JP2007242094A - 磁気ヘッド、その製造方法、および磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ヘッド、その製造方法、および磁気ディスク装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007242094A
JP2007242094A JP2006060014A JP2006060014A JP2007242094A JP 2007242094 A JP2007242094 A JP 2007242094A JP 2006060014 A JP2006060014 A JP 2006060014A JP 2006060014 A JP2006060014 A JP 2006060014A JP 2007242094 A JP2007242094 A JP 2007242094A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic head
facing surface
head
medium facing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006060014A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Kameyama
正毅 亀山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2006060014A priority Critical patent/JP2007242094A/ja
Priority to US11/434,056 priority patent/US7599149B2/en
Publication of JP2007242094A publication Critical patent/JP2007242094A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3103Structure or manufacture of integrated heads or heads mechanically assembled and electrically connected to a support or housing
    • G11B5/3106Structure or manufacture of integrated heads or heads mechanically assembled and electrically connected to a support or housing where the integrated or assembled structure comprises means for conditioning against physical detrimental influence, e.g. wear, contamination
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion
    • G11B5/6082Design of the air bearing surface

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

【課題】浮上特性に与える悪影響を抑制すると共に磁気ディスク表面に衝突しても磁気ディスク表面に与える損傷の程度を抑制可能な磁気ヘッドおよびこれを備える磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】ヘッドスライダ30の媒体対向面30aには、空気流入端30LD側にフロントレール31が形成され、フロントレール31の幅方向両側30SD1,30SD2には、空気流出端30TR側に延びるサイドレール31、空気流出端30TR側で、ヘッドスライダ30の幅方向の略中央にリアセンターレール33と、その側方にはリアサイドレール34が形成される。媒体対向面30aの幅方向両側の溝部35の側縁部分35SDの表面には空気流入端30LD、空気流出端30TR、および空気流入端30LDと空気流出端30TRとの中央付近にカーボン膜からなる緩衝パッド36a,36b,36cが設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、磁気ヘッド、その製造方法、および磁気ディスク装置に係り、特に低浮上量の磁気ヘッド、その製造方法、および磁気ディスク装置に関する。
近年、磁気ディスク装置の記録密度の向上に伴い、記録および再生時の磁気ヘッドのヘッドスライダと磁気ディスクとの距離は極めて微小になっている。これは、磁気ディスクに形成されるビット(磁化領域の最小単位)の大きさが小さくなるに伴い、ビットから漏れる信号磁界が減少し、さらに信号磁界が漏れる空間的な範囲も狭くなってくるためである。ヘッドスライダと磁気ディスクとの距離(浮上量)は、10nmあるいはそれ以下になっている。
図1に示すように、磁気ヘッド200のヘッドスライダ201は磁気ディスク210に対向する面(媒体対向面)に空気ベアリングを形成する空気ベアリング(ABS)面202や溝部203が設けられている。ヘッドスライダ201は流入する空気による圧力とヘッドスライダを支持するフレキシャ(不図示)からのばね力によりバランスをとりながら極低浮上量を維持して素子部204により記録再生動作を行っている。
このような極低浮上状態では、磁気ディスク210の表面に微小な粒子215が存在している場合、ヘッドスライダ201のABS面202a,202bが粒子215に乗り上げ、ヘッドスライダ201の浮上姿勢が崩れる。この場合、ABS面202a,202bにはカーボン膜や水素化カーボン膜等の保護膜205が形成されており、磁気ディスク210の表面にも同様なカーボン膜の保護膜212が形成されているため、ABS面202a,202bが磁気ディスク210の保護膜212に接触しても損傷するほどではないことが多い。
特開2002−133632号公報
しかしながら、図1に示すように、極低浮上状態では、浮上姿勢が崩れた際にヘッドスライダ201の周縁部、例えば矢印で示す溝部203の空気流出端201TR部分が磁気ディスク210の保護膜212の表面に接触してしまうことがある。ヘッドスライダ201は、酸化アルミニウムと炭化チタンとの複合セラミックが用いられており、表面にセラミック粒子由来の凹凸が形成されている。このセラミックはカーボン膜よりも高硬度である。ヘッドスライダ201の溝部203ではセラミックが露出しているため接触により磁気ディスク210の保護膜212が損傷を受けてしまい、さらには記録層211までもが損傷し、回復し難いエラー(いわゆるハードエラー)が発生するという問題が生じる。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、浮上特性への影響を抑制すると共に磁気ディスク表面に衝突しても磁気ディスク表面に与える損傷の程度を抑制可能な磁気ヘッドおよびこれを備える磁気ディスク装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、磁気記録媒体に対向する媒体対向面に、該磁気記録媒体の移動により生じる空気流を受けて浮上するヘッドスライダを備える磁気ヘッドであって、
前記媒体対向面は、空気ベアリング面と、該空気ベアリング面よりも低い溝部を有し、
前記媒体対向面の周縁部の溝部の表面の一部に、当該溝部が磁気記録媒体に接触した場合に磁気記録媒体への損傷を防止する緩衝部材が配設されてなることを特徴とする磁気ヘッドが提供される。
