる。
なお、上述した第1の実施の形態に該当し且つ以下に詳細に説明する各実施例に係る本発明のズームレンズの光学系は、全てのレンズ材質として、化学的に安定で鉛や砒素等の有害物質を含まない光学ガラスを使用することができるため、材料のリサイクル化が可能で、加工時の廃液による水質汚染のおそれもなく、地球環境の保全が可能となる。
【0032】
【実施例】
次に、上述した本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの具体的な数値構成を示すいくつかの実施例について詳細に説明する。
本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの実施例としてその具体的な構成および数値例を示す。各実施例において、ズームレンズの収差は充分に補正されており、300万画素〜500万画素の受光素子に対応することが可能となっている。この第1の実施の形態のようにズームレンズを構成することで、充分な小型化を達成しながら非常に良好な像性能を確保し得ることは、各実施例より明らかであろう。
以下の各実施例に関連する説明においては、次のような各種記号を用いている。
【0033】
f: 全系の合成焦点距離
F: Fナンバ
ω: 半画角
R: 各面の曲率半径
D: 面間隔
: d線に対する屈折率
ν: d線に対するアッベ数
K: 円錐乗数
: 4次の非球面係数
: 6次の非球面係数
: 8次の非球面係数
10: 10次の非球面係数
Wide: 短焦点距離端(広角端)
Mean: 中間焦点距離
Tele: 長焦点距離端(望遠端)
但し、ここで用いられる非球面は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)をC、光軸からの高さをHとするとき、次式で定義される。
【0034】
【数1】
Figure 0004267362
【0035】
また、以下に述べる数値例においてE−XYは、10−XYを意味している。さらに、以下に説明する収差図のうち、球面収差図において、実線が球面収差、破線が正弦条件をあらわし、非点収差において、実線がサジタル像面、破線がメリディオナル像面をあらわす。また、各収差図には、d線(587.56nm)およびg線(435.83nm)を示している。
【0036】
〔第1の実施例〕
図1は、本発明の第1の実施例に係るズームレンズの光学系の構成を示している。
図1に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、第8レンズE8、第9レンズE9、第10レンズE10、第11レンズE11、第12レンズE12、絞りFA、光学フィルタOFおよびカバーガラスCGを具備している。この場合、第1レンズE1〜第3レンズE3は、第1群光学系G1を構成し、第4レンズE4〜第6レンズE6は、第2群光学系G2を構成し、第7レンズE7は、第3群光学系G3を構成し、第8レンズE8〜第11レンズE11は、第4群光学系G4を構成し、第12レンズE12は第5群光学系G5を構成しており、それぞれ各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各レンズ群毎に一体的に動作する。図1には、参考のために各光学面の面番号の全部を付して示している。なお、図1に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため共通の参照符号を付していても他の実施例とかならずしも共通の構成ではない。
【0037】
図1において、例えば被写体等の物体側から像側に向かって、順次、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、絞りFA、第7レンズE7、第8レンズE8、第9レンズE9、第10レンズE10、第11レンズE11、第12レンズE12、光学フィルタOF、そしてカバーガラスCGの順で配置されており、カバーガラスの背後の面26に結像される。
第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第2レンズE2は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズ、そして第3レンズE3は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、第1レンズE1と第2レンズE2は、密に接合された2枚接合レンズであって、これら第1レンズE1〜第3レンズE3により構成する第1群光学系G1は、全体として正の焦点距離を呈する。第4レンズE4は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第5レンズE5は、両凹レンズからなる負レンズ、第6レンズE6は、そして物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、第5レンズE5と第6レンズE6は、密に接合された2枚接合レンズであって、これら第4レンズE4〜第6レンズE6により構成する第2群光学系G2は、全体として負の焦点距離を呈する。
【0038】
