JP2007245135A - 紫外線塗料硬化設備、塗料硬化方法 - Google Patents

紫外線塗料硬化設備、塗料硬化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不活性ガスの消費量を低減でき、しかも紫外線硬化型塗料の早期硬化を図ることができる紫外線塗料硬化設備を提供すること。
【解決手段】紫外線塗料硬化設備11は、ワークWに紫外線を照射して紫外線硬化型塗料を硬化させる。紫外線塗料硬化設備11は、処理槽12、搬送手段14、光源13及び供給手段31を備える。処理槽12は、槽上部12aが閉塞され、槽最下部にワーク出入口12c,12dが形成される。搬送手段14は、ワーク出入口12cを介してワークWを処理槽12内に搬入し、ワーク出入口12dを介して処理槽12外にワークWを搬出する。光源13は、処理槽12内のワークWに紫外線を照射する。供給手段31は、加熱された空気よりも軽い不活性ガスを処理槽12内に供給し、処理槽12内に溜める。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワークに紫外線を照射して、そのワーク表面に塗布された紫外線硬化型塗料を硬化させる紫外線塗料硬化設備、及び、ワークに紫外線を照射することによる塗料硬化方法に関するものである。
従来、紫外線塗料硬化設備は、車両用部品などのワークに塗布された紫外線硬化型塗料(UV塗料)を硬化させる工程などで使用されている。具体的にいうと、紫外線塗料硬化設備では、コンベアによりワークを一定方向に搬送しながらワーク表面に紫外線を照射することにより、ワーク表面のUV塗料の硬化処理を行う。
ところが、空気中に存在する酸素により、UV塗料の硬化が阻害されてしまうことがある(いわゆる「酸素阻害」)。従来の紫外線塗料硬化設備では、上記の酸素阻害を打ち消すように、高い光量の紫外線を照射してUV塗料を硬化させていたが、UV塗料を効率良く硬化させるためには、紫外線が照射される照射ゾーン内の酸素濃度をできるだけ低下させておくことが望ましい。
そこで、上部にワーク出入口が形成された処理槽を設け、処理槽内に炭酸ガス(二酸化炭素)などの不活性ガスが充満した状態で、処理槽内を通過するワークに対して紫外線を照射することが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。このようにすれば、空気よりも重い炭酸ガスが処理槽内に溜まるのに伴い、空気がワーク出入口から押し出されることで処理槽内の酸素濃度が低下するため、UV塗料を効率良く硬化させることができる。
特表2003−515445号公報(請求項1,5,6等参照) 特開2005−342549号公報(図1等参照)
ところで、紫外線の照射には通常UVランプが用いられる。このUVランプは、紫外線の照射時に発熱し、その熱は処理槽内の炭酸ガスの温度を上昇させる。特に、ワークが車両用部品のような大型部品であると、高出力のUVランプを複数用いてワーク表面に必要な照射量(例えば、数千ミリジュール)を確保する必要があるため、UVランプの発熱量は増加し、炭酸ガスの温度上昇は顕著になる。その結果、炭酸ガスの比重が小さくなって軽くなるため、槽上部のワーク出入口を介して炭酸ガスが処理槽外に漏れ易くなる。ゆえに、処理槽内の酸素濃度が高くなるため、UV塗料の硬化効率が低下してしまい、硬化不足となってしまう。しかも、酸素濃度を低く維持するためには、絶えず炭酸ガスを供給し続けなければならないため、炭酸ガスの消費量が多くなり、コストアップの原因となる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、不活性ガスの消費量を低減でき、しかも紫外線硬化型塗料の早期硬化を図ることができる紫外線塗料硬化設備及び塗料硬化方法を提供することにある。また、本発明の更なる目的は、大型のワークに対する処理も可能な紫外線塗料硬化設備及び塗料硬化方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ワークに紫外線を照射して、そのワーク表面に塗布された紫外線硬化型塗料を硬化させる紫外線塗料硬化設備であって、ガス不透過性の壁材により構成され、槽上部が閉塞されている一方で槽最下部にワーク出入口が形成された処理槽と、前記ワークを上昇させながら前記ワーク出入口を介して前記ワークを前記処理槽内に搬入するとともに、前記ワークを下降させながら前記ワーク出入口を介して前記処理槽外に前記ワークを搬出する搬送手段と、前記処理槽に設置され、前記処理槽内を通過する前記ワークに紫外線を照射する光源と、空気よりも軽い不活性ガスを送り出す不活性ガス源と、前記不活性ガスを前記処理槽の周囲の温度よりも高い温度に加熱する加熱手段と、前記不活性ガス源と流路的に接続され、前記不活性ガスを前記処理槽内に供給する供給手段とを備え、加熱された不活性ガスが前記処理槽内に溜まるように構成されたことを特徴とする紫外線塗料硬化設備をその要旨とする。
