JP2007241019A - 電気光学装置、及びその製造方法、並びに電子機器 - Google Patents

電気光学装置、及びその製造方法、並びに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶装置等の電気光学装置において水分の浸入を低減する。
【解決手段】液晶装置1は、液晶装置本体500が有するTFTアレイ基板10及び対向基板20と、実装ケース601との間の隙間810に充填された流体800を備えている。流体800としては、例えば流動性を有するシリコーンが用いられ、粘性の高い樹脂材料、及びこのような樹脂材料を硬化させてなる樹脂部に比べて、隙間810の中で樹脂材料が充填されない空間が生じないように微小な空間にまで入り込む。加えて、隙間810内で硬化された樹脂材料の収縮等に伴う体積変化がないため、隙間810に流体が充填されない空間を生じさせることがない。したがって、隙間810を介して液晶装置本体500に侵入する水分等の異物を低減できる。
【選択図】図8

Description

本発明は、例えば液晶プロジェクタのライトバルブとして用いられる液晶パネル等の電気光学装置、及びその製造方法、並びにそのような電気光学装置を備えた液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置の一例である液晶パネルでは、相対向するように配置された一対の基板間に液晶層を封止し、液晶層の駆動によって画像表示が行われる表示領域が形成される。液晶パネルが液晶プロジェクタ等の電子機器におけるライトバルブとして用いられる際には、機器の筐体、ケーシング或いはフレーム等にいわば裸の状態で設置されるのではなく、通常、適当な実装ケースに実装乃至収容した上で設置される。液晶パネル等の電気光学パネルを実装ケースに収容するのは、第1義的には、当該実装ケースに適当なねじ孔等を設けておくことで、電気光学パネルの筐体等、に対する固定、取り付け或いは光学的な位置決めを容易に実施できるからである。また、特許文献1は、液晶パネル本体及び外装ケースの間に充填されたモールド材が液晶パネルの表示領域に流れ出ることを防止するパネル構造を備えた液晶表示装置を提案している。
特開平5−165014号公報
この種の電気光学装置の一例である液晶パネルでは、液晶層をシール部によってシールする。シール部は、一対の基板間に液晶層を保持する共に、液晶パネルの外部から水分等の異物が内部に侵入することを低減し、配向膜の劣化に起因する表示性能の低下を抑制する機能も有している。
しかしながら、シール部だけでは液晶パネルの内部、より具体的には液晶層が充填された領域をパネル外部から十分にシールすることが困難であり、液晶及び配向膜が水分等の異物によって劣化してしまうことがある。液晶パネルの駆動によって、液晶及び配向膜が序々に劣化すると、液晶パネルの表示性能が経時的に低下してしまう問題点がある。加えて、液晶パネルの駆動時における発熱によって、液晶パネルの温度が上昇し、液晶パネルの表示性能が低下する問題点もある。
よって、本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば、表示性能の低下を抑制できる液晶パネル等の電気光学装置、及びその製造方法、並びにそのような電気光学装置を具備してなる電子機器を提供することを課題とする。
本発明に係る電気光学装置は上記課題を解決するために、一対の基板、及び前記一対の基板間に挟持された電気光学物質を有する電気光学装置本体と、前記電気光学装置本体の周縁部側から前記電気光学装置本体を包囲するケース部と、前記電気光学装置本体及び前記ケース部間の隙間に充填されており、前記電気光学装置本体に比べて熱伝導率が大きい流体とを備える。
本発明に係る電気光学装置では、一対の基板は、例えば液晶等の電気光学物質を挟持しており、シール部によって相互に貼り合わせられることによって液晶パネル等の電気光学装置本体を構成する。一対の基板の夫々は、画素電極及び画素電極と対向する対向電極を有しており、液晶等の電気光学物質に電圧を印加し、画像を表示する。このような電気光学装置本体は、例えば光源から入射する光に応じて表示光を、透過又は反射によって出射できる。或いは、例えば自発光によって表示光を出射できる。このような電気光学装置としては、例えば投射型表示装置におけるライトバルブとして実装される液晶装置或いは液晶パネルが挙げられる。或いは、自発光型の有機ELパネルが挙げられる。
電気光学装置本体は、その周縁部側からケース部によって包囲された状態で、ケース部に例えば接着剤によって接着されることによって固定される。よって、電気光学装置本体は、ケース部によって、その周縁部側から包囲される状態となる。尚、このように実装ケース内に収容された状態で、電気光学装置本体における、画素領域の周辺に位置する周辺領域は、少なくともケース部によって部分的に覆われるようにするのが好ましい。このようにすれば、ケース部に、当該周辺領域における光抜けを少なくとも部分的に防止し、或いは周辺領域から画素領域内に迷光が少なくとも部分的に進入するのを防止する遮光機能を持たせることが可能となる。
ここで、電気光学装置本体及びケース部間の隙間に樹脂材料を供給し、この樹脂材料を硬化させた場合には、樹脂材料の粘性、及び硬化状態に応じて隙間全体を樹脂で埋め尽くすことが困難であり、樹脂が充填されなかった僅かな空間を介して装置外部から水分等の異物が電気光学装置本体に侵入する。
そこで、本発明に係る電気光学装置では、僅かな隙間にも入り込む流体を電気光学装置本体及びケース部間の隙間に充填することによって、電気光学装置本体及びケース部間において水分等の異物が侵入する空間を無くすことが可能である。これにより、樹脂によって電気光学装置本体及びケース部間の隙間を埋める場合に比べて、電気光学装置本体に侵入する水分等の異物を低減できる。
加えて、本発明に係る電気光学装置では、電気光学装置本体及びケース部間の隙間に充填される流体の熱伝導率が電気光学装置本体の熱伝導率より大きいため、当該電気光学装置の動作時に発生する熱を速やかに電気光学装置本体から装置外部に逃がすことが可能であり、温度上昇に伴って生じる電気光学装置の表示性能の低下を抑制できる。より具体的は、例えば流体として、流動性を有するシリコーン(登録商標)を用いることによって、水分等の異物の侵入を低減できると共に、電気光学装置本体の温度上昇を抑制できる。
以上説明したように、本発明に係る電気光学装置によれば、電気光学装置本体の耐湿性を高めることが可能であることに加え、動作時における温度上昇を抑制できるため、長期間に亘って高品位の表示性能を維持できる信頼性に優れた電気光学装置を提供できる。
本発明に係る電気光学装置の一の態様では、前記ケース部は、前記電気光学装置の画素領域に対応する窓部を有していてもよい。
この態様によれば、電気光学装置本体の周縁部を不透明なケース部によって保護しつつ、電気光学装置本体の画素領域から光の入射或いは出射を可能とする。したがって、この態様によれば、電気光学装置本体の表示性能を低下させることなく、当該電気光学装置本体の信頼性を高めることが可能である。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記流体を入れ換える入換手段を備えていてもよい。
この態様によれば、電気光学装置本体の動作時に流体を入れ換えることによって、流体に蓄積された熱を装置外部に廃熱できる。より具体的には、ポンプ等の入換手段によって、当該ポンプと、電気光学装置本体及びケース部の隙間の間で流体を循環させることによって、別途新たに流体を供給することなく、効率的に廃熱することが可能である。したがって、この態様によれば、流体の熱伝導率の高さのみによって排熱が促進されるだけでなく、流体に蓄積される熱を装置外部で流体から直接廃熱でき、より一層電気光学装置本体の温度上昇を抑制できる。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記隙間から前記流体が漏れ出ないように、前記ケース部の穴部が塞がれていてもよい。
この態様によれば、隙間に流体が充填されている限り、半永久的に流体を介して熱を逃がすことが可能である。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記流体は、オイル、水、又は流動性を有する高分子材料であってもよい。
この態様によれば、隙間に流体を充填させた状態で、熱を効果的に逃がすことが可能である。加えて、温度上昇に伴って流体が劣化することもほとんどない。
本発明に係る電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、一対の基板、及び前記一対の基板間に挟持された電気光学物質を有する電気光学装置本体に、前記電気光学装置本体の周縁部側から前記電気光学装置本体を包囲するようにケース部を設置する工程と、前記電気光学装置本体に比べて熱伝導率が大きい流体を前記電気光学装置本体及び前記ケース部間の隙間に充填する工程と、前記隙間に前記流体を封止する工程とを備える。
本発明に係る電気光学装置の製造方法によれば、上述の電気光学装置と同様に、電気光学装置本体の耐湿性を高めることが可能であることに加え、動作時における温度上昇を抑制できるため、長期間に亘って高品位の表示性能を維持できる信頼性に優れた電気光学装置を製造できる。
本発明に係る電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置を備えている。
本発明に係る電子機器によれば、上述した本発明に係る電気光学装置を具備してなるので、高品位の表示が可能であり、且つ信頼性に優れた投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明に係る電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置等も実現することが可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る電気光学装置、及びその製造方法、並びに電子機器の各実施形態を説明する。
(電子機器)
先ず、図1を参照して、本実施形態に係る電子機器の構成について説明する。ここでは、電子機器の一例である投射型液晶装置を例にとり、その光学ユニットに組み込まれている光学系を中心に説明する。ここに図1は、投射型液晶表示装置の図式的断面図である。本実施形態の投射型表示装置は、本発明に係る電気光学装置の一例たる液晶ライトバルブが3枚用いられてなる複板式カラープロジェクタとして構築されている。
図1において、本実施形態における複板式カラープロジェクタの一例たる、液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された電気光学装置を含む液晶ライトバルブを3個用意し、夫々RGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によって、RGBの3原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bに夫々導かれる。この際特にB光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bにより夫々変調された3原色に対応する光成分は、ダイクロイックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーンにカラー画像として投射される。
本実施形態のライトバルブ100R、100G及び100Bとしては、例えば、後述の如きTFTをスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置が使用される。
(電気光学装置本体の構成)
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る電気光学装置が備える電気光学装置本体の構成を説明する。ここでは、電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。本実施形態に係る電気光学装置は、上述した液晶プロジェクタ1100における液晶ライトバルブ100R、100G、100Bとして使用されるものである。ここに図2は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た、本発明に係る「電気光学装置本体」の一例である液晶装置本体500の平面図であり、図3は、図2のH−H´断面図である。
図2及び図3において、液晶装置本体500は、TFTアレイ基板10、対向基板20、シール材52及び液晶層50を備えている。TFTアレイ基板10と対向基板20とが互いに対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、複数の画素が配置された画素領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。即ち、本実施形態の電気光学装置は、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、複数の画素が配列されてなる画素領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
画素領域10aの周辺に広がる周辺領域(本発明に係る「周縁部」に該当する)のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域よりも内側に、サンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、前記額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。
TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
TFTアレイ基板10上には、外部回接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
図3において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、図示しない配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に図示しない配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、図2及び図3に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
次に、図4を参照して、以上の如く構成された電気光学装置本体における回路構成及び動作について説明する。ここに図4は、液晶装置本体500の画素領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
図4において、液晶装置本体500の画素領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素には夫々、画素電極9aと当該画素電極9aに印加される電圧をスイッチング制御するためのTFT30とが形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、・・・、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
また、TFT30のゲートにゲート電極3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線11a及びゲート電極3aにパルス的に走査信号G1、G2、・・・、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、・・・、Snを所定のタイミングで書き込む。
画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、・・・、Snは、対向基板20に形成された対向電極21との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射する。
ここで保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。この蓄積容量70は、走査線11aに並んで設けられ、固定電位側容量電極を含むとともに定電位に固定された容量電極300を含んでいる。
(電気光学装置の構成)
次に、図5から図8を参照して、本実施形態に係る電気光学装置の構成を説明する。ここに図5は、実装ケース601及び液晶装置本体500を備える液晶装置1の分解斜視図である。図6は、液晶装置1の平面図である。図7は、図6の矢印Xの方向から見た液晶装置1の側面図である。図8は、図6のVIII−VIII´断面図である。
図5から図7に示すように、液晶装置1は、以上のように構成された液晶装置本体500が、本発明の「ケース部」の一例である実装ケース601に収容されてなる。液晶装置1は、例えば、上述の液晶プロジェクタ1100が備えるライトバルブとして用いられる。
図5において、液晶装置1は、液晶装置本体500及び実装ケース601を備えている。
液晶装置本体500は、図2及び図3を参照して説明した形態を有しており、外部回路接続端子102には、フレキシブルプリント配線板(以下、FPCと略称する)501が接続されている。また、TFTアレイ基板10及び対向基板20の各々における液晶層50を挟んで対向する面とは反対側の面には、夫々、防塵用基板400が設けられている。更に、液晶装置本体500の外表面には、反射防止板等の光学部材が付設されている。但し、偏光板や位相差板等は、液晶装置本体500の外表面に付設されてもよいが、液晶プロジェクタ1100の光学系が備えていてもよい。
図5に示すように、実装ケース601は、液晶装置本体500を収容するフレーム610と、フレーム610に被さるカバー部材620とからなる。カバー部材620は、両側縁のフック627をフレーム610の側面に形成された爪部617に引っ掛けることによって、フレーム610と組み合せられている。
液晶装置本体500は、フレーム610に対向基板20側が面する向きに収容され、TFTアレイ基板10側の外表面をカバー部材620で覆われている。即ち、液晶装置1は、フレーム610の側から光が入射し、液晶装置本体500を透過して、カバー部材620の側から出射するということを前提としている(図1において、ダイクロイックプリズム1112には、フレーム610ではなくカバー部材620が対向していることになる)。液晶装置本体500は、その周縁部側からフレーム610によって包囲された状態で、該フレーム610に接着剤によって接着されることによって固定されて、フレーム610内に収容される。よって、液晶装置本体500は、フレーム610によって、その周縁部側から包囲される状態となる。尚、このように実装ケース601内に収容された状態で、液晶装置本体500における、画素領域10aの周辺に位置する周辺領域は、フレーム610によって覆われている。このため、フレーム610は、当該周辺領域における光抜けを防止し、或いは周辺領域から画素領域10a内に迷光が進入するのを防止する遮光機能を有している。更に、接着剤としては、空気よりも熱伝導性に優れた接着剤が用いられていてもよい。尚、接着剤は、後述する実装部よりも熱伝導性に優れた接着剤であることが好ましい。フレーム部610は、後述する流体800が供給される際に用いられる供給穴801及び該供給穴801の挿嵌された螺子802を有している。
カバー部材620は、開口部として窓部625が設けられた額縁状の本体と、本体の両脇に、フック627とを備えている。窓部625は、液晶装置本体500の画素領域10a(図2参照)から射出される光を取り出すために、画素領域10aと対向するように開口されている。
図6に示すように、フレーム610は、本体部613、実装部614及び爪部617から構成されている。
図6において、本体部613は、液晶装置本体500の形状に合わせ、言わば内側をくり抜かれたように成形された、窓部616を備えている。窓部616は、収容された液晶装置本体500の画素領域10a(図2参照)に光を透過させるために、画素領域10aと対向するように開口されている。このため、図1に示した液晶プロジェクタ1100内のランプユニット1102から発せられた光は、窓部616を通過して液晶装置本体500に入射可能となる。
図6において、実装部614は、フレーム610の四隅に設けられており(図6中、右上がり斜線部を参照)、実装部614の各々には、取り付け穴615が設けられている。取り付け穴615は、当該実装ケースに収容された液晶装置本体500を、図1に示した如き液晶プロジェクタ1100内に取り付けする際に利用される。即ち、図7に示すように、実装ケースに収容された液晶装置本体500は、取り付け穴615を貫通するネジ700を用いて液晶プロジェクタ1100にネジ止めすることにより、液晶プロジェクタ1100内に取り付けられる。よって、液晶装置本体500を液晶プロジェクタ1100内に安定して実装することができる。従って、例えば光学的な基準位置となる取り付け位置に対する、画素領域10aの位置ズレの発生を防止できる。更に、図6に示すように、本実施形態では、実装部614、言い換えれば、取り付け穴615は、フレーム610の4隅に設けられることによって、4点固定が実現されている。尚、液晶プロジェクタ1100内に当該液晶装置を固定するためには、少なくとも3つの取り付け穴が設けられるのが好ましい。
図6において、本実施形態では特に、実装部614は、本体部613よりも強度の高い材料からなる。即ち、実装部614は、本体部613とは異なる2種類の材料から形成されている。即ち、二色成形がなされることで、一体成形されている。よって、実装部614は、本体部613よりも例えば曲げ強度、せん断強度、圧縮強度等の機械的強度が高い。よって、実装部614に設けられた取り付け穴615を用いてネジ止めする際に実装部614にネジ締めによる応力が加わることに起因して、取り付け穴615の周辺に亀裂が入ってしまったり或いは割れてしまったりする等のように、液晶プロジェクタ1100内に取り付ける際に実装部614が破壊されてしまうことを低減或いは防止することができる。
一方、実装ケース601に収容された液晶装置本体500が、液晶プロジェクタ1100に実装された状態で、液晶装置本体500の動作時において、液晶装置本体500に比較的強力な投射光が入射されると、液晶装置本体500の温度が上昇する。液晶装置本体500から生じる熱は、空気中にも多少は放熱されるが、その大部分は、実装ケース601において、液晶装置本体500が本体部613に接触している個所から、本体部613に伝導される。更に、このような熱は、液晶装置本体500及び本体部613間に介在する接着剤を介して、伝導される。このように本体部613に伝導された熱は、該本体部613から実装ケース601の外に放出される。加えて、後述するように、液晶装置本体500及び実装ケース601間の隙間に充填された流体を介して熱が装置外部に逃され、液晶装置本体500から発生する熱に起因する液晶装置本体500の不具合の発生を防止して、高品質な画像表示を行うことが可能となる。
図8において、液晶装置1は、液晶装置本体500が有するTFTアレイ基板10及び対向基板20と、実装ケース601との間の隙間810に充填された流体800を備えている。流体800としては、例えば流動性を有するシリコーンが用いられ、粘性の高い樹脂材料、及びこのような樹脂材料を硬化させてなる樹脂部に比べて、隙間810の中で樹脂材料が充填されない空間が生じないように微小な空間にまで入り込む。加えて、隙間810内で硬化された樹脂材料の収縮等に伴う体積変化がないため、隙間810に流体が充填されない空間を生じさせることがない。したがって、隙間810を介して液晶装置本体500に侵入する水分等の異物を低減できる。特に、流体800は、通常有機材料で構成されることによって十分なシール性が得られないシール材52に接しているため、シール材52を介して液晶層50に侵入する水分等の異物を低減でき、これら異物による液晶層50及び配向膜等の劣化を抑制できる。これにより、液晶装置1の表示性能を長期間に亘って高い水準に維持できる。
加えて、流体800は、液晶装置本体500に比べて熱伝導率が大きいため、液晶装置1の動作時に液晶装置本体500で発生する熱を実装ケース601に伝達する。実装ケース601に伝達された熱は、実装ケース601から直接、或いは液晶装置1が取り付けられる液晶プロジェクタ1100を介して装置外部に逃がされ、液晶装置1の温度上昇が抑制される。その結果、液晶装置1を長時間、或いは長期間に亘って繰り返し動作させた場合でも、熱による液晶装置1の劣化が低減され、液晶装置1による高品位の表示性能が維持される。また、隙間810内で流体800を対流させることによって、流体800は効率良く液晶装置本体500から熱を奪い、装置外部に熱を逃がすことが可能である。
以上説明したように、本実施形態に係る液晶装置1によれば、液晶装置本体500の内部に侵入する水分等の異物を低減でき、液晶装置1の耐湿性を高めることが可能である。加えて、液晶装置1の動作時における温度上昇を抑制できるため、長期間に亘って高品位の表示性能を維持できる信頼性に優れた液晶装置を提供できる。
(変形例)
次に、図9を参照しながら本実施形態に係る電気光学装置の変形例を説明する。図9は、本例に係る電気光学装置の構成を示す図である。尚、以下では、上述の液晶装置1と共通する部分に共通の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
図9において、本例に係る液晶装置1Aは、流体800を順次入れ換える循環装置900を備えている。循環装置900は、入れ換えられる流体800を冷却する機能を有しており、液晶装置1の動作時にパイプ811を介して循環装置900及び隙間810間で流体800を循環させる。循環装置900によれば、隙間810に充填された流体800を介して液晶装置本体500から熱が逃がされるだけでなく、順次熱が逃がされた流体800を新たに隙間810に供給できることになり、より効果的に液晶装置1Aの温度上昇を抑制できる。
(電気光学装置の製造方法)
次に、図10を参照しながら本実施形態に係る電気光学装置の製造方法を説明する。図10は、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法の主要な工程を示す工程図である。
図10(a)において、実装ケース601に液晶装置本体500を収容する。この段階で流体800は、隙間810に供給されていない。次に、図10(b)において、実装ケース601を構成するフレーム部610に設けられた供給穴801を介して、流体800が隙間810に供給され、流体800が隙間810に充填される。次に、図10(c)において、供給穴801の螺子802を挿嵌することによって、供給穴801を塞ぎ、流体800を隙間810に封止する。
以上の工程を経て、液晶装置本体500及び実装ケース601間の隙間810に流体800が充填された液晶装置1を形成できる。尚、本実施形態では、実装ケース601に液晶装置本体500を収容した後、隙間810に流体を充填しているが、液晶装置本体500を実装ケース601に収容する工程を流体800に満たされた槽内で行うことによって、液晶装置本体500を実装ケース601に収容する工程及び隙間810に流体を供給し、且つ封止する工程を一括で行うことも可能である。
以上、説明したように、本実施形態に係る電気光学装置、及びその製造方法によれば、水分等の異物による電気光学装置本体の劣化を低減できるため、電気光学装置の表示性能を長期間に亘って高品位に維持でき、信頼性に優れた液晶装置等の電気光学装置を提供、及び製造することが可能である。加えて、このような電気光学装置を具備してなる液晶プロジェクタ等の電子機器によれば、電気光学装置と同様に高品位の表示性能を長期間に渡って維持できる信頼性に優れた電子機器を提供できる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、及びその製造方法、並びに当該電気光学装置を具備してなる電子機器もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本実施形態に係る電気光学装置を備えた電子機器の図式的断面図である。 本実施形態に係る電気光学装置が備える電気光学装置本体の平面図である。 図2のH−H´線断面図である。 本実施形態に係る電気光学装置の複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。 本実施形態に係る電気光学装置の分解斜視図である。 本実施形態に係る電気光学装置の平面図である。 図6の矢印Xの方向から見た電気光学装置の側面図である。 図6のVIII−VIII´断面図である。 本実施形態に係る電気光学装置の変形例の構成を示した図である。 本実施形態に係る電気光学装置の製造方法の主要な工程を順を追って示した工程断面図である。
符号の説明
1、1A・・・液晶装置、10・・・TFTアレイ基板、20・・・対向基板、500・・・電気光学装置本体、601・・・実装ケース、800・・・流体、900・・・循環装置、1100・・・液晶プロジェクタ

Claims (7)

  1. 一対の基板、及び前記一対の基板間に挟持された電気光学物質を有する電気光学装置本体と、
    前記電気光学装置本体の周縁部側から前記電気光学装置本体を包囲するケース部と、
    前記電気光学装置本体及び前記ケース部間の隙間に充填されており、前記電気光学装置本体に比べて熱伝導率が大きい流体と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記ケース部は、前記電気光学装置の画素領域に対応する窓部を有していること
    を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記隙間に充填された流体を入れ換える入換手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記隙間から前記流体が漏れ出ないように、前記ケース部の穴部が塞がれていること
    を特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記流体は、オイル、水、又は流動性を有する高分子材料であること
    を特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の電気光学装置。
  6. 一対の基板、及び前記一対の基板間に挟持された電気光学物質を有する電気光学装置本体に、前記電気光学装置本体の周縁部側から前記電気光学装置本体を包囲するようにケース部を設置する工程と、
    前記電気光学装置本体に比べて熱伝導率が大きい流体を前記電気光学装置本体及び前記ケース部間の隙間に充填する工程と、
    前記隙間に前記流体を封止する工程と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  7. 請求項1から5の何れか一項に記載の電気光学装置を具備してなること
    を特徴とする電子機器。
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