JP2007247985A - ヒートポンプ給湯装置 - Google Patents

ヒートポンプ給湯装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007247985A
JP2007247985A JP2006072482A JP2006072482A JP2007247985A JP 2007247985 A JP2007247985 A JP 2007247985A JP 2006072482 A JP2006072482 A JP 2006072482A JP 2006072482 A JP2006072482 A JP 2006072482A JP 2007247985 A JP2007247985 A JP 2007247985A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
heat pump
storage tank
temperature
water supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006072482A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4882438B2 (ja
Inventor
Takanobu Kaneshiro
貴信 金城
Kosaku Shirode
浩作 城出
Toshikatsu Yagyu
敏克 柳生
Yoshio Tokioka
義雄 時岡
Takehide Hasegawa
剛英 長谷川
Hirobumi Tanaka
博文 田中
Tomoaki Nishikawa
知明 西川
Tatsuro Arai
達朗 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritz Corp
Original Assignee
Noritz Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritz Corp filed Critical Noritz Corp
Priority to JP2006072482A priority Critical patent/JP4882438B2/ja
Publication of JP2007247985A publication Critical patent/JP2007247985A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4882438B2 publication Critical patent/JP4882438B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Domestic Hot-Water Supply Systems And Details Of Heating Systems (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

【課題】貯湯タンクの大型化を抑制しつつ給湯量の増加を可能とし、またヒートポンプの成績係数を低下させるようなことなく、湯切れが発生することを適切に防止することができるヒートポンプ給湯装置を提供する。
【解決手段】制御手段4は、出湯口30から出湯が行なわれるときには、目標給湯温度に所定の付加温度を上乗せした温度をヒートポンプ1の湯水加熱温度とし、前記付加温度については、貯湯タンク2内の残熱量が多い場合よりも少ない場合の方が小さい値にする制御を実行するように構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、湯水の加熱手段としてヒートポンプを利用し、たとえば台所、洗面所、および浴室などの所望の給湯先に湯水を供給するのに使用されるヒートポンプ給湯装置に関する。
この種のヒートポンプ給湯装置の具体例としては、たとえば特許文献1〜3に記載されたものがある。これらの特許文献1〜3に記載された装置は、ヒートポンプと、このヒートポンプによって加熱された湯水を貯留するための貯湯タンクとを備えており、ヒートポンプは、貯湯タンク内に湯水を貯留させて蓄熱を図る場合に限らず、給湯時においても駆動されるように構成されている。より具体的には、貯湯タンク内の湯水が給湯に利用される際には、これと同時にヒートポンプが駆動され、このヒートポンプによって加熱された湯水が貯湯タンク内から流出する湯水と混合されて、これが給湯に利用されるように構成されている。