従って、請求項1に記載の発明によると、空気よりも軽い不活性ガスが加熱手段によって加熱されるため、空気との比重差が大きくなって不活性ガスがさらに軽くなる。その結果、不活性ガスは、槽上部が閉塞された処理槽内に溜まりやすくなる。即ち、不活性ガスが処理槽外に漏れにくくなるため、不活性ガスの消費量を低減できる。しかも、加熱された不活性ガスが処理槽内に溜まることにより、処理槽内の温度が高くなるため、紫外線硬化型塗料は、紫外線だけでなく不活性ガスの熱によっても硬化が促進される。よって、紫外線硬化型塗料の早期硬化を図ることができる。
また、処理槽がガス不透過性の壁材によって構成されているため、不活性ガスが壁部を透過して処理槽外に漏れることがない。さらに、ワーク出入口が槽最下部に形成されているため、ワーク出入口からの不活性ガスの漏れを最小限に抑えることができる。従って、ある程度大きくワーク出入口を形成することも可能となり、例えば三次元的な形状を有する大型のワークに対する処理も可能となる。
ここで、不活性ガスとしては、狭義にはヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガスなどの希ガス族元素が挙げられ、広義には化学反応性の低い窒素ガスなども挙げられる。そして、空気よりも軽い不活性ガスとしては、ヘリウムガスや窒素ガスなどが挙げられるが、ヘリウムガスに比べてかなり安価な窒素ガスを用いることが好ましい。また、不活性ガスとして窒素ガスを用いれば、ヘリウムガスに比べて気体拡散速度が低いため、不活性ガスが処理槽外に漏れにくくなる。
上記発明において、前記供給手段は、前記加熱手段によって加熱された窒素ガス(不活性ガス)を前記処理槽内に供給してもよいし(請求項2)、未加熱の窒素ガスを前記処理槽内に供給した後で、加熱手段によって加熱してもよいが、前記加熱手段によって加熱された窒素ガスを前記処理槽内に供給することが好ましい。このようにすれば、加熱手段を処理槽内に設けなくても済むため、処理槽を小型化できる。また、加熱手段が処理槽内を通過するワークの邪魔にならない。
上記発明において、前記処理槽の側壁の内面に、斜め上方に向かって延びる熱対流誘導板を突設することが好ましい(請求項3)。不活性ガスが温度低下に伴って比重が大きくなり、槽上部から側壁の内面に沿って下方に流れたとしても、不活性ガスは、熱対流誘導板によって上方に導かれるために循環しやすくなる。これにより、不活性ガスが温度低下に伴って処理槽外に漏れることを防止できる。
また、上記発明において、前記搬送手段は、前記ワークをワーク支持体で支持しながら搬送するフロアコンベアであり、前記供給手段は、前記処理槽の槽底部に配置されていることが好ましい(請求項4)。この場合、搬送手段がワークを下方から支持して搬送するフロアコンベアであるため、搬送手段に付着した異物がワークに落下する心配がなく、ワーク表面の紫外線硬化型塗料へのゴミの付着を防止することができる。また、供給手段から供給された不活性ガスは、槽底部から槽上部側に向かって流れるため、その流れの方向は、処理槽内にて発生した循環流(熱対流)の方向と等しくなる。ゆえに、処理槽内における循環流の乱れを防止することができる。さらに、加熱された不活性ガスは槽上部側に流れるために、槽底部の温度よりも槽上部の温度のほうが高くなる傾向にあるが、供給手段を槽底部に配置することにより、処理槽内を均一に加熱できる。
上記課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、槽上部が閉塞されている一方で槽最下部にワーク出入口が形成された処理槽内に、空気よりも軽い加熱不活性ガスを溜めるとともに、この状態で前記ワーク出入口を介してワークの搬入及び搬出を行いながら、前記処理槽内を通過する前記ワークに紫外線を照射することにより、そのワーク表面に塗布された紫外線硬化型塗料を硬化させることを特徴とする塗料硬化方法をその要旨とする。
従って、請求項5に記載の発明によると、槽上部が閉塞された処理槽内に空気よりも軽い加熱不活性ガスを溜めるため、加熱不活性ガスが処理槽外に漏れにくくなり、不活性ガスの消費量を低減できる。また、処理槽内に加熱不活性ガスを溜めた状態でワークの搬入及び搬出が行われるため、ワークに紫外線が照射される時点で、処理槽内には加熱不活性ガスが充満する。よって、紫外線硬化型塗料は酸素に阻害されることなく硬化する。しかも、加熱不活性ガスが処理槽内に溜まることで処理槽内の温度が高くなるため、紫外線硬化型塗料は、紫外線だけでなく不活性ガスの熱によっても硬化が促進される。よって、紫外線硬化型塗料の早期硬化を図ることができる。
