JP2007246571A - セルロース体フィルム用改質剤、セルロース体組成物、セルロース体フィルム、偏光板保護膜、偏光板、液晶表示装置およびハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

セルロース体フィルム用改質剤、セルロース体組成物、セルロース体フィルム、偏光板保護膜、偏光板、液晶表示装置およびハロゲン化銀写真感光材料 Download PDF

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Abstract

【課題】熱揮散しにくく、かつ、セルロース体フィルムの光学異方性を小さくすることができるセルロース体フィルム用改質剤を提供し、光学異方性の小さいセルロース体フィルムを提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物からなるセルロース体フィルム用改質剤。
Figure 2007246571

(一般式(1)中、R1は水素原子、脂肪族アシル基または芳香族アシル基を表す。R2、R3およびR4はそれぞれ水素原子、脂肪族基または芳香族基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロース体フィルム用改質剤、セルロース体組成物、セルロース体フィルム、偏光板保護膜、偏光板、液晶表示装置およびハロゲン化銀写真感光材料に関する。詳しくは、熱揮散しにくいセルロース体フィルム用改質剤、光学異方性を小さくするセルロース体フィルムおよび、該セルロース体フィルムを用いた偏光板保護膜、偏光板、液晶表示装置およびハロゲン化銀写真感光材料等に関する。
従来、セルロースアシレートフィルムはその強靭性と難燃性から写真用支持体や各種光学材料に用いられてきた。特に、近年は液晶表示装置用の光学透明フィルムとして多く用いられている。セルロースアシレートフィルムは、光学的に透明性が高いこと、および、光学的に等方性が高いことから、液晶表示装置のように偏光を取り扱う装置用の光学材料として特に優れており、これまで偏光子の保護フィルムや、斜め方向から見た表示を良化(視野角補償)できる光学補償フィルムの支持体として用いられてきた。
液晶表示装置のための部材のひとつである偏光板には、偏光子の少なくとも片側に、偏光子の保護フィルムが貼り合わされている。一般的な偏光子は延伸されたポリビニルアルコール(PVA)系フィルムをヨウ素または二色性色素で染色することにより得られる。多くの場合、偏光子の保護フィルムとしてはPVAに対して直接貼り合わせることができるセルロースアシレートフィルム、なかでもトリアセチルセルロースフィルムが用いられている。そして、この偏光子の保護フィルムの光学特性が偏光板の特性を大きく左右する。
一方で、セルロースアシレートフィルムは、一般的に他の支持体、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムに比べて高温、高湿下での透湿性が著しく上昇し、性能が悪化するため、可塑剤と呼ばれる化合物がしばしば添加される。セルロースアシレートに添加される主な可塑剤としては、リン酸トリフェニル、リン酸ビフェニルジフェニルのようなリン酸トリエステル、フタル酸エステルなどが知られている(例えば、特許文献1)。この他にもN−エチルトルエンスルホンアミドのようなスルホンアミド化合物も知られており、これらの可塑剤の含有量を増加すると透湿性が低下し、フィルム性能が改善されることが知られている。
しかしながら、可塑剤を増量することによって、セルロースアシレートフィルムのガラス転移点がますます低下し、フィルムの軟化によって寸法安定性が悪化するという問題があった。また、可塑剤を単純に増量するだけでは、可塑剤がセルロースアシレートフィルムと相溶せずに、フィルムが白濁したり、フィルムの光学異方性(例えば、厚み方向のレターデーション値Rth)を大きくするなどの問題がある。また、低分子可塑剤は、低分子量のため熱揮散性が高く、製造時の乾燥工程で揮散するという問題があり、工程汚染の主要因として問題視されていた。
セルロースアシレートフィルムを光学材料に用いる場合、使用用途によってはフィルムの光学異方性を小さくすることが好ましい。上述の可塑剤と呼ばれる化合物の中にはセルロースアシレートフィルムの光学異方性を低下させる効果を有するものが知られており、例えば特定の脂肪酸エステルが開示されている(例えば、特許文献2、3、4および5参照)。しかしながら、このような可塑剤は添加量を増量することにより相溶性が損なわれ、しばしばフィルムの白化故障を発生する。さらに、製造時の熱揮散による工程汚染が問題となっている。
例えば、前述の熱揮散性の課題に対し、ロジン樹脂、エポキシ樹脂、ケトン樹脂およびトルエンスルホンアミド樹脂のような高分子化合物を用いることで揮散性を抑制し、透湿性の低いセルロースアシレートフィルムを得る技術が知られている(例えば、特許文献6)。しかしながら、高分子可塑剤であることから相溶性が十分ではなく、低分子可塑剤ほどの相溶性が得られない。
そこで、セルロースアシレートとの相溶性が良好であり、流延乾燥時に揮散、析出することなく、セルロースアシレートフィルムの光学異方性を小さくできるセルロースアシレート用改質剤の開発が切望されている。
特開平9−95557号公報 特開2001−247717号公報 特開2001−336179号公報 特開2000−63560号公報 特開平11−246704号公報 特開2002−146044号公報
本発明の第1の目的は、熱揮散しにくく、かつ、セルロース体フィルムの光学異方性を小さくすることができるセルロース体フィルム用改質剤を提供することである。
本発明の第2の目的は、光学異方性の小さいセルロース体フィルムを提供することである。
本発明の第3の目的は、光学異方性の小さいセルロース体フィルムを用いて作製した偏光板保護膜、偏光板、液晶表示装置、ハロゲン化銀写真感光材料用支持体を提供することにある。
本発明の目的は、下記手段により達成された。
[1]下記一般式(1)で表される化合物からなることを特徴とするセルロース体フィルム用改質剤。
Figure 2007246571
(一般式(1)中、R1は水素原子、脂肪族アシル基または芳香族アシル基を表す。R2、R3およびR4はそれぞれ水素原子、脂肪族基または芳香族基を表す。)
[2]前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする[1]項に記載のセルロース体フィルム用改質剤。
Figure 2007246571
(一般式(2)中、R11は水素原子、脂肪族アシル基を表す。R12、R13およびR14はそれぞれ水素原子、または脂肪族基を表す。)
[3]前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(3)で表される化合物であることを特徴とする[1]項に記載のセルロース体フィルム用改質剤。
Figure 2007246571
(一般式(3)中、R21は水素原子、脂肪族アシル基を表す。R22、R23およびR24はそれぞれ水素原子、分岐構造若しくは環状構造を有する脂肪族基を表す。)
[4][1]〜[3]のいずれか1項に記載のセルロース体フィルム用改質剤を少なくとも1種含有することを特徴とするセルロース体組成物。
[5][1]〜[3]のいずれか1項に記載のセルロース体フィルム用改質剤を少なくとも1種含有することを特徴とするセルロース体フィルム。
[6]前記セルロース体フィルムに含まれるセルロース体がセルロースアシレートであることを特徴とする[5]項に記載のセルロース体フィルム。
[7]前記セルロースアシレートのアシル置換度が2.60〜3.00である[6]項に記載のセルロース体フィルム。
[8]前記セルロースアシレートのアシル置換度が2.80〜2.95である[6]項に記載のセルロース体フィルム。
[9]前記セルロースアシレートにおける、アセチル基で置換されている置換度が2.60〜3.00である[6]〜[8]のいずれか1項に記載のセルロース体フィルム。
[10]前記セルロースアシレートにおける、炭素原子数3〜22のアシル基で置換されている置換度が0.00〜0.80である[6]〜[9]のいずれか1項に記載のセルロース体フィルム。
[11]前記セルロースアシレートが、アセチル基と炭素原子数3〜22のアシル基とで置換されており、炭素原子数3〜22のアシル基の30%以上が6位水酸基の置換基として存在している[6]〜[10]のいずれか1項に記載のセルロース体フィルム。
[12]前記セルロースアシレートの6位のアシル置換度が0.80〜1.00である[6]〜[11]のいずれか1項に記載のセルロース体フィルム。
[13]前記セルロースアシレートの6位のアシル置換度が0.85〜1.00である[6]〜[12]のいずれか1項に記載のセルロース体フィルム。
[14]前記セルロース体と、当該セルロース体の2〜30質量%の量の上記一般式(1)〜一般式(3)のいずれかで表される化合物の少なくとも1種とを含む[6]〜[13]のいずれか1項に記載のセルロース体フィルム。
[15]前記セルロース体が、180〜550の粘度平均重合度を有する[6]〜[14]のいずれか1項に記載のセルロース体フィルム。
[16][5]〜[15]のいずれか1項に記載のセルロース体フィルムを有する偏光板保護膜。
[17]偏光膜およびその両側に配置された二枚の透明保護膜からなる偏光板であって、透明保護膜の少なくとも一方が[16]項に記載の偏光板保護膜であることを特徴とする偏光板。
[18]液晶セルおよびその両側に配置された2枚の偏光板からなる液晶表示装置であって、少なくとも1枚の偏光板が[17]項に記載の偏光板であることを特徴とする液晶表示装置。
[19][5]〜[15]のいずれか1項に記載のセルロース体フィルムを有するハロゲン化銀写真感光材料。
本発明のセルロース体フィルム用改質剤を用いることで、製造時に熱揮散することなく光学異方性の小さいセルロース体フィルムを提供することができる。また、本発明のセルロース体フィルムは、例えば、偏光板保護膜、偏光板、液晶表示装置、ハロゲン化銀写真感光材料などに好ましく使用することができる。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。尚、本願明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本発明のセルロース体組成物とは、セルロース化合物、およびセルロースを原料として生物的あるいは化学的に官能基を導入して得られるセルロース骨格を有する化合物(セルロース体)を含む組成物である。セルロース体の中でもセルロースエステルが好ましく、セルロースアシレートがより好ましい。
[セルロース体用改質剤]
本発明では、上記一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種を、セルロース体用改質剤(レターデーション制御剤)として使用する。
以下、本発明の前記一般式(1)で表される化合物からなるセルロース体用改質剤について説明する。