このような構成によれば、たとえばヒートポンプを駆動させることなく貯湯タンク内の湯水のみを給湯先に供給させる場合と比較すると、貯湯タンク内の湯水の消費量が抑制される。したがって、貯湯タンクを大容量に形成する必要が少なくなる。
前記したように、給湯動作時にヒートポンプを駆動させる場合、このヒートポンプをどのように駆動させるかは、単にヒートポンプの効率の良し悪しを左右するだけではなく、給湯装置全体の性能を大きく左右する。そこで、前記従来技術においては、給湯温度やその他の条件に応じてヒートポンプの湯水加熱温度を種々変更することが行なわれている。
具体的には、特許文献1においては、貯湯タンク内の残熱量(残湯量)を制御手段により検出し、この残熱量が多いときには、ヒートポンプの湯水加熱温度を低くしている。これは、残熱量が多いときには、貯湯タンク内の湯水を多く使用し、ヒートポンプの湯水加熱温度を低くすることによって、ヒートポンプの成績係数(COP)を高くしようとする考え方である。また、前記特許文献1においては、前記残熱量が少ないときには、ヒートポンプの湯水加熱温度を高くしている。これは、貯湯タンク内の残熱量が少ないときには、熱補充を行なうことを目的としてヒートポンプの湯水加熱温度を高くし、このことによって余剰となった熱を貯湯タンク内に蓄積させて、貯湯タンク内の蓄熱量不足を解消させようとする考え方である。
しかしながら、前記特許文献1に記載の従来技術においては、次に述べるように、改善すべき点がある。
すなわち、前記従来技術においては、貯湯タンク内の残熱量が多いときには、ヒートポンプによる加熱温度を低くして、貯湯タンク内の熱を多く使用しようとしているが、このような方式では、給湯先において多くの給湯量(熱量)が要求される場合に、貯湯タンクの残熱量の減少速度が速い。したがって、貯湯タンクの容積が小さい場合には、残熱量が短時間で少量となってしまい、給湯量が多く要求される場合に、適切に対応することが難しくなる。これを解消するためには、貯湯タンクの容積をある程度大きくして蓄熱量を多くする必要があるものの、そのようにすると、装置全体の大型化を招く。また、前記従来技術においては、貯湯タンク内の残熱量が少ないときには、ヒートポンプの湯水加熱温度を高くして、貯湯タンク内に熱を補充しようとしているが、このような効果を十分に得るためには、ヒートポンプとして出力がかなり高いものを用いる必要がある。ヒートポンプとして、比較的廉価で出力が低いものを用いた場合には、仮にその湯水加熱温度を高くしたとしても、それに伴って出湯量が減少する結果、前記したような熱の補充効果は十分に得られない場合がある。前記従来技術においては、ヒートポンプの湯水加熱温度を高くすることによって、却ってその成績係数を低下させるという不具合を招く。
特開2005−3212号公報 特開2005−195211号公報 特開2004−144474号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、貯湯タンクの大型化を抑制しつつ給湯量の増加を可能とし、またヒートポンプの成績係数を低下させるようなことなく、いわゆる湯切れが発生することを適切に防止することができるヒートポンプ給湯装置を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供されるヒートポンプ給湯装置は、貯湯タンクと、この貯湯タンクから送られてくる湯水を加熱して前記貯湯タンク内に戻す処理、および給水管からの供給水の加熱が可能なヒートポンプと、出湯口を有し、かつ前記貯湯タンクから流出する湯水と前記給水管から前記ヒートポンプに供給されて加熱された湯水とを混合させて前記出湯口に向けて導くことが可能な出湯用の配管部と、前記出湯口から出湯する湯水が目標給湯温度となるように、前記出湯用の配管部を流れる湯水に対し、前記給水管またはこれとは別の給水管からの供給水を所望の比率で混合させることが可能な混合弁と、前記貯湯タンク内の残熱量を判断して前記ヒートポンプの湯水加熱温度を制御する制御手段と、を備えている、ヒートポンプ給湯装置であって、前記制御手段は、前記出湯口から出湯が行なわれるときには、目標給湯温度に所定の付加温度を上乗せした温度を前記ヒートポンプの湯水加熱温度とし、かつ前記付加温度については、前記貯湯タンク内の残熱量が多い場合よりも少ない場合の方が小さい値にする制御を実行するように構成されていることを特徴としている。
本発明においては、貯湯タンクの残熱量の多少に基づいてヒートポンプの湯水加熱温度が変更されており、この点に限っては、前記特許文献1と同様であるが、ヒートポンプの湯水加熱温度を高くするか否かの点については、前記特許文献1とは正反対の制御となっている。このことにより、次に述べるような効果が得られる。