以上詳述したように、請求項1〜5に記載の発明によると、不活性ガスの消費量を低減でき、しかも紫外線硬化型塗料の早期硬化を図ることができる紫外線塗料硬化設備及び塗料硬化方法を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、紫外線塗料硬化設備11は、大型のワークWを製造するための製造ラインに組み込まれ、ワークWに紫外線を照射して、前工程においてワーク表面に塗布された紫外線硬化型塗料(UV塗料)を硬化させる設備である。なお、本実施形態のワークWは、被塗面W1を表面側に有する一方で被塗面W1でない凹状曲面W2を裏面側に有する樹脂製の車両用部品(バンパー)である。
また、紫外線塗料硬化設備11は、例えば鉄板などのようなガス不透過性の壁材によって略直方体状に形成された処理槽12を備えている。処理槽12の槽上部12aは天井によって閉塞されている。一方、処理槽12の槽底部12b(槽最下部)には、処理槽12内にワークWを搬入するためのワーク搬入口12c(ワーク出入口)と、処理槽12外にワークWを搬出するためのワーク搬出口12d(ワーク出入口)とがそれぞれ別の場所に開口されている。
図1,図2に示されるように、処理槽12の側壁12eの内面には、複数枚の熱対流誘導板12fが突設されている。各熱対流誘導板12fは、側壁12eの上下方向に沿って等間隔に配置されており、それぞれ斜め上方に向かって延びている。熱対流誘導板12fは、槽上部12aから下方に流れる不活性ガスを再び上方に導く機能を有している(図2(a),(b)の矢印を参照)。
また、紫外線塗料硬化設備11は、搬送手段としてのフロアコンベア14を備えている。フロアコンベア14は、凹状曲面W2を下方に向けた状態の前記ワークWをワーク支持体19で支持しながら搬送するようになっている。また、フロアコンベア14は、ワークWを上昇させながらワーク搬入口12cを介してワークWを処理槽12内に搬入するとともに、ワークWを下降させながらワーク搬出口12dを介して処理槽12外にワークWを搬出するようになっている。なお、フロアコンベア14は、ワーク支持体19が搬送されるワーク搬送経路18を備えている。ワーク搬送経路18は、断面コ字状をなす一対のガイドレール17aによって構成されている。両ガイドレール17aは、ワーク搬送経路18の長手方向に平行に設けられている。
図2(a)に示されるように、ワーク支持体19は、4つの車輪17cが回転可能に取り付けられた台車17を備えている。各車輪17cは、一対のガイドレール17aによって支持されるようになっている。このため、台車17は、例えば図示しない牽引部材(ワイヤやチェーン等)で引っ張られることにより、両ガイドレール17a(ワーク搬送経路18)に沿って移動する。なお、台車17が自走する構成であってもよい。また、ワーク支持体19は、台車17に対して回動可能に設けられた支持棒17bを備えている。支持棒17bは、上端部にてワークWを支持するとともに、下端部にワークWよりも重い錘17dを有している。これにより、ワーク支持体19がワーク搬送経路18の傾斜部分を通過する際に、支持棒17bは、錘17dによって台車17に対して回動する。このため、支持棒17bはガイドレール17aの設置面に対してほぼ直立状態に維持され、支持棒17bに支持されるワークWの向きはほぼ同じ状態に維持される。
図1,図2(a)に示されるように、前記処理槽12には、複数のUVランプ13(光源)が設置されている。各UVランプ13は、処理槽12内においてフロアコンベア14の最高到達点がある箇所に対応して設けられている。具体的にいうと、UVランプ13は、処理槽12において互いに対向する側壁12eの上部に各2本ずつ設けられている。よって、紫外線を照射する照射ゾーンは、槽上部12a近傍に位置するようになる。これらUVランプ13は、ワークWの搬送方向(処理槽12の長手方向)と平行(即ち横置き)に設置されており、処理槽12内を通過するワークWに紫外線を照射するようになっている。なお、各UVランプ13は、横置きに設置されていたが、縦置きに設置されていてもよい。このようにすれば、UV塗料をムラなく硬化させることができる。
UVランプ13としては、図2(a)に示すように、発光部13aと、凹状の反射面を有するアルミ板13b(反射板)とを備える集光形のランプが用いられる。UVランプ13と処理槽12とを区画する位置には、区画体としての熱線カットフィルタ13cが設けられている。熱線カットフィルタ13cは、UVランプ13から照射される紫外線を処理槽12内に透過させるようになっている。よって、UVランプ13は、加熱窒素ガスが充満している処理槽12に近付けて配置される。
図1に示されるように、紫外線塗料硬化設備11は、空気よりも軽い窒素ガス(不活性ガス)を送り出すタンク32(不活性ガス源)を備えている。また、紫外線塗料硬化設備11は、タンク32と処理槽12内との間を連通しうる窒素ガス供給経路を構成する窒素ガス供給管37を備えている。窒素ガス供給管37上には加熱装置34(加熱手段)が設置されている。加熱装置34は、タンク32から送り出された窒素ガスを処理槽12の周囲の温度(本実施形態では20℃以上40℃以下)よりも高い温度(本実施形態では50℃以上90℃以下)に加熱するようになっている。なお、本実施形態の加熱装置34は、熱交換器を加熱源とする装置である。