上記一般式(1)において、R1は水素原子、置換若しくは無置換の脂肪族アシル基または置換若しくは無置換の芳香族アシル基を表し、水素原子または脂肪族アシル基であることがより好ましい。脂肪族アシル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。脂肪族アシル基の炭素原子数は、1〜12であることが好ましく、1〜8であることがより好ましく、1〜4であることが最も好ましい。芳香族アシル基は、芳香族炭化水素アシル基でも芳香族ヘテロ環アシル基でもよく、より好ましくは芳香族炭化水素アシル基である。芳香族炭化水素アシル基としては、炭素原子数が6〜24のものが好ましく、6〜12のものがさらに好ましい。脂肪族アシル基および芳香族アシル基が有していてもよい置換基としては後述の置換基Tが挙げられる。
2、R3およびR4はそれぞれ水素原子、置換若しくは無置換の脂肪族基または置換若しくは無置換の芳香族基を表し、脂肪族基がより好ましい。脂肪族基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、分岐または環状であることがより好ましく、環状であることが特に好ましい。脂肪族基の炭素原子数は、5〜24であることが好ましく、5〜15であることがより好ましく、5〜12であることが最も好ましい。芳香族基は、芳香族炭化水素基でも芳香族ヘテロ環基でもよく、より好ましくは芳香族炭化水素基である。芳香族炭化水素基としては、炭素原子数が6〜24のものが好ましく、6〜12のものがさらに好ましい。脂肪族基および芳香族基が有していてもよい置換基としては後述の置換基Tが挙げられる。
また、上記一般式(1)で表される化合物は、上記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
上記一般式(2)中、R11は水素原子、または置換若しくは無置換の脂肪族アシル基を表し、好ましくは水素原子または無置換の脂肪族アシル基である。脂肪族アシル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。脂肪族アシル基の炭素原子数は、1〜12であることが好ましく、1〜8であることがより好ましく、1〜4であることが最も好ましい。R12、R13およびR14はそれぞれ水素原子、または置換若しくは無置換の脂肪族基を表し、好ましくは脂肪族基である。脂肪族基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、分岐または環状であることがより好ましく、環状であることが特に好ましい。脂肪族基の炭素原子数は、5〜24であることが好ましく、5〜15であることがより好ましく、5〜12であることが最も好ましい。
また、上記一般式(1)で表される化合物は、上記一般式(3)で表される化合物であることがさらに好ましい。
上記一般式(3)中、R21は水素原子、または置換若しくは無置換の脂肪族アシル基を表す。脂肪族アシル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。脂肪族アシル基の炭素原子数は、1〜12であることが好ましく、1〜8であることがより好ましく、1〜4であることが最も好ましい。R22、R23およびR24はそれぞれ水素原子、または分岐構造若しくは環状構造を有する脂肪族基を表す。脂肪族基の炭素原子数は、5〜24であることが好ましく、5〜15であることがより好ましく、5〜12であることが最も好ましい。
以下に前述の置換若しくは無置換の脂肪族アシル基について説明する。脂肪族アシル基は直鎖であっても、分岐であっても、環状であってもよい。脂肪族アシル基の具体例としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、トリメチルアセチル基、2−メチルブチリル基、ヘキサノイル基、2−エチルブリチル基、2,2−ジメチルブリチル基、t−ブチルアセチル基、2−メチルバレリル基、3−メチルバレリル基、4−メチルバレリル基、ヘプタノイル基、2−メチルヘキサノイル基、オクタノイル基、2−プロピルペンタノイル基、2−エチルヘキサノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ラウリル基などが挙げられ、より好ましくは、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基であり、さらに好ましくは、アセチル基である。
以下に前述の置換若しくは無置換の芳香族アシル基について説明する。芳香族アシル基の具体例としては、例えば、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基などが挙げられ、好ましくは、ベンゾイル基である。
以下に前述の置換若しくは無置換の脂肪族基について説明する。脂肪族基は直鎖であっても、分岐であっても、環状であってもよく、炭素原子数5〜24のものが好ましく、5〜15のものがより好ましく、5〜12のものが特に好ましい。脂肪族基の具体例としては、例えば、アミル基、イソアミル基、tert−アミル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ビシクロオクチル基、アダマンチル基、n−デシル基、tert−オクチル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ジデシル基などが挙げられる。
以下に前述の芳香族基について説明する。芳香族基は芳香族炭化水素基でも芳香族ヘテロ環基でもよく、より好ましくは芳香族炭化水素基である。芳香族炭化水素基としては、炭素原子数が6〜24のものが好ましく、6〜12のものがさらに好ましい。芳香族炭化水素基の具体例な環としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、ターフェニルなどが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニルが特に好ましい。芳香族ヘテロ環基としては、酸素原子、窒素原子あるいは硫黄原子のうち少なくとも1つを含むものが好ましい。ヘテロ環の具体例としては、例えば、フラン、ピロール、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、チアゾリン、チアジアゾール、オキサゾリン、オキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、イソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラザインデンなどが挙げられる。芳香族ヘテロ環基としては、ピリジン、トリアジン、キノリンが特に好ましい。
また、以下に前述の置換基Tに関して詳細に説明する。
置換基Tとしては、例えばアルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8のものであり、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜12、特に好ましくは2〜8であり、例えばビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜12、特に好ましくは2〜8であり、例えばプロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜30、より好ましくは6〜20、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。)、置換又は未置換のアミノ基(好ましくは炭素原子数0〜20、より好ましくは0〜10、特に好ましくは0〜6であり、例えばアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基などが挙げられる。)、
アルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素原子数6〜20、より好ましくは6〜16、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばアセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピバロイル基などが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜12であり、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数7〜20、より好ましくは7〜16、特に好ましくは7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニル基などが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜10であり、例えばアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる。)、
アシルアミノ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜10であり、例えばアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノ基などが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素原子数7〜20、より好ましくは7〜16、特に好ましくは7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノ基などが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基などが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素原子数0〜20、より好ましくは0〜16、特に好ましくは0〜12であり、例えばスルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基などが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばカルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基などが挙げられる。)、
アルキルチオ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメチルチオ基、エチルチオ基などが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素原子数6〜20、より好ましくは6〜16、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニルチオ基などが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメシル基、トシル基などが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基などが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばウレイド基、メチルウレイド基、フェニルウレイド基などが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素原子数1〜30、より好ましくは1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル基、ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは、炭素原子数3〜40、より好ましくは3〜30、特に好ましくは3〜24であり、例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる)などが挙げられる。
