JP2007248297A - 混合酸中の酸濃度分析方法および装置 - Google Patents

混合酸中の酸濃度分析方法および装置 Download PDF

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朋裕 松島
Hisao Yasuhara
久雄 安原
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正剛 菊山
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Abstract

【課題】 酸洗液などの金属イオンを含む混合酸中に対しても、硝酸濃度および弗酸濃度を迅速かつ精度良く測定することができる分析方法を提供する提供する。
【解決手段】弗酸、硝酸および金属イオンを含んだ混合酸についてのイオン電極法による硝酸濃度および弗酸濃度の分析方法であって、混合酸中の金属イオンを除去した液を分析することを特徴とする混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度の分析方法および分析装置。
さらに、混合酸中の金属イオンを除去するにあたりイオン交換法、なかでもNa+型陽イオン交換樹脂を用いること特徴とする混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度の分析方法および分析装置。
【選択図】図1

Description

この発明は、主にステンレス鋼帯の酸洗液の分析に関し、特に弗酸、硝酸および金属イオンを含んだ混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度の分析法に関するものである。
従来、ステンレス鋼帯等の表面に存在する酸化物の除去するために弗酸および硝酸を含む酸洗液を用いた酸洗法により行うのが一般的であった。この処理方法では、酸洗能力は酸洗液を構成する弗酸および硝酸の各濃度に依存する。
また、ステレンス鋼帯を上記酸洗液で酸洗するする場合、酸洗するにつれて、ステンレス鋼帯表面よりFeイオンやCrイオンなどの金属イオンが溶出する。したがって、その金属イオンの溶出と共に酸洗液中の硝酸濃度および弗酸濃度は減少するので、酸洗液の酸洗能力は低下する。
このため、酸洗液の酸洗能力低下を防ぎ、一定水準の酸洗能力の確保ためには、酸洗液中の硝酸濃度および弗酸濃度を定期的に測定し、この酸洗液に硝酸、弗酸を追加補充することが必要である。
従来の酸洗液中の硝酸濃度および弗酸濃度を定期的に測定する方法には、以下の分析方法が知られている。硝酸濃度を求めるには、まず中和滴定法により酸洗液の全酸濃度を求め、その後、全酸濃度から弗酸濃度を引くことにより求める方法が主たる方法として知られている。また、弗酸濃度の分析には、例えば特許文献1には鉄アセチルアセトン錯体退色吸光度法が、また、特許文献2にはイオン電極法による分析方法がそれぞれ開示されている。
しかしながら、これら従来の技術では、ステレンス鋼帯の大量の酸洗処理を行なう場合など、硝酸や弗酸の消費が大きい場合には、硝酸および弗酸の濃度測定に時間がかかり、そのため、迅速かつ適切に酸洗液の調整を行なうことができず、各酸濃度が管理範囲の下限をはずれ、酸洗不良を起こすという問題があった。
また、酸洗能力が管理範囲の下限以下にならないように過剰に酸を加えることがあるため、逆に過剰な酸洗になり、さらにはコスト高の原因にもなっていた。
さらに、鉄鋼生産分野における工程分析では、分析値と酸濃度との一定の相関が明確であれば充分であり、酸濃度の正確な値は必ずしも必要でない場合もある。しかし、イオン電極法では酸洗液中の含有金属の量によりこの相関関係がずれる可能性が大きいという問題もある。
特許文献2の方法では、弗酸濃度の分析にはイオン電極法を用いているため迅速であるが、硝酸濃度の分析には中和滴定法を用いているため、結果として硝酸濃度および弗酸濃度の両者の値を得るのに時間かかかり、迅速性に劣るという問題があった。
さらに、イオン電極法は中和滴定法や鉄アセチルアセトン錯体退色吸光度法に比較して迅速性には優れるが、例えば鉄鋼の酸洗ラインでは大量に酸洗液中に存在するFeやCrなどの金属イオンの影響により、分析精度が悪くなるという問題もあった。
特許第3221289号公報 特許第3046132号公報
そこで、本発明は、前記課題を解決し、酸洗液などの金属イオンを含む混合酸中に対しても、硝酸濃度および弗酸濃度を迅速かつ精度良く測定することができる分析方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、イオン電極法によるこのような問題を解決するために鋭意研究した結果、本発明をするに至った。
すなわちイオン電極法では金属イオンを含まない硝酸と弗酸の混合酸においては、中和滴定法や鉄アセチルアセトン錯体退色吸光度法などの従来法と同等の分析精度を得る事ができることから、混合酸中の金属イオンを除去できれば、イオン電極法によって硝酸および弗酸の濃度の分析が可能であることを思いつき、本発明をするに至った。また、イオン交換法を用いた混合酸中の金属イオン除去においては、イオン交換樹脂のイオン形がH+でないことが好ましい。イオン形がH+であると、イオン交換時の樹脂からのH+イオンの増加により、イオン交換後の混合酸中の全酸濃度が増加するからである。イオン形がH+でないイオン交換樹脂を用いることで、金属イオンの除去を迅速、簡便に行なうことが可能となる。
上記課題を解決する本発明の手段は次の通りである。
第1発明は、弗酸、硝酸および金属イオンを含んだ混合酸についてのイオン電極法による硝酸濃度および弗酸濃度の分析方法であって、前記混合酸中から金属イオンを除去し、この金属イオンを除去した液を分析することを特徴とする混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度の分析方法である。
第2発明は、混合酸中の金属イオンを除去するにあたりイオン交換法を用いることを特徴とする上記第1発明に記載の混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度の分析方法である。
第3発明は、前記イオン交換法において、イオン交換樹脂としてNa+型陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする上記第2発明に記載の分析方法である。
第4発明は、弗酸、硝酸および金属イオンを含んだ混合酸についての硝酸濃度および弗酸濃度の分析装置において、混合酸中の金属イオンを除去するイオン交換装置と、該イオン交換装置により金属イオンが除去された混合酸の分析を行なうイオン電極分析装置とを有する分析装置である。
第5発明は、上記第4発明のイオン交換装置が、イオン交換樹脂としてNa+型陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする分析装置である。
本発明によれば、金属イオンを含む混合酸中の金属イオンをイオン交換法により除去することにより、混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度の分析を正確かつ迅速に行なうことができるようになる。さらに、迅速分析が可能になったことにより、迅速に適切な酸洗液の調整を行なうことが可能となり、酸濃度が管理範囲をはずれたことによる酸洗不良を大幅に低減することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明に係るの混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度の分析測定装置である。分析測定の対象となる混合酸(図示せず)は注入口1からイオン交換装置2に注入され、さらに注入された混合酸がイオン交換樹脂内に残らないように注入口1から水を注入し、注入されたすべての混合酸がイオン交換樹脂中を通過するようにして、金属イオンの除去を行なう。このとき注入される混合酸および水の量は流量計3により計測される。金属イオンが除去された混合酸は導入管4を通りイオン電極分析装置5に輸送され、イオン電極法により混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度が測定される。ここで、イオン電極法とは、基準電極の電位と、特定のイオンの濃度に応じて電位が変化するように作られた電極の電位の差を用いて、特定イオン濃度を測定する方法である。本発明においては、基準電極、H+の濃度に応じて電位が変化する電極、F-の濃度に応じて電位が変化する電極の3本の電極を用いる。
イオン電極分析装置5に導入される前工程にイオン交換能を有するイオン交換装置2による金属イオンの除去を行なっている。このため、混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度の精度の高い測定結果が得られる。
イオン交換装置2、流量計3およびイオン電極分析装置5はコンピュータ6に接続されることにより各装置で得られた計測値に基づき制御され、一連の工程が実施され、さらに、迅速化を図ることもできる。ここで、混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度は、混合酸のイオン交換処理時の水による希釈倍率を考慮して求めるものである。
以下に本発明の実施例について説明する。
図1の分析装置を用いて、硝酸と弗酸の混合酸(硝酸1.90mol/l、弗酸0.70mol/l)にFeを溶解した試料について分析を行なった。イオン交換法でのイオン交換樹脂にはNa+型もしくはH+型を用いた。その分析結果を表1に示す。
Figure 2007248297
まず従来例により全酸濃度を中和滴定法により求め、弗酸濃度を鉄アセチルアセトン錯体退色吸光光度法により求め、全酸濃度から弗酸濃度を引くことにより硝酸濃度を求めた。その結果、硝酸濃度は1.89 mol/l、弗酸濃度は0.71 mol/lであった。
本発明例1では、Na+形のイオン交換樹脂により混合酸のイオン交換処理を行ない、金属イオンを除去した混合酸についてイオン電極法により分析した場合である。硝酸濃度、弗酸濃度ともに従来例と同等の値で良好な結果が得られた。さらに分析時間も従来例の60分から7分へと大幅な短縮が可能となった。
また、分析時間は本発明に係る方法では、5〜9分程度で硝酸および弗酸濃度の分析値が得られることができ、実工程で迅速に対応できる。また、その分析精度も従来例に比較してほぼ同程度であった。
一方、本発明例2は、H+形のイオン交換樹脂により混合酸のイオン交換処理を行ない、金属イオンを除去した混合酸についてイオン電極法により分析した場合である。弗酸濃度は従来例とほぼ同様の高い精度の分析値を得ることが出るが、硝酸濃度の値が従来例による数値よりやや大きい。これは、H+形のイオン交換樹脂を用いたために、混合酸中の合計の酸の濃度がイオン交換によって増加しためと考えられる。混合酸中の金属イオンを除去するにあたりイオン交換法を用いる場合には、精度を厳しく管理するような場合には、イオン交換樹脂のイオン形がH+でない非H+型、例えばNa+型であることが好ましい。イオン形がH+であると、イオン交換時の樹脂からのH+イオンの増加により、イオン交換後の混合酸中の全酸濃度が増加するからである。
比較例1では、混合酸のイオン交換処理は行わず、混合酸を直接イオン電極法により分析した場合である。硝酸および弗酸の濃度の分析値が2.23mol/lおよび0.91mol/lであり、従来例の1.89mol/lおよび0.71mol/lと比較すると硝酸濃度で0.34mol/l、弗酸濃度で0.20 mol/lといずれも高い値となった。この程度のずれが生じると各酸の濃度の管理が困難となり、実工程で酸洗不良の原因となる。
また、実際の工程の酸洗液の分析においても同様な結果を得ており、分析の迅速化が図れ、酸洗濃度を管理範囲に容易に保持することができ、酸洗液に起因する鋼帯の不良の発生を防止できた。
本発明の方法は、主にステンレス鋼帯の酸洗液の分析に関し、特に弗酸、硝酸および金属イオンを含んだ混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度の分析法方法として利用することができる。
本発明の装置は、主にステンレス鋼帯の酸洗液の分析に関し、特に弗酸、硝酸および金属イオンを含んだ混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度の分析装置として利用することができる。
本発明に係る分析装置の要部構成例を示す図である。
符号の説明
1 注入口
2 イオン交換装置
3 流量計
4 導入管
5 イオン電極分析装置
6 コンピュータ

Claims (5)

  1. 弗酸、硝酸および金属イオンを含んだ混合酸についてのイオン電極法による硝酸濃度および弗酸濃度の分析方法であって、混合酸中から金属イオンを除去し、この金属イオンを除去した液を分析することを特徴とする混合酸中の硝酸濃度および弗酸濃度の分析方法。
  2. 前記混合酸中の金属イオンを除去するにあたりイオン交換法を用いることを特徴とする請求項1に記載の分析方法。
  3. 前記イオン交換法において、イオン交換樹脂としてNa+型陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする請求項2に記載の分析方法。
  4. 弗酸、硝酸および金属イオンを含んだ混合酸についての硝酸濃度および弗酸濃度の分析装置において、混合酸中の金属イオンを除去するイオン交換装置と、該イオン交換装置により金属イオンが除去された混合酸の分析を行なうイオン電極分析装置とを有する分析装置。
  5. 前記イオン交換装置が、イオン交換樹脂としてNa+型陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする請求項4に記載の分析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101359084B1 (ko) * 2012-06-04 2014-02-06 주식회사 포스코 혼산농도 측정장치 및 혼산농도 측정방법

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