また、窒素ガス供給管37上には、窒素ガスを処理槽12内に供給する窒素ガス供給装置31(供給手段)が設置されている。即ち、窒素ガス供給装置31は、窒素ガス供給管37を介して加熱装置34及びタンク32と流路的に接続されている。窒素ガス供給装置31は、窒素ガス供給ポンプ33、窒素ガス供給バルブ35及び窒素ガス供給口36を備えている。窒素ガス供給ポンプ33は、加熱装置34の下流側に配置されており、加熱装置34によって加熱された加熱窒素ガスを処理槽12側に供給するようになっている。窒素ガス供給バルブ35は、窒素ガス供給ポンプ33の下流側に配置されており、窒素ガス供給管37を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。窒素ガス供給バルブ35は、開状態に切り替えられた際に、処理槽12内に加熱窒素ガスを供給可能とするようになっている。なお、本実施形態の窒素ガス供給バルブ35は、図示しないソレノイドにより作動する電磁弁である。また、窒素ガス供給口36は、処理槽12の前記槽底部12bの複数箇所に設置されており、加熱窒素ガスを処理槽12内に供給するようになっている。これにより、加熱窒素ガスが処理槽12内に溜まるようになる。なお、本実施形態の窒素ガス供給口36は、上方に開口するノズルである。
図1に示されるように、紫外線塗料硬化設備11は、窒素ガスよりも軽いヘリウムガスを送り出すタンク42を備えている。また、紫外線塗料硬化設備11は、タンク42と処理槽12内との間を連通しうるヘリウムガス供給経路を構成するヘリウムガス供給管43を備えている。また、ヘリウムガス供給管43上には、ヘリウムガス供給ポンプ44、ヘリウムガス供給バルブ45及びヘリウムガス供給口41が設置されている。ヘリウムガス供給ポンプ44は、タンク42から送り出されたヘリウムガスを処理槽12側に供給するようになっている。ヘリウムガス供給バルブ45は、ヘリウムガス供給ポンプ44の下流側に配置されており、ヘリウムガス供給管43を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。ヘリウムガス供給バルブ45は、開状態に切り替えられた際に、処理槽12内にヘリウムガスを供給可能とするようになっている。なお、本実施形態のヘリウムガス供給バルブ45は、図示しないソレノイドにより作動する電磁弁である。また、ヘリウムガス供給口41は、処理槽12の前記槽上部12aに配置されており、ヘリウムガスを処理槽12内に供給するようになっている。これにより、ヘリウムガスが処理槽12内の槽上部12aのみに溜まるようになる。処理槽12内へのヘリウムガスの供給量は、窒素ガスの供給量に比べてかなり少なくてよく、例えば本実施形態ではコスト性を考慮して窒素ガスの供給量の1/10程度に設定している。なお、ヘリウムガスの供給は必須ではなく、必要に応じて適宜行われる。
図1に示されるように、処理槽12内の前記照射ゾーンには、酸素濃度計24及び温度計25が設置されている。酸素濃度計24は、処理槽12内の酸素濃度を測定して、酸素濃度測定信号を出力するようになっている。また、温度計25は、処理槽12内の温度を測定して、CPU21に温度測定信号を出力するようになっている。なお、酸素濃度計24は、処理槽12内のフロアコンベア14の最高到達点の近傍に位置しており、最高到達点に搬送されてきたワークWの下端よりも下方に位置している。従って、酸素濃度計24によってワークW付近の酸素濃度を正確に測定できる。同様に、温度計25も、上記最高到達点の近傍に位置しており、最高到達点に搬送されてきたワークWの下端よりも下方に位置している。従って、温度計25によってワークW付近の温度を正確に測定できる。
次に、紫外線塗料硬化設備11の電気的構成について説明する。
図1に示されるように、紫外線塗料硬化設備11は、設備全体を統括的に制御するための制御装置15を備えている。制御装置15は、CPU21、ROM22、RAM23、入出力回路等により構成されている。CPU21は、UVランプ13、フロアコンベア14、加熱装置34、窒素ガス供給ポンプ33、窒素ガス供給バルブ35、ヘリウムガス供給ポンプ44及びヘリウムガス供給バルブ45に電気的に接続されており、各種の駆動信号によってそれらを制御する。
