JPH10506128A - 物理的に改質した分解性の熱可塑性組成物 - Google Patents

物理的に改質した分解性の熱可塑性組成物

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JPH10506128A JP7525810A JP52581095A JPH10506128A JP H10506128 A JPH10506128 A JP H10506128A JP 7525810 A JP7525810 A JP 7525810A JP 52581095 A JP52581095 A JP 52581095A JP H10506128 A JPH10506128 A JP H10506128A
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フル,エゼキエル・エイチ
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Abstract

(57)【要約】 クエン酸エステルおよび他のポリカルボン酸エステルによって物理的に改質した分解性の熱可塑性組成物が説明されている。さらに、このような物理的改質をもたらすのに有効な新規クエン酸エステル、ならびに分解性熱可塑性組成物を製造する方法が説明されている。

Description

【発明の詳細な説明】 物理的に改質した分解性の熱可塑性組成物 背景 本発明は一般には、物理的に改質した分解性の熱可塑性組成物に関する。さら に詳細には、本発明は、物理的に改質した分解性のセルロースベースもしくはポ リエステルベースの熱可塑性組成物、およびこのような分解性の熱可塑性組成物 を物理的に改質するのに適したエステル組成物に関する。 近年、現在使用されている非分解性の熱可塑性配合物に対抗させるために、あ るいはこうした非分解性配合物と置き換えるために、環境により分解可能な熱可 塑性配合物を使用することに高い関心が寄せられている。このように、分解性ポ リマー及びそれらの製造法に関して、幅広い学術研究や工業的研究がなされてい る。例えば米国特許第5,095,054号は、非結晶構造化スターチ(destructurized starch)と、全体としての熱可塑性配合物(overall thermoplastic formulatio n)をもたらすための疎水性の熱可塑性物質とをブレンドした形で含んだ熱可塑 性ポリマー組成物について説明している。これらの熱可塑性ポリマー組成物は、 物理的特性の全部または一部、および溶融体の挙動が驚くほど改良されている。 さらに、多くの特許と文献が、ポリ(乳酸)、セルロース系ポリマー(例えば酢 酸セルロース)、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸)/ポリ(3−ヒドロキシバレリア ン酸)コポリマー、およびポリカプロラクトンなどを分解性の熱可塑性組成物中 に使用することについて説明している。 新しい分解性プラスチックの開発は急速に進んでいるが、これに対応した効果 的で分解性の相溶化剤を見いだすための検討は充分とは言えない。レイ(Lay) らによる米国特許第5,095,054号は、熱可塑性ポリマー組成物のための可塑剤と して、一般に低分子量のポリ(アルキレンオキシド)のような水溶性物質〔例え ばポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、およびポリ( エチレン-プロピレングリコール)など〕、および低分子量の有機可塑剤(例え ばグリセロール、ペンタエリスリトール、グリセロールモノアセテート、グリセ ロールジアセテート、グリセロールトリアセテート、プロピレングリコール、ソ ルビトー ル、キシリトール、マンニトール、およびジエチルスルホコハク酸ナトリウムな ど)を挙げている。 分解性ポリマーが商業マーケットに出回る場合、特定用途のための適切な物理 的特性が発現されるよう、分解性ポリマーおよび分解性ポリマーアロイを物理的 に改質する(例えば可塑化または相溶化する)必要がある。一般に、現在使用さ れている一連の可塑剤と相溶化剤は、意図する種々の最終用途に対して要望され るような物理的特性を分解性ポリマーに付与しない。したがって、分解性の熱可 塑性配合物のための適切な可塑剤と相溶化剤(ポリマー配合物全体としての分解 性を低下させることなく、それら自体が分解性であるのが好ましい)を見いだす ことが強く求められている。本発明が取り組もうとしているのは、新たな可塑剤 と相溶化剤、および物理的に改質した分解性の熱可塑性配合物に対するこうした 要求を満たすことである。 発明の要約 本発明は、物理的に改質した新規の分解性熱可塑性組成物、このような物理的 改質を施すための相溶化剤として有用な新規のエステル組成物、および前記の改 質した熱可塑性組成物とエステル組成物の製造法を提供する。本発明の特徴は、 部分エステル組成物、すなわち実質的な量の非エステル化カルボン酸基を含んだ エステル組成物が、分解性セルロース系ポリマー(例えば酢酸セルロース)を含 有した分解性の熱可塑性組成物を、酸によるポリマーの分解を引き起こすことな く有利な形で改質する、という発見にある。本発明の他の特徴は、ヒドロキシル 基(-OH)が官能化されていない(non-functionalized)クエン酸トリエステ ルを使用すると、分解性のポリエステル組成物が効果的に改質され、そしてこの 改質の際に、遊離ヒドロキシル基による攻撃を介したポリエステル主鎖の分解が 起こらない、という発見にある。本発明のさらに他の特徴は、アルコキシエーテ ルアルコールのクエン酸エステルによって物理的に改質した、ポリエステルベー スの分解性熱可塑性組成物を提供することにある。本発明のさらに他の特徴は、 分解性熱可塑性組成物を物理的に改質するのに有用なさらに他の新規エステルに 関する。 上記の説明にしたがって、本発明の1つの好ましい実施態様は、脂肪族ポリカ ルボン酸(ジカルボン酸、トリカルボン酸、およびより高級のポリカルボン酸を 含む)の部分エステルによって物理的に改質した分解性セルロースポリマーを含 んだ、物理的に改質した分解性熱可塑性組成物を提供する。部分エステルの酸性 によって通常は悪影響を受ける石油ベースのポリマーと異なり、分解性のセルロ ース系ポリマーは悪影響を受けず、部分エステルによって効果的・物理的に改質 される、ということが見いだされている。本発明はいかなる理論付けもなされて いないけれども、部分エステルの極性と親水性が、分解性のセルロース系ポリマ ーを改質する能力に有利な形で寄与することができる、と考えられる。