第7レンズE7は、 物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであって、この第7レンズE7のみによって、正の焦点距離を呈する第3群光学系G3を構成している。第8レンズE8は、両凸レンズからなる正レンズ、第9レンズE9は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第10レンズE10は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズ、そして第11レンズE11は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズであり、第9レンズE9〜第11レンズE11は、互いに密に接合された3枚接合レンズであって、これら第8レンズE8〜第11レンズE11により構成する第4群光学系G4は、全体として正の焦点距離を呈する。第12レンズE12は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、この第12レンズE12のみによって、正の焦点距離を有する第5群光学系G5を構成している。第2群光学系G2と第3群光学系G3との間に配置された絞りFAは、第3群光学系G3との間の間隔を一定として第3群光学系G3に一体的に支持されている。第5群光学系G5である第12レンズE12の像側には、各種の光学フィルタリング機能を有する光学フィルタOFと、固体撮像素子の入力面を保護するためのカバーガラスCGとが、像側に向かって順次、配置されていて、固体撮像素子と一体的に保持されている。
【0039】
第1群光学系G1の最も像側に位置する第3レンズE3の物体側の面である第4面、第2群光学系G2の最も物体側に位置する第4レンズE4の物体側の面である第6面、第3群光学系G3を構成する第7レンズE7の物体側の面である第12面、第4群光学系G4の最も物体側に位置する第8レンズE8の物体側の面である第14面、そして第5群光学系G5を構成する第12レンズE12の物体側の面である第20面をそれぞれ非球面としている。
この第1の実施例においては、全系の焦点距離f、FナンバF、そして半画角ωは、ズーミングにより、それぞれf=7.689〜33.064,F=2.77〜3.852,ω=32.507〜8.005の範囲で変化する。各光学面および光学素子に関連する光学特性は、次表の通りである。
【0040】
【表1】
光学特性
Figure 0004267362
【0041】
表1における第4面、第6面、第12面、第14面および第20面の各光学面が非球面であり、各非球面における先に述べた式(8)に係るパラメータは、次表の通りである。
【0042】
【表2】
Figure 0004267362
【0043】
〈非球面係数〉
第1群光学系G1と第2群光学系G2との間の間隔d1、第2群光学系G2と絞りFAとの間の間隔d2、第3群光学系G3と第4群光学系G4との間の間隔d3、第4群光学系G4と第5群光学系G5との間の間隔d4、そして第5群光学系G5と光学フィルタOFとの間の間隔d5は、可変であり、これら可変間隔d1、d2、d3、d4およびd5は、ズーミングに伴って、全系の焦点距離fに対応して次表のように変化させられる。
【0044】
【表3】
〈可変間隔〉
Figure 0004267362
【0045】
また、この第1の実施例における先に述べた本発明の条件式(7)に係るパラメータの値は、次表の通りとなり、条件式の範囲内である。
【0046】
【表4】
〈条件式のパラメータ値〉
Figure 0004267362
この第1の実施例に係る広角端(短焦点距離端)、中間焦点距離、そして望遠端(長焦点距離端)についての収差図を、それぞれ図5、図6および図7に示している。
【0047】
〔第2の実施例〕
図2は、本発明の第2の実施例に係るズームレンズの光学系の構成を示している。
図2に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、第8レンズE8、第9レンズE9、第10レンズE10、第11レンズE11、第12レンズE12、絞りFA、光学フィルタOFおよびカバーガラスCGを具備している。この場合、第1レンズE1〜第3レンズE3は、第1群光学系G1を構成し、第4レンズE4〜第6レンズE6は、第2群光学系G2を構成し、第7レンズE7は、第3群光学系G3を構成し、第8レンズE8〜第11レンズE11は、第4群光学系G4を構成し、第12レンズE12は第5群光学系G5を構成しており、それぞれ各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各レンズ群毎に一体的に動作する。図2には、参考のために各光学面の面番号の一部も付して示している。なお、図2に対する各参照符号は、先に述べたように、各実施例毎に独立に用いており、共通の参照符号を付していても他の実施例とかならずしも共通の構成ではない。
【0048】
図2において、例えば被写体等の物体側から像側に向かって、順次、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、絞りFA、第7レンズE7、第8レンズE8、第9レンズE9、第10レンズE10、第11レンズE11、第12レンズE12、光学フィルタOF、そしてカバーガラスCGの順で配置されており、カバーガラスCGの背後の面26に結像される。