また、CPU21には、前記酸素濃度計24から出力された酸素濃度測定信号が入力されるようになっている。そして、CPU21は、酸素濃度測定信号が示す酸素濃度が閾値以上(例えば5%以上)であるか否かを判定するようになっている。酸素濃度測定信号が示す酸素濃度が閾値以上である場合、CPU21は、窒素ガス供給バルブ35を開状態に切り替える制御を行うようになっている。一方、酸素濃度測定信号が示す酸素濃度が閾値未満である場合、CPU21は、窒素ガス供給バルブ35を閉状態に切り替える制御を行うようになっている。このような制御によれば、処理槽12内の酸素濃度を一定に保つことができるため、塗装品質が安定する。また、窒素ガスの無駄な供給が減るため、窒素ガスの消費量をよりいっそう低減できる。
さらに、CPU21には、前記温度計25から出力された温度測定信号が入力されるようになっている。そして、CPU21は、温度測定信号が示す温度が60℃であるか否かを判定するようになっている。温度測定信号が示す温度が60℃未満である場合、CPU21は、加熱装置34による窒素ガスの加熱を開始する制御を行うようになっている。また、温度測定信号が示す温度が60℃よりも高くなると、CPU21は、加熱装置34による窒素ガスの加熱を停止する制御を行うようになっている。このような制御によれば、処理槽12内の温度を一定に保つことができるため、UV塗料の硬化時間が一定になり、塗装品質が安定する。また、窒素ガスを無駄に加熱しなくても済むため、加熱に要するエネルギを節約できる。
次に、紫外線塗料硬化設備11を用いた塗料硬化方法を説明する。
まず、CPU21は、加熱装置34に駆動信号を出力し、タンク32から送られてきた窒素ガスを例えば60℃に加熱する制御を行う。その結果、窒素ガスの比重が小さくなって、空気との比重差が大きくなり、窒素ガスが軽くなる。本実施形態では、0℃で0.967となる窒素ガスの比重が60℃に加熱された際に0.8程度に低下し、空気の比重(約1)との差が大きくなる。
次に、CPU21は、窒素ガス供給ポンプ33及び窒素ガス供給バルブ35に駆動信号を出力する。これにより、窒素ガス供給バルブ35が開状態に切り替わり、加熱装置34にて加熱された加熱窒素ガスが、窒素ガス供給ポンプ33によって窒素ガス供給管37を通過し、処理槽12内に充填される。なお、窒素ガスは加熱によって軽くなっているため、槽底部12bにあるワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dを介して窒素ガスが処理槽12外に漏れることが防止される。
なお本実施形態では、処理槽12内に窒素ガスのみを供給するが、窒素ガスに加えて少量のヘリウムガスを処理槽12内に供給するようにしてもよい。この場合、CPU21は、ヘリウムガス供給ポンプ44及びヘリウムガス供給バルブ45に駆動信号を出力する。これにより、ヘリウムガス供給バルブ45が開状態に切り替わり、タンク42内のヘリウムガスが、ヘリウムガス供給ポンプ44によってヘリウムガス供給管43を通過し、処理槽12内に充填される。なお、ヘリウムガスの比重は窒素ガスの比重よりもかなり小さいため(0℃でのヘリウムガスの比重は0.138)、ヘリウムガスは槽上部12aに溜まる。これにより、処理槽12内の酸素濃度をより低くすることができる。
この状態で、CPU21は、フロアコンベア14に駆動信号を出力し、ワーク搬入口12cを介して処理槽12内にワーク支持体19(ワークW)を搬入させるとともに、ワーク搬出口12dを介して処理槽12外にワーク支持体19(ワークW)を搬出させる。なお、UVランプ13は、紫外線の出力が安定するまでに時間がかかるため、常時点灯している。このため、処理槽12内を通過するワークWには紫外線が照射される。その結果、ワークWのワーク表面に塗布されたUV塗料が硬化する。
ところで、処理槽12内に充填された加熱窒素ガスは処理槽12内を上方に流れるものの、槽上部12aの天井に触れるなどして温度が徐々に低下してくるために比重が大きくなり、側壁12eに沿って下方に流れるようになる。このように、上方に流れる窒素ガスと下方に流れる窒素ガスとで、処理槽12内には循環流(熱対流)が発生する(図2(a)の矢印を参照)。そして、下方に流れた窒素ガスは、比重が大きくなったとしても空気よりはやや軽いため、槽底部12b付近に溜まりやすい。なお、窒素ガスは、気体拡散速度が低いため(0.18cm/s)、槽底部12b付近から漏れにくい。これにより、ワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dを介して処理槽12内に外部の空気が侵入しにくくなる。なお、下方に流れる窒素ガスの一部は、熱対流誘導板12fによって再び上方に導かれるため、熱対流が促進される。
[実施例及び比較例]
次に、処理槽からの不活性ガス(窒素ガスまたは炭酸ガス)の流出量を比較した結果を、実施例及び比較例に基づいて説明する。
まず、一端にワーク出入口が開口され、内容積が31.8Lとなる円筒状の処理槽のモデルを2種類準備した。具体的には、ワーク出入口を下端に配置し、処理槽内に窒素ガス(N)を充満させたものを実施例とし、ワーク出入口を上端に配置し、処理槽内に炭酸ガス(CO)を充満させたものを比較例とした。また、ワーク出入口を介して処理槽内に搬入されるワークとして、容積が0.07Lの円柱状のワーク小と、容積が0.28Lの円柱状のワーク大とを準備した。
次に、実施例及び比較例の処理槽に対してそれぞれワーク小及びワーク大を搬入・搬出させ、そのときにワーク出入口を介して流出する不活性ガスの流出量を測定した。このとき、1時間に60個のワークが搬入・搬出されるように、ワークの速度を設定した。なお、ワークを搬入・搬出しない場合にも、ワーク出入口を介して自然に流出する不活性ガスの流出量を測定した。具体的には、処理槽内の温度(装置内温度)を室温(23〜27℃)及び室温+10℃(33〜37℃)にした状態で流出量を測定し、それぞれの測定値をプロットし、それら2点を線で結んだ(図3のグラフ参照)。
このように測定した結果、実施例及び比較例の両方において、ワーク大を搬入・搬出した場合の不活性ガスの流出量のほうが、ワーク小を搬入・搬出した場合の不活性ガスの流出量よりも大きくなった。また、室温(23〜27℃)での不活性ガスの流出量は、実施例においても比較例においても大差はなかった。ところが、比較例では、装置内温度が上昇するのに伴い、不活性ガス(炭酸ガス)の流出量は急激に増加した。従って、不活性ガスが処理槽外に漏れやすく、不活性ガスの消費量を低減しにくいため、比較例の装置構造にして炭酸ガスを用いる技術を本実施形態の紫外線塗料硬化設備11に採用することは、不適当であることが証明された。一方、実施例では、装置内温度が上昇しても、不活性ガス(窒素ガス)の流出量はさほど増加しなかった。従って、処理槽内がUVランプで加熱される本実施形態の紫外線塗料硬化設備11には、実施例の装置構造にして窒素ガスを用いる技術が適することが分かった。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の紫外線塗料硬化設備11では、空気よりも軽い窒素ガスが加熱装置34によって加熱されるため、空気との比重差が大きくなって窒素ガスがさらに軽くなる。その結果、窒素ガスは、槽上部12aが閉塞された処理槽12内に溜まりやすくなる。即ち、窒素ガスが処理槽12外に漏れにくくなるため、窒素ガスの消費量を低減できる。しかも、加熱された窒素ガスが処理槽12内に溜まることにより、処理槽12内の温度が高くなるため、UV塗料は、紫外線だけでなく窒素ガスの熱によっても硬化が促進される。よって、UV塗料の早期硬化を図ることができる。
また、処理槽12がガス不透過性の壁材によって構成されているため、窒素ガスが槽上部12aの天井、槽底部12b及び側壁12eなどを透過して処理槽12外に漏れることがない。さらに、ワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dが槽底部12bに形成されているため、ワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dからの窒素ガスの漏れを最小限に抑えることができる。従って、ある程度大きくワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dを形成することも可能となり、三次元的な形状を有する大型のワークWに対する処理も可能となる。
(2)本実施形態では、ワークWを支持するワーク支持体19は、ワーク搬送経路18の傾斜部分を上昇しながらワーク搬入口12cを通過し、ワーク搬送経路18の傾斜部分を下降しながらワーク搬出口12dを通過する。このように、ワーク支持体19がワーク搬送経路18の傾斜部分を通過する場合、支持棒17bは、錘17dによって台車17に対して回動する。その結果、支持棒17bがガイドレール17aの設置面に対してほぼ直立した状態を維持し、支持棒17bに支持されるワークWの向きがほぼ同じ状態を維持するため、ワーク支持体19を上下方向から見た際の投影面積は、傾斜部分を通過する際であっても増加しない。従って、ワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dの開口面積を小さくすることができる。ゆえに、窒素ガスがワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dを介して処理槽12外に漏れることをより確実に防止できる。
(3)本実施形態のUVランプ13は、処理槽12内においてフロアコンベア14の最高到達点がある箇所に対応して設けられている。即ち、UVランプ13は、窒素ガス(及びヘリウムガス)が溜まるために酸素濃度が極少となる槽上部12a近傍に配置されている。これにより、紫外線を照射する際に酸素阻害が生じにくくなるため、UV塗料を効率良く硬化させることができる。
(4)本実施形態の塗料硬化方法では、ワークWの搬入を行ってから処理槽12内に窒素ガスを溜めるのではなく、窒素ガスを溜めておいてからワークWの搬入を行っている。よって、紫外線の照射に際し、ワークWを搬入した状態でフロアコンベア14を止めて、窒素ガスが溜まるのを待たなくても済む。従って、UV塗料の硬化作業を効率良く行うことができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の窒素ガス供給装置31は、槽底部12bに設置された窒素ガス供給口36などから構成されていた。しかし、窒素ガス供給装置31は、窒素ガスを槽上部12aから処理槽12内に供給するガス供給口51、及び、槽上部12aにおいてガス供給口51よりも下方に配置され、窒素ガスの通過時にその流れを整えて微小風速のダウンフローを生じさせるフィルタ52(整流手段)などから構成されていてもよい(図4参照)。なお、整流手段としてフィルタ52を用いる代わりに、パンチングメタルなどを用いてもよい。なお、フィルタ52は、繊維をまとめて積層することでマット状に構成されたものである。また、パンチングメタルは、板状部材に複数の貫通孔を規則的に配置することで構成される。
・上記実施形態の窒素ガス供給口36はノズルであったが、窒素ガスの供給路上にフィルタ53(図5参照)やパンチングメタルを設けた構成であってもよい。同様に、図6〜図9にて示される窒素ガス供給口36も、窒素ガスの供給路上にフィルタ53やパンチングメタルを設けた構成であってもよい。
・上記実施形態の処理槽12は、略直方体状に形成され、槽底部12bにワーク搬入口12cとワーク搬出口12dとが開口された構成であった。しかし、図6に示されるように、処理槽12を、上り勾配の通路、水平搬送通路及び下り勾配の通路を備えたいわゆる山形のトンネル状に形成し、槽最下部となる処理槽12の両端にワーク搬入口12cとワーク搬出口12dとを設けた構成にしてもよい。
・上記実施形態の台車17は、ワークWが処理槽12内に搬入された際に、処理槽12内を通過するようになっていたが、図7に示されるように、処理槽12の下方を通過するようにしてもよい。このようにすれば、台車17に付着した異物の処理槽12内への侵入を防止できる。
・上記実施形態では、加熱装置34によって加熱した窒素ガスを処理槽12内に供給するようになっていたが、図8に示されるように、加熱していない窒素ガスを処理槽12内に供給し、処理槽12内において窒素ガス供給口36の近傍に設けたヒータ55で、供給された窒素ガスを加熱するようにしてもよい。
・図9に示されるように、UV塗料の硬化時に蒸発する溶剤を回収する溶剤処理装置56を、処理槽12に接続してもよい。なお、処理槽12内の気体は、ファン57によって溶剤処理装置56に送られる。
・上記実施形態では、UVランプ13、フロアコンベア14、加熱装置34、窒素ガス供給ポンプ33、窒素ガス供給バルブ35、ヘリウムガス供給ポンプ44及びヘリウムガス供給バルブ45の制御を1つのCPU21で制御するようにしたが、各制御を別々のCPUで行うように構成してもよい。
・上記実施形態では、紫外線塗料硬化設備11によって塗装されるワークWとしてバンパーを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、空力付加物(スポイラーなど)などの他の車両用部品をワークWとしてもよい。また、ワークWは、必ずしも車両用部品でなくてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至3のいずれか1項において、前記ワークは、被塗面を表面側に有する一方で被塗面でない凹状曲面を裏面側に有する車両用部品であり、前記搬送手段は、前記凹状曲面のある裏面側を下方に向けた状態の前記ワークをワーク支持体で支持しながら搬送するフロアコンベアであり、前記供給手段は、前記処理槽の槽底部に配置されていることを特徴とする紫外線塗料硬化設備。
(2)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記光源は、前記処理槽内において前記搬送手段の最高到達点がある箇所に対応して設けられていることを特徴とする紫外線塗料硬化設備。
(3)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記処理槽の前記槽上部に、ヘリウムガスを供給するヘリウムガス供給口を設けたことを特徴とする紫外線塗料硬化設備。
(4)請求項4において、前記ワーク支持体は、前記処理槽内を通過するワーク搬送経路に沿って移動可能な台車と、前記台車に対して回動可能に設けられた支持棒とを備え、前記支持棒は、上端部にて前記ワークを支持するとともに、下端部に錘を有していることを特徴とする紫外線塗料硬化設備。
(5)技術的思想(4)において、前記台車は、前記ワークが前記処理槽内に搬入された際に、前記処理槽の下方を通過することを特徴とする紫外線塗料硬化設備。