したがっ て、これまでの石油ベースのポリマーの場合のように困難な形で完全には行う必 要のないエステル化反応によって、分解性セルロース系ポリマーに対する効果的 な可塑剤と相溶化剤(例えば滑剤)が容易に得られる。むしろ、エステル化を完 全に行う前にエステル化反応を終わらせて、効果的で安価な可塑剤と相溶化剤を 得ることができる。さらに、本発明において使用可能な部分エステルは、安価で 入手容易な反応物を使用して製造することができ、特定の要求や要件を満たす種 々の特性をもった広範囲のカルボン酸エステルが得られる。本実施態様の組成物 は、好ましいクエン酸部分エステル製造物を使用した形で後述されている。しか しながら、特定的に挙げた好ましいクエン酸エステル組成物が本発明を説明する のに有効であること、また他のポリカルボン酸の類似の部分エステルも同様に適 切であって、当業者によって使用できることは言うまでもない。 本発明の他の好ましい実施態様は、分解性熱可塑性組成物用のクエン酸ベース の可塑剤または相溶化剤を提供する。本実施態様の組成物は、式I 〔式中、R=H、R'-CO-、またはPh-R'n-CO-であって、このときR'は C1〜C18脂肪族基であり、nは0または1であり、Phはフェニル基であり; R1、R2、およびR3は同一または互いに異なっていて、H、C1〜C18の脂肪族 基もしくは脂環式基、またはR'(OR")m−から選ばれ、このときR'は上記にて 定義したとおりであり、R"はC1〜C8アルキル基であり、mは1〜15の整数で あり;そしてR1、R2、およびR3を一緒にしたときの約5〜40%がHである( すなわち、エステル組成物中のカルボン酸基の約60〜90%がエステル化されてい る)〕によって示される、単離された実質的に純粋なクエン酸部分エステル組成 物である。 本実施態様の部分エステルは、クエン酸出発物質の完全なエステル化を達成す る必要がない、という形のエステル化によって容易に製造できる。したがって、 困難な完全エステル化の後方段階時にこうむる技術的・経済的問題点を避けるこ とができ、また同時に、酸性が残っているにもかかわらず安定な形で配合でき、 しかもセルロースポリマーの酸誘起による分解が驚くほど避けられることがわか っている効果的な可塑剤と相溶化剤が得られる。 本発明の他の好ましい実施態様は、クエン酸エステル(エステル基の少なくと も一部がアルコキシエーテルアルコールから誘導されている)によって物理的に 改質した分解性ポリエステルポリマーを含んだ、物理的に改質した分解性熱可塑 性組成物を提供する。本実施態様のエステルは広範囲の極性と親水性を示すこと ができ、こうした極性と親水性は、使用するアルコキシエーテルアルコールの種 類を変えることによって、およびクエン酸のヒドロキシル基の官能化によって、 改質しようとする特定の熱可塑性物質のニーズに適合するように調節することが できる。物理的に改質した分解性ポリエステル組成物を製造するのに有用な新規 のアルコキシエーテルベースのクエン酸エステル(後述)も、本発明の一部を構 成する。 本発明の他の態様は、酸性ヒドロキシル基の攻撃によるポリエステル主鎖の早 すぎる実質的な分解を引き起こすことなく分解性ポリエステルを物理的に改質す るのに、クエン酸のトリエステル(クエン酸のヒドロキシル基が官能化されてい ない)を効果的に使用することができる、という発見を特徴とする。この点に関 して、ポリエステルは、アルコールの酸性ヒドロキシル基による攻撃と分解を受 けやすいことがよく知られている。したがって、本発明者らが見いだす前には、 ポリエステル主鎖の好ましくない早すぎる分解(premature degradation)を引 き起こすことなく、分解性ポリエステルを物理的に改質するのに、クエン酸トリ エステルを効果的に使用することができる、ということは予期されていなかった 。したがって、本発明の他の好ましい実施態様は、クエン酸のヒドロキシル基が 官能化されていない形(すなわち、遊離の−OH基として存在)のクエン酸トリ エステルによって物理的に改質した分解性ポリエステル樹脂を含んだ、物理的に 改質した分解性熱可塑性組成物を提供する。本発明のさらに他の好ましい実施態 様は、ヒドロキシル官能化した(hydroxyl-functionalized)クエン酸エステル によって物理的に改質した分解性のセルロースポリマーもしくはポリエステルポ リマーを含んだ分解性熱可塑性組成物に関する。ヒドロキシル官能化したクエン 酸エステルは可塑剤または相溶化剤(例えば滑剤)として有用であり、クエン酸 アセチルトリメチル、クエン酸ブチリルトリエチル、クエン酸ヘキサノイルトリ エチル、クエン酸ノナノイルトリエチル、クエン酸ベンゾイルトリエチル、クエ ン酸ブチリルトリブチル、およびクエン酸アセチルトリステアリルから選ぶのが 好ましい。これらのクエン酸エステルは種々の特性を有しており、こうした特性 により、広範囲の分解性熱可塑性配合物に使用するのに適したものとなっている 。このうちの幾つかは、比較的短鎖のアルコール(例えばC1〜約C8のアルコー ル)を使用して形成されるエステルであり、親水性ポリマー(例えば分解性のセ ルロース系材料やポリエステル)用の可塑剤として使用するのが適している。他 のものとしては、比較的長鎖のアルコール(例えば約C8より大きい)を使用し て形成されるエステルがあり、可塑剤/滑剤の組み合わせ物として、あるいは単 独での潤滑剤として有効である。クエン酸のカルボン酸部位における疎水性の長 鎖炭化水素基(例えば約C8以上)と、クエン酸のヘッドグループ(headgroup) におけるヒドロキシル基もしくはアシル基との組み合わせを有するエステルは可 塑剤お よび/または滑剤として適しており、分解性の親水性ポリマー(例えば非結晶構 造化スターチ)と疎水性ポリマー(例えば、ポリオレフィンのような非分解性の 石油ベースポリマー)との相溶化に特に適している。 一般的な製造手順に関して、カルボン酸(−COOH)基は、所望のエステル 基をもたらすアルコールとの反応によってエステル化することができる。このよ うな反応は、例えば有機金属触媒(例えば米国特許第4,711,922号と第4,824,893 号に開示の有機チタネート)および酸触媒(例えば鉱酸や有機スルホン酸)を含 めた種々の公知のエステル化触媒によって、必要に応じて触媒作用を起こさせる ことができる。さらに、こうしたエステル化反応は、部分エステルを生成させる ように行うこともできるし、あるいは完全エステルを生成させるように行うこと もできる。ヒドロキシル含有カルボン酸のヒドロキシル基も、例えば酸ハロゲン 化物または酸無水物との反応によってエステル基に転化させることができる。こ れらの反応は、エステル化触媒(例えば上記したもの)の存在下にて同様に行う ことができる。 したがって本発明は、物理的に改質した分解性熱可塑性組成物、このような組 成物に使用するための可塑剤および相溶化剤、ならびに関連した製造法および使 用法を提供する。