すなわち、本発明においては、貯湯タンク内の残熱量が多いときは、ヒートポンプの湯水加熱温度は高くされる。このようにすると、ヒートポンプの負担率が高まり、貯湯タンクから流出される湯水の熱量とヒートポンプから供給される湯水の熱量との総量を多くして湯水の用途の多用化を図ることができるとともに、貯湯タンク内の湯水が高い比率で消費されることが抑えられる効果が得られる。したがって、高温の湯水が多く消費されるなどして給湯熱量が多く要求される場合であっても、前記特許文献1とは異なり、貯湯タンク内の残熱量が短時間で少量に減少することが回避され、貯湯タンクを大型にすることなく、前記の要求に好適に対応し得ることとなる。このような態様での給湯モードは、複数の給湯先への同時給湯などを可能とする機能優先的なモードということができ、このようなモードの給湯が適切に実現される。
一方、貯湯タンク内の残熱量が少ないときには、ヒートポンプの湯水加熱温度は低くされる。ただし、このヒートポンプの湯水加熱温度は、少なくとも目標給湯温度以上の温度となる。このようにすると、前記の場合とは異なり、高温の湯水を多く生成する効果は得られないものの、ヒートポンプの成績係数を高くしつつ、給湯先に送られる目標給湯温度以上の湯水は適切に確保され、いわゆる湯切れが発生しないようにすることができる。ヒートポンプの加熱能力には限界があるため、このヒートポンプの加熱温度を上げつつ加熱湯水量を多くすることは難しいものの、このヒートポンプの加熱温度を下げることによって、加熱湯水の流量を多くすることが可能であり、このことにより目標給湯温度以上の湯水流量を十分に確保することができるのである。このような態様での給湯モードは、目標給湯温度以上の湯水の流量を確保し得る湯量優先モードということができ、このようなモードの給湯も適切に実現される。また、本発明は、前記特許文献1とは異なり、貯湯タンク内の残熱量が少ないときにその熱補充を行なおうとするものではないため、ヒートポンプとして高出力の高価なものを用いる必要も無い。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記制御手段は、前記貯湯タンク内の残熱量が予め設定された値以下に減少しているときには、前記付加温度をゼロとするように構成されている。
このような構成によれば、貯湯タンク内の残熱量が予め設定された値以下になったときには、ヒートポンプの湯水加熱温度が目標給湯温度と同一となる。したがって、ヒートポンプの成績係数を、その目標給湯温度の給湯条件下において最良な値にしつつ、目標給湯温度の湯水供給を適切に行なわせることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、機能優先モードと湯量優先モードとを選択して切り換え設定可能な操作手段を有しており、前記制御手段は、前記操作手段によって前記機能優先モードおよび湯量優先モードのいずれかが設定されたときには、前記貯湯タンクの残熱量の多少には関係なく前記付加温度を予め定められた値とし、かつこの値は、前記機能優先モードの場合の方が前記湯量優先モードの場合よりも大きくされている。
このような構成によれば、貯湯タンクの残湯量の多少には関係なく、たとえばユーザが操作手段を操作することによって、ヒートポンプの湯水加熱温度が高くされる機能優先モードと、湯水加熱温度が低くされる湯量優先モードとを任意に選択設定することが可能となり、ユーザの要望に応じた給湯動作が実現される。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明が適用されたヒートポンプ給湯装置の一実施形態を示している。本実施形態のヒートポンプ給湯装置Aは、ヒートポンプ1、貯湯タンク2、台所などの給湯栓90に配管接続される出湯口30を一端に有する出湯用の配管部3、および主制御部4を備えている。
貯湯タンク2は、ヒートポンプ1によって加熱された湯水を貯留させておくためのものであり、上下高さ方向(鉛直方向)に延びた略円筒状、あるいはそれ以外の適当な形状である。この貯湯タンク2の下部には、水道管などの給水管31が接続される下部配管32が接続されており、給水管31から供給されてくる水が貯湯タンク2内にその下部から入水するようになっている。貯湯タンク2の上部には、開閉弁V1を有する上部配管33が接続されている。この開閉弁V1を開くと、給水管31から貯湯タンク2内の下部への入水が行なわれると同時に、貯湯タンク2内の湯水を上部配管33に流出させることが可能となる。なお、開閉弁V1は、全開と全閉とを2値的に切り換えるもの、あるいは弁開度を全開から全閉までリニアに変化させることができるもののいずれであってもよい。また、開閉弁V1に代えて、配管34と上部配管33との合流部分に混合弁を設ける手段、あるいは三方弁を設ける手段を採用することもできる。三方弁を設ける手段においては、ヒートポンプ1によって加熱された湯水と貯湯タンク2内からの湯水とを出湯させる場合に、ヒートポンプ1によって加熱された湯水が出湯される状態と貯湯タンク2からの湯水が出湯される状態とを短い周期で交互に切り換えるようにすることも可能である。