(6)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記ワーク出入口は、前記処理槽の槽底部にて開口し、前記処理槽内に前記ワークを搬入するためのワーク搬入口と、前記処理槽外に前記ワークを搬出するためのワーク搬出口とからなることを特徴とする紫外線塗料硬化設備。
(7)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記不活性ガスは窒素ガスであることを特徴とする紫外線塗料硬化設備。
(8)請求項1乃至3のいずれか1項において、前記供給手段は、前記不活性ガスを前記槽上部から前記処理槽内に供給するガス供給口を有し、前記処理槽内の槽上部において前記ガス供給口よりも下方に配置され、前記不活性ガスの通過時にその流れを整えて微小風速のダウンフローを生じさせる整流手段を備えたことを特徴とする紫外線塗料硬化設備。
(9)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記処理槽内に設置され、前記処理槽内の酸素濃度を測定して酸素濃度測定信号を出力する酸素濃度計と、前記酸素濃度測定信号が示す酸素濃度が閾値以上であるか否かを判定し、前記酸素濃度測定信号が示す酸素濃度が閾値以上である場合に、前記供給手段による前記処理槽内への前記不活性ガスの供給を開始させるとともに、前記酸素濃度測定信号が示す酸素濃度が閾値未満である場合に、前記供給手段による前記処理槽内への前記不活性ガスの供給を停止させる制御手段とを備えることを特徴する紫外線塗料硬化設備。
本実施形態における紫外線塗料硬化設備の概略構成を示す断面図。 (a)は紫外線塗料硬化設備の概略構成を示す側断面図、(b)は処理槽における熱対流誘導板部分の構成を示す概略図。 不活性ガスの流出量を示すグラフ。 他の実施形態における紫外線塗料硬化設備の概略構成を示す断面図。 他の実施形態における紫外線塗料硬化設備の概略構成を示す断面図。 他の実施形態における紫外線塗料硬化設備の概略構成を示す断面図。 他の実施形態における紫外線塗料硬化設備の概略構成を示す側断面図。 他の実施形態における紫外線塗料硬化設備の概略構成を示す断面図。 他の実施形態における紫外線塗料硬化設備の概略構成を示す断面図。
符号の説明
11…紫外線塗料硬化設備
12…処理槽
12a…槽上部
12b…槽最下部にある槽底部
12c…ワーク出入口としてのワーク搬入口
12d…ワーク出入口としてのワーク搬出口
12e…処理槽の側壁
12f…熱対流誘導板
13…光源としてのUVランプ
14…搬送手段としてのフロアコンベア
19…ワーク支持体
31…供給手段としての窒素ガス供給装置
32…不活性ガス源としてのタンク
34…加熱手段としての加熱装置
W…ワーク
W1…被塗面
W2…凹状曲面

Claims (5)

  1. ワークに紫外線を照射して、そのワーク表面に塗布された紫外線硬化型塗料を硬化させる紫外線塗料硬化設備であって、
    ガス不透過性の壁材により構成され、槽上部が閉塞されている一方で槽最下部にワーク出入口が形成された処理槽と、
    前記ワークを上昇させながら前記ワーク出入口を介して前記ワークを前記処理槽内に搬入するとともに、前記ワークを下降させながら前記ワーク出入口を介して前記処理槽外に前記ワークを搬出する搬送手段と、
    前記処理槽に設置され、前記処理槽内を通過する前記ワークに紫外線を照射する光源と、
    空気よりも軽い不活性ガスを送り出す不活性ガス源と、
    前記不活性ガスを前記処理槽の周囲の温度よりも高い温度に加熱する加熱手段と、
    前記不活性ガス源と流路的に接続され、前記不活性ガスを前記処理槽内に供給する供給手段と
    を備え、
    加熱された不活性ガスが前記処理槽内に溜まるように構成された
    ことを特徴とする紫外線塗料硬化設備。
  2. 前記供給手段は、前記加熱手段によって加熱された窒素ガスを前記処理槽内に供給することを特徴とする請求項1に記載の紫外線塗料硬化設備。
  3. 前記処理槽の側壁の内面に、斜め上方に向かって延びる熱対流誘導板を突設したことを特徴とする請求項1または2に記載の紫外線塗料硬化設備。
  4. 前記搬送手段は、前記ワークをワーク支持体で支持しながら搬送するフロアコンベアであり、
    前記供給手段は、前記処理槽の槽底部に配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の紫外線塗料硬化設備。
  5. 槽上部が閉塞されている一方で槽最下部にワーク出入口が形成された処理槽内に、空気よりも軽い加熱不活性ガスを溜めるとともに、この状態で前記ワーク出入口を介してワークの搬入及び搬出を行いながら、前記処理槽内を通過する前記ワークに紫外線を照射することにより、そのワーク表面に塗布された紫外線硬化型塗料を硬化させることを特徴とする塗料硬化方法。
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