本発明によれば、媒体対向面の周縁部において空気ベアリング面よりも低い溝部の表面に緩衝部材を形成することで、ヘッドスライダの浮上姿勢が偶発的に傾いた際に媒体対向面の周縁部が緩衝部材を介して磁気記録媒体の表面と接触するので、磁気記録媒体の表面に損傷を与えることを防止できる。
本発明の他の観点によれば、磁気記録媒体に対向する媒体対向面に、該磁気記録媒体の移動により生じる空気流を受けて浮上するヘッドスライダを備える磁気ヘッドの製造方法であって、記録あるいは再生素子を有する素子部が形成された基体の所定の面を加工して前記媒体対向面を加工する加工工程を有し、前記加工工程は、前記素子部を少なくとも覆う保護膜を形成する工程と、該保護膜および基体の一部を研削して溝部を形成する工程と、前記媒体対向面の周縁部となる該溝部の一部に緩衝部材を形成する工程と、を有することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法が提供される。
本発明によれば、最初に素子部を少なくとも覆う保護膜を形成してその後の研削等による素子部の損傷を防止し、さらに溝部を形成した後で緩衝部材を選択的に形成することで、緩衝部材によって磁気ヘッドの浮上特性に与える影響を抑制した磁気ヘッドが形成できる。
本発明のその他の観点によれば、上記いずれか一項記載の磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを支持するアクチュエータ機構と、前記磁気ヘッドにより記録および再生される磁気記録媒体と、を備える磁気ディスク装置が提供される。
本発明によれば、磁気ヘッドが磁気記録媒体と接触した場合でも磁気記録媒体の表面に損傷を与えることが抑制可能であるので信頼性の高い磁気ディスク装置を提供できる。
本発明によれば、浮上特性に与える悪影響を抑制すると共に磁気ディスク表面に衝突しても磁気ディスク表面に与える損傷の程度を抑制可能な磁気ヘッドおよびこれを備える磁気ディスク装置を提供できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る磁気ディスク装置、磁気ヘッドおよびその製造方法を説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係る磁気ディスク装置の要部平面図である。
図2を参照するに、磁気ディスク装置10は、ハウジング11と、ハウジング11内に収容された、磁気ディスク12、磁気ヘッド20、アクチュエータユニット13等から構成される。磁気ディスク12は、ハブ14に固定され、図示されないスピンドルモータにより回転駆動される。磁気ヘッド20は、アーム15を介してアクチュエータユニット13により磁気ディスク12の径方向に回動される。
磁気ディスク12は、円盤状の基板上に記録層と保護膜(いずれも図示されない。)をこの順に堆積した構成を有する。保護膜は、例えばアモルファスカーボン膜やダイヤモンドライクカーボン膜等のカーボン膜からなる。磁気ディスク12は、いわゆる面内磁気記録媒体や垂直磁気記録媒体を用いることができる。磁気ディスク12は公知の構成を有し、磁気ヘッド20により記録および再生が可能であればよい。
また、ハウジング11内には、磁気ヘッド20に記録電流や再生信号をFPC(フレキシブルプリント回路)16を介して入出力するR/Wアンプ18が設けられている。R/Wアンプ18は、ハウジング11の裏側に設けられた電子基板(図示されず。)に接続されている。電子基板には、記録再生制御回路、磁気ヘッド位置制御回路、およびスピンドルモータ制御回路等(図示されず。)が設けられている。以下、磁気ヘッド20について詳細に説明する。
図3は、実施の形態に係る第1例の磁気ヘッドの媒体対向面側から視た平面図である。図3を参照するに、第1例の磁気ヘッド20は、ロードビーム21、ベースプレート22、およびフレキシャ23からなるヘッド支持体、ヘッドスライダ30、および信号配線部25等から構成される。
ロードビーム21はその基部にベースプレート22が嵌合等により一体化されており、ベースプレート22の開口部22bを介して図3に示すアーム15に固定される。また、ロードビーム21はその中央部から先端部にかけてフレキシャ23が嵌合等により固定され、フレキシャ23を支持している。
フレキシャ23は、ステンレス鋼等の金属薄板が用いられており、板ばねの機能を有する。フレキシャ23は、ロードビーム21との固定部分を支点として、先端部が自由端となっている。フレキシャ23の先端部にはヘッドスライダ30が固着されている。
図4は、第1例の磁気ヘッドのヘッドスライダの斜視図である。図5は、図4に示すヘッドスライダの媒体対向面の図、(A)は平面図、(B)は側面図である。
図4、図5(A)および図5(B)を参照するに、第1例の磁気ヘッドのヘッドスライダ30は、直方体の形状をしており、その基材は、例えばAl23・TiC等のセラミック材料からなる。また、ヘッドスライダ30の空気流出端30TR側は、アルミナ膜等の保護膜38が数十μmの厚さで形成されている。
ヘッドスライダ30は、媒体対向面30aの空気流入端30LD側にフロントレール31が形成され、フロントレール31の幅方向中央部にはセンターレール32a、幅方向両側にはサイドレール32bが形成されている。また、媒体対向面30aには、空気流出端30TR側に、幅方向の略中央にリアセンターレール33、およびその幅方向両側にはリアサイドレール34が形成されている。
フロントレール31は、幅方向に延在する空気ベアリング面31aと、空気ベアリング面31aよりも低い、所定の段差を有するステップ面31bからなる。ステップ面31bは、空気ベアリング面31aの空気流入端30LD側および空気流出端30TR側に形成されている。
センターレール32aおよびサイドレール32bは、フロントレール31のステップ面31bと同じ高さで形成される。
リアセンターレール33は、空気流出端30TR側で、幅方向の略中央に形成されている。リアセンターレール33は、空気ベアリング面33aと、空気ベアリング面33aより所定の段差だけ低いステップ面33bからなる。ステップ面33bは、空気ベアリング面33aの空気流入端30LD側および幅方向に形成されている。
また、リアセンターレール33には空気ベアリング面33aの空気流出端30TR側に素子部28が形成されている。素子部28には、再生素子および記録素子が積層されている。再生素子23bは、例えばスピンバルブ磁気抵抗効果(MR)素子、Ferromagnetic Tunnel Junction MR(TMR)素子、バリスティックMR素子等を用いることができる。記録素子23aは、例えば薄膜誘導型記録素子(リング型ヘッドや垂直磁気記録媒体用の単磁極ヘッド)を用いることができる。
リアサイドレール34は、空気ベアリング面34aと、空気ベアリング面34aより所定の段差だけ低いステップ面34bを有して形成されている。
空気ベアリング面31a、33a、34aは、媒体対向面30aで最も高い面であり、その形状および寸法は浮上設計のパラメータ、例えば浮上量や浮上姿勢ロール角等により適宜設定される。空気ベアリング面31a、33a、34aの表面には保護膜31PL,33PL,34PLが形成されている。保護膜31PL,33PL,34PLは、必ずしも総ての空気ベアリング面31a、33a、34aに形成する必要はないが、少なくとも空気ベアリング面33aの素子部28の表面には設けるべきである。保護膜31PL,33PL,34PLは、例えばアモルファスカーボン膜やダイヤモンドライクカーボン膜等のカーボン膜からなる。
フロントレール31の空気流出端30TR側や、フロントレール31やサイドレール32bの幅方向の外側、リアセンターレール33およびサイドレール34の周囲には溝部35が形成されている。溝部35はステップ面31b,33b,34bやセンターレール32aおよびサイドレール32bよりも深く形成され、空気ベアリング面31aからは例えば約2〜3μmの深さに形成される。