第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第2レンズE2は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズ、そして第3レンズE3も、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、第1レンズE1と第2レンズE2は、密に接合された2枚接合レンズであって、これら第1レンズE1〜第3レンズE3により構成する第1群光学系G1は、全体として正の焦点距離を呈する。第4レンズE4は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第5レンズE5は、両凹レンズからなる負レンズ、そして第6レンズE6は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、第5レンズE5と第6レンズE6は、密に接合された2枚接合レンズであって、これら第4レンズE4〜第6レンズE6により構成する第2群光学系G2は、全体として負の焦点距離を呈する。
【0049】
第7レンズE7は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであって、この第7レンズE7のみによって、正の焦点距離を呈する第3群光学系G3を構成している。第8レンズE8は、両凸レンズからなる正レンズ、第9レンズE9は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第10レンズE10は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズ、そして第11レンズE11は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズであり、第9レンズE9〜第11レンズE11は、互いに密に接合された3枚接合レンズであって、これら第8レンズE8〜第11レンズE11により構成する第4群光学系G4は、全体として正の焦点距離を呈する。第12レンズE12は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、この第12レンズE12のみによって、正の焦点距離を有する第5群光学系G5を構成している。第2群光学系G2と第3群光学系G3との間に配置された絞りFAは、第3群光学系G3との間の間隔を一定として第3群光学系G3に一体的に支持されている。第5群光学系G5である第12レンズE12の像側には、各種の光学フィルタリング機能を有する光学フィルタOFと、固体撮像素子の入力面を保護するためのカバーガラスCGとが、像側に向かって順次、配置されていて、固体撮像素子と一体的に保持されている。
【0050】
第1群光学系G1の最も像側に位置する第3レンズE3の物体側の面である第4面、第2群光学系G2の最も物体側に位置する第4レンズE4の物体側の面である第6面、第3群光学系G3を構成する第7レンズE7の物体側の面である第12面、第4群光学系G4の最も物体側に位置する第8レンズE8の物体側の面である第14面、そして第5群光学系G5を構成する第12レンズE12の物体側の面である第20面をそれぞれ非球面としている。
この第2の実施例においては、全系の焦点距離f、FナンバF、そして半画角ωは、ズーミングにより、それぞれf=7.697〜33.102,F=2.77〜3.852,ω=32.480〜7.996の範囲で変化する。各光学面および光学素子に関連する光学特性は、次表の通りである。
【0051】
【表5】
光学特性
Figure 0004267362
【0052】
表5における第4面、第6面、第12面、第14面および第20面の各光学面が非球面であり、各非球面における先に述べた式(8)に係るパラメータは、次表の通りである。
【0053】
【表6】
〈非球面係数〉
Figure 0004267362
【0054】
第1群光学系G1と第2群光学系G2との間の間隔d1、第2群光学系G2と絞りFAとの間の間隔d2、第3群光学系G3と第4群光学系G4との間の間隔d3、第4群光学系G4と第5群光学系G5との間の間隔d4、そして第5群光学系G5と光学フィルタOFとの間の間隔d5は、可変であり、これら可変間隔d1、d2、d3、d4およびd5は、ズーミングに伴って、全系の焦点距離fに対応して次表のように変化させられる。
【0055】
【表7】
〈可変間隔〉
Figure 0004267362
【0056】
また、この第2の実施例における先に述べた本発明の条件式(7)に係るパラメータの値は、次表の通りとなり、条件式の範囲内である。
【0057】
【表8】
〈条件式のパラメータ値〉
Figure 0004267362
この第2の実施例に係る広角端(短焦点距離端)、中間焦点距離、そして望遠端(長焦点距離端)についての収差図を、それぞれ図8、図9および図10に示している。
【0058】
〔第3の実施例〕
図3は、本発明の第3の実施例に係るズームレンズの光学系の構成を示している。