本発明の好ましい可塑剤および相溶化剤を使用して、分解性ポ リマーを含んだ組成物に広範囲の所望の物理的特性を付与することができる。本 発明の好ましい可塑剤および相溶化剤は、それ自体が分解性で無毒性であって、 しかも環境面で安全であり、入手の容易な材料から製造することができる。本発 明のさらなる好ましい実施態様、特徴、および利点は、以下の詳細な説明から明 らかとなろう。 詳細な説明 本発明の原理を理解しやすくするために、特定の実施態様を挙げて説明し、ま た説明に際しては特定の用語を使用する。しかしながら、これによって本発明の 範囲が限定されることはなく、本発明の原理の変形、改良形、および応用形は、 本発明が関係する当業者にとっては容易に普通に考え出されるものである。 1つの態様においては、本発明は、脂肪族ポリカルボン酸(すなわち、2つ以 上の−COOH基を有する酸)の部分エステルによって物理的に改質した分解性 セルロースポリマーを含んだ、分解性(生分解性または光分解性)の熱可塑性組 成物を提供する。本発明において有用なカルボン酸の代表的なものとしては、脂 肪族ジカルボン酸(通常はC2〜約C12の脂肪族ジカルボン酸)、例えば式HO OC-(CH2)p-COOH(式中、pは0〜約10の整数である)で示されるもの、 例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、 スベリン酸、アゼライン酸、およびセバシン酸など;脂肪族ヒドロキシ−カルボ ン酸(通常はC2〜約C12のヒドロキシ−カルボン酸)、例えばクエン酸、グリ コール酸、酒石酸、ヒドロキシカプロン酸、およびヒドロキシ酪酸など;ならび により多い数のカルボン酸基を有するものを含めた他のポリカルボン酸;などが ある。 カルボン酸部分をエステル化するのに使用できる代表的なアルコールとしては 、例えば、直鎖もしくは枝分かれ鎖の脂肪族アルコール、脂環式アルコール、お よびアルコキシエーテルアルコールなどがある。本発明に使用するための適切な アルコールとしては、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパ ノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ペンタノール、ヘキ サノール、シクロヘキサノール、ヘプタノール、ステアリルアルコール、オレイ ルアルコール、およびアルコキシエーテルアルコール、例えば式R'(OR")m-O H(式中、R'はC1〜C18のアルキル基、さらに好ましくはC1〜C6のアルキル 基であり、R"はC1〜C8のアルキル基であり、そしてmは1〜15の整数、さら に好ましくは1〜5の整数である)で示されるものがある。本発明での使用に適 したアルコキシエーテルアルコールとしては、アルカンジオールのモノアルキル エーテル、例えば2-エトキシエタノール、2-プロポキシエタノール、および2 -ブトキシエタノールなど;ならびにより長鎖の物質、例えば2-(2-プロポキシ エトキシ)エタノールや2-(2-ブトキシエトキシ)エタノールなど;がある。本 発明において使用可能なアルコキシエーテルアルコールは、文献や当業界によく 知られているルートを介して入手することができ、さらにはニューヨーク州ニュ ーヨークのユニオン・カーバイド社およびテネシー州キングスポートのイースト マン・ ケミカル・プロダクツ社から市販されているものもある。基R'(OR")m−は、 好ましくは約30個以下の炭素原子を含み、さらに好ましくは約15個以下の炭素原 子を含む。 本発明において使用されるヒドロキシ−カルボン酸のヒドロキシル基は、一般 には、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、または脂肪族−芳香族混合のカル ボン酸の酸ハロゲン化物または酸無水物(通常は最大約30個までの炭素原子を有 する)との反応によってエステル基に転化させることができる。本発明のこの態 様において使用するための適切な出発物質としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸 、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、ノナン酸、およびこれより長鎖のカル ボン酸(例えばオレイン酸、リノール酸、およびステアリン酸)の酸ハロゲン化 物および酸無水物がある。安息香酸ハロゲン化物または安息香酸無水物は、ヒド ロキシル基をエステル化するための好ましい芳香族化合物であるが、他の類似の 芳香族カルボン酸ハロゲン化物もしくは無水物のなかにも適切なものがあり、こ うしたものも本発明の精神と範囲内に含まれる。 本発明のエステル組成物および本発明において使用するためのエステル組成物 は、下記の一般的な合成法を使用して形成させることができる。カルボン酸ハロ ゲン化物〔例えば、式R'-CO-XまたはPh-R'n-CO-X(式中、R'はC1〜 C18脂肪族基であり、nは0または1であり、Phはフェニル基であり、そして Xはハロゲンである)で示されるもの〕またはカルボン酸無水物〔例えば、式R '-CO-O-CO-R'またはPh-R'n-CO-O-CO-R'n-Ph(式中、R'はC1 〜C18脂肪族基であり、nは0または1であり、Phはフェニル基である)で示 されるもの〕との反応による、ヒドロキシ-カルボン酸のヒドロキシル基のエス テル基への転化は、対応するエステル基を形成するようエステル触媒の存在下で 行うことができる。この目的を果たすための適切なエステル化触媒としては、一 般には無機酸触媒および有機スルホン酸触媒がある。このような反応は、反応温 度を、出発物質または生成物の実質的な分解を引き起こす温度未満の温度に保持 しながら、出発物質を混合して所定時間反応させることによって行うのが適切で ある。 出発物質のカルボン酸基は、必要に応じてエステル化触媒の存在下にて、前記 アルコールとの反応によりエステル化することができる。好ましいエステル化反 応は通常、最高約150℃までの温度(例えば約50〜150℃)で行い、完全エステル を形成するよう反応を完全に進めることもできるし、あるいは部分エステルを形 成するよう所望のレベルのエステル化を達成したときに終わらせることもできる 。部分エステルは対応する完全エステルより親水性が高く、その程度はエステル 化のレベルによって異なる。この親水性という特性は、分解性で比較的親水性の ポリマー(例えば、スターチやセルロースポリマー)を含んだ組成物を物理的に 改質するための部分エステルを使用すると高めることができる。 