次に、ヘッドスライダ30の浮上機構を説明する。まず、基本的な浮上機構は、図1に示す磁気ディスク媒体が回転すると、磁気ディスクの表面沿って気流が発生する。その気流がヘッドスライダ30のステップ面31b、33b、34bとその下流の空気ベアリング面31a、33a、34aとがなす側壁に衝突し、その衝突により圧縮されて圧力が増加する。その気流は空気ベアリング面31a、33a、34aに圧力を及ぼし浮力が生じる。
一方、空気ベアリング面31a、33a、34aを通過した空気流は溝部35により気流の圧力が低下し負圧が生じて磁気ディスク表面方向の力(=浮力と反対方向の力)が生じる。これらの力と図3に示すフレキシャによる力の均衡により所望の浮上量・浮上姿勢でヘッドスライダ30が浮上することになる。
溝部35で発生する負圧は、空気ベアリング面31a、33a、34aに対する溝部35の深さと面積により決定される。ヘッドスライダ30は例えば10nm以下の浮上量で浮上安定性を確保するためには、負圧の制御が特に重要となる。溝部35で浮上特性に特に影響を与える部分は、フロントレール31の空気流出端30TR側の溝部35である。この部分の溝部35の深さを精度良く制御することが必要である。
第1例の磁気ヘッド20では、媒体対向面30aの幅方向両側の溝部35の側縁部分35SDの表面には緩衝パッド36a,36b,36c(特に断らない限り、符号"36"と略称する。)が設けられている。緩衝パッド36は、空気流入端30LD、空気流出端30TR、および空気流入端30LDと空気流出端30TRとの中央付近にそれぞれ設けられている。緩衝パッド36は、例えばアモルファスカーボン膜やダイヤモンドライクカーボン膜等のカーボン膜からなる。側縁部分35SDの表面には、ヘッドスライダ30の基材であるAl23・TiC等のセラミック材料が露出しているが、緩衝パッド36が側縁部分35SDの表面に設けられているので、ヘッドスライダ30の浮上姿勢が崩れて媒体対向面30aの両側縁が上下した際に、側縁部分35SDが磁気ディスク表面に直接接触することが回避される。
緩衝パッド36は例えば一辺が5μm〜20μmの矩形であるが、特に大きさや形状は限定されない。但し、緩衝パッド36の一辺が溝部35の側端部35EDに接していることが好ましい。
緩衝パッド36の厚さは3nm以上であることが好ましい。3nmよりも薄いと緩衝効果が小さく磁気ディスクの表面を損傷させてしまう。また、緩衝パッド36の高さは空気ベアリング面よりも突出しないことが好ましい。なお、緩衝パッド36は、空気流入端30LDおよび空気流出端30TRにそれぞれ設けられた緩衝パッド36a,36cのみでもよい。緩衝パッド36a,36cの高さを適宜選択することで側縁部分35SDが磁気ディスク表面に直接接触することが回避される。
また、図5(B)に示すように、緩衝パッドは、緩衝パッド36a,36c,および36bの表面を順に直線でつないだ仮想線36SLが、溝部35の側縁部分35SD、特に側端部分35EDよりも外側(紙面上方)になるような高さに設定する。ヘッドスライダ30は、浮上安定性を確保するために、空気流入端30LD−空気流出端30TR方向(空気流方向)に沿って媒体対向面30aが外側に凸に反るように整形される。この場合、ヘッドスライダ30の側端部分35EDは中央付近が盛り上がるような形状となるが、仮想線36SLが側端部分35EDよりも外側になるように緩衝パッドの高さを設定することで、溝部35の側端部分35EDが磁気ディスク表面に直接接触することがいっそう確実に回避される。
また、緩衝パッド36は、フロントレール31や、サイドレール32b、リアサイドレール34の幅方向の外側に設けられている。そのため、緩衝パッド36は浮上特性にはほとんど影響を与えない。したがって、緩衝パッド36は、浮上特性に悪影響を及ぼさずに
以上説明したように、第1例の磁気ヘッド20では、媒体対向面30aのフロントレール31や、サイドレール32b、リアサイドレール34の幅方向外側の溝部35の側縁部分35SDの表面に緩衝パッド36を設けることにより、ヘッドスライダ30の浮上姿勢が崩れた際に、溝部35の側縁部分35SD、特に側端部分35EDが緩衝パッド36を介して接触するので、ヘッドスライダ30の基材が磁気ディスク表面に直接接触することを回避できる。よって、第1例の磁気ヘッド20は、かかる場合に磁気ディスク表面を損傷することを回避できる。
次に第1例の磁気ヘッドの製造方法を図6および図7を参照しつつ説明する。
図6は、第1例の磁気ヘッドの製造工程を示すフローチャートである。
最初に、Al23−TiCのセラミック材からなるウェハ上に再生素子および記録素子を順次積層して素子部を形成する(S100)。この工程は半導体プロセスと同様のプロセスにより行い、ウェハにマトリクス状に素子部を配置する。
次いで、ウェハを切断して素子部が一列に配置されたローバーを形成する(S102)。ローバーは、多数のヘッドスライダがその幅方向に連なって形成されている。ローバーの一方の面が媒体対向面になり、他方の面がフレキシャに固着される面になる。なお、媒体対向面は、記録素子および再生素子の磁極が露出する側である。
次いで、ローバーの媒体対向面を加工する(S104)。媒体対向面の加工は後程詳しく説明する。
一方、別の工程によりヘッド支持体の組立を行う(S106)。具体的には、エッチングあるいは打ち抜き加工等により、図3に示したロードビーム21,ベースプレート22、フレキシャ23を形成する。フレキシャ23の形成の際に信号配線部25も同時に形成する。次いで、これらの部品の組立を行いヘッド支持体を形成する。
次いで、ヘッドスライダをヘッド支持体に取付け、信号配線部25とヘッドスライダの電極(不図示)との電気的な接続等を行う(S108)。以上により第1例の磁気ヘッドが形成される。
次にS104の媒体対向面の加工工程を図7および先の図5を参照しつつ説明する。最初に、ローバーの表面に空気ベアリング面31a、33a、34aの保護膜となるカーボン膜31PL,33PL,34PLを形成する(S112)。具体的には、CVD法、スパッタ法、FCA法等により例えば5nmの厚さにカーボン膜を形成する。
次いで、ステップ面および溝部35を形成する(S114)。具体的には、カーボン膜の表面にフォトリソグラフィ法によりステップ面31b、33b、34bおよび溝部35となる領域を露出する開口部を有するレジスト膜を形成する。このレジスト膜はフロントレールの空気ベアリング面および素子部表面を覆うようにする。さらに、レジスト膜をマスクとしてRIE法により、カーボン膜およびローバーの表面をステップ面31b、33b、34bの深さまで研削する。
次いで、溝部35となる領域を露出する開口部を有するレジスト膜を形成する。さらに、レジスト膜をマスクとしてRIE法により、ローバーの表面を溝部35の深さまで研削する。さらに、レジスト膜を除去する。以上により、ステップ面31b、33b、34bおよび溝部35が形成される。
次いで、緩衝パッドを形成する(S116)。具体的には、媒体対向面となる表面に、溝部35となる領域を露出する開口部を有するレジスト膜を形成する。さらにレジスト膜をマスクとして、CVD法、スパッタ法、FCA法等によりカーボン膜を堆積する。さらに、レジスト膜を除去する。以上により媒体対向面が形成される。
次いで、ローバーからヘッドスライダ30のチップを切り出す(S118)。以上によりヘッドスライダが形成される。
この製造方法では、空気ベアリング面、ステップ面、および溝部35を形成した後で緩衝パッドを形成しているので、緩衝パッドに最適な材質および厚さの緩衝パッドを形成することができる。また、素子部を覆う保護膜を除去することなく緩衝パッドを形成するので、素子部に損傷を与えることを回避できる。
次に、実施の形態に係る第2例の磁気ヘッドを説明する。第2例の磁気ヘッドは、図3〜図5に示す第1例の磁気ヘッドのヘッドスライダの変形例であり、媒体対向面の緩衝パッドの構成が異なる以外は同様に構成されている。なお、以下に説明する第2例〜第7例の磁気ヘッドの構成は、ヘッドスライダ以外は図3に示す第1例の磁気ヘッドと同様の構成を有するので、磁気ヘッド全体の図示を省略する。
図8は、第2例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の平面図である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図8を参照するに、第2例の磁気ヘッドは、ヘッドスライダ40の媒体対向面40aの幅方向両側の溝部35の側縁部分35SDの表面に緩衝パッド41が設けられている。緩衝パッド41は、側縁部分35SDに沿って空気流入端40LDから空気流出端40TRまで連続して形成されている。緩衝パッド41は、第1例の磁気ヘッドの緩衝パッドと同様の材料および膜厚から選択され、さらにその形成方法も同様であるので説明を省略する。緩衝パッド41の幅は例えば15μm程度である。緩衝パッド41は溝部35の側端部分35EDに接していることが好ましい。
第2例の磁気ヘッドは、図4および図5に示す第1例の磁気ヘッドの緩衝パッド36と同様の効果を有する。さらに、第2例の磁気ヘッドは、緩衝パッド41が、空気流入端40LDから空気流出端40TRまで連続して形成されているので、ヘッドスライダ40の浮上姿勢が崩れた際に緩衝パッド41が磁気ディスク表面に接触する。したがって、溝部35の側端部分35EDの形状に拘わらず、側端部分35EDの基材が磁気ディスク表面に直接接触することを確実に回避できる。さらに、緩衝パッド41は、側端部分35EDの形状に拘わらず膜厚を適宜決定できるので薄膜化も可能である。このため、緩衝パッド41は、浮上特性への影響をいっそう低減できる。
次に、実施の形態に係る第3例の磁気ヘッドを説明する。第3例の磁気ヘッドは、図3〜図5に示す第1例の磁気ヘッドの変形例であり、ヘッドスライダの媒体対向面の緩衝パッドの構成が異なる以外は同様に構成されている。
図9は、第3例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の(A)平面図、(B)側面図、図10は、第3例の磁気ヘッドのヘッドスライダの空気流出端側から視た正面図である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図9(A)、図9(B)および図10を参照するに、第3例の磁気ヘッドでは、ヘッドスライダ50の媒体対向面50aの幅方向両側の溝部35の側縁部分35SDの表面に緩衝パッド36a,36b,36cが設けられている。緩衝パッド36a,36b,36cは、先の図5(B)において説明したように、緩衝パッド36a,36c,および36bの表面を順に直線でつないだ仮想線36SLが、ヘッドスライダ50の側端部分35EDよりも外側になるような高さに設定される。このように緩衝パッドの高さを設定することで、溝部35の側端部分35EDが磁気ディスク表面に直接接触することがいっそう確実に回避される。
さらに、ヘッドスライダ50は、媒体対向面50aのフロントレール31のステップ面31aの幅方向両側に緩衝パッド51a、幅方向中央に緩衝パッド51bが設けられている。緩衝パッド51a,51bは、緩衝パッド36と同様の材料からなり、膜厚は、5nm〜50nmの範囲に設定される。これにより、ヘッドスライダ50が偶発的にその空気流入端50LD側が磁気ディスク表面に接触する際に、緩衝パッド51a,51bが磁気ディスク表面に接触することで、ヘッドスライダ50の基材であるセラミック材が磁気ディスク表面に直接接触して損傷を与えることが回避される。
さらに、図10に示すように、ヘッドスライダ50は、媒体対向面50aのリアセンターレール33の空気流出端50TRの幅方向中央の溝部35の表面に緩衝パッド36dが設けられている。緩衝パッド36dは、緩衝パッド36と同様の材料からなり、膜厚も同様の範囲に設定される。
また、ヘッドスライダ50の空気流出端50TRの緩衝パッド36c、36dは、緩衝パッド36c,36d,および36cのそれぞれの表面をこの順に直線でつないだ仮想線36TLが、溝部35の空気流出端35TRよりも(紙面左側)に形成されるような高さに設定される。ヘッドスライダ50は、浮上安定性を確保するために、幅方向に沿って媒体対向面50aが外側に向かって凸状に反るように整形される。この場合、溝部35の空気流出端35TRは中央付近が盛り上がるような形状となるが、仮想線36TLが空気流出端35TRよりも外側になるように緩衝パッド36c,36dの高さを設定することで、溝部35の空気流出端35TRが磁気ディスク表面に直接接触することが確実に回避される。
また、空気流入端50LDのステップ面31b上の緩衝パッド51a,51bでも同様である。図示を省略するが、緩衝パッド51a,51b,および51aは、それぞれの表面をこの順に直線でつないだ仮想線が、ステップ面31bの空気流入端よりも外側に形成されるような高さに設定される。
第3例の磁気ヘッドは、第1例の磁気ヘッドと同様の効果を有する。さらに、第3例の磁気ヘッドは、ヘッドスライダ50の空気流入端50LD側のステップ面31bに緩衝パッド51a、51bが設けられ、さらに空気流出端50TR側の幅方向中央部の溝部35表面に緩衝パッド36dが設けられている。したがって、ヘッドスライダ50の浮上姿勢が崩れた際に、空気流入端50LDおよび空気流出端50TRが緩衝パッド51a,51b,36c,36dを介して磁気ディスク表面に接触する。したがって、ヘッドスライダ50の基材が磁気ディスク表面に直接接触して損傷を与えることが回避される。
次に、実施の形態に係る第4例の磁気ヘッドを説明する。第4例の磁気ヘッドは、図9および図10に示す第3例の磁気ヘッドの変形例であり、ヘッドスライダの媒体対向面の緩衝パッドの構成が異なる以外は第3例の磁気ヘッドと同様に構成されている。
図11は、第4例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の平面図である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図11を参照するに、第4例の磁気ヘッドでは、ヘッドスライダ60の媒体対向面60aの幅方向両側の溝部35の側縁部分35SDの表面に緩衝パッド61が設けられている。緩衝パッド61は、側縁部分35SDに空気流方向に沿って連続して形成され、さらに、空気流出端60TRに幅方向に沿って連続して形成される。
また、ヘッドスライダ60の媒体対向面60aにはさらに、フロントレール31のステップ面31aに緩衝パッド62がさらに設けられている。緩衝パッド62は、空気流入端60LDに幅方向に沿って形成される。緩衝パッド61および62は、図4および図5に示す第1例の緩衝パッド36と同様の材料および膜厚の範囲に設定される。
第4例の磁気ヘッドは、第1例の磁気ヘッドと同様の効果を有する。さらに、第4例の磁気ヘッドは、緩衝パッド61および62が、媒体対向面60aの周縁部、すなわち、フロントレール31、センターレール32a、サイドレール32b、リアセンターレール33、およびリアサイドレール34を囲むように形成されているので、ヘッドスライダ60が偶発的にいかなる方向に傾いた場合でも、緩衝パッド61および62を介して磁気ディスク表面に接触する。したがって、ヘッドスライダ60の基材が磁気ディスク表面に直接接触して損傷を与えることが回避される。

次に、実施の形態に係る第5例の磁気ヘッドを説明する。第5例の磁気ヘッドは、図11に示す第4例の磁気ヘッドの変形例であり、ヘッドスライダの媒体対向面の緩衝パッドの構成が異なる以外は第4例の磁気ヘッドと同様に構成されている。
図12は、第5例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の平面図である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図12を参照するに、第5例の磁気ヘッドでは、ヘッドスライダ70の媒体対向面70aに緩衝パッド62および71が設けられている。緩衝パッド71は、ヘッドスライダ70の媒体対向面70aの幅方向両側の溝部35の側縁部分35SDの表面に空気流方向に沿って連続して形成される。さらに、緩衝パッド71は、空気流出端70TRに幅方向に沿って連続して形成される。さらに、緩衝パッド62および71は、媒体対向面70aの周縁部のみならず、リアサイドレール34およびリアセンターレール33の空気流出端70TR側の溝部35の表面にも延在して形成されている。このように、緩衝パッド71の面積を広げることで、緩衝パッド71自体の強度を高めることができ、緩衝パッド71の耐久性がいっそう向上する。
但し、フロントレール31、センターレール32a、およびサイドレール32bの空気流出端70TR側でかつリアセンターレールおよびリアサイドレールの空気流入端70LD側の領域(以下、「領域A」と称する。)の溝部35には緩衝パッドを設けていない。すなわち、領域Aの溝部35ではヘッドスライダ70の基材が露出するようにする。領域Aは負圧を発生する領域であり、エアベアリング面31a,33a,34aおよびステップ面31b,33b,34bに対する溝部35の深さが負圧の大きさに影響する。仮に、領域Aに緩衝パッドを形成すると、エッチングによる溝部の深さのばらつきにさらに緩衝パッドの膜厚のばらつきが加わるため、負圧の変動を増大させてします。ヘッドスライダ70の領域Aには緩衝パッドを設けていないので、負圧の変動を増大させることを回避でき、よって、浮上特性へ影響を回避できる。
第5例の磁気ヘッドは、第4例の磁気ヘッドと同様の効果を有する。さらに、第5例の磁気ヘッドは、緩衝パッド71が、リアサイドレール34およびリアセンターレール33の空気流出端70TR側の溝部35の表面にも延在して形成されているので、緩衝パッド71自体の強度を高めることができ、緩衝パッド71の耐久性がいっそう向上する。
次に、実施の形態に係る第6例の磁気ヘッドを説明する。第6例の磁気ヘッドは、図9に示す第3例の磁気ヘッドの変形例であり、ヘッドスライダの媒体対向面の構成が異なる以外は第3例の磁気ヘッドと同様に構成されている。
図13は、第6例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の平面図である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図13を参照するに、第6例の磁気ヘッドでは、ヘッドスライダ80の媒体対向面80aの空気流入端80LD側にも溝部85LDが設けられている。ヘッドスライダ80は、この溝部85LDが設けられている以外は先の第1例〜第5例の磁気ヘッドと同様の媒体対向面の構成を有する。溝部85LDの表面には、幅方向の略中央に緩衝パッド36eが設けられる。緩衝パッド36eは、図4および図5に示す第1例の緩衝パッド36と同様の材料および膜厚の範囲に設定される。これにより、ヘッドスライダ80の空気流入端80LDが磁気ディスク表面と接触した際に、緩衝パッド36aおよび36eによりヘッドスライダ80の基材が直接接触して損傷を与えることが回避される。
また、ヘッドスライダ80は、媒体対向面80aのフロントレール31のステップ面31aの幅方向両側に緩衝パッド51a、幅方向中央に緩衝パッド51bが設けられている。緩衝パッド51aは図9および図10に示す第3例の磁気ヘッドと同様の構成を有する。これにより、ステップ面31aの空気流入端80LD側が磁気ディスク表面と直接接触することが回避される。なお、緩衝パッド51aは設ける方が好ましいが必須ではない。
第6例の磁気ヘッドは、第3例の磁気ヘッドと同様の効果を有する。さらに、第6例の磁気ヘッドは緩衝パッド36aおよび36eを有するので、空気流入端80LDのヘッドスライダ80の基材が磁気ディスク表面に直接接触することを確実に回避でき、損傷を与えることを回避できる。
次に、実施の形態に係る第7例の磁気ヘッドを説明する。第7例の磁気ヘッドは、図13に示す第6例の磁気ヘッドの変形例であり、ヘッドスライダの媒体対向面の緩衝パッドの構成が異なる以外は第6例の磁気ヘッドと同様に構成されている。
図14は、第7例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の平面図である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図14を参照するに、第7例の磁気ヘッドでは、ヘッドスライダ90の媒体対向面90aの周縁部の溝部85の表面に緩衝パッド91が設けられている。緩衝パッド91は、溝部85の幅方向両側の溝部85の側縁部分85SD、空気流入端90LD、および空気流出端90TRにその内側のフロントレール31、センターレール32a、サイドレール32b、リアセンターレール33、およびリアサイドレール34を連続して囲むように形成されている。これにより、ヘッドスライダ90が偶発的にいかなる方向に傾いた場合でも、磁気ディスク表面と接触した際に、緩衝パッド91によりヘッドスライダ90の基材が直接接触して損傷を与えることが回避される。なお、ヘッドスライダ90は媒体対向面90aのフロントレール31のステップ面31aの幅方向両側に緩衝パッド51aが設けられている。緩衝パッド51aは第6例の磁気ヘッドと同様に設ける方が好ましいが必須ではない。
第7例の磁気ヘッドは、第6例の磁気ヘッドと同様の効果を有する。さらに、第7例の磁気ヘッドは、緩衝パッド91が媒体対向面90aの周縁部の溝部85の表面に、幅方向両側の溝部85の側縁部分85SDの空気流方向、並びに空気流入端90LDおよび空気流出端60TRの幅方向に沿って連続して形成されているので、ヘッドスライダ90の浮上姿勢が崩れた際に、緩衝パッド91が磁気ディスク表面に接触する。したがって、ヘッドスライダ90の基材が磁気ディスク表面に直接接触することを確実に回避でき、損傷を与えることがよりいっそう回避される。
以上本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、ヘッドスライダの素子部がリアセンターレールに形成される代わりに、リアサイドレールに形成される場合であっても、本発明が適用できることはいうまでもない。
また、本発明は完全浮上方式の磁気ヘッドに限定されず、例えばニアコンタクト方式やコンタクト方式の磁気ヘッドに適用できる。
なお、以上の説明に関してさらに以下の付記を開示する。
(付記1) 磁気記録媒体に対向する媒体対向面に、該磁気記録媒体の移動により生じる空気流を受けて浮上するヘッドスライダを備える磁気ヘッドであって、
前記媒体対向面は、空気ベアリング面と、該空気ベアリング面よりも低い溝部を有し、
前記媒体対向面の周縁部の溝部の表面の一部に、当該溝部が磁気記録媒体に接触した場合に磁気記録媒体への損傷を防止する緩衝部材が配設されてなることを特徴とする磁気ヘッド。
(付記2) 前記緩衝部材は、媒体対向面の側縁部において、空気流入端および空気流出端に配設されてなることを特徴とする付記1記載の磁気ヘッド。
(付記3) 前記緩衝部材は、媒体対向面の側縁部において、空気流入端と空気流出端との間にさらに配設されてなることを特徴とする付記2記載の磁気ヘッド。
(付記4) 前記緩衝部材は、媒体対向面の側縁部において、空気流方向に亘って連続的に配設されてなることを特徴とする付記1記載の磁気ヘッド。
(付記5) 前記緩衝部材は、媒体対向面の空気流入端および/または空気流出端の幅方向の一部に配設されてなることを特徴とする付記1〜4のうち、いずれか一項記載の磁気ヘッド。
(付記6) 前記緩衝部材は、媒体対向面の幅方向に沿って連続的に形成されてなることを特徴とする付記5記載の磁気ヘッド。
(付記7) 前記緩衝部材は、磁気記録媒体の表面に形成された保護膜と略同等の硬度を有することを特徴とする付記1〜6のうち、いずれか一項記載の磁気ヘッド。
(付記8) 前記媒体対向面は、空気ベアリング面よりも低く、かつ溝部よりも高い段差部を有し、
前記媒体対向面の周縁部において、前記段差部の表面の一部に、当該段差部が磁気記録媒体との接触した場合に磁気記録媒体への損傷を防止する他の緩衝部材がさらに形成されてなることを特徴とする付記1〜7のうち、いずれか一項記載の磁気ヘッド。
(付記9) 前記他の緩衝部材は、媒体対向面の側縁部において、前記段差部の空気流入端に設けられてなることを特徴とする付記8記載の磁気ヘッド。
(付記10) 前記他の緩衝部材は、磁気記録媒体の表面に形成された保護膜と略同等の硬度を有することを特徴とする付記8または9記載の磁気ヘッド。
(付記11) 磁気記録媒体に対向する媒体対向面に、該磁気記録媒体の移動により生じる空気流を受けて浮上するヘッドスライダを備える磁気ヘッドの製造方法であって、
記録あるいは再生素子を有する素子部が形成された基体の所定の面を加工して前記媒体対向面を加工する加工工程を有し、
前記加工工程は、前記素子部を少なくとも覆う保護膜を形成する工程と、該保護膜および基体の一部を研削して溝部を形成する工程と、前記媒体対向面の周縁部となる該溝部の一部に緩衝部材を形成する工程と、を有することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
(付記12) 付記1〜10のうち、いずれか一項記載の磁気ヘッドと、
前記磁気ヘッドを支持するアクチュエータ機構と、
前記磁気ヘッドにより記録および再生される磁気記録媒体と、を備える磁気ディスク装置。
従来の磁気ヘッドの問題点を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る磁気ディスク装置の要部平面図である。 実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面側から視た平面図である。 第1例の磁気ヘッドのヘッドスライダの斜視図である。 図4に示すヘッドスライダの媒体対向面の(A)平面図、(B)側面図である。 第1例の磁気ヘッドの製造工程を示すフローチャート(その1)である。 第1例の磁気ヘッドの製造工程を示すフローチャート(その2)である。 第2例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の平面図である。 第3例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の(A)平面図、(B)側面図である。 第3例の磁気ヘッドのヘッドスライダの空気流出側から視た正面図である。 第4例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の平面図である。 第5例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の平面図である。 第6例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の平面図である。 第7例の磁気ヘッドのヘッドスライダの媒体対向面の平面図である。
符号の説明
10 磁気ディスク装置
12 磁気ディスク
20 磁気ヘッド
21 ロードビーム
22 ベースプレート
23 フレキシャ
25 信号配線部
28 素子部
30,40,50,60,70,80,90 ヘッドスライダ
30a,40a,50a,60a,70a,80a,90a 媒体対向面
30LD,40LD,50LD,60LD,70LD,80LD,90LD 空気流入端
30TR,40TR,50TR,60TR,70TR,80TR,90TR 空気流出端
31 フロントレール
31a,33a、34a 空気ベアリング面
31PL,33PL,34PL 保護膜
32a センターレール
32b サイドレール
33 リアセンターレール
34 リアサイドレール
35,85,85LD 溝部
35SD,85SD 側縁部分
35ED,85ED 側端部分
35TR 溝部の空気流出端
36,36a〜36d,51a,51b,41,61,62,71,91, 緩衝パッド
85

Claims (6)

  1. 磁気記録媒体に対向する媒体対向面に、該磁気記録媒体の移動により生じる空気流を受けて浮上するヘッドスライダを備える磁気ヘッドであって、
    前記媒体対向面は、空気ベアリング面と、該空気ベアリング面よりも低い溝部を有し、
    前記媒体対向面の周縁部の溝部の表面の一部に、当該溝部が磁気記録媒体に接触した場合に磁気記録媒体への損傷を防止する緩衝部材が配設されてなることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 前記緩衝部材は、媒体対向面の空気流入端および/または空気流出端の幅方向の一部に配設されてなることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 前記媒体対向面は、空気ベアリング面よりも低く、かつ溝部よりも高い段差部を有し、
    前記媒体対向面の周縁部において、前記段差部の表面の一部に、当該段差部が磁気記録媒体との接触した場合に磁気記録媒体への損傷を防止する他の緩衝部材がさらに形成されてなることを特徴とする請求項1または2記載の磁気ヘッド。
  4. 前記緩衝部材は、媒体対向面の側縁部において、空気流方向に亘って連続的に配設されてなることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の磁気ヘッド。
  5. 磁気記録媒体に対向する媒体対向面に、該磁気記録媒体の移動により生じる空気流を受けて浮上するヘッドスライダを備える磁気ヘッドの製造方法であって、
    記録あるいは再生素子を有する素子部が形成された基体の所定の面を加工して前記媒体対向面を加工する加工工程を有し、
    前記加工工程は、前記素子部を少なくとも覆う保護膜を形成する工程と、該保護膜および基体の一部を研削して溝部を形成する工程と、前記媒体対向面の周縁部となる該溝部の一部に緩衝部材を形成する工程と、を有することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  6. 請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドを支持するアクチュエータ機構と、
    前記磁気ヘッドにより記録および再生される磁気記録媒体と、を備える磁気ディスク装置。
JP2006060014A 2006-03-06 2006-03-06 磁気ヘッド、その製造方法、および磁気ディスク装置 Pending JP2007242094A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006060014A JP2007242094A (ja) 2006-03-06 2006-03-06 磁気ヘッド、その製造方法、および磁気ディスク装置