ヒートポンプ1は、たとえばCO2 などの冷媒の循環流通経路上に、大気熱を吸収するための蒸発器11、圧縮機12、凝縮器としての湯水加熱用熱交換器13、および熱膨張弁15が設けられたものである。また、このヒートポンプ1は、補助制御部14も備えている。湯水加熱用熱交換器13は、液送ポンプPの駆動により貯湯タンク2の下部から配管34内を流れてくる湯水、および給水管31から配管34内を流れてくる水を加熱可能である。補助制御部14は、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成されており、主制御部4との間でデータ通信を実行し、主制御部4からの指示内容にしたがったヒートポンプ1の動作制御を実行する。湯水加熱用熱交換器13の出口側部分には、湯水加熱温度を検出するための温度センサSaが設けられており、補助制御部14がヒートポンプ1の各部を動作させる際には、前記湯水加熱温度が主制御部4から指示された温度となるように制御される。
出湯用の配管部3のうち、出湯口30とは反対側の端部には、配管34の下流側端部と貯湯タンク2の上部配管33の端部とが繋がっている。このことにより、ヒートポンプ2によって加熱されて配管34を流通してきた湯水を貯湯タンク2内の上部に流入させる蓄熱動作、および前記湯水を貯湯タンク2内に流入させることなく、出湯用の配管部3に送り込む動作を選択的に行なわせることが可能である。後者の動作の場合、貯湯タンク2内の湯水を出湯用の配管部3内に同時に流入させて、この湯水とヒートポンプ2によって加熱された湯水とを混合させることもできる。この出湯用の配管部3には、湯水温度調整用の混合弁V2が設けられている。この混合弁V2は、給水管31から供給される水の一部が流通する配管35をその一端部に接続したものであり、この配管35を流通してくる水と出湯用の配管部3内を流れてきた湯水とを所定の比率で混合させることによって、目標給湯温度の湯水を生成可能である。混合弁V2の上流部、下流部、および給水管31から供給される水の流通経路途中には、湯水温度または入水温度を検出するための温度センサSb〜Sdが設けられており、これらによって検出される温度に基づいて混合弁V2の各ポートの開度が調整される。
主制御部4は、補助制御部14と同様に、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成されたものであり、このヒートポンプ給湯装置Aの全体の動作制御、およびデータ処理を実行する。貯湯タンク2には、その上部から下部にわたって適当な間隔で湯水温度を検出するための複数の温度センサT1〜T5が設けられており、主制御部4は、これら温度センサT1〜T5からの検出信号に基づいて貯湯タンク2内の残熱量(残湯量)を判断可能である。この判断は、たとえば蓄熱量が満杯、2/3、1/2、1/3、ゼロまたは略ゼロといったふうに概略的なものでよい。主制御部4は、別途準備された操作用リモコン49との間で通信可能であり、ユーザが操作リモコン49のスイッチ操作で目標給湯温度Taを設定すると、その内容を主制御部4が認識できるように構成されている。主制御部4は、給湯動作時には、前記した目標給湯温度Taのデータおよび残熱量のデータに基づいて、ヒートポンプ2の湯水加熱温度を決定し、補助制御部14にその加熱温度を指示するように構成されている。その詳細については、後述する。
次に、上記した構成のヒートポンプ給湯装置Aの作用、ならびに主制御部4の動作処理手順の一例について、図2に示したフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、主制御部4は、貯湯タンク2内に残熱量があるか否かを判断する(S1)。この判断は、たとえば温度センサT1による検出温度が90℃以上であれば、残熱量があるとし、そうでない場合には残熱量はないとして行なう。主制御部4は、前記残熱量があると判断したときには、開閉弁V1を開状態とする(S1:YES,S2)。このように設定すると、給湯栓90が開かれたときに貯湯タンク2内から出湯用の配管部3に湯水を流出させることが可能となる。出湯用の配管部3には、そのような給湯のための湯水の流通を検出するためのセンサ(図示略)が設けられており、このセンサによって流量検出がなされると、主制御部4はその時点で液送ポンプPを駆動させる(S3:YES,S4)。