前述したように、石油ベースのポリマー(例えばPVC)は、酸度のレベルが かなり低くても熱成形時に分解を起こしやすい。このためプラスチック業界では 、長年にわたつて可塑剤の酸中和価が0.2mgKOH/g(サンプル)以下であることを必要と した。しかしながら、本発明によれば、実質的な量の酸度を保持している部分エ ステルを使用すると、セルロースポリマー等の分解性ポリマー(例えば、酢酸セ ルロース、二酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロー ス、および酢酸フタル酸セルロース)を効果的に物理的改質することができ、こ のとき石油ベースポリマーの場合には熱成形操作時に分解が起こるような温度に おいて、ポリマーの実質的な分解を引き起こさない。したがって、分解性熱可塑 性組成物において最適の特性を得るために、エステル化のレベルを変えることに よって、本発明の可塑剤、滑剤、および相溶化剤の極性を調節することができる 。この点に関して、本発明のこの実施態様に使用するための好ましい部分エステ ル組成物は、一般にはカルボン酸基の約60〜95%がエステル化されており、さら に好ましくは約75〜95%がエステル化されており、そして最も好ましくは約75〜 85%がエステル化されている。 部分エステルは、実際には、カルボキシル基とエステル基のすべての可能な組 み合わせの混合物である。本明細書で言うジカルボン酸部分エステルは、モノエ ステルとジエステルの混合物であって、おそらくはジカルボン酸出発物質を幾ら か含有しており、またトリカルボン酸部分エステルは、モノエステル、ジエステ ル、およびトリエステルの混合物であって、おそらくはトリカルボン酸出発物質 を幾らか含有している。当然のことながら、このような混合物中の種々の化学種 を分離することができる。しかしながら、これらの混合物はそのまま使用可能で あり、工業的な量を取り扱う場合には、これら種々の化学種を分離するのは不利 な作業である。 本発明の上記実施態様は、本発明のさらに他の実施態様を構成する好ましいク エン酸部分エステル組成物を使用して示すことができる。本発明のクエン酸部分 エステル組成物は、式I 〔式中、R=H、R'-CO-、またはPh-R'n-CO-であって、このときR'は C1〜C18脂肪族基であり、nは0または1であり、Phはフェニル基であり; R1、R2、およびR3は同一または互いに異なっていて、H、C1〜Cl8の脂肪族 基もしくは脂環式基、またはR'(OR")m−から選ばれ、このときR'は上記にて 定義したとおりであり、R"はC1〜C8アルキル基であり、mは1〜15の整数で あり;そしてR1、R2、およびR3を一緒にしたときの約5〜40%がHである(す なわち、エステル組成物中のカルボン酸基の約60〜95%がエステル化されている )〕で示される。 これらのクエン酸部分エステルは一般に、少なくともクエン酸ジエステルとク エン酸トリエステルを含み(すなわち、それぞれカルボン酸部位のうちの2つお よび3つがエステル化されている)、おそらくはモノエステルおよび幾らかのク エン酸出発物質も含んでいるであろう。例えば、好ましいクエン酸エステル組成 物は、3つのカルボン酸部位が全てエステル化された化合物を約50〜55%、2つ のカルボン酸部位がエステル化された化合物を約35〜45%、そしてカルボン酸部 位の1つがエステル化されているか、あるいは全くエステル化されていない化合 物を約0〜10%含有している。前述したように、これらのクエン酸部分エステル は、必要に応じてさらにヒドロキシル基をエステル化することもできる。 代表的な置換基、出発物質、および本発明によって含まれるエステルの製造法 については前述にて記載したとおりであり、説明を簡潔にするためにここではそ れらの全体を繰り返し述べることはしない。しかしながら、一般には、アシル基 Rの対応する酸ハロゲン化物または酸無水物(すなわち、式R'-CO-Xもしく はPh-R'n-CO-Xで示される酸ハロゲン化物、またはR'-CO-O-CO-R' またはPh-R'n-CO-O-CO-R'n-Phで示される酸無水物、このときR'、 X、Ph、およびnは前述にて定義した通りである)および基R1、R2、および R3の対応するアルコール〔すなわち、C1〜C18の脂肪族もしくは脂環式アルコ ール、または式R1(OR")m-OHのアルコキシエーテルアルコール〕を含む。 本発明はさらに、アルコキシエーテルアルコールをベースとしたクエン酸エス テルによって物理的に改質した分解性ポリエステルを含んだ分解性熱可塑性組成 物を提供する。本発明のこの態様に使用するための好ましいクエン酸エステルは 上記の式Iによって表され、式中、RはR'-CO-またはPh-R'n-CO-であっ て、このときR'はC1〜C18アルキル基であり、nは0または1であり、Phは フェニル基であり;そしてR1、R2、およびR3は同一または互いに異なってい て、それぞれC1〜C18の脂肪族基もしくは脂環式基またはR'(OR")m-であっ て、このときR'は前記にて定義したとおりであり、R"はC1〜C8アルキル基で あり、そしてmは1〜15の整数であり;但しこのとき、基R1、R2、またはR3 を一緒に考慮した場合の少なくとも一部がR'(OR")m-である。 本発明のこの態様に使用するための適切なアルコキシエーテルアルコールとし ては、例えば、2-エトキシエタノール、2-プロポキシエタノール、および2- ブトキシエタノール等のアルカンジオールモノアルキルエーテル、ならびに2-( 2-プロポキシエトキシ)エタノールや2-(2-ブトキシエトキシ)エタノール等の より長鎖の化合物がある。前述したように、本発明において使用可能なアルコキ シエーテルアルコールは、文献や当業界によく知られているルートを介して入手 することができるし、あるいはユニオン・カーバイド社やイーストマン・ケミカ ル・プロダクツ社から市販されているものもある。基R'(OR")m-は、好ましく は約30個以下の炭素原子を含み、さらに好ましくは約15個以下の炭素原子を含む 。さらに他の適切なエステル基、エステル化剤、および式Iによって示されるエ ステルの製造法については前述したとおりである。 クエン酸トリ-2-エトキシエチル、アセチル・クエン酸トリ-2-エトキシエチ ル、クエン酸トリ-2-(2-ブトキシエトキシ)エチル、アセチル・クエン酸トリ- 2-(2-ブトキシエトキシ)エチル、クエン酸トリ-2-ブトキシエチル、アセチル ・クエン酸トリ-2-ブトキシエチル、ブチリル・クエン酸トリ-2-エトキシエチ ル、ブチリル・トリ-2-(2-ブトキシエトキシ)エチル、およびブチリル・クエ ン酸トリ-2-ブトキシエチルを含めて、本実施態様の代表的なエステルが後述の 特定の実施例において製造されている。