図3に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、第8レンズE8、第9レンズE9、第10レンズE10、第11レンズE11、第12レンズE12、絞りFA、光学フィルタOFおよびカバーガラスCGを具備している。この場合、第1レンズE1〜第3レンズE3は、第1群光学系G1を構成し、第4レンズE4〜第6レンズE6は、第2群光学系G2を構成し、第7レンズE7は、第3群光学系G3を構成し、第8レンズE8〜第11レンズE11は、第4群光学系G4を構成し、第12レンズE12は第5群光学系G5を構成しており、それぞれ各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各レンズ群毎に一体的に動作する。図3には、参考のために各光学面の面番号の一部も付して示している。なお、図3に対する各参照符号は、先に述べたように、各実施例毎に独立に用いており、共通の参照符号を付していても他の実施例とかならずしも共通の構成ではない。
【0059】
図3において、例えば被写体等の物体側から像側に向かって、順次、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、絞りFA、第7レンズE7、第8レンズE8、第9レンズE9、第10レンズE10、第11レンズE11、第12レンズE12、第13レンズE13、光学フィルタOF、そしてカバーガラスCGの順で配置されており、カバーガラスの背後に結像される。
第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第2レンズE2は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズ、そして第3レンズE3も、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、第1レンズE1と第2レンズE2は、密に接合された2枚接合レンズであって、これら第1レンズE1〜第3レンズE3により構成する第1群光学系G1は、全体として正の焦点距離を呈する。第4レンズE4は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第5レンズE5は、両凹レンズからなる負レンズ、そして第6レンズE6は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、第5レンズE5と第6レンズE6は、密に接合された2枚接合レンズであって、これら第4レンズE4〜第6レンズE6により構成する第2群光学系G2は、全体として負の焦点距離を呈する。第7レンズE7は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであって、この第7レンズE7のみによって、正の焦点距離を呈する第3群光学系G3を構成している。
【0060】
第8レンズE8は、両凸レンズからなる正レンズ、第9レンズE9は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第10レンズE10は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズ、そして第11レンズE11は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズであり、第9レンズE9〜第11レンズE11は、互いに密に接合された3枚接合レンズであって、これら第8レンズE8〜第11レンズE11により構成する第4群光学系G4は、全体として正の焦点距離を呈する。第12レンズE12は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、この第12レンズE12のみによって、正の焦点距離を有する第5群光学系G5を構成している。第2群光学系G2と第3群光学系G3との間に配置された絞りFAは、第3群光学系G3との間の間隔を一定として第3群光学系G3に一体的に支持されている。第5群光学系G5である第12レンズE12の像側には、各種の光学フィルタリング機能を有する光学フィルタOFと、固体撮像素子の入力面を保護するためのカバーガラスCGとが、像側に向かって順次、配置されていて、固体撮像素子と一体的に保持されている。
【0061】
第1群光学系G1の最も像側に位置する第3レンズE3の物体側の面である第4面、第2群光学系G2の最も物体側に位置する第4レンズE4の物体側の面である第6面、第3群光学系G3を構成する第7レンズE7の物体側の面である第12面、第4群光学系G4の最も物体側に位置する第8レンズE8の物体側の面である第14面、そして第5群光学系G5を構成する第12レンズE12の物体側の面である第20面をそれぞれ非球面としている。
この第3の実施例においては、全系の焦点距離f、FナンバF、そして半画角ωは、ズーミングにより、それぞれf=7.689〜33.105,F=2.77〜3.852,ω=32.475〜7.996の範囲で変化する。各光学面および光学素子に関連する光学特性は、次表の通りである。
【0062】
【表9】
光学特性
Figure 0004267362
【0063】
表9における第4面、第6面、第12面、第14面および第20面の各光学面が非球面であり、各非球面における先に述べた式(8)に係るパラメータは、次表の通りである。
【0064】
【表10】
〈非球面係数〉
Figure 0004267362
【0065】