次いで、主制御部4は、貯湯タンク2内の残熱量が満杯であるか否かを判断する(S5)。この判断では、温度センサT5による検出温度が90℃以上であれば満杯であり、そうでない場合には満杯ではないとする。この判断において、残熱量が満杯であると主制御部4が判断したときには、ヒートポンプ1の湯水加熱温度THを、たとえば90℃に決定する(S5:YES,S6)。この湯水加熱温度THは、目標給湯温度Taに付加温度Txを上乗せした値である。付加温度Txは、残熱量が少なくなるほど小さくされる変数であり、残熱量が満杯の際には最大値とされ、たとえばTx=50℃とされる。目標給湯温度Taが40℃である場合、湯水加熱温度THは、Ta+Tx=90℃となる。
主制御部4は、前記のようにして湯水加熱温度THを決定した後には、ヒートポンプ1の補助制御部14に対してその温度の湯水加熱を行なう旨を指示し(S7)、出湯口30からの出湯温度が目標給湯温度Taである40℃となるように混合弁V2を制御する(S8)。このような制御が行なわれると、出湯用の配管部3内には、ヒートポンプ1によって加熱された90℃の湯水と、貯湯タンク2から流出する90℃の湯水とが供給される。そして、これらの混合湯水が混合弁V2において40℃に調整された後に、出湯口30から給湯栓90に向けて供給される。
前記とは異なり、貯湯タンク2内の残熱量が満杯でない場合(S5:NO)、主制御部4は、2/3の残熱量が存在するか否かを判断する(S10)。そして、2/3の残熱量が存在しない場合には(S10:NO)、その後主制御部4は、1/2の残熱量が存在するか否かを判断し(S13)、さらにこの判断において1/2の残熱量が存在しないとの結果がでた場合には、1/3の残熱量が存在するか否かを判断する(S13:NO,S16)。これらの残熱量の有無の判断は、温度センサT4,T3,T2によって検出される温度がたとえば90℃以上であるか否かにより行なわれる。
前記したような動作処理において、主制御部4は、貯湯タンク2内の残熱量が2/3の場合には、ヒートポンプ1の湯水加熱温度THの決定に際して、付加温度TxをステップS6の場合よりも若干小さい値、たとえばTx=30℃とし、湯水加熱温度THの値を70℃に決定する(S10:YES,S11)。また、残熱量が1/2の場合には、付加温度Txをさらに小さい値のたとえば20℃とし、湯水加熱温度THの値を60℃に決定する(S13:YES,S14)。残熱量がさらに少ない1/3の場合には、付加温度Txをさらに小さい値のたとえば10℃とし、湯水加熱温度THの値を50℃に決定する(S16:YES,S17)。このような決定がなされた後には、その決定された温度の湯水がヒートポンプ1において加熱生成される。この湯水と貯湯タンク2内から流出する90℃の湯水とが混合された後に混合弁V2において温度調整される点は、先の場合と同様である(S12,S15,S18,S8,S9)。貯湯タンク2内に残熱量がある場合には、上記したような動作が繰り返し実行される(S9:NO,S1)。
一方、温度センサT1による検出温度が90℃未満であって、貯湯タンク2内に残熱量が無いと判断された場合(S1:NO)、主制御部4は、開閉弁V1を閉じ状態とする(S19)。このようにすると、貯湯タンク2から出湯用の配管部3への湯水流出は阻止される。このような状態において、その後給湯栓90が開けられるなどして所定のセンサにより給湯流量検出があると(S20:YES)、その時点で主制御部4は、液送ポンプPを駆動させるとともに、ヒートポンプ1による湯水加熱温度THの値を決定する(S21,S22)。この湯水加熱温度THの値の決定に際しては、付加温度Txをゼロとし、湯水加熱温度THを目標給湯温度Taと同一の40℃に決定する。ヒートポンプ1は、その温度の湯水を生成するように駆動される(S23)。このような処理がなされると、出湯用の配管部3内には、ヒートポンプ1によって加熱された40℃の湯水のみが流通することとなる。この湯水は、給水管31および配管35を介して供給されてくる水や上部配管33からの湯水とは混合されず、出湯口30からそのまま給湯先に供給される。