これらは本発明のこの実施態様をより明 確に例証するのに使用される好ましいエステルであること、そしてさらに他のエ ステルが前記の式Iによって示されていることは言うまでもない。 本実施態様のアルコキシエーテルアルコールベースのエステルを使用すること のできる代表的な分解性ポリマーとしては、例えば、分解性ポリエステルを含ん だ分解性で比較的親水性のポリマー〔例えばポリ(乳酸)ポリマー、ポリ(3-ヒ ドロキシ酪酸)/ポリ(3-ヒドロキシバレリアン酸)コポリマー、およびポリカ プロラクトンポリマーなど〕があり、アルコキシエーテルアルコールベースのエ ステルが分解を起こさずに安定であるような温度にて配合することができる。 本発明はさらに、ヒドロキシル基を官能化していないクエン酸トリエステル( すなわち、クエン酸出発物質のヒドロキシル基が変性されないままであり、した がって遊離の -OH基として存在しているようなクエン酸トリエステル組成物) を含んだ組成物によって物理的に改質した分解性ポリエステルポリマーを含む分 解性熱可塑性組成物を提供する。アルコールの存在下ではポリエステルが分解さ れやすいということが知られているが、本発明のこの態様における改質した分解 性ポリエステルは、官能化されていないクエン酸ヒドロキシル基からの攻撃によ る分解(もし分解があるとしても)が驚くほど少なく、むしろそれらの望ましい 物理的特性を保持する。 本発明のこの態様に使用するための有利なクエン酸トリエステルは、式II (式中、R4、R5、およびR6は同一または異なっていて、C1〜C18の脂肪族基 もしくは脂環式基、またはR'(OR")m- から選ばれ、このときR'は前記にて定 義した通りであり、R"はC1〜C8アルキル基であり、そしてmは1〜15の整数 である)で示される。 適切なアルコールおよび基R4、R5、およびR6を組み込むためのエステル化 手順については、R1、R2、およびR3に関して前述した通りである。適切な分 解性ポリエステルとしては、前述したポリエステル、すなわちポリ(乳酸)ポリ マー、ポリ(3-ヒドロキシ酪酸)/ポリ(3−ヒドロキシバレリアン酸)コポリ マー、およびポリカプロラクトンポリマーなどがある。 本発明の他の実施態様は、ヒドロキシル官能化したクエン酸エステル組成物( 例えば、アセチル・クエン酸トリメチル、ブチリル・クエン酸トリエチル、ヘキ サノイル・クエン酸トリエチル、ノナノイル・クエン酸トリエチル、ベンゾイル ・クエン酸トリエチル、ブチリル・クエン酸トリブチル、アセチル・クエン酸ト リステアリル、およびアセチル・クエン酸トリメチルなど)によって物理的に改 質した分解性熱可塑性材料(ポリエステルやセルロース系材料)を提供する。こ れらのエステルがもつ種々の特性により、広範囲のポリマー配合物に使用するの に適したものとなる。比較的短鎖のアルコール(例えばC1〜約C8アルコール) を使用して形成したエステルは、親水性ポリマー(例えば分解性のセルロース系 材料やポリエステル)のための可塑剤として使用するのが適している。比較的長 鎖のアルコール(例えば約C8より大きいアルコール)を使用して形成したエス テルは、可塑剤/滑剤の性能が組み合わさったものとして、あるいは単独の滑剤 として有効である。カルボン酸部位における疎水性の長鎖炭化水素基(例えば約 C8以上)と、クエン酸のヘッドグループにおけるヒドロキシル基またはアシル 基との組み合わせを有しているエステルは、可塑剤および/または滑剤として適 しており、疎水性ポリマー(例えばポリオレフィンのような非分解性の石油ベー スポリマー)と分解性の親水性ポリマー(例えば非結晶構造化スターチ)との相 溶化に特に適している。 これまで説明してきた本発明の各実施態様にしたがって、相溶化剤および/ま たは可塑剤を、適切な量にて、そして材料が実質的に分解しないような温度(例 えば下記の特定の実施例に記載の適切な温度)にて、熱可塑性配合物中に従来法 により組み込むことができる。一般には、導入する相溶化剤および/または可塑 剤の量は、所望の物理的改質を達成する(例えば滑性を付与する、あるいは可塑 化する)のに有効な量である。本発明の典型的な熱可塑性配合物においては、物 理的改質を施すためのエステルは、配合物の最大約60重量%までの量にて、さら に一般的には配合物の約5〜30重量%の範囲にて配合する。本発明の熱可塑性配 合物にはさらに、配合物中においてさらなる機能を果たすことのできる、および /または本発明の可塑剤と相溶化剤を使用するのに適した温度での配合物の加工 性を向上させるよう機能することのできる他の従来成分を配合することができる 。これらの追加成分としては、例えば染料、顔料、充填剤、他の可塑剤および/ または滑剤、酸化防止剤、光安定剤、ならびにラジカルスキャベンジャーなどが ある。本明細書で説明した本発明の熱可塑性配合物を、従来の成形操作、皮膜形 成操作、および他の操作において使用して、プラスチック物品、シート材料、お よびフィルムなど(これらの物品も本発明の範囲内であると見なされる)を得る ことができる。 以下に特定の実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。これらの実施 例は例証のためのものであって、これによって本発明が限定されることはない。 パートI:エステルの製造 実施例1 n-ヘキサノイル・クエン酸トリエチル(HTEC)の製造 下記の方法にしたがってn-ヘキサノイル・クエン酸トリエチルを製造した。 攪拌機を備えた反応器にクエン酸トリエチル(TEC)(91g,0.33モル)を仕 込み、クエン酸トリエチルの重量を基準として0.20%の濃硫酸を加えた。本混合 物を70℃に加熱し、温度を70〜75℃に保持しながら、0.36モル(49g)の塩化ヘ キサノイルを、計量装置を使用して30分〜1時間で徐々に加えた。反応により生 じる副生物の塩化水素を水中またはアルカリ水溶液中に吸収させることによって 捕集するための装置を取り付けた。攪拌を継続し、温度を70±5℃に保持し、反 応混合物を1時間ごとにサンプリングして、ガスクロマトグラフィーによって反 応の進行状況を追跡した。実質的に全てのクエン酸トリエチルが反応したとき( 一般には2〜3時間)、本混合物を、大過剰の10%炭酸ナトリウム水溶液を使用 して60〜70℃にて洗浄して残留酸度を中和した。中和洗浄液を廃棄し、油状物を 水で2回洗浄し、100℃にて減圧乾燥し、そして濾過した。仕込んだクエン酸ト リエチルの重量を基準として理論量の86%収率の無色油状物(中和価0.04)が得 られた。得られた物質の25℃における比重は1.0737であり、25℃における屈折率 は1.4399であった。