これらの置換基は更に置換されてもよい。また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに連結して環を形成してもよい。
一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物の好ましい例を以下に示すが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
Figure 2007246571
Figure 2007246571
Figure 2007246571
本発明に用いられる化合物はいずれも既知の化合物より製造することができる。一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物は、例えば、クエン酸とアルコールおよびカルボン酸との縮合反応により得られる。
本発明の一般式(1)〜(3)のいずれか1以上で表される化合物からなるセルロース体用改質剤の少なくとも1種は、セルロース体組成物に含有される。セルロース体組成物における前記セルロース体用改質剤の含有量は、セルロース体に対して1〜30質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましく、2〜25質量%であることがさらに好ましく、2〜20質量%であることが最も好ましい。
[セルロース体組成物]
本発明の組成物は、本発明の一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物の少なくとも1種と、セルロース体とを含む組成物である。本発明において、「セルロース体」とは、例えば、セルロースを基本構造とする化合物であって、セルロースを原料として生物的あるいは化学的に官能基を導入して得られるセルロース骨格を有する化合物を含むものをいう。セルロース体として好ましいものはセルロースエステルであり、より好ましくはセルロースアシレート(セルローストリアシレート、セルロースアシレートプロピオネート等が挙げられる。)である。また、本発明においては異なる2種類以上のセルロース体を混合して用いてもよい。
また、本発明の別の実施態様は、この組成物からなるセルロース体フィルムである。なお、本発明の組成物は、液体(例えば、セルロース体を含む溶液)であっても、固体(例えば、セルロース体を主原料とするフィルム)等様々な形態とすることができる。
〔セルロース体〕
本発明に用いられるセルロース体に関して詳細に説明する。本発明に用いられるセルロース体は、好ましくはセルロースアシレートである。以下、セルロースアシレートを例にして、本発明の好ましい態様を説明する。
(セルロースアシレート原料綿)
本発明に用いられるセルロースアシレート原料のセルロースとしては、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ、針葉樹パルプ)などがあり、何れの原料セルロースから得られるセルロースアシレートでも使用でき、場合により混合して使用してもよい。これらの原料セルロースについての詳細な記載は、例えば「プラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂」(丸澤・宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)や発明協会公開技報2001−1745(7〜8頁)に記載のセルロースを用いることができ、本発明のセルロースアシレートフィルムに対しては特に限定されるものではない。
前記の特定のセルロースアシレートは、セルロースの水酸基をアセチル基及び炭素原子数が3以上のアシル基で置換して得られたセルロースの混合脂肪酸エステルであって、セルロースの水酸基への置換度が下記数式(1)及び数式(2)を満足するセルロースアシレートであることが好ましい。
数式(1):2.0≦A+B≦3.0
数式(2):0<B
上記式中Aは、セルロースの水酸基に置換されているアセチル基の置換度を表し、Bはセルロースの水酸基に置換されている炭素原子数3以上のアシル基の置換度を表す。
セルロースを構成するβ−1,4結合しているグルコース単位は、2位、3位及び6位に遊離の水酸基を有している。セルロースアシレートは、これらの水酸基の一部又は全部を、アシル基によってエステル化した重合体(ポリマー)である。アシル置換度は、2位、3位及び6位のそれぞれについて、セルロースがエステル化している割合(100%のエステル化は置換度1)を意味する。
セルロースアシレートの合計アシル置換度は、2.60〜3.00であることがより好ましく、2.80〜2.95であることがさらに好ましい。また、アセチル基で置換されている置換度が2.60〜3.00であることが好ましい。また、炭素原子数3〜22のアシル基で置換されている置換度が0.00〜0.80であることが好ましい。
さらに、前記セルロースアシレートは、アセチル基と炭素原子数3〜22のアシル基とで置換され、かつ、炭素原子数3〜22のアシル基の30%以上が6位水酸基の置換基として存在していることが好ましく、前記セルロースアシレートの6位のアシル置換度が0.80〜1.00(好ましくは0.85〜1.00)であることがより好ましい。
(セルロースアシレートの重合度)
本発明におけるセルロースアシレートの重合度は、粘度平均重合度で180〜700であることが好ましく、セルロースアセテートにおいては、180〜550がより好ましく、180〜400がさらに好ましく、180〜350が特に好ましい。重合度を700以下とすることにより、セルロースアシレートのドープ溶液の粘度が高くなり過ぎず、流延によるフィルム製造が容易になる傾向にある。また、重合度を180以上とすることにより、作製したフィルムの強度がより向上する傾向にあり好ましい。平均重合度は、宇田らの極限粘度法(宇田和夫・斉藤秀夫著、「繊維学会誌」、第18巻、第1号、105〜120頁、1962年)により測定できる。具体的には、特開平9−95538号公報に記載の方法に従って測定することができる。
また、本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの分子量分布はゲルパーミエーションクロマトグラフィによって評価され、その多分散性指数Mw/Mn(Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量)が小さく、分子量分布が狭いことが好ましい。具体的なMw/Mnの値としては、1.0〜3.0であることが好ましく、1.0〜2.0であることがより好ましく、1.0〜1.6であることがさらに好ましい。
低分子成分が除去されると、平均分子量(重合度)が高くなるが、粘度は通常のセルロースアシレートよりも低くなるため有用である。低分子成分の少ないセルロースアシレートは、通常の方法で合成したセルロースアシレートから低分子成分を除去することにより得ることができる。低分子成分の除去は、セルロースアシレートを適当な有機溶媒で洗浄することにより実施できる。なお、低分子成分の少ないセルロースアシレートを製造する場合、酢化反応における硫酸触媒量を、セルロース100質量部に対して0.5〜25質量部に調整することが好ましい。硫酸触媒の量を上記範囲にすると、分子量分布の点でも好ましい(分子量分布の均一な)セルロースアシレートを合成することができる。本発明で用いるセルロースアシレートの製造時に使用される際には、セルロースアシレートの含水率は2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.7質量%以下であることがさらに好ましい。通常のセルロースアシレートは、2.5〜5質量%の割合で含水していることが知られている。このような場合、上記本発明において好ましい含水率にするため、セルロースアシレートを乾燥することが好ましい。乾燥方法は目的とする含水率とすることができる方法であれば特に限定されない。
また、本発明におけるセルロースアシレートの原料綿や合成方法としては、例えば、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、7頁〜12頁、2001年3月15日発行、発明協会)に記載のものを好ましく採用できる。
〔セルロースアシレートへの添加剤〕
セルロースアシレート溶液には、上記一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物のほか、種々の添加剤(例えば、紫外線防止剤、可塑剤、劣化防止剤、微粒子、光学特性調整剤等)を加えることができる。また、一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物および他の添加剤の添加時期は、ドープ作製工程の何れにおいて添加してもよく、また、ドープ調製工程の最後に調製工程としてこれらの添加剤を添加してもよい。
これらの添加剤は、固体でもよく油状物でもよい。すなわち、その融点や沸点において特に限定されるものではない。例えば、20℃以下の紫外線吸収剤と20℃以上の紫外線吸収剤を混合して用いたり、同様に可塑剤を混合して用いたりすることができる。具体的には、特開2001−151901号公報に記載の方法を採用できる。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤としては、目的に応じ任意の種類のものを選択することができ、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系、ニッケル錯塩系等の吸収剤を用いることができ、好ましくはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸エステル系である。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の例として、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−アセトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ−ヒドロキシ−4,4’−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)プロポキシベンゾフェノン等を挙げることができる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。
サリチル酸エステル系としては、フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート等を挙げることができる。
これら例示した紫外線吸収剤の中でも、特に2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ−ヒドロキシ−4,4’−メトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールが特に好ましい。
紫外線吸収剤は、吸収波長の異なる複数の吸収剤を複合して用いることが、広い波長範囲で高い遮断効果を得ることができるので好ましい。液晶用紫外線吸収剤は、液晶の劣化防止の観点から、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、且つ、液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。特に好ましい紫外線吸収剤は、上述のベンゾトリアゾール系化合物やベンゾフェノン系化合物、サリチル酸エステル系化合物である。中でも、ベンゾトリアゾール系化合物は、セルロースエステルに対する不用な着色が少ないことから、好ましい。
また、紫外線吸収剤については、特開昭60−235852号、特開平3−199201号、同5−1907073号、同5−194789号、同5−271471号、同6−107854号、同6−118233号、同6−148430号、同7−11056号、同7−11055号、同7−11056号、同8−29619号、同8−239509号、特開2000−204173号の各公報に記載の化合物も用いることができる。
紫外線吸収剤の添加量は、セルロースアシレートに対し0.001〜5質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましい。添加量が0.001質量%以上であれば添加効果が十分に発揮されうるので好ましく、添加量が5質量%以下であればフィルム表面への紫外線吸収剤のブリードアウトを抑制できるので好ましい。
また紫外線吸収剤は、セルロースアシレート溶解時に同時に添加してもよいし、溶解後のドープに添加してもよい。特にスタティックミキサ等を用い、流延直前にドープに紫外線吸収剤溶液を添加する形態が、分光吸収特性を容易に調整することができるので好ましい。
(劣化防止剤)
前記劣化防止剤は、セルローストリアセテート等が劣化、分解するのを防止するために添加してもよい。劣化防止剤としては、ブチルアミン、ヒンダードアミン化合物(特開平8−325537号公報)、グアニジン化合物(特開平5−271471号公報)、ベンゾトリアゾール系UV吸収剤(特開平6−235819号公報)、ベンゾフェノン系UV吸収剤(特開平6−118233号公報)などの化合物を用いることができる。
(可塑剤)
可塑剤としては、リン酸エステルおよび/またはカルボン酸エステルであることが好ましい。リン酸エステル系可塑剤としては、例えばトリフェニルホスフェート(TPP)、トリクレジルホスフェート(TCP)、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ビフェニルジフェニルホスフェート(BDP)、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等が好ましい。また、カルボン酸エステル系可塑剤としては、例えばジメチルフタレート(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジフェニルフタレート(DPP)、ジエチルヘキシルフタレート(DEHP)、O−アセチルクエン酸トリエチル(OACTE)、O−アセチルクエン酸トリブチル(OACTB)、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバシン酸ジブチル、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等が好ましい。さらに、前記可塑剤が、(ジ)ペンタエリスリトールエステル類、グリセロールエステル類、ジグリセロールエステル類であることが好ましい。
(剥離促進剤)
剥離促進剤としては、クエン酸のエチルエステル類が好ましい例として挙げられる。
(赤外吸収剤)
赤外吸収剤としては、例えば特開2001−194522号公報に記載のものが好ましい。
(染料)
本発明では、色相調整のための染料を添加してもよい。染料の含有量は、セルロースアシレートに対する質量割合で10〜1000ppmが好ましく、50〜500ppmがさらに好ましい。この様に染料を含有させることにより、セルロースアシレートフィルムのライトパイピングが減少でき、黄色味を改良することができる。これらの化合物は、セルロースアシレート溶液の調製の際に、セルロースアシレートや溶媒と共に添加してもよいし、溶液調製中や調製後に添加してもよい。またインライン添加する紫外線吸収剤液に添加してもよい。特開平5−34858号公報に記載の染料を用いることができる。
(マット剤微粒子)
本発明のセルロースアシレートフィルムには、マット剤として微粒子を加えてもよい。本発明に使用される微粒子としては、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。微粒子は、ケイ素を含むものが濁度が低くなる点でより好ましく、特に二酸化ケイ素が好ましい。二酸化ケイ素の微粒子は、1次平均粒子サイズが20nm以下であり、かつ見かけ比重が70g/リットル以上であるものが好ましい。1次粒子の平均径が5〜16nmと小さいものがフィルムのヘイズを下げることができより好ましい。見かけ比重は90〜200g/リットル以上が好ましく、100〜200g/リットル以上がさらに好ましい。見かけ比重が大きい程、高濃度の分散液を作ることが可能になり、ヘイズ、凝集物が良化するため好ましい。
これらの微粒子は、通常平均粒子サイズが0.1〜3.0μmの2次粒子を形成し、これらの微粒子はフィルム中では、1次粒子の凝集体として存在し、フィルム表面に0.1〜3.0μmの凹凸を形成させる。2次平均粒子サイズは0.2μm〜1.5μmが好ましく、0.4μm〜1.2μmがさらに好ましく、0.6μm〜1.1μmが最も好ましい。1次/2次粒子サイズはフィルム中の粒子を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子に外接する円の直径をもって粒子サイズとした。また、場所を変えて粒子200個を観察し、その平均値をもって平均粒子サイズとした。
二酸化ケイ素の微粒子は、例えば、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上、いずれも商品名、日本アエロジル社製)などの市販品を使用することができる。酸化ジルコニウムの微粒子は、例えば、アエロジルR976及びR811(以上、いずれも商品名、日本アエロジル社製)の商品名で市販されており、使用することができる。
これらの中でアエロジル200V、アエロジルR972Vが、1次平均粒子サイズが20nm以下であり、かつ見かけ比重が70g/リットル以上である二酸化ケイ素の微粒子であり、光学フィルムの濁度を低く保ちながら、摩擦係数をさげる効果が大きいため特に好ましい。
本発明において2次平均粒子サイズの小さな粒子を有するセルロースアシレートフィルムを得るために、微粒子の分散液を調製する際にいくつかの手法が考えられる。例えば、溶剤と微粒子を撹拌混合した微粒子分散液をあらかじめ作製し、この微粒子分散液を別途用意した少量のセルロースアシレート溶液に加えて撹拌溶解し、さらにメインのセルロースアシレートドープ液と混合する方法がある。この方法は二酸化ケイ素微粒子の分散性がよく、二酸化ケイ素微粒子が更に再凝集しにくい点で好ましい調製方法である。ほかにも、溶剤に少量のセルロースエステルを加え、撹拌溶解した後、これに微粒子を加えて分散機で分散を行い、これを微粒子添加液とし、この微粒子添加液をインラインミキサーでドープ液と十分混合する方法もある。本発明はこれらの方法に限定されないが、二酸化ケイ素微粒子を溶剤などと混合して分散するときの二酸化ケイ素の濃度は5〜30質量%が好ましく、10〜25質量%がより好ましく、15〜20質量%がさらに好ましい。分散濃度が高い方が添加量に対する液濁度は低くなり、ヘイズ、凝集物が良化するため好ましい。最終的なセルロースアシレートのドープ溶液中でのマット剤の添加量は1m2あたり0.01〜1.0gが好ましく、0.03〜0.3gが更に好ましく、0.08〜0.16gが最も好ましい。
使用される溶剤は低級アルコール類としては、好ましくはメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等が挙げられる。低級アルコール以外の溶媒としては特に限定されないが、セルロースエステルの製膜時に用いられる溶剤を用いることが好ましい。
〔化合物添加の比率〕
本発明のセルロースアシレートフィルムにおいては、分子量が3000以下の化合物の総量は、セルロースアシレート質量に対して5〜45質量%であることが好ましい。より好ましくは10〜40質量%であり、さらに好ましくは15〜30質量%である。これらの化合物としては上述したように、光学異方性を低下する化合物、波長分散調整剤、紫外線防止剤、可塑剤、劣化防止剤、微粒子、剥離剤、赤外吸収剤などである。さらに、分子量が2000以下の化合物の総量が上記範囲内であることがより好ましい。これら化合物の総量を5質量%以上とすることにより、セルロースアシレート単体の性質が出にくくなり、例えば、温度や湿度の変化に対して光学性能や物理的強度が変動しにくくなる。またこれら化合物の総量を45質量%以下とすることにより、セルロースアシレートフィルム中に化合物が相溶する限界を超え、フィルム表面に析出してフィルムの白濁(フィルムからの泣き出し)が抑止される傾向にあり好ましい。
〔セルロースアシレート溶液の有機溶媒〕
本発明では、ソルベントキャスト法によりセルロースアシレートフィルムを製造することが好ましく、セルロースアシレートを有機溶媒に溶解した溶液(ドープ)を用いて製造されることが好ましい。本発明において主溶媒として好ましく用いられる有機溶媒は、炭素原子数が3〜12のエステル、ケトン、エーテル、および炭素原子数が1〜7のハロゲン化炭化水素から選ばれる溶媒が好ましい。エステル、ケトンおよび、エーテルは、環状構造を有していてもよい。エステル、ケトンおよびエーテルの官能基(すなわち、−O−、−CO−および−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物も、主溶媒として用いることができ、たとえばアルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。二種類以上の官能基を有する主溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。
以上、本発明のセルロースアシレートフィルムに対しては塩素系のハロゲン化炭化水素を主溶媒としてもよいし、例えば公開技法(公開技報2001−1745、12頁〜16頁、2001年発行、発明協会)に記載されているように、非塩素系溶媒を主溶媒としてもよい。
その他、本発明のセルロースアシレート溶液及びフィルムについての溶媒は、その溶解方法も含め以下の特許文献に開示されているものを、好ましい態様としてあげることができる。
特開2000−95876号、特開平12−95877号、特開平10−324774号、特開平8−152514号、特開平10−330538号、特開平9−95538号、特開平9−95557号、特開平10−235664号、特開平12−63534号、特開平11−21379号、特開平10−182853号、特開平10−278056号、特開平10−279702号、特開平10−323853号、特開平10−237186号、特開平11−60807号、特開平11−152342号、特開平11−292988号、特開平11−60752号、特開平11−60752号の各公報
これらの特許文献によると本発明のセルロースアシレートに好ましい溶媒だけでなく、その溶液物性や共存させる共存物質についても記載があり、それらも、本発明においても好ましい態様である。
〔セルロースアシレートフィルムの製造工程〕
次に、本発明のセルロースアシレートフィルムについて説明する。本発明のセルロースアシレートフィルムの製造方法は、特に規定するものではないが、溶融製膜法または溶液製膜法により製造することが好ましい。以下、溶液製膜法について詳細に記す。
(溶解工程)
本発明のセルロースアシレート溶液(ドープ)の調製は、その溶解方法は特に限定されず、室温でもよくさらには冷却溶解法または高温溶解方法、さらにはこれらの組み合わせで実施される。本発明におけるセルロースアシレート溶液の調製、さらには溶解工程に伴う溶液濃縮、ろ過の各工程に関しては、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、22頁〜25頁、2001年3月15日発行、発明協会)にて詳細に記載されている製造工程が好ましく用いられる。
本発明におけるセルロースアシレート溶液のドープ透明度としては85%以上であることが好ましく、88%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。本発明においてはセルロースアシレートドープ溶液に各種の添加剤が十分に溶解していることを確認した。具体的なドープ透明度の算出方法としては、ドープ溶液を1cm角のガラスセルに注入し、分光光度計(UV−3150、商品名、島津製作所製)で550nmの吸光度を測定する。溶媒のみをあらかじめブランクとして測定しておき、ブランクの吸光度との比からセルロースアシレート溶液の透明度を算出する。
(流延、乾燥、巻き取り工程)
次に、本発明のセルロースアシレート溶液を用いたフィルムの製造方法について述べる。本発明のセルロースアシレートフィルムを製造する方法及び設備は、従来セルローストリアセテートフィルム製造に供する溶液流延製膜方法及び溶液流延製膜装置を広く採用することができる。溶解機(釜)から調製されたドープ(セルロースアシレート溶液)を貯蔵釜で一旦貯蔵し、ドープに含まれている泡を脱泡して最終調製をする。ドープをドープ排出口から、例えば、回転数によって高精度に定量送液できる加圧型定量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、ドープを加圧型ダイの口金(スリット)からエンドレスに走行している流延部の金属支持体の上に均一に流延され、金属支持体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドープ膜(ウェブとも呼ぶ)を金属支持体から剥離する。得られるウェブの両端をクリップで挟み、幅保持しながらテンターで搬送して乾燥し、続いて得られたフィルムを乾燥装置のロール群で機械的に搬送し乾燥を終了して巻き取り機でロール状に所定の長さに巻き取る。テンターとロール群の乾燥装置との組み合わせはその目的により変わる。本発明のセルロースアシレートフィルムの主な用途である、電子ディスプレイ用の光学部材である機能性保護膜やハロゲン化銀写真感光材料に用いる溶液流延製膜方法においては、溶液流延製膜装置の他に、下引層、帯電防止層、ハレーション防止層、保護層等のフィルムへの表面加工のために、塗布装置が付加されることが多い。これらについては、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、25頁〜30頁、2001年3月15日発行、発明協会)に詳細に記載されており、流延(共流延を含む)、金属支持体、乾燥、剥離などに分類され、本発明において好ましく用いることができる。
(延伸処理)
本発明のセルロースアシレートフィルムは、延伸処理によりレターデーション値を調整しても良い。延伸処理の方法としては、例えば、特開昭62−115035号、特開平4−152125号、特開平4−284211号、特開平4−298310号、及び特開平11−48271号の各公報などに記載されている、製造したフィルムを延伸する方法を用いることができる。
フィルムの延伸は、常温又は加熱条件下で実施する。加熱温度は、フィルムのガラス転移温度以下であることが好ましい。フィルムの延伸は、縦又は横だけの一軸延伸でもよく、同時又は逐次2軸延伸でもよい。フィルムは、1〜200%の延伸を行うことが好ましく、1〜100%の延伸を行うことがより好ましく、1〜50%の延伸を行うことがさらに好ましい。
上記偏光板を斜めから見たときの光漏れの抑制のためには、偏光膜の透過軸とセルロースアシレートフィルムの面内の遅相軸を平行に配置する必要がある。連続的に製造されるロールフィルム状の偏光膜の透過軸は、一般的に、ロールフィルムの幅方向に平行であるので、前記ロールフィルム状の偏光膜とロールフィルム状のセルロースアシレートフィルムからなる保護膜を連続的に貼り合せるためには、ロールフィルム状の保護膜の面内遅相軸は、フィルムの幅方向に平行であることが必要となる。従って幅方向により多く延伸することが好ましい。また延伸処理は、製膜工程の途中で行ってもよいし、製膜して巻き取った原反を延伸処理してもよい。前者の場合には残留溶媒を含んだ状態で延伸を行ってもよく、残留溶媒量が2〜30質量%で好ましく延伸することができる。
乾燥後得られる、本発明に好ましく用いられるセルロースアシレートフィルムの厚さは、使用目的によって異なり、5〜500μmの範囲であることが好ましく、20〜300μmの範囲であることがより好ましく、30〜150μmの範囲であることがさらに好ましい。また、光学用、特にVA液晶表示装置用としては、40〜110μmであることが好ましい。フィルム厚さの調整は、所望の厚さになるように、ドープ中に含まれる固形分濃度、ダイの口金のスリット間隙、ダイからの押し出し圧力、金属支持体速度等を調節すればよい。
以上のようにして得られた、セルロースアシレートフィルムの幅は0.5〜3mが好ましく、より好ましくは0.6〜2.5m、さらに好ましくは0.8〜2.2mである。長さは、1ロール当たり100〜10000mで巻き取るのが好ましく、より好ましくは500〜7000mであり、さらに好ましくは1000〜6000mである。巻き取る際、少なくとも片端にナーリングを付与するのが好ましく、ナーリングの幅は3mm〜50mmが好ましく、より好ましくは5mm〜30mm、高さは0.5〜500μmが好ましく、より好ましくは1〜200μmである。これは片押しであっても両押しであってもよい。
フィルムの幅方向のRe(590)値のばらつきは、±5nmであることが好ましく、±3nmであることが更に好ましい。また幅方向のRth(590)値のバラツキは±10nmが好ましく、±5nmであることが更に好ましい。また、長さ方向のRe値、及びRth値のバラツキも、幅方向のバラツキの範囲内であることが好ましい。
〔セルロースアシレートフィルムの光学特性〕
本発明において、光学異方性とは、後述するフィルムの面内および厚み方向のレターデーションによって表現されるパラメータであり、「光学異方性が小さい」とは、すなわち、「レターデーション値が小さい」ことを意味する。
以下にセルロースアシレートフィルムの光学性能に関して説明する。
本発明において、Re(λ)、Rth(λ)は、それぞれ波長λにおける面内のレターデーション及び厚さ方向のレターデーションを表す。Re(λ)は“KOBRA 21ADH”(商品名、王子計測機器社製)において、波長λnmの光をフィルムの法線方向に入射させて測定される。Rth(λ)は、前記Re(λ)、面内の遅相軸(“KOBRA 21ADH”により判断される)を傾斜軸(回転軸)として、フィルム法線方向に対して+40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値、及び面内の遅相軸を傾斜軸(回転軸)として、フィルム法線方向に対して−40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値の、合計3つの方向で測定したレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に“KOBRA 21ADH”が算出する。
ここで平均屈折率の仮定値は「ポリマーハンドブック」(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHはnx、ny、nzを算出する。
〔フィルムの透湿度〕
本発明の光学補償シートに用いられるセルロースアシレートフィルムの透湿度は、JIS規格JIS Z 0208をもとに、温度60℃、湿度95%RH(相対湿度)の条件において測定し、膜厚80μmに換算して400〜2000g/m2・24hであることが好ましい。500〜1800g/m2・24hであることがより好ましく、600〜1600g/m2・24hであることが特に好ましい。2000g/m2・24h以下とすることにより、フィルムのRe値、Rth値の湿度依存性の絶対値が0.5nm/%RHを超えにくくなり、好ましい。また、本発明のセルロースアシレートフィルムに光学異方性層を積層して光学補償フィルムとした場合も、Re値、Rth値の湿度依存性の絶対値が0.5nm/%RHを超えにくくなり、好ましい。この光学補償シートや偏光板が液晶表示装置に組み込まれた場合、色味の変化や視野角の低下を引き起こす。また、セルロースアシレートフィルムの透湿度を400g/m2・24h以上とすることにより、偏光膜の両面などに貼り付けて偏光板を作製する場合に、セルロースアシレートフィルムによって接着剤が乾燥しにくくなり、接着不良を生じにくくできる。
セルロースアシレートフィルムの膜厚が厚ければ透湿度は小さくなり、膜厚が薄ければ透湿度は大きくなる傾向にある。そこで、本発明における透湿度は、膜厚を80μmに換算した値として述べている。膜厚の換算は、(80μm換算の透湿度=実測の透湿度×実測の膜厚μm/80μm)として求める。
透湿度の測定法は、「高分子の物性II」(高分子実験講座4,共立出版)の285頁〜294頁:蒸気透過量の測定(質量法、温度計法、蒸気圧法、吸着量法)に記載の方法を適用することができ、本発明のセルロースアシレートフィルム試料70mmφを25℃90%RH及び60℃95%RHでそれぞれ24時間調湿し、透湿試験装置(KK−709007、商品名、東洋精機社製)にて、JIS Z 0208に従って、単位面積あたりの水分量(g/m2)を算出し、透湿度=調湿後質量−調湿前質量で求める。
〔フィルム加熱処理後の化合物揮散量〕
本発明のセルロース体組成物からなるフィルムにおいて、添加剤は150℃10時間処理したフィルムからの化合物の揮散量において、30%以下であることが好ましく、0〜25%がより好ましく、0〜20%であることが特に好ましい。揮散量が多すぎると、工程汚染の主要因となり問題となる。
なお、フィルムからの揮散量は、150℃10時間処理したフィルムおよび未処理のフィルムをそれぞれ溶媒に溶かし出し、液体高速クロマトグラフィにて化合物を検出し、化合物のピーク面積をフィルム中に残存した化合物量として、下記式により算出することができる。
揮散量(%)={(未処理品中の残存化合物量)−(処理品中の残存化合物量)}/(未処理品中の残存化合物量)×100
〔フィルムの残留溶剤量〕
本発明では、セルロースアシレートフィルムに対する残留溶剤量が、0.01〜1.5質量%の範囲となる条件で乾燥することが好ましい。より好ましくは0.01〜1.0質量%である。本発明のセルロースアシレートフィルムを支持体に用いる場合、残留溶剤量を該範囲内とすることでカールをより抑制できる。これは、前述のソルベントキャスト方法による成膜時の残留溶剤量が少なくすることで自由体積が小さくなることが主要な効果要因になるためと思われる。
〔フィルムの吸湿膨張係数〕
本発明のセルロースアシレートフィルムの吸湿膨張係数は30×10-5/%RH以下とすることが好ましく、15×10-5/%RH以下とすることがより好ましく、10×10-5/%RH以下であることがさらに好ましい。また、下限値は特に定めるものではなく、吸湿膨張係数は小さい方が好ましい傾向にあるが、より好ましくは、1.0×10-5/%RH以上の値である。吸湿膨張係数は、一定温度下において相対湿度を変化させた時の試料の長さの変化量を示す。この吸湿膨張係数を調節することで、本発明のセルロースアシレートフィルムを光学補償フィルム支持体として用いた際、光学補償フィルムの光学補償機能を維持したまま、額縁状の透過率上昇すなわち歪みによる光漏れを防止することができる。
〔表面処理〕
セルロースアシレートフィルムは、場合により表面処理を行うことによって、セルロースアシレートフィルムと各機能層(例えば、下塗層およびバック層)との接着の向上を達成することができる。例えば、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸またはアルカリ処理を用いることができる。ここでいうグロー放電処理とは、10-3〜20Torr(0.133Pa〜2.67kPa)の低圧ガス下でおこる低温プラズマでもよく、更にまた大気圧下でのプラズマ処理も好ましい。プラズマ励起性気体とは上記のような条件においてプラズマ励起される気体をいい、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメタンの様なフロン類及びそれらの混合物などがあげられる。これらについては、詳細が発明協会公開技報(公技番号2001−1745、30頁〜32頁、2001年3月15日発行、発明協会)に詳細に記載されており、本発明において好ましく用いることができる。
(アルカリ鹸化処理)
アルカリ鹸化処理は、セルロースアシレートフィルムを鹸化液の槽に直接浸漬する方法、又は鹸化液をセルロースアシレートフィルムに塗布する方法により実施することが好ましい。塗布方法としては、ディップコーティング法、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、バーコーティング法及びE型塗布法を挙げることができる。アルカリ鹸化処理塗布液の溶媒は、鹸化液をセルロースアシレートフィルムに対して塗布するために、濡れ性がよく、また鹸化液溶媒によってセルロースアシレートフィルム表面に凹凸を形成させずに、面状を良好なまま保つ溶媒を選択することが好ましい。具体的には、アルコール系溶媒が好ましく、イソプロピルアルコールが特に好ましい。また、界面活性剤の水溶液を溶媒として使用することもできる。アルカリ鹸化塗布液のアルカリは、上記溶媒に溶解するアルカリが好ましく、KOH、NaOHがさらに好ましい。鹸化塗布液のpHは10以上が好ましく、12以上がさらに好ましい。アルカリ鹸化時の反応条件は、室温で1秒〜5分が好ましく、5秒〜5分がさらに好ましく、20秒〜3分が特に好ましい。アルカリ鹸化反応後、鹸化液塗布面を水洗あるいは酸で洗浄したあと水洗することが好ましい。
[機能層]
本発明のセルロースフィルムは、その用途として光学用途と写真感光材料に適用される。特に光学用途が液晶表示装置であることが好ましく、液晶表示装置が、二枚の電極基板の間に液晶を担持してなる液晶セル、その両側に配置された二枚の偏光素子、および該液晶セルと該偏光素子との間に少なくとも一枚の光学補償シートを配置した構成であることがさらに好ましい。これらの液晶表示装置としては、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、VA(Vertically Aligned)およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)が好ましい。
その際に前述の光学用途に本発明のセルロースフィルムを用いるに際し、各種の機能層を付与することが実施される。それらは、例えば、帯電防止層、硬化樹脂層(透明ハードコート層)、反射防止層、易接着層、防眩層、光学補償層、配向層、液晶層などである。本発明のセルロースフィルムを用いることができるこれらの機能層及びその材料としては、界面活性剤、滑り剤、マット剤、帯電防止層、ハードコート層などが挙げられ、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、32頁〜45頁、2001年3月15日発行、発明協会)に詳細に記載されており、本発明において好ましく用いることができる。
[偏光板]
本発明のセルロースフィルムの用途について説明する。
本発明のセルロースフィルムは特に偏光板保護膜用として有用である。偏光板保護膜として用いる場合、偏光板の作製方法は特に限定されず、一般的な方法で作製することができる。得られたセルロースフィルムをアルカリ処理し、ポリビニルアルコールフィルムを沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光膜の両面に完全ケン化ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせる方法がある。アルカリ処理の代わりに特開平6−94915号公報、特開平6−118232号公報に記載されているような易接着加工を施してもよい。
保護膜処理面と偏光膜を貼り合わせるのに使用される接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール系接着剤や、ブチルアクリレート等のビニル系ラテックス等が挙げられる。
偏光板は偏光膜及びその両面を保護する保護膜で構成されており、更に該偏光板の一方の面にプロテクトフィルムを、反対面にセパレートフィルムを貼合して構成してもよい。プロテクトフィルム及びセパレートフィルムは偏光板出荷時、製品検査時等において偏光板を保護する目的で用いられる。この場合、プロテクトフィルムは、偏光板の表面を保護する目的で貼合され、偏光板を液晶板へ貼合する面の反対面側に用いられる。又、セパレートフィルムは液晶板へ貼合する接着層をカバーする目的で用いられ、偏光板を液晶板へ貼合する面側に用いられる。
液晶表示装置には通常2枚の偏光板の間に液晶を含む基板が配置されているが、本発明のセルロースフィルムを適用した偏光板保護膜はどの部位に配置しても優れた表示性が得られる。特に液晶表示装置の表示側最表面の偏光板保護膜には透明ハードコート層、防眩層、反射防止層等が設けられるため、該偏光板保護膜をこの部分に用いることが得に好ましい。
[光学補償フィルム]
本発明のセルロースフィルムは、様々な用途で用いることができ、液晶表示装置の光学補償フィルムとして用いると特に効果がある。なお、光学補償フィルムとは、一般に液晶表示装置に用いられ、位相差を補償する光学材料のことを指し、位相差板、光学補償シートなどと同義である。光学補償フィルムは複屈折性を有し、液晶表示装置の表示画面の着色を取り除いたり、視野角特性を改善したりする目的で用いられる。
[液晶表示装置]
(一般的な液晶表示装置の構成)
セルロースフィルムを光学補償フィルムとして用いる場合は、偏光膜の透過軸と、セルロースフィルムからなる光学補償フィルムの遅相軸とをどのような角度で配置しても構わない。液晶表示装置は、二枚の電極基板の間に液晶を担持してなる液晶セル、その両側に配置された二枚の偏光膜、および該液晶セルと該偏光膜との間に少なくとも一枚の光学補償フィルムを配置した構成を有している。
液晶セルの液晶層は、通常は、二枚の基板の間にスペーサーを挟み込んで形成した空間に液晶を封入して形成する。透明電極層は、導電性物質を含む透明な膜として基板上に形成する。液晶セルには、さらにガスバリアー層、ハードコート層あるいは(透明電極層の接着に用いる)アンダーコート層(下塗り層)を設けてもよい。これらの層は、通常、基板上に設けられる。液晶セルの基板は、好ましくは50μm〜2mmの厚さを有する。
(液晶表示装置の種類)
本発明のセルロースフィルムは、様々な表示モードの液晶セルに用いることができる。具体的には、TN、IPS、FLC、AFLC、OCB、STN、VA、ECB、およびHAN等の表示モードが挙げられる。また、上記表示モードを配向分割した表示モードにおいても用いることができる。また、本発明のセルロースフィルムは、透過型、反射型、半透過型のいずれの液晶表示装置においても好ましく用いることができる。
(TN型液晶表示装置)
本発明のセルロースフィルムを、TNモードの液晶セルを有するTN型液晶表示装置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。TNモードの液晶セルとTN型液晶表示装置については、古くから良く知られている。TN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特開平3−9325号、特開平6−148429号、特開平8−50206号、特開平9−26572号の各公報の記載に従って作製することができる。また、モリ(Mori)他の論文(Jpn.J.Appl.Phys.Vol.36,(1997),p.143や、Jpn.J.Appl.Phys.Vol.36,(1997),p.1068)の記載に従って作製することができる。
(STN型液晶表示装置)
本発明のセルロースフィルムを、STNモードの液晶セルを有するSTN型液晶表示装置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。一般的にSTN型液晶表示装置では、液晶セル中の棒状液晶性分子が90〜360度の範囲にねじられており、棒状液晶性分子の屈折率異方性(Δn)とセルギャップ(d)との積(Δnd)が300〜1500nmの範囲にある。STN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特開2000−105316号公報の記載に従って作製することができる。
(VA型液晶表示装置)
本発明のセルロースフィルムは、VAモードの液晶セルを有するVA型液晶表示装置の光学補償シートの支持体として特に有利に用いられる。VA型液晶表示装置に用いる光学補償シートのRe値を0〜150nmとし、Rth値を70〜400nmとすることが好ましい。VA型液晶表示装置に二枚の光学的異方性ポリマーフィルムを使用する場合、フィルムのRth値は70〜250nmであることが好ましい。VA型液晶表示装置に一枚の光学的異方性ポリマーフィルムを使用する場合、フィルムのRth値は150〜400nmであることが好ましい。VA型液晶表示装置は、例えば特開平10−123576号公報に記載されているような配向分割された方式であってもよい。