このように、このヒートポンプ給湯装置Aにおいては、貯湯タンク2内の残熱量が多いときには、ヒートポンプ1の湯水加熱温度THが高くされ、残熱量が少なくなるにしたがって徐々に湯水加熱温度THが低くされる。残熱量が多い場合に、ヒートポンプ1の湯水加熱温度THが高くされると、貯湯タンク2からの出湯熱量とヒートポンプ1からの出湯熱量との総量が多くなり、給湯熱量が多く要求される場合にも十分に対処できることとなる。たとえば、湯水を複数の給湯先に対して同時給湯し得ることとなって、機能性が増す。また、ヒートポンプ1の負担率が高まり、貯湯タンク2内の湯水が急激に減少することも抑制される。したがって、貯湯タンク2としてさほど大型のものを用いることなく、熱量が多い給湯を長時間にわたって継続させることが可能となる。
一方、貯湯タンク2内の残熱量が少ない場合には、ヒートポンプ1の湯水加熱温度THが低くされるために、給湯熱量の総量を多くすることはできないものの、いわゆる湯切れは生じないようにすることができる。また、ヒートポンプ1の成績係数は高くなる。さらに、湯水加熱温度THは、少なくとも目標給湯温度Ta以上であり、出湯口30からは目標給湯温度Taの湯水を適切に出湯させることが可能である。したがって、残熱量が少ない場合であっても、ユーザにとってとくに不具合を生じさせないようにすることができる。また、ヒートポンプ1として、比較的低出力のものを用いることも可能となる。好ましくは、このヒートポンプ給湯装置Aにおいては、貯湯タンク2内の残熱量が少ない場合には、残熱量が多い場合よりも、ヒートポンプ1の湯水加熱用熱交換器13を流れる湯水流量が多くされる制御が実行される。ヒートポンプ1には、能力の限界があるため、ヒートポンプ1の出口温度を目標温度通りにするには湯水流量が制御されるが、貯湯タンク2内の残熱量が少なく、ヒートポンプ1の湯水加熱温度を下げたときには、その湯水流量を多くすることが可能である。このことにより、貯湯タンク2内の残熱量が少ない場合であっても、出湯口30からの出湯流量を十分な流量にすることが可能となる。なお、ヒートポンプ1の湯水加熱用熱交換器13を流れる湯水流量の増減変更は、液送ポンプPの回転数制御、あるいは湯水加熱用熱交換器13への湯水供給を行なう配管に設けられた流量調整弁(図示略)の制御により行なわれる。
前記したヒートポンプ給湯装置Aにおいては、図2のフローチャートには示していないものの、次に述べるような構成にすることもできる。すなわち、操作リモコン49については、所定のスイッチ操作を行なうことにより、機能優先モードと湯量優先モードとを選択して切り換え設定し得るように構成しておく。そして、主制御部4については、操作リモコン49によって機能優先モードおよび湯量優先モードのいずれかが設定されたときには、貯湯タンク2内の残熱量には関係なく、付加温度Txを予め定められた値とする制御を実行させる。ただし、この場合の付加温度Txは、機能優先モードの場合と湯量優先モードの場合とでは相違させ、機能優先モードの方が湯量優先モードよりも大きな値とする。このような構成によれば、ユーザが操作リモコン49を操作し、機能優先モードを設定すると、ヒートポンプ1による湯水加熱温度THが高くなり、貯湯タンク2内に残熱量が存在する限りは、その残熱量の多少には関係なく、熱量の多い給湯が可能となる。これに対し、湯量優先モードが設定されたときには、貯湯タンク2内に残熱量が存在するか否かには関係なく、ヒートポンプ1の湯水加熱温度THが低くされ、成績係数を高くした状態でヒートポンプ1を運転させることができる。もちろん、貯湯タンク2内に残熱量が無い場合に湯切れを適切に防止し得る効果も得られる。
図3は、本発明の他の実施形態を示している。同図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している。
図3に示す実施形態のヒートポンプ給湯装置は、2台のヒートポンプ1A,1Bを備えている。そして、これら2台のヒートポンプ1A,1Bのそれぞれの湯水加熱用熱交換器13を個々に通過する配管39a,39bの終端は、三方弁V3および配管38を介して出湯用の配管部3に繋がっている。
このような構成によれば、2台のヒートポンプ1A,1Bを同時に運転させて湯水を加熱することができるために、給湯時の総熱量を多くするのに好適となる。また、いずれか一方のみを運転させて、他方を運転させない態様も可能となり、要求される熱量に応じてヒートポンプ1A,1Bを経済的に運転させることも可能となる。2台のヒートポンプ1A,1Bの運転の仕方としては、それらの湯水加熱温度を同一温度に揃えてもよいが、それらの湯水加熱温度を相違させるようにしてかまわない。本発明は、このように複数台のヒートポンプを用いる場合において、それらの湯水加熱温度を制御する場合、それら複数台のヒートポンプの全部、または一部のみに適用することができる。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係るヒートポンプ給湯装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