第1群光学系G1と第2群光学系G2との間の間隔d1、第2群光学系G2と絞りFAとの間の間隔d2、第3群光学系G3と第4群光学系G4との間の間隔d3、第4群光学系G4と第5群光学系G5との間の間隔d4、そして第5群光学系G5と光学フィルタOFとの間の間隔d5は、可変であり、これら可変間隔d1、d2、d3、d4およびd5は、ズーミングに伴って、全系の焦点距離fに対応して次表のように変化させられる。
【0066】
【表11】
〈可変間隔〉
Figure 0004267362
【0067】
また、この第3の実施例における先に述べた本発明の条件式(7)に係るパラメータの値は、次表の通りとなり、条件式の範囲内である。
【0068】
【表12】
〈条件式のパラメータ値〉
Figure 0004267362
この第3の実施例に係る広角端(短焦点距離端)、中間焦点距離、そして望遠端(長焦点距離端)についての収差図を、それぞれ図11、図12および図13に示している。
【0069】
〔第4の実施例〕
図4は、本発明の第4の実施例に係るズームレンズの光学系の構成を示している。
図4に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、第8レンズE8、第9レンズE9、第10レンズE10、第11レンズE11、第12レンズE12、絞りFA、光学フィルタOFおよびカバーガラスCGを具備している。この場合、第1レンズE1〜第3レンズE3は、第1群光学系G1を構成し、第4レンズE4〜第6レンズE6は、第2群光学系G2を構成し、第7レンズE7は、第3群光学系G3を構成し、第8レンズE8〜第11レンズE11は、第4群光学系G4を構成し、第12レンズE12は第5群光学系G5を構成しており、それぞれ各レンズ群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各レンズ群毎に一体的に動作する。図4には、参考のために各光学面の面番号の一部も付して示している。なお、図4に対する各参照符号は、先に述べたように、各実施例毎に独立に用いており、共通の参照符号を付していても他の実施例とかならずしも共通の構成ではない。
【0070】
図4において、例えば被写体等の物体側から像側に向かって、順次、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、絞りFA、第7レンズE7、第8レンズE8、第9レンズE9、第10レンズE10、第11レンズE11、第12レンズE12、第13レンズE13、光学フィルタOF、そしてカバーガラスCGの順で配置されており、カバーガラスの背後に結像される。
第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第2レンズE2は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズ、そして第3レンズE3も、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、第1レンズE1と第2レンズE2は、密に接合された2枚接合レンズであって、これら第1レンズE1〜第3レンズE3により構成する第1群光学系G1は、全体として正の焦点距離を呈する。第4レンズE4は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第5レンズE5は、両凹レンズからなる負レンズ、そして第6レンズE6は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、第5レンズE5と第6レンズE6は、密に接合された2枚接合レンズであって、これら第4レンズE4〜第6レンズE6により構成する第2群光学系G2は、全体として負の焦点距離を呈する。第7レンズE7は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであって、この第7レンズE7のみによって、正の焦点距離を呈する第3群光学系G3を構成している。
【0071】
第8レンズE8は、両凸レンズからなる正レンズ、第9レンズE9は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第10レンズE10は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズ、そして第11レンズE11は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズであり、第9レンズE9〜第11レンズE11は、互いに密に接合された3枚接合レンズであって、これら第8レンズE8〜第11レンズE11により構成する第4群光学系G4は、全体として正の焦点距離を呈する。第12レンズE12は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、この第12レンズE12のみによって、正の焦点距離を有する第5群光学系G5を構成している。第2群光学系G2と第3群光学系G3との間に配置された絞りFAは、第3群光学系G3との間の間隔を一定として第3群光学系G3に一体的に支持されている。第5群光学系G5である第12レンズE12の像側には、各種の光学フィルタリング機能を有する光学フィルタOFと、固体撮像素子の入力面を保護するためのカバーガラスCGとが、像側に向かって順次、配置されていて、固体撮像素子と一体的に保持されている。
【0072】
第1群光学系G1の最も像側に位置する第3レンズE3の物体側の面である第4面、第2群光学系G2の最も物体側に位置する第4レンズE4の物体側の面である第6面、第3群光学系G3を構成する第7レンズE7の物体側の面である第12面、第4群光学系G4の最も物体側に位置する第8レンズE8の物体側の面である第14面、そして第5群光学系G5を構成する第12レンズE12の物体側の面である第20面をそれぞれ非球面としている。
この第4の実施例においては、全系の焦点距離f、FナンバF、そして半画角ωは、ズーミングにより、それぞれf=7.7〜33.113,F=2.771〜3.852,ω=32.469〜7.994の範囲で変化する。各光学面および光学素子に関連する光学特性は、次表の通りである。
【0073】
【表13】
光学特性
Figure 0004267362
【0074】
表13における第4面、第6面、第12面、第14面および第20面の各光学面が非球面であり、各非球面における先に述べた式(8)に係るパラメータは、次表の通りである。
【0075】
【表14】
〈非球面係数〉
Figure 0004267362
【0076】
第1群光学系G1と第2群光学系G2との間の間隔d1、第2群光学系G2と絞りFAとの間の間隔d2、第3群光学系G3と第4群光学系G4との間の間隔d3、第4群光学系G4と第5群光学系G5との間の間隔d4、そして第5群光学系G5と光学フィルタOFとの間の間隔d5は、可変であり、これら可変間隔d1、d2、d3、d4およびd5は、ズーミングに伴って、全系の焦点距離fに対応して次表のように変化させられる。
【0077】
【表15】
〈可変間隔〉
Figure 0004267362
【0078】
また、この第4の実施例における先に述べた本発明の条件式(7)に係るパラメータの値は、次表の通りとなり、条件式の範囲内である。
【0079】
【表16】
〈条件式のパラメータ値〉
Figure 0004267362
この第4の実施例に係る広角端(短焦点距離端)、中間焦点距離、そして望遠端(長焦点距離端)についての収差図を、それぞれ図14、図15および図16に示している。
なお、これら第1〜第4の実施例においては、先に述べたように、全てのレンズ材質として、化学的に安定で鉛や砒素等の有害物質を含まない光学ガラスを使用することが可能であるので、材料のリサイクル化が可能で、加工時の廃液による水質汚染等のおそれもない。
【0080】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、充分に小型で、高変倍比および広角端での広い画角を達成することができ、しかも高い解像力を得ることが可能なズームレンズ、並びに当該ズームレンズを撮影用光学系として使用したカメラおよび当該ズームレンズをカメラ機能部の撮影用光学系として使用した携帯情報端末装置を提供することができる。
すなわち、本発明の請求項1のズームレンズによれば、物体側から像側へ向かって、順次、正の焦点距離を持つ第1群光学系と、負の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系と、正の焦点距離を持つ第4群光学系と、正の焦点距離を持つ第5群光学系とを配置するとともに、前記第3群光学系の物体側に絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に伴って、少なくとも前記第2群光学系および前記第4群光学系が移動するズームレンズにおいて、
前記第4群光学系が、最も物体側に配置された1枚のレンズと、物体側から像側へ向かって、順次、負レンズと、正レンズと、負レンズとを配置して互いに接合してなる3枚接合レンズからなることにより、特に、小型で、充分な高変倍比および広角端で32度程度の充分な広画角を達成することが可能となり、しかも300万〜500万画素の撮像素子に対応する高い解像力を有することが可能となる。
さらに、本発明の請求項1のズームレンズによれば、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの中間に配置される正レンズの屈折率およびアッベ数を、それぞれ、N C2 およびν C2 として、条件式:
1.45<N C2 <1.52 (1)
68<ν C2 <85 (2)
を満足することにより、特に、主として軸上色収差をさらに良好に補正して、より高性能を得ることが可能となる。
さらに加えて、本発明の請求項1のズームレンズによれば、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズの屈折率およびアッベ数を、それぞれ、N C1 およびν C1 とし、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズの屈折率を、それぞれ、N C3 およびν C3 として、条件式:
1.60 C1 1.95 (3)
20 ν C1 40 (4)
1.60 C3 1.95 (5)
20 ν C3 40 (6)
を満足することにより、特に、主として倍率色収差をさらに良好に補正して、より高性能を得ることが可能となる。
【0081】
また、本発明の請求項2のズームレンズによれば、請求項1のズームレンズにおいて、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けたメニスカス形状であることにより、特に、各種収差をより良好に補正して、一層高性能を得ることが可能となる。
本発明の請求項3のズームレンズによれば、請求項1のズームレンズにおいて、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けることにより、特に、各種収差をさらに良好に補正して、さらに一層高性能を得ることが可能となる
【0082】
発明の請求項のズームレンズによれば、請求項1のズームレンズにおいて、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの物体側接合面の曲率半径を、RC2とし、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側の面の曲率半径を、RC4として、条件式:
0.4<(RC2/RC4)<0.75 (7)
を満足することにより、特に、主として単色収差をさらに良好に補正して、より高性能を得ることが可能となる。
【0083】
本発明の請求項のズームレンズによれば、請求項1のズームレンズにおいて、前記第4群光学系の最も物体側に配置された1枚のレンズの物体側の面が非球面とすることにより、特に、主として球面収差をさらに良好に補正して、より高性能を得ることが可能となる。
さらに、本発明の請求項のカメラによれば、撮影用光学系として、前記請求項1〜請求項のうちのいずれか1項のズームレンズを使用することにより、特に、充分に小型で、しかも高変倍比および広角端で半画角が32度程度の広画角を得てなおかつ高性能で、300万〜500万画素の撮像素子にも対応する解像力を有するズームレンズを撮影光学系とし、小型で、しかも高変倍比および広角端での広画角を高画質にて得ることが可能となる。
【0084】
また、本発明の請求項の携帯情報端末装置によれば、カメラ機能部を有し、且つ該カメラ機能部の撮影用光学系として、前記請求項1〜請求項のうちのいずれか1項のズームレンズを使用することにより、特に、充分に小型で、しかも高変倍比および広角端で半画角が32度程度の広画角を得てなおかつ高性能で、300万〜500万画素の撮像素子にも対応する解像力を有するズームレンズを、カメラ機能部の撮影光学系とし、小型で、しかも高変倍比および広角端での広画角を高画質にて得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの第1の実施例の光学系の構成を示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの第2の実施例の光学系の構成を示す模式図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの第3の実施例の光学系の構成を示す模式図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの第4の実施例の光学系の構成を示す模式図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図1に示す第1の実施例の光学系の短焦点端(広角端)における収差特性を示す収差曲線図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図1に示す第1の実施例の光学系の中間焦点距離における収差特性を示す収差曲線図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図1に示す第1の実施例の光学系の長焦点端(望遠端)における収差特性を示す収差曲線図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図2に示す第2の実施例の光学系の短焦点端における収差特性を示す収差曲線図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図2に示す第2の実施例の光学系の中間焦点距離における収差特性を示す収差曲線図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図2に示す第2の実施例の光学系の長焦点端における収差特性を示す収差曲線図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図3に示す第3の実施例の光学系の短焦点端における収差特性を示す収差曲線図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図3に示す第3の実施例の光学系の中間焦点距離における収差特性を示す収差曲線図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図3に示す第3の実施例の光学系の長焦点端における収差特性を示す収差曲線図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図4に示す第4の実施例の光学系の短焦点端における収差特性を示す収差曲線図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図4に示す第4の実施例の光学系の中間焦点距離における収差特性を示す収差曲線図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの図4に示す第4の実施例の光学系の長焦点端における収差特性を示す収差曲線図である。
【図17】撮影レンズがカメラのボディー内に沈胴埋没している状態の本発明の第2の実施の形態に係るカメラを物体側から見た場合の外観構成を模式的に示す斜視図である。
【図18】撮影レンズがカメラのボディーから繰り出されて突出している状態の図17のカメラの撮影レンズ部分近傍を物体側から見た場合の外観構成を模式的に示す斜視図である。
【図19】図17のカメラを撮影者側から見た場合の外観構成を模式的に示す斜視図である。
【図20】図17のカメラの機能構成を模式的に示すブロック図である。
【符号の説明】
G1 第1群光学系
G2 第2群光学系
G3 第3群光学系
G4 第4群光学系
G5 第5群光学系
FA 絞り
OF 光学フィルタ
CG カバーガラス
E1 第1レンズ
E2 第2レンズ
E3 第3レンズ
E4 第4レンズ
E5 第5レンズ
E6 第6レンズ
E7 第7レンズ
E8 第8レンズ
E9 第9レンズ
E10 第10レンズ
E11 第11レンズ
E12 第12レンズ
101 撮影レンズ
102 シャッタボタン
103 ズームレバー
104 ファインダ
105 ストロボ
106 液晶モニタ
107 操作ボタン
108 電源スイッチ
109 メモリカードスロット
110 通信カードスロット
201 受光素子(エリアセンサ)
202 信号処理装置
203 画像処理装置
204 中央演算装置(CPU)
205 半導体メモリ
206 通信カード等

Claims (7)

  1. 物体側から像側へ向かって、順次、正の焦点距離を持つ第1群光学系と、負の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系と、正の焦点距離を持つ第4群光学系と、正の焦点距離を持つ第5群光学系とを配置するとともに、前記第3群光学系の物体側に絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に伴って、少なくとも前記第2群光学系および前記第4群光学系が移動するズームレンズにおいて、
    前記第4群光学系が、最も物体側に配置された1枚のレンズと、物体側から像側へ向かって、順次、負レンズと、正レンズと、負レンズとを配置して互いに接合してなる3枚接合レンズからなり、
    前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの中間に配置される正レンズの屈折率およびアッベ数を、それぞれ、N C2 およびν C2 として、
    条件式:
    1.45<N C2 <1.52 (1)
    68<ν C2 <85 (2)
    を満足し、
    前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズの屈折率およびアッベ数を、それぞれ、N C1 およびν C1 とし、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズの屈折率を、それぞれ、N C3 およびν C3 として、条件式:
    1.60<N C1 <1.95 (3)
    20<ν C1 <40 (4)
    1.60<N C3 <1.95 (5)
    20<ν C3 <40 (6)
    を満足すること
    を特徴とするズームレンズ。
  2. 前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も物体側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けたメニスカス形状であることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側に配置される負レンズが、像側に凹面を向けていることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  4. 前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの物体側接合面の曲率半径を、RC2とし、前記第4群光学系の3枚接合レンズのうちの最も像側の面の曲率半径を、RC4として、条件式:
    0.4<(RC2/RC4)<0.75 (7)
    を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  5. 前記第4群光学系の最も物体側に配置された1枚のレンズの物体側の面が非球面であることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  6. 撮影用光学系として、前記請求項1〜請求項のうちのいずれか1項のズームレンズを使用してなることを特徴とするカメラ。
  7. カメラ機能部を有し、且つ該カメラ機能部の撮影用光学系として、前記請求項1〜請求項のうちのいずれか1項のズームレンズを使用してなることを特徴とする携帯情報端末装置。
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