US11/434,056 US7599149B2 (en) 2006-03-06 2006-05-16 Magnetic head including buffer member on groove part, method of manufacturing same, and magnetic disk unit including same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006060014A JP2007242094A (ja) 2006-03-06 2006-03-06 磁気ヘッド、その製造方法、および磁気ディスク装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007242094A true JP2007242094A (ja) 2007-09-20

Family

ID=38471243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006060014A Pending JP2007242094A (ja) 2006-03-06 2006-03-06 磁気ヘッド、その製造方法、および磁気ディスク装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7599149B2 (ja)
JP (1) JP2007242094A (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005182883A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Fujitsu Ltd ヘッドスライダおよび磁気記憶装置
JP2007257756A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Hoya Corp 磁気ディスクの製造方法及び磁気ディスク
US8009389B2 (en) * 2006-07-28 2011-08-30 Hitachi Global Storage Technologies, Netherlands B.V. Air bearing with low crown sensitivity through side channels
JP2008059660A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Fujitsu Ltd ヘッドスライダ
JP4302169B2 (ja) * 2007-12-27 2009-07-22 株式会社東芝 ヘッド、ヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えたディスク駆動装置
JP4901951B2 (ja) * 2009-12-25 2012-03-21 株式会社東芝 ヘッドおよびこれを備えたディスク装置
US8467146B2 (en) * 2010-08-30 2013-06-18 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Apparatus for clamping disk and motor assembly having the same
US9365314B2 (en) 2012-11-16 2016-06-14 Owens-Brockway Glass Container Inc. Product and package with a photosensitive use-evident feature
US8810968B2 (en) * 2012-12-17 2014-08-19 Seagate Technology Llc Slider with lubricant control features
US9165579B1 (en) 2014-09-26 2015-10-20 Western Digital (Fremont), Llc Air bearing area configuration for reducing flying height hump across a stroke

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1125630A (ja) * 1997-07-02 1999-01-29 Fujitsu Ltd ヘッドスライダとディスク装置
JP2001167418A (ja) * 1999-09-27 2001-06-22 Sony Corp ヘッドスライダ及びディスクドライブ装置
JP2002133632A (ja) * 2000-10-30 2002-05-10 Hitachi Ltd 磁気ディスク装置
JP2003217245A (ja) * 2002-01-16 2003-07-31 Hitachi Ltd 記憶装置およびヘッドジンバルアセンブリ

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3426082B2 (ja) * 1996-04-26 2003-07-14 富士通株式会社 磁気ヘッド用スライダ及び磁気ディスク装置
US6292332B1 (en) * 1996-01-16 2001-09-18 Seagate Technology Llc Compliant air bearing slider with wide midpoint rails for reliable proximity recording
US6229671B1 (en) * 1997-09-22 2001-05-08 Seagate Technology Llc Shock pads for a slider for a data storage system
US6535353B2 (en) * 1998-03-20 2003-03-18 Seagate Technology Llc Capped polymeric load/unload pads
US6373661B1 (en) * 1998-04-28 2002-04-16 Hitachi, Ltd. Magnetic head slider and a magnetic disk device in which the slider is mounted
JP3264895B2 (ja) * 1999-01-12 2002-03-11 富士通株式会社 浮上ヘッドスライダおよびその製造方法
US6538849B1 (en) * 1999-02-11 2003-03-25 Seagate Technology Llc Diamond-pattern directed tipping slip magnetic head
JP2001143426A (ja) * 1999-11-12 2001-05-25 Sony Corp 磁気ヘッド、磁気ヘッド製造方法及び磁気ディスクドライブ
US6504682B1 (en) * 1999-12-02 2003-01-07 Seagate Technology Llc Disc head slider having recessed, channeled rails for reduced stiction
US6490134B2 (en) * 2000-01-11 2002-12-03 Seagate Technology Llc Patterned and directional selective roughening of a slider air-bearing surface
JPWO2001069601A1 (ja) * 2000-03-14 2004-01-08 富士通株式会社 負圧ヘッドスライダ及びディスク装置
WO2002041318A1 (fr) * 2000-11-17 2002-05-23 Fujitsu Limited Patin de tete, unite de disque pourvue de ce patin, et procede de finition hydrofuge de du patin
US6995952B2 (en) * 2001-03-12 2006-02-07 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Head shock resistance and head load/unload protection for reducing disk errors and defects, and enhancing data integrity of disk drives
US6920015B2 (en) * 2001-04-03 2005-07-19 Seagate Technology Llc Disc head slider designs to reduce particle sensitivity
US6771468B1 (en) * 2001-10-22 2004-08-03 Western Digital Corporation Slider with high pitch-stiffness air bearing design
JP3889374B2 (ja) * 2003-04-10 2007-03-07 アルプス電気株式会社 磁気ヘッド装置および前記磁気ヘッド装置を用いた磁気ディスク装置
US7408741B2 (en) * 2005-07-29 2008-08-05 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B. V. Magnetic disk slider having improved inclination margins in a rolling direction

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1125630A (ja) * 1997-07-02 1999-01-29 Fujitsu Ltd ヘッドスライダとディスク装置
JP2001167418A (ja) * 1999-09-27 2001-06-22 Sony Corp ヘッドスライダ及びディスクドライブ装置
JP2002133632A (ja) * 2000-10-30 2002-05-10 Hitachi Ltd 磁気ディスク装置
JP2003217245A (ja) * 2002-01-16 2003-07-31 Hitachi Ltd 記憶装置およびヘッドジンバルアセンブリ

Also Published As

Publication number Publication date
US7599149B2 (en) 2009-10-06
US20070206327A1 (en) 2007-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007242094A (ja) 磁気ヘッド、その製造方法、および磁気ディスク装置
US7872833B2 (en) Head with a transducer overcoat having a trailing air flow dam that is shallowly recessed from an air bearing surface
US7916426B2 (en) Head with an air bearing surface having left and right leading pressurizing steps, each with short and long regions
US7245454B2 (en) Magnetic head for vertical magnetic recording including main pole layer having varying width and thickness, head gimbal assembly, and hard disk drive
US8169744B2 (en) Slider having a lubricant-accumulation barrier
US7564650B2 (en) Head apparatus having a slider with first and second positive pressure parts and a negative pressure part and disc drive having the same
JP2005317188A (ja) 平面型垂直記録用ヘッド
US20070121251A1 (en) Method of manufacturing head, head, and disk driving device
US8174794B2 (en) Slider having a lubricant-accumulation barrier including a plurality of lubricant-accumulation-barrier portions
US20070206326A1 (en) Air bearing surface of a hard disk drive head
JP2006216108A (ja) 磁気ヘッドスライダ
JPH11306708A (ja) 浮上ヘッドスライダおよび記録ディスク装置
US20050241142A1 (en) Method of manufacturing slider of thin-film magnetic head
US7995308B2 (en) Magnetic head for perpendicular magnetic recording and method of manufacturing same, the magnetic head incuding pole layer and two shields sandwiching the pole layer
JP2008084446A (ja) 磁気ヘッドおよびその製造方法
JPH11353631A (ja) 磁気ディスク装置および疑似コンタクトヘッド
US20200090692A1 (en) Magnetic head and magnetic disk device including the same
JP2002237007A (ja) 磁気機能装置および前記磁気機能装置を用いた磁気ヘッド装置
JP2009223954A (ja) ヘッドスライダ、ヘッドアッセンブリ及び情報記憶装置
JP2005012215A (ja) 急勾配の端壁を有すバイアス磁石を備えた磁気抵抗センサ
JP3860565B2 (ja) 負圧ヘッドスライダ
US7607214B2 (en) Method of manufacturing a silicon slider by an alkaline etch
JP2001250214A (ja) 薄膜磁気ヘッド用スライダの製造方法
US8213111B2 (en) Head slider and hard disk drive having the same
US7929251B2 (en) Assembly, apparatus and method for fabricating a structural element of a hard disk drive air bearing

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081022

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20091022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110705