この方法で作製したエステルに着色が認められた場合は、例 えば、次亜塩素酸ナトリウム単独による漂白処理、次亜塩素酸ナトリウムと過酢 酸や過酸化水素との併用による漂白処理、あるいは加速光漂白処理(accelerate d light bleaching)を施した。 実施例2 n-ノナノイル・クエン酸トリエチル(NTEC)の製造 塩化ヘキサノイルの代わりに塩化ノナノイルを使用したこと以外は、実施例1 に記載の手順を繰り返した。生成物は、1.0422の比重(25℃)と1.4425の屈折率 (25℃)を有する油状物であった。95.5%純度として分析評価された生成物の中 和価は0.5、カラー(APHA)は約75であった。生成物の収率は、仕込んだク エン酸トリエチルの重量を基準として理論量の94%であった。 実施例3 クエン酸の部分エチルエステル(EC)の製造 クエン酸の部分エチルエステルを、単純な非触媒スキームにて製造した。蒸留 による簡単な除去ができるようにセットされた反応器にエタノールを仕込んだ。 エタノールの重量の2倍の量のクエン酸を、攪拌しながらエタノールに混合した 。本混合物を120〜125℃になるよう徐々に加熱し、エタノールと反応進行に伴っ て生成する水を除去した。120℃になったとき、エタノール/水の制御された蒸留 が保持されるような速度で反応混合物にエタノールを計量供給し、120℃から125 ℃の温度に上昇していくようにした。酸度を定期的に滴定して調べ、中和価が、 エステル化酸単位が2に対しては約215に(EC-2.0)、あるいはエステル化酸 単位が2.5に対しては100に達したときに(EC-2.5)反応を停止した。エステル 化酸単位が2の場合の反応時間は、実験室的製造においては24〜30時間であった 。温度を120℃に保持しながら徐々に滅圧にして、残留しているエタノールと水 を除去した。ストリッピング後、最終的な中和価は、上記2つのそれぞれの段階 に対して225〜235、および110〜120であった。 実施例4 クエン酸の部分イソプロピルエステルの製造 エタノールの代わりにイソプロピルアルコールを使用したこと以外は、実施例 3に記載の手順を繰り返して、1分子当たりエステル化された酸基が平均2個、 および1分子当たりエステル化された酸基が平均2.5個であるクエン酸の部分イ ソプロピルエステルを製造した。 実施例5 クエン酸の部分n-ブチルエステルの製造 実施例3に記載の一般的手順によってクエン酸の部分n-ブチルエステルを製 造した。但し、トルエン還流を使用して、ブチルアルコールを除去することなく 反応により生成する水を除去した。このスキームにより、アルコール成分を供給 する必要がなくなる。125℃の最高温度を越えることなく沸騰を維持するために 、反応中、必要に応じて反応混合物にトルエンを加える。適切な酸価にて反応を 停止 し、過剰のブタノールを除去することによって所定のエステル化度を達成した。 過剰のブタノールを除去することの濃縮効果のため、反応を停止する前に、所望 の酸価未満の10〜15ポイントにて酸価を測定した。算出した酸価は、例えば置換 度(D.S.)が2.0に対して184.5(BC-2.0)、およびD.S.が2.5に対して84.5 であった。110℃にて減圧ストリッピングを行って過剰のブタノールを除去した 。収率は約85%であり、生成物は高粘度の淡黄色液体であった。 実施例6 ベンゾイル・クエン酸トリエチル(BTEC)の製造 塩化ヘキサノイルの代わりに塩化ベンゾイルを使用し、そして70℃の代わりに 105℃にて反応させたこと以外は、実施例1に記載の手順にしたがって表記化合 物を理論量の77%の収率で製造した。 実施例7 クエン酸トリ-[2-(2-ブトキシエトキシ)エチル](TBEEC)の製造 本実施例において使用したエステル化法では、共沸剤と水分トラップを使用し 、アルコール成分を反応器中に保持しやすくするために30cmビグローカラムを使 用し、水とわずかな分留物を除去しやすくした状態で反応器への還流を行った。 反応器に2-(2-ブトキシエトキシ)エタノールを10%過剰にて仕込み、次いで攪 拌しながらクエン酸を仕込んだ。触媒(クエン酸の仕込み量を基準として0.2% の重硫酸ナトリウム)とトルエンを加え、加熱を行った。水分トラップにトルエ ンを満たした。必要に応じてトルエンを加えつつ125℃にて反応を行い、温度が1 25℃を大幅に越えないようにして沸騰を保持させた。典型的な仕込み量は、1リ ットル容量のフラスコに対し、クエン酸が192g、2-(2-ブトキシエトキシ)エ タノールが535g、重硫酸ナトリウムが3.8g、およびトルエンが220mlであった 。クエン酸の含量が1%未満(反応混合物のサンプルの滴定によって測定)とな るまで、反応を継続した。粗反応混合物を110℃の温度および25〜40mmの絶対圧 力で減圧水蒸気ストリッピングして(vacuum steam stripped)過剰のアルコー ルとトルエンを除去し、中和し、漂白処理し、水洗し、乾燥し、そして濾過した 。得られた生成物はオレンジ色で、屈折率が25℃にて1.45448、比重が25℃にて1 .0744、そして 中和価が0.27であった。収率は68.5%であった。 実施例8 アセチル・クエン酸トリ-2-(2-ブトキシエトキシ)エチル(ATBEEC)の製造 減圧水蒸気ストリッピングの後に、実施例7の粗反応混合物の一部〔クエン酸 トリ-2-(2-ブシキシエトキシ)エチル〕を採取してアルコールとトルエンを除 去した。このエステルのヒドロキシル基を以下のようにアセチル化した。エステ ルに硫酸(0.2%)を加え、本混合物を75℃に加熱し、攪拌しながら無水酢酸を 徐々に加え、反応混合物を105〜110℃に加熱した。10%過剰の無水酢酸を使用し て、アセチル化を完全に進行させた。アセチル化後、反応混合物を75℃に冷却し 、炭酸ナトリウム水溶液で中和し、化学的漂白処理を施し、水洗し(2回)、減 圧水蒸気ストリッピングし、そして濾過した。収率は76%、カラーは90APHA、中 和価は0.17、比重は1.0646(25℃)、そして屈折率は1.4495(25℃)であった。 実施例9 クエン酸トリ-n-プロポキシイソプロピル(TPPC)の製造 2-(2-ブトキシエトキシ)エタノールの代わりにn-プロポキシイソプロピル アルコールを使用したこと以外は、実施例7に記載の一般的手順にしたがって表 記化合物を製造した。 実施例10 アセチル・クエン酸トリ-n-プロポキシイソプロピル(ATPPC)の製造 実施例8に記載の一般的手順にしたがって、TPPCをアセチル化することによっ て表記化合物を製造した。 実施例11 クエン酸トリ-n-ブトキシイソプロピル(TBPC)の製造 2-(2-ブトキシエトキシ)エタノールの代わりにn-ブトキシイソプロピルア ルコールを使用したこと以外は、実施例7に記載の一般的手順にしたがって表記 化合物を製造した。 実施例12 アセチル・クエン酸トリ-n-ブトキシイソプロピル(ATBPC)の製造 実施例8に記載の一般的手順にしたがって、TBPCをアセチル化することによっ て表記化合物を製造した。 実施例13 クエン酸トリ-2-ブトキシエチル(TBEC)の製造 2-(2-ブトキシエトキシ)エタノールの代わりに2-ブトキシエタノールを使 用したこと以外は、実施例7に記載の一般的手順にしたがって表記化合物を製造 した。 実施例14 アセチル・クエン酸トリ-n-ブトキシイソプロピル(ATBEC)の製造 実施例8に記載の一般的手順を使用し、TBECをアセチル化することによっ て表記化合物を製造した。 実施例15 アセチル・クエン酸トリ-n-ステアリル(ATSC)の製造 ビグローカラムを使用しないこと以外は、実施例7に記載の一般的手順にした がってクエン酸トリステアリルを製造した。過剰のステアリルアルコールを減圧 水蒸気ストリッピングによって除去し、実施例8に記載の一般的手順を使用して エステルをアセチル化した。生成物のカラーはガードナー4〔バーニッシュ・ス ケール(Varnish Scale)〕、中和価は0.16、そして融点は39.7℃であった。 実施例16 クエン酸トリ-2-エトキシエチル(TEEC)の製造 2-ブトキシエタノールの代わりに2-エトキシエタノールを使用したこと以外は 、実施例7に記載の手順を繰り返して表記化合物を得た。生成物の純度は97.6% であり、中和価は0.12であり、25℃での屈折率は1.4513であり、25℃での比重は 1.323であり、そしてカラー(APHA)は約30であった。 実施例17 アセチル・クエン酸トリ-2-エトキシエチル(ATEEC)の製造 実施例16において製造したクエン酸トリ-2-エトキシエチルを、実施例8に記 載の一般的手順を使用してアセチル化した。表記化合物の純度は95.6%、中和価 は0.3、25℃での屈折率は1.4475、25℃での比重は1.1325、そしてカラー(APHA )は約50であった。 実施例18 ブチリル・クエン酸トリブチル(BTBC)の製造 実施例8に記載の手順を使用し、無水酢酸の代わりに無水酪酸を使用して、ク エン酸トリブチル(ノースカロライナ州グリーンズボロのモルフレックス社から 市販)をブチリル化して表記化合物を得た。 実施例19 クエン酸トリシクロヘキシル(TCHC)の製造 上記実施例に記載の一般的エステル化法を使用して、クエン酸をシクロヘキサ ノールでエステル化することによりクエン酸トリシクロヘキシルを製造した。 実施例20 アセチル・クエン酸トリメチル(ATMC)の製造 クエン酸をメタノールでエステル化し、そして上記実施例に記載の一般的手順 を使用してアセチル化することによってアセチル・クエン酸トリメチルを製造し た。 パートII:熱可塑性配合物の製造 上記実施例において製造した可塑剤と相溶化剤を、ポリ(乳酸)(PLA)およ び酢酸セルロース(CA)において評価した。一般には、相溶性のレベルを決定す るのに下記の規準を使用した。1つ目の規準、溶融中および溶融後の材料の目視 検査;2つ目の規準、プラスチコーダーによる時間−トルク曲線(L vs.t) の検討;3つ目の規準、記載の条件下で連続的プレスドシートが得られるかどう かの決定;4つ目の規準、浸出に対するプラックの検討;5つ目の規準、プラッ クを周囲温度にて貯蔵し、浸出に関して(すなわちブロッキングに関して)試験 した。 評価のための装置としては、EPL-V5501プラスチコーダー(C.W.ブラベンダー )、CR5クロマトパック(Chromatopac)、トルクの測定/グラフ作製のための2 -チャンネルレコーダー(島津製作所)、ローラーブレードを取り付けた60ml容 量のシグマミキサー(C.W.ブラベンダー)、および厚さ20ミルのプレス板を備え た油圧 プレスなどがある。樹脂と可塑剤を250mlのビーカー中に計量供給し、スパチュ ラで混合した。プラスチコーダーの温度とrpmを一定のレベルにあらかじめセッ トした(特に明記しない限り、PLAに対しては140〜170℃に、そしてCAに対して は190〜205℃にセットした)。CR5レコーダーをスタートさせ、混合した材料を シグマミキサーに加えた。特に明記しない限り、材料を8分混合し、トルクのチ ャートを記録した。直ちにミキサーから材料を取り出し、冷却した。浸出につい て調べるために、プレスしたプラックを作製した。得られた結果を表1と2に示 す。表中、“X”は記載の条件下において相溶性があることを示している。 表1に記載のデータは、ECとBCの部分エステル(2.0と2.5)が、完全エステル と同様にセルロース系ポリマーに対して相溶性があること、および分解性熱可塑 性組成物中の可塑剤として使用可能であることを示している。さらに、部分エス テルを使用したときに、酢酸セルロースの早すぎる分解は認められなかった。し たがって本発明によれば、完全エステル対応物より容易に且つ経済的に得られる 部分エステルを使用して、セルロース系の分解性熱可塑性組成物の物理的改質が 可能となる。 表2に記載のデータは、アルコキシエーテルベースの極性のクエン酸エステル であるTPPC、ATPPC、TBPC、ATBPC、TBEC、ATBEC、およびTBEECが、分解性ポリエ ステル樹脂〔例えばポリ(乳酸)〕用の可塑剤として適切であることを示してい る。これらの試験中、より高いレベルにて起こる可塑剤の浸出は、必要に応じて タルクまたは他の適切な充填剤を導入することによって抑制できることは言うま でもない。表2のデータはさらに、ヒドロキシル基を官能化していないクエン酸 トリエステルであるTEC、TPPC、TBPC、TBEC、TBEEC、およびTCHC が分解性ポリ エステル〔例えばポリ(乳酸)〕の可塑剤として適切であることを示している。 さらに、可塑剤中に遊離のヒドロキシル基が存在するにもかかわらず、ポリエス テル主鎖の分解は認められなかった。 本発明を詳細に説明してきたが、これらの説明は単に例証のためのものであっ て、これによって本発明が限定されることはない。好ましい実施態様だけを説明 してきたこと、本発明に精神に属する全ての変形および改良形が保護されるべき であることは言うまでもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フル,エゼキエル・エイチ アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 27417,グリーンズボロ,ピー・オー・ボ ックス 7203 (72)発明者 ジャクソン,エル・マール アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 47282,ジェームズタウン,ハムリン・コ ート 101

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 脂肪族ポリカルボン酸の部分エステルによって物理的に改質した分解性 のセルロース系ポリマーを含んだ、物理的に改質した分解性の熱可塑性組成物。 2. 前記分解性ポリマーが酢酸セルロースである、請求の範囲第1項に記載 の熱可塑性組成物。 3. 前記部分エステルが、約60〜95%のエステル化が施された部分エステル である、請求の範囲第1項に記載の熱可塑性組成物。 4. 前記部分エステルが式I (式中、RはH、R'-CO-、またはPh-R'n-CO- であって、このときR'は C1〜C18脂肪族基であり、nは0または1であり、Phはフェニル基であり; R1、R2、およびR3は同一または互いに異なっていて、H、C1〜C18の脂肪族 基もしくは脂環式基、またはR'(OR")m- から選ばれ、このときR'は上記にて 定義した通りであり、R" はC1〜C8アルキル基であり、mは1〜15の整数であ り;そしてこのときR1とR2とR3を合わせたうちの約5〜40%がHである)を 有する、請求の範囲第3項に記載の熱可塑性組成物。 5. RがHまたはR'-CO-である、請求の範囲第4項に記載の熱可塑性組 成物。 6. R'がC1〜C6アルキル基である、請求の範囲第5項に記載の熱可塑性 組成物。 7. RがPh-R'n-CO- である、請求の範囲第4項に記載の熱可塑性組成 物。 8. nが0である、請求の範囲第7項に記載の熱可塑性組成物。 9. nが1である、請求の範囲第7項に記載の熱可塑性組成物。 10. R'がC1〜C6アルキル基である、請求の範囲第9項に記載の熱可塑性 組成物。 11. R1、R2、およびR3がHまたはC1〜C18アルキル基である、請求の範 囲第4項に記載の熱可塑性組成物。 12. R1、R2、およびR3がHまたはC1〜C6アルキル基である、請求の範 囲第11項に記載の熱可塑性組成物。 13. R1、R2、およびR3がHまたはR'(OR")m- である、請求の範囲第4 項に記載の熱可塑性組成物。 14. R'とR"がそれぞれC1〜C6アルキル基である、請求の範囲第13項に 記載の熱可塑性組成物。 15. mが1〜5である、請求の範囲第14項に記載の熱可塑性組成物。 16. 式I (式中、RはH、R'-CO-またはPh-R'n-CO-であって、このときR'はC1 〜C18脂肪族基であり、nは0または1であり、Phはフェニル基であり;R1 、R2、およびR3は同一または互いに異なっていて、H、C1〜C18の脂肪族基 もしくは脂環式基、またはR'(OR")m- から選ばれ、このときR'は上記にて定 義した通りであり、R"はC1〜C8アルキル基であり、mは1〜15の整数であり ;そしてこのときR1とR2とR3を合わせたうちの約5〜40%がHである)で示 される単離された実質的に純粋なクエン酸部分エステルを含んだ、分解性セルロ ース系ポリマーを含む分解性熱可塑性組成物を物理的に改質するのに有効な組成 物。 17. RがHまたはR'-CO- である、請求の範囲第16項に記載の組成物。 18. R'がC1〜C6アルキル基である、請求の範囲第17項に記載の組成物。 19. RがPh-R'n-CO- である、請求の範囲第16項に記載の組成物。 20. nが0である、請求の範囲第19項に記載の組成物。 21. nが1である、請求の範囲第16項に記載の組成物。 22. R'がC1〜C6アルキル基である、請求の範囲第21項に記載の組成物。 23. R1、R2、およびR3がHまたはC1〜C18アルキル基である、請求の範 囲第16項に記載の組成物。 24. R1、R2、およびR3がHまたはC1〜C6アルキル基である、請求の範 囲第23項に記載の組成物。 25. R1、R2、およびR3がR'(OR")m- である、請求の範囲第16頁に記載 の組成物。 26. R'とR"がそれぞれC1〜C6アルキル基である、請求の範囲第25項に記 載の組成物。 27. mが1〜5である、請求の範囲第25項に記載の組成物。 28. 式I (式中、RはH、R'-CO-、またはPh-R'n-CO- であって、このときR'は C1〜C18脂肪族基であり、nは0または1であり、Phはフェニル基であり; R1、R2、およびR3は同一または互いに異なっていて、H,C1〜C18の脂肪族 基もしくは脂環式基、またはR'(OR")m- から選ばれ、このときR'は上記にお いて定義した通りであり、R"はC1〜C8アルキル基であり、mは1〜15の整数 であり;但しこのとき基R1、R2、およびR3を合わせたうちの少なくとも一部 がR'(OR")m- である)で示されるクエン酸エステルによって物理的に改質し た分 解性のポリエステルポリマーを含む、物理的に改質した分解性熱可塑性組成物。 29. 前記分解性ポリエステルが、ポリ(乳酸)ポリマーまたはポリ(3-ヒ ドロキシバレリアン酸)/ポリ(3-ヒドロキシ酪酸)コポリマーである、請求 の範囲第28項に記載の熱可塑性組成物。 30. 前記分解性ポリエステルがポリ(乳酸)ポリマーである、請求の範囲第 29項に記載の熱可塑性組成物。 31. R1、R2、およびR3がそれぞれ式R'(OR")mで示される基である、請 求の範囲第28項に記載の熱可塑性組成物。 32. ヒドロキシル基を官能化していないクエン酸トリエステルによって物理 的に改質した分解性ポリエステル樹脂を含む、物理的に改質した分解性熱可塑性 組成物。 33. 前記分解性ポリエステルが、ポリ(乳酸)ポリマーまたはポリ(3-ヒ ドロキシバレリアン酸)/ポリ(3-ヒドロキシ酪酸)コポリマーである、請求 の範囲第32項に記載の熱可塑性組成物。 34. 前記分解性ポリエステルがポリ(乳酸)ポリマーである、請求の範囲第 33項に記載の熱可塑性組成物。 35. 前記クエン酸トリエステルが式II (式中、R4、R5、およびR6は同一または互いに異なっていて、C1〜C18の脂 肪族基もしくは脂環式基、またはR'(OR")m- から選ばれ、このときR'は前記 にて定義した通りであり、R"はC1〜C8アルキル基であり、mは1〜15の整数 である)を有する、請求の範囲第32項に記載の熱可塑性組成物。 36. アセチル・クエン酸トリメチル;ブチリル・クエン酸トリエチル;ヘキ サノイル・クエン酸トリエチル;ノナノイル・クエン酸トリエチル;ベンゾイル ・クエン酸トリエチル;ブチリル・クエン酸トリブチル;およびアセチル・クエ ン酸トリステアリル;からなる群から選ばれるヒドロキシル官能化したクエン酸 エステルによって物理的に改質した分解性セルロース系ポリマーまたは分解性ポ リエステルポリマーを含んだ、物理的に改質した分解性熱可塑性組成物。
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