(IPS型液晶表示装置およびECB型液晶表示装置)
本発明のセルロースフィルムは、IPSモードおよびECBモードの液晶セルを有するIPS型液晶表示装置およびECB型液晶表示装置の光学補償シートの支持体、または偏光板の保護膜としても有利に用いられる。これらのモードは黒表示時に液晶材料が略平行に配向する態様であり、電圧無印加状態で液晶分子を基板面に対して平行配向させて、黒表示する。これらの態様において本発明のセルロースフィルムを用いた偏光板は色味の改善、視野角拡大、コントラストの良化に寄与する。この態様においては、液晶セルの上下の前記偏光板の保護膜のうち、液晶セルと偏光板との間に配置された保護膜(セル側の保護膜)に本発明のセルロースフィルムを用いた偏光板を少なくとも片側一方に用いることが好ましい。更に好ましくは、偏光板の保護膜と液晶セルの間に光学異方性層を配置し、配置された光学異方性層のレターデーション値を、液晶層のΔn・dの値の2倍以下に設定するのが好ましい。
(OCB型液晶表示装置およびHAN型液晶表示装置)
本発明のセルロースフィルムは、OCBモードの液晶セルを有するOCB型液晶表示装置あるいはHANモードの液晶セルを有するHAN型液晶表示装置の光学補償シートの支持体としても有利に用いられる。OCB型液晶表示装置あるいはHAN型液晶表示装置に用いる光学補償シートには、レターデーション値の絶対値が最小となる方向が光学補償シートの面内にも法線方向にも存在しないことが好ましい。OCB型液晶表示装置あるいはHAN型液晶表示装置に用いる光学補償シートの光学的性質も、光学的異方性層の光学的性質、支持体の光学的性質および光学的異方性層と支持体との配置により決定される。OCB型液晶表示装置あるいはHAN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特開平9−197397号公報の記載に従って作製することができる。また、モリ(Mori)他の論文(Jpn.J.Appl.Phys.Vol.38,(1999),p.2837)の記載に従って作製することができる。
(反射型液晶表示装置)
本発明のセルロースフィルムは、TN型、STN型、HAN型、GH(Guest−Host)型の反射型液晶表示装置の光学補償シートとしても有利に用いられる。これらの表示モードは古くから良く知られている。TN型反射型液晶表示装置については、特開平10−123478号公報、国際公開WO98/48320号パンフレット、特許第3022477号公報の記載に従って作製することができる。反射型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、国際公開WO00/65384号の記載に従って作製することができる。
(その他の液晶表示装置)
本発明のセルロースフィルムは、ASM(Axially Symmetric Aligned Microcell)モードの液晶セルを有するASM型液晶表示装置の光学補償シートの支持体としても有利に用いられる。ASMモードの液晶セルは、セルの厚さが位置調整可能な樹脂スペーサーにより維持されているとの特徴がある。その他の性質は、TNモードの液晶セルと同様である。ASMモードの液晶セルとASM型液晶表示装置については、クメ(Kume)他の論文(Kume et al.,SID 98 Digest,(1998),1089)の記載に従って作製することができる。
[ハードコートフィルム、防眩フィルム、反射防止フィルム]
本発明のセルロースフィルムは、また、ハードコートフィルム、防眩フィルム、反射防止フィルムに好ましく用いることができる。LCD、PDP、CRT、EL等のフラットパネルディスプレイの視認性を向上する目的で、本発明のセルロースフィルムの片面または両面にハードコート層、防眩層、反射防止層の何れかあるいは全てを付与することができる。このような防眩フィルム、反射防止フィルムとしての望ましい実施態様は、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、54頁〜57頁、2001年3月15日発行、発明協会)に詳細に記載されており、本発明のセルロースフィルムを好ましく用いることができる。
[写真フィルム支持体]
さらに、本発明のセルロースフィルムは、ハロゲン化銀写真感光材料の支持体としても適用できる。具体的には、特開2000−105445号公報にカラーネガティブに関する記載に従って、本発明のセルロースフィルムが好ましく用いられる。またカラー反転ハロゲン化銀写真感光材料の支持体としての適用も好ましく、特開平11−282119号公報に記載されている各種の素材や処方さらには処理方法に従って、作製することができる。
[透明基板]
本発明のセルロースフィルムは、光学的異方性がゼロに近く、優れた透明性を持たせることもできることから、液晶表示装置の液晶セルガラス基板の代替、すなわち駆動液晶を封入する透明基板としても用いることができる。
液晶を封入する透明基板はガスバリアー性に優れる必要があることから、必要に応じて本発明のセルロースフィルムの表面にガスバリアー層を設けてもよい。ガスバリアー層の形態や材質は特に限定されないが、本発明のセルロースフィルムの少なくとも片面にSiO2等を蒸着したり、塩化ビニリデン系ポリマーやビニルアルコール系ポリマーなど相対的にガスバリアー性の高いポリマーのコート層を設ける方法が考えられ、これらを適宜使用できる。
また液晶を封入する透明基板として用いるには、電圧印加によって液晶を駆動するための透明電極を設けてもよい。透明電極としては特に限定されないが、本発明のセルロースフィルムの少なくとも片面に、金属膜、金属酸化物膜などを積層することによって透明電極を設けることができる。中でも透明性、導電性、機械的特性の点から、金属酸化物膜が好ましく、なかでも酸化スズを主として酸化亜鉛を2〜15質量%含む酸化インジウムの薄膜が好ましく使用できる。これら技術の詳細は例えば、特開2001−125079号公報や特開2000−227603号公報に記載の方法を用いることができる。
本発明のセルロースフィルムのRe値とRth値をそれぞれ好ましい範囲に制御するためには、使用する一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物(レターデーション低減剤)の種類および添加量、ならびにフィルムの延伸倍率を適宜調整することが好ましい。特に、本発明では、一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物の中から、所望のRe値およびRth値を達成し得るレターデーション制御剤を選択することにより、所望のRe値およびRth値を有するセルロースフィルムを得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
実施例1
<例示化合物(A−1)の作製>
メカニカルスターラ、温度計、Dean−Stark管、冷却管、滴下ロートをつけた500mlの三ツ口フラスコにクエン酸38.4g、イソアミルアルコール63.5g、トルエン200mlを量り取り、室温で攪拌することで混合溶液を調製した。混合溶液に5mlの濃硫酸をゆっくりと滴下した後、混合溶液を加熱して還流させ、水が留出しなくなるまで反応させた。残液に炭酸カルシウム10gを加え、アスピレータを用いて反応系をそのまま濃縮し、油状生成物を得た。得られた油状生成物を酢酸エチル500mlへ溶解させ、逐次、水500ml、飽和重曹水500mlで2回ずつ分液・洗浄を行い、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムをろ別した後、エバポレータにより濃縮し、さらに室温で真空乾燥することで目的の例示化合物(A−1)を72.4g得た(収率90.0%)。
実施例2
<例示化合物(A−4)の作製>
実施例1において、イソアミルアルコールの代わりにシクロヘキサノール72.1gを用いたこと以外は同様にして、目的の例示化合物(A−4)を68.4g得た(収率78.0%)。
実施例3
<例示化合物(A−10)の作製>
実施例1において、イソアミルアルコールの代わりにエチレングリコールモノt−ブチルエーテル85.1gを用いたこと以外は同様にして、目的の例示化合物(A−10)を83.9g得た(収率85.2%)。
実施例4
<例示化合物(A−14)の作製>
実施例1において、イソアミルアルコールの代わりに3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール85.1gを用いたこと以外は同様にして、目的の例示化合物(A−14)を82.2g得た(収率83.4%)。
実施例5
<例示化合物(A−18)の作製>
実施例1において、イソアミルアルコールの代わりにシクロヘキサンメタノール82.2gを用いたこと以外は同様にして、目的の例示化合物(A−18)を87.5g得た(収率91.0%)。
実施例6
<例示化合物(B−4)の作製>
メカニカルスターラ、温度計、Dean−Stark管、冷却管、滴下ロートをつけた300mlの三ツ口フラスコに実施例2で得られた例示化合物(A−4)43.9g、トルエン150ml、濃硫酸0.1mlを量り取り、室温で攪拌することで混合溶液を調製した。水冷下、混合溶液に無水酢酸20.4gを反応温度が100℃を超えないように注意しながらゆっくりと滴下した後、混合溶液を100℃で2時間反応させた。残液に炭酸カルシウム10gを加え、アスピレータを用いて反応系をそのまま濃縮し、油状生成物を得た。得られた油状生成物を酢酸エチル300mlへ溶解させ、逐次、水300ml、1N塩酸水300ml、飽和重曹水300mlで2回ずつ分液・洗浄を行い、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムをろ別した後、エバポレータにより濃縮し、さらに室温で真空乾燥することで目的の例示化合物(B−4)を21.1g得た(収率44.0%)。
実施例7
<例示化合物(B−14)の作製>
実施例6において、例示化合物(A−4)の代わりに実施例4で得られた例示化合物(A−14)49.3gを用いたこと以外は同様にして、目的の例示化合物(B−14)を18.7g得た(収率35.0%)。
実施例8
<例示化合物(B−18)の作製>
実施例6において、例示化合物(A−4)の代わりに実施例5で得られた例示化合物(A−18)48.1gを用いたこと以外は同様にして、目的の例示化合物(B−18)を19.3g得た(収率37.0%)。
実施例9
<例示化合物(C−1)の作製>
実施例1において、イソアミルアルコールの代わりにイソアミルアルコール21.2gおよびシクロヘキサノール48.1gの混合アルコール溶液を用いたこと以外は同様にして、目的の例示化合物(C−1)を81.9g得た(収率96.0%)。
実施例10
<例示化合物(C−5)の作製>
実施例1において、イソアミルアルコールの代わりに3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール28.4gおよびシクロヘキサノール48.1gの混合アルコール溶液を用いたこと以外は同様にして、目的の例示化合物(C−5)を89.1g得た(収率97.0%)。
実施例11
<例示化合物(D−1)の作製>
実施例6において、例示化合物(A−4)の代わりに実施例9で得られた例示化合物(C−1)40.0gを用いたこと以外は同様にして、目的の例示化合物(D−1)を17.6g得た(収率40.0%)。
実施例12
<セルロースアセテートフィルム>
[原料溶液の調製]
(a)セルロースアシレート溶液Aの調製
下記の原料をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して溶解し、セルロースアシレート溶液Aを調製した。
(セルロースアシレート溶液A組成)
置換度2.86のセルロースアセテート 100質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 402質量部
メタノール(第2溶媒) 60質量部
(b)セルロースアシレート溶液Bの調製
下記の原料を別のミキシングタンクを用いて、加熱しながら攪拌して溶解し、表1に示す比較化合物もしくは本発明の改質剤を12質量部含有する添加剤溶液Bを調製した。
(添加剤溶液B組成)
表1記載の添加剤 12質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 49質量部
メタノール(第2溶媒) 7質量部
(c)添加剤溶液Cの調製
さらに、下記の原料を別のミキシングタンクを用いて、加熱しながら攪拌して溶解し、表1に示す比較化合物もしくは本発明の改質剤を8質量部含有する添加剤溶液Cを調製した。
(添加剤溶液C組成)
表1記載の添加剤 8質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 49質量部
メタノール(第2溶媒) 7質量部
[セルロースアセテートフィルム試料101の作製]
セルロースアシレート溶液A 562質量部を流延口から0℃に冷却したドラム上に流延した。溶媒含有率70質量%の場外で剥ぎ取り、フィルムの巾方向の両端をピンテンター(特開平4−1009号公報の図3に記載のピンテンター)で固定し、溶媒含有率が3乃至5質量%の状態で、横方向(機械方向に垂直な方向)の延伸率が3%となる間隔を保ちつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、厚み80μmの比較のためのフィルム試料101を作製した。
[セルロースアセテートフィルム試料102〜115の作製]
セルロースアシレート溶液A 562質量部に、比較化合物であるTPP/BDPを含む添加剤溶液B 68質量部を添加し、充分に攪拌して、ドープを調製した。
このドープを流延口から0℃に冷却したドラム上に流延した。溶媒含有率70質量%の場外で剥ぎ取り、フィルムの巾方向の両端をピンテンター(特開平4−1009号の図3に記載のピンテンター)で固定し、溶媒含有率が3乃至5質量%の状態で、横方向(機械方向に垂直な方向)の延伸率が3%となる間隔を保ちつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、厚み80μmの比較のためのフィルム試料102を作製した。
また、添加剤溶液Bにおいて、含まれる添加剤が表1のとおりそれぞれ異なるものを用いたこと以外は上記と同様にして、比較のためのフィルム試料103〜104、および本発明のセルロース体組成物のフィルム試料105〜115を作製した。
[セルロースアセテートフィルム試料116〜120の作製]
セルロースアシレート溶液A 562質量部に、比較化合物であるTPP/BDPを含む添加剤溶液C 64質量部を添加し、充分に攪拌して、ドープを調製した。
このドープを流延口から0℃に冷却したドラム上に流延した。溶媒含有率70質量%の場外で剥ぎ取り、フィルムの巾方向の両端をピンテンター(特開平4−1009号の図3に記載のピンテンター)で固定し、溶媒含有率が3乃至5質量%の状態で、横方向(機械方向に垂直な方向)の延伸率が3%となる間隔を保ちつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、厚み80μmの比較のためのフィルム試料116を作製した。
また、添加剤溶液Cにおいて、含まれる添加剤が表1のとおりそれぞれ異なるものを用いたこと以外は上記と同様にして、比較のためのフィルム試料117および本発明のセルロース体組成物のフィルム試料118〜120を作製した。
[セルロースアセテートフィルムの評価]
得られたセルロースアセテートフィルムについて、透湿度、揮散量、Rthの評価を行った。透湿度は、透湿試験装置(KK−709007、商品名、東洋精機社製)を用いて本明細書に記載の方法と同様にして測定した。また、フィルム加熱処理後の化合物揮散量は、本明細書に記載の方法と同様にして測定した。また、Rthは、KOBRA 21ADH(商品名、王子計測機器社製)を用いて本明細書に記載の方法と同様にして測定した。なお、測定波長は589.3nmとした。
結果を表1に示す。
Figure 2007246571
表1中の比較化合物として用いたTPP、BDP、E−1およびE−2のそれぞれの構造について以下に示す。
Figure 2007246571
表1の結果から明らかなように、セルロース体フィルム用改質剤として例示化合物A−1、A−4、A−10、A−14、A−18、B−4、B−14、B−18、C−1、C−5又はD−1を含有させた本発明のフィルム試料はいずれも、汎用されているTPP/BDPや、本発明の改質剤と類似する(但し、本発明の規定の範囲外である)骨格を有するE−1およびE−2を含有させた比較例のフィルム試料に比べて、著しく小さい光学異方性(Rth)を有することがわかった。
また、表1の結果から明らかなように、本発明の改質剤は低分子化合物でありながら揮散量がいずれも0.01〜0.02%程度と非常に低く、本発明の改質剤が従来の可塑剤(特にエステル系可塑剤)に比べて優れていることがわかった。
さらに、本発明の化合物を添加したセルロースアセテートフィルムは、前記の小さな光学異方性および低い揮散性に加え、低い透湿度を示すという効果も奏した。これにより湿度依存性が低く、光学異方性の小さなセルロースアセテートフィルムが作製できることがわかった。
実施例13
実施例12と同様の方法で下記の組成物を用いてセルロースアセテートフィルム試料202〜215を作製した。
セルローストリアセテート(酢化度60.9%) 100質量部
酢酸メチル 522.0質量部
アセトン 48.0質量部
エタノール 30.0質量部
表1の試料102〜115で用いた改質剤 11.7質量部
作製したセルロースアセテートフィルムについて実施例12と同様にして評価を行ったところ、実施例12と同様に本発明のセルロース体フィルムにおいては良好な結果が得られた。
実施例14
<偏光板保護膜>
実施例12の試料102〜115および実施例13の試料202〜215を用いて、特開平11−316378号公報の実施例1に記載の方法により、楕円偏光板試料3102〜3115および試料3202〜3215を作製して評価した。
その結果、本発明のセルロース体フィルムにより得られた楕円偏光板の光学特性は優れたものであった。また、試料3105〜3115に関しては、経時での耐久性も比較試料3102より得られた保護膜と比較して良好であった。
実施例15
<液晶表示装置>
実施例12の試料102〜115および実施例13の試料202〜215を用いて、特開平10−48420号公報の実施例1に記載の液晶表示装置、特開平9−26572号公報の実施例1に記載のディスコティック液晶分子を含む光学異方性層、ポリビニルアルコールを塗布した配向膜、特開2000−154261号公報の図2〜9に記載のVA型液晶表示装置、特開2000−154261号公報の図10〜15に記載のOCB型液晶表示装置を作製し、評価した。
その結果、本発明のセルロース体フィルムを用いて得られた装置では、いずれの場合においても良好な性能が得られた。
実施例16
<ハロゲン化銀写真感光材料>
実施例12の試料102〜115および実施例13の試料202〜215を用いて、その膜厚を120μmにしたこと以外は実施例12または実施例13と同様にして、試料5102〜5115および試料5202〜5215を作製した。得られたフィルムの一方の面に特開平4−73736号公報の実施例1記載の第1層および第2層を付与し、カチオン系ポリマーを導電性層とするバック層を作製した。さらに、得られたバック層を付与したフィルムベースの反対面に、特開平11−38568号公報の実施例1に記載の試料105と同じ組成を有する各層を塗布し、ハロゲン化銀写真感光材料を作製した。
その結果、本発明のセルロース体フィルムを用いて得られたハロゲン化銀写真感光材料は、いずれも優れた映像が得られ、かつ、その取り扱い性においても良好であった。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物からなることを特徴とするセルロース体フィルム用改質剤。
    Figure 2007246571
    (一般式(1)中、R1は水素原子、脂肪族アシル基または芳香族アシル基を表す。R2、R3およびR4はそれぞれ水素原子、脂肪族基または芳香族基を表す。)
  2. 前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のセルロース体フィルム用改質剤。
    Figure 2007246571
    (一般式(2)中、R11は水素原子、脂肪族アシル基を表す。R12、R13およびR14はそれぞれ水素原子、または脂肪族基を表す。)
  3. 前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(3)で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のセルロース体フィルム用改質剤。
    Figure 2007246571
    (一般式(3)中、R21は水素原子、脂肪族アシル基を表す。R22、R23およびR24はそれぞれ水素原子、分岐構造若しくは環状構造を有する脂肪族基を表す。)
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のセルロース体フィルム用改質剤を少なくとも1種含有することを特徴とするセルロース体組成物。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のセルロース体フィルム用改質剤を少なくとも1種含有することを特徴とするセルロース体フィルム。
  6. 前記セルロース体フィルムに含まれるセルロース体がセルロースアシレートであることを特徴とする請求項5記載のセルロース体フィルム。
  7. 請求項5又は6に記載のセルロース体フィルムを有することを特徴とする偏光板保護膜。
  8. 偏光膜およびその両側に配置された二枚の透明保護膜からなる偏光板であって、透明保護膜の少なくとも一方が請求項7記載の偏光板保護膜であることを特徴とする偏光板。
  9. 液晶セルおよびその両側に配置された2枚の偏光板からなる液晶表示装置であって、少なくとも1枚の偏光板が請求項8記載の偏光板であることを特徴とする液晶表示装置。
  10. 請求項5又は6に記載のセルロース体フィルムを有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
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