本発明において、ヒートポンプの湯水加熱温度THは、目標給湯温度Taに付加温度Txを上乗せした値とされるが、この付加温度Txは、残湯量に対応して固定化された値である必要はなく、たとえば目標給湯温度Taの値に応じて変更させることが可能である。具体的には、たとえば残熱量が満杯であって、目標給湯温度Taが40℃の場合に、付加温度Txが50℃とされて、湯水加熱温度THが90℃とされている条件下において、目標給湯温度Taがたとえば38℃に変更されたからといって湯水加熱温度THを88℃に変更しなくてもよい。この場合、付加温度Txを52℃として、湯水加熱温度THを90℃のままに維持させることができる。
上述した実施形態における目標給湯温度、付加温度、および湯水加熱温度についての各種の数値は、あく迄も例示であり、これに限定されないことは言うまでもない。また、上述した実施形態では、貯湯タンク内の残熱量を満杯、2/3、1/2…などの計5段階に分けているが、やはりこれに限定されず、たとえば残熱量を一定値以上の場合とそうでない場合との2段階のみに分け、これに応じて付加温度を変更させるようにした場合も、本発明の技術的範囲に包摂される。
本発明が適用されたヒートポンプ給湯装置の一実施形態を模式的に示す説明図である。 図1に示すヒートポンプ給湯装置の主制御部の動作処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明が適用されたヒートポンプ給湯装置の他の実施形態を模式的に示す説明図である。
符号の説明
A ヒートポンプ給湯装置
V2 混合弁
1 ヒートポンプ
2 貯湯タンク
3 出湯用の配管部
4 主制御部(制御手段)
13 湯水加熱用熱交換器
14 補助制御部(制御手段)
30 出湯口
31 給水管

Claims (3)

  1. 貯湯タンクと、
    この貯湯タンクから送られてくる湯水を加熱して前記貯湯タンク内に戻す処理、および給水管からの供給水の加熱が可能なヒートポンプと、
    出湯口を有し、かつ前記貯湯タンクから流出する湯水と前記給水管から前記ヒートポンプに供給されて加熱された湯水とを混合させて前記出湯口に向けて導くことが可能な出湯用の配管部と、
    前記出湯口から出湯する湯水が目標給湯温度となるように、前記出湯用の配管部を流れる湯水に対し、前記給水管またはこれとは別の給水管からの供給水を所望の比率で混合させることが可能な混合弁と、
    前記貯湯タンク内の残熱量を判断して前記ヒートポンプの湯水加熱温度を制御する制御手段と、
    を備えている、ヒートポンプ給湯装置であって、
    前記制御手段は、前記出湯口から出湯が行なわれるときには、目標給湯温度に所定の付加温度を上乗せした温度を前記ヒートポンプの湯水加熱温度とし、かつ前記付加温度については、前記貯湯タンク内の残熱量が多い場合よりも少ない場合の方が小さい値にする制御を実行するように構成されていることを特徴とする、ヒートポンプ給湯装置。
  2. 前記制御手段は、前記貯湯タンク内の残熱量が予め設定された値以下に減少しているときには、前記付加温度をゼロとするように構成されている、請求項1に記載のヒートポンプ給湯装置。
  3. 機能優先モードと湯量優先モードとを選択して切り換え設定可能な操作手段を有しており、
    前記制御手段は、前記操作手段によって前記機能優先モードおよび湯量優先モードのいずれかが設定されたときには、前記貯湯タンクの残熱量の多少には関係なく前記付加温度を予め定められた値とし、かつこの値は、前記機能優先モードの場合の方が前記湯量優先モードの場合よりも大きくされている、請求項1または2に記載のヒートポンプ給湯装置。
JP2006072482A 2006-03-16 2006-03-16 ヒートポンプ給湯装置 Expired - Fee Related JP4882438B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006072482A JP4882438B2 (ja) 2006-03-16 2006-03-16 ヒートポンプ給湯装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006072482A JP4882438B2 (ja) 2006-03-16 2006-03-16 ヒートポンプ給湯装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007247985A true JP2007247985A (ja) 2007-09-27
JP4882438B2 JP4882438B2 (ja) 2012-02-22

Family

ID=38592490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006072482A Expired - Fee Related JP4882438B2 (ja) 2006-03-16 2006-03-16 ヒートポンプ給湯装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4882438B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009103366A (ja) * 2007-10-23 2009-05-14 Toshiba Carrier Corp ヒートポンプ給湯システム
JP2009115399A (ja) * 2007-11-07 2009-05-28 Mitsubishi Electric Corp 給湯システム
JP2010261603A (ja) * 2009-04-30 2010-11-18 Noritz Corp ヒートポンプ式給湯装置
JP2014077558A (ja) * 2012-10-09 2014-05-01 Panasonic Corp 給湯機

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009103366A (ja) * 2007-10-23 2009-05-14 Toshiba Carrier Corp ヒートポンプ給湯システム
JP2009115399A (ja) * 2007-11-07 2009-05-28 Mitsubishi Electric Corp 給湯システム
JP2010261603A (ja) * 2009-04-30 2010-11-18 Noritz Corp ヒートポンプ式給湯装置
JP2014077558A (ja) * 2012-10-09 2014-05-01 Panasonic Corp 給湯機

Also Published As

Publication number Publication date
JP4882438B2 (ja) 2012-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5171410B2 (ja) 温水供給システム
JP2008145096A (ja) 給湯システム、及び給湯方法
JP4882438B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2005180860A (ja) 貯湯式給湯装置
JP2008032291A (ja) ヒートポンプ式給湯暖房装置
JP4692148B2 (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP4591221B2 (ja) 貯湯式給湯装置
JP5358883B2 (ja) 給湯装置
JP2004101134A (ja) 貯湯式給湯装置
JP2012132583A (ja) ヒートポンプ式暖房給湯装置
JP2007003057A (ja) 貯湯式給湯装置
JP2010038445A (ja) ヒートポンプ式暖房装置および暖房給湯装置
JP2009052798A (ja) 風呂注湯機能付き貯湯式温水器
JP4158694B2 (ja) 貯湯式ヒートポンプ給湯装置
JP4725202B2 (ja) 貯湯式給湯装置
JP2010060193A (ja) ヒートポンプ式給湯装置
JP2008107002A (ja) 給湯システムと、貯湯タンク内の温水の排水方法
JP6281736B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2018162911A (ja) 貯湯給湯装置
JP5901312B2 (ja) 貯湯システム
JP4319237B2 (ja) ヒートポンプ給湯器
JP4155162B2 (ja) 貯湯式給湯装置
JP3918819B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP4529801B2 (ja) 貯湯式給湯装置
JP4529803B2 (ja) 貯湯式